性自認とは何か、ツイッター上でのまるで無意味なやりとり

下記は私の個人的な記録として@anarchist_nekoというツイッタラーとやり合った性自認に関するやりとり。

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マリゴールド:性自認主義(トランスジェンダリズム)はニセ科学でカルトだと思います。 自認すれば性別が変更できるという科学的な証拠など1つもありません。似非科学です。 人間は性別変更は不可能です。 男性が心が女性だと自認主張すれば女性になれるという思想は女性差別で女性への人権侵害です。

猫:自認すれば〜の時点で自認の意味わかってないんだと思うんだけど、こういう人ってこれまでどういう本読んできたのかなぁって思う。

カカシ:へえ~、じゃあ君の読んだ本では「自認」をどう定義してるの?本読めじゃなくて、自分の言葉で説明してごらん。

猫:ほ~い。

  1. ある時点tのある社会sについて、ある集団Gst(α)は、社会的意味を持つ集団である。ただし、社会的意味を持つとはその集団に属していると認識されることが、その時点のその社会おいて、一般になんらかの規範や権利、地位と結びつくと言うことである。
  2. 1は、次のことを示唆する:Gst(β)やGst(Λ)など複数のその他の集団が持続的に存在し、かつこれらは何らかの体系の中で創意性と差異があると受容されている。この時、その体系をlと名付ける。
  3. その時、主体SはGst(α)に属していると言う:SはGst(α)に属すとされるそのほかの人の全体が持つとされる規範、行動、役割、認識などの特徴に、その一部または大部分を拒絶していたとしても、近似性があるといういう自己像を持続的克繰り返し了承ないしは志向している。
  4. sがGst(α)に属しているととき、「sのlに関するアイデンティティはGst(α)である」と表現する。

カカシ:君の言葉で説明してごらんと言ったはず。悪いけどこれ何が書いてあるのかさっぱりわからない。

猫:これ私のことばよ。

カカシ:あ、っそう。そうやって訳のわからないことを書いて他人を煙に巻くのが君の仕事なんだね。君が大学の教授とかでないことを祈るよ。学生が可哀そうだもん。

猫:反論ないならこねこの勝ちだけど?

カカシ:反論もなにも君が何を言っているのか分からない。具体的に性を自認するとはどういう意味なのか、それを普通の日本語で出来れば例を出して説明してもらいたいもんだ。

猫:こっちの方がむずいと思うけど。 「ある社会において『性別』と総称されるもののうちのひとつGへ結び付けられている規範や行動、役割、認識などの特徴に、その一部または大部分を拒絶しながらも、近似性があるという自己像を持続的かつ繰り返し了承ないしは志向する状態であること」

カカシ:なあ~んだ、御託を並べている割には中身がないね。つまるところ自分がステレオタイプの性別基準のどちらに、より当てはまるかという自分の主観による判断にすぎないということだ。性自認はあくまでも主観であり客観での判断は不可能。だからこんなものを基準にされては社会は成り立たない。

猫:うーん、Cマイナス 自分の読みたいとこを読むんじゃなくて、まずはテクストをきちんと読む癖が必要だと思う。

カカシ:何がどう違うのか説明してごらん。君のやり方は訳の分からない御託を並べて他人を煙に巻こうとする左翼のやり方だと思うけどね。

猫:回答を添削して欲しいなら、どこをどう読んで、その解釈に至ったのか明記して!

カカシ:「ある社会において『性別』と総称されるもののうちのひとつGへ結び付けられている規範や行動、役割、認識などの特徴 」

つまりステレオタイプ。

猫:そうだね、そこはそう読めるね!続きは?

カカシ:「その一部または大部分を拒絶しながらも、近似性があるという自己像を持続的かつ繰り返し了承ないしは志向する状態であること 」

主観的に自分が近似性のある方に属すると判断すること。

猫:ここが違うね!

カカシ:どう違うのよ。

猫:なんで「主観」なんてワードどっから出て来た?「判断」なんて私は行ってる?

カカシ:君がその言葉使いをしたかどうかは問題ではない。これはあくまでも自認の定義だからね。文字通り自分で認めるということは他人が君をどちらの属性に属するかを決めることは出来ない。自分で判断してどちらの属性がより自分に合っているかという判断が必要だ。ということは必然的に君個人の主観による判断が必要となってくる。まとめると、自分が性の属性のどのステレオタイプに一番当てはまるかを自分で判断して決めること、が性自認ということになる。客観性はゼロだ。

猫:うーん、Fかも まず「定義」じゃなくて「説明」です。 後半は何も関係ない持論書いてるだけだね とりまわたしの説明が理解できてるか本題じゃないはずなんだけど、このままはなし脱線させてってもいいよ、どうする?

カカシ:私は最初に性自認の定義を君が理解する言葉で説明してほしいと言ったはず。私の解釈が間違っているというなら、そこを指摘してきちんと説明すべき。それが嫌なら別にいいよ。

性自認の大前提が主観だ。客観的に個人がどのような性を自認しているかを確かめるすべはない。ここが問題。世の中は客観的に判別できる性で分けることで機能している。それを本人の個人的な主観で変えられると社会は非常な迷惑を被る。今がその状態。

猫:「君が理解する言葉」では説明してるよ、それをカカシさんが理解しきれてないのをまず誤魔化さないでね。解説までは求められた記憶ないけど、解説して欲しいならしてあげるよ。

カカシ:私は君の言ったことは理解できないと認めているよ。私が理解できるように解説をお願いしたいね。

猫:おっけー、ここまでの議論と全く関係ないから、これカカシさんの主論にするね、これ攻撃してくから反駁してね。

  1. 性自認の大前提が主観だ。
  2. 客観的に個人がどのような性を自認しているかを確かめるすべはない。ここが問題。
  3. 世の中は客観的に判別できる性で分けることで機能している。
  4. それを本人の個人的な主観で変えられると社会は非常な迷惑を被る。今がその状態。

まず1について、わたしのモデルでは主観性を一切問うていません、わたしの提唱したモデルで主観性が大前提となってるなら、提示してください。 2について、認めます。ですが(i)何が「問題」となるのか、(ii)どうすれば「性」を確認できるのか、の2点お伺いします

3について、具体例を提示してください。 4について、根拠を提示してください お願いします

カカシ:2の客観性がないことを認めるなら1の主観性を前提にしなければ成り立たない。性自認が主観ではないのなら、客観的な認証が可能なはずだ。どちらも同時に成立することはあり得ない。

3男女別のトイレやスポーツは男女の身体の性別という客観的に判別可能な性別によって区別されている。 4それを無視すると、男子が女子刑務所で女子を強姦したり、リア・トーマスみたいな三流男子選手が女子スポーツでメダルをかっさらうという不条理が生じる。

猫:えー、この程度。。おもんな。 2を認めても1が成立するとは限らない反例:間主観性 3「身体の性別」ねぇ。具体的に何のこと言ってる? 4その「不条理」はアイデンティティを認めるがゆえに発生した問題なん。

カカシ:何逃げてるの?自分の理論の矛盾性を指摘されておちょくるしか脳がないわけ?どうやって客観的に認証できないことが主観ではないという理論を説明できるの?3と4に関しては説明の必要がない。君がそれを理解できないとしたら、君は私とは別世界に生きているとしか言いようがない。

猫:カカシさん飽きてきてるでしょwww雑すぎよ 今度は「客観的に認証できないことならば主観」に反例挙げたらいいの?んじゃあ反例:「今この瞬間の眠気」 3,4については、結局データも根拠も示せないわけ?

カカシ:しょうがないなあ。じゃあ「私は女性です」という人が本当に女性であるということを客観的に証明できない場合、いったいこの人が女性であると宣言できる根拠は、この人の主観以外のどこにあるの?

猫:なにがしょうがないんだか。全然問が違うけど、客観的に(これもどういうこと?)証明できないとしても、その人の社会的行動を通じて示されるよ。

カカシ:逃げてないで説明しなさいよ。客観的に証明できないものの実態を主観以外にどのように認識できるのか、ちゃんと説明してほしいね。

猫:待ってこれ十分説明になってるから、理解できないなら理解できないって言ってくれ

カカシ:君の言っていることは矛盾しているから理解できないと何度も言ったはずだ。誰かの言説が事実であるかどうか客観的に証明出来ない場合、その言説の根拠が主観以外のどこにあるのかちゃんと説明しなよ。

猫:いや、一つでも矛盾提示されたかわたし?! で、あなたの指摘した矛盾どれよ、早く提示して

カカシ:君が他人の発言に性自認の意味が理解できていないと批判したから性自認の定義を解りやすく君の言葉で説明してほしいと言ったはず。色々御託は並べても君の言っていることは矛盾だらけだ。その矛盾を指摘したら結局逃げの姿勢。

客観的事実でないことでも主観じゃないという君の理屈が矛盾していると言っているんだよ。

猫:私とあなたの関係は?主観?客観?

カカシ:質問に質問で答えずにきちんと説明しなよ。もう一度聞くから逃げずに答えな。答えなければ自分のいったことを説明できないと解釈する。私が女性であると宣言した場合、客観的な証明なくして私の宣言が真実であるとする根拠は私の主観以外に何があるのか?

猫:さっきのしつもんにこたえようとしてごらん。それがこたえだよ。

カカシ:はぐらかさずに答えな。

猫:質問変わってるし、再三社会との相互関係答えとるし、そのうえて「体の性別」で問題が解消されるのか問うてるんだけど、どうしたらいいの?エメラルドシティに連れてったほうがいい?

カカシ:質問がかわったのではない。君の理論の矛盾を指摘したのだ。全く堂々巡りだな。個人が男か女かを判断する基準があるからこそ社会と個人の相互関係は成り立つんだよ。つまり客観的に個人の性別を判断できない、もしくはしてはいけないというなら、それは本人の主観のみを受け入れろということになる。性自認とはつまりそういうことなんだよ。

猫:たぶんね、あなた主観とか客観とか、意味よ くわかってないのに振り回してるから、会話にならなかったんだと思う。 あと、あなたの言ってること、めちゃ山谷えり子チックなんだけど、そっち方面でも大丈夫。。?

カカシ:何故問題の本質をとことん話し合おうとせずにおちょくって誤魔化そうとするのか、それは君の理論に本質がないからだよ。よくわかったよ。

猫:これTLのみんなに判断して欲しいんだけど、わたし普通にきちんとお話してたくね?矛先ずらして個人攻撃してきたの誰さ。


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イギリス、女子スポーツから男子参加を正式に禁止する動き始まる

本日のテレグラフでイギリス政府はトランス選手が女子スポーツに参加するのを取り締まろうという動きがあるという記事を見つけた。文化省長官はスポーツ界の重役たちと会って、女子スポーツの尊厳を守るべきであると要請する予定だという。

イギリス政府は女性を自認する男子による女子スポーツ参加を取りしまる準備をしているという。文化省のミッシェル・ドネラン長官は、近日中に主流全国スポーツの重役たちと会合を開き、この問題について話合う予定であることを明らかにした。

今月末に予定されているこの会合では女子のエリートスポーツは女子として生まれた人のみに限られるべきだと警告する予定だという。この女子の枠には男子として生まれ後に思春期ブロッカーを摂取しテスタストロンを摂取した人も含まれない。文化省の長官に近い側近によれば長官は公平な競争を保つためには基本的生物学に即した常識的な方針が好ましいと信じているという。

これは元オリンピック女子選手たちがこの馬鹿げたトランスジェンダー方針によってこの世代の女子たちがメダルを取る機械を失ってしまうと警告した後に起きたことだ。

1980年のオリンピックで銀メダルをとたイギリス代表のシャロン・デイビス元選手と、イギリスのマラソン界で第三位の座を持つマラ・ヤマウチ選手はイギリスのローイング競技で性自認女性の男子が参加できることに関して批判を述べた。

Sharron Davies sports 1980 Olympics transgender swimming
Sharron Davies has been a vocal critic of transgender women in female sports categories CREDIT: John Lawrence for The Telegraph

イギリスのスポーツ界は男子として生まれた女性自認の選手をどう扱うかについてずっと揉めている。

混んげ宇一イギリストライアスロンは女子自認男子を全面的に締め出す方針を新しく打ち出した。これはたとえ彼らが男子の思春期を経験していなくても例外とはされない。

イングランドバレーボール界も女子イベントに女子自認男子の参加を禁止する方針を明らかにした。ブリティッシュサイクリングは昨年の春にこれまでのトランスジェンダー方針を一時停止し現在見直し中である。

ドネラン局長は来る会合においてトランスジェンダー「女子」を巡る確たる方針を打ち出し、彼らが女子カテゴリーに参加しないよう約束を得ることを主張する予定だ。さらに局長はスポーツ界の代表に働きかけ女性スポーツの尊厳を守るために国際競技会にも働きかけるよう呼び掛けている。

現在イギリス全国及び国際スポーツ界は独自に性適合した選手が生得的性の選手に及ぼす影響について科学的調査を行っている。先月、国際オリンピック委員会は初めて参加資格を審査するにあたり科学的な証拠に基づいた審査を行うと発表した。一方ワールドアスレチック協会やFIFAもトランスジェンダーの参加しかくについて見直しをする意図を明らかにした。.

一方アメリカでも女子自認男子の女子競技参加を禁止する動きがあちこちの州で起きている。去年2022年5月の段階で18の州で男子選手の女子競技参加を一部もしくは全面的に禁止する法律が設立した。

テキサスが一番最近そのような法律を通したが、これは公立学校の女子競技の男子競技を禁止するものである。

ゆっくりとではあるが、確かにこのトランスジェンダー狂気の進路は折り返し点に差し掛かっている。はっきり言って何故こんな常識的なことを今更新しく規則として設立しなければならないのか。しかしそんなことを言っていてもしょうがない。

イギリスの保健省NHSの産婦人科でも助産婦たちが妊婦や母親といった名前をトランスジェンダー許容の名前に変えるべきだという動きに圧倒的多数で抵抗していると言う話を聞いた。それについてはまた回を改めて書くことにしよう。

長年にわたって多くの女性達が声を挙げて来たおかげで、スポーツ界もやっと正しい方角に動きつつある。

アップデート:

去年、女子自認の男子選手リア・トーマスが話題となった全国大学アスリート協会(NCAA)だが、先日、何人かの女子大選手たちがNCAAに対して男子選手の女子競技参加を禁止するように要求した。

マ―シ・スミス、元アリゾナ大学水泳チャンピオンは、NCAAの毎年恒例のコンベンション会場の前で女子の大学競技を女子のみにすべく迅速な行動をとるよう要求する手紙を読み上げた。

スミスの要求項目は、女子専用更衣室を設置すること、男子選手が女子競技に参加することを禁止すること、女子競技を女子のみにすることである。もしNCAAがこの要求に従わない場合はNCAAを相手取って訴訟を起こす用意があるとし、スミスはジャクソン・ボーン法律事務所からの手紙を読み上げた。

スミスはthe Independent Council on Women’s Sports (ICONS)の共同創設者でもある。

スミスと同席したのは、元ケンタッキー大学水泳チャンピオンのライリー・ゲインズ。2022年の200ヤード自由形競技でリア・トーマスと競い5位を獲得した。

「これは私だけの問題ではありません。私は最低限の要求をしているだけなのにトランスフォ―ビックだのヘイターだの差別者だのと真実でない名前で呼ばれることに耐えられない人たちのために発言しています。」

NCAAは去年男子競技者のテスタストロン要件を失くし、個々のスポーツの経営組織の判断に任せると決断した。


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なぜトランス活動家たちは性同一性障害の科学的調査を阻止しようとするのか

長年トランスジェンダー界隈は、トランスジェンダー(TG)のことを心と体の性別が一致しない人々のことを指すと言ってきた。TGの人の脳みその性は生殖器とは食い違いがあり、より異性的であると主張してきた。であるからもしTGの脳が正常な人とは違うということが科学的に証明されれば、性違和は単なる本人の妄想などではなく脳の失陥として認められることになる。もしそのような科学的調査結果を得ることが出来たならトランスジェンダー活動家(TRA)界隈はさぞうれしいであろう。長年彼らが主張してきたことが正しいということになるのだから。ところが現実はその反対。TRA界隈はこの調査は危険であり今すぐ中止されるべきだと主張している。

男女の脳の機能に関する研究は昔から行われており、男性脳と女性脳とでは機能の仕方が違うということは長年言われてきた。男女の考え方が違うのは科学の力を借りなくても一般的な観察で明白だ。男性は物資的なものに興味を持ち、女性は生物に興味を持つ。だから男性のエンジニアが多いのに対し、女性の小児科医や教師が多いといった傾向がある。

しかし男女能の違いに関する研究は何かと政治的問題が生じる。数年前脳の研究をしていた女性科学者が、フェミニスト達からの執拗な妨害に逢い研究を諦めたというインタビューを聞いたことがある。フェミニストにとって男女の脳に違いがあるという研究は女性差別に繋がり危険だからだという理屈からだった。何故違いを認めることが差別になるのか、おかしな話ではあるが、ともかく彼女達は男女差を認めたがらなかった。今となれば、彼女達のそういう姿勢が今のトランスジェンダーリズム概念に繋がったわけだが。

男女の体が違うのは誰にでも明白だ。体が違うのであれば体の一部である脳も違うと考えるのは当然のこと。しかし生殖器と脳の発達は胎児の発育では違う段階でおきるため生殖器が出来てから脳の発育が異性のものになる、もしくは十分に男子・女子として発達しないという状況が生じるという調査があるそしてTGの脳は異性の脳と近いことが多いという。この調査結果には反論もかなりあるが、ここではそれには言及しない。

私は以前から、もしもMRIなどの検査で男女の脳がはっきりと判別できるのであれば、性同一性障害(GID)の診断に大いに役立つはずで、この検査で異性脳を持つと判定された人のみGIDと診断されるべきだと言って来た。自分に性違和があると思っている人にとって、この科学的証明は大歓迎のはずなのだが、なぜかTRA界隈はこの調査を歓迎しないどころかTGへの差別に繋がるとして、研究そのものを辞めさせようとしている。こちら2021年にフェデラリストに掲載された記事。

彼らに言わせると、性違和が脳の失陥だということになると、拒食症やbody dysmorphic disorder,(自分の体を忌み嫌う失陥)など他の脳疾患と同じように精神治療が主になり、それは昔同性愛者を「治す」目的で行われた悪名高いコンバージョンセラピーに繋がりかねないというのである。彼らに言わせるとGIDを訴える人々に一番必要なのは彼らが感じるほうの性別を肯定することであり、彼らの判断を疑うのは危険であるというのである。

TRA界隈は最近、GIDを病気モデルから政治モデルへと変えようとしている。つまりGIDは精神病ではないので、精神治療は必要ない。GIDは治癒すべきものではないと主張しているのだ。

しかしこれには非常に大きな矛盾がある。もしGIDが病気ではないなら、なぜ彼らは異性ホルモンを摂取したり整形手術を受けたりする必要があるのだろうか?単に異性的脳みそを持って生まれた人というカテゴリーで暮らすことの何が問題なのだろうか?

GID当事者によると、性同一性障害の場合は多大なる精神的苦痛を伴うという。TRAによれば2歳児や3歳児くらいから、自分が異性として生きられないと自殺願望が強くなり、放っておけば思春期を迎えるころには自殺する可能性が高いという。だから極力早いうちに思春期ブロッカーを投与し、10代のうちに異性ホルモンに移行、そして未成年のうちに整形手術をするべきだというのだ。このような深刻な症状のある精神状態が健康であると言えるだろうか?そしてもしGIDが病気ではないのなら、なぜこのような極端な医療措置が必要なのか?

同性愛者のコンバージョンセラピーが非人道的であったのは、彼らは同性指向であるというだけで精神を患っていたわけではなく治療を必要としていなかったことにある。躁鬱症や分裂症などと違って、同性愛者は脳にダメージがあったわけではなく、放っておいても病的症状が悪化して入院しなければならなくなると言うわけでもなかった。カウンセリングも薬も必要なく、ごく普通の社会人として暮らすことができた。

GIDが同性愛と同じで心の病気ではないというのであれば、同性愛者が単に異性には性愛を感じないというだけの人間として生きているように、GIDもまた身体の性と性認識が一致しないというだけの人間として生きていけばいいのではないだろうか。本人もそういう属性で生まれた自分を受け入れられるように努力したほうが無理矢理異性の体に近づけようと危険なホルモン投与や整形手術をして一生薬漬けになるような治療を始めるよりよっぽども健康的ではないか?

さて、ではなぜトランスジェンダー活動家(TRA)らは脳が異性であるかどうかを判別する研究に反対しているのであろうか。それは彼らの目的は最初から性同一性障害という脳に異常のある人たちを救うことではなかったからだ。

だいたい身体と脳の性別が違うというのが本当だとして、なぜ脳の性別のほうが生殖器もついている身体の性別より正しいということになるのか。なぜ直すのは常に身体のほうで脳みそのほうではないのか。実際にGIDの人の脳には異常があるという調査結果がでれば、必ずやそうした疑問が生まれてくる。常に性転換を推して来たTRAにとってそれは非常に都合が悪い。

TRAの真の目的は女性と男性の境界線を失くすことにある。女性脳と男性脳の研究を阻止しようとしたフェミニストたち同様、TRAは男女の差がない社会を作り上げることを真の目的としている。社会的に男も女も同じになれば良い社会になるかといえばとんでもない。昨今のトランスジェンダリズムをみていても解る通り、人々が好き勝手に性別を選べる社会は実は身体的に弱い立場にある女性達に多大なる被害を与えるのである。

そして無論一番の被害者は子供たちだ。2歳や3歳といった自分の名前もはっきり言えないような子供たちまで性違和があるとして子供の戯言や親の妄想を信じて性転換を急がせるTRA。子供をトランスジェンダーにするのは界隈では大儲けになる。やたらな検査などされて、性自認が異性だなどというのが嘘であることがばれるのはTRA界隈にとって非常に不都合なことなのだ。

つまるところ、TRA界隈はトランスジェンダーを自認する人の数を増やしたいだけなのであり、実際にGIDに悩む人々のことなどどうでもいいのである。トランスジェンダー活動家たちは彼ら自身トランスジェンダーなどというものが存在しないことを十分に承知しているのである。


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4歳から娘として育てた息子が実はトランスジェンダーではなかったと気が付いたレズカップル

昨日非常に興味深い記事を読んだ。最近になって、トランスジェンダーだと思って生きて来たが、実は自分はトランスではないと気づいた脱トランス本人の話をよく聞くようになったが、今回は4歳の時からトランスジェンダー娘として育てていた自分の息子が実は全く女子自認などではなかったと気づいたレズビアンカップルの話ご紹介しよう。

私は真の信者だった

で始まるこの手記。著者の女性は10代の頃から社会正義やインターセクショナリティーや革新派団体の最前線にいた。人々の代名詞を尊重したし、いわゆる左翼のクールな若者という自覚があった。

そんななかで彼女はレズビアンとしてカムアウトしクィア―と自認していた。そして女性と結婚しそれぞれ精子提供を受けて彼女が長男を二年後にパートナーが次男を出産。子供を産んだことにより自分の社会観が変わった。

そしてその時ヘレン・ジョイスの副題のように、事実とイデオロジーが出会った。

著者は母親としての本能的な感情と左翼の母親としての義務に違和感を持ちながらも、子供たちの「本物の自分」を尊重すべく息子たちを極力中性的に育てた。洋服やおもちゃや言葉使いにも気を使った。代名詞こそ彼・彼の、を使いはしたものの、彼らを男の子と呼ばず、彼らが男の子であることさえ言わなかった。「男」「女」という言葉を使わずに「人」と言っていた。

長男がまだ三歳児だった頃、彼が普通より精神的に敏感であることに気付いた。著者たちは彼が男の子であるとは言わず、彼自らが自分は男か女かを言い出すのを待った。親たちは息子の指揮に従うつもりだった。

しかし子育てをするうえで、指導者は親であるべきだという気持ちは強かった。ジェンダーについても子供を指揮に置くのは違和感があったが、ここでもジェンダーイデオロギーが勝ってしまった。

息子が4歳になった頃、息子は自分は男の子なのか女の子なのかを問うようになった。母親は息子は男の子だと言う代わりに自分で選ぶべきだと諭した。無論子供に対してなので「ペニスを持って生まれた赤ちゃんでも女の子になれるのよ」といったあいまい言い方をした。息子は何度も自分の性別について問いただしたが、母親の答えはいつも同じだった。母親はこの時は正しいことをしていると思っていたが、後になって考えてみると、自分は息子をトランスジェンダーへと導いていたと著者は語る。

何か月にもわたる息子の質問に、母親たちが「女の子になってもいい」と言った途端、息子は大喜びで「僕は女の子だ!僕は女の子だ!」と飛び跳ねたという。多分それは何か月にもわたってはっきりしなかった性別が遂にはっきりしたことの喜びだったのだろう。(翻訳はDeepL)

振り返ってみると、とても書ききれないほどです。私たちがしたことの悲しみとショックは、とても深く、とても広く、とても鋭く、突き刺さってくるようです。どうして母親は自分の子どもにこんなことができるのだろう? 自分の子どもたちに?私は自分のしていることが純粋で、正しく、良いことだと心から信じていましたが、後になって、それが我が子に何をもたらすことになるのか、恐怖を感じながら悟ったのです。この恐怖は、今でも私の心の芯を揺さぶる。

息子がトランスジェンダーだと発表すると、期待通り彼女の周りの人々はそれを祝福した。すでに子供を社交的に転換していた友達は社交的転換は子供が自己を探検するために良いことだと保証した。

トランスの子どもを持つ親たちのサポートグループを主催していたセラピストは、子供のトランスジェンダーとしての自己確立には数年かかる。よってその間この概念を信じない家族や親せきを排除して子供を守る必要があると言った。

考えの違う家族や親族とは縁を切らせて信者を孤立させるのはカルトの常套手段である。当時母親はセラピストを信じたが、今思えば、これは子供を異性として確立していく手段だった。

セラピストは子供に祖父母や親せきや友達に手紙を書かせ、彼と関係を保ちたければ異性の名前や代名詞を尊重するようにと条件を出した。

しかし母親たちの気持ちが変わったのは、長男の社交的性移行が始まって一年後、当時まだ3歳だった次男までもが自分は女の子だと言い出した時だった。

長男と違って次男には女の子らしい繊細さなどまるでなかった。彼は典型的な男の子だったのだ。そして母親たちは気づいた、次男が女の子になりたいのは、二人の母親や長男と一緒になって同じでいたいという願望から来るものだと。

だがもし次男の女の子自認が単に家族と同じでいたいという理由からだったとしたら、長男の性自認の動機も同じだったのでは?息子は単に二人の母親と同じでいたかっただけなのではないだろうか。と母親たちは疑い始めた。

二人はセラピストに相談に行ったが、セラピストは親が慣れるには時間がかかる、息子の性自認を疑うのはトランスフォビアだと諭した。

母親たちは納得がいかなかったが、正しいことをしたいと言う思いでその晩、夕飯時に次男にも女の子になってよいと告げた。夕飯後著者は次男の性自認を肯定するためにゲームの途中で次男に向かって「ハイ、私の女の子」と呼ぶと、次男は「ダメ、ママ!そんな風に呼ばないで!」と言った。

「ダメ、ママ!そんなふうに呼ばないで!」 彼の反応はとても明確で、私は立ち止まりました。私の心に突き刺さりました。その後、私は引き返さなかった。

その後二年間にわたり母親たちはこの問題について深く追求した。そして長男は実際はトランスジェンダーなどではなく単に極端に敏感な多分自閉症の傾向がある子供だったという結論に及んだ。

しかしこの間著者は苦悩した。出来ることなら時間を戻してすべてをやり直したいと思う反面、もしも自分が間違っていて、長男が本当にトランスジェンダーだったら、自分がやろうとしていることは長男を深く傷つけることになるのではないだろうかと。

二人は次男の社交的転向はさせず、長男の8歳の誕生日直前に、長男も男児として育てることに決めた。その晩著者は男の子が女の子になれると言ったのは間違っていたと長男に告げた。最初長男はひどく怒っていたが、次の日になると肩の荷が下りたように安心した様子だった。彼は解放されたのだ、大人によって担がされていた重荷から。

その後の調整は難しかったとはいうものの、現在長男は男の子として健やかに育っている。そして次男も非常に幸せだ。次男は誰かと同じでありたかっただけなのだという母親たちの直観は確信へと変わった。

著者は女の子のような繊細で引っ込み思案の男の子の将来を憂うという。そういう子が自分は女の子ではないのかと悩むことを恐れる。

私は、文化や制度、仲間、インターネットが、彼に何を伝えるのかが心配です。親子関係の破壊に躍起になっているような国家権力が怖い。どんな未来が待っていようとも、私は息子たちを守るために戦うことを決して止めない。

私はもう真の信者ではない。

私(カカシ)は昔からトランスジェンダリズムはカルトだと言って来たが、著者もやはりこれはカルトのようだと言う。このカルトはイデオロギーのために自分や子供たちを犠牲にしようとしたのだと。

私はこのカルトから脱出した、そしてもう二度と戻ることはない

私はこの手記を読んでいて改めて確信したのは、子供には父親と母親の両方が必要だということだ。著者は長男が女の子になりたがった理由は母親たちとより親密な関係を保つために母親たちと同じでありたいと思ったことにあったと言っている。だがもしこの息子に父親がいたらどうだっただろうか?男の子が愛を感じお手本として尊敬できる男性が傍に居たら、彼は自分が男の子であることに不安を感じただろうか?そして彼が自分は男の子か女の子かと悩んでいる時に、「お前はお父さんと同じだ。男の子だ」と断言してくれる父親がいたら、彼の悩みはそれで終わったのでは?

実は私は前々からトランスジェンダー(特にMtF)の子どもを持つ家庭には父親の存在が欠乏していることに気付いていた。母親だけの家庭だったり、著者のようにレズビアンカップルだったり、実際に家庭内に父親が居たとしても子育てに父親が無関心といった家庭も含め、繊細で傷つきやすい男児は母親に不健康に執着しやすい。そして母子家庭ーの場合、母親が男性との関係がうまくいかずに母子家庭になった場合が多く、男性に対する不信感を抱いている母親の感情を男児が敏感に察知する場合も多い。レズビアンに至っては、男性をハナから拒絶した女性達であるから、男性のままだと自分も母親たちに拒絶されるのでは、という不安があってもおかしくない。

そして怖いのは著者のように母親が最初から社会正義の「真の信者」である場合、子供がちょっとでも異性的な傾向を見せると、すぐにトランスジェンダーだと思い込み、その道をまっしぐらに進んでしまうことだ。セラピストも学校も政治家も法廷ですらも、すべてトランスジェンダー概念を支持し微塵の疑問も許さない。これでは子供には勝ち目がない。

この著者の女性のような体験をした人は少なからずいることだろう。しかしそれを公言することが非常に難しいことであるのは、脱トランスの人々に対するトランス活動家の過激で暴力的な攻撃を見ていればよく分かる。特にこうした社会にドップリつかっていた人々にとって、カルトからの脱出は、これまで信用していた友達や仲間たちとの離脱を意味するのだ。

トランス活動家たちは、特にトランスジェンダーで金儲けをしている医療関係者たちが、子供の性転換治療をせかすのも、多くの子どもたちが思春期を過ぎると心の迷いから解けるという事実をTRAは十分承知しているからだ。だから気が変わらないうちに親を説得してさっさと性転換をさせてしまおうとするのだ。

なんという恐ろしいカルトだろう。


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理解増進法、なぜ強制性がない法律でも通してはいけないのかを考えてみる

じつは先日、私はツイッターで竹上将人と言う人と自民党が野党のLGBT差別禁止法に対抗して提案した理解増進法について色々と話をした。私はこのような法律を安易に通すのは賛成ではないと主張した。なぜなら、トランスジェンダー差別をしてはいけないという項目がある以上、何かしらの安全弁を設けておかなければ必ずや女性施設や女性活動(スポーツなど)が危機にさらされるであろうことは、諸外国の例を見ていれば明白だからである。

しかしこの法律を推進している竹上氏は先ず、この法律は強制力はないので、違反をしたから罰せられるというわけでもなく取り立てて心配する必要はないと主張した。さらに理解増進法は雇用や職場での差別をなくすための理解を増進させようという法律であり、女子専用施設に男性が立ち入るなどという話とはまるで別の話であるとした。しかし私はこの双方とも完全に間違っていると断言する。何故そう思うのか、今日はそれについてお話しよう。

先ずこの法律に強制性はないのだから特に心配する必要はないという件について。それを主張する竹上氏は、いったい何の目的でこの法律が通るべきだと考えているのだろうか。施行力のない法律など通しても意味がないではないか?何故そんな意味のない法律を通す必要があるのだろうか?

どの政党であろうと、政府がやろうとしていることには必ず裏がある。それを知るためには”Cui bono?”誰が得をするのかを先ず考える必要がある。

しかしその前に、先ずこの理解推進法とはどんなものなのかを知る必要がある。竹上氏の言っていることだけを読んでいても、いったい理解増進法がどんなものなのか全くわからなかったので、(自分の話していることに関して具体的な話を一切しないのはトランスジェンダー活動家にはよくあること) 理解増進法を推進している理解増進会のサイトから読んでみよう。一般社団法人 LGBT理解増進会 (lgbtrikai.net)

先ずはLGBT理解増進法とは何か。

自民党性的指向・性自認に関する特命委員会が法制化を進めている法案で、正式名称は「性的指向および性同一性に関する国民の理解増進に関する法律」です。

差別禁止ありきではなく、あくまでもLGBTに関する基礎知識を全国津々浦々に広げることで国民全体の理解を促すボトムアップ型の法案です。

増進法と差別禁止法との違いについても、増進会はこのように説明する。強調はカカシ。

  • 時間は掛かるが、確実に理解が深まる
  • 一人の差別主義者も出さない
  • 与党案として成立の可能性が高い
  • 多くの学びが期待され全国の当事者団体等の活動が活性化される
  • 今後のすべての施策の基礎となる

この最後の項目を心に留めておいてほしい。

それについては後ほど説明する。ではその中身について、もっと深く読んでみよう。

このサイトの「LGBTって何?」というページがあるが、そこでトランスジェンダーに関する項目がいくつかあるが、トランスジェンダー(性同一性障害)をこのように説明している。

性別違和・性同一性障害

性別違和を持つ人(トランスジェンダーとも言います)のうち、精神科で診断されると性同一性障害となります。身体を本来の性別に合わせていく性別適合手術やホルモン治療を望む人もいますが、身体はそのままで服装や態度などで自分らしくいようと努力している人もいます。 同性愛と混同されることがありますが、意味合いは大きく異なります。 相反する性別として生きることが求められる苦痛があり、社会からの男らしさや女らしさによって追い詰められてしまいます。 当事者たちの努力で2003年に性同一性障害特例法が成立され現在に至りますが、WHOでは定義の改定が進められています。

太字の部分は、性自認という言葉を使ってこそいないが「体はそのままで、、自分らしく」という部分は明らかに性自認のみが異性の人という意味である。

さて、LGBTの定義がはっきりしところで、彼らを差別してはいけないとは具体的にどんなことを指すのであろうか。先ず竹上氏が問題としている雇用などの際の扱いについて、こちら「企業のみなさまへ」というページを読んでいて、先ほどの「誰が得をするのか」の答えが解った。

法律案では【雇用主の責務】として、雇用する労働者に係る雇用環境の整備を行うこと等を通じて労働者の性的指向・性自認の多様性に関する労働者の理解増進に努めるとともに、国、地方公共団体が実施する施策に協力するという内容で検討されています。
 この法律案は、当会代表理事が、前自民党政務調査会長稲田朋美(現当会顧問)および自民党性的指向・性自認に関する特命委員会に提案したものです。当会は、名称が示す通り、新法成立後は同法の理念にのっとり、わが国の中心となって活動できる当事者と支援者から構成された唯一の団体です。企業様には、当会に会員登録をして頂くことで、緩やかな理解を進めていく一歩をともに踏み出して頂くことができます。

増進法そのものには、具体的に雇用する側のどんな行動が差別と見なされるのか、雇用主にはどんな責任があるのか、といったことは言及されていない。

しかしご安心あれ!増進会に会費を払って登録すれば、カウンセラーが企業に出かけて行って色々とセミナーを開き、企業の理解を仰ぎます、というわけ。

なるほどなるほど、どうして強制性もない内容も漠然とした法律を通そうなんてことになったのか、だんだんわかってきたぞ。

理解増進法が通った暁には企業や教育現場はそれを基本としてそれぞれ色々な方針を作らなければならない。だが自分達だけで法律を勝手に解釈したりすれば、経産省の未オペ男性職員がしたように雇用主は理不尽な理由で訴えられかねない。企業や学校はやたらな方針で訴訟を起こされたり活動家たちから差別者扱いされないためにも誰かにそのガイダンスを求めるようになる。

そこで出てくるのが上記の増進会のような「専門家」と呼ばれる人々だ。そしてこいう専門家になるのは政府と利権関係を結べるロビー力のあるLGBT(おもにトランスジェンダー)活動家達であることは想像に難くない。

イギリスでストーンウォールというTRA団体がイギリスの国営放送や大企業などに多大なる影響を与えていたことは拙ブログでもお話した通りである。もしストーンウォールのようなTRAが理解増進法のガイドラインを決めて政府機関や企業に「アドバイス」するようになったら職場はどうなるであろうか?理解増進法には施行力がないとか強制性がないなどということは、現実的には完全に無意味になることがお分かりいただけるだろう。

さてここで読者諸氏も関心のあるお手洗いや更衣室の問題がでてくる。なぜ雇用や教育の場でLGBT差別をしてはいけないという法律が、お手洗いや更衣室といった問題に発展するのか、竹上氏は全く関係がないと言っている。以前にこの話をした神原元弁護士も増進法はそれについて言及していないと主張していた。

だが常識ある読者諸氏は覚えておいでだろう、経産省のトランスジェンダー裁判の焦点はまさにこの女子トイレにあったことを。

経産省のある男性職員は男性として入省後に性同一性障害と診断され、健康上の理由から性適合手術をうけられず、よって戸籍も男のまま2010年に女性として勤務することを許された。その際、執務室から二階離れた女子トイレを使うように求められた。男性職員は近いトイレの使用を求めたが認められず、また上司らから硬直的な態度で接せられ、人事異動も移動先で男性であることを公表しなければ出来ないと言われたことなどを不服として『2015年11月に「女性としての勤務実績を積み、同僚のクレームもない。トイレの使用制限は、女性として社会生活を送る利益を保障する人格権を侵害している」「他の女性と平等に扱われるべきだ」として処遇改善と損害賠償を求め、国を提訴』東京地裁の一審では原告が勝利したが、高裁の二審では被告の逆転勝ち。今被告は控訴中である。

この男性はもともと男性として入省し、性適合手術も受けていなければ戸籍も変更していない。客観的には今でも男性だ。こういう性自認のみが女性という職員に対して経産省は行きすぎと思われるほどの配慮をしたにもかかわらず、職員は不服として雇用主を訴えた。雇用主はこのような目にあわないためにどれだけの配慮をすることが求められるのか、問題はここである。

ここで前に心に留めておいてほしいといった、「今後のすべての施策の基礎となる」という項目を思い出していただきたい。もしもこの法律によって、性自認のみが女性である男性の女子トイレ使用が無制限に認められたとしよう。「今後のすべての施策の基礎となる」この法律のせいで、他のどんな女子空間も自認女性の男性に明け渡さなければならなくなるのだ。

ガイドラインを作っているのがトランスジェンダー活動家たちなのだから、そういうルールが出来るのは当然の話である。

だからこの理解増進法は無害であるとか、女子空間の問題とは無関係であるとかいう活動家達の戯言を信じてはいけない。野党の差別禁止法よりは多少ましというだけであって、全然女性にとって社会にとって望ましい法律ではないのだ。


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ゆっくりとだが確実に風向きが変わりつつある未成年のトランスジェンダー治療

スコットランドの特例法であるGRE改悪がされつつあるなか、人々のトランスジェンダーに関する考え方が非常にゆっくりではあるが少しづつ変わりつつあるのではないかと思う記事をいくつか読んだのでお話したい。

最近メディアは脱トランスの話題を多く取り上げるようになった。脱トランス(ditoransitioner)とは、一旦は性転換をしたが、後に後悔して元の性に戻ることをいう。特に未成年で鬱や発達障害の問題があったにも関わらず性同一性障害だと診断されて性転換治療や手術を行ってしまい後悔しているという、いわゆる脱トランス者に関するニュースをよく見るようになった。

もうずいぶん前から性転換を後悔する人がいるという話はちらほら聞いていたとはいうものの、メジャーメディアがトランスジェンダーについて報道するときは、決まって子供の頃から性違和があって未成年で性転換をして今は幸せという話だった。脱トランス者に関しては、せいぜい全体の1%で取るに足りないと言われてきた。

しかし昨今、未成年女子の性転換が鰻のぼりに増えていることから、性転換をしたのは間違いだったと後悔する人たちの数も増えている。そして大事なのはそのことを主流メディアがきちんと報道するようになったということだ。

例えばこのフォックスニュースの記事などはその典型。(Detransitioning becomes growing choice among young people after gender-affirming surgery | Fox News)。脱トランスに関しては最近ロサンゼルスタイムスやガーディアンやBBCですらも取り上げるようになった。昨日などなんとロイターが脱トランスに関する調査をしている学者の話を取り上げた。

私が脱トランス者の数がこれまで言われてきた1%よりずっと多いのではないかと思う理由は色々あるが、この2021年の脱トランス者を対象にした調査が興味深い。この調査によれば、脱トランスした人の24%が自分の性転換に関わった医療関係者に脱トランスの事実を伝えていないと答えたことだ。トランスするまではあらゆるサポートを見せた医者やカウンセラーたちも、脱トランス者には冷たい。そんな人々に当事者が相談などできなくても当然だろう。また以前にマット・ウォルシが言っていたが、未成年女子の性転換が爆発的に増えたのはせいぜいここ10年くらいだ。だから彼女たちが後悔しているかどうかという長期的な調査を行うことは今は未だ不可能である。

さて、次にトランスジェンダリズムの先駆けともいえる国スエーデンが、国際的活動をしているトランスジェンダー団体 the World Professional Association for Transgender Health (WPATH) との提携を打ち切ると発表した。WPATHの新しい代表は自らも男性から女性に性転換した女性自認男性で性転換手術医師のマーシー・ブラウワ―。

スエーデンの医学雑誌 Läkartidningen, に掲載された記事によると、WPATHが新しく発表した18歳未満の思春期ブロッカーや異性ホルモン投与や整形手術ガイドラインSOC8はスエーデンの新しい方針と真っ向から対立するとある。

スエーデンの新しいガイドラインは患者が後に後悔するような不可逆的な医療措置に関してはもっと慎重になるべきだというもので、特に若年層の場合にはその安全性についてもっと厳しい研究実験が必要であるとしている。

これまでのスエーデンのガイドラインはWPATHのガイドラインSOC7に従ったものだった。しかし今回SOC8が発表されてからスエーデンの医師たちから批判的な声があがった。それというのも、性転換治療や手術に関して最低年齢の制限を外すという項目があったことや、ユニック(宦官、かんがん、去勢男)を性自認の一種とし、子供でもその傾向があるなどとしていることに関しては、WPATHは最早、科学的な組織ではなく政治的な組織と化しているという批判が集まった。

もしこれが科学的記事という前提で発表されたのでなければパロディーだと思われただろうとスエーデンの関係者は言う。スエーデンの医療機関であるthe National Board of Health and Welfareが、WPATHのガイドラインに全く従っていないことを考えると、すでにスエーデンはWPATHが信頼できる国際的医学組織とは考えていないという証拠である。

スエーデンでは昨今18歳未満の若者の性違和に関する治療は精神治療に重点を置き、今後の治療は若者が自分の健康な体で生きていけるように精神的なサポートをする方法が取られるよういになるだろうという。これはこれまでのホルモン漬け、手術優先方針とは180度の方向転換である。性転換整形外科医が幹部を務めるWPATHの方針と沿い合わないのは当然である。

実はイギリスもスエーデンと同じような方向転換をしつつある。イギリスはタビスティッククリニックの閉鎖というスキャンダル以後、未成年の性違和治療に関して独立した調査を進めている。それで複雑な精神面での治療を施せる施設の創設に力を入れ始めている。

フランスやニュージーランドでも似たような方針が取られるようになった。そしてご存じのようにアメリカでも保守派の州で子供の性転換治療を禁止する動きが出て来ている。

問題なのはバイデン政権は性別肯定主義の熱烈な支持者でWPATHにも入れ込んでいる。なにしろ保健省の副長官がレイチェル・レビンという女性自認男なのだからしょうがない。WPATHはもはや利権団体と化している。先ほども書いたようにWPATHの新代表は未成年の性転換手術で大儲けしているマーシー・ブラウワー医師だ。そしてWPATHの重役たちも名だたる整形外科医が名を連ねている。未成年の性転換手術や治療で金儲けしている医師たちからなる組織が子供の安否など気遣うわけがない。まさしく利益相反である。そして彼らは子供たちを八つ裂きにしても受けた金でバイデン政権に多大なる政治献金をしているのだ。なんという悪魔たち!

とはいうものの、これまでジェンダークリニックを訪れる子供たちの性違和に疑問すら持ってはいけない、常に肯定しろといっていた欧州各国で、精神面の治療に重点を置くべきだという方向転換がされているというのは希望が持てる。


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スコットランド、性自認のみで性別が変えられる性別認定改悪法が議会を通る、性犯罪前科があっても問題なし

拙ブログでも何度かご紹介したスコットランドの性自認のみで性別が変えられる性別認定改悪法が先週の木曜日(12/22/22)国民の2/3が反対しているにも関わらず、ついに86:39という圧倒的な数で議会を通ってしまった。

以前にもお話したように、この法律は、本人が異性を自認していると言うだけで性違和という医師の診断書を必要とせず、過去に三か月ほど異性として暮らした実績があれば法的な性別を変更することが出来るというもの。議会では性犯罪歴のある男性の場合はもっと慎重な審査が必要であるという補正案も否決された。そして性別変更の年齢もこれまでの18歳から16歳まで引き下げられることとなった。

実はこの法律が施行されることを阻止する方法がひとつだけある。それは史上一度も使われたことのないイギリス政府の拒否権である。日本では一口にイギリスと言っているが、実はイギリスはユナイテッドキングダムと呼ばれイングランド、スコットランド、アイルランド、そしてウェールズという四つの王国からなる合衆国である。とはいっても王様はバッキンガムに居る王一人なのだが。それはともかく、スコットランドはこの合衆国の一つであるから、イギリス政府にはスコットランドの決議を否決する権限がある。1998年スコットランド法の35条がそれである。(Section 35 of the 1998 Scotland Act)。

もともとイギリス政府はこの改悪案に否定的であり、スコットランドの二コラ・スタージョン首相にこの法を諦めるようにと要請していた。大抵の場合イギリス政府がスコットランドの内政に干渉することは望ましくないとされているが、法律が社会に多大なる害を与えるとイギリス議会が判断した場合にはイギリス議会に否決することは可能なのである。そして今回は実際にその特別な場合かもしれないというわけだ。

スコットランドは一応自治体ではあるが、イギリスの一部である以上、スコットランドで性別を合法に変えた人間の性別は他の三か国でも尊重しなければならない。そうなると、容易に性別を変えられるスコットランドに性別を変えるために訪れるけしからん者が増える可能性がある。いくら他の国々で厳しい法律があっても、それらの法律は意味のないものとなってしまう恐れがあるのだ。

例えば、この新法では女性空間に侵入したい男性が非常に容易に合法に女性を名乗ることが出来る。しかも女性への性犯罪を犯した前科者ですら規制がないのだ。だから性犯罪歴のある男がスコットランドで性別を変更し、その後イングランドで再び犯罪を犯してイングランドで逮捕された場合、イングランドの女子収容所に収容されなければならないという恐ろしいことが起きかねないのだ。

最近日本でも多々の地方自治体でパートナーシップ制度だのLGBT差別禁止法だのといって誰でも賛成できそうな法律に隠れて性自認法を通そうと言う動きがある。杉並区パートナーシップ法案などがその典型だ。

説明文から抜粋すると,条令の目的と基本理念というところにこう書かれている。強調はカカシ。

条例の目的は、杉並区(以下「区」という。)において、
基本構想(令和3年10月策定)に掲げた福祉・地域共生分
野の将来像「すべての人が認め合い、支え・支えられなが
ら共生するまち」を踏まえ、性の多様性が尊重される地域
社会の実現に向け、基本理念、区・区民及び事業者の果た
すべき責務及び区の取組の基本事項を定め、推進すること
です。

そして用語の説明部分では「性自認 自己の性別についての認識をいいます。」とある。一番問題となるのは第三項目の「区・区民と事業者の責務及び性を理由とする差別などの禁止」という部分。

  • 区は、性の多様性が尊重される地域社会の実現に関する施策を実施します。
  • 区民は、性の多様性について理解を深め、区が実施する施策に協力するよう努めます。
  • 事業者は、性の多様性について理解を深め、事業活動を行うに当たっては性の多様性に配慮するとともに、区が実施する施策に協力するよう努めます。
  • 性を理由とする差別、性的指向又は性自認の表明を強制し、又は禁止すること、本人の意に反して性的指向又は性自認を明らかにすること、その他の権利利益を侵害する行為を禁止します

元来パートナー法というのは、現在合法に結婚出来ない同性同士のカップルが法律上ほぼ婚姻関係と同じ関係を結べるようにするための法律のはずであり、トランスジェンダーだの性自認など無関係なはずだ。それなのに何故そんな言葉が法案の説明文に記載されているのだろうか?

だいたい同性同士でパートナーシップを結びたいというカップルはすでに自分らで自分らの性指向を明らかにしているので強制もなにもない。また性自認がどうあれ、カップルの法律上の性別が異性同士であれば普通に結婚できるわけだからパートナーシップの必要はない。だからこの「性自認の表明を強制」するなどということが起きる理由がない。なんでこんな項目がパートナーシップ法のなかに入っているのだ?

聡明な読者諸氏はもうお分かりだろう。実はこのパートナーシップ法はパートナーシップとは完全に無関係なのだ。この法律の真の目的は性自認を認めさせること、つまり他人の性自認に対して誰も文句を言えなくすることなのだ。

杉並区の法律を推進している政治家や支持者たちは、他人の性自認を認めないことは差別だと言い張る。しかし彼等は故意にこの「他人の性自認を認める」とはどういう意味なのかという議論を避ける。なぜなら真にそれがどういう意味であるかを一般人が知ったら、そんな法律を支持する人など居ないことを彼らは熟知しているからである。

言うまでもないが、ここでいう「性自認を認める」とは、「性違和を患い自分を異性だと思い込んでいる可哀そうな人がいることを認める」という意味ではない。真の意味は「他人が自認している方の性別を全面的に受け入れること」だ。つまり、以前に松浦大悟氏が言っていたような「男性器付きの自称女が女湯にはいってくる」ことを認めるという意味になるのだ。

それに気づかずに安易な感情論でこんな法律を支持すれば、いずれ東京都もスコットランドのようなことになってしまうだろう。どうか杉並区民はそのことに気付いて、断固区議会に反対意見を送ってほしい。

関連記事:

スコットランド政府の性自認制度ごり押しに抵抗する名もなき女性達を支持するJ.K.ローリング女史 – Scarecrow in the Strawberry Field (biglizards.net)

スコットランドの性別認定改訂法案に国連が警鐘をならす – Scarecrow in the Strawberry Field (biglizards.net)


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10年前にトランスとしてカムアウトした元海軍シール部隊兵、脱トランスを宣言。子供の性移行の危険性を訴える

10年前に華々しく「トランス女性」としてカムアウトした海軍退役軍人で海軍のエリート組織シールズのメンバーだったこともあるクリス・ベック(女性名クリスティン)が、最近脱トランスを宣言した。Retired Navy SEAL made famous after coming out as trans announces detransition: ‘destroyed my life’ (yahoo.com)

ベックが脱トランスを公言したのは、危険な子供の性移行に関してアメリカに目を覚まして欲しいからだという。ベックは先月、保守派インフルエンサーのロビー・スターバックとのインタビューのなかで、「過去10年間に起きたことは自分の人生を破壊してしまった。私が自分の人生を破壊してしまった。私は被害者ではない。私自らが自分自身にしたことだ。しかし私には助けがいた。」と語った。

私は全ての責任を負います。私がCNNや他で行ったこと全てに、そしてだからこそ今こうしているのです。その過ちを正すために。

ベックが2013年にCNNのアンドリュー・クーパー相手に自分が女としてトランスするとカムアウトして話題になった。

私は利用されたのです。私は無垢でした。ダメな状態でした。それを悪用されたのです。私はプロパガンダに使われました。私よりずっと知識のある人たちに酷く書くようされたのです。彼らは自分らが何をしているか知っていた。私は知らなかった。

ベックは米海軍に20年も務めて引退したベテランで、その6年間は海軍のエリートチーム、シールズのメンバーだった。ベックは13回も戦地に出動し50以上もの勲章を受け取っている。

ベックが今回自分の話を公表した理由は子供たちを守ることだと言う。今やアメリカには何千というジェンダークリニックがあるが、誰でもそこで、自分はお転婆で女の子であるのがつらいなどと言ったが最後、君はトランスジェンダーだと言われてホルモン漬けにされてしまう。

性犯罪者を医薬的去勢するのと同じ薬品が13歳の健康な子供に与えられているのです!これが正しいこととは思えません。ですから私はアメリカに目を覚ませと言いたいのです。

ベックによると、彼がトランスするにあたって、軍事病院でほんの一時間ちょっとの問診があっただけで、ホルモン治療が始まったという。たった一回精神科のオフィスに行き、自分はトランスジェンダーだという診断書をもらい、種々のホルモンの投与が認められたというのだ。

これらの薬品を摂取すると体に色々な異常をきたした。しかしこれらの治療はすべて軍事病院が負担してくれた。それについてベックは本当に申し訳ないと思っているという。

これは精神科、手術胃、ホルモンや薬品やアフターケア治療などの間の10億ドルの産業です。国中に何千というジェンダークリニックが出没しています。そしてそれぞれ5000万ドルの利益を引き起こしているのです。

ベックの場合、13回も戦地に赴きシールズのメンバーとして戦ったというから、もしかするとPTSDに罹っていた可能性がある。そんな時、自分の精神的な問題が実は自分はトランスジェンダーだから起きたのだと洗脳されてその気になってしまったのかもしれない。この10年間、いったい彼がどんな体験をしたのか、そして何故自分はやはり男だったという結論に及んだのか、その辺ももう少し話しを聞きたいものだ。

さて、常に脱トランスの話ばかりするのも不公平なので、一旦は脱トランスしてジェンダークリティカルの活動家となった女性が、やっぱり自分はトランスだったとカムアウトしたというタイトルを読んだので、そちらの話も読んでみよう。

こちら悪名高いLGBTQサイト「ピンクニュースの記事より

カイ・シャーバースは生物学的女性で代名詞は「彼女」。20歳の時に男性ホルモンを摂取し始めた。しかしすぐに彼女は自分は二元性ではなく、どちらかというと「ジェンダークィア」であることに気付いたという。

私は二元性のトランス男性として生きてみようと試したのですが、うまくいきませんでした。どっちかいうと自分はジェンダークィアという感じがしました。それで私はどっちかいうとレズビアンのタチだと思い始め、自分のそっちの方面を試してみたくなったのです。

カイはサポートを得ようとオンラインフォーラムに目を向けた。そんな折、彼女は「かなりターフっぽい」女性に出会ったという。彼女もまたオンラインで脱トランスに関する情報を読んでいた。

私たちは二人ともトランスフォビックもしくはジェンダークリティカルフェミニズムに引き込まれてしまいました。なぜってこの人たちは私たちみたいな話に食いつこうとしていたからです。

なんか納得いきました。ブッチレズビアンをトランスさせようという圧力があるとか、内面にあるミソジニーのせいだとかいう話を聞く前から、私は自分のブッチレズビアンという面を取り戻したいと思っていたし、

その後数年間にわたり、カイは反トランス思想にどんどんはまっていったという。そして過激派フェミニストの間で脱トランスの代表のように祭り上げられてしまった。

カイは以前にも拙ブログで紹介したことのある女性のみのコンサートミシフェスとでブースを開設し、多くのレズビアンたちと話をした。彼女はこうしたレズビアンたちから得た注目を歓迎したという。彼女はこれらの女性達と仲間意識を持ったのだ。

しかし彼女は何となくこの繋がりは反トランスという信念のみによるような気がしたと言う。カイ自身脱トランスが悪いとは思っていない、だが、脱トランスはえてして過激派反トランスに頼ってしまう傾向があるという。

2018年の暮、カイは宗教保守の作家ライアン・T・アンダーソンの反トランス著書 When Harry Became Sally: Responding to the Transgender Moment(ハリーがサリーになった時、トランスジェンダーモーメント に応える)に無許可で引用された。

カイの体験が右翼保守キリスト教徒に誤用されたのはそれが最初ではなかった。その頃にはもうカイはトランスとしての体験で傷ついたわけではないこと、自分がジェンダークィアでありトランスであることを受け入れていた。しかし今更それを言うことは他の脱トランスの女性たちから叩かれることが解っていたため声に出せなかった。

この本によって彼女はTERFと極右翼の関係に気付いて恐れおののいた。過激派フェミニズムは家父長制と戦い破壊することが目的だったはずなのに、右翼と手を組むなんてあり得ないと思ったのだ。

私はこれらのフェミニストたちは単に私を利用しているのだけなのだと気づいたのです

内容を読んでみて、これは私が思っていた内容ではないことが解って嬉しい。カイはもともとトランスジェンダーなどではなかった。彼女は単に男っぽいレズビアンだったのであり、最初から男性ホルモンなど摂取すべきではなかったのである。そしてそのことに誰に言われたのでもないのに自分で気付き、永久的なダメージを受ける前にブッチレズビアンとしての道を歩み始めていたのだ。元々トランスでなかったのだから脱トランスにもなりようがない。

私が思っていたような、脱トランスしたのに再びホルモンを摂取してトランス男性として生きているという女性の話でなくて本当に良かった。

問題なのはこの種の人は、なにかのグループに所属していないと不安になるようで、最初はトランスカルト、そしてそこが居心地がわるくなると今度は反トランスカルトへと移行したのだ。

よく過激派を説得することはできないが改宗させることは出来るというが、まさしくその通りだ。彼女がいうように、脱トランス界隈にも自分にとってトランスは解決策ではなかったというのではなく、トランスジェンダリズムそのものが悪いのだと思い込む人も多いのだろう。だから自分には合わないがトランスそのものが悪いとは思わない、という人たちを受け入れることが出来ないのだ。

さて、この右翼とのかかわりについてなのだが、私はトランスジェンダリズムに反する考えに右翼も左翼もないと思う。なぜここに宗教右派とか極右翼とかいう話が出てくるのだろうか?

それにもし、反トランスジェンダリズムの考えが左翼よりも右翼とのほうに共通点が多いのだとしたら、自分らを反トランスの過激派フェミニストたちは、左翼という思想そのものを考え直す必要があるのではないか?

というわけで、今日は脱トランスした退役軍人の話と、脱トランス運動から離脱したレズビアン女性の話を紹介した。

意外に多い、いい加減な診断で性転換手術を受けて後悔する患者達 – Scarecrow in the Strawberry Field (biglizards.net)

後悔する性転換者の話を隠滅するトランス社会 – Scarecrow in the Strawberry Field (biglizards.net)

性同一性障害の治療は手術よりもカウンセリングが望ましい – Scarecrow in the Strawberry Field (biglizards.net)


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類は友を呼ぶ、私がColaboの仁藤夢乃を信用できない理由。ヒント:杜撰な会計とは無関係

アップデートあり:12月10日。Colabo と仁藤夢乃さんを支える会のホザナハウスの森康彦、覚せい剤使用疑いで逮捕「誰もやらない、誰もできない事に勇気をもって立ち上がり」後部参照。

オリジナル記事:12月7日。ネット上で若年層女性救済団体として活躍するColaboとその代表仁藤夢乃女史の話が色々と話題になっている。私はこの団体についてほぼ何も知らないので、その杜撰な会計といったことには興味がない。というより、そんな込み入った話に口出しできるほどこの件に関する知識がない。しかし私にはちょっとひっかかることがある。私がこの問題に興味をそそられたのは、Colaboが誹謗中傷を受けたとして匿名のブロガー・ユーチューバーを提訴するという記者会見の際に、彼女の弁護士として登場した二人の人物、神原元弁護士と太田啓子弁護士の存在である。

繰り返すが私はColaboという団体についても仁藤夢乃女史についてもColaboホームページに書かれている以上のことは知らない。ただこの団体が未成年の少女たちを救済する目的で運営されているというのが本当であるならば、この二人の弁護士とのかかわりは問題があるのではないかと思うのだ。

私は当初この話を聞いた時、神原元氏の名前が出ていることに驚いた。なぜなら彼は悪名高いトランスジェンダーアライだからである。神原氏とはしばらく前に直接ツイッターで会話を交わしたことがあり、その時私がトイレやお風呂といった施設を男女の体で区別することは差別ではないという注意書きを反差別法にしろ理解増進法にしろ明記すべきであると言ったところ、それはすでに秘密裡に異性施設を使っている人をアウティングすることになるので受け入れられないと言われた。しかも神原氏は生物学的男女差などないと言い切っているのだ。

弁護士神原元@kambara7:トランス女性の一部は、現状でもなんの問題もなく女性トイレを使用しているものと思われます。 その方々に対して、新たに法律を制定して利用を禁止するとすれば、人権制限に当たるので、きちっとした立法事実の立証が必要なのですよ。

太田啓子女史にしても同じだ。

太田啓子@katepada2: 法律では戸籍上の性別と違うトイレ利用が禁止されていなくても、社会生活の実態からよりトラブルを招かないだろうと当事者が判断したトイレ利用で、今まで殆んどの場合トラブルになっていません。少数のトラブルがあることは否定しませんが、それがこれから増えると考える根拠はありません。

実は太田女史から私はトランスジェンダーに関するやり取りをした一年以上も前にブロックされている。

聡明な読者諸氏はもうお察しのことと思うが、若年層の女性を救済するという団体がトランスジェンダー活動家の弁護士と手を組むことの危険性は大きい。言うまでもなく、Colaboが運営する女性だけのバスカフェや少女救済センターに自認女性という中年男性が乗車を希望したらどうやって断るのか。はっきりとその姿勢を公表する義務があるのではないだろうか?

仁藤女史が沖縄の米軍基地に反対なのも結構知られた事実である。彼女は今年10月に辺野古へ向かい、基地前でデモに参加した旨をいくつかツイッターで連投している。また仁藤女史はColaboに来ていた未成年少女たちを基地前のデモに連れて行ったと自分のツイッターで発表している。

仁藤夢乃 Yumeno Nito @colabo_yumeno
沖縄合宿2日目の昨日は #辺野古 へ。ゲート前で、希望する女の子たちと座り込みに参加。写真は強制排除の様子。「若い女性を触らないで!」「セクハラだよ!」と抗議の声がたくさんあがりましたが、女の子たちも私も体を触られて、椅子ごと引きずられ、肩を掴まれたり、背中を押されて排除されました。 

別に少女救済を行っている女性が辺野古基地反対運動に加わってはいけないとは言わないが、この運動には日本のANTIFAであるしばき隊系の男組の元組長故高橋直樹氏もかかわっていたと言う。旧しばき隊(現C.R.A.C)が欧米のANTIFA同様トランス活動家と手を組んでいる左翼過激派暴力団であることは読者諸氏もご存じの通り。

若い女性を対象にした救援団体がこうした過激派トランスジェンダー活動家と深いかかわりをもつことは好ましいことだろうか?

私はColabono運営資金がどうのこうのという問題よりも、こちらの方がずっと深刻な問題だと思うのだが、どうだろうか?

アップデート:12月10日。Colabo と仁藤夢乃さんを支える会のホザナハウスの森康彦、覚せい剤使用疑いで逮捕「誰もやらない、誰もできない事に勇気をもって立ち上がり」

兵庫県警は8日、神戸市灘区記田町5丁目の牧師、森康彦容疑者(64)を覚醒剤取締法違反(使用)の疑いで緊急逮捕し、発表した。「全く思い当たりません」と容疑を否認しているという。
~省略~
 神戸弟子教会のホームページなどによると、森容疑者は元暴力団構成員で、同教会の担任牧師。2011年に非行少年・少女の立ち直りを支援するNPO法人「ホザナ・ハウス」を立ち上げていた。

森康容疑者はColaboの仁藤夢乃さんの強い支持者。


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性別変更特例法の手術要件が最高裁で審議される!

スコットランドで、自分が自認する方の性別を選べるようになるかもしれないという話でスコットランドの女性達が反対運動を繰り広げていると言う話はしたが、日本でもとんでもないことが審議されている。しかし事の重大性の割には、日本ではあまり話題になっていないような気がする。今最高裁では性別を法的に変更する際の特例法から手術要件を外すべきかどうかということが審議されているということを、どのくらいの日本人は知っているのだろうか? 以下毎日新聞の記事。

性同一性障害特例法の性別変更要件 最高裁大法廷が憲法判断へ

毎日新聞 2022/12/7 17:37(最終更新 12/7 20:14) 825文字

 生殖機能をなくす手術を性別変更の条件とする性同一性障害(GID)特例法の規定が個人の尊重を定めた憲法13条などに違反するかについて、最高裁第1小法廷(深山卓也裁判長)は7日、審理を大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)に回付した。第2小法廷は2019年1月、この規定を「合憲」とする決定を出しているが、その後の社会情勢の変化を踏まえ、最高裁の裁判官全15人が参加する大法廷での審理が必要と判断した。

 04年施行の特例法は、GIDの人が家裁に性別変更を申し立て、審判で認められれば戸籍の性別変更を可能とした。同法は変更の要件として、生殖機能を欠く状態にある(手術要件)▽未成年の子どもがいない(子なし要件)▽複数の医師にGIDと診断されている▽18歳以上▽結婚していない――などを規定。家裁は全ての要件を満たさなければ性別変更を認めない運用をしている。

手術要件は後遺症のリスクや100万円程度の費用がかかること、子なし要件は子どもを持つ人の性別変更を不可能とすることから、両規定の見直しを求める声が当事者団体から上がっている。最高裁は今回、子なし要件は大法廷回付の対象としておらず、手術要件に限って憲法判断が示されることになる。

 回付されたのは、戸籍上の男性が手術なしでも女性への性別変更を認めるよう求めた審判で、1審・岡山家裁決定(20年5月)、2審・広島高裁岡山支部決定(20年9月)はいずれも性別変更を認めなかった。戸籍上の男性は、手術要件は憲法13条の他に「法の下の平等」を定めた14条にも反するとして最高裁に特別抗告した。

 19年の小法廷決定は「性別変更前の生殖機能で子どもが生まれれば、親子関係にかかわる問題が生じ、社会に混乱を生じかねない」として裁判官4人全員一致で手術要件を「合憲」とした。ただ、うち2人は手術なしでも性別変更を認める国が増えている状況を踏まえて「憲法13条に違反する疑いが生じている」との補足意見を示していた。【遠山和宏】

はっきり言って、特例法で一番大切な点はこの手術要件にある。なぜなら特例法が必要となった元々の理由は、手術をして容貌が性器に至るまで異性のようになった人たちが、容貌と戸籍の性別が一致しないことで問題が生じるからというものだった。就学や就職の際、容貌と戸籍の性別が違っていることで起きる弊害、公的な場での身分証明書提示で起きる問題などを解消することが目的だったはず。一部の医療関係者を除き、性移行した人たちが元の性を公表せずに埋没できるようにするための法律だったはずだ。

しかし、手術を受けないということは、元の性の体のままということになり、単なる異性装と何ら変わらないことになる。このような人たちの戸籍変更を簡単に許した場合、日本社会はどうなるのか?

戸籍が女性の男性体の人が女子空間に入ってくることや女子スポーツに参加するといったことも、もちろん一大事ではあるが、そのほかに結婚の問題がある。

日本では同性婚は許されていない。しかし戸籍が異性になった人ならば、生物学的には同性同士であっても戸籍上は異性として結婚が合法に出来るという状態が生じる。これは同性婚を裏口から合法にするあさましい手口である。

なぜこのようなことが最高裁で審議の対象となってしまったのか?

私は元々の問題は、法的に性別を変えられるとした特例法にあると考えている。私は最初から特例法の設立には反対だった。一旦性別は変えられるとしてしまったら、必ずやその要件が厳しすぎるとして緩和しろという動きが出てくるのは、欧米の例を見ていれば火を見るよりも明らかだったはず。

私は最終的にもこの要件が撤廃されないことを願うが、そろそろこの特例法自体の廃止を考えるべき時が来たと思う。先日もツイッターですでに手術も済まし戸籍も変えたという生得的男性が、温泉の女湯に居た女性達の胸について気持ちの悪い動画を挙げていた。あのスケベ根性まるだしの男が、法律的には女性であり、我々女性が受け入れなければならないと思うと本当に胸が悪くなる。法律がなんというおうとあれはただのスケベ親父だ。

これまでに特例法によって法的性別を変えた人に元に戻れというのは人権侵害だ。彼らは既存の法律に基づいて戸籍を変えたのだから。しかし、今後はそれを不可能にすべきである。今の状態を見ていればこの法律が悪用されていることははっきりしているし、今後もどんどん法律の緩和を訴える活動家が増えるに違いないからだ。


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