バイデンは何故過激派に依存しているのか?

火曜日、ミシガン州の大統領予備選挙が行われた。ジョー・バイデンは80%の票を獲得して勝利。民主党候補はバイデン以外に居ないのに、なぜたったの80%なのか不思議だが、実はこれはかなりの数のミシガン州民が「未定」と投票したからである。

おいおい、わざわざ投票場へ行って「未定」と投票する意味があるのか? これは一部過激派州民による抗議投票なのである。ミシガン州のディアボーン市はソマリア系イスラム教徒が大半を占める。これはモスリム過激派によるバイデン政権のイスラエル支持政策に抗議しての投票だった。

ここで疑問なのは、何故ジョー・バイデンはこんな少数の過激派に依存しているのかということだ。

これについてデイリー・ワイヤーのベン・シャピーロが色々分析している

ジョー・バイデンは2020年の予備選挙の時は、バーニー・サンダースという超過激派左翼候補に対抗する穏健派として勝利した。もしそのまま穏健派として大人しくしていれば民主党の穏健派有権者の支持を保つことは可能だったはずだ。

しかしバイデンはリンドン・B・ジョンソンやフランクリン・D・ルーズベルト大統領のような革新的な人物として後世に語り継がれるような大統領になろうとしたのではないかとシャピーロは言う。

左派にとって革新的な大統領になるということは、「多様性、公平性、包括性からトランス政治に至るまで、最も覚醒的な政治をすべて受け入れることを意味する。可能な限り過激な立場を受け入れ、アメリカ国民を引きずり込む」ことだとシャピーロ。

外交政策についても同じことが言える。しかし外交というものは国内政策のようにはいかない。バイデンはアフガニスタンから撤退すると公約して大統領になったが、今やイスラエルとウクライナという戦争に間接的に関わってしまっている。

つまりアメリカの大統領である限り、外交で完全なる左翼政策を保つことは出来ないのである。唯一バイデンがやり遂げたアフガニスタン撤退は全世界に恥を晒す大失態となってしまった。このせいでバイデンの支持率は激減し、その後ほとんど回復していない。

シャピーロが言うに、バイデンは民主党中道派として地味な大統領で終わりたくなかった。だから派手な革新派を目指す余り、中道派の支持を失ってしまった。アフガン撤退の大失態によって無所属の支持も失ってしまった。それで残ったのは過激派だけとなってしまったのだ。

だからこそ、バイデンは常にクレイジーで不人気な立場を受け入れているのだ。イスラエルとハマスの紛争に関して言えば、アメリカ国民は広くイスラエルを支持している。最新のハーバード/ハリス世論調査によれば、82%のアメリカ人がハマスよりもイスラエルを支持していると答えている。68%のアメリカ人が、イスラエルはハマスとの戦争で民間人の犠牲を避けようとしていると答えている。つまり、イスラエルへの支持はかなり高いのだ。アメリカは依然として非常に親イスラエルの国だが、民主党のクレイジー派の中にイスラエル支持者はいない。

バイデンはこのクレイジーな過激派に依存せざる負えなくなっているのだ。無論今でもバイデンがそう願うなら、80%が支持する穏健派政策に戻ることは出来る。だが何故かバイデンはそうしない。

82%のアメリカ人がイスラエルを支持しているというのに、イスラエル軍がラファ侵攻前夜という時になってIDFに撤退しろと命令する。8割のアメリカ人の支持を得るより、ディアボーンの過激派イスラム教徒の票を選ぼうと言うのだ。


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アメリカ大半のZ世代がトランプを支持

Tag: 世論調査

今日のニュースウィークの記事から、Gen Z Backs Donald Trump Shaking Up the Country (msn.com)Z世代はドナルド・トランプが国を揺すってくれるというアイディアを支持という見出し。

先ずはZ世代とは何歳くらいの人のことを指すのかというので、こんな表を見つけた。

世代名出生期間現在年齢(2024)
The Silent Generation ザ・サイレント1928-194579-96 歳
Baby Boomers ベイビーブーマー1946-196460-78 歳
Gen X X世代1965-198044-59 歳
Millennials ミレニアルス 千年世代1981-199628-43 歳
Gen Z Z世代1997-201212-27 歳
Gen Alpha アルファ世代Early 2010s-20250歳から11歳

先日行われたCAPS/Harris調査によれば、Z世代の有権者(18歳から27歳)の大半はドナルド・トランプ前大統領が次期大統領に選ばれれば、良い意味で国を揺すってくれると信じているという結果が出た。

世論調査の「ドナルド・トランプはこの国を良い方向へ揺さぶってくれる人物だと思うか、それとも当選すれば民主主義にとって危険で、国を絶望的に分裂させる人物だと思うか?」という質問に対し、18歳から24歳の65%が同意すると答え、35%が「民主主義にとって危険」と答えた。この調査は2月21日22日に2022人の有権者を対象に行われた。

65歳以上を除いてすべての年代層でトランプが良い方向に国を導いてくれると回答したが、特にZ世代は他世代よりも一番多い割で同意している。すべての世代平均では56%が同意すると答え、44%がトランプは民主主義にとって危険だと答えた。

また同調査では民主党支持者の間でも若い世代の29%がトランプを「いくらか」もしくは「強く」支持すると答えている。この記事では民主党支持者の間でバイデンの認知度を心配する人が多いせいではないかと書かれている。また、民主党支持若者の間ではバイデン大統領の学生ローン救済政策が不十分であることや、イスラエルとハマスの停戦に向けて優柔不断であるという不満もあるようだ。

しかし他の世論調査ではまだまだバイデンは若者に人気があるという結果も出ている。トランプのイスラエル支持、学生ローン免除反対、地球温暖化対策などが若者の間で不人気であるということである。

次の選挙でトランプに投票すると答えたZ世代は51%、バイデンと答えたのが42%、まだ決めていないと言う人が7%だった。

この調査では移民問題には触れていないようだが、移民問題は2016年の時よりも、もっと深刻になっているので、違法移民を厳しく取り締まると公約した方が勝つと思う。何故なら2016年当時は自分らの生活に違法移民の問題が直接関係なかった人びとも、最近の状況では実際に自分らの町が大量の違法移民によって破壊されているのを目のあたりにしている。これは多くの国民にとって切実な問題である。正直一部エリートの学生ローンやイスラエルやウクライナの戦争なんかよりもずっと重大な問題である。


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カリフォルニア州、子供の性転換治療を止めさせる署名運動が始まる!

先日Xで、カリフォルニア州で子供の性転換治療を違法にしようという法案を作ろうと言う署名運動が始まったことを知った。地元なのにXを読むまで知らなかったなんて全く恥かしいことなのだが、どこへ行けば署名できるのかと紹介していた人に質問ポストを書いたら、なんとビルボードクリスさんが直々にウェッブサイトを紹介してくれた。それで早速フォームをダウンロードし、私とミスター苺と署名して郵送した。

ご存じの通り、カリフォルニアは子供の性転換治療の聖域になってしまっている。すでに20を超す州で未成年の性転換治療は違法になっているが、違法な州の住民はカリフォルニアに来さえすれば治療が受けられるのだ。それで離婚してどちらかの親が子どもを性転換させるためにカリフォルニアまで来てしまった場合でも、例え反対な親に親権がある場合でも、子供は元の州へ戻さないという方針なのである。

カリフォルニアは全体的にはリベラルな州であり、議会は民主党が牛耳っているとはいうものの、この問題に関しては多くの学校区でも保護者や教育委員会の間で子供の性転換を反対する声があちこちで上がっている。

カリフォルニアでは3月に大統領予備選挙があるが、その時に地方の学校区の選挙も同時に行われる。先日私の家の外に飾られている星条旗に目を止めた教育委員会委員候補の女性がうちに個別訪問に現れた。それで私は彼女に学校における行き過ぎた性教育や多様性といったことについてどう思うかという質問をしたところ、待ってましたとばかりに保守的な答えが返ってきた。うちの星条旗のせいで、多分保守派の家だろうと考えての答えだったのかもしれないが、もし私がリベラルだったらかなり頭にくる答えだったので、彼女は本気だったと思う。

ともかく地元の政治から参加していかなければ何も変えることは出来ない。


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バイデン政権の司法省、バイデンの認知力は職務に不適任と判定

昨日はバイデン大統領にとって最悪の日だった。なんとバイデン政権の司法省がバイデン大統領には職務を務める能力をもちあわせていないと判定したのだ。

これはバイデンが副大統領の時の機密書類の取り扱いが違法であるかどうかを捜査していた司法省がバイデンの認知力の衰えを理由にバイデンを罪に問わないことにしたという調査書を発表したことから始まる。

この調査書によるとバイデンは特別捜査官による取り調べの際、バイデンは自分が2009年に副大統領だったかどうか覚えていなかっただけでなく、自分の息子ボウ(Beau)が亡くなった大まかな年代すらも思い出せなかったという。また彼にとっては大事な問題だったアフガニスタンに関しても常に同意していた将軍と意見が食い違ったなどと誤った証言をしたりした。繰り返すがこれはバイデン政権の司法省が任命した特別捜査官の結論である。捜査官はバイデンの認知力があまりにも衰えているため、起訴をしても裁判には持ち込めないという判断を下したのだ。これは事実上バイデンには大統領の職務を果たす能力をもちあわせていないと言っているのに等しい。

しかしこれは昨日バイデンに起きた最悪の出来事ではない。最悪の状態は昨晩7時45分の記者会見で起きた。バイデンが前もって計画していない記者会見をすることは稀である。ましてやバイデンにとっては遅い時間である。うちのお爺ちゃんもお夕飯後はすっかりリラックスするが、バイデン爺さんもいつもならもうソファにどっぷりつかって何もしない時間である。

この記者会見はバイデン大嫌いな私が見ていても爺さんが気の毒になるほどひどかった。これはこの会見を見たほとんどの人が言っているが、これほど散々たる大統領記者会見は歴史上はじめてのことだ。

バイデンは捜査官が息子の死について言及したことに腹を立てているかのように演説を始めた。機密書類の扱いの捜査で何故そんな無関係なことを持ち出すのかと感情的に捜査官を批判している。しかしバイデン爺さんはここ数年、なにかにつけ息子の死を持ち出しては自分への同情を買おうとしてきた。アフガニスタン撤退の際に戦死した兵士の葬式や、今回イエメンで亡くなった三人の兵士へのお悔やみの電話といった不適切な場所ですら、病気で死んだ息子があたかもイラクで戦死したかのような話を持ち出していたのである。

であるから特別捜査官の質問にも爺さんが息子の話を自分から持ち出した可能性は多いにある。捜査官が爺さんの記憶に言及する際に息子が何年頃に死んだのかさえ覚えていないというのは致命的な症状だ。無関係でも何でもない。

そして記者との質疑応答が始まる。これまでメディアはかなりバイデン大統領に対して友好的な立場をとってきた。幾度もあったバイデンの失言も誰でも時々物忘れをすることはあるとか、言い間違いはだれでもあるとか同情的な姿勢であった。しかし今回はこれまでとはかなり違い記者たちは口々にバイデンに質問を投げかけた。これまでのように呼ばれるまで大人しく待っているのではなく、我先へと質問を投げかけたのだ。この記者たちの一斉の質問に爺さんはたじたじとなっている感じがした。最初の記者はCNN。

CNN記者:過去何か月にもわたり、年齢について質問される度に大統領は「みててごらん」とおっしゃっていましたが、アメリカの人びとはずっと観てきました。そのうえであなたの年齢について心配する意見を表明しています。

爺さん:それは君の判断だろう。それはメディアの判断じゃない。

CNN記者:人々はあなたの認知力や年齢について懸念しています。民主党の中にはトランプを打倒できる人は他にも大勢います。何故今あなたでなければならないのでしょうか?これに対するあなたのお答えは何ですか?

うわあきつい!これが親民主党のCNNの質問か?これに対してバイデンは記者に対して「俺が最高の適任者だ」と怒鳴り散らしただけ。爺さんはさらにイスラエルとハマスの戦争についてもガザとの国境をあけて支援物資を入れろと「メキシコの大統領」と交渉したのは自分だと説明。ガザと面してるのはエジプトだ、メキシコはアメリカの隣国。何言ってんのこの爺さんは!もしこれが一度や二度の間違いなら誰でも言い間違いはあるで済むが、先日も爺さんはマクロン現フランス大統領のことを何年も前に死んだミテラン大統領と間違えたりと、口を開く度に頓珍漢な間違いを犯している。

この記者会見についてデイリー・ワイヤーのマット・ウォルシは、「この会見を計画した奴は犯罪者レベルの不能者かバイデンの選挙活動を邪魔しようとしてるかどちらかだろう」と言っている。最近のバイデン爺さんを観ていれば彼が記者からの質問になどまともに答えられないだろうことは十分予測できたはずだ。爺さんは自分のことを「優しいお爺さん」などと呼んで雰囲気を和やかにしようとしていたが、彼の年齢が問題にされているときにそういうことを自分から言い出すなんて信じられない。

ここで司法省の特別捜査官がバイデンを起訴しない決断をした理由を紹介しておこう。

私たちはまた、裁判において、バイデン氏が陪審員に対して、私たちがバイデン氏にインタビューしたときのように、同情的で、善意ある、記憶力の悪い高齢の男性であることを示す可能性が高いことも考慮した。彼との直接の交流や観察によれば、彼は多くの陪審員が合理的な疑いを認めたがる人物である。故意という精神状態を必要とする重大な重罪について、80代にさしかかった元大統領である彼を有罪にすべきだと陪審員を説得するのは難しいだろう。.

今バイデン爺さんが耄碌しているからといって昔の彼の行動がチャラになるというのはおかしな話である。それに年齢を持ち出すならトランプだっていい年だ。しかもマーラーゴ豪邸の金庫にしっかり閉まっておいたトランプ大統領と比べ、爺さんが持ち帰った機密書類はデルウェアの自宅ガラージに段ボール箱に入ったまま埃を被っていたというのだから呆れる。うちの主人が昔の書類を箱詰めにしてガラージに置いておいたのと同じレベルの扱いだ。国の機密情報だというのに!

私は仕事柄機密情報を取り扱ったが、機密情報が含まれていたら、もし私が自分で書いたメモ一枚ですらも自宅に持ち帰ったら大変なことになっていた。一度私が受け取った普通の電子メールの中に機密情報が含まれていたかもしれないという疑いがかかり、その容疑が晴れるまでコンピューターが使えなくなったことがある。私自身が漏洩していなくても誰かが漏らしたものを私が受け取ったというだけでも大変な騒ぎだったのである。

ところで昨日、タッカー・カールソンがプーチンとのインタビューを公開したが、これもまたバイデン爺さんとは対照的だった。

カールソンがプーチンに何故ウクライナに侵攻したのかという質問をするとプーチンは何百年と歴史をさかのぼって何年に何が起きたかと、まるで歴史の授業でもするかのように30分以上も途切れなく話はじめた。内容はロシアに都合の良い嘘で溢れていたとはいえ、歴史に精通していなければつけない嘘だ。それを30分も長々としゃべれるというのが凄い。

バイデンはほんの10分足らずの記者会見でぼろが出てしまったのに対し、プーチンはカールソンと二時間も話し続けた。決して友好的ではない外国の記者の前でここまでしっかり自分の立場を語れる人というのもそうは居ないだろう。以前にトランプ大統領が言っていた通り、プーチンの頭脳明晰ぶりには感服するものがある。

それに引き換え我が国の大統領は検察が法廷に立たせるほどの能力もないと判断するほどの老いぼれ爺さんなのである。この人には核兵器発進の権限があるのだ!この爺さんを再選させないのは当然として、新任大統領が出来るまでの10か月あまり、耄碌爺さんが大統領をやっていることが世界中に知れ渡っているという事実の方が怖い。アメリカは弱い、アメリカの指導者は耄碌爺だ、今こそチャンスとばかりにプーチンのような頭脳明晰な敵が好き勝手なことをやりだす可能性は非常に高い。

選挙で優利とか言ってる場合じゃない。バイデンには今すぐ大統領を辞めてもらってまともな大統領に代わってもらう必要がある。副大統領のカマラ・ハリスも全く頼りにはならないが、少なくともリーダーの振りくらいは出来るだろう。このままではアメリカはどうなってしまうのか非常に心配である。


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違法に子供の性転換治療を行っている病院を内部告発した医師が反対に連邦司法局から捜査対象に!

昨日Xでジャーナリストのクリストファー・ルフォが、違法に子供のトランス治療を行っていたテキサスの病院を内部告発した医師のインタビューを行っていたのを聞いた。この医師は当初匿名で病院を告発したのだが、その後連邦政府の司法局から捜査対象になり、弁護士費用やその他で財産を全て使い果たしてしまったという。このままでは刑事事件容疑者として起訴される可能性も出て来たため、思い切って名乗り出ることにしたそうだ。デイリーワイヤーの記事から読んでみる。(A Doctor Blew The Whistle On His Hospital’s Transgender Clinic. Now The Feds Are Trying To Ruin His Life. | The Daily Wire

彼の名前はイーサン・ハイム(Eithan Haim)医師。去年の6月23日、ハイム医師は長い研修医期間を卒業し正式な外科医となる卒業式の日だった。家族も集まっている式場に出かける用意をしていた時、突如ノックの音が。現れたのは保健福祉省の捜査官二人で、彼等はハイム医師は医療記録に関する事件で刑事犯罪の捜査対象になっていると警告した。

ハイム医師には身に覚えのないことではあったが、思い当たることがあった。それはその一か月ほど前、彼は自分の勤めるテキサス州の病院で州法で禁じられている子供の性転換治療が行われていることを内部告発していたからである。

彼はもともとトランスジェンダーに関する政治問題に関わるつもりは毛頭なかった。しかし彼が研修医を務めるBaylor College of Medicine病院で起きていたことを目撃した彼は黙っていることはできないと決心したのだ。

2022年9月、デイリーワイヤーの取材チームがテネシー州のVanderbilit University病院で行われている子供の性転換手術の実態を暴露した時、ハイム医師は自分には関係ないと思っていた。それというのもテキサス州では司法局長が子どもの性転換は児童虐待だという声明文を出しており、彼の勤めるテキサス子供病院も今後断じてそのような治療はしないと公式声明をだし、ジェンダー肯定医療供給を停止すると発表したからである。

しかしその後、彼は同僚の研修医から同病院では秘密裡に子供へのホルモン投与が行われているという事実を知る。表向きはこのような供給は停止されたことになっていたが、裏では続行されているだけでなく、病院の主要プログラムとして奨励されていたというのだ。

「これは大スキャンダルですよね?」と彼は言った。「医師として、医師として、このことを世間に公表するのが私の責任だ。私がしなければ、この虐待は続くことになる。私の子供たちのような未来の世代は、私が何かをするチャンスがあったかのに沈黙を守る決意をしたと知ったら、決して私を許すことはできないだろうと思いました。」

そして医師はこのようなことに対しては、彼のような普通の医師が声をあげなければならないのだと決心した。

彼の告発記事は2023年5月16日、クリストファー・ルフォのSex-Change Procedures at Texas Children’s Hospital | City Journal (city-journal.org)で発表された。その二日後テキサス議会は子供の性転換を禁止するSB-14という法律を通した。ハイム医師はこの法案が会ったことすら知らなかったのだが、ルフォはこの記事を議会の投票の前に発表すれば、民主党議員のなかにも法案に賛成する人たちが出てくるだろうとタイミングを計ったのである。そしてルフォの思惑は成功した。四人の民主党議員が共和党議員と一緒に賛成投票をしたのだ。

これによってテキサス州は病院の捜査をおこなった。そして同病院は再び今度こそ子供の性転換プログラムを停止すると発表した。

ところがこれで事は収まらなかった。2023年5月19日、地元郡検事のクリスチャン・メネフィーは、「リークした者は罰せられなければならない 」と公言した。

「誰かがヒューストンの病院から子供の医療記録を右翼活動家にリークした。被害者を助ける代わりに、ケン・パクストンは病院を調査し、ジェンダーを肯定する医療が児童虐待であるというニセの主張を推し進めている」とメネフィーは書き、テキサス小児病院と協力して「なぜこのようなことが起こったのかを完全に調査し、情報が公開された場合は影響を受けたすべての家族に通知する」と付け加えた。

「私は、彼らが発見したことを米国保健福祉省に完全に開示することを期待している」とメネフィーは言った。「もし病院の職員がこれらの医療記録を漏らしたのであれば、彼らは解雇されなければならない。」

ハイムの弁護士チームはルフォの記事で暴露された情報に患者の個人情報は一切含まれていないと主張しているが、バイデン政権はそうは思わなかったようだ。

ハイム医師の妻は弁護士。それで二人は捜査官が現れた当日、連邦捜査官の質問には弁護士を雇うまでは一切応じないと断った。

「私たちが暴露したことが違法となることが決まったのに、なぜ私が脅迫されて沈黙しなければならないのか」とハイムは言った。「私にとっては、これは、プログラムの存在について国民に嘘をついている可能性のある他の病院で、このようなことが起こらないようにするための政治的な調査であることは明らかです」

ルフォは絶対に自分の情報源を暴露しないと主張しており、彼の記事やインタビューからもハイム医師の素性は明かされていなかった。よって連邦政府はどのようにして彼の正体を暴いたのかは不明である。

ハイム医師は未だ起訴されてもいないが、その弁護士費用にすでに250万ドルを使いはたしてしまったと言う。それで今個人的に募金を募っている。しかし彼はこれは犠牲を払うだけの価値のある闘いだと語る。

(私たち夫婦は)これが今後何十年も財政的な重荷を背負うことになるという事実を受け入れた。これは我々が背負わなければならない戦いだ。この人たちに屈するようなことはあり得ない。

とハイム医師は自分の固い決意を表明した。

トランスジェンダリズムに抵抗した勇気ある人々が多大なる代償を支払わされている。これでは市井の民がやたらなことを言えないのは当然だ。トランスジェンダリズムに抵抗することはバイデン政権の怒り触れる政治犯罪なのだ。バイデン政権は子供の性転換医療をする病院や製薬会社から多額のわいろを受け取っているのだろう。なにせバイデン政権の軍医総監からして60過ぎの妻子持ち自称女の女装男だし、政権内にはLGBTQ界隈の権力が非常に強い。

アメリカのあちこちの州でテキサスと同じような法律がどんどん通っているが、実際に病院がその法律に従わず、しかも内部告発した医師がこのような目に逢うのであれば、法律などどれだけ通してみても意味がない。なんとしてでも今年の選挙ではバイデン政権を倒し、正常な共和党政権に代わってもらうしかない。

関連記事:‘They’re Siccing Their DOJ On People’: Shapiro Interviews Whistleblower Targeted By DOJ For Exposing Child Trans Surgeries | The Daily Wire


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NHKの記事、親イスラエル国家のアメリカでなにがおきているのか

Tag:世論調査

Twitter(X)でハマスのプロパガンダを流し続けている日本人自称ジャーナリストのツイッタラーさんが紹介していたNHKの記事(親イスラエル国家 アメリカで何が?若者にパレスチナ支持広がる | NHK)NHKがおもしろそうなので読んでみる。

この記事ではアメリカは伝統的にイスラエルを支持してきたが、最近若者の間でパレスチナ支持が増えていることに触れている。強調はカカシ。

なぜ、若い世代はパレスチナを支持する傾向にあるのか。アメリカ世論や選挙に詳しい専門家は次のように指摘します。ジョージ・ワシントン大学 トッド・ベルト教授

「若い世代は差別と人権により敏感で、抑圧される側に共感する傾向が強いのです。イスラエルはパレスチナと比べて不釣り合いな防衛力を持っていて、イスラエルはパレスチナの人たちを不当に迫害していると感じているのです」

10月中旬にCNNなどが行った調査では、次のような結果が出ています。

「ハマスの攻撃に対するイスラエル政府の軍事的対応は正当性があるか」という問いに対し、65歳以上の81%が「完全に正当性がある」と回答しました。

ところが、18歳から34歳の若い世代では「完全に正当性がある」と答えたのは27%にとどまりました。これを踏まえて、バイデン大統領は軌道修正を余儀なくされています。

記事はこうした世論に答えるようにブリンケン国務長官は人道支援のために戦闘を一時休止すべきだと語ったことを指摘している。

この記事には無論書かれていないが、イスラエル軍はちょこちょこと戦闘を休止してガザ市民が安全に避難できる道を確保。ガザ南部で支援物資の供給なども行っている。そういうことをNHKは報道しているのだろうか?

さて、この戦争が長引けば次の選挙にも影響を及ぼすだろうと続くが、それは確かにそうだろう。ここでも記事は先のトッド・ベルト教授の言葉を引用。

「バイデン大統領にとって本当に深刻な試練です。ガザ地区で爆撃や必要な食料が手に入らない状況が続けば、選挙に大きな影響を与えることになるとみられます。戦闘が長引けばバイデン氏の政策が悪かったことの象徴になり、彼に投票しない人が増えるでしょう」

こういうことになったのも、バイデン政権が弱腰だからハマスは今がチャンスとイスラエルを攻撃したのだろう。もし今でもトランプ大統領が政権を握っていたら、ハマスはおとなしくして攻撃の時期を狙っていたことだろう。

何度も書いてきたように、アメリカは民主党も共和党も同じようにイスラエルを支持してきた。だからイスラエル支持は党派は無関係だったはずである。ところが最近、何故か民主党よりも共和党の方がイスラエル支持が強くなっている。トランプ大統領などこれまでで一番親イスラエルの大統領である。

対応が揺れるバイデン大統領に対し、攻勢を強めるのが野党・共和党です。大統領選挙もにらみ、バイデン大統領の対応は“弱腰”だと批判し、イスラエルを支持する姿勢を鮮明にしています。

10月下旬、私たちが向かったのは、ラスベガスで行われた共和党を支持するユダヤ系のロビー団体の会合。アメリカでは、ユダヤ系のロビー団体が、政治家に多額の政治資金を提供しながら、イスラエル寄りの政策をとるよう働きかけています。人口に占める割合が、推計で2%あまりのユダヤ系の人たちが、豊富な資金力を持つロビー団体を通じて、アメリカの外交政策に大きな影響を与えてきたのです。

会合には日本円にしておよそ30万円の参加費を払って、1000人以上の会員が集まっていました。

この会合では共和党の大統候補がほとんど参加しており、共和党の新下院議長マイク・ジョンソン議員らが次々にイスラエル支持を表明した。トランプ大統領も「私が大統領に戻れば、ためらうことなく、無条件で、100%イスラエルを支持する。残虐な行為への報復を行い、ハマスを壊滅させるため全面的に支援する」と発言。

共和党の間ではこの戦争が始まって以来トランプ大統領支持が増えている。はやり中東問題は実績のあるトランプに任せるべきだと感じている人が増えているせいだろう。それとユダヤ系民主党支持者のあいだでも、どちらの候補者が一番イスラエル支持をするかが重点となると言っている有権者もいる。

さてここから先はNHKお得意の偏向報道。若い学生たちを中心にパレスチナ支持運動が広がっているという話のなかで、こうした運動に参加している学生たちがイスラエル支持者たちに脅迫を受けているという内容になっている。

パレスチナを支持する大規模なデモが行われた、ニューヨークにある名門コロンビア大学。デモを主催したパレスチナを支持する学生団体のメンバーによると、衝突の開始以降、日に日に仲間が増え、インスタグラムのフォロワーは5000人も増えたといいます(11月1日時点)。

ところが、このメンバーが取材に応じる条件は「顔も名前も出さない」というものでした。理由を聞くと、パレスチナ支持者の一覧が、名前と顔写真に加え、出身大学などの個人情報つきで掲載されているサイトがあるから不安だというのです。

「私の個人情報を世界中にさらして、見つけられるようにしてやる、といった脅迫を受けています。ネットを武器として使っています。パレスチナ人に対する暴力を正当化しているのと同じ理屈が、この国の人々の反応を引き起こしているのです」

そして広がるヘイトクライムとして6歳児のムスリム男児が気違い男に刺された例をだしている。ユダヤ人も脅迫を受けているという話は一応書いてあるが、気違い男によるモスリム家族攻撃の一件以外に私はモスリムに対するヘイトクライムなど聞いていない。アメリカの主流メディアのパレスチナ支持偏向報道傾向から言って、もしそんなことが他でも起きていたらすぐさまニュースになるはずだ。

しかし反対にユダヤ人差別のヘイトクライムはあちこちで起きている。この記事が書かれた時点ではまだ起きていなかったが、先日南カリフォルニアでユダヤ人男性がパレスチナ支持者にメガホンで殴られて死亡という事件が起きたばかり。

また大学などユダヤ人学生がパ支持学生たちに追いかけまわされて保身のために図書館に立てこもるなどという事件も起きている。NHKが均衡のとれた取材をする気があったなら、ハマス支持の学生だけでなく、学校へいくのにも身の危険を感じているユダヤ人学生も取材すべきだったのではないか?


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アメリカ、ユダヤ系民主党議員たちのジレンマ

Tag: 世論調査

前回民主党下院議会が民主党のラシーダ・ティライブ議員を公式批判したと言う話をしたが、さきほど我が選挙区の代表民主党のアダム・シフ下院議員のスピーチを見かけて、あれ?となった。それというのもアダム・シフ議員はアメリカ国内や大学のキャンパスで起きている反ユダヤ運動にショックを受けているという話をしていたからである。アダム・シフと言えばドナルド・トランプの弾劾裁判を先導していた議員であり、マガ共和党支持者からしたら宿敵である。しかし今回ばかりは彼もイスラエルの正当防衛を支持している。もしかしてシフ(Schiff)議員はユダヤ系なのか?

それで私はSchiffという苗字はユダヤ系なのかどうか調べてみたところドイツやオーストリアに多い名前だが、ユダヤ系にも見られるということ。ドイツやオーストリアからアメリカに移住してきたユダヤ人はかなり多いので、シフ議員がユダヤ系でもおかしくはない。そこで思ったのがアメリカ議会にはどのくらいのユダヤ系がいるのだろうかということ。それで調べて観たところ、上下合わせて37人のユダヤ系がいる。上院に10人(100人中)下院に27人(435人中)。下院の27人中25人は民主党2人が共和党。上院の10人は全員民主党だ。アメリカ全体でユダヤ系は2%だがアメリカ議会では6%を占める。圧倒的に多いのは無論クリスチャンである。

アメリカはもともとイスラエルの強き同盟国である。民主党も共和党もイスラエルを同じように支持してきた。しかし昨今イスラエルを支持する保守派キリスト教徒が増え、どちらかというと共和党の方がイスラエルを支持するようになってきた。

10月13日に行われた世論調査(As Israel-Hamas war continues, Americans remain supportive of Israel in new poll : NPR)によるとこの戦争でアメリカはイスラエルを支持すべきかという質問にすべきだと答えた共和党支持者は77%、民主党は69%、全体で65%のアメリカ人がイスラエル支持である。しかしこれがGENーZと呼ばれる20代前半の若者になってくると支持すべきが48%、なにもしなくていいが37%、イスラエルを批判すべきが12%となっている。

しかしモスリム有権者の数が増えるにつれ、彼等は圧倒的に民主党支持であることもあって、民主党としてはモスリムの票を失いたくはない。かといってラシーダ・ティライブやイルマ―・オマルのように、あからさまにイスラエル殲滅やユダヤ人虐殺を支持するような議員を放っておくわけにもいかない。すでに多くの民主党支持有権者の間からはバイデン政権は十分に激化するユダヤ人差別に真剣に取り組んでいないとしてかなり失望の声があがっている。このままでは民主党はユダヤ系の支持を失うことになる。

皮肉なことにモスリム有権者も実はバイデン政権には不満の声をあげている。それというのもバイデン政権はイスラエルを支持しており、イスラエルに軍事費用援助をすることを明らかにしているからだ。

ユダヤ系だからといって必ずしもイスラエル政府の方針を全面的に支持しているわけではない。アメリカのユダヤ系は非常にリベラルが多いので、イスラエルはパレスチナに譲歩して二か国解決に努めるべきだと考えている人が多い。しかし今回のことでパレスチナやパレスチナ支持者たちが平気で「川から海へ、パレスチナ解放へ」と叫ぶのを聞いて、大学構内でユダヤ人を追いかけまわす学生たちを見て、イスラエルとパレスチナに平和共存はありうるのだろうかと疑問を持つ人々も増えたことだろう。そして自分らはガザの人びとに同情しているのに、パレスチナ支持者たちはイスラエルの犠牲者には全く同情を見せないどころか、それこそユダヤ人の民族浄化を本気で唱えていることに大きな衝撃を覚えている。

民主党はこんな憎悪に満ちた人々に党を乗っ取られていいのだろうか?ユダヤ系民主党員は正念場である。


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ハマス支持の下院議員ラシーダ・ティライブはアメリカを代表していない

先日、ハマス支持の発言を繰り返しイスラエル殲滅演説を続けていたミシガン代表民主党の下院議員ラシーダ・ティライブ(Reps. Rashida Tlaib)が下院議会で公式非難された。これによってティライブ議員はいくつかの委員会から外されることとなる。問題となったティライブ議員の発言について議会はこうまとめている。

これは基本的に、ヨルダン川から地中海まで広がるパレスチナ国家を求めるもので、イスラエル国家を含む領土であり、ユダヤ人国家の解体を意味すると、名誉毀損防止連盟のウェブサイトは述べている。ユダヤ人を祖国から追い出すことを含め、ユダヤ人の自決権を否定する反ユダヤ主義的な告発である。

ティライブ議員はパレスチナ系アメリカ人でありモスリムである。彼女が代表する地域はパレスチナ系移民の多い地域である。下院議会でこの公式非難の決議がされる前に、彼女を弁護していた同じくイスラム教徒のイルマン・オマル議員は甲高い声で「彼らの誰も何千何万というパレスチナ人が死んでいる事実を認めていない。にもかかわらず彼等は我々が人間性を認めていないという。ラシーダはパレスチナ運動を支持し(時間ですと言われているのを無視)解放のために尽し続ける。すべてのパレスチナ人が自由になるまで!」と叫び続けた。

私はこれを聞いていて、一体この人たちはどこの国の議員なのだと呆れてしまった。イスラエルの空爆によってガザの民間人が巻き添えになっていることは確かだ。しかし彼女たちはアメリカの議員だ。ハマスは未だにアメリカ人を10数人人質に取ったままなのである。10月7日の虐殺でアメリカ人も口に出来ない残酷なやり方で殺されたのである。それに対する怒りはないのか?パレスチナ人に対して涙する暇があったら、その一滴の涙でもハマスによって殺されたり拉致されたアメリカ人のために流さないのか?

ティライブ、オマル、そしてアンドレ・カーソン(民主、インディアナ)の三人の議員は民主党も共和党も「反モスリム、対パレスチナ人へのヘイト」を広めていると責めた。

はっきり言います。特定の民族や国籍を標的にし、迫害するために国家権力を全面的に行使することは、ファシズムであり、純粋な偏見です。残念ながら、この法案は、偏見に満ちた反イスラム、反アラブ、反パレスチナのヘイトが政治に蔓延する潮流の一部です。

なにが反イスラムだ、何が反アラブだ、何が反パレスチナだ!アメリカ国土内で大規模テロを起こしたのはイスラム教徒ではないか!それでもアメリカ人はこれまでアメリカに住むすべてのモスリムを追放せよなどと言ったことはない。911以降でもどんどんモスリム移民を受け入れて来た。移民であるティライブやオマルは権力ある下院議員にまでなっているではないか!これだけアメリカの恩恵を受けておきながら感謝もせず、アメリカがモスリムを差別しているだ?いい加減にしろ!

三人はさらにティライブへの非難はモスリムやアラブ系やシークなどへの攻撃に繋がると言って批判した。

共和党のズィンク議員は「合衆国の議員ともあろう人達がアメリカ人の安全よりもパレスチナのテロリストのことを心配するとは信じられません」と怒りを表明した。

下院議会は民主共和の双方の票を集めティライアブ議員を公式に非難した。

前々から言っているように、民主党にはユダヤ系の議員も多くいる。イスラエル支持に関しては民主党も共和党もずっと同じ立場をとってきた。しかしモスリムが議員になった途端にこのような発言をする議員が出て来るのを許していたら、アメリカ議会では非情な混乱を招く。しかしこれで明らかになったことは、こう言っちゃなんだがモスリム議員は信用できないということだ。彼等の忠誠心はアメリカにあるのではなくイスラム教にある。今は未だティライブとオマルだけだが、今後モスリム議員が増えたらもっとひどいことになるだろう。彼等はアメリカのためにアメリカ議会に参加しているのではなく、アメリカを内側から破壊しようとしているのだから。


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大学キャンパスの激化する反ユダヤ傾向に葛藤するユダヤ系リベラル学生たち

10月7日のハマスによる1400人余りのイスラエル人虐殺事件があってから本来ならイスラエルに世界中から同情が集まるべきなのに、なぜか至上稀なる残虐なやり方で加害した方のパレスチナに同情が集まり、あたかもイスラエルがパレスチナ人を虐殺したかのように世界中で親パレスチナデモが起きている。ヨーロッパではイスラム移民が非常に多いので、そういうことが起きるのは予想が出来なかったわけではないが、私は未だにアメリカで起きていることにかなりのショックを受けている。特にアメリカの大学キャンパスで起きているあからさまなユダヤ人差別には本当に驚いている。

もう何年も前になるが、カナダの大学で学生委員会の委員の大半がイスラム教徒学生になった途端にユダヤ教徒サークルの予算を取り上げるという事件が起きたのを私は書いたことがある。アメリカでもUCLAでイスラエル製品ボイコット運動決議にベン・シャピーロが抗議に乗り込み、決議は通らなかったということもあった。私はこれらの出来事は大学自体の方針というより、昨今増えて来たイスラム教徒の学生のせいだと思っていた。しかし、それだけでは全く説明のできない状況になっている。

先日も書いた通り、何年も前からアメリカの大学キャンパスでは、DEI(多様性、平等、包括性)という教育が反イスラエル思想を生み出している。其れに関して私はリベラルとはいえユダヤ系の学生たちはどう考えているのか疑問をもっていた。ユダヤ系といっても誰もがユダヤ教徒ではないし、アメリカの世俗主義ユダヤ系は圧倒的に左翼リベラルだ。民族が同じだというだけで自動的にイスラエルを支持するとは限らない。だからイスラエルに関してはユダヤ系にも色々な考えがある。

ただ、今起きていることはイスラエル政府への批判というよりユダヤ民族への憎悪感情だ。パレスチナ解放とかイスラエルのアパルトヘイト反対とか言うのと、ハマスの口にするのも憚れる残虐な行為を擁護するのとでは全く違う。教授自らが先頭に立ってハマスを賛美し何のお咎めもない。今まで社会正義戦士として同胞として一緒に戦って来たはずの学生たちが、突然ユダヤ人は皆殺しにしろと騒ぎだし、同じ大学にいるユダヤ人学生を追い立てて暴力で威嚇したり、キャンパス内にあるコ―シャ―レストランを襲ったりとなってくると、ユダヤ人学生たちは命の危険すら感じていることだろう。

こうなると一体自分らが今まで信じて来た左翼リベラリズムや社会正義とは何だったんだと考えるユダヤ系学生が増えるのは当然のことだ。下記はフォックスニュースの記事より。

コーネル大学のユダヤ系学生の報告によると、イスラエル南部でのハマスによるテロ攻撃を 「爽快 」と呼んだ教授を擁護する意見が出たことで、学内の同級生の多くが左翼学生グループへの忠誠を疑問視しているという。

Fox News Digitalは、ユダヤ系学生の間で政治的な変化が起きていることを認識しているという “コーネリアン “たちに、裏話とオフレコで話を聞いた。彼らの中には、様々な進歩的グループとの絆に疑問を抱いている者もいるし、進歩主義運動そのものに疑問を抱いている者もいる。

「コーネル大学に来る学生の多くはリベラル派だが、このことは、自分たちをリベラル派だと思っているユダヤ人の多くに、そのことに疑問を抱かせていると思う」と、安全上の理由から匿名を希望した統計学とコンピューター科学を専攻する学生は語った。「彼らがしていることは、黙って反省し、将来誰に投票するかを変えることだ。共和党の予備選挙で、誰がイスラエルを最も支持しているのか、自分のこれまでの価値観と矛盾しているにもかかわらず、注目しているのです」。

民主党にはユダヤ系議員も多いが、ザ・スクワッドと呼ばれるイスラム教徒議員四人組がいる(AOCはイスラム教徒ではないが、反イスラエル)。特にパレスチナ出身のRashida Tlaibは自分のオフィスにパレスチナの旗を掲げるなどあからさまな態度だ。バイデン政権も一応は方針としてイスラエルを支持しているとはいうものの、ホワイトハウスの報道官への質疑応答では、激化する反ユダヤ思想に懸念はないかという質問に対して、なぜかイスラモフォビアでイスラム教徒が危険にさらされているという訳の分からない答えが返ってきた。これでは民主党支持のユダヤ系は考えざる負えないだろう。

参考記事:

Opinion: I thought I’d be safe from antisemitism at my college. I was wrong (msn.com)

NJ Jewish high school prohibits college reps from recruiting students unless university has safety plan (msn.com)


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アメリカ国内で高まるユダヤ人差別を批判しないバイデン政権、積極的に取り締まるディサンティス・フロリダ州知事

ハマスによるイスラエルへのテロ襲撃があって以来、欧米諸国でイスラム教移民らによる反ユダヤ人デモが盛んに起きているが、アメリカ国内でも特に大学キャンパスを中心にあからさまな反ユダヤ人活動が繰り広げられている。英語でやユダヤ人差別のことをAntcemetism(アンタイセメティズム)という。

先日この高まる反ユダヤ運動についてバイデン政権は心配しているかという質問がホワイトハウス報道官ケリー・ジェーン・ピエールに向けられた時の彼女の返答があまりにも頓珍漢だったためかなりの批判を浴びている。

「一つ二つ問題があります。(と言って持っていた紙を数枚めくりながら)いいですか、信頼性のある脅威はありません。常にこの信頼性があるかどうかが大事です。ですから危険があるのかどうかきちんと確認する必要があります。でもですね、ムスリムたちはずっと不均衡な憎しみのこもった攻撃に耐えてきています。(略)」

なんでユダヤ人への攻撃の話をしているのに、ムスリムへの攻撃へと話がすり替わるのだ?第一アメリカでムスリム差別など起きていない。これに関してはさすがに民主党内からも批判が上がった。フロリダの民主党下院議員ジェラッド・モスコビッチ(Rep. Jared Moskowitz (D-FL))は自身のTwitter(X)で、

何という軟弱な答えだ。それになんで本を見てるんだ?何か許可された答えがあるのか?単純な答えは「はい、反ユダヤ思想の高まりは心配しております」だ。もちろん我々はムスリムアメリカ人への憎悪は心配している。もっとちゃんとやれ」

これはピエール報道官も不味かったと思ったのか、後で質問を聞き間違えたと言い訳し、自分は何度も反ユダヤ思想を批判しているし、バイデン大統領も一生かけて反ユダヤ主義と闘って来たなどと釈明している。

読者諸氏もご存じと思うが、民主党にはモスコビッチ議員はじめユダヤ系の議員が多い。また民主党支持者の間にも非常に多くのユダヤ系有権者がいる。他の面では非常に左翼リベラルなユダヤ系も、ことイスラエルのこととなると必ずしも意見は一致しない。また歴史上常に差別を受けて来たユダヤ人からすると、このようなバイデン政権の態度には不安な気持ちになることだろう。

これとは対照的にフロリダ州のディサンティス知事はが大学でハマス支持の活動をしている学生グループは解散させるように大学側に圧力をかけている。(DeSantis administration moves to disband Pro-Palestinian student groups at colleges (msn.com

ディサンティス知事の教育省局長は少なくとも二つの学生グループをテロリズムを支持してるとして解散させる動きを見せている。パレスチナ支持の運動は言論の自由では守られていないという理屈だ。

FOXニュースが入手した書簡のコピーによると、フロリダ州教育長のレイ・ロドリゲス氏は大学当局に書簡を送り、パレスチナの正義のためのNational Studentsの2つの支部を「活動停止させなければならない」と述べたという。

ロドリゲス氏の書簡は、National Students for Justice in Palestineの行動は、合衆国憲法の下で保護されている言論の自由には当たらないということを暗に示している。ロドリゲス氏の書簡には、大学の指導者に対する警告が含まれており、州当局は「憲法修正第1条で保護された言論の枠を超え、テロリスト集団への有害な支援にまで踏み込んだキャンパス・デモを取り締まるため、あらゆる手段を駆使している」と述べている。

「これらの手段には、必要な雇用上の不利益処分や学校関係者の停職処分も含まれる」

ディサンティス知事は他でも、親ハマス運動をしている外国人の居住ビザや留学生の学生ビザを取り上げ、本人のお金で国へ送り返すべきであると何度も語っている。ハマスはアメリカにとっても敵であり、これらの人びとがアメリカ国内で大々的に抗議デモをするのは危険だ。本来ならばバイデン政権がこういうことを言わなければならないはずなのに、どうもバイデン政権の態度は煮え切らない。もし民主党がユダヤ系アメリカ人よりも反ユダヤ系移民たちの方に迎合しなければならないと思っているのだとしたら、アメリカは私が思っていたよりもっと危険な状況にあると言える。

よく反イスラエル運動は反ユダヤ主義ではないという人がいる。我々はユダヤ人が嫌いなのではなくシオニズムを批判しているのだと。だがシオニズムとは何かと言えば、それはユダヤ人がユダヤ国家を持つということだ。特定の民族だけが独立国を持ってはいけないというなら、それはまさにその民族への差別でしかない。だから反シオニズム=反ユダヤ民族なのだ。これは言い逃れのしようがない。

実は欧米ではユダヤ人差別は昔から普通にあった。だからこそドイツではナチスがユダヤ人を収容所送りにして奴隷労働として働かせることを一般のドイツ人が支持出来たのだ。しかしここで覚えておかなければならないのは、ナチスがユダヤ人差別を行う前までは、ドイツ国内でユダヤ人へ結構融和していた。持前の商売上手から経済的にも政治的にも成功しているユダヤ系ドイツ市民は結構いたのである。だがユダヤ人が嫌いだったヒットラーがドイツの経済問題の原因はユダヤ人にあるというプロパガンダを流しブラウンシャツ暴力団を使ってユダヤ人に暴力を使った嫌がらせを始めた。もともとユダヤ人に偏見を持っていたドイツ人や金持ちユダヤ人に嫉妬していたドイツ人たちは積極的にこのユダヤ人迫害に参加したのだ。

アメリカ国内でもユダヤ人差別は普通にあった。昔は商工会や紳士クラブやゴルフ場などでユダヤ人が会員になれないところもあった。ホテルでもユダヤ人が泊まれないところはいくらもあった。ヨーロッパから移住してきたユダヤ人たちは、この差別を避けるためにユダヤ系のファーストネームはやめて子供にイギリス風のアイゼックやアービンなどという名前を付け始めたが、そういう人が多くいすぎてかえってこれらの名前はユダヤ人の名前として知られるようになってしまったくらいだ。

ではどうやってユダヤ系のアメリカ人はアメリカ社会で受け入れられるようになったのか。それはユダヤ系は商売がうまく優秀な人が多いため、ユダヤ人の間でビジネスクラブなどを作るようになり、そっちでは誰も差別しなかったため、非ユダヤ人もどんどん参加するようになり、差別的紳士クラブはどんどんつぶれてしまったからだ。ユダヤ人は医者や弁護士といった専門職に就くことも多く、億万長者の実業家も増え、被差別者から権力者へと変わり。だんだんとアメリカ社会で尊敬される立場へと変わっていったのだ。MGMスタジオなどハリウッドなどほとんどユダヤ系で支配されるようになった。

しかしだからといってユダヤ系への差別意識が全く失くなったのかと言えばそんなことはない。アメリカのエリート層の間では未だにユダヤ人への差別意識が残っている。ヒラリー・クリントンがユダヤ人嫌いなのは有名。また、黒人層の間でもユダヤ人嫌いは割と普通にある。オバマ大統領の側近で今は日本のアメリカ大使であるラーマ・エマニュエルがユダヤ系であることから、結構オバマ支持の黒人たちは腹を立てていたものである。

黒人層がユダヤ系を嫌うのはお金の問題。昔ユダヤ系移民は貧困層でビジネスをやっていた。移民一世が最初から金持ち層と商売をできるはずはないので、最初は貧困層でアパート経営をしたり酒屋経営をしたりしていた。だがそのうちに商売上手のユダヤ人がアパートの管理人になったり、金貸しになったりして、貧困層の黒人らの反感を買うに至ったのだ。これと全く同じ構図が今は東洋人と黒人で再現されている。

そして近年最も問題になっているのは、イスラム圏からの移民が激増したことにある。イスラム教徒は創設者のモハメッドからしてユダヤ教徒を憎んでいるので、アメリカに来たからといってそれがなくなるわけではない。移民を受け入れる際には民族間のごたごたも輸入する羽目になるのだということを欧米諸国はもっと真剣に考えるべきだったのだが、時すでに遅しである。

しばらく前まではアメリカで「ナチ」と呼ばれるのは最高の侮辱だった。だからTRA/ANTIFAどもが反対派に対して「ファシスト!」「ナチ」と罵倒していたのである。ところが二週間前からナチスは称賛へと変わってしまった。あっという間に反ユダヤ主義は良いことになってしまったのだ。

昨日もニューヨークの大学で数名のユダヤ人学生がハマス支持の学生集団に追いかけられ、大学構内の図書館に逃げ込みバリケードをし、そのドアを反ユダヤ学生たちが叩いてユダヤ人学生たちを威嚇するという事件が起きたばかり。そのほかにもコーネル大学ではユダヤ人は死ねなどと言う落書きが沢山書かれたりしている。以前に誰かが鍵十字の落書きをした時は「黒人差別だ」と言って大騒ぎしたくせに、ユダヤ人差別は学校側もお咎めなしだ。

誰かの代名詞を間違えたというだけでヘイトスピーチだのなんだのと言っていた学校側も、ユダヤ人差別は「言論の自由」で片付けようとする。彼等のいう反差別なんて蓋を開ければこんなもんだ。ところでTwitter(X)で「すべての差別は許さない」と言っていたトランスジェンダー活動家の口から「ユダヤ人差別は許さない」と言う声が聞こえてこないのも、やはり彼等のいう反差別とは意見の違う人を黙らせる手段でしかなかったということの証明だ。


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