ラマダンだから何だっつーの! シリア政府軍ハマ襲撃、80人を殺害

8月はイスラム教の何百とある祝日の中でもかなりおめでたいとされるラマダンの月。それを祝ってシリアでは政府軍が反政府分子市民80人の大虐殺を行った。

シリア中部で80人死亡、治安部隊がラマダン直前に市民攻撃

[アンマン 31日 ロイター] 反政府デモが続くシリア中部のハマで31日、治安部隊が戦車などを投入して市民らに発砲し、80人が死亡した。人権活動家が明らかにした。
 攻撃はイスラム教のラマダン(断食月)入りの前日となる31日の夜明けに始まった。住民らがロイターに語ったところによると、治安部隊の戦車や狙撃兵が、非武装の居住区に住民が設置した封鎖ブロックを越えて進入し、発砲してきたという。
 ハマでは、1982年にアサド大統領の父ハフェズ・アサド政権が反政府イスラム勢力を弾圧、約3万人を殺害した経緯があり、反政府デモが活発な地域の1つ。過去1カ月間、治安部隊が同市を包囲攻撃していた。

今後一切イスラム教徒相手の戦争で、ラマダンだから戦闘を仕掛けるなとか休戦しろとか言わないでくれよな!


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英語圏ではまだ未発見? オーストリアと日本で人気のエリザベート

日本のミュージカルファンならもう10年以上も前に宝塚で公開され、後に東宝でも上演されたオーストリア発のミュージカル、「エリザベート」をご存知ない方はいないだろう。
しかし日本をずっと離れている私は、このミュージカルのことを今までほとんど知らなかった。日本に居た頃は劇場好きで、1970年代に花組のベルバラ初公演(大滝子、榛名友梨、初風純)を観ているくらいの元宝塚ファンとしてはお恥かしい限りである。
90年代の終わり頃、宝塚で上演中の新しいミュージカル「エリザベート」が大人気だという話をラジオの芸能ニュースで聞いた。ちょうど日本へ帰れる時期だったので、日本の母に頼んでチケットを購入してもらおうとしたら、あまりの人気でどの公演も売り切れ。結局観ることが出来ずそのままになっていた。
それがヒョンなことから最近になってユートゥーブで2005年のウィーン公演ドイツ語版「エリザベート」の映像を発見。そしてこのミュージカルの御本家はオーストラリアで言語はドイツ語だったということを知った。
面白いことに、最初はウィーンだけで公開されていた案外ローカルで話題性もなかったこのミュージカルが、ヨーロッパ各地で公演されるような人気ミュージカルに変わったのは、日本の宝塚が取り上げたことがきっかけだったらしい。
宝塚版が大成功だったので、その後何度も色々な組で上演され、2000年には東宝でも取り上げられた。
色々なコンサートや特別番組でオーストリアのオリジナルキャストが来日して日本人キャストと共演したり、日本のキャストがウィーンで行われた10周年記念コンサートに出演したり、ウィーン版キャストがそのまま梅田で公演するなど、大げさかも知れないが、このミュージカルを通じてオーストリアと日本の交友関係が深まったとも言える。
さてお芝居の歴史はウィキペディアでも読んでもらうとして、私が注目したいのは演技と歌。
1992年にウィーンで初演されてから、以来多々のプロダクションによって上演されているため、それぞれの演出やキャストによって演技も歌い方も大幅に異なる。また、宝塚ひとつを取ってみても、ほぼ同一の演出であるにも関わらず、男臭い感じのする1998年の紫月あさとといたずらっぽく妖艶な2009年の瀬名じゅんでは全然雰囲気が違う。
ウィーン版の死神トート(Dea Tod)は、初演のクレーガー(Uwe Kroger)も再演のカマラス(Mate Kamaras)も、歌い方は完全にロック調で、髪型や服装も現代風。トートはエリザベートを誘惑する美男子という設定なので、顔からするとカマラスの方が適役かと思うが、歌唱力はどちらも甲乙付け難い。(オープニングナンバー。カマラスのトート三分目くらいから登場)
東宝版でトートを演じたのは山口裕一郎。ユートゥーブに映像はないが「最後のダンス」の音声があったので聞いてみたら、彼の歌いかたはクラシックテナーと言う感じでブロードウェイ風。これがウィーン版の現代風な歌い方とは全く違っていて同じ曲とは思えない。リフレインが長く続くので、メリハリのない歌いかたをするとつまらなくなってしまうのだが、山口は曲が進むにつれて高音の質が高まり、最後の終わり方は騒然んたるものがある。
これだけ男性の声に魅了された私だが、最後に遅ればせながら宝塚版を探してみた。最初にみつけたのは春野寿美礼のトート。はっきり言って私は男の歌を女が歌うのには無理があると思っていた。特に山口のオペラみたいなテナーを聴いた後では、いくら男役でも女では叶わないだろうと思ったのだ。
ところが、春野寿美礼の「最後の踊りは俺のもの」という当たりは信じられないほど力強く、男性達に勝るとも劣らぬ声。それが紫月あさとになると鳥肌が立つほどすごい。(1998年フィナーレ、紫月あさと)二人の男役は男性の声とは全然違った意味での魅力でエリザベート(並びに観客)を魅了する。また、決して春野寿美礼が紫月より歌唱力が劣るというわけではないが、魅惑さを強調した春野より、紫月のほうが死神の不気味さを感じさせる。
題名がエリザベートなので主役はエリザベートなのかと思うとそうでもない。ユートゥーブの2005年ウィーン版を観る限り、オリジナルの主役はエリザベートでもトートでもなく、エリザベートを暗殺するルイージ・ルキーニ(Ligi Lucheni)のような気がする。少なくともこのプロダクションではルキーニ役のセルカン・カヤ(Serkan Kaya)が完全に他の二人を圧倒してしまっている。
ルキーニはエビータのチェ・ゲバラと似たような役で、お芝居を通じてナレーターのような役割を示す。特に彼の歌う「キッシュ」は独立した曲としても十分に成り立つ。カヤの高音は70年代にジーザス・クライスト・スーパースターでユダを演じたカール・アンダーソンやジーザスのテッド・ニーリーを思い出させる。(と思ったのは私だけではなかったようで、カヤは後にオーストリア版JCSでユダ役を演じている。)
ところが何故かユートゥーブでは宝塚版でも東邦版でも日本語のルキーニのソロを見つけることができない。東邦では高島政宏がルキーニを演じたとあるが、どんな歌い方をしたのか非常に興味がある。
ウィーン版では子役は可愛いが、役柄としてはそれほど大きくなく思えるエリザベートの息子ルドルフ(Rudolf)だが、東邦版では井上芳雄の演技が注目されたようで、ルドルフとトートのデュエット「闇が広がる」は、ユートゥーブでも井上がドイツ語を含め色々なパートナーと歌う種々のバージョンを見ることが出来る。(闇が広がる、井上芳雄とウーヴェ・クローガー)確かに井上のルドルフはウィーン版のルドルフ達より存在感があるが、ルドルフという人物自身が軟弱者で存在感の薄い王子だから、他の役者達の演技はそれなりに納得がいく。
さて、肝心のエリザベート(Elisabeth)なのだが、ウィーン再演版の マヤ・ハクフォート(Maya Hakvoort)の歌い方は激しい。はっきり言って角だらけで荒っぽく耳障りが良くない。傍にいると唾が飛んできそうなほど力強い歌い方だが、それが負けん気で自分の信念を押し通した独立心旺盛のエリザベートの雰囲気にぴったり。ただ高貴な皇后陛下という威厳さは感じられない。同じドイツ語で歌っても初演のピア・ドゥーベス(Pia Douwes)のまろやかな声とは大違い。(私が踊る時、ピア・ドゥーベス)この二人のうちなら私はドゥーベスの方が気品があって好きだな。
それに比べて宝塚の場合は誰の演技を観ていても、娘役だから仕方ないのだが、お姫様風の高貴さは多いにあっても、時代と身分にそぐわないエリザベートの独立心が感じられない。トートの誘惑を拒絶する場面でも、そのままトートに抱きかかえられてお芝居が終わってしまいそうなか弱さがあって、なんか頼りない。花總まり(1996年雪組、1998年宇組)の歌唱力(私が踊る時 花總まり)はハッキリ言ってハクフォートより上かもしれない。特に高音はすばらしい。ところで2009年にトート役をやっている男役の瀬名じゅんは2005年に娘役のエリザベートを演じており、彼女のエリザベートの方がイメージに合う。高音さえ出せれば、かえって男役の人がやった方がいいのではないかと思った。(瀬名じゅんのエリザベートと彩輝直のトート
というわけでエリザベート観賞でユートゥーブにかぶりつきになってしまったのだが、残念ながら英語圏ではまだ上演されていない。ミュージカルのためにオーストリアや日本には行かれないので、出来ればアメリカにも来てほしい。
今のところは宝塚やウィーンのDVDを取り寄せることにしよう。


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フォートフッド陸軍基地第二のテロ未遂事件の犯人はイスラム教平和主義者?

先日7月29日、二年前に乱射事件があった同じフォートフッドで第二のテロの企みが未然に防がれ容疑者の兵士が即逮捕されるというテロ未遂事件があった。

逮捕されたのはケンタッキー州内の基地に所属するナセル・ジェイソン・アブド容疑者(21)で、27日に容疑者が宿泊していたキリーンのモーテルから、爆弾の材料が発見されたという。陸軍によると、同容疑者はイラクやアフガニスタンへの派兵命令を受けたが、良心的兵役拒否者として認められ、今月4日から許可なく任務を離れていたという。

 警察は会見で「軍職員が標的だった」と明らかにし、同容疑者が基地への攻撃を狙った「テロ計画」を企てていたと語った。
 キリーンにある銃販売店の店員はロイターの取材に、アブド容疑者が今週、弾丸などを購入しに来た際、様子が不審だったために警察に通報したと説明。警察はその後、連邦捜査局(FBI)などと共同で調べを進め、同容疑者を拘束したという。

「良心的兵役拒否者」というのは、宗教などの理由から自分は平和主義だから戦闘には参加できないという意味。事実聡明な読者諸君ならすぐに気がついたことと思うが、犯人の ナセル・ジェイソン・アブド(Naser Jason Abd)という名前は明らかにイスラム系。アブドがアフガニスタンへの出動を拒んだ理由も自分がイスラム教徒だからだいうものだった。
アブドが陸軍に入隊したのは2009年。基礎訓練が終わった直後、アフガニスタンへの出動を命じられると、すぐさま自分のイスラム教徒としての教えがイスラム教徒相手の戦争参加を禁じると言って出動を拒否した。

「イスラム教徒はイスラム教相手の不当な戦争に参加することは禁じられている。イスラム教徒を熟知している教徒ならば誰でも明らかにアメリカ軍隊に参加出来ない事が解るはずだ」

じゃあなんでアメリカ軍陸軍への入隊を志願したんだよ? はっきり言って兵役のないアメリカで何で平和主義者が戦争中の軍隊ににわざわざ志願して入隊するんだと私は聞きたい。平和時に入隊して途中で戦争が始まったというのならまだしもだ。アメリカがアフガニスタンで戦争始めたのは2001年、アブド容疑者がまだ11歳の時だ!アメリカが過去10年間誰と戦争しているかも知らないで志願したのか? ばっかじゃないの?
だが実際にはアブド容疑者が兵役を拒んだのはそんな綺麗ごとが理由ではなかったらしい。陸軍は今年に入って、アブドの除隊申し込み審議中にアブドのコンピューターに幼児ポルノの映像があることを発見した。よって陸軍はアブドを単なる除隊にするのではなく、軍法会議にかけるよう推薦していた。その直後アブドは無許可で職務を離れ行方不明になっていた。つまり脱走していたのである。
そのアブドが昨日フォートフッドから目と鼻の先のモーテルで捕まった時、数々の武器弾薬の他に、バックパックのなかにはイスラム過激派のパンフレットが入っていたという。またアブドは爆弾作りの材料も集めていたらしい。
アブドが海外のテログループと関連があったのかはまだ定かではないが、アブドを逮捕したのが単なる陸軍警察ではなく、連邦警察と陸軍犯罪捜査部だったことから、彼が単なるチンピラではなく、深刻なテロ陰謀を企んでいたテロリストと見られていることは確かだ。


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苺畑夫婦が完全な保守派になりきれない理由、ソドミー法撤廃と重婚認可とは別問題

先日書いた一夫多妻制度の合法化を求めてユタ州を相手取って訴訟を起こしているモルモン教家族の話だが、彼らの訴訟の基盤となっているのが、ローレンス対テキサスというプライバシーを理由とした判例。
「ローレンス、、、」裁判で問題となったのはアメリカ全土で多々の州が未だに「ソドミー法」というものを持っていて、同性愛行為から始まって婚外性交渉や夫婦間における性行為に至まで、あらゆる性行為を規制する法律の撤回だった。信じ難い話なのだが、ソドミー法がそのまま施行された場合、結婚している夫婦が自分らの寝室でオーラルセックスをしたとして罰せられる可能性があったのだ。確かこの訴訟は同性愛カップルが自宅の寝室でセックスしていた現場を取り押さえられたことから始まったはずだが、裁判所はプライバシーの保証という根拠でこの古くさい法律は撤廃した。
さて、何故この判例が一夫多妻制度と関係があるのかといえば、ユタ州では重婚は厳重に禁じられているが、同時に例え結婚していなくても複数の配偶者と事実上結婚生活をすることも禁じている。ブラウン一家は成人同士が合意の上で誰と同棲してどのような性行為に及ぼうと個人の勝手だ、そのような行為は「ローレンス、、」裁判でプライバシーとして保証されているはずだというもの。
もしこの訴訟が,ユタ州にブラウン夫婦と他の三人の女性との同棲生活を許可すべきだ、という内容のものであれば私は全く異存はない。成人同士が合意の上で閉ざされた扉の向こうで何をしようと、お互い殺傷をし合うとのでなければ私には全く興味がないし、政府がいちいち口出しすべきことではないと思うからだ。
しかし、だから重婚を認めろ、ということになってくると、それは理論が飛躍しすぎだろう。なぜなら個人が勝手に他人が見えないところでする行為と、公の場で社会が認めることとは全く別ものだからだ。
ここで興味深いのは、同性結婚や重婚に反対の保守派の人々が、ブラウンの理屈をそのまま受け入れ、だから「ローレンス、、、」の判決は覆されるべき、つまり、ソドミー法を復活させるべきだと主張していることだ。
ソドミー法が無くなったから同性結婚や重婚を合法に出来るという考え方は正しくないし、同時にソドミー法を復活させることによって同性結婚や重婚の合法化を阻止することが出来る、という考え方も正しくない。
つまりリベラル派も保守派も「ローレンス、、、」判決のプライバシーの権利が一夫一婦制度以外の結婚制度を保護するものだと誤解しているのである。
以前にも書いたが、結婚とは公の行為であり、プライベートな行為ではない。閉ざされた扉の向こうで行われる性行為はプライバシーによって保護されるが、公の場所で社会の公認を求める結婚がプライバシーの権利で守られるという理屈は完全に成り立たない。にもかかわらず、リベラルも保守派も同じ理屈を使って反対の立場を主張しているというわけ。
我々苺畑夫婦が完全な保守派になりきれない理由は、例え多くの保守派が変態行為として嫌っている行為でも、それを政府が違法にすべきだという考えには同意できないからだ。そして不道徳な行為が必ずしも違法でなければならないとは考えないからだ。人々には原則的に保証されるべき私的な行為がある。成人同士が誰とどのような性交を結ぶかは、まさにそれにあてはまる。例えそのような行為が個人的に我々にどれだけの不快感を与えようとも、公の場で愛撫しあうとか裸同然の格好で歩きまわるといったような、我々に直接な被害や迷惑を及ぼすような行為でないかぎり、それに政府が口出しする権限はないと考える。
だが、ミスター苺も私も同性結や多重婚は認めない。なぜなら結婚は公(パブリック)の行為であり私的(プライベート)な行為ではないからである。私的な行為でないものが私的な行為を守る法律に守られるという考えはおかしい。


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やっぱり出た、ユタのリアリティーショー家族、一夫多妻結婚の合法を巡って訴訟をおこす

同性結婚が合法化されれば、いずれはこういう訴訟が起きるだろうと思っていたが、ユタ州の旧モルモン教の信者で一夫多妻主義を実行している家族が、ユタ州の厳しい反一夫多妻法律を撤回すべく、テレビのリアリティーショーで人気者になったのをきっかけに、ユタ州を相手取って一夫多妻結婚の合法性について訴訟を起こした。
訴訟を起こしているのは、コディー・ブラウンとその家族。ブラウンには4人の妻がおり、実子と継子を合わせて16人の子供が居る。ブラウンはモルモン教の異端宗派 Apostolic United Brethren Churchのメンバー。ユタ州では1890年にユタが合衆国に参加した時以来一夫多妻は違法になっているため、ブラウンは第一夫人とのみ合法に結婚して後の三人とは「スピリチュアルワイフ」と呼んで同居している。
しかしブラウン一家が「シスターワイブス」という名前のリアリティーショーに出演して人気が出てくると、ユタ州警察の捜査対象となった。ユタ州では例え同棲でも一夫多妻生活は認められていないからだ。ブラウン一家はプライバシーを理由にテキサスで撤回された「ローレンス対テキサス」の判例を元に一夫多妻制度の合法性を訴える一方、同棲に関する法律が緩いネバダ州に引っ越している。
ニューヨークの法廷が過半数の州民の意志をないがしろにして、強制的に同性婚を合法化したことは、もうみなさんもご存知のことだろう。
私は以前に同性結婚は文明社会を破壊すると書いたことがあるが、今でもその考えは全く変わっていない。いや、それどころか最近の傾向を観ているとますますその考えに確信が持てるようになってきた。
同性愛結婚が合法ということになると、従来の結婚は成人した一人の男と一人の女のみの間にて行われるという定義が崩れた事になる。一旦ひとつの形で定義が変革されれば、別の形での変革も認めざるおえない。愛し合っているものどうしなら一夫一婦でなくても、一夫一夫や一婦一婦でもいいというなら、一夫多妻や一妻多夫、いやそれをいうなら多夫多妻があって何がいけない、となるのは自然の成り行きだ。
何度もいうが、何でもありは何もないのと同じなのだ。
というわけで、一夫多妻の合法をめぐる訴訟が起きるのは時間の問題だと思っていたが、思ったよりも早くその第一弾目が始まった。思うに、このタイミングはちょっと時期尚早だろう。焦る気持ちは解るが、あまりにも早い時期に一遍に色々変えようとすると、かえって一般市民の反感を買い、物事は反対の状況を招くことになる。もっともそれは、結婚は一夫一婦制のみと考える我々にとっては歓迎すべきことではあるが。
ご存知のようにアメリカは連邦制なので、結婚に関する法律もそれぞれの州において異なる。だからニューヨークで同性結婚を認めたとしても、カリフォルニアでも認められるかと言えばそうとは限らないのだ。特にカリフォルニアでは州憲法を改正して「結婚は一夫一婦の間のみに認められる」とされたばかり。(それが憲法違反だといって自分も同性愛者の裁判官が判決を下して問題になっているのはご存知の通り)
しかしながら、ニューヨーク州のような大きな州で同性結婚が認められれば、他州でもその合法性を認めよという圧力がかかるのは当然。それで、結婚は州ごとの取り決めという伝統を破って連邦政府の憲法を改正して、結婚の定義を改めて「一夫一婦制のみ」としようという動きがある。
保守派の間でも連邦政府の権限が拡大されるのを懸念して、連邦憲法改正には気が進まない人も多い。しかし憲法改正派は同性結婚を許容すれば一夫多妻性などの他の形の結婚も同じ理屈で認めざる負えなくなる、今のうちに憲法改正をしてアメリカ国内における結婚の定義を確定しておかなければ結婚制度そのものが破壊されると唱えて来た。
今回の訴訟は我々憲法改正派の心配が正当だということを完全に証明したことになる。
一夫多妻婚を認めることは同性婚を認めることよりずっと危険だ。何故なら一夫多妻制度はイスラム教徒には普通であり、これを機に他国で結婚したという四人の妻やその子供達を一挙にアメリカに合法移民として移住させようとするイスラム教徒が増えることは目に見えているからだ。
もうすでにミシガン州のディアボーン市やミネソタのミネアポリス市などでは、イスラム教移民の数が膨張し、地元市民はイスラム教徒らの横暴に怯えている。これで一夫多妻制度を通じてイスラム移民の数が急増したならば、アメリカの西洋文化や自由主義を保って行くことが難しくなる。
アメリカのユダヤ・キリスト教の基盤が崩れ、アメリカの安全そのものが脅かされることとなるのだ。
多くのアメリカ市民はこの危険を理解していると思う。同性婚には同情的な人々でも、それがいずれ一夫多妻制に結びつき、それによって国内のイスラム移民の数を急増させ、それがいずれシャリアというイスラム法の合法化へ進むことを理解できれば、連邦憲法改正についても考え直す人が多くなるはずだ。
そういう意味でブラウン一家の訴訟は我々には歓迎すべき出来事なのかもしれない。


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NASAのデータ、地球温暖化説を破壊する!

リモートセンシングという科学雑誌の7月号に載ったアラバマ大学のRoy W. Spencer * and William D. Braswell教授らによる研究発表によると、国連のコンピューターモデルが予期した地球温暖化現象は誇張されており、大気圏の二酸化炭素が保持すると言われる熱も、地球温暖化説者が唱えるよりずっと少ないということが解った
調査の共著者ロイ・スペンサー教授はNASAのアクア人工衛星に設置されている計器 the Advanced Microwave Scanning Radiometerが収録したデータは、国連のコンピューターモデルが予期した数値と一致するどころか矛盾ばかりだという。

「人工衛星の観察によると、地球の温暖途中及びそ温暖後に大気圏外に失われる熱量は、環境モデルが示すよりもずっと多いことを示唆する。、もっと多くの熱量が大気圏外に失われていることを示唆する。「実際のデータと予測には大きな違いがある。」

NASA人工衛星のデータが示しているのは、大気圏内に留まる熱が国連の予測モデルよりもずっと少ないというだけでなく、大気圏は国連のモデルが示す量よりずっと多くの熱量を発散しているということだ。大気圏の二酸化炭素は地上で発生する熱を保持するどころか熱を大量に外に発散している、
つまり、地球温暖化など起きていないということを意味するのだ!


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インフレで高騰する食品の値段、アメリカで栄養失調の子供が増えている!

昨日、アメリカには肥満の子供が多過ぎるということで、ミッシェル・オバマ大統領夫人が率先してファーストフードのメニュー変革に熱を上げているという話をしたばかりだが、本日、それとは反対に、この不景気で食品の値段が高騰し、子供に充分に食事をとらせてやれない親が増え、この裕福なアメリカで栄養失調の子供が増えているという記事を読んだ。
これはボストンの救急病院ボストンメディカルセンター(BMC)で行われたアンケート調査からのリポートだが、景気が傾き始めた2007年くらいから、それまで3歳以下で栄養失調だった子供は12%だったのに比べ、2010年になると18%と急増し、その傾向は悪くなる一方だという。
これはアメリカの主婦なら誰でも気がついている事だが、最近食品の値上がりがひどい。ほんのちょっと買い物しただけでも$100ドルを超えるなんてことはザラだ。それで多くの家庭が子供たちに必要な食品を買い与えることができなくなっていると同病院のメーガン・サンデル医師は語る。アンケート調査で、毎月必要な食品を買えないと答えた家庭は2007年から2010年の間で18%から28%に急増している。
栄養失調の子供が増えているのはボストンだけではない。バルティモアー、リトルロック、ミネアポリス、といった都市の小児科医らも2008年以来、救急病院にくる栄養失調の幼児が増えていると報告している。
しかし、ボストンが特にひどいのは、マサチューセッツ州の住宅と光熱費の急激な値上がりが原因ではないかとチルドレンズヘルスウォッチの調査員はいう。
また同病院では、一歳未満の乳児の間で激しく痩せ過ぎの乳児の数が2005年から比べて2010年には24%から38%にまで増えており、このような状況は発展途上国のような比率だという。
こんな時こそ安価でカロリーの高いハッピーミールは親達には大歓迎だろうに。昨日のマックさんのコメントは全く的を射ている。

これって、結局、貧乏人は食うな遊ぶなの世界に入りますね?
今までだってハッピーミールの中は、選択があったのです。
親や子供の好みでメニューは調節できます。それで、金の無いささやかな子供の楽しみって、ランチと玩具が付いて$3.50以下で、我が土地は買えます。
これほど、親も子供もハッピーな事は無いですよ(笑)。


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独裁政治は魅惑的だ、本音を憚らない独裁者オバマ王

一般に左翼リベラルの本音というのは恐ろしいほど過激だ。あまりにも過激なので、その真実を指摘する保守派の方が陰謀説でも唱える被害妄想狂と思われてしまうほどだ。カカシはオバマが大統領になって以来、「独裁者オバマ王の陰謀」というカテゴリーまで作ってオバマの独裁ぶりを披露してきたが、アメリカ情勢を全くご存知ない読者の中には,カカシは超過激なネトウヨに違いないと思う人もあることだろう。
しかし先日、オバマ王が独裁政権を目指している、少なくともそれを望んでいることを証明する演説を、オバマ自らが行ったのを私はラジオで聴いてびっくりした。
オバマ王はワシントンDCで開かれたthe National Council of La Raza(全国ラ・ラザ委員会、ラザとはスペイン語で人種という意味)というラテン系市民団体の集会で、議会なんぞ無視して自分一人でやれればそれに越した事はないと語った。

「信じてください、移民問題に限らず、一人でやるという考えは魅惑的です。しかしシステムはそのようには動きません。」

こう言った時に音声を聴いていると、ラ・ラザの観衆は「一人でやる」というところで大歓声を上げ、「システムはそうは動かない」と言ったところで「じゃあ、変えようよ」という声がする。「イエス・ウイキャン!」「ホープ!」「チェンジ!」ってなもんだ。
ブッシュが議会の承諾を得て一応国連にもお伺いも立てた後で始めたイラク戦争は、ブッシュの一局主義だとかブッシュの独裁だとかいって散々批難していたリベラル連中が、いざ自分らが推進する政策となると、反対意見など無視して大統領の独裁を奨励する。
左翼リベラルは一貫性を鼻で笑う。奴らにとって協力とは反対意見を持つ人間が自分らに完全降伏して協力することでしかない。そういう点、左翼リベラルとイスラム過激派とは何ら変わりはない。強いていうならば、イスラム過激派の方が残忍な暴力に徹底出来る胆が座っているというだけの話。
ラジオトークショーのグレン・ベックが言っていたが、ラテン系の移民はそれぞれが自分らの国を独裁者に牛耳られてそれが嫌でアメリカに逃げて来たのではないのか、なのにどうして彼らはアメリカを、自分らが逃げて来た独裁国のように変えようとするのだろうかと。
オバマ王は常に自分が中下階級庶民の味方であるような言い方をするが、オバマは左翼リベラル典型の上流階級エリート意識まるだしだ。では、なぜ上流階級の彼が金持ちへの増税を奨励するのかといえば、オバマ提案の課税は古いお金を持ってる大富豪には全く影響がないからである。
オバマ王は、増税せずに予算を削れば、中下階級の人々への福祉に悪影響が及ぶ。中下階級の人々を犠牲にせずに、金持ちに公平な負担をしてもらうことで、経済は建て直せると主張する。
だが、上流階級の増税をするだけで中下階級には悪影響がないという考えは間違っていると、ラジオトークショーのマイケル・メッドビッドは言う。
オバマの課税はすでに金儲けをしてしまった大富豪にかける税金ではなく、これから金持ちになる可能性のある実業家達への収益に課せられる税金だ。これから企業を拡大して商売を成功させようという人々から税金をふんだくるわけだから、彼らが成功するのを邪魔するもしくは完全に阻止してしまう可能性は多いにある。そうなれば企業は雇うはずだった従業員の雇用を見送り、いままでいた従業員を解雇しなければならないかもしれない。
そうなって本当に困るのは誰か?
オバマのような貴族には何の影響もない。すでに金儲けをしてしまってオバマ政権と癒着している大企業やウォールストリートの大銀行にも影響はない。かえって新参者の中小企業による競争がなくなる分好都合だろう。
オバマ王のインチキ経済活性政策などではなく、本当の意味で経済を活性化する実業家達の金儲けを政府が阻止したならば、一番困るのはすでに失業して職探しをしている人々や、これからリストラされる可能性のある中下階級の人々なのである。
ファシストオバマ王の真の目的は、アメリカで階級戦争をおこさせ、民間企業の勢力を萎縮し、公営もしくは政府管轄の大企業のみの社会を作り、自分が独裁者としてそのうえに君臨することにあるのだ。オバマは自由市場を基盤とする共和制のアメリカを心から嫌っている。オバマ王は自分一人で何でも決められる独裁政権を夢見てまっしぐらに進んでいるのだ。
やはりラジオ・トークショーホストのラッシュ・リンボーが以前に言っていたように、カカシもオバマ王の陰謀が大失敗に終わることを望む。なぜならオバマが成功した暁には、我々の愛するアメリカ合衆国は存在しないからである。


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ハッピーミールから幸せを奪ったヘルスナチお妃ミッシュエル・オバマ

オバマ王のお妃、マリー・アントワネット、エビータ、エメルダミッシェル夫人は、自分のぶっとい腿や1500カロリーランチは棚にあげて、アメリカ市民の食生活にいちいち口うるさい。特にミッシェル夫人は子供の肥満対策に熱を上げているが、夫人に代表されるヘルスナチの攻撃の矛先となっているのがマクドナルドに代表されるファーストフード店。
すでにカリフォルニアのサンフランシスコ人民共和国では市議会がハッピーミールからおもちゃをとりあげるなどマクドに真っ向から戦いを挑んでいる。理想からいえば、マクドナルドはこうした政府の横暴にひるまず、訴訟を起こしてでも断固闘うべきだと思う。だが、マクドも商売なので、やたらに政府に反抗するより迎合するほうが懸命だと考えたようだ。以前にもマクドはオバマケア新健康保険制度の対象から除外してもらうために、オバマ政権の再選選挙のために多額の献金をしたものと疑われている。
そこでマクドは「自主的に」ハッピーミールの中身をより健康的なものに変え、地方によってはすでに販売が開始されている。
新しいハッピーミールからは、フライドポテトが半分に減らされ、リンゴ、レーズン、パイナップルなどが加えられたが、マクドのハッピーミールを行儀よくしていた子供たちへのご褒美として考えている両親からはハッピーミールからハッピーが減ったと評判は全くよくない。
マクドのハッピーミールは日本語で言えば「お子様ランチ」。子供が好きなものは揚げ物とか甘いものが多いのは当然だが、しょっちゅう自宅でこんなものを食べているのでなければ、家族で出かけた時くらい特別な食事として子供が好むメニューを親が選んでやって何が悪い?
子供の食生活は親の責任であって、ミッシェル夫人やサンフランシスコのヘルスナチらが口を出すことではない。
エール大学のヘルスナチ「食品政策及び肥満研究局」のケリー・ブラウンエル局長(Kelly Brownell, director of the Rudd Center for Food Policy & Obesity at Yale University)は、マクドナルドの新商品は政治や地域からの圧力に応えるものだと語る。
局長はファーストフードのメニューは長年批判を浴びて来ており、今回のマクドの方針変更は一般市民や両親が子供のためにより健康な食事内容を提供したいと考える圧力に応えるもので、よい展開だと思うと語った。

「以前から彼らが子供達に出しているものには批判がでていましたが、近年その批判が一層高まってきました。ホワイトハウスによる幼児肥満への関心がその圧力の一つとなっています。」

はっきり言ってサンフランシスコのような地方政府にしろ、連邦政府にしろ、不衛生な食品を売っているのでない限り、民間レストランが何を売ろうと彼らの勝手なはず。ましてや政府高官でもないミッシェル夫人がいちいちマクドのメニューに指図する権利などない。こういう介入が公式にされるのは違法なはずだ。
だが、しもじもの民への法律なんか貴族の自分らに当てはまらないと思っているのがオバマ独裁王とその妃ミッシェル。
マクドの新しいハッピーミールは、フレンチフライの量が半分、その代わりにリンゴ数切れがくわえられ、ドリンクもソーダやシェイク以外に脂肪率1%の牛乳や無糖チョコレートミルクを選ぶことが出来る。
しかし、ヘルスナチの大学教授が何と言おうと、普通の両親はこんなアンハッピーミールを好んではいない。新ハッピーミールが紹介されてから、元来のハッピーミールより健康ハッピーミールを選んだ消費者はたったの11%。子供も親も果物よりフライドポテトを好む。だが、客が好むと好まざるとに関わらず、基礎メニューは果物がついてくる。内容変更を知らずに注文した客は驚くと同時に腹をたてるだろうな。とてもよい商売とは思えない。
マクドの宣伝部は、自分らがどのように社会の幼児肥満対策に貢献できるか色々考えているのだと語っているが、幼児肥満対策はマクドナルドのようなハンバーガージョイントが考えることか?
マクドが消費者の要望に応えてメニューに健康的な食品を加えようというのであれば、これには全く問題はない。商売の目的は金儲けなのだから、客が求めるものを売るのは当然。長年マクドから遠ざかっていたカカシが最近マクドに再び行くようになったのも、スタバのようなコーヒースタンドに押されて売り上げが伸び悩んでいたマクドが、マックカフェというグルメコーヒーをメニューに加えたり、健康的なチキン入りサラダをメニューに加えたのが気に入ったからだ。
だが、客の11%しか好まない商品を政治的な圧力に負けて無理矢理メニューに加え、しかもそれを基礎メニューにしてしまうというのは商売が目的なら完全な愚策である。
しかしどうやらマクドナルドは政府の方針に抵抗するよりおもいっきり迎合することによって生き延びようという魂胆らしい。ファシズム社会において大企業が独裁政権に迎合するのは当然の成り行き。独裁政権が勝者を選び中小企業らのうるさい競争相手をつぶしてくれるからだ。だが、私はマクドのこの作戦は長い目でみて間違っていると思う。オバマ王が次の選挙で負けたら、政府の政策は大幅に変わるかもしれないからだ。
というわけでマクドはハッピーミールだけでなく、今後もより健康なメニューを増やしていく方針らしく、果物や野菜を多く取り入れたメニューを加え、2015年までにはチキンマクナゲットなどの食品から塩分をこれまでより15%減らすつもりだという。
塩分だけでなく、糖分や脂肪分なども減らし、サイズを小さくすることでカロリーを減らすことも考えているという。マクドのハンバーガーなんて、もう充分小さいと思うけどね。なにもかもスーパーサイズの時代にそんなことをして大丈夫なのかなあ?


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オバマ政権の負債、たった二年半で二戦争を含むブッシュ八年間を上回る

この間からずっとオバマ王と共和党下院議会の間で国家負債上限を引き上げる上げないで揉めているが、政府の予算を全く削らずに増税のみに頼って帳尻をあわせようとするオバマ王に対し、共和党議会は断固妥協できないという態度を取っている。
自分のわがままが全く効かないと焦ったオバマ王は、先日アメリカ国民に直接増税の必要性を訴えたのだが、言ってることはこれまでと全く同じ。国家の負債は前政権の無駄な二つの戦争と減税が原因だ、私用ジェット機を持ってるような上流階級や大企業に公平な負担(増税)をしてもらうことによって負債は削減できる、共和党議会は「均整の取れた政策」に協力すべきだ、というもの。
しかしオバマがいう金持ちとは、代々金持ちでご先祖さんから財産を受け継いで来た億万長者のことをさすのではなく、オバマの惨憺たる経済政策にも関わらず、その才能と技術を駆使して逆境に打ち勝って利益を得、なんとか年収250万ドル以上得ることに成功した実業家たちのことを指す。つまりオバマは自分の不能を棚にあげて、多くのアメリカ国民を雇っている中小企業などのアメリカ経済を支えている勤勉な市民を罰しようというのである。これの何処が「均整の取れた政策」なんだと私は聞きたい!
これに対して共和党下院議会ジョン・ベイナー議長は現在の負債はオバマ大統領の悪政によるものだと即座に反論した。
ベイナー議長は先ず、自分が下院議員になる前はオハイオで小さな企業を営んでいたので、普通のアメリカ庶民がどのように家計をやりくりして予算以内で経営をたてているか充分承知しているとしたうえで、(オバマがコミュニティーオーガナイザーとかいって左翼市民団体の運動指導以外には仕事らしい仕事等一度もしたことのがないのとは大違い)ワシントンに来て驚いたのは、ワシントンでは予算が足りなくなったらもっと借りるというやり方が普通だということだ。

「ワシントンに申し上げる、そういう日々は終わったと。」

オバマ大統領は今年の一月にも負債の上限引き上げを要求し共和党議会に拒絶されている。ベイナーに言わせると、アメリカ歴史始まって以来の大浪費をしておきながら、これ以上借金を重ねるなど言語道断だ。
アメリカは欲しくもない国民皆保険を押し付けられて大赤字。「経済活性」といううたい文句で注ぎ込んだ大金(8千億ドル)は、笑いタレントのジョークのネタ活性以外には何の役にもたっていないとベイナー議長は言う。
議長は、共和党は下院でも上院でも負債上限の引き上げには予算削減があれば同意できるという予算案を提出しているにもかかわらず、オバマ王は増税以外の解決策は断固受け入れないとつっぱねている。相手側に妥協を求めながら自分は何一つ妥協しようとしないオバマ王。
オバマ王のいう「妥協」とは相手が自分の要求をそっくりそのまま飲むことでしかない。
オバマ王は何かと現在の大負債はブッシュ前政権から受け継いだもので、ブッシュ政策の減税とイラク・アフガニスタン戦争が大きな原因だと言い張る。だが、オバマ政権下による過去二年半で生じた負債は二つの戦争を含むブッシュ政権8年間全体で出来た負債の三倍にも及ぶのである。いや、それどころか、このままいけば、2012年の終わりには、オバマの負債はこれまでのアメリカ合衆国のすべての大統領政権で出来た負債をすべて合わせた額より多くなるのだ。
米国財務省の記録によると、ブッシュ政権の8年間で連邦政府の負債は$5.7兆ドルから$10.6 兆ドルにまで増えた。年平均6千百億ドルの増加だ。一方オバマ政権下における負債はといえば、なんと年平均$1.7兆ドルの増加、ブッシュ時代の増加率の約三倍である。
無論オバマ王は、これはインフレのせいだと言いたいのだろうが、インフレ調整後のオバマ政権二年半で出来た負債は1930年代の大恐慌の時の10倍にも及ぶという。
はっきり言ってオバマ王による「ブッシュのせい」という言い訳はかなり古くさい。第一、それが本当だとしても、今の大統領は自分なのだから積極的に問題解決に取り組むのが道義だろう。それをいつまでもブッシュが悪い共和党が悪いと駄々をこねていても何にもならない。
ちょっとはリーダーシップを見せろよオバマ!仮にも世界第一経済を誇るアメリカの大統領なんだからさ、
これだからコミュニティーオーガナイザーなんて左翼市民運動家を大統領になんざしちゃいけないのさ。まったく。


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