マイノリティーが社会で安全に存在できる方法は限られている

最近私がトランスジェンダーについて、ちょっと乱暴な言い方をしたので、反トランスジェンダリズムの人たちからもちょっと批判された。特に弁護士の滝本太郎氏から、私がトランスジェンダーは全人口の1%にも満たないのだから、社会に受け入れられたいと思うなら、社会への理解を促すか社会を権力と金で弾圧するしかないと言う内容のツイートに対して「あかん、あかん」と叱られた。滝本氏がまずいと思ったツイートはこれ。

キモイのはあんたらなんだよ。あんたらが存在出来るのは一般人があんたらの存在を黙認してきたからに過ぎない。出過ぎた真似をせずに今までみたいに大人しく世間の片隅でこっそり埋没していればだれも文句などいわなかったのに。男女の区別が一瞥でつかないのはあんたら変態だけなんだよ。

その後、私が1%と言ったことに対して滝本氏は、

>1%ーあんたらの非常識 1%の人の非常識ではなく、トランスジェンダリズム論者(女性として遇せよ、性別変更を)の非常識なんです。1%中には反対する人も多々いるんです。訂正を。アカンです。

と言って来た。私はこの1%にはGIDの人のことは含まれていないと説明すると、

1%に続けてご自身は書いていますから、それは無理な説明です。なんとかご検討ください。

それで一応、私の言う1%にはGIDの人は含まれていないというツイートをしたが、その後色々考えてみて、いや、この1%にはGIDの人も含まれている、滝本氏の解釈は正しいことに気付いた。そして私は滝本氏がそれはまずいと思った理由は十分に理解できるが、やはり私の最初の提言を撤回する気はない。何故そう思うのかここで説明したいと思う。

少数派が多数派社会で生き延びる方法は限られている

まずマイノリティーというのは少数派、つまり社会のなかで人口が少ないひとたちのことをさす。

社会がこれらの少数派をどう扱うかは、その比率や彼らの社会への影響度が関係してくる。少数派が全体の30%くらいだと、彼らの人権をやたらに侵害したりすれば内戦にもつながりかねないので、そんなことは出来ない。だがその比率が10%未満であれば、多数派が理不尽な少数派弾圧をしたとしても、少数派にはどうすることもできない。

では少数派は常に多数派の独裁に甘んじなければならないのかといえば、無論そんなことはない。だが先ずここで少数派が多数派社会で生き延びるいくつかの選択肢をかかげてみよう。

多数派の独裁を受け入れ多少の犠牲を甘んじながら個人的な利益を求めるやり方

これは昔ロシアで少数民族のユダヤ教徒が、ロシア帝国の独裁に甘んじながらも、静かに自分らなりの生活を支えていたことや、新しいところではアメリカ社会で黒人たちが多数派の決めた不公平な法律のなかで差別を受けながらも、それなりの生活をしていたことなどがそれである。ここで少数派が安全に暮らせるかどうかは如何に多数派からの否定的な注意を引かずに済むかということにかかっている。屋根の上のバイオリン弾きのなかでも、「ロシア皇帝が我々のことを忘れててくれますように」といったセリフが出てくることからもそれは理解できるだろう。

圧倒的な武力と権力で多数派を弾圧するやりかた

これは昔の植民地政策や南アフリカのアパルトヘイトなどが典型だ。少数派でも圧倒的な武力と権力を持っていれば国民の大多数を制圧することが出来る。無論少数派の間からも多数派と手を組んだ方が自分らの得になると思う人間を協力者についる必要があることは言うまでもない。しかしこの場合、多数派の平民たちから謀反や反逆が起きないように常に厳しい抑圧をし、支配者の権力を誇示し続ける必要がある。弱いと思われたら数では勝てないからである。

多数派の理解と協力を得て平等な市民として認めらるやりかた

言うまでもなくこれが一番理想的な形であり、西側の自由諸国(日本も含む)は往々にしてこのスタイルである。しかし少数派がこの平等な市民権を得るまでには時間がかかった。1960年代の公民権運動で黒人活動家たちが暴力に訴えず、多数派の白人たちの良心に訴え共感と理解を得たからこそ勝ち得た権利である。現在アメリカ社会で東洋人が比較的高く評価されているのも、東洋人たちが町に繰り出してデモ行進をしたからではなく、教養を深め品行方正な態度で社会に貢献する市民であると認められたからだ。

少数派の権利は絶対ではない

自由社会で少数派の権利が守られるのは、社会全体が多数派の独裁は悪いことであると納得しているからで、多数派の気持ち次第で少数派が弾圧されることがないように法律が制定されているのだ。

しかし、もしこの少数派集団が社会にとって非常な悪影響を及ぼすと考えられたらどういうことになるだろうか?

我々は外国人でも極力平等に扱うべきだとは考えているが、特定の国からの訪問者が日本国内に多大なる脅威を及ぼすとされれば、その人たちを他の人たちと一緒に扱うことはできなくなる。それで○○国からの国民は入国禁止となるのはコロナ禍の日本社会で十分に体験したはずだ。

また信仰の自由が保障されているにもかかわらず、特定のカルトは危険だという風潮が高まると、途端にその宗教団体を解散させるべきだなどという意見が出てくるのも、いかに少数派の権利が多数派世論に影響されるかを物語っている。

少数派としてのトランスジェンダーの立場

日本社会では同性愛者やトランスとのバランスが取れていた

さてそれでは、現在のトランスジェンダーと言われるひとたちの立場はどのようなものだろうか?

ここでトランスジェンダーには次の人々が含まれることをはっきりさせておく。

  • トランスセクシュアル:実際に性同一性障害といういわゆるGIDという失陥を持ち、ホルモン治療や整形手術を受けて異性として埋没して生きている人々。
  • トランスベスタイト:単なる異性装趣味の人々で、日本ではおもにオネエと呼ばれている。
  • オートガイネフィリア:主に男性で女性の恰好をすることで性的に興奮する人たち。性指向は女性。
  • 迷える人々:ネットなどの影響で自分はGIDだと思い込まされている、他の精神疾患を持っている人々

今ままで日本社会がオネエやトランスセクシュアルに寛大だった理由は、彼らが他人に迷惑をかけず、普通の一般市民として社会に融和していたからだ。時として女性と見紛う容貌の男性が女子施設をつかうことがあるだろうことは察していても、その人たちが女性に脅威を与えない限り女性達は黙認していた。

圧倒的な武力と権力で多数派を弾圧するやりかたを選んだトランスジェンダー活動家

ところが最近、トランスジェンダー活動家(TRA)なる人々が、この日本社会のバランスを崩そうと企み始めた。彼らはどう見ても女性には見えないホルモン治療も整形手術も受けていないような、ただの女装男子を女性として受け入れろといいはじめたのだ。性違和を感じている青少年に危険な性転換をうけろと薦め、年端もいかない幼稚園児や小学生にまで不適切な性教育を始めたのだ。

そしてそのやり方は一般社会への理解と寛容を求めるものではなく、地方政府などに働きかけ一般市民が見ていないところでこそこそと法律を作ってしまうものだった。埼玉県や東京都のいくつかの区では、すでにLGBT差別禁止法などを作り、男女トイレを無理やり共同にしたり、銭湯での女湯を女装男子への開放を促すようになった。ソーシャルメディアでは女装男たちが女子トイレや女湯で自撮りをする写真がいくらもあげられ、あたかもそれが普通に受け入れられているかのように既成事実をつくるようになってきたのだ。

こうした運動は女性及び日本社会全体に多大なる脅威をもたらすにも拘わらず、女性達が苦情をいえば、ヘイターだ差別者だと言ってネットで叩き、実際に女子のみのイベントに女装男たちが押しかけ裁判沙汰にするなどの横暴が見られるようになった。

明らかにTRAは社会への理解ではなく、権力と暴力を使って社会を弾圧するやり方を選んだのである。

私が1%をもちだしたわけ

私がトランスジェンダーなど人口の1%にも及ばないと言った理由は、一般人がTRAの横暴に気付き、TRAが社会に多大なる脅威を及ぼすと判断した場合、彼らの圧倒的に少ない人口では社会に太刀打ちはできないという意味である。

TRAはそのことを十分に承知しているからこそ、こっそりと色々な法律を通してしまって、後になって一般人が苦情を言えないようにしようと言う魂胆なのだ。

今の日本人はまだ彼らの陰謀を知らない。だが、あちこちの地区でおかしな法律がまかり通るようになり、女子施設にいた男性を通報した女性が逮捕されるようになったり、子供たちへのおかしな性教育が行われるようになり、それを保護者が知った時には、トランスジェンダー全体へのすさまじいバックラッシュが起きるであろう。非常に不本意ではあるが、そうなったとき巻き添えとしてコラテラルダメ―ジとなるのがトランスセクシュアルやオネエたちなのである。

だからトランスセクシュアルやオネエさんたちこそが、トランスジェンダーの横暴に立ち向かう必要がある。なぜならバックラッシュが起きて一番被害を受けるのはこうした当事者の人たちなのだから。


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フロリダ州脱トランスの声をきいて子供のトランス肯定治療を禁止すると決定

アメリカではデイリーワイヤーのマット・ウォルシらが筆頭となって、子供をトランスジェンダーに誘導する危険なトランス肯定治療をやめさせようという動きが勢いを増している中、本日フロリダ州で行われていたトランス治療に関する公聴会で、医療専門家や脱トランス(性転換をやめて元の性に戻った人々)らの証言の後、フロリダの医療委員会は今後子供のトランス肯定治療を禁止すると決定した我々反トランスジェンダー活動のひとつの勝利である。

写真:公聴会で証言した脱トランスの人々

フロリダの医療委員会(The Florida Board of Medicine and the Florida Board of Osteopathic Medicine Joint Rules/Legislative Committee)は本日オーランドで行われていた公聴会で、今後トランスを自認する未成年に思春期抑制剤投与や異性ホルモン投与及び手術を禁止すると決定。

5時間以上にわたる審議では、様々な医療専門家が子供のトランス治療は利益よりも弊害の方が大きいと証言。すでに子供のトランス治療はスエーデン、フィンランド、そしてイギリスなどで禁止されていることなどが話し合われた。

専門家らの証言の後で、拙ブログでも以前に紹介したクリオ・コールを含む数人の脱トランス者たちが自分らの体験談を話した。

最近になって、勇気を出して自分の脱トランス体験を話す人たちによって、トランスジェンダーという概念への見方がだんだんと変わりつつある。特に子供の性転換は多くの人にショックを与えている。それで、これまでトランスジェンダー活動家(TRA)側の言い分ばかりがまかり通り、学校でもメディアでもビッグテックのソーシャルメディアなどでも、ほとんどTRAへの批判が聞かれなかったのが、最近になってTRAを批判する声がだんだんと大きくなっている。

これまでTRAに反対していたのは、当初からTRAの危険性に気付いて警鐘を鳴らしていた過激派フェミニストたちが主体だったが、多くのフェミニストたちがアカデミアの人間だったこともあり、TRAは彼女たちの仕事を脅かすなどして、多くのフェミニストを沈黙させることに成功してきた。

しかし最近、TRAの脅しに屈しない人々が増えて来た。有名どころでは作家のJ.K.ローリングだが、TRA方針で不当に差別されている高校生やその親たちがだんだんと声を上げるようになってきたのだ。

この傾向が明らかなのはTRA側の反応である。本日見つけたこのコラム「無知が扇動する最近のアンチトランスジェンダーの理論点」ウイステリア・デング著などがいい例。

デングは「ジェンダー脱トランスにまつわるヒステリアは科学的真実と必要な治療から一般市民から隠す恐れがある。」と始める。デングは保守派メディアはソーシャルメディアのエコーチェンバーで紹介されている脱トランスの話は信用性に欠けるだけでなく、脱トランスなど保守派がいうほど多くないと言い切る。

実は、ツイッターでも脱トランスの数は全体の約3%で取るに足らないと言ってる人がいた。その人に非常に適切な返答をしている人がいた。それは「数が少ないというのであれば、トランスジェンダーの数など人口の1%にも及ばない。その人たちに注目しなければならないと言い始めたのはTRAのほうではないか?」まさしくその通りだ。数が少なければ無視してもいいというなら、何故我々はこうもトランスジェンダーに付き合わされているのだ?

デングによれば性転換手術を後悔する人は1%以下だと言う。しかし多くの脱トランスが証言しているが、後悔するのは手術後数年経ってからだという。女性から男性への性転換希望者が爆発的に増えたのはここ4~5年のことなので、この人たちのどれだけが数年後後悔するかは完全に未知数である。デングは後悔する理由について、ジェンダー自認が変わったというより差別や身の安全を心配して脱トランスする人が半分以上だと主張するが、トランス界隈は脱トランスに非常に攻撃的であるから、そんな統計をきちんととったとはとても信じられない。

デングは最近のアンチは子供への転換治療を幼児虐待と言い、子供への治療は早すぎると言うが、子供の性違和はこれまで考えられていたよりずっと多いことが解っていると言う。そして最近行われた調査によれば子供の頃に社交的にトランスした子供の97%が5年後もトランスやノンバイナリを自認しているという。

しかしTRAは2歳児や3歳児まで性違和があると主張するのだから、五年後の7歳や8歳で気が変わっていなかったとしてもおかしくない。特に周りの大人たちが事あるごとにその子に、お前は異性だと洗脳し続ければ当然のことだろう。問題なのは、この子たちが思春期を越してもその気持ちが変わらないかどうかなのだ。これに関しては子供の頃に性違和を訴えた子供の90%近くが思春期を超すと自分の性を受け入れるようになるという調査がある。注目すべきなのはそっちのほうだろう。だがデングは性違和肯定治療を受けたこどもたちの精神状態はすこぶるよく、反対に治療をうけなかった子供には多大なる悪影響があると言う。しかしデング自身がトランスジェンダーで金儲けをしているセラピストなのだから、そういうのは当然だろう。

笑っちゃうのはこの問題についてデングが性転換治療は政治討論でもなければ、哲学でもましてやツイッターなどで議論される問題ではないと主張していることだ。トランスジェンダリズムは十分に政治討論だ。TRAがそうさせたのだ。

そしてもちろん最後にはトランスジェンダーが存在する権利を疑問視するのか、トランスの子どもが受け入れられ愛される権利はないというのか、などと藁人形論を持ち出す。

誰が性違和に悩む子供に治療が必要ではないと言った?我々はそういう子どもに必要な治療はカウンセリングであり、ホルモン漬けにして将来不妊になるような不可逆的なことをやるなと言っているのだ。

今回のフロリダ州での決議は子供をTRAから守る第一歩である。しかし他所の州もこれに見習ってどんどん子供への危険な治療を即禁止することを願うものだ。

非常なバックラッシュに遭いながら、勇気をもって証言した脱トランスの人々に心からお礼を言いたい。


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子供の性転換治療禁止への方向転換は右翼も左翼もないという話

ツイッターでよくトランスジェンダリズムについてお話をしてくれる@tarunynorzo さんが、いち早く子供の性転換治療を始めたスウェーデンやフィンランドが、最近方向転換をして子供の性転換治療をやめたという話を紹介してくれているので、ご本人の了承もえてこちらに引用したいと思う。

これは元の@justdaというイギリスのツイッタラーさんの英語の連ツイを@tarunynorzoさんが訳して紹介してくれたもの。トランスジェンダー活動家(TRA)は、何かとジェンダー批判(GC)側は極右翼にたぶらかされていると主張するが、こと子供の性転換に関しては右も左もない。現にスウェーデンでもフィンランドでもイギリスでも、TRAに批判的なのは保守派政党とは限らないのである。

スウェーデン、フィンランド、イギリスにおける性別嫌悪/違和のホルモン治療に関する政策の変更に直面したときのTRAの話題の一つは、これらの変更は単に右翼政府による政治的決定であると主張することであった。スウェーデンが思春期ブロッカーを止めたのは2021年。

『先月、スウェーデンでは極右政党の支持を受けた新政権が誕生しましたが、ジェンダー移行に関する政策の変更は、すべて社会民主党と緑の党の連立政権が続いている間に行われたものであることが事実です。

(スウェーデンの)前政権はかなりトランスフレンドリーで、2018年当時は実際に性別適合手術の対象年齢を18歳から15歳に引き下げ、親の同意の必要性をなくす法案を検討していたのだそうです。

その後、児童精神科医のクリストファー・ギルバーグやアヴィ・リングなどの専門家から反論があり、テレビのドキュメンタリー番組『The Trans Train』が放映されました。政府は新しい法律を棚上げし、代わりに3つの政府機関に治療実践の見直しを依頼しました。

その結果、6大病院のジェンダー・クリニックは、子どもへのホルモン治療を中止することになりました。

これらの改正はすべて、実際にトランスジェンダーの閣僚を擁する社会民主党政権のもとで行われました。これらは、科学的根拠の偏りのない検討と、開かれた議論の結果です。

フィンランドのガイドラインは、2020年に「医療における選択のための協議会」が発表したものです。当時の政権も社会民主党を中心とした連立政権でした。

フィンランドは、スウェーデンに比べてトランスジェンダーへのサポートが手薄でしたが、現政権は改革案を提示している。新しいガイドラインが発行される前、フィンランドには子どもの移行に積極的な病院があり、懸念を抱く臨床医からの改善を求める圧力がありした。

イギリスは2010年から保守党政権が続いていますが、アメリカの共和党とは異なり、イギリス保守党は近年、LGBTの権利に反対しているわけではありません。

タヴィストック・ジェンダークリニック閉鎖の決定は、証拠に基づき、超党派で行われた独立したレビューの勧告を反映したものです。

重要なのは、成熟した民主主義国家でありながら、他の点では全く異なる政治文化を持つ3カ国が、子どもの医療移行を支持する証拠を検証し、それが不十分であると判断したということです。

北欧諸国の中で最もトランスジェンダーの推進が極端なノルウェーの政治状況を調べてみたところ、トランス推進法案の多くが可決された2013年から2021年まで保守派主導の連立政権が続いていました。

最近アメリカでも子供のホルモン治療や思春期抑制剤や少女の乳房除去な子宮摘出といった野蛮な行為が全国各地の小児科病院で行われていることが知られるようになり、保守派トークショーホストのマット・ウォルシなどが中心になってこれをやめさせようと運動を始めた。先日もテネシーのナッシュビルで「子供の性転換をやめさせよう」という集会が開かれたが、そのなかに元民主党大統領候補者のひとりタルシー・ギャファード女史が参加した。彼女は最近民主党の行き過ぎたLGBTQ+方針に嫌気がさして離党したばかり。

アメリカでも行き過ぎなLGBTQ+教育やTRAに関しては民主党支持者にも共和党支持者にも批判的な人はいくらも居る。これは右翼とか左翼の問題ではないのだ。それが証拠に共和党の知事たちが州内における女性スポーツ擁護や男女別施設などの新政策を立てる時、反対するのは民主党の政治家たちではなく、民間の大企業や活動家たちである。民主党の議員たちは、この問題にあまり首を突っ込みたがらない。彼らは知っているのだ、もしこの問題が選挙運動の争点になった場合TRA側に立った方に勝ち目がないことを。

私は欧米諸国でTRA狂気から人々は目を覚まし始めていると感じている。TRAがこれまで成功を収めて来た理由は、ほとんどのことが人々の目に触れない水面下で行われてきたことにある。TRAは大企業を説得してトランスジェンダーリズムこそが流行の先端だとばかりにそのキャンペーンを始めた。莫大な資産を使って地方議員や教育委員会を抱き込み子供たちの洗脳を始めた。しかし、一旦彼らの悪行が日の目に晒されてしまうと、彼らは吸血鬼のごとく灰と化すのだ。

トランスジェンダーリズムの悪から子供たちを、そして社会を救えるのは右翼でも左翼でもない。それは正気な社会を取り戻したいと思っている私たち一人ひとりによる地道な草の根運動なのである。


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カリフォルニアがトランスジェンダーキッズの聖域になる法律が提案される

アップデート:2022年10月18日現在。残念ながら、この法律は通ってしまった。

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今、アメリカのあちこちの州で、子供のトランスジェンダー治療を違法にする動きが出て来ているが、カリフォルニアでは反対に子供がトランス治療を受けやすくする法律SB-923とSB-107が提案されている。(2 California Parents Fight Transgender , BillsDouglas Blair @DouglasKBlair / July 29, 2022。)これは11月に行われる選挙で州民投票で決められることになっている。

SB-923は、医師や医療保険会社に対しトランスジェンダーやジェンダーノンバイナリについての訓練を強制し、保険会社に異性ホルモン治療や性転換手術に保険が利くように強制するものだ。

SB-107は、子供のトランスを禁じている州の裁判所からの子供の医療情報請求に従わないこと、よその州の法廷がカリフォルニアで性転換治療が行われている家庭から子供を引き離すことが出来なくなるというもの。

もしこれらの法律が通れば、離婚した片親が子供をつれてカリフォルニアに引っ越した場合、片方の親がいくら子供の性転換治療に反対でも子供の治療を阻止することは出来なくなる。

これらの法案に反対している二人の親たちの話を聞いてみよう。

エリン・フライデーさん(55歳)民主党支持、はParents of Rapid Onset Gender Dysphoric Kids chapterのリーダー。ROGDというのは急性性違和症候群とでも訳すのだろうか。拙ブログでも以前に紹介したことがあるが、これは主に10代の少女たちの間で起きる病気で、それまで一度も性違和の症状など見せていなかった少女たちが思春期になって突然性違和を訴え始めるものだ。フライデーさんはそうした子供たちを持つ親の会の会長なのである。

「このような過激なリベラリズムはもうたくさんです」とフライデーさんはデイリーシグナルのインタビューに答えた。

フライデーさんの娘はいわゆる抵抗者とよばれ、一度は社交的には異性として過ごしたが、ホルモンや手術といった治療には至らなかった少女だ。  

「娘が男の子の名前で呼ばれたいと言った後、全ての教師と同級生たちが彼女を男子名で呼び始めました。私には隠されていたのです」とフライデーさん。

私はオクラホマで子供のトランス治療が違法になったという話を聞いた時、全国的にやらないとカリフォルニアあたりがトランスキッズの聖域とか言い出すだろうと思っていたら案の定、この提案の発案者、州議会上院議員のスコット・ウィーナ―(民主)は4月、SB-107によってカリフォルニアはトランスキッズとその家族の聖域になると語っていた。

フライデーさんはこの法案は恐ろしいとしか言いようがないと語る。

ジェンダー治療を禁止する州からの聖域になるだけでなく、49の他の州からの聖域にもなるのです。一旦カリフォルニアに足を踏み入れたら、子供たちはカリフォルニアの管轄になるのです。

ということはカリフォルニアの法廷がその子供にとって何が最適であるかを決めることが出来るようになるのです。親たちが実験的な不妊に繋がる治療を拒んだ場合、(法廷が)親から子供を奪うことが出来るようになるのです。

トランスジェンダー概念の悪影響を受けているのはフライデーさんだけではない。テッド・フドーコさん(56歳)は、トランスジェンダー自認の15歳の息子の親権を失った。フドーコさんは息子の性転換に疑念を示したため、別れた前妻に息子の親権を奪われたのだ。

もしSB-107が通れば、自分のような親がもっと増えるだろうとフドーコさんは言う。

家出少年・少女がカリフォルニアへくることを奨励するでしょう。他所の州の親たちが子連れでカリフォルニアに逃げてくるようになるでしょう。カリフォルニアに来て性自認を唱えればカリフォルニア法廷が守ってくれるのですから。まるでオーウェルのシステムです。我が州の家庭裁判所のシステムは信頼できません。

いや、カリフォルニアでそんな法律が発案されていたなんて全然しらなかった。いつもLGBT関係の法律はこそっとやられるな。でも州民投票で阻止できるのなら、絶対に反対票を入れなければ。

California Becomes First Sanctuary State for Transgender Youth Seeking Medical Care | KQED


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未成年のトランスジェンダーで金儲けする悪徳商売

アップデート&バンプ、10/9/22、この件につきアップデートあり、後部参照。

この記事は9月下旬に書いたもの。

先日、ツイッターで18歳の(MtF)女性自認の息子をもつ母親という人との会話をお話したが、2016年に拙ブログで書いた。全国小児科医学大学トランスジェンダー思想は幼児虐待声明発表! – Scarecrow in the Strawberry Field (biglizards.net)のコメント欄で、すでに子供をトランスジェンダーに仕立てあげている母親に関する話が出ていた。このコメントの内容と先日の母親との話が酷似してる点に注意。

日本でも幼稚園の男児をGID-MtFだと決めつけ女性ホルモン投与をさせているシングル
マザーのブログなど親が子供をトランスに養育しているサイトが数件見つけられます。
代理ミュンヒハウゼン症候群です。件のシングルマザーは自身もまたFtX(女である事は
嫌だが完全に男になりたい訳でもない)であるなどと宣っています。
親も親ですが医者も一体何を考えているのか。klemence (2016年7月)

こうした例で非常に多いのが、母子家庭で母親もトランスジェンダーの何等かに属していると思い込んでいる点。自分がトランスする勇気がないので、子供をトランスにしてしまおうという魂胆である。

そしてこれらの母親たちをけしかける大きな商売が存在している。

少し前から保守派ポッドキャスターのマット・ウォルシが、アメリカ国内の小児科病院で子供のトランスジェンダー「治療」が行われている事実を暴露し始めた。暴露といっても、これらの病院はその事実を隠していたわけではない。例えばボストン小児科病院ではそのフェイスブックやウェッブサイトなどで未成年へのホルモン投与や、若い子になると14歳くらいの少女たちの乳房除去や子宮摘出といった不可逆的な手術を行っていることを自慢げに宣伝していた。彼らは自分らだけの内輪でこうした話をしている間は特に悪いことをしているとは思っていなかったのである。

マットは自分の映画、What is a woman?(女性とは何ぞや?)の中で、子供たちに手術を含む不可逆的で危険な治療が行われていることを、実際に治療を行っている医師たちの証言を使って暴露した。その後、映画を観ていない活動家たちがマットは嘘をついていると責め始めた。

私もツイッターでこれに関するやり取りを何度かしたが、「子供が手術を受けているなどということはない」とか「ホルモン治療は去勢とは違う」とか「証拠を出せ!」と怒鳴る人たちに、どれだけトランス専門家の医師本人がこう言っているという証拠を突き付けても、彼らはまるで聞く耳もたない態度だった。それで私は理解したのだが、彼らはマットの言っていることが真実であることを十分承知のうえで、嘘だ偽りだと言っているだけなのだ。つまり、大声で怒鳴ることによって事実を隠ぺいしようとしているのだ。

活動家たちはマットが保守派をけしかけて暴力を煽ったため、ボストン病院には爆弾脅迫がとどいているなどという嘘を言い始め、メディアも何の証拠もないのにそうと報道した。しかし数日後、ボストン警察はそのような脅迫を同病院が受けたという届はないと発表。活動家たちの嘘が暴かれた。

マットはさらに自分の住む地元テネシー州にあるヴァンダーヴィル小児病院でも、同様の治療が行われていることを発見。同病院のホームページやSNSに挙げられた子供対象の手術やホルモン治療を促進するビデオを披露した。その中でももっとも悪質なのは、トランスジェンダー手術は金になる、少なくとも手術費だけで一人2万ドル、入院費だなんだを合わせれば3万は難くないなどと医師があたかもセールスマンのように話していること。また同病院の委員長は宗教的な理由で手術を拒む医者には制裁する用意があるとまで語り、医師が治療を拒まないよう患者は民営のトランス活動団体のメンバーを同伴してカウンセリングを受けることが出来ると堂々とコマーシャルで宣伝していた。

しかし登録者100万人を超えるマットの力はかなりなものだったようで、一般視聴者から非難囂々の声が寄せられた。それで先のボストン病院がしたように、ヴァンダービル病院もトランスジェンダーに関する情報はそのホームページからすべて削除してしまった。マットの番組が暴露する直前まで二年間も堂々と掲載されていたにも関わらずである。

左翼活動家の正体を何の予備知識もない一般人に語ると、それがあまりにも過激であるため、「まさか、いくらなんでもそんな」と言って信じてもらえないことが多い。誰が男女平等のために男女共同トイレや風呂がいいなどと思うのか、いくらバカフェミでもそんなことを言い出す人は居ないだろう、なんて思ってるうちにどうなったかは、もう皆さまもご存じの通り。だから一般の人にトランスジェンダリズムの狂気を知ってもらうためには、彼らの行為がどれだけ悪質であるかを暴露する以外にないのである。

最近になって女装男子が女子トイレで女子を暴力的に強姦したラウドン郡のあるバージニア州の知事が、州内の学校では親に内緒で子供たちの性転換を奨励するのを禁じ、トイレや更衣室を身体的男女で分けなければいけないという法律を通した。ツイッターで「事件が起きてからでは遅いだろ!」という意見も多々聞かれたが、もちろんその通り。しかし今後の被害が出ないためにも、規則を元に戻したのは賢明なやり方だ。

しかしこの事件が明るみにでたのも、被害者の父親が学校に乗り込んで大騒ぎをしたためで、当初学校はこの事件を隠ぺいし、加害者を静かに別の学校へ転校させただけだったのだ。そしてこの少年は転校先の学校でも二人の女子生徒に乱暴している。

さて、トランスジェンダリズム活動がどれだけお金になるかという記事を今朝見つけた。なん2歳児にTRAを教える団体が政府から二憶五千万ドルの補助金をもらっていたという記事ある。どうしてTRA団体にはこんなに力があるのだろうか?彼らが政治家たちによほど取り入っていなければこのようなことは不可能だ。背後にものすごい資金源があることは確かである。

日本の皆さまは、これを対岸の火事などとのんきにみていてはいけない。先日の母親の話では、彼女は子供を小さい時からジェンダークリニックに通わせ、15歳からホルモン治療を始めたと言っていた。詳しくは聞いてないが多分第二期性徴抑止ホルモンも処方されていたのだろう。母親は正規のガイドラインに沿ってやっていると自慢していたが、そのガイドラインとやらがすでに狂っているのだからお話にならない。

ところで日本でもトランスジェンダリズムを商売にしている人がかなり居るようで、先日もツイッターでこんな人を見つけた。

井上健斗|㍿G-pit社長

@KENTOINOUE

株式会社G‐pit表取締役/日本一の性転換屋/ただし“絶対に手術は薦めない”/その人の幸せのカタチを一緒に見つけることが仕事です/LGBTが生きやすい世の中を創る/手術件数は3000件以上/元女子だった僕が掴んだ第二の人生を発信/オモシロ半分でのフォローも大歓迎/逆境から人生を好転させるきっかけはここにある

彼女が代表取締役を務めるG-pitという会社は、性違和の診断書をもらうためや、性転換をしたい人に医療施設を紹介したり相談に乗ったりするビジネス。要するにトランスジェンダーあっせん業である。プロフィールには「絶対手術は薦めない」などと書いてあるが、手術をしなくては商売にならないから、これは完全な嘘であることははっきりしている。プランドペアレントフッドと同じで、いちどこういう会社の門をくぐれば、どんな人でもトランスジェンダーになってしまうのだ。

これについては、もっと色々書きたいことがあるのだが、ともかくトランスジェンダリズムは非常に金になるビジネスであるということ、そして幼児をトランスにしてしまえば一生患者として設けられるという人間とは思えない非人道的なことを医者ともあろう人達が促進しているということがおぞましい。

子どもを性転換させる行為は明らかに児童虐待である。

アップデート:10/9/22現在
テネシー州のバンダービル大学病院は今後子供性転換手術はしないと発表。マット・ウォルシらによる暴露が功をなしたようである。


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朝日新聞、米国の過激な子供洗脳教育を取り上げる

本日、日本ではリベラルな朝日新聞が、幼稚園からの性教育は「洗脳」か 二つの正義、米国で深まる文化戦争というタイトルで、米国で起きている子供洗脳教育について取り上げている。課金記事なので途中からは私の概要説明になる。

米イリノイ州ネイパービル=高野遼2022年10月8日 20時00分、高野遼 / Ryo Takano

写真・図版

 シカゴ郊外に住む3児の母、シャノン・アドコックさん(42)は昨年、7歳の娘を私立学校に転校させることを決めた。

 「過激な性教育が、このイリノイ州に

シカゴ郊外に住む3児の母、シャノン・アドコックさん(42)は昨年、7歳の娘を私立学校に転校させることを決めた。

 「過激な性教育が、このイリノイ州に導入されたことが決め手でした。うちの子をそんな学校には行かせられない、と思って」

 「過激な性教育」とは、バイデン大統領も属する民主党が主導し、今年からイリノイ州で法制化されたカリキュラムのことだ。性教育の開始は小学5年生から幼稚園へと前倒しになる。性的少数者(LGBTなど)をめぐる社会的課題について積極的に教え、性別の認識は必ずしも出生時の性別とは一致しないとする「性自認」の考え方についても段階的に学ばせていく。

 「教室にまで左派の政治イデオロギーが侵入してきた。子どもたちが洗脳されてしまうと感じたのです」

 アドコックさんは続ける。「まだ幼い娘が、先生から『あなたの本当の性別は? もしかしたら男の子かもしれないね』と言われ続けたらどうなると思います? そこは親に任せて、学校はきちんと勉強を教えてくれればいい。学校も教育委員会も『ウォーク(woke)』な左派ばかりになってしまいました」

拙ブログでも米国内で人種やLGBT界隈に関する過激な教育が行われているという話はもう何度もしてきた。米国で多くの本が禁書とされたというニュースが日本でも流れ、日本のリベラルはアメリカの右翼保守が一方的に言論弾圧の焚書を行っていると騒いでいたが、そのような報道のなかで、それまで左翼たちがどれほどの歴史的な本や文学を禁書としてきたか、保守派が抗議している本がどのよう内容なのかについて具体的に示したものはない。

米国では幼稚園からとても年齢相応とはいえない性教育を施す学校が増えている。それで最近になってあちこちの学校区の教育委員会会合で父母たちが抗議することが非常に多くなってきた。このシャノン・アドコックさんもそうした草の根運動を始めた中の独り。アキコ・コジマ・ヒビノという女性がツイッターでアドコックさんのことをこのように説明している。

このShannon AdcockはAwake Illinoisという保守団体の創立者です。性教育、ジェンダー平等、Critical Race Theoryなどに反対する運動を展開したり、コロナが特に酷かった頃マスク着用を義務付けた州知事命令に対して訴訟を起こしたりなど、こちらでは何かと物議を醸す人物で、なぜ記事ではそうしたことに一切触れず、あたかもごく一般の母親のように扱っているのか疑問です。

今年に入ってからネイパービル市の諮問委員会Special Events and Community Arts Commissionに指名されかけましたが、市民からの多くの反対を受け撤回されました。

「同じ不安を抱える親たちと新たに設けた」私立学校はAwake Illinoisとの関連が報告されています。現在Adcock氏はネイパービル市の教育委員選挙に立候補しており、全米で教育現場での禁書、教育内容の検閲などが問題になっている中、非常に懸念しています。Aiko Kojima Hibino@aikokojima

ヒビノさんはその文章からイリノイ在住の人なのではないかと思う。どんな運動を始める人でも、最初は一介の市民だ。アドコックさんが保守運動家だからなんだというのだろう?多分ヒビノさんは、アドコックさんの意見はイリノイ州の父母たちの意見を代表しないといいたいのだろうが、イリノイという超リベラルな州では学校によるリベラル教育を支持する市民が多くても不思議ではない。ただ、そんなイリノイ州でさえ、このような保守派運動家が頑張っているということは注目に値する。それにリベラルな父母たちも実際に学校で何が教えられているのかちゃんと知っていたらアドコックさんに同意するのではないだろうか?

さて、朝日の記事によれば、アドコックさんは公立学校での過激な教育を懸念して7歳の娘を自分と同じ意見を持つ他の親たちと協力して新たに私立学校を設け、そこで勉強させることにしたという。

4人の教師と30人ほどの生徒で今年から始めた学校は、キリスト教を教育理念の柱にすえる。「ここでは洗脳の恐れもない。イリノイ州は他の州に比べて学力が低いから、イデオロギーより学力が優先です」と学校長のベスナ・ザバラさん(45)は言う。

さてここから記事はアメリカで起きている文化戦争に焦点をあてる。実はこの「文化戦争」という言葉は何も今に始まったことものではない。確か1990年代から過激派右翼保守のパット・ブキャノンがすでに使っていた言葉だ。

しかし記事によれば、今やその文化戦争が激化しているというのだ。

確かに来る11月の選挙で、左翼リベラルの民主党と右翼保守の共和党が上院・下院の議席をどのくらい取れるかでアメリカの歩む方向性が変わってくる。特に大事なのは地方の州知事選や州議会及び教育委員会といった小さな選挙結果である。上記のアドコックさんのように、最近一般の父母たちが教育委員会の役員に立候補することが多くなっている。なぜなら子供の洗脳は地元教育委員会から始まっているからだ。

同記事では、選挙における争点は妊娠中絶、銃規制、新型コロナ対策及び同性愛や学校きょいくと広域にわたると書かれているが、正直私は最初の三つはあまり争点にならないのではないかと考えている。

主流メディアだけ見ていると一般市民は妊娠中絶や銃規制について、ものすごく興味があるかのような印象を持つが実はそうでもない。今回最高裁がロウ対ウェードの判決を覆した時も、自分らの州でどのような中絶法があるか全く知らない人がほとんどで、最高裁の判決で州の法律がどう変わるかさえ知らないというのが普通だった。

妊娠中絶は賛成派より反対派の方がずっと熱意が高い。だからこの問題を争点にしてしまうと、中絶反対派が大いに士気を上げて選挙に参加してしまう。だが中絶擁護派の若い世代はあまり政治には興味がなく選挙にも参加しない。今まで何度となく妊娠中絶は選挙時に話題になっても選挙真近になると尻つぼみになっていたのはそれが理由だ。

銃規制についてもそうである。銃規制に反対する人々は銃規制法に凄く詳しく、絶対にこれ以上厳しい規制にさせるものかと選挙に及ぶ。しかし銃規制派は地元の銃法すら碌に知らず、すでに銃購入の際には身元調査や待機期間があることすら知らないことが多い。そしてこれも、銃規制賛成派より反対派の方が熱意が高いため、民主党候補者たちはこれを問題にしたくないというのが本音なのだ。

そして新型コロナだが、もうアメリカはコロナ終焉モードで、これ以上規制を継続することは不可能だ。もしも民主党候補者が今後もコロナ対策を厳しくやっていくなどと言い始めたら民主党支持者からも愛想をつかされるだろう。すでにマスクなし、ロックダウンなしの生活に慣れてしまった我々に逆戻りは無理である。

となると残ったのはLGBT及び教育問題だ。

下記は公立学校教育に懸念を持つ人々の党派別調査の結果。

写真・図版

民主党が力のある州では人種や性別に関する授業内容が極端に増えているが、それに反発しているのが共和党が知事である州である。例えばフロリダでは、小学校3年生まではジェンダーに関する授業はしないこと、親に黙って子供の性指向について語ることを禁止する法律が通った。同記事にはないが、リベラル色が強いバージニア州では、前回の選挙で教育現場で批判的人種理論や過激な性教育は止めさせると公約した知事が当選した。また先日オクラホマ州知事が未成年のトランスジェンダー治療を違法にしている。

つまり知事や議会が民主党か共和党かで州内のLGBT方針は極端に変わるので、それに関して懸念している父母は誰に投票するか非常な注意を払う必要がある。

写真・図版

 大都市シカゴなどで民主党の影響力が強いイリノイ州では、11月の中間選挙で、教育の急進的改革を進めてきた民主党のプリツカー知事が再選を目指す。対抗するのは、トランプ前大統領の推薦を受けた共和党のベイリー候補だ。

 朝日新聞の取材に応じたベイリー氏は、民主党の教育政策について「非アメリカ的だ」と批判した。「算数や歴史などの基礎をおろそかにして、幼稚園から性教育を進めている。共和党の声は無視し、民主党の多数意見だけで決めたウォークなカリキュラムだ」

ところでこの記事を書いた高野亮記者は実際にトランプ支持者がなぜ左派を嫌うのか取材した。これまで左翼リベラルの記事を翻訳した焼き直し記事ばかり紹介してきた朝日新聞の記者としては珍しく、自分の足で取材に向かったことは特筆の価値ありだ。ジャーナリストなのだから当たり前の行為ではあるが。

ペンシルベニアのトランプ集会に出かけた高野記者は開演数時間前から長蛇の列を作っている支持者たちがほぼ白人だらけだと観察する。そのなかでLGBTというTシャツを着た男性を発見。

シャツにはLGBTの頭文字をとって「自由(Liberty)、銃(Guns)、聖書(Bible)、トランプ(Trump)」と書かれている。

保守派というのはこういうユーモアのセンスがある人がおおいので好きだな。この冷蔵庫の修理をしているという男性は、自分は別にLGBT差別もしてないしトランスジェンダーも問題にはしていないが、それを8歳の子どもに教えるのはおかしいと思っているだけだと語った。学校は算数や国語を教えるべきであり、LGBTについて教える場所ではないと。

高野記者の記事を読んでいると、彼はどちらかというとリベラル寄りだろうとは感じられるが、公平に右翼保守達の意見も聴こうとしている姿勢がうかがわれる。そして実際にトランプ支持者と話をして、彼らが自分らの文化の存亡が危ういと危惧している気持ちをかなり理解したようだ。そして彼は最後にこう締めくくる。

 米国で広がる文化戦争は、地域や学歴、社会階層によって隔てられた「二つの米国」の断絶をより深めている。学校での性教育のあり方はその一例にすぎない。

この記事は朝日新聞とは思えないほど公平な記事なので早くもリベラルたちが発狂している。 

こちら前述のヒビノさんたちの会話。

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山口智美@yamtom

保守的な州でまともに性教育を受ける機会がなかったという学生が私の大学にはたくさんいるけど、そのことに対して学生たちがどれだけ憤りを感じているか。そういう保守的な州での現状や今後に怒りや危機感を持っている人たちのこともこの特集は取り上げてくれるのだろうか。

ヒビノ:

智美さんのツイートを見るまでこの記事を読んでいなかったので、初め目を疑いました。来年春の教育委員選挙に向けて彼女がキャンペーンを立ち上げたタイミングですので、日本語メディアとはいえ、政治的な影響・意図も考えてしまい、なおさら憤っています。

山口

地元からの情報助かります。元記事を書いた記者に彼女はツイートまで送ってますね。なぜ朝日はこんなひどい記事を出したのか、記者本人はもとより、デスクなどの責任も問われる事態なのではないかと思います。

ヒビノ:

同感です。先程添付した記事にありましたように、こうした保守的、反LGBTQ候補に対抗しinclusionとequityを重視する候補を擁立しようという動きに多くの知人が関わっています。できれば訂正というか、きちんと取材しなおした記事を出して欲しいと思います

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高野記者の記事のなかでアドコックさんが教育委員会委員に立候補したことや、マスク反対運動に参加したことなどは加えられてしかるべきだろうが、これまでリベラル派だけの意見しか反映されなかった朝日新聞で、保守派の意見を自分で取材したということはそれなりに意味のあることだと思う。それにしてもいったいヒビノさんは朝日新聞に何を訂正しろというのだろうか?


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バーモント州の高校で、トランスジェンダー選手のセクハラ発言に抗議した女子バレーチームの選手が更衣室から締め出される

アップデートあり、後記参照のこと

え?なにそれ?と思った方も多いだろう。いや、本当の話。バーモント州のランドルフユニオン高校にて、女子バレーボールチームに参加した女子自認男子選手が女子更衣室で着替え中に、一緒にいた女子選手たちに不適切な発言をしたとして、他の女子選手たちが学校側に苦情を延べたところ、女子自認男子が更衣室を使えなくなるのではなく、女子チームメンバー全員が自分達の更衣室から締め出されるいうまるで訳の分からない状況となった。

学校側は父母たちに、トランスジェンダー生徒への嫌がらせがあったとして、捜査中だと手紙を送り、捜査中は女子選手たちが更衣室を使えないことになったことを説明した。

セクハラをしたのは女子自認男子の方なのに、それに苦情を延べた女子たちが反対にトランス生徒への嫌がらせの罪を着せられているというのだ、いったいどういうことだ?学校によるとバーモント州の法律では、生徒たちは自分が自認する方の更衣室を使えることになっており、学校はそれに従っているだけだという。

先日バージニア州では、学校では州知事の一存で身体に合った方の施設を使わなければならないという法律になったばかりだが、バーモント州も知事は共和党なのだから、バージニア州同様即刻法律を常識的なものに戻すべきである。

インタビューを受けた女子生徒によると、学校側はトランスジェンダー生徒と着替えるのが嫌なら女子たちがトイレの個室を使えばいいと言ったそうだ。たった一人の男子が更衣室を占領して女子たちが難十分もかけて数少ないトイレで着替えるなど理不尽だと語っている。

州の法律がどうあれ、学校側はトランスジェンダーを名乗る生徒には別室をあてがうべきであり、女子生徒全体を犠牲にすべきではない。この問題は大きく取り上げられたので、バーモント州の父母たちはもっと声をあげ、子供たちを変態女装男子から守るよう努力すべきである。

更衣室と言えば、先日イギリスでプライマークという全国チェーンの洋品店のユニセックスになっている試着室で、着替え中に二回もカーテンを開けられ、別々の男に覗かれたという話を涙ながらにティックトックにアップしているビデオが注目を浴びた。

被害者の若い女性は、自分が怖い思いをしたにも拘わらず、泣きながら、プラマークのユニセックス方針は支持しているとか、インクルーシブであるべきなどと言っており、ここまで若い子は洗脳されているのだなと可哀そうになった。

さて、このビデオが炎上してプライマークには非難囂々。それでプライマークは今後全店で女子専用試着室を設ける方針を発表した。なんで事件が起きて、それが公になって苦情が集まるまで方針を変えなかったのだ?試着室をユニセックスなどにすればこんなことが起きるのは最初から明白だったじゃないか?

プライマークの公式ツイッターのコメント欄には、女子とは生物学的女子のことを指すんだろうな、自認女の男も許容するのでは元も子もないからな、と言った意見が沢山寄せられている。

アップデート:2023年6月1日現在

Vermont Settles With Family Over Biologically Male, Trans Student (dailysignal.com)

バーモント州、生物学的に男性でトランスの生徒をめぐる家族と和解 「言論の自由に対する顕著な勝利」となる, メアリー・マーガレット・オロハン / @MaryMargOlohan / 2023年06月01日

この度、The Daily Signalの取材によると、同区はアレン一家と和解し、弁護団は “大勝利 “と称しています。

その和解は、バーモント州教育委員会保険信託が、娘のブレイク・アレンの代理人であるトラヴィス・アレンとジェシカ・アレン、および「Alliance Defending Freedom」の弁護士に対して、損害賠償と弁護士報酬、費用として125,000ドルを支払うよう求めています。

和解に基づき、同区は父親であるTravis Allenを中学校のサッカーコーチとして復職させ、Travis Allenと娘のBlakeに対する懲罰の記録を学校の記録から消去する。

さらに、和解案では、オレンジ南西学区理事会とアレン夫妻の訴訟で名前が挙がった学校関係者に対し、ロッカールーム事業に関連して学校がオンラインで投稿したコンテンツや、ランドルフ・ユニオン中学校/高校の掲示板やボードから、身元を移した生徒への「愛とサポート」のメッセージを表示したものを削除するよう求めています。


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洗濯バサミで髪を束ねる女なんて居ない?いや、問題はそこじゃない

じつはここ数日、ツイッターでどうでもいいと思われるくだらない話が出回り、それが意外にも多くの人の注意を引き話題になっている。先ずはこの絵から見てもらおう。

左側の絵は『生徒会にも穴はある!』公式【第①巻発売中】@seitokainoanaという漫画の一コマだそうだ。右側の写真はモデルさんが再現したものだが、その話はもう少し後でしよう。

このなんということない絵が何故か話題になった。それというのも多くの女性たちがこの絵は女性を描くうえで非常に不自然だと感じたのだ。

先ず、女性の冷蔵庫にしては小さすぎる。中もレトルトと飲み物と納豆しか入ってない。レトルトも納豆も賞味期限きれても食べられるので、ずぼらな人がそんなことを気にするとは思えない。といった冷蔵庫の中身の話。私が気付いたのは先ずそこだった。

次に、なんでブラジャーのフックを外したまま、ブラジャーを取らずに冷蔵庫を開けているのか。そんな恰好でしゃがみこめばブラが目の前に垂れ下がって邪魔になる。ずぼらな人ならシャツを着たままブラのフックだけを外すか、シャツを脱いだならブラも外して半裸になるだろう。

第三に、そしてこれが一番問題になったのだが、髪の毛を洗濯バサミで束ねる人など居ないというもの。なぜなら洗濯バサミでは小さすぎて髪を束ねるには不都合があるからだ。

こうした批判は女性ならごく自然に出てくるものなのだが、漫画を描いたのは明らかに男性で、漫画のファンも男性がほとんどのよう。それでなぜか漫画ファンらしき男性達から、いや、そんなことはない、自分の知り合いでこういう人がいる、洗濯バサミでも髪は束ねられる、などと頑張る人が殺到した。そして実際に可能であることを証明するために漫画の恰好を再現する人まで現れた。それが右の写真。

こうなってくると女性達もちょっと苛立ち、再現写真を見ても解る通り、洗濯バサミで髪を束ねるためには最初にヘアゴミで髪をまとめてからでなくては不可能で、ずぼらな人がそんな二度手間をするわけはないと反論。誰かが布団をはさむ布団バサミなら大丈夫と言うと、ずぼらな人は洗濯バサミも布団バサミも外の物干し竿にくっつけたままにしてあるはずなので、そんなものが洗面所にあること自体おかしい。ずぼらな人がわざわざ外の物干し台まで布団バサミを取りに行くのか、と言った意見が聞かれた。

さて、私も最初はこの話は面白おかしく傍観していただけだったのだが、だんだんと男性達の意固地さに腹が立ってきた。普通に女性はこんなことはしない、と当事者の女性達が言っているのに、何故「いや、こういう女性もいる」と頑張る必要があるのだろうか?何故彼らは当事者の女性達の意見を無視してファンタジーの世界の方を信じようとするのだろうか?そして女性達は、私を含め、こんなにも彼らの主張に苛立つのであろうか?

そんなことを考えていてふと気が付いた。我々女性達の苛立ちは、女性を全く理解していない男たちが作り上げた現実にそぐわない女性像にあるのだ。

我々は中高年になって女性に目覚めたとかいう男性が、まるで年相応でない非常識なケバケバしい恰好で歩き回るのを見て、あんなものは女性ではしない、女性はあんなことはしない、と忌々しく思ったことが何度となくある。そしてそんな恰好をした人たちが、自分は女だ、女として扱えとうるさく言ってくることに脅威さえ感じる。

それは何故か?

それは男たちが自分らの勝手に作り上げた女性像で実在する女たちを消そうとしているからだ。男たちが勝手に女はこういう物だと決めつけ、我々がどれだけ違うといっても、それを無視してその妄想に基づいた偶像で女性を扱おうとするからだ。

よくツイッターでも見かけるが、売春婦をセックスワークなどと呼んで普通の仕事であるかのように言い、女性たちが、あたかも自分らの自由意志で従事しているかのように言ったり、ポルノ映画で不自然かつ女性にとって大変危険なセックスを女性達が実際に喜んでいるかのように描くことは、決して女性にとって良いことではない。たとえ一部でも、このファンタジーが現実であるかのように思い込む男性がいることは女性にとって非常に脅威なことなのだ。

洗濯バサミの絵に女性達が腹を立てているのはそういう背景があるからなのである。

ところで上記の絵が不自然であるということを、全く別の角度から分析した人のツイートを今朝見つけた。このソース買う@renraku_onlyさんの分析によれば、男女は骨格が違うため、同じ姿勢をしていても同じように描くことは出来ないというもの。

このように、元の図を現実の女性が再現すると、 骨盤の広さ 大腿部のライン(「7」みたいな形) ブラのカップ ブラを落とさないためのポーズ 辺りが変わるのですよね この2枚を見比べると、下半身の違いは分かりやすいと思います(言うまでもないけど再現写真の方は女性的で自然なライン)

この(右側の)再現写真を見ると、 元の絵が「下半身が男」と評されていた理由が分かると思います。

よくペガサスハイド先生が「男絵師が女キャラを描くと、胸以外が男みたいな身体になりがち」と注意喚起しておられるけど、めちゃくちゃ上手い人でも注意する必要があると思った。 モデルを見て描いても、異性の身体だと構造がかなり違うので、資料にならない場合がある 身体の性差は全身に及ぶ マジ大切。

だからよくTRAが言ってる「性差は生殖器くらい」なんて大嘘なんですわ。 性差は全身に及ぶので 疾患などで生殖器の構造が典型的な形状とは違う人でも、全身見りゃ、性差なんてもんは極一部の例外を除いてほぼ分かるんだよ 身体の性は個人差より強いわ この絵と再現写真を見比べたら色々分かるだろ。

ソース買うさんが言ってるとおり、女性はどれだけ女性っぽく着飾った人を見ても、一目で何かおかしいと察知することが出来る。その理由は男性と女性では全体的に多々の違いがあるからで、それは化粧や鬘程度で誤魔化すことはできないのである。

男がいくら自分は子供の頃から女だと感じて来たと言ってみたところで、女の体を持つということは、こういう細かいところで男とは全く違う体験をしているということを彼らは知らない。だからブラのフックを外したまま歩き回る女がいるとか、洗濯バサミで髪を束ねる女がいるとか、普通の女なら絶対にありえないとすぐ気づくことに気が付けないのだ。

にもかかわらず、女を知った気になって、女とはこういう物だなどといい張らないでほしい。女を消さないでほしい。そのことに気付けない男は最低だ。


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子どもを産みたいと思うこと自体が女性である証拠ではないのか?

昨日私は「性自認は男性」と子どもがほしい」ーー“私”が抱えてきた性別違という連載記事を読んだ。最近ではホルモン治療を乳房除去などもして、一見男性に見えなくもないようになった女性が子供を産むというケースが結構聞かれるようになった。私が初めて男性自認女性の妊娠というニュースを読んだのは2008年のことであるが、(これがその時のエントリー。「性転換」手術後に妊娠した女性を「男性」扱いするな! – Scarecrow in the Strawberry Field (biglizards.net)その時は珍しかった自認男性の女性達による出産は今や珍しくなくなった。

さて、添付先の連載記事をちょっと読んでみよう。著者は佐倉イオリ。佐倉は子供の頃から性違和を感じていたが、自分が性同一性障害(GID)を病んでいるとは考えていないと語る。素人の我々にはこの違いは理解できないが、彼女はこれをこう説明している。

多くの方が、出生時に割り振られた性別と人の自認する性のアイデンティティが一致しないことを、「性同一性障害(Gender Identity Disorder)」と認識されていることだろう。実はこの性同一性障害という言葉は、世界的には過去のものになりつつある。

 米国精神医学会が発行する診断基準の最新版DSM-5は、日本でも多くの精神科医が診断基準としているものだが、ここでは2013年から性同一性障害を「性別違和(Gender Dysphoria)」へと置き換えている。また、WHOが作成する国際疾病分類の最新版ICD-11では、「精神および行動の障害」としていた性同一性障害を「性別不合(Gender Incongruence)」と変更し、分類は「性の健康に関連する状態」にあらためられた。治療は必要であっても疾病や障害ではない、という考えからだ。

 しかし2021年現在、日本では戸籍名の変更などの行政サービスや治療を受けるには「性同一性障害」の診断が求められることが多々あり、まさに過渡期のただ中にある。私も自分の状態をどう表現すればいいか、実に悩ましいところだ。このコラムでは、医師が下す診断のみを「性同一性障害」とし、それ以外は「性別違和」と表現しようと思う。 

WHOがGIDをGDと置き換えたのは、別に科学的に新発見があったからではなく、影響力のあるトランス活動家団体から自分らの性癖を精神病扱いするなという圧力を受けたからに過ぎない。WHOが医療機関としてどれだけ役にたたないインチキ組織であるかはコロナ禍で皆よくわかったことと思う。それにしても性違和を解消しようと思っていたなら、ジェンダークリニックは最悪の場所である。ジェンダークリニックはその門をくぐった人々を100%GDだと診断してしまうのだから。

佐倉のエッセイを読んでいて、彼女が病んでいるのがGIDかどうかは別として、かなり深刻な精神病に病んでいることは確かである。生い立ちを読んでいても、その後の結婚にしても、舅姑との同居にしても、普通なら非常に恵まれた環境に居た人だ。それなのに、自分が他人から受ける女性像に自分が当てはまらないという理由でどんどん鬱になっていく。

私が思うにこれらの圧力は周りが課したというより、佐倉が自分自身に課したものなのではないだろうか?女性は早く結婚して子供を三人産んで良妻賢母にならなければいけないという思い込みで自分を追い込んでいるのは佐倉自身ではないだろうか。だからそうあるべきという女性像に自分がなれない、いや、なりたくないと思うことに恐ろしいほどの罪悪感を持ってしまっている。両親も義父母も友達も、ましてや夫も、そんなことを全く求めていないのに、完璧な女になりたくない自分に嫌悪感すら持っている。

彼女は男を自認しているのではなく、社会が期待する女でいることが嫌なのである。

だがそんな違和感から脱却したいのであれば、非常に簡単な生き方がある。それは社会がこうあるべきだという女性像を拒絶すればいいのである。いや、女性像に限らず自分は世間一般的な生き方はしないと決めればいいのだ。

それは自分がどんな体で生まれたかということとは関係がない。確かに女性であるから肉体的限界はある。だがそれを言うなら、男性だって個々によって肉体の限界は違う。人々はそれなりに自分の身体を受け入れたうえで、それに耐えうる生き方をしている。偶然女性の身体で生まれたからといって、イランやアラビア諸国じゃあるまいし、日本や欧米先進国では女性に期待された人生を生きなければならないという法律はどこにもない。

彼女はどうしても子供が産みたいという。その気持ちそのものが彼女が女性であることの証拠だ。彼女が世間一般のお母さんのイメージで子育てが出来ないというなら、自分なりのイメージで子育てをしたらいい。それは性自認がなんであるかなどということとは無関係だ。

彼女は立派な女性なのだ。女性として究極の母性本能を持っていること自体が、彼女が女性である確たる証拠なのだから。

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ところで私がこのエッセイに関して自分の感想を述べたところ、誤ってとある男性に返答してしまった。この男性の名は松崎悠希といって日本人でありながらハリウッド俳優を目指し、結構著名な映画にも出演している俳優。英語の発音も完璧で素晴らしい演技力のある人なのだが、残念ながら典型的なハリウッド俳優よろしく完全にポリコレに汚染されている。下記は彼の私への返答。

『Yuki Matsuzaki 松崎悠希
@Yuki_Mats

>こどもを産みたいという女性として究極の本能
 →あなたの個人的な意見です

>おかしいでしょ。
 →あなたの個人的な意見です

>その気持ちこそが女性でしょ
 →あなたの個人的な意見です

あなたの「正しい生き方」は、あなた自身だけが守ればば良いのであって、全ての人に強制すべきじゃない』

私は佐倉に私の個人的な意見を元に「正しい生き方」などというものを強制していない。彼女のやり方より生きやすいやり方があると示唆しただけだ。それにしても人が自分の意見を述べることをすぐに「強制」などといって他人を黙らせようとするのが、左翼典型的なずるいやり方である。


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ツイッターで出会った自認女性男子の親との会話

今日何気なくツイッターで、トランスジェンダーが男子トイレで迫害されてるなんて話は信じないという話をしていたら、自分の息子は学校で気持ち悪いから女子トイレに入るなと教員に言われたという話をする人がいた。どうも内容が胡散臭いのでリンクはつけない。信じられないような話なので忘れないうちにここに書き留めておこうと思う。

学校でという話だったので未成年の息子の話なのだろうと思って色々聞いていたら、彼女の息子は現在18歳になったばかり。15歳の時から女性ホルモンを摂取しており、胸はHカップだという(ちょっと信じ難い)。

彼女本人のプロフィールによると「発達障害 鬱 LGBTS 当事者 支援者 ボディピ大好き 知らない方、絡みのない方からの突然のフォロービックリします ご遠慮ください。」とあった。

そして息子には性転換手術をさせる予定という話だったので、SRSは失敗例も多いので止めた方がいいという話をしたら、もうこれに関しては16年も調査をしていると返事が返ってきた。

ここで聡明なる読者諸氏は何故私がこの人の話が胡散臭いと感じたのかお分かりいただけたと思う。息子が現在18歳なのに、16年も前からSRSの調査をしているというのはどういう意味か?まさか息子が2歳の頃からトランスジェンダーを自認したとかいうのではないだろうな。最近そういうことをいう親が多いから、あながちあり得ない話でもないが。

しかし、もし彼女のプロフィールを信じるなら、自身がLGBTS当事者だとある。(Tまでは解るがSってなんだ?)自分が当事者で息子がトランスジェンダーになる確率というのはどのくらいあるのだろうか?

実はこの間、10歳のドラアグクィーンモデルとかいう子の話がアメリカで取沙汰されていた。そしてその両親という二人の姿をみて、はは~んと来た。二人ともノンバイナリーと称しているが、明らかに男性ホルモンを摂取している女性二人。息子はそのうちの一人が別れた夫と作った子供だった。

もうずっと以前から、年端もいかない子供たちがトランスジェンダーだという話が出る度に、私は親の影響を疑っていた。特に母親の。

もし、彼女が言ってることが本当なら、やはりこれは母親による子供の洗脳だと考えるべきだろう。でも子供はもう18歳。手遅れにならないうちに母親の呪縛から解けてくれることを祈るのみだ。


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