貧乏人は子を生むな!オバマ第三世界への中絶基金に調印

先日の23日、1984年にロナルド・レーガン大統領が禁止し、ビル・クリントン大統領が解禁し、再びジョージ・W・ブッシュが禁止した第三世界への中絶資金援助を、新大統領のバラク・オバマは再び解禁した
正確にいうとアメリカから医療に関する援助金を受け取る団体は、妊娠中絶や避妊についてのアドバイスをしてはいけない、アメリカはそのような団体には援助はしないというレーガンとブッシュ政権の規則をオバマが撤回したのである。これについてハッチさんというアメリカ在住の日本人女性のブログを見つけたのだが、彼女のエントリーを読んでいてカカシはものすごく腹がたった。先ずは彼女のエントリーから。

ちょうどわたしがジョイセフで広報・アドボカシーの仕事をし始めた2001年、ブッシュ政権が誕生した。同時に、リプロダクティブ・ヘルスの国際協力分野にも大きな影響があった。それは、ブッシュ政権によって、通称グローバル・ギャグ・ルール(口封じの世界ルール。公式にはメキシコ・シティ政策と呼ばれる)がとられたからだ。

 その政策によって、ジョイセフのパートナーでもある途上国で女性の健康を向上させるために活動している家族計画協会などの現地NGOは、いかなる形であれ中絶に関わりのある活動を少しでも行っているとなると、アメリカからの資金援助は受けられないという状況になった。米国からの資金援助を受けるためには実際に中絶にかかわりのある活動は一切行いませんというような署名をさせられるようになった。
 さらに、途上国のリプロダクティブ・ヘルス支援を行っている国連機関である国連人口基金もアメリカからの資金拠出が凍結されてしまった。
 この中絶に関わりのある活動を行えば資金を得られないという政策。途上国の女性の健康問題をまったく無視しているともいえる。女だけの責任で妊娠するわけはないのに、やむをえず中絶を選択しなくてはならない女性が、安全な中絶にアクセスできない状況に陥る。そして、安全でない中絶で命を落とすのは男ではなくて、女。
 オバマ大統領は、そんな状況を覆す政策転換をしたわけだ!!! 当然だ!といいたいが、でも、やっぱりすばらしい。

中絶のどこがそんなにすばらしいのだ、全く。だいたいアメリカに参政権もない外人にアメリカ国民の税金をどのように使うべきかなどという口出しはしてほしくない。ま、自由主義のアメリカではおせっかいな外人でも物を言う権利はあるから仕方ないが。
ハッチさんの書いていることには多くの問題点がある。先ず、彼女は中絶や避妊のことを「リプロダクティブ ヘルス」”reproductive health”と書いているが、これを日本語にすれば「再生」とか「生殖」に関する「保健」という意味になる。中絶や避妊のどこが再生や保健につながるのだとお聞きしたい。
アメリカはジュデオ・クリスチャンといってユダヤ教及びキリスト教の道徳が基盤となって出来た国であり、いまでも非常に信心深いひとが多い。人工中絶に関してもアメリカ国民の60%以上がなんらかの形で反対しており、これに関してバラク・オバマと同じ意見を持つひとは8パーセントだという。
アメリカでは一般に、人工中絶を容認する人々のことをプロチョイス(選択を好む)主義といい、人工中絶に反対する人々をプロライフ(命を好む)主義と呼んでいる。だが、自分はプロチョイスだと言うひとのなかにも、その詳細を吟味してみると、どちらかといえばプロライフに近い主義の人が多い。
上記の記事いおいてカトリック信者を対象におこなったアンケートでは、どんな場合でも中絶は反対と言う人に、母親の命が危険に及ばない限り、とか、強姦や近親相姦によって妊娠した場合は除くといった条件付きの反対も含めると、なんと回答者の63%までがプロライフのカテゴリーにはいるという。
つまり、国民の60%以上もの人間が不道徳で罪ある行為であると考えている行為に、アメリカ国民の税金がつぎ込まれることになったのである。これのどこがすばらしいのだ?
もっとも、大統領の政策がアメリカ国民全員の賛同を得られるというわけではないから、国民の過半数が反対しているからという理由だけで、大統領の政策が正しいものではないという理屈にはならない。ブッシュ政権下のイラク戦争も、多くの国民が反対していたが、国の税金で賄われたわけだから。
しかし、この中絶に関する政策には、もっと重大な問題がある。ハッチさんのサイトを読むと、彼女がすくなくとも一児の母であることがわかる。彼女自身は先進国のアメリカで裕福に子育てをしておきながら、第三世界の途上国家の女達に中絶を勧めるというのは、「貧乏人は子供を生むな」という非常に人種差別的な発想が伺われる。
カトリック教会はこのような自称慈善団体とは違って、大昔から第三世界で貧しい現地の人々の救援活動を行って来た。どんな子供も神から授かった価値ある宝だと説得してあげることのほうが、要らない子供はどんどん殺せと教えるより道徳的だと思うがね。
アメリカはオバマ大統領のおかげで、このような不道徳的な教育の一端を担ぐことになったのである。こんなチェンジ誰が要る?


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退屈きわまりないベンジャミン・バトンのつまらない一生

先日アカデミー賞の候補が発表されたが、どの候補に入った映画のどれひとつ観ていなかったことに気がつき、これは発表がある前にちゃんと観ておかなければいけないと思いたった。それで芸術作として評判も高く、SF的な要素も含む『ベンジャミン・バトンの数奇な一生』を観ることにした。(日本では二月七日封切り)
普通カカシが映画を評価する時は、その映画の出来云々よりもその映画そのものを作る価値があったかどうかということが最低基準となる。どれほど画像がきれいだろうと配役が豪華だろうと特撮が優れていようと、その映画が何か観客に訴えるものを持っていなければその映画はただのフィルムの無駄使いである。しかも、そういうくだらない映画がアカデミーにノミネートなどされてしまうと、ノミネートされた映画くらいは観ておかなければと考えるカカシのような観客の大切な三時間までもが浪費されてしまうのだからはた迷惑もいいところだ。
ここまで書けばお察しの通り、カカシはこの映画は気に入らなかった。全く観る価値がないとさえ言わせてもらう。
この映画の設定は、ブラッド・ピット扮するベンジャミン・バトン(カタカナ表記は「ボタン」とすべき。彼の苗字は生家の事業であるボタン製造会社にちなんだもの)という第一次世界大戦の終戦の日に生まれた男が、赤ん坊としてではなく、肉体的には80歳を超える老人として生まれ、時が経つとともに若返り最後には赤ん坊になって死ぬという話だ。すでに読者諸君が予告編を観ていたら、わざわざ映画館に足を運ぶ必要はない。なにも三時間も時間を無駄にしなくても、すべてのことはその三分間の予告で知ることができるからだ。
この映画は完全にアイデア倒れだ。カカシはSFファンなのでこの映画のSF要素に魅かれたのだが、製作者は単に年寄りが若返るという設定以外に全く科学空想としての想像力が働かなかったと見える。三時間という長時間をかけたにも関わらず、語った話は取り立てておもしろくもおかしくもない、つまらない男のくだらない人生を語るだけで済ましてしまっている。これが同じ筋で赤ん坊で生まれ、年をとって耄碌して死んだ男の人生を語ったとしても、全く違和感のないありきたいりの人生を語っているのだ。ベンジャミン・バトンの人生は数奇どころか何ひとつ面白いことがおきない退屈極まりない生涯だ。若返る男という不思議な宿命を持つ男なら、もっと面白い体験があってもよさそうなものだ。
だいたいこの映画は観客に何を訴えたいのだ?
映画はベンジャミン・バトン(ブラッド・ピット)の生涯の恋人デイジー(ケイト・ブランシェット)が年老いてハリケーンカトリーナが近づくニューオーリンズの病院で死の床に着いているところから始まる。病院で付き添っているのはデイジーの中年の娘キャロライン(ジュリア・オーモンド)。
キャロラインの口ぶりからして、娘と母親の間はあまり親密ではなかったようで、娘が病床につきそっているのも、母親との間が疎遠のままで死に別れたくないという理由からだ。プロのバレリーナとしてアメリカ人では初めてソ連のボリショイバレエ団にゲスト出演を許可された母親のデイジーの逸脱したキャリアに比べ、娘のキャロラインは特にこれといった才能がなく、本人はそのことを恥じて母親に対して卑屈になっている印象を受ける。母親のデイジーが娘に自分の昔の恋人であるベンジャミン・バトンという奇妙な男の日記を読んで聞かせてくれと頼むところから、回想シーンが始まって本編となる。
こういうふうにお膳立てをしたからには、ベンジャミンの生涯を娘に語らせることによって、デイジーは親を失望させたと卑屈になっている中年娘に何かしら言いたいことがあるはずだ。普通なら回想シーンが終わった時点で娘が何かを悟るように物語が転回されるべきだ。ところが、三時間の退屈な映画を全編見終わっても、いったいこの物語を語ることでデイジーは娘のキャロラインに何を伝えたかったのか観客にはさっぱり解らないのである。
産時に妻を失い悲嘆にくれるベンジャミンの父親(ジェイソン・フレミング)は、しわくちゃで老人のような赤ん坊のベンジャミンを老人ホームの階段に捨てる。それを見つけた老人ホームの黒人管理人クイニー(Taraji P. Henson)はベンジャミンを保護し自分の子供として育てる。
物語の最初の方でベンジャミンが80歳くらいから60代前半に若返るまでの17年間に、彼の養母が管理する老人ホームに、訪れては死んで行った人々の話がされるが、これらの老人たちの話がベンジャミンの人格形成にどのような役に立っているのかさっぱりわからない。ベンジャミンと当時7歳だった後の恋人デイジー(エル・ファニング)が出会うのはこの頃だ。ベンジャミンは実家の老人ホームに居る祖母のホリスター夫人(フィオナ・ヘイル)を度々訊ねて来るデイジーに不思議な魅力を感じる。
映画のほぼ全編にベンジャミンを演じるピットのモノトーンのナレーションが入るのだが、このナレーションに全く感情が込められていないせいか、ベンジャミンによる周りの人々への感情移入が全く感じられない。まるでベンジャミンは部外者で周囲の人間を単に観察しているかのような印象を受けるのだ。
ベンジャミンが独立して実家を出て船乗りとしての生活を始めてからも、この部外者のような無表情さは変わらない。これはブラッド・ピットの演技が下手なせいなのか、それとも演出が悪いのか解らないのだが、従船の船長(ジャレッド・ハリス)をはじめとするカラフルな船員たちとの出会いや、アラスカのホテルのロビーで出会いベンジャミンが恋におちる人妻エリザベス(ティルダ・スイントン)との関係にしても、ベンジャミンがこれらの人々との交流において何を感じたのか、彼の人生はこれらの出会いによってどう変わったのかといった話が全くされないのだ。つまりこれらの出会いや逸話が映画の前後の話と全くつながらないのである。
第二次世界大戦終戦後、ベンジャミンは実家の老人ホームに戻り、すっかり年老いた養母のクイニーと一緒に再び暮らし始める。そこで帰省中の美しく成長してプロのバレリーナになったデイジーと再会するのだが、、、、
と、もしもこの先の筋をすべてここでばらしても、決してネタバレなどという大げさなものにはならない。何故ならこの先の一時間半に渡っての映画の中では特にこれといって驚くようなことも感動するようなことも起きないからだ。
ベンジャミン・バトンの人生にはいったいどんな意味があったのだ?彼を愛したデイジーの人生はどう影響を受けたのだ?その話を後に学んだ娘のキャロラインは何を感じたのだ?
そうした問いかけに、まったく無頓着なのがこの映画、ベンジャミン・バトンの数奇な一生である。


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カカシのダイエット歴、低糖質ダイエット

次にカカシが試したダイエットは1990年代の後半から2000年代前半に流行ったアトキンスダイエット。これはどんなものかというと、

アトキンスダイエット(Atkins Diet)とは、ロバート・アトキンス博士が考案したダイエット法である。低炭水化物ダイエット、ケトン式ダイエット、ローカーボダイエットとも呼ばれる。通常200~300g摂取している炭水化物の摂取量を20~40gと非常に少なく摂取し、糖分の代わりに脂肪がエネルギーとして使われる状態に誘導する。肥満のためインスリン抵抗性が高くなり、さらに肥満になりやすくなっている状態、このような糖尿病の発症のリスクが上がっているような状態を「炭水化物中毒」としてダイエット法の対象にしている。

数年前アトキンス博士が亡くなってからはかなり下火になったが、このアトキンスダイエットは一時アメリカで旋風を巻き起こした。
なにしろ炭水化物を取りさえしなければ、今までダイエットでは絶対禁止とされていたステーキとかフライドチキンとかいくらでも食べられるし、コーヒーに低脂肪ミルクの替わりにクリームを使っても問題ない。トーストを抜けば、朝からソーセージやベーコンも食べられる。おかげでアメリカでは朝食ではお決まりだったドーナッツやベーグルの売り上げががた落ち。ファーストフード店などでもサンドイッチ用のバンではなく、トルコやアルメニアあたりでよく食べられているラビッシュ という(Lavish Bread)薄めのパンをつかって、ラップと呼ばれるメニューを紹介するようになった。バーガーキングなどでレタスで肉を巻いただけという「ローカーブバーガー(低炭水化物ハンバーガー)」なるものが登場したのもこの時期である。
カカシ夫婦も流行にのっとってアトキンスダイエットに挑戦した。アトキンス銘柄のシェイクだのチョコレートバーだの買いまくって、毎日ステーキだのソーセージだの食べながら、アトキンスシェイクを飲んだものである。当時の私のお弁当はソーセージとチーズにアトキンスシェイクというのがお決まりだった。
しかし、〜抜きダイエットというのは長続きしないものだ。これはどこかのダイエットブログで読んでなるほどと思ったのだが、人間は必要な栄養が得られないと空腹を感じるそうだ。だから肉だけお腹一杯食べても、野菜や炭水化物が不足していると身体が足りない栄養素を欲するため満足感を得ることが出来ないのだという。たくさん食べているのになにか物足りないという気がするのはこのためだ。
それに、なんといってもカカシは炭水化物大好き人間。お米のご飯もさることながら、カカシの麺類への執着心は相当のものだ。お蕎麦なら一束半、スパゲティなら一回で1ポンド(440グラム)食べられると豪語したことがある。大げさな言い方だったが実は半分本気だった。
このアトキンスダイエットは数ヶ月続けたが、体重が減ったのは最初の数週間で4〜5キロ程度。その後は特に変化がなかった。またミスター苺はコレステロールが上がってしまった。彼はもともとコレステロール数値が高かったので、お医者さんからこのダイエットは止められた。ミスター苺の場合だけでなく、医学的にも低炭水化物で高タンパク質の食事法は肝臓結石が出来やすいうえ、骨をもろくする可能性があるという批判もあった。
それに大好きな食品が食べられないと、どうしても欲求不満が貯まってしまう。そんな時に誰かの誕生日だとか記念日だとか忘年会だ新年会だとかで好きなものが出てくれば、「今日は特別だから、、」「一回くらい食べたって大丈夫、、」と思ってそれまで禁止していたものを食べてしまう。そうすると、貯水湖の排水門が開けられたかのように、どっと抑制されていた食欲が流れ出し、まったくコントロールの効かない状態となってしまう。少なくともカカシの場合はそうだった。
それで元の食生活に戻ったら、減った体重もあっと言う間に元に戻ってしまい、反動で麺類やお菓子を馬鹿食いしたせいかさらにおつりが来た。
医学会から副作用についての批判が多く出たり、試してもあまり効果のなかった失敗例が多く出たせいなのか、単にアメリカ人が飽きただけなのか解らないが、アトキンス製品の売り上げはじょじょに低下し、2003年に元祖のアトキンス博士が亡くなってからは低迷状態となった。遂に二年後の2005年には博士が設立したアトキンスニュートリショナル社は倒産した。
カカシも再び恐怖のリバウンド!かくしてカカシもアメリカも抵糖質ダイエットには失敗した。


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オバマがブッシュ政策の正しさに気づく時

ここ数日の間に対テロ戦争に関する政策でオバマが決断を下さなければならない出来事がふたつほど起きた。
ひとつは言わずと知れたグアンタナモ収容所の閉鎖問題だが、もうひとつは米軍によるパキスタン国内のアルカイダ基地空爆である。
先日もお話したようにグアンタナモ収容所閉鎖はオバマの選挙運動中の公約であるから、オバマも左翼支持者の手前、守らないというわけにはいかない。閉鎖は一応一年後ということになってはいるが現在収容されているテロリストの身柄をどうするかというめどがまったくついていない状態で、実際どうなるのか見通しはつかない。
そんなおりも折り、グアンタナモから解放されたテロリストが現在アルカイダの重要な指揮官として返り咲き、アメリカをはじめ西側文明国家の攻撃にいそしみ、アルカイダの宣伝ビデオにまで出演しているということが判明した。(マイク・ロス紹介)こういうことがあっては、オバマもおいそれとグアンタナモを閉鎖するわけにはいかない。
となると、いったいオバマとしてはどうすればいいのか。ここでミスター苺が名案があるという。『グアンタナモ収容所の存在は問題であり、いずれは閉鎖しなければならない』と表向きは発表し、実際にはそのままの状態でこれまで通り継続すること。「つまり、ブッシュ大統領の政策をそのまま継続するわけさ。はやく閉鎖しろと海外や国内から圧力がかかったら、その度に、閉鎖する方法は検討中だといって、のらりくらりかわすんだよ、ブッシュ大統領がここ数年来やってきたようにね。」
もうひとつのパキスタンで威力を増して来ているアルカイダへの対処だが、先ずは下記の二つニュースを読み比べていただきたい。
先ずは最初のニュース。

パキスタン北西部、アフガニスタン国境に近い部族地域の北ワジリスタン(North Waziristan)で23日、イスラム原理主義組織タリバン(Taliban)の幹部が建てたマドラサ(イスラム神学校)に対し、米軍の無人偵察機によるものとみられる空爆があり、11人が死亡した。治安当局高官が語った。

 空爆は、米軍が主要な標的として追っているタリバンのJalaluddin Haqqani元司令官を狙ったものとみられている。パキスタン領土内での米軍による空爆に対しては、パキスタン政府と米国との間で緊張が高まっている。(中略)
 空爆があったマドラサは、北ワジリスタンの中心都市ミランシャー(Miranshah)付近にあり…..(後略)

次にこのニュース:

アフガニスタンと国境を接するパキスタン北西部の部族地域である北ワジリスタン、南ワジリスタンの両地区で23日、米無人機によるとみられる相次ぐミサイル攻撃で計20人が死亡した。地元テレビが伝えた。

部族地域では国際テロ組織アルカイダ関係者らを標的にした米無人機によるとみられる空爆がたびたび行われている。

最初のニュースは去年の10月24日のAFPニュースで、二つ目の記事はオバマ政権下でおきた今月24日のニュースである。
この二つの記事でもわかるように、オバマ政権下においてパキスタンでのテロ退治作戦はブッシュ政権の時から特に変更がない。もっともオバマはまだ大統領になったばかりなので、今すぐオバマの政策が軍事作戦に反映されるのを期待するのは無理な理屈かもしれない。だが、少なくともオバマはこの空爆について知らされていたはずで、アメリカ軍の総司令官のオバマが気に入らなければ中止は可能だった。
しかし、この攻撃がオバマ総司令官から特にクレームも入らずに行われたということは、今のところオバマは現在の対テロ政策を変更する気がないということになる。オバマは、こと対テロ政策に関しては、今のところブッシュ政権の政策をそのまま継続するつもりであると解釈することが出来る。
オバマが単なる候補者の立場から「変革=チェンジ」という理想を唱えていた時期はよかったが、実際に大統領になって国土保証という現実問題に直面した時、ブッシュ大統領はどれだけ不人気でもやるべきことをやっていたのだという事実にオバマは気づくかもしれない。そうしたらオバマはどうするのだろうか?
ブッシュ大統領が不人気だった理由の第一の原因はブッシュ大統領の対テロ政策が厳し過ぎるというものだった。ブッシュの支持者も批判者もブッシュが対テロ戦争に積極的に取り組んだという事実は否定しない。支持者はその積極性を支持したのであり、批判者はその積極性を批難したのだから。ブッシュが私腹を肥やすために自分勝手に戦争を始めたなどというくだらない陰謀説を説くのはマイケル・ムーアのような愚か者くらいしかいない。
となると、オバマがブッシュ大統領の対テロ政策をそのまま継続したとして、左翼やリベラルのオバマ支持者たちは将来もオバマを支持し続けるだろうか?新しい大統領への評価は最初の100日でされるというが、「変革」をうたい文句にしていたオバマが全く変化のないブッシュ政策を継続したならば、オバマの支持率はブッシュの時のように急激に低下するだろうか?
オバマ新大統領は、大統領としてするべきことをしなければならないという義務感と、するべきことをするのは必ずしも人気がないというジレンマに悩まされるかもしれない。カカシ個人としては、オバマはブッシュのように人気が下がるということはないと思う。アメリカメディアのダブルスタンダードは悪名高い。オバマがブッシュと全く同じ政策をとったところで、オバマは聡明だというプロパガンダが流され、オバマの人気は下がるどころか上がるだろう。これはブッシュ政策の継続ではないか、などと批判する保守派など完全無視されるだけだ。
しかしそれでも、オバマが国土保証のために正しい政策をとってくれるなら、アメリカにとっては良いことなのではないかという気はしないでもない。ただ、同じことをやってブッシュはさんざん批判されたのに、オバマが讃えられるのは、忌々しい限りではあるが。


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カカシのダイエット歴、摂食ダイエット

今年は痩身について色々語ると最初にお約束したことでもあり、このへんでカカシとミスター苺が一年近くに渡って実行し効果を上げている痩身方法について、折々お話していきたいと思う。だが、その前に我々がこれまで試して完全に失敗してきたダイエット方法について振り返ってみたい。
これは常日頃の政治関係のエントリーとは全く無縁なので、ダイエット関係の記事に興味のある方々はこちらのカテゴリー優しい痩身法をブックマークして、時々ご訪問をお願いしたいと思う。それ以外の方々は、ま、適当にパスしてくださいな!
では本題。
カカシもミスター苺も肥満にはずっと悩まされた来たタイプ。言ってみれば我々は典型的なアメリカのSFファン。(何故かアメリカではSFファンはデブと相場は決まっている、、苦笑)。しかしながら、我々苺畑夫婦は決して過食ではなかったし、いわゆるカウチポテトと言われるような全く運動せずに家でじっとテレビを観ているタイプでもない。周りの人間は信じなかったが、我々夫婦はロッククライミングやカヤッキング、ハイキング、乗馬など、肥満人間とは思えないほどアウトドア主義。しかしどうみても太り過ぎの苺畑夫婦はこういう活動に参加する度に他の参加者から「何しに来たんじゃ?」という冷たい目で観られたものである。
カカシが太った直接のきっかけは30歳をちょっと超えた頃の転職。今思うとこれは、接客業でほぼ一日立ちっぱなしの仕事から、一日座ったままの事務に変わったことに問題があった。接客業では食事の時間は自由にならなかったが、事務の場合、おやつを食べながら仕事をしても問題がない。それに残業が増えて夜が遅くなったため外食が極端に増えたことも太った要因。
そんなこんなで私の体重は急激に増え、転職して一年後の忘年会で前の年まで普通に着ていたドレスを久しぶりに着たら、脇がめりめりと破れ、必死で安全ピンで止めたのを今でも鮮明に覚えている。それ以後もずっと太り続け、あれよあれよという間に14キロ増になっていた!
これではいけないと一大奮起してカカシが最初に取り組んだダイエットは極端に食べる量を減らす「摂食ダイエット」で、何を食べるにしても常に分量を量り、毎日のカロリー摂取量をエクセルシートに綿密に記録した。これでだいたい一日の摂取量は1400〜1500カロリーにとどめた。
当然のことながら、一日のカロリー摂取量を制限した場合、食欲はそれまで同様旺盛にあるわけだから、なるべく高カロリーのものは避け低カロリーのものを食べるようにしたほうが効率がいいと考える。それで大好きなトンカツ、天ぷら、カレー、といった脂っこいものや、ティラミスやチーズケーキといった甘い物はすべて御法度となる。うさぎのように野菜ばかり食べて、がまんにがまんを重ね一年半がんばった結果10キロ痩せることが出来た。
だが、痩せたぞ〜、と安心して「ちょっとくらいならいいか」と禁止していた食品を食べ始めたら、あの苦労はどこへやら、どんどん体重が元にもどっていった。その間私は必死で運動したり食べ物を調節しようとしたりしたが、この頃私の私生活は極端に忙しくなり、前回のように料理をする度に計量したり、食べたものを綿密に記録するだけの時間も気力も失くなっていた。そして気がついたら体重は完全に元にもどっていただけでなく、さらに太っていたのである。これが今で言うリバウンド
かくしてカカシの「摂食ダイエット」は大失敗に終わった。


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見かけ倒れ、意味ないオバマのグアンタナモ閉鎖発令

ブッシュ政権時代からリベラル派の間でグアンタナモテロリスト収容所を閉鎖すべきという主張は声高にされていたし、オバマ大統領も候補者時代に閉鎖すると公約していたことでもあるので、今回のオバマの大統領発令は予測されていたことではある。

テロ容疑者収容施設閉鎖 グアンタナモ オバマ大統領、発令へ

【ワシントン=岩田仲弘】オバマ大統領は二十二日、キューバ・グアンタナモ米軍基地のテロ容疑者収容施設を一年以内に閉鎖する大統領令を発令する。米主要メディアが一斉に報じた。合わせて「水責め」などの過酷な尋問方法や、公正な司法手続きを欠くテロ容疑者の長期拘置も禁止する。
 
オバマ大統領には、ブッシュ前政権下で人権侵害の象徴とされてきた施設の閉鎖を速やかに宣言することで、国民に変革をアピールする狙いがある。
だが、現在約二百五十人いる収容者の身柄の移送先のメドが立たず即時閉鎖は不可能(強調はカカシ)であるため、閉鎖時期は「一年以内」と幅を持たせることにした。

しかし、この発令は単なる演技であり施行能力がないと指摘する人たちもいる。上記の記事のなかでも指摘されているように現在収容されているテロリストの身柄をどうするかという方針が全く立てられていない。閉鎖するのはいいが、その後どうするのかがはっきりしなければ、危険なテロリストを解放して再びアメリカの安全を脅かすようになってしまっては身も蓋もない。
これについて当然ながら、発令を発表したホワイトハウスのロバート・ギブス報道官に対して下記のような質問があがった。(パワーライン紹介)

質問: ガンタナモは明らかにアメリカを安全にしたわけですが、この大統領発令は、、収容者がどこへ行くかという計画が立っていないようですが、、、

ギブス: 大統領発令をすることのひとつとして、課程を始めるという意味があるわけでして、、現政権は実際なにが起き、誰が収容されているのかといったことを吟味してですね、、、え〜
ですからその私はこのプロセスは一年かかると注意して申し上げてるわけで、その後に断定しようと、、(中略)収容者の状況に誰が携わっているのか、どのグループに所属しているのか、調査してですね、最終的には我が国を守るために、我が国の価値観を守り正裁を下すためにどうすることが最適であるかを分析するわけです。
質問: これらはテロ容疑者です。それをアメリカ市民は「ワシントンは調査するつもりだ」と聞いてるわけです。それをあと数ヶ月かけて断定した結果、その収容者たちをどうするんですか?
ギブス:いえ、それはその、ここ2〜3日のうちにですね、、
質問: いえ、でも大統領は選挙運動中に何ヶ月もグアンタナモ湾について話して来たじゃないですか。結論から言えばずっと話してきたことですよ、長い時間調べてきたことですよ。そして収容者をどこへ移動させるかという計画もないのに大統領発令に署名しようというのです。いったいどのような保証が与えられるというのか、、
ギブス: いや、いや、計画を設立しようという大統領発令に署名したのです。
質問: でもアメリカ市民に収容者が単に街頭に舞い戻ってしまわないと、本国へ帰って再びテロ攻撃に携わらないと、どうやって保証するんですか?
ギブス: 私は保証しますよ、、すべての、、、あなたが今言ったすべてについて、この込み入った詳細に渡る問題に関して、調査すると、、、吟味すると、、、

吟味するとか調査するとか、曖昧なことばかりで、実際に凶悪なテロリストをどうするのかという質問に全く答えていない。グアンタナモはブッシュ時代の名残でどうしても閉鎖したいという気持ちは解るが、閉鎖してもその後の計画が全くないのでは何の意味もない。アメリカ市民は凶悪テロリストを本国へ送り返して、再びテロ行為に携わるようになったりする可能性は許さないだろう。これがアラブ諸国や旧ソ連みたいな国なら、こんな連中一列に並べて銃殺の刑にしてしまえば一番手っ取り早いのだが、『文明国』のしかもリベラル新大統領のアメリカではそれも無理。
グアンタナモ閉鎖発令なんて、単なるオバマ新大統領のパフォーマンスに過ぎない。発令だけしておいて閉鎖は半永久的に先延ばし、、なんてことは多いにあり得ると考えるのはカカシだけではないだろう。


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偽善と欺瞞に満ちたハリウッドスター達の宣誓

民主党のバラク・オバマの大統領就任を祝して、ハリウッドの能無し芸なしスターたちが、ユートゥーブに宣誓ビデオを発表した。ビデオはビッグハリウッド(Big Hollywood)からリンクがつながる。
ビッグハリウッドの感想とともに、ビデオの内容とカカシの感想も一緒に述べることにしよう。その前に一言忠告。ビデオを全部観て、ひどい吐き気に襲われても当ブログは一切関知しないのであしあからず。
出演者はデミー・ムーアと彼女の若ツバメのアシュトン・クーチャーをはじめとしてアーロン・エックハート、マリッサ・トメイ、 P. ディディといった面々。しかし内容はさすがに能無し連中だけあって馬鹿馬鹿しくって聞いてらんない。
最初の方は「宣誓しま〜す!」と言った後で、もっと微笑むようにするとか、良いお母さんやお父さんになりますとか、難病に悩む子供達を助けるためにボランティア活動をしますとか、アフリカの飢えと戦いますとか、ありきたりのことで、そんなことわざわざ公共の場でビデオまで作って発表しなくても勝手に自分たちでやればいいじゃないかと思うようなものばかりなのだが、後の方になるとハリウッドの偽善まるだしの宣誓が続く。
たとえば、声のない人たちの声となる、常に自国を誇りと威厳と誠実さで代表する、21世紀にまだ存在する奴隷制度と戦う、などといった誓いがそれだ。当然のことながら何故彼らはこれらのことをブッシュ大統領の時代には誓えなかったのかという疑問が生まれる。
ブッシュ前大統領が声のないアフガニスタン市民をタリバンの独裁から救おうとしたときにハリウッドはブッシュ政権に協力したか? 強姦された女性が投石の刑に処せられるようなイランや、自国民を化学兵器で惨殺するようなイラクや弾圧と独裁で自国民を何百万と飢えさせている北朝鮮を悪の枢軸として名指しで批判したブッシュ大統領をハリウッドはほめ讃えるどころか散々あざ笑ったではないか。何が声の無い人のための声になるだ、偽善にもほどがある。
自国民を奴隷化し、今でも人身売買が日常茶飯事に行われているイスラム圏諸国や伝染病や飢えに苦しむアフリカ諸国の難民救済を静かに行って来たブッシュ大統領にハリウッドの連中は協力するどころか、ことあるごとに悪口を言いつづけ、外国の映画祭などでさんざん批判してきたではないか。こいつらはブッシュ時代のアメリカを少しでも誇りと威厳と誠実さを持って代表したことがあったのか?
それがバラク・オバマの代になったら、突然愛国心に目覚めて、世界中の子供達や難病や飢えや独裁と戦うなどという。本当にそんな気があるなら、誰が大統領でもいくらでもボランティア活動は出来たはずだ。なにもオバマが大統領になるのを待つまでもなかろう。
ビッグハリウッドはこんなくだらない宣誓をする暇があったら、もっと誓うことがあるだろうが、と指摘する。

  • フィダル・キャストロやシーザー・チェバスと言ったアメリカの敵の指輪に口づけしないこと。
  • 独裁者を讃えるような映画を作らないこと、
  • 我が国は戦時中であるという事実とオバマ大統領のもとでも戦争は続けられるという事実を真剣に受け止めること。
  • 我が国の充分に感謝されていない軍隊が強靭で邪悪な敵と戦っていることを認識し、
  • これまでハリウッドが作って来たような敵に奮起を起こさせるようなくずみたいな映画を作らないこと。

などがそれである。
それにどうせ宣誓ビデオなど作るなら心にもない見え透いたきれいごとを羅列するより、正直にオバマ王に忠誠を誓うくらいのことを言え。ビデオの中でただひとり入れ墨だらけのなんたら言うロックンロール歌手だけは、「オバマに仕えることを誓う」と語っている。どうせならこのくらい正直になってくれればかわいげもあるというものだ。もっとも偽善に欺瞞に満ちたハリウッドに正直や誠実さを訴えるなど時間の無駄ではあるが、、


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今や温暖化を祈る時、小氷河期は真近いかも

地球は温暖化しているどころか冷却化が進み、小氷河期に向かっていると唱える科学者たちがいる。マイク・ロス紹介フリントジャーナルのこの記事の著者ジョン・トムリンソン(John Tomlinson)は地球温暖化は防ぐどころかその到来を祈るべきであると書いている。
去年の12月にポーランドで行われた国連地球温暖化対策会議において、650人にわたるその道の専門の気象科学者が人工的な地球温暖化はメディアが作り上げた神話であり科学的な根拠は全くないと発表したという話はこの間もした通り。気象科学者で国際地質学議会会長のデイビッド・ギー博士は「いったい何年地球が冷え続ければ地球が温暖化していないことが理解されるのであろうか」と問いかける。
トムリンソンは温暖化しているはずの地球の温度は1998年に最高値を記録して依頼ずっと下がる傾向にあり、2007年に急激に降下し2008年はさらに悪化して1980年のレベルまで下がったと指摘。読者の皆さんもご存知のように今年の冬はさらにそれより寒くなった。
温暖化が進むと真っ先に溶けて海水面を上げて地球に大惨事を起こすはずの北南極の氷ときたら、イリノイ大学の北極気候調査センターの調査で、衛星写真により北極の氷は増加し1979年レベルまで戻りつつあることを確認したという。さらに南極の氷層は1980年から5%増しになっている。つまり温暖化で減りつつあるはずの氷はずっと増え続けているということになる。
トムリンソンは二酸化炭素排出量が増えれば温度は上がるはずなのに、ここ10年来二酸化炭素排出量は増えているのに地球の温度は低下の傾向にあることをリベラル温暖化説者たちはどう説明するのだろうかと問いかける。
二酸化炭素排出量と温暖化は全く関係がないととなえる中部大学の資源工学博士武田邦彦教授のような人も最近は注目を浴びて来ている。
このような事実があるにも関わらず、世界中のリベラル政治家たちが温暖化を防止するという名目で産業を破壊するような理不尽な法律を押し通し、アメリカ国内でも45兆ドルを使って温暖化防止対策に当てよなどという提案がされているのだから恐ろしい。国際諸国でこの出鱈目化学の実態を早急に暴露し、文明社会の産業を破壊するような法律を通させないよう勤める必要がある。


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ベルギーはガザなのか?

イスラエルのガザ攻撃に抗議して、ヨーロッパ各地で抗議デモが起きていることは読者の皆様もご存知のことと思うが、ことイスラム教徒が関わると、こうしたデモは単なる抗議を通り越してユダヤ人憎しの暴動へとつながり、ヨーロッパ居住のイスラエルとは無関係なユダヤ教徒があらぬ暴力の対象となる。ヨーロッパ各地でイスラム暴徒による暴力沙汰を見る度に、ヨーロッパはイスラム教移民の受け入れを深刻に間違えたと思わざる負えない。今となってはヨーロッパ諸国はイスラム教徒の移住を全面的に禁止する必要があるかもしれないとさえ思う。
イスラム教の移民が多いベルギーでは、ずいぶん前からイスラム教暴徒の暴走が問題になっていたが、今度の戦争をきっかけにベルギーのイスラム教暴徒たちはその凶暴性をさらに激化させている。
下記はダイアナ・ウエストのサイトに載ったベルギーはアントワープ市の元警察官のエッセイから。

2008年12月31日、AEL、訳してアラブ・ヨーロッパ連合(もちろんハマスとヒズボラの支持者たち)という過激派主催の抗議デモがアントワープ市で行われた。この市はヨーロッパでもユダヤ教徒の人口が最も多い市である。デモの間何百という覆面のイスラム教徒たちがユダヤ教徒が多く住む地域付近のBorgerhoutに集まった。抗議者たちは口々に「ユダ公出て行け」「ハマス!」「ヒズボラ!」と唱えるというより戦いの雄叫びを上げていた。行進の前からアントワープのイスラム教徒が密集している居住区にはガザの紛争はユダヤ人のせいだというビラが配られた。 行進の間、イスラム暴徒らは数々の店や車を破壊し、警察官二人に重傷を負わせた。行進者たちはユダヤ人経営のダイアモンド店に向かおうとしたが、かろうじて警察によって妨げられた。

三日の土曜日、モスレム達(イスラム教徒)はアントワープの歴史ある中央部にあつまり、パレスチナへの同盟を近いと同情の念を表現し、パレスチナ運動に支持を示した。警察は95人の抗議者を逮捕した。その何人かは火炎瓶や銃やペパースプ例などを所持しており、あきらかにユダヤ教徒やユダヤ関係のものを攻撃するつもりだった。その同じ晩、子供12人が眠るあるユダヤ人家族の家に火が放たれた。幸い家屋だけが破損しただけでけが人は一人も出なかった。ベルギーの法律では人が居る家への放火は直接的な殺人未遂であり、有罪になれば20年間の禁固刑となる罪である。
ブルッセルではベスヒレルシナゴーグ(ユダヤ寺院)に火が付けられた。ブルッセル市中央では抗議デモが暴動に変わり、モスレムと警察のもみ合いになった。 店のガラス窓は割られ、車が破壊された。この事件がおきたのは夕方の早い時間で、冬のセールの初日ということで多くの買い物客でにぎわっていたが、店主達は買い物客を守るために彼らを店内に入れたままドアを閉めて鍵をかけた。マクドナルドの店内は完全に破壊されてしまった。
ベルギー内のユダヤ教徒やユダヤ標的への暴力はアラブ人ヨーロッパ連合(AEL)だけに責任があるのではない。他にも得体の知れないイスラム教過激派組織がテキストメッセージなどを通じてモスレム市民にユダヤ標的への攻撃を呼びかけ、街頭デモや暴動でユダヤ人居住区と関連のあるものを片っ端から破壊することを煽りたてた。”Composantes de la Communauté Arabe de Belgique” (CoCABe)という組織はブルッセルの3000人のモスレムを集め、パレスチナへの支持とアンチユダやのスローガンを叫び散らした。
ユダヤ教学校や寺院、ユダヤ系マガジンなどに数通の脅迫状が送られている。ベルギーの内省や警察ではこの先数日もしくは数週間に渡って、増加するであろうユダヤ人への暴力に備えて警備体制を固めている。

こういう記事を読むと、ベルギーおよびヨーロッパはイスラム圏からの移民を全面的に廃止すべきだという気になる。彼らを最初に受け入れた時に、もっときちんとした受け入れ態勢をつくっておけば、一世代後の今になってこのような結果を生まずにすんだはずだ。しかし時すでに遅し。
今となっては、モスレム暴徒は厳しく取り締まる以外にない。


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歴史は語る、ブッシュ大統領は正しかった

アメリカ四十三代目の大統領、ジョージ・W・ブッシュの任期があと数日で終わろうとしている。2001年の911同時多発テロで始まり、アフガニスタン戦争、イラク戦争、と動乱の8年間を戦時大統領として貫き通したブッシュ大統領。今日はそのブッシュ43を歴史はどう評価するか、イギリスの歴史学者のアンドリュー・ロバーツ氏のエッセーから紹介しよう。題して、History will show that George W Bush was right (歴史は語る、ジョージ・W・ブッシュは正しかった)
ロバーツ氏がこのエッセーを書くに至ったのは、アメリカのラジオ番組から出演依頼の電話がかかって来たことがきっかけだ。その時電話の向こうの女性は「討論会を企画してるんですが、、歴史的な面から見て、ジョージ・W・ブッシュは20世紀最悪の大統領だったか、それともアメリカの歴史上最悪だったか、ご意見をお聞かせ願いたいと思いまして、、、」ブッシュ大統領は20世紀の大統領ではなく21世紀最初の大統領なのだが、ま、それはいいとして、これに対してロバーツ博士は「彼は良い大統領だと思いますよ。」と答えて相手は絶句したそうだ。博士がラジオ番組のゲスト出演に招待されなかったことは言うまでもない。
ブッシュ大統領ほどアメリカ及び世界のメディアから叩かれた大統領も少ない。ブッシュといえば脊髄反射で忌み嫌うヒステリーな批評家が多いが、歴史的に冷静な目で判断した場合、ブッシュ大統領は与えられた厳しい試練にひとつひとつ真剣に挑み、めざましい成功を収めたと評価されてしかるべきだ。
ブッシュ大統領の8ヶ月目にしておきた911同時多発テロが大統領の器量を試す瞬間であったことは間違いない。ロバーツ氏も指摘しているが、「あの時、あの事件を最後に今に至るまでアメリカ内部でイスラム原理教テロリストの手にかかるアメリカ人が出ないと予期した人」など一人も居なかった。
911事件直後にブッシュ大統領が取った数々の対策は間違いなくアメリカを安全にした。ブッシュ大統領が施行した愛国法はアメリカ国境の警備を厳しくし、アメリカに出入りする旅行者を丹念に調べあげ、テロリスト容疑者を盗聴し、世界中の諜報機関との協力を可能にした。これによって911以後に計画された何百というテロ陰謀が暴露され、何百何千というアメリカ人が殺されるのを防いだ。例えば2005年に計画されていた航空機テロ陰謀が未然に防がれたのも、911以後ブッシュ大統領が強く要請した諜報機関同士の情報交換と協力があったからこそである。
カカシは911直後のブッシュ大統領の決断力の強さと実行力を見て、『この時、この人が大統領でいてくれてアメリカは幸いだった』と本気で神に感謝した。これがアル・地球温暖化・ゴアだったら、アメリカは今頃イスラム教テロの連続攻撃に恐れおののいていたことだろう。
次に、ロバーツ氏は2001年のアフガニスタン攻撃も2003年のイラク侵略も、歴史的な流れから判断すれば、これらの戦争の本当の理由が解るはずだと書いている。当時、これらの戦争が石油のためにブッシュが仕掛けたとかいう馬鹿げた陰謀説がまぬけな人間らの間でまことしやかに語られたことなど、未来の歴史家らの間ではマイケル・ムーアというパロディ映画専門監督の妄想だったくらいにしか取り扱われないだろう。それよりも、イラクが14もの国連条例を破っていたこと、フセイン政権による膨大な人権迫害を、そして1991年の湾岸戦争が未決着であったといった事実を考えれば、戦争の理由は明白だと判断されるだろう。
同時に歴史の冷静な目から判断すれば、ブッシュ大統領がイラクに大量破壊兵器がなかったことを最初から知っていたという陰謀説がどれだけ馬鹿げたものであるかがわかるはずだとロバーツ氏は言う。当時、イギリス、フセインの軍事幹部ら、フランス、中国、イスラエル、ロシアの政府、そしてSISやCIAといったすべての諜報機関がイラクにWMDがあると考えていたことは歴史的な事実である。フセインが湾岸戦争当時に持っていたWMDを自主的に破壊などするはずはないし、実際にフセインは化学兵器を世界が目前で自国の少数民族に対して化学兵器を使い大量殺人をおこなっている。しかもWMD破棄の証拠を確認にきた国連の査察団を1998年と2001年に二度に渡って追い出した事実を考えれば、イラクにWMDが存在すると誰もが考えたことは極自然である。
ブッシュ大統領は同盟軍が大量埋葬地や拷問部屋を発見し、食料のための石油プログラムが腐敗したフセイン政権にどれだけ悪用されて無能なものになっていたかを確認できると予測した。そして事実ブッシュ大統領の予測がすべて正しかったことが証明されている。ロバーツ氏は、WMDの存在だけが的が外れたとはいうものの、ブッシュの認識は当時の西洋及び東洋そしてアラブ社会で考えられていたことと何ら変わりはなかった。
ここでカカシはWMDは実際には発見されていると主張しておく。これは以前にも何度も書いていることだが、WMDの発見はアメリカのCIAの陰謀によって隠蔽された。これはCIAがWMDの存在を隠したという意味ではなく、見つかったWMDをWMDとして認めなかったことである。これに対してブッシュ大統領はCIAの判断は間違っていると断固主張すべきだった。ブッシュ大統領のCIAへの甘い顔はブッシュの弱点として何度も何度もブッシュ政権を傷つけている。カカシのような保守派はブッシュのこの甘さには何度も苛立ちを覚えさせられた。
歴史が客観的にブッシュの功績を判断するならば、2000年のリビアによるWMD開発断念宣言などブッシュ大統領の大手柄として高く評価されるべきだ。リビアのカダフィ大統領は西側メディアのプロパガンダなど無視して、実際にブッシュ大統領率いるアメリカがどれだけ独裁者にとって危険な国であるかを正しく判断した数少ない懸命な人間だ。
ところでカカシはブッシュはCIAに甘かったと書いたが、世界の主流メディアがブッシュを単独主義と攻撃したこととは裏腹に、カカシはブッシュの最大の弱点はブッシュが周りの人間に気を使いすぎたことにあると考えている。つまり、ブッシュは大統領に立候補した時の「優しい保守派」主義をずっと貫いていたのだ。
これについてロバーツ氏もカカシと同じことを指摘している。ブッシュは隠し事をしない正直な人なのでハリケーンカトリーナの対策が遅れたことなども含め、自分の過ちはさっさと認めてしまう。しかしここに問題がある。何故ならロバーツ氏はこうしたブッシュの「過ち」はブッシュがばりばり右翼の単独主義だったから起きたのではなく、相手の立場を尊重しすぎ、常にライバルの同意を得ようと努力しすぎたことから生じたものだったからだと説明する。ハリケーンカトリーナで地元民の避難が遅れたのも、ブッシュが民主党の地元知事の権限を尊重して、自ら避難命令を出すことを遠慮したことが原因だし、イラク戦争の開戦が遅れたのもフセインイラクと通じていたシュラック古狸が常任理事を勤めるような国連議会の承認を得ようと時間を無駄使いしてしまったことにある。
ロバーツ氏はブッシュのいわゆる口べたに関しても歴史は寛容な評価をするはずだという。偉大なる伝達者といわれたロナルド・レーガン大統領もしょっちゅう言い間違いをした。アメリカ初のビジネス学士号を持つブッシュ大統領のエール大学での成績がライバルのジョン・ケリーより良かったのは歴史的事実。ブッシュが無学だとか馬鹿だとかいう現在の主流メディアの評価は歴史上では不思議な神話となるだろう。ブッシュの学歴もその知識もブッシュ図書館が設立されればあきらかになる。
オリバー・ストーン監督制作の映画『W』のなかで描写されているブッシュ像は、ブッシュが馬鹿みたいに口を開けたまま物を食べるとか、使用人に乱暴だとかいう出鱈目に満ちている。だが、ブッシュが書いた手紙や日記などによって、それがどれだけくだらない言いがかりであるかがはっきりするはずだとロバーツ氏。カカシもブッシュ大統領と直接会って話をした保守派ラジオのトークショーDJや、イラクやアフガニスタンでの戦没者家族などから、ブッシュがどれほど優しく思いやりのある人かという話をたくさん聞いている。ホワイトハウスでインターンの女の子のお尻や献金運動家の人妻の胸にさわったりするような下品な大統領などとは大違いである。 歴史が公平ならば、ブッシュ大統領がどれだけいい人で、誰でも友達になりたいと思うような気さくな人であったと評価するであろう。
ロバーツ氏は歴史はアル・フランケンの侮辱の代わりに、ブッシュ大統領の前代稀なアフリカへのマラリヤ患者救済政策を讃えたボブ・ゲルドフやインドの首相の「インド市民はあなたを深く愛しています」という言葉を聞くであろうとし、アフガニスタンの女性達がタリバンからの虐待や独裁から救われたことを感謝する声を聞くだろうと書いている。
アブ・グレーブの醜態も、ブッシュ政権がその犯人たちを罰したのであり、水攻め拷問にしても、歴史家たちはそれが911陰謀の張本人を含む凶悪なテロリスト三人のみにしか使われなかったこと、この拷問により数々のテロ計画が暴露され、世界中で何千という人の命がすくわれたであろう事実をしるだろう。外国からテロリストを極秘にアメリカへ送還させたことが批判された事実にしても、いったい他にどんな方法があったのかと歴史家たちは疑問に思うだろう。
ブッシュ大統領任期最後におきた不動産を巡る金融危機にしても、不動産ローンなど最初からもつべきでなかった人々に民主党が無理を言って銀行に理不尽な住宅ローンを組ませたことが原因だった。主流メディアも民主党も今はその責任をブッシュ大統領に押し付けているが、客観的に歴史を見た場合、この責任はブッシュにあるのではなく、クリントン時代に行われたファニーメイやフレディメイの規則緩和に問題があったこと、ブッシュ大統領がそれを何度も改善しようとしては民主党議会に阻止されたことなどがはっきりする。ブッシュの提案した70億ドルの救済こそが本当にこの危機を乗り越えるの役立つかもしれないのだ。
911への反応として単純だと批評家からせせら笑われたブッシュの対策こそが、将来の歴史家の目から見れば、死のカルトの独裁から文明社会を救うために最適な対策だったと評価されるかもしれない。
どの戦争でも間違いは起きるものだ。だが、軍隊も外交官も西側諸国の誰もが反対したにもかかわらず、ブッシュ大統領が押し通した増派によってイラク戦争は勝ちつつある。今日イラクのGDPはサダム時代より三割増しであり、イラク市民はフセインの独裁とその強姦魔息子達の魔の手から解放された。
8年に渡る戦争で出たアメリカ兵の戦死者にしても、第二次世界大戦でたった二つの島を勝ち取るために出した戦死者の数よりずっと少ない。一般市民の犠牲者にしてもイラクが第二次世界大戦後に体験した20にも及ぶ紛争での犠牲者の数に比べたら足下にも及ばない。
イラク戦争はアメリカが先導した同盟軍の勝利であった。ブッシュを嫌う批評家達もこの事実を無視することは出来ない。いつか必ずそのことに面と向かわねばならないはずだ、とロバーツ氏はしめくくる。
カカシはロバーツ氏ほど楽観的に物をみていない。世界恐慌でアメリカの大不況について全くなんの解決もしなかったルーズベルト大統領が、いまだに大不況からアメリカを救った神様みたいに言われていることからしても、ブッシュ大統領がイラク戦争に勝って、イスラムテロリストからアメリカを救ったなんていう歴史的事実はリベラルな大学教授らによって隠蔽されてしまうだろう。そしてそのかわりに未来の人々は、石油欲しさに始めたイラク戦争で、アメリカを泥沼に追い込んだブッシュ大統領の悪政権を引き継いだ偉大なるオバマ大統領が、イラク戦争に勝利をもたらしアメリカをテロの脅威から救った、とかなんとか歴史は書き換えられるに違いない。
だからこの時代を生きた我々が、ことあるごとに主流メディアの嘘出鱈目に立ち向かって真実を語り継げなければならないのだ。


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