先日もお話したスコットランドにおける「人は三か月ほど異性として暮らしたことを証明できれば性別を公式に変更できるようになる」性別承認法(GRA)改訂案に関して、ことトランスジェンダリズムに関しては比較的リベラルな姿勢を取ってきた国連からも、性犯罪者に悪用される可能性があるとしてスコットランド政府に考え直すようにとの意見が表示された。

この記事を紹介してくれているMoja Mojappa@MojaMojappaさんが一部を邦訳してくれているので引用する。強調はカカシ。もと記事はこちら。UN expert warns men could ‘abuse’ Scottish gender reforms

女性と女児に対する暴力に関する国連特別報告者であるアルサレム氏は、英国政府への4,500語の書簡の中で、スタージョン氏(スコットランドの女性首相)に対して「予見可能なすべての結果を徹底的に評価するための十分な時間」を確保するように訴えた。

アルサレム氏は、運動家たちが提起した懸念の多くを強調してこう言った。「このような提案は、男性として認識する暴力的な男性が、GRC取得のプロセスやそれに伴う権利を乱用する扉を開く可能性があります。これは、多様な女性の安全に対する潜在的なリスクとなります。

スコットランド政府は… 性犯罪者や他の暴力の加害者によって悪用されないように保障するいかなる保障措置も規定していない。(GRA←ジェンダー承認法についてこれを言ってる)

アルサレム氏「性犯罪者の大半は男性であり、執拗な性犯罪者は虐待したい人に近づくために多大な努力をすることが証拠によって証明されている。」 「この法案に関する協議は、十分に公正かつ包括的なものではなかった。」

アルサレム氏「ホリールード委員会がトランス女性の声に耳を傾けたにもかかわらず、同じスコットランド議会議員が男性からの暴力を受けた5人の生存者に「『彼らに会い、異議を文書で提出する時間はない』と言ったことが心配だ」

自発的トラウマ、代理性、尊厳を無視し、損なうものです」

アルサレム氏「ジェンダー変更証明」を取得する手続きを簡略化すれば『当該移行者の過去の暴力歴を判断する』ことがより困難になる」「認証の手続きそのものに十分な安全対策への配慮が必要。スコ政府は、移行した人が以前の性自認に戻る場合、どのような手順で対処するのかまだ明確にしていない」

アルサレム氏「トランスの人々は差別や嫌がらせのない生活を送り、人権を保護される権利がある」 そして記事は「トランスの人々自身が性別違和の精神衛生上の診断を必要とするため、現状を心配している」と結んで終わる。

はっきり言って、トランスジェンダリズムなどという概念を認めてしまった以上、こういう極端な法律がいずれ取沙汰されるようになることは時間の問題だった。日本の特例法でも手術要件どころか医師の診断書要件まで外すべきだと運動している人たちがいることからも明らかなように、「○○をしさえすれば公式に性別を変えることが出来る」という考えがそもそも間違っているのである。言うまでもなく性同一性障害を精神病の枠からはずすべきだと運動している人々の動機も、この医師の診断書不要を薦めるための布石である。

この改定案がどれほど危険であるかという話をいまさらするまでもないが、興味深いのは、その警鐘を鳴らしたのが国連だということだ。これまでならトランスロビーの言い分は100%無条件で受け入れていた国連が、何故突然異見を述べるようになったのだろうか?

もしかすると本当にトランスジェンダリズム圧制の潮の流れが変わりつつあるのかもしれない。これは注目の価値がありそうだ。

アップデート:2022年12月222日現在 スコットランド、性自認のみで性別が変えられる性別認定改悪法が議会を通る、性犯罪前科があっても問題なし – Scarecrow in the Strawberry Field (biglizards.net)


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