水晶の夜がまたやってくる

アップデート:10月31日現在、よもぎねこさんのところでもタジスタン空港の事件について色々詳しいことが書かれているが、コメンターの中道ウハウハさんがその後の状況を報告してくれているので後部に付け加える。

昨日(10月29日)本当に恐ろしいことが起きた。ロシアのタジスタン空港でイスラム教徒たちが数千人と徒党を組んでユダヤ人狩りを始めたのである。この辺りはイスラム教徒が多数派を占める地域で、テルアビブからイスラエル難民がやってくるという噂を聞きつけ男たちが集団でユダヤ人が泊まっているというホテルに行って客全員のパスポートを見せろと要求し見つからないと、その足で今度は空港へ行き、空港中をユダヤ人をさがして歩き回った。その後暴徒たちはターマックまで降りていき、着地したばかりの航空機を囲んで客の一人ひとりのパスポートを見せろと怒鳴り散らした。

一人ユダヤ人だと思われた男性は群衆にもみくちゃにされながらパスポートを取り上げられていた。この男性がどうなったのかは定かではない。本人は自分はウズベク人だと言っていた。数時間後やっとロシアの機動隊が出動し暴徒ら数十人が逮捕され怪我人が出たそうだが、ユダヤ人が殺されたという報道はない。他の飛行中の航空機は別の空港へ迂回。停泊していた航空機の客たちがどうなったのかは不明。多分他所へ避難したのだろう。

2023年現在、いくらロシアのムスリム居住区だとはいえ、こんな恐ろしいことが起きるとは。まるで1938年ドイツでおきたクリスタルナイトそのものだ。

水晶の夜(すいしょうのよる、ドイツ語: Kristallnacht、クリスタルナハト)とは、1938年11月9日夜から10日未明にかけてドイツの各地で発生した反ユダヤ主義暴動、迫害である。ユダヤ人の居住する住宅地域、シナゴーグなどが次々と襲撃、放火された。

暴動の主力となったのは突撃隊(SA)のメンバーであり、総統アドルフ・ヒトラー親衛隊(SS)は暴動を止める事なく、傍観者として振る舞った。ナチス政権による「官製暴動」の疑惑も指摘されている(後述)。

事件当時は「帝国水晶の夜(Reichskristallnacht)」と呼ばれていた[1]。この事件により、ドイツにおけるユダヤ人の立場は大幅に悪化し、後に起こるホロコーストへの転換点の一つとなった。

水晶の夜という名前は、破壊された店舗のガラスが月明かりに照らされて水晶のようにきらめいていたことに由来する。この呼称は、ナチス政権側から一連の暴力を賛美するものとして使用されたものであり、現代ドイツにおいては、「11月ポグロムドイツ語: Novemberpogrome)」、または「1938年11月ポグロム(ドイツ語: Novemberpogrome 1938)などが用いられる。

二週間前にイスラエル人と結婚している邦人たちがイスラエル籍の子供たちと日本に一時避難しようと言っていた時、日本政府はチャーター便を出したはいいが、ドバイまでで、後は自力で帰ってこいと言っていた。こういう時期にイスラエル国籍の子供や配偶者を連れてイスラム圏の空港には行くことを危惧していた邦人に対して、例の池内恵大先生は、そんなに危険はないのだから帰国は自己責任、とかの賜っていた。彼女達が心配していたのはまさにこういう状況のことだ!

これはロシアだけの問題ではない。ここ数日欧米諸国でイスラム移民らの大規模デモが起きている。しかも彼等のなかにはBLMやTRAを扇動してきたANTIFA連中が混ざっている。ANTIFAは暴動を起こして混乱を招くことが仕事だから、血の気の多いすぐに暴力に先導されるムスリムたちが、ユダヤ人を殺せとばかりにユダヤ人街やユダヤ寺院を襲うなんてことは多いにありうる。

この問題は苺畑家にとっては全く他人事ではない。我々はイスラエル在住ではないが、アメリカ在住のユダヤ人家族である。主人の爺さんがポーランドから移住してきたと聞いている。主人も妹と弟の配偶者たちもユダヤ系なので、私以外はすべてがユダヤ人。(ユダヤ系は世俗主義でも血筋を重んじるのでユダヤ系同士の結婚が普通)。とはいえ家族のだれも信心深くなく、クリスマスを祝うのと一緒に時期が重なるハニカもお祝いをする程度。日本人が神仏折衷なのとよく似てる。とはいえ主人は信心深くない割にはダヤ教に関する本も多く持っており旧約聖書やユダヤ経典については詳しい。

ロンドンで集まったムスリム抗議者の数は5~6万人は居ただろう。アメリカでも首都に相当数のムスリムが集まった。あの人たちの1%でもハマスのやったようなテロをやろうと言う気になったら、警察もそう簡単に阻止することは出来ないだろう。そうなったら真っ先に矛先が向けられるのがアメリカ在住のユダヤ人たちである。

これらのユダヤ系がどれほど普段世俗的であろうと左翼リベラルだろうとイスラエル政府に批判的であろうと、そんなことにかまうムスリムではない。やつらにとっては我々は誰も観なきたないジューなのである。まさか2023年のアメリカで再びクリスタルナイトの恐怖を覚えるとは思わなかった。

パレスチナ支持アラブ人は馬鹿だらけ

Twitter(X)というところは面白いもので、こちらが日本語でツイートしているのに、英語の記事などを参考にしたりすると、日本語が解らない人からの返事が付いたりする。Twitter(X)には翻訳機能があるので、外国語で書かれていても何となく理解は可能だが、日本語の場合は気を付けないと全く意味が逆に訳される場合がある。

というわけでイスラエルの話をしていたら、どうやらアラブ人と思われる数人に絡まれた。私はここ数日、理路整然とした頭の良いアラブ人のツイートをいくつか目にしたが、彼等に共通しているのはイスラエル支持とまではいかなくても、ハマスやパレスチナを批判するものが多かったことだ。しかし本日私に絡んで来たハマス支持アラブ人たちの馬鹿さ加減には呆れた。相手に対して最初から喧嘩腰であるだけでなく、イスラエルとパレスチナの歴史すら知らない。実際にガザで何が起きているかも知らない。ただただパレスチナ人は可哀そう、イスラエルは邪悪だ、と繰り返すだけ。

彼等はともかくイスラエルの空爆が悪いと口をそろえて言う。きっかけを作ったのはハマスの10月7日の蛮行テロではないかなどと言ってみてもきく耳を持たない。いくらハマスの悪行を教えてあげても、これまでのユダヤ人の悪行を考えたら当然の報いだくらいにしか思っていない。

アラブ諸国に長年住み、アラブ人の奥さんがいるという邦人が、アラブ人の特徴は自分の非を絶対に認めないことだという。例え自分が加害者でも自分も被害受けているといって自分の悪行を正当化するんだそうだ。確かにパレスチナ人の口論の仕方を見ているとまさにその通りだ。

テロは悪い、だが、イスラエルこそテロ国家だ!

といつものセリフである。私がハマスが無条件降伏をし人質を返せば戦争は終わると言っても、イスラエルが土地を返せ、今まで殺したアラブ人の命をかえせ、とか訳の分からないことを繰り返すだけ。

100万歩譲ってイスラエルが全面的に悪いとして、じゃあどうするのか。圧倒的軍事力を持ち、圧倒的勝利を収めているイスラエルがハマスに譲歩する理由はない。パレスチナ人がこれ以上犠牲になりたくないと思っているなら、いったいパレスチナはどうすればいいと思うのか、と聞いてみても、「イスラエルは奪った土地を返せ」の一点張りである。

ところでイスラエルに批判的に日本の専門家先生たちも言うことがあまり変わらない。彼等はイスラエルの応戦はやり過ぎだ過激だという。これまでにもイスラエルとパレスチナの犠牲者を数えるとパ人の犠牲者の方が圧倒的に多いという。いつもイスラエルは不相応な応戦をすると批判する。

イスラエルがそういう応戦をすることはハマスも十分に承知していたはずだろうが。ちょこちょこロケット弾撃ってるだけでも空爆してくるイスラエルに対して1400人もの民間人を虐殺してタダで済むと思っていたのか、だとしたらハマスは相当の馬鹿である。

ハマスは馬鹿ではない。彼等はこうなると解っていた。イスラエルの応戦は十分に予測していた。しかしハマスの主導者たちはガザに住んでいるわけではない。彼等にとってイスラエルの空爆は痛くもかゆくもないのだ。犠牲になるのはガザ住民だけ。そしてパレスチナ可哀そうアピールを全世界にして、イスラエルに停戦を強制する。

だがイスラエルも今度ばかりは途中でやめるわけにはいかない。イスラエル市民がそれを許さないだろう。何故ならここで甘い顔をみせれば第2第3の10月7日が起きるからで、シリアやイエメンやヨルダンやイランからミサイルが飛んでくるのは火を観るよりあきらかだからだ。

アップデート:10月31日 よもぎねこです♪ ダゲスタン空港騒乱について (fc2.com) 以下コメンターの中道ウハウハさんのコメントから直接引用。

https://www.rbc.ru/politics/30/10/2023/653eb5399a7947b515dc49e2

・10月29日の夜、19:00に、WZ 4728便がテルアビブ(ベングリオン)から到着しました。
・空港に到着した大勢の人々が、イスラエルから飛行機で入国した乗客を見つけるために人々のパスポートをチェックし始めたと RT と Beware News が報じた。
・その後、集まった人々が空港国際線ターミナルの建物に侵入して滑走路に飛び出したとポデム通信とイズベスチヤ通信が報じた。 、

動画1 ターミナルの建物の出入口破壊の映像有り約40秒
エキサイティングしてます

・駐ロシア・イスラエル大使は、マハチカラ空港での暴動でイスラエル国民に負傷はなかったと、またテルアビブから到着した飛行機には、イスラエルのパスポートと二重パスポートを持つ人だけが乗っていたという。 彼ら全員がマハチカラから避難した。

・22時20分までに、マハチカラ空港の飛行場は「市民による無許可の立ち入りが解除された」と 発表した。

・暴動の結果、 死者は出ておらず、警察官の死亡に関する情報は虚偽で、警察官を含む職員20人が負傷、暴徒60人が拘束され、合計150人が特定された。

動画2 滑走路の機体周辺の映像約11秒 暴徒?(侵入者)を取り押さえてる

・北コーカサス連邦管区内務省は、 。 空港とその周辺地域にはビデオ監視システムが設置されていると指摘し、暴動に参加した全員を特定すると約束した

建物の入り口破壊まで当局は何してたの?って疑問がww

・大統領報道官のドミトリー・ペスコフ氏は、マハチカラ空港での出来事は「主に外部からの干渉の結果だった」と語った。

・ダゲスタンのセルゲイ・メリコフ首相は、空港に来た人々の行為は重大な法律違反であると述べた。 「すべてのダゲスタン人は、不義の人々や政治家の行為による犠牲者の苦しみに共感し、パレスチナの平和を祈っています。 しかし、私たちの空港で起こったことはとんでもないことであり、法執行機関から適切な評価を受ける必要があります。 そしてこれは必ず実現します!」

・メリコフ氏はまた、マハチカラ空港での騒乱は電報チャンネル「ダゲスタンの朝」によって引き起こされたものであり、「反逆者、バンデラ派、我々にとって神聖な伝統的なものを憎む人々、私たちはそれによって長年生きてきました。」

・ダゲスタン大統領は、マハチカラ空港で拘束されている人々に対し、「恥を洗い流し、志願兵部隊の一部として特別軍事作戦に参加するか、軍と契約を結ぶよう」呼びかけた。

上記の事柄と現在の状況を考慮し想像すると、ロシアへの不満が募るダゲスタンの人々を利用して、反ユダヤや目眩ましのプロパガンダを行ってるって所でしょうか?
勿論、ダゲスタンの人々のガス抜きも兼ねているし、イスラム武装勢力やイスラム教徒の仕業としておけば現在の中東情勢から疑われ難い状況

白々しく、早速ロシア正教会(ROC)のキリル総主教が異教徒の間に不和を植え付ける試みだ、宗教間の平和を重視し強化するようメッセージを出してます、おまけに「暴動の終結を求めるイスラム指導者らへの支持を表明し、彼らの言葉に耳を傾けるよう呼び掛けた。」病院に運ばれた全員の回復を祈っていると語った。数日前にプーチンと会談してましたね。 打ち合わせ済み?

米軍撤退時のカブール空港や、スーダン空港じゃあるまいし、ロシア連邦的に空港内に暴徒が侵入?この様な失態は有り得ないのではないでしょうか?
冷静に考えると矛盾点が見えて来ますね。

要は、中東情勢やダゲスタンの民の不満を利用した徴兵活動だったのでは?


Comment

千と千尋の神隠し、メッセージが良く分からない舞台版

アマゾンプライムでミュージカルを探していたら、「千と千尋の神隠し」舞台版があったのでストリームで観た。これはジブリの同題名のアニメ映画の舞台化だ。メインの役はすべてダブルキャストだったが、私は橋本環奈の千尋、醍醐虎汰朗のハク、夏木マリの湯ばあば、妃海風のリンといった顔ぶれで観た。

私がこのアニメ映画を観たのは公開当時一回キリなので細かいところは忘れてしまったが、当時はアニメ映画としては史上最高の売り上げだったような覚えがある。アメリカでもこの映画はSprited Away(神隠し)という題名で人気があった。

私が覚えている限り舞台は映画の筋をそのまま追っているように思えた。ざっとあらすじを言うと、10歳の少女荻野千尋は両親と共に引越し先のニュータウンへと車で向かう途中、父の思いつきから森の中の不思議なトンネルから通じる無人の町へ迷い込む、町はなにか時代遅れの派手な建物が並んでおり、父親はバブルの頃に沢山あちこちに建って潰れたテーマパークの廃墟だろうと言う。誰も居ない町なのに何故か一軒だけ開いている食べ物やがあり、千尋の両親はその匂いに魅かれてがつがつと並べられていた食べ物を食べてしまう。すると不思議、両親は二匹の多き豚に変身してしまったのだ。千尋たちはトンネルをくぐって八百万の神々が住む別世界に迷い込んでしまっていたのである。

白龍になったハクを助ける千尋(橋本環奈)
白龍になったハクを助ける千尋(橋本環奈)

そこに平安時代の子供のような恰好をした少年ハクが登場。千尋は一旦は戻れと忠告されるが、親を救うためにこの世界に残る決心をする千尋に、ハクは湯ばあばのところへ行って仕事をしたいと言えと助言をする。千尋は湯ばあばが経営する湯屋で下働きをしながらどうやって両親を救うか考える。

とまあこんな感じで話は始まる。元々がアニメのファンタジーであるから、ジブリの世界を舞台にするとなるとかなり大変だ。それで背景にはスクリーンを使って動画を映し出し、冒頭の車に乗っているシーンなどは背景に景色が映し出されてそれがどんどん動いて車が走っている感じを出していた。

湯屋の舞台装置もかなり凝っていて湯ばあばの部屋になったりお風呂場になったり番台になったりする。湯屋に勤める下働きの女中たちや使用人の男たちなどアンサンブルの数はかなり多い。

色々でてくる妖怪たちは大きいものは着ぐるみ、小さいものは浄瑠璃のような人形で黒子の人形遣いが人形の後ろで台詞を言う。また窯爺という腕が何本もある妖怪は後ろ側に何人もの人が居てそれぞれの腕を演じていた。

面白いと思ったのは、映画のような特撮は一切なく、ケーブルも使わず、千尋が水のなかで動き回ったり、龍となったハクの上に乗って飛ぶシーンでは黒子たちが彼女を持ち上げ何人もで千尋を移動させ、あたかも彼女が水に浮いている感じや空を飛んでいる感じをだしていたことだ。

千尋役の橋本環奈は元気一杯で一生懸命やってる感じが伝わって来て好感が持てる。全編ほとんど出っ放しなのでこれはかなり大変だ。私が一番気に入った役柄は妃海風(ひなみ ふう)演じるリン。彼女は湯屋で千尋を子分のように受け入れて色々教えてくれる姉御肌の女性だ。女なのにずっと男口調で全く女らしい仕草をしない。まるで宝塚の男役みたいだなと思っていたら、案の定妃海風は元宝塚女優だった。あ、やっぱり。夏木マリの湯ばあばは味があって面白いが、あの大きな顔を被っているので表情がちょっとわかりにくい。

ただミュージカル調ではありながら何故か主要人物は誰も歌わないし踊らない。歌や踊りはあくまでアンサンブルの人たちがする。私はこれはちょっと不満だった。この話はミュージカル要素がいくらもあるし、せっかく歌手が何人も出ているのだから歌わせないというのも変な話ではないか?

舞台は映画の筋を忠実に追っているようには見えたが、どうも私が映画を観た時に比べて何がいいたいのかよくわからない。千尋が神々の住む世界に迷い込んだのは分かるが、どうすれば親たちを救えるのかがはっきりせず、なにか行き当たりばったりのことをしている感じがするのだ。「かおなし」や坊や沼の神といった登場人物はそれなりに面白いが、一体彼等は何のために出て来たのだろうか?ストーリー上の彼等の役割がはっきりしない。

私の記憶では原作では環境汚染への批判メッセージがかなり強かったように覚えている。だが舞台版ではあまりそれには触れていない。それでハクのキャラクターがあまり生きていない気がする。彼が自分の名前を忘れた理由や、なぜ湯ばあばの弟子になったのかなど、ちょっと動機がよくつかめない。

最終的に千尋は両親を取り戻して元の世界に帰ることが出来るのだが、なぜ湯ばあばがそれを許したのかどうも解せないのだ。もっと湯ばあばと取引でもして試練を与えられ、それをこなした結果帰れるとかいう設定のほうが自然である。

湯婆婆の夏木マリ
湯婆婆の夏木マリ

色々不満はあるが、全体的には楽しい舞台だった。実際に生で観たらもっと迫力があるんじゃないかと思う。もしリバイバルを観る機会があれば皆さまにはお勧めする。


Comment

反応ビデオに違和感があったのは私だけではなかった!

私はユーチューブを観ていて、時々遭遇するのが「リアクションビデオ」というもの。これは別の誰かが作ったビデオをそのまま映して自分らで反応するという動画だ。昔は他人の動画を少しづつ見せながら、ひとつひとつ反論していくというものが多かったのだが、最近は他人の作った動画をそのまま映して自分が「ふーん」「はーん」と反応している顔を映すだけで特に意見を言うでもなくそのままで終わるというのが多くなった。しかも元の動画を誰が作ったのかさえ言わない人も増えた。

私は前者のように人のビデオに自分の意見を足していくというやり方なら、フェアユースという形で著作権には触れないのかもしれないと思っていた(ただし日本ではこの規則がかなり違うので要注意)。しかし後者の、自分は何も貢献せずただ他人のビデオを放映して自分が反応してる顔だけを見せるのは、あまりにも怠慢ではないかと思った。しかもオリジナルの制作者の動画のリンクもつけないのは、ほぼ窃盗ではないかと思っていた。それで私はいわゆるリアクションビデオは嫌いだった。

ところが他人のTikTokを使って反応しているだけのビデオで大人気ニューチューバ―になり、月収何百万円という人がいるというのを知ってびっくりした。他人のビデオを観て「へ~、ふーん、やだ~うそ~」とやってるだけで億万長者になれるとは、なんという時代だろうか。

しかしこれはおかしいだろ、と思うユーチューバーやTikTokカーたちが現れた。下記はジャックフィルムスというユーチューバーの動画だ。ジャックは数年前にプロテンシェイクのパロディーコマーシャルを制作した。当時それなりの再生数もあったが、その動画がTikTokで何百万回も再生された。もしこの動画が彼のユーチューブチャンネルで再生されていたらジャックはその動画だけで10万ドル以上の収益を得ることが出来るはずだった。問題なのはこれらの再生は彼の許可なく他人がコピーを自分のチャンネルで再掲載したものだったため、ジャックの元には一銭の収益にもならなかったのだ。

ジャックの動画はTikTokで何度も再生されたため、TikTokの動画の反応動画をユーチューブに上げているジェイソン・デルーロ(Jason Derulo)というチャンネルの目に留まった。デルーロはTikTokで見つけた動画に自分の音楽を付けて自分の反応している顔をつけるだけという動画をYTにあげて大儲けをしている男である。ジャックがいうに、彼の怠慢はすごいもので時には自分の顔をださずに音楽だけ加えて再掲載したり、時には以前の反応顔をつけて掲載していたりした。

このように他人の創作動画を創作者の名前も紹介せずに全部乗っ取って再掲載する人たちのことをジャックはフリーローダーと呼んでいる。

そしてその最たるユーチューバーがSSSniperwolfという女性。彼女のフォロワー数は5百万とかだそうで、かなりの大物。ジャックは特に彼女のやり方は悪質だとして第2チャンネルを作って彼女の批判ビデオばかり流し続けた。それに腹を立てたSniperwolfは何と生配信ちゅうにジャックの家まで押しかけ、ジャックの家を晒すと言うことをやってのけた。ジャックはその時自分も生配信中で参加者からSniperwolfがジャックの家の前で動画を撮っていると教えられて大ショックを受ける。

この事件でジャック及び他のユーチューバーたちがSniperwolfのやったことはDoxxingといってネット上では絶対にやってはいけない行為であると批判。Sniperwolfのチャンネルは凍結されるか、すくなくとも無収益にされるべきだと大炎上。

しかし彼女はユーチューブが非常に大事にしている人気チャンネルであるため、ユーチューブはのらりくらりと批判をかわし、一週間以上経ってからSniperwolfのチャンネルは一時的に無収益になると発表。彼女自身も謝罪メッセージを出した。

ま、これで一応一件落着といったところなのだが、ジャックもこれでは収まらないだろう。ただ、これ以上彼に何かが出来るというわけではないからSniperwolfのおかしなファンが押しかけてこないように身の回りは気を付けた方がいいだろう。

ただ私が思うに、ジャックは自分の動画のなかで、もしも誰かが自分の作った動画を許可もなく再掲した場合にはその都度ユーチューブに抗議すれば、ユーチューブから著作権侵害の知らせが再掲した人の途へ行き再掲を止めさせることは出来る。この事件のおかげでSniperwolfが何をやっているかに気付いた人も多いだろうし、今まで泣き寝入りしていた人も少なくとも彼女による再掲を止めさせられることが出来ることを知った。もしかすると中には彼女を訴える人も出てくるかもしれない。なので彼女の時代はそう長くは続かないのではないかという気がする。


Comment

ディズニーのポリコレ白雪姫公開一年延期!7人の小人シーンをすべてCGでやり直しか

以前にもディズニーが来年3月に公開予定の白雪姫が、あまりにもポリコレ過ぎるという噂がたち、しかも主演女優レイチェル・ズィグラーがあちこちで白雪姫の原作の悪口を言い回り、王子様はストーカーだとか、王子役はなくされ俳優も首にされるかもとか冗談交じりで言っていたことが仇となり、まだ公開されていないというのに白雪姫実写版の名前は地に落ちた状態になっていた。

数週間前に撮影現場の写真が流出し、7人の小人ならぬ7人のホームレスという感じで、小人がひとりしか入っていないと大騒ぎになった。小人俳優たちもディズニー映画なら出演したかったのにとカンカン。

つい先日、ディズニー社創設100年の記念日に、デイリーワイヤーは独自の白雪姫を人気ポッドキャスターのブレット・クーパーを主演にして制作を始めたと発表。ディズニーの白雪姫と真正面からぶつかる姿勢を見せた。そして二日前にパロディー漫画で知られるサウスパークがディズニー社のポリコレぶりをおちょくったパンダバースシリーズを公開。これが大人気をかもしている。

と言う中でなんとディズニーは実写版白雪姫の公開を一年延期して2024年3月ではなく2025年3月に公開すると発表した。しかも同時に最近漏洩した写真では7人の小人が人間ではなく何故か全部CGに入れ替わっていたのである。以前からディズニーがこの白雪姫を救いたければ、すべて配役を入れ替えて最初からやり直す以外にないと言われていたが、まさにそれをやる気のようだ。ただ主演はそのままのようだが。

Disney

私の想像だが、このディズニーの白雪姫は公開されないのではないかと思う。もうあまりにも色々言われ過ぎて公開しても誰も観ないだろう。これ以上金を注ぎ込んで色々やっても無駄だ。もう損を受け入れてストリームだけにするとか完全にキャンセルするか道はないと思う。

最近のディズニー映画は昔のような魔力はない。公開する映画が後から後から不発。ポリコレ過ぎて面白くないという悪評判が立ち、同性愛者のラブシーンなどがあり親たちが子どもを安心して連れていけなくなっている。そしてディズニーランドも入場料の値上げや超人気の乗り物スプラッシュマウンテンを除去してしまうなどで入場者の数が激減しているそうだ。

しかもキャストや他の従業員の質も低下の一途をたどり、園内の掃除が行き届いていなかったり、喧嘩が起きても従業員では制圧できずに警備員が呼ばれるなど、もうきれいでも安全でもない場所になっている。

もともとディズニーランドの従業員の給料は低いことで有名だが、それでもディズニーは規律が厳しく、ここで務まったということが履歴書にあれば後々の就職に拍が付くという評判だった。しかしコロナ禍の後、アメリカのインフレも手伝ってか安月給で仕事がきついディズニーは人手不足に悩んでいるという。それで従業員の質がどんどん落ちているというのだ。園の中で喧嘩がおきるなどというのも、昔なら従業員が喧嘩のきっかけをすぐに察知して原因となりそうな人たちをすぐ退場させたものだが、今やそんな能力のある人が居ないので、喧嘩が起きてしまってから警備員を呼ぶと言う羽目になってしまうというのだ。

最近は口髭の生えた女装男が子どものお姫様の貸衣装の店に居たり、入れ墨した人がいたりで、本当にディズニーランドも高い入場料を払ってまでいくような場所ではなくなってしまった。


Comment

10月も終盤、土壇場で自宅オクトーバーフェスト

苺畑夫婦は昔から10月にはドイツの秋祭りオクトーバーフェストを祝う習慣があった。南カリフォルニアでも小規模ではあるがドイツ人街でオクトーバー祭りを開くところがある。しかしこれらの祭りも年々規模が小さくなり大して面白くないことが続いたので、ミスター苺と私はわざわざ遠出をして失望するより、近場のドイツ料理レストランで夕飯を食べるほうがずっといいと決めた。

以前はミスター苺が昔住んでいたアパートの近所に東ドイツからの移民が経営していると思われる料理はおいしいがサービスが最悪の店があった。しかしゴテゴテの内装がおもしろく、味もよかったので、入ってかならず20分は待たされ愛想の悪い中年の叔母さんが出て来ることも覚悟のうえで、私たちは数年通い続けた。

ところがこの店、やはりあまりにもサービスが悪かったせいなのか数年前に潰れてしまった。まあやってるころから、客入りは悪く、よくも経営してられるもんだと思っていたので、ある時中華料理のお店に代わっていたのを見た時は驚かなかった。

その次に見つけたのは、交通量も多い駐車場が狭すぎてなかなか駐められない丘の上にある小さなドイツ料理パブ。我々はそこは気に入っていたが、ともかく車をとめる場所を見つけるのが大変。しかし今年はなんだかんだやってるうちに10月も残すところあと三日。行くならこの週末だけだが、もうあの店の周りで車をとめる場所に右往左往するのも面倒くさい。それで今年は思い切って自宅でオクトーバーフェスティバルを楽しもうということになった。

其れで先ず昨晩多種のソーセージを購入。サワークラウトも買って来た。しかしよくよく考えてみたらドイツ式ポテサラの材料がない。いやそれを言うなら一番大切なビールがない!いや、うちはもともとビールは飲まないので買い置きなどしていないのだ。

ドイツ風ポテサラと普通のポテサラの違いは、ドイツ風にはマヨネーズがはいっていないことだ。それを言うなら卵が一切はいっていない。ミスター苺は若い頃から卵アレルギーなのでドイツ風ポテサラは大いに助かる。

それで今晩のメニューは、ブラットワーストとターキーソーセージ(イタリア風だったが、その辺はきにしない)、サワークラウト(ドイツ式キャベツの漬物)、ベーコン入りドイツ風ポテトサラダ、そしてビール(ドイツビールが近所のスーパーになかったのでコロナで我慢)。

下手なレストランに行くより美味しく出来たので満足。ま、作ったのはポテサラだけだけど。


Comment

パレスチニア人なんてとっとと追い出せ、サウジアラビア人からのメッセージ

昨日はハマスの息子のスピーチを紹介したが、本日はTwitter(X)で見つけたサウジアラビア人のメッセージ。この人@RwafWdというのがどういう人なのかはわからない。プロファイルには「羊飼い、名声とその呪いから逃げた歌手。古典が好き」とある。誰かが彼のスピーチを英語訳してくれたので読んでみた。

歴史書によればユダヤ人はアイゼックの息子でアラブ人はイシュマルの息子アイゼックとイシュマルは兄弟だのでユダヤ人とアラブ人は従弟なのだという。

だがパレスチナ人などという民族は存在しない。彼等はモンゴルやトルコやサルカシアやアルメニアやジプシーといった土地からやってきた寄せ集めである。だから彼等にあの土地への正当性などないと語る。

彼はネタニヤフ以前の首相の名前を連ねあげ、彼等は皆英雄だったと語る。だがネタニヤフは臆病者でパレスチナを一挙に焼き払わなかった。アラブのためにも世界のためにパレスチナ人などすべて焼き払ったほうがいいのだという。彼等は真の悪だと。

彼はイスラエル人ならいつでも大歓迎で夕食に招待するが、パレスチナ人は御免だと言っている。

イスラム圏のアラブ諸国のどこもパレスチナ難民を受け入れたがらないのも、アラブ諸国は本心ではパレスチナ人を嫌っているからだろう。そして彼等もイスラエルはなんでいつまでもパレスチナに甘い顔をしているんだ。さっさとあんな奴ら追い出しちまえばいいのに、と思っているのだろう。


Comment

ハマス創設者の息子、西洋社会に苦言を呈する

Opens profile photo

アップデート:ユーセフ氏のプロフィールを詳細に紹介してくれている人がいたので後部に付け加える。

モサブ・ハサーン・ユーセフ(Mosab Hassan Yousef)氏はハマス創設者の息子で、ハマスの汚いやり方に嫌気がさしてキリスト教に改宗。イスラエルと協力してハマス打倒に命を捧げている人だ。下記は彼のTwitter(X)で掲載されていたビデオ演説を書き起こしたもの。3分43秒のスピーチなのだが、結構な量になってしまった。少しづつ訳してみよう。彼の英語はネイティブではないからおかしなところもあるので、適当に意訳した。

西洋では色々な動きが見える。怒りを込めた抗議活動だ。「パレスチナ支持!」といってみたり「パレスチナ解放!」と言ってみたり、人によっては「占領を止めろ」なんてのもある。何の占領だ?お前ら何言ってんだ?イスラエルのことか?ハマスが欲しいものを与えろってか?ハマスに武器や兵士や軍隊をくれてやれってのか?それを使って奴らが世界の平和を乱すために?お前らめくらか?お前ら西洋とイスラエルの共通点がみえねえのか?ハマスの暴力が残虐さが見えねえのか?奴らの憎しみが?

There are bunch of movements coming forward in the west. Angry in the streets protesting, some call themselves “pro Palestine”, some call themselves “free Palestine.” Others say “end occupation.” What occupation are you talking about? Do you mean in Israel? And give Hamas what they want? Give Hamas weaponry, soldiers, army, so they can mess more global security? Are you totally blind? How can’t you see, the things common between the west and Israel? And how can’t you see the violence and the brutality of Hamas movement?

おめえらはパレスチナとは関係ねえ。おめえらは自分の憎しみを投影し現代のホロコースとを悲しむユダヤの人びとの心を傷つけている。これがパレスチナを助けると思ってんのか?パレスチナなんてもんはねえんだよ。どのパレスチナだ?ヤサーアラファトのパレスチナか?PLOのパレスチナか?PAのパレスチナか?ハマスのパレスチナか?イスラミック・ジハードのパレスチナか?どのパレスチナのために抗議してんだよ?

Or your hatred. You have nothing to do with Palestine. You are just projecting your hatred and inflecting emotional pain on Jewish people as they morn a modern day holocaust! Do you think this is how you help Palestine? There is no such a thing as Palestine. Palestine what? Yser Alafat’s Palestine? PLO Palestine? PA Palestine? Hamas Palestine? Islamic Jihad Palestine? What Palestine you are protesting for?

おめえらなんにもわかっちゃいねえんだよ。俺は感情的になってるよ。俺には感情的になる権利があんだよ。何故って俺は子供たちのために言ってるからだ。あの地の子供として、この問題について語る資格があるんだよ。おめえらはあそこへいったこともねえじゃねえか。あの地に住んだこともねえ。なのに何のために、何に反対して、抗議してんだよ。おめえら何がしたいんだよ?

You have no idea what you are talking about. I am being emotional. I have a fucking right to be emotional. Because I speak behalf of children. As a Palestinian child of the land I am qualified to talk about the subject. But you, you have no idea what you are talking about. You have never been there. You did not live the pain of that land. So what are you protesting against or about? What is your problem?

はっきり言わせてもらう。この戦争は俺たちが思う通りに進むんだ。おめえらの意見は関係ねえんだよ。たとえおめえらが多数派だとしても関係ねえんだよ。この戦争はな、おめえらの戦争じゃねえ。おめえらはロンドンにしろパリスにしろ何処だろうと、おめえらの政治家に文句いえ。それがおめえらのビジネスだ。だが中東においては、中東のやり方でやる(ピストルを持つそぶり)中東のやり方だ!俺たちはハマスのリーダーたちを追いかけぶっ殺す。誰にも邪魔させねえ。奴らは犯罪者だ。奴らはテロリストだ。奴らの手には血のりがべったり塗られてるんだよ。イスラエルの牢獄にいるハマス囚人は全員処刑されなきゃならねえ。俺たちはハマス組織をぶっ潰す。これが奴らの狂暴さに対する答えだ。他にやり方はねんだ。

Let me be clear. This war will go the way we want it to go. Your opinion doesn’t matter. Even if you are majority you don’t matter. Not in this war, it’s not your business. You protest against your politicians in London in Paris everywhere, wherever you want. That’s your business. But in the middle east, within the business middle east style (pistol gesture) the middle east style. We are going after Hamas leaders and we are going to kill all of them. And nobody is gonna get in the way. Those are criminals, and those are terrorists. They have a lot of blood in their hands. Hamas prisoners in Israeli prisons must be executed. We are going to destroy Hamas’ infrastructure. And that’s the answer to their brutality. There is no way around it.

見ての通り俺はポリコレじゃねえ。俺はお前らのタイプじゃねえよ。そうなる気もねえ。ハマスの悪行はイスラエルのガザやガザ民への怒りを買っただけじゃなく、神のお怒りを買ったのだ。そしてお前らは神のお手並みを見ることになるのだ。

As you can see, I am not politically correct. I am not your type. And I will not be. This act of Hamas did not only bring the rath of Israel against Gaza and Gaza people, it brought the rath of god. And you will see god in action.

1978年ヨルダン川西岸のラマッラでイスラム教の家庭に生まれる。父親のシェイク・ハッサン・ユーセフは、イスラエルへの自爆攻撃などで国際的に知られるテロリスト集団「ハマス」の7人の創設者の1人である。87年に始まった第1次インティファーダでの投石など、少年時代からパレスチナ人の抵抗運動に身を投じ、イスラエル軍に捕えられ投獄を繰り返すが、獄中で見たハマスの実態に衝撃を受ける。その後、イスラエル総保安局シン・ベトに協力し、シモン・ペレス外相(現大統領)の暗殺計画の阻止をはじめ、多くの市民の命を救う。2007年に渡米し、2010年政治亡命する。谷内意咲 @ミルトス@Taniuchi139


View comments (3)

SFドラマに感化されすぎなお爺ちゃん

お爺ちゃんが観たいというのでイギリスのBBC制作ドクターフー(Doctor Who)というSFタイムトラベル番組で2006年から再開したシリーズを最初からかけ始めた。このシリーズはドクター役の俳優が何度も変わっているのだが、四シーズン目のピーター・カポリに代わってからお爺ちゃんの態度がおかしい。テレビのスクリーンの真ん前に立ち、テレビに触って大声で怒鳴ったりしているのだ。

今日などお昼にダイニングにお皿を持っていくと、お爺ちゃんがテーブルの下にいるのを発見。

なにしてるの?

「隠れているのじゃ」

なにから?

「エイリアンが攻めてくるのじゃ。隠れろ」

はああ?

もうだめ。ドクターフーは駄目。お爺ちゃんのメンタルがおかしくなる。もっと楽しいものにしよう。

それで急遽メリーポピンズをかける。

「レッツゴー、凧をあげよう」

と歌い出すお爺ちゃん。かけるビデオは考えないといけないな。


Comment

アメリカ国内で高まるユダヤ人差別を批判しないバイデン政権、積極的に取り締まるディサンティス・フロリダ州知事

ハマスによるイスラエルへのテロ襲撃があって以来、欧米諸国でイスラム教移民らによる反ユダヤ人デモが盛んに起きているが、アメリカ国内でも特に大学キャンパスを中心にあからさまな反ユダヤ人活動が繰り広げられている。英語でやユダヤ人差別のことをAntcemetism(アンタイセメティズム)という。

先日この高まる反ユダヤ運動についてバイデン政権は心配しているかという質問がホワイトハウス報道官ケリー・ジェーン・ピエールに向けられた時の彼女の返答があまりにも頓珍漢だったためかなりの批判を浴びている。

「一つ二つ問題があります。(と言って持っていた紙を数枚めくりながら)いいですか、信頼性のある脅威はありません。常にこの信頼性があるかどうかが大事です。ですから危険があるのかどうかきちんと確認する必要があります。でもですね、ムスリムたちはずっと不均衡な憎しみのこもった攻撃に耐えてきています。(略)」

なんでユダヤ人への攻撃の話をしているのに、ムスリムへの攻撃へと話がすり替わるのだ?第一アメリカでムスリム差別など起きていない。これに関してはさすがに民主党内からも批判が上がった。フロリダの民主党下院議員ジェラッド・モスコビッチ(Rep. Jared Moskowitz (D-FL))は自身のTwitter(X)で、

何という軟弱な答えだ。それになんで本を見てるんだ?何か許可された答えがあるのか?単純な答えは「はい、反ユダヤ思想の高まりは心配しております」だ。もちろん我々はムスリムアメリカ人への憎悪は心配している。もっとちゃんとやれ」

これはピエール報道官も不味かったと思ったのか、後で質問を聞き間違えたと言い訳し、自分は何度も反ユダヤ思想を批判しているし、バイデン大統領も一生かけて反ユダヤ主義と闘って来たなどと釈明している。

読者諸氏もご存じと思うが、民主党にはモスコビッチ議員はじめユダヤ系の議員が多い。また民主党支持者の間にも非常に多くのユダヤ系有権者がいる。他の面では非常に左翼リベラルなユダヤ系も、ことイスラエルのこととなると必ずしも意見は一致しない。また歴史上常に差別を受けて来たユダヤ人からすると、このようなバイデン政権の態度には不安な気持ちになることだろう。

これとは対照的にフロリダ州のディサンティス知事はが大学でハマス支持の活動をしている学生グループは解散させるように大学側に圧力をかけている。(DeSantis administration moves to disband Pro-Palestinian student groups at colleges (msn.com

ディサンティス知事の教育省局長は少なくとも二つの学生グループをテロリズムを支持してるとして解散させる動きを見せている。パレスチナ支持の運動は言論の自由では守られていないという理屈だ。

FOXニュースが入手した書簡のコピーによると、フロリダ州教育長のレイ・ロドリゲス氏は大学当局に書簡を送り、パレスチナの正義のためのNational Studentsの2つの支部を「活動停止させなければならない」と述べたという。

ロドリゲス氏の書簡は、National Students for Justice in Palestineの行動は、合衆国憲法の下で保護されている言論の自由には当たらないということを暗に示している。ロドリゲス氏の書簡には、大学の指導者に対する警告が含まれており、州当局は「憲法修正第1条で保護された言論の枠を超え、テロリスト集団への有害な支援にまで踏み込んだキャンパス・デモを取り締まるため、あらゆる手段を駆使している」と述べている。

「これらの手段には、必要な雇用上の不利益処分や学校関係者の停職処分も含まれる」

ディサンティス知事は他でも、親ハマス運動をしている外国人の居住ビザや留学生の学生ビザを取り上げ、本人のお金で国へ送り返すべきであると何度も語っている。ハマスはアメリカにとっても敵であり、これらの人びとがアメリカ国内で大々的に抗議デモをするのは危険だ。本来ならばバイデン政権がこういうことを言わなければならないはずなのに、どうもバイデン政権の態度は煮え切らない。もし民主党がユダヤ系アメリカ人よりも反ユダヤ系移民たちの方に迎合しなければならないと思っているのだとしたら、アメリカは私が思っていたよりもっと危険な状況にあると言える。

よく反イスラエル運動は反ユダヤ主義ではないという人がいる。我々はユダヤ人が嫌いなのではなくシオニズムを批判しているのだと。だがシオニズムとは何かと言えば、それはユダヤ人がユダヤ国家を持つということだ。特定の民族だけが独立国を持ってはいけないというなら、それはまさにその民族への差別でしかない。だから反シオニズム=反ユダヤ民族なのだ。これは言い逃れのしようがない。

実は欧米ではユダヤ人差別は昔から普通にあった。だからこそドイツではナチスがユダヤ人を収容所送りにして奴隷労働として働かせることを一般のドイツ人が支持出来たのだ。しかしここで覚えておかなければならないのは、ナチスがユダヤ人差別を行う前までは、ドイツ国内でユダヤ人へ結構融和していた。持前の商売上手から経済的にも政治的にも成功しているユダヤ系ドイツ市民は結構いたのである。だがユダヤ人が嫌いだったヒットラーがドイツの経済問題の原因はユダヤ人にあるというプロパガンダを流しブラウンシャツ暴力団を使ってユダヤ人に暴力を使った嫌がらせを始めた。もともとユダヤ人に偏見を持っていたドイツ人や金持ちユダヤ人に嫉妬していたドイツ人たちは積極的にこのユダヤ人迫害に参加したのだ。

アメリカ国内でもユダヤ人差別は普通にあった。昔は商工会や紳士クラブやゴルフ場などでユダヤ人が会員になれないところもあった。ホテルでもユダヤ人が泊まれないところはいくらもあった。ヨーロッパから移住してきたユダヤ人たちは、この差別を避けるためにユダヤ系のファーストネームはやめて子供にイギリス風のアイゼックやアービンなどという名前を付け始めたが、そういう人が多くいすぎてかえってこれらの名前はユダヤ人の名前として知られるようになってしまったくらいだ。

ではどうやってユダヤ系のアメリカ人はアメリカ社会で受け入れられるようになったのか。それはユダヤ系は商売がうまく優秀な人が多いため、ユダヤ人の間でビジネスクラブなどを作るようになり、そっちでは誰も差別しなかったため、非ユダヤ人もどんどん参加するようになり、差別的紳士クラブはどんどんつぶれてしまったからだ。ユダヤ人は医者や弁護士といった専門職に就くことも多く、億万長者の実業家も増え、被差別者から権力者へと変わり。だんだんとアメリカ社会で尊敬される立場へと変わっていったのだ。MGMスタジオなどハリウッドなどほとんどユダヤ系で支配されるようになった。

しかしだからといってユダヤ系への差別意識が全く失くなったのかと言えばそんなことはない。アメリカのエリート層の間では未だにユダヤ人への差別意識が残っている。ヒラリー・クリントンがユダヤ人嫌いなのは有名。また、黒人層の間でもユダヤ人嫌いは割と普通にある。オバマ大統領の側近で今は日本のアメリカ大使であるラーマ・エマニュエルがユダヤ系であることから、結構オバマ支持の黒人たちは腹を立てていたものである。

黒人層がユダヤ系を嫌うのはお金の問題。昔ユダヤ系移民は貧困層でビジネスをやっていた。移民一世が最初から金持ち層と商売をできるはずはないので、最初は貧困層でアパート経営をしたり酒屋経営をしたりしていた。だがそのうちに商売上手のユダヤ人がアパートの管理人になったり、金貸しになったりして、貧困層の黒人らの反感を買うに至ったのだ。これと全く同じ構図が今は東洋人と黒人で再現されている。

そして近年最も問題になっているのは、イスラム圏からの移民が激増したことにある。イスラム教徒は創設者のモハメッドからしてユダヤ教徒を憎んでいるので、アメリカに来たからといってそれがなくなるわけではない。移民を受け入れる際には民族間のごたごたも輸入する羽目になるのだということを欧米諸国はもっと真剣に考えるべきだったのだが、時すでに遅しである。

しばらく前まではアメリカで「ナチ」と呼ばれるのは最高の侮辱だった。だからTRA/ANTIFAどもが反対派に対して「ファシスト!」「ナチ」と罵倒していたのである。ところが二週間前からナチスは称賛へと変わってしまった。あっという間に反ユダヤ主義は良いことになってしまったのだ。

昨日もニューヨークの大学で数名のユダヤ人学生がハマス支持の学生集団に追いかけられ、大学構内の図書館に逃げ込みバリケードをし、そのドアを反ユダヤ学生たちが叩いてユダヤ人学生たちを威嚇するという事件が起きたばかり。そのほかにもコーネル大学ではユダヤ人は死ねなどと言う落書きが沢山書かれたりしている。以前に誰かが鍵十字の落書きをした時は「黒人差別だ」と言って大騒ぎしたくせに、ユダヤ人差別は学校側もお咎めなしだ。

誰かの代名詞を間違えたというだけでヘイトスピーチだのなんだのと言っていた学校側も、ユダヤ人差別は「言論の自由」で片付けようとする。彼等のいう反差別なんて蓋を開ければこんなもんだ。ところでTwitter(X)で「すべての差別は許さない」と言っていたトランスジェンダー活動家の口から「ユダヤ人差別は許さない」と言う声が聞こえてこないのも、やはり彼等のいう反差別とは意見の違う人を黙らせる手段でしかなかったということの証明だ。


View comments (2)

戸籍の性別変更特例法、最高裁が生殖機能を失くす手術要件を違憲との判決

あ~あ、遂に日本もここまで来てしまったのか。

25日の最高裁判定では、性同一性障害特例法の規定のうち「生殖腺がないことまたは生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること」を「違憲」、「その身体について他の性別に係る身体の性器に係る部分に近似する外観を備えていること」は「高裁差し戻し」と判断している。

これで男性器付き自称女が女湯や女子トイレに入って来れる日に一歩近づいたというわけだ。ツイッターではトランスジェンダー活動家(TRA)の弁護士などが、この判決があったからといってそんなことにはならないと言っている。何故かというと外性器の手術を必要とするかどうかの判決は高裁に差し戻しとなったからだ。しかし、これは女性が偽ペニスを持っているかどうかという話であり、これはもともと特例法の必要条件ではなかったはず。問題になるのは男性の方だ。男性器が無くなれば必然的に生殖機能はなくなる。だが生殖機能を失くすことを強制するのは違憲だというなら、必然的に特例法で去勢を強制するのも違憲だということになる。現状を見る限りこの要件が無くなるのは時間の問題だ。

またTRA弁護士が、それでも女湯やトイレなどは施設経営者の判断に任されることになるので心配は要らないなどと言っているが、戸籍がきちんと女性の人間を、いくら男性器が付いているからと言って女子施設に入れなければ、それこそ差別だということになる。なぜなら女性には二種類あり同じ扱いではないということになってしまうからだ。そういう理由で施設を訴える人間が必ず出て来て、アメリカ各地の韓国系スーパー銭湯のように、中で生物学的男女を分けるのは違法だなんて判決が出て来ることは目に見えている。日本のTRAは欧米のTRAのマニュアル道理に活動しているので間違いない。

さて、これに関して「女性の定義を守る会」の女性達が抗議の記者会見を開いた。

「女性の定義を守る会」は、LGBT理解増進法の議論の際に女性の立場から反対の声を拾い上げる団体がなかったことから、SNS上の匿名女性有志が設立。女性の定義を生物学的分類に基づく原点に戻し、女性差別を解消することを目的としており、性同一性障害特例法の廃止や性別記載変更禁止法の制定を求めている。(略)

「女性の定義を守る会」の青谷ゆかり共同代表は、「内心の自由は保証されるべきですが、たとえ手術で生殖能力がなくなろうと、それは姿かたちを女性に似せているだけで、女性と見なすことはできません。女性スペースの利用は生物学的女性に限定すべき。最高裁の決定は身体的弱者である女性の生存権や尊厳を軽視しており、女性の人権を侵害するもので、断固として受け入れることはできません」と主張。性別変更については例外も含め認めない姿勢を取っている

まさしく青谷ゆかりさんのおっしゃる通りだ。私は昔から特例法事態が悪いと言って来た。一旦人間の性別は変えられるとしてしまった以上、その要件がどんどん緩和されるのは設立当時から想像できたからだ。

私は以前にその話をTwitterでした時に、「女性スペースを守る会」の男性弁護士の方から、特例法を廃止したら性自認至上主義が進むだけだ、特例法こそが最後の防波堤なのだから特例法を批判しないでもらいたいと言われた。しかし今回の判決でも明らかになったように特例法は防波堤の役割も果たしていない。手術要件が無くなれば結局性自認だけで誰でも好き勝手に戸籍の性別を変えることができるようになる。他の条件もどんどん緩和され、結局は性自認のみのいわゆるセルフIDが日本でも横行するようになるのだ。

青谷女史も最終的には特例法を廃止する方向で進むべきだとしている。特例法が通った時、手術をした人の暮らしにくさばかりに焦点が当てられ、戸籍変更による社会への悪影響は一切吟味されなかった。多くの人は最近になるまでそんな法律が通っていたことさえ知らなかったのだ。

青谷女史は海外で起きている様々な問題や子供の性転換という危険な医療についても言及し問題点を訴えた。

 今後は国に対し、「女性のあらゆる領域に対して『生物学的性別』に基づいた分類を実施すること」「特例法によって戸籍変更を行った者の実態並びに現実に起きている問題の調査の実施」「特例法そのものが女性・女児の生存権や尊厳について議論されたことがないことを踏まえ、女性の当事者団体を交えて廃止に向けた議論を行うこと」などを求めていくとしている。

私は「女性の定義を守る会」の行動を全面的に応援する。女性スペースを守るためには世の中には男女の身体の違いで分けなければならない場所と状況がある。戸籍上の性別が変えられるなどという法律があっては、それを守っていくことは不可能だ。

今現在戸籍を変更して異性として埋没している人はそのままにして、今後はそれを不可能にしていくべきだ。高裁で性器の手術は不必要という判決が出る前に、私は特例法は女性の人権を害するものだとして特例法撤廃を求める裁判を起こす必要があると思う。


Comment