お前の土地は俺の土地、アメリカ環境庁の横暴に立ち向かった市民

国の役人が一般市民の土地に令状もなしに突然現れ、建築中の家は聞いた事もない法律に反するので建設を即中止し、しかもそれまで規則を破っていた罪で何百万ドルという罰金を課すと言われたらどうするか。これは恐ろしい社会風刺の映画でもなんでもない。実際にオバマ政権下におけるアメリカ市民の身に起きている現実なのである。
自由国家の基本は個人の所有物(特に土地)を政府は勝手に取り上げることが出来ないことにある。政府が個人の土地を押収する場合にはよっぽど合法な理由がなければならないし、その理由を明確に提示する義務がある。だから警察が個人の住宅を捜索する際には必ず令状がいる。高速道路などの公共施設建設のために私有地を使う場合は、それ相応の補償をする義務がある。だが、オバマ王政権下の環境庁(EPA)のお役人どもにはそんな理屈は通らない。
サケッツ夫妻は数年前に.63エーカーの土地をアイダホのプリーストレイクに2万3千ドルで購入した。土地は湖からすぐそこという格好の避暑地。土地は開発中の分譲住宅地のど真ん中にあり、市から上下水もひいてもらった。三年前、夫妻は住宅建設に必要な許可をすべて取り寄せ、何もかも合法に揃ったところで住宅建築作業を開始した。
突然環境庁のお役人が建築現場に現れ、サケッツ夫妻の建築は環境保全規則に違反しているといって建築の即中止を命令。基盤のために掘った穴を埋め、10フィートごとに木を植えろなどと要求し、サケッツ夫妻の土地をフェンスで覆ってしまった。夫妻の土地はそのまま三年間なにもせずに放置された状態になっている。
環境庁の役人は、サケッツ夫妻が自分の土地に家を建てるのに、なんと50万ドルの許可金を要求。それをしないならば一日3万7千5百ドル、現在の合計総額なんと4千万ドルを課すと脅迫している。
夫妻は EPAから、土地購入の際はその土地が『湿地帯』であるかどうか調べる義務があると言われたという。

「それで調べてみたのですが、『その土地が湿地帯だと指定されていることをどうしたら知ることができるのですか』ときいて『これがその地域です』と言われた場所を実際にみたらうちの土地は含まれていないんです。」と夫人。

そこでサケッツ夫妻は法廷に訴えようとしたところ、裁判所はそういう業務的なことについては判定できないとはねつけられたという。夫妻は先ず「法律遵守命令」に従い25万ドルの手続き量を支払って建設許可をとり、その後で決定に抗議するようにと言われた。それをしないのであれば、一日ごとに$37,500の罰金を課すと。
$27000ドルで買った土地に家を建てるのになんで25万ドルの手続き料を払わなきゃなんないんだよ!そんなことが出来る市民がどこに居る?
環境庁は民間市民が自分の資金で購入した私有地をあたかも公共地であるかのようにあつかい、しかも市民から土地を奪っておきながらなんの補償もしないどころか、土地の所有者が家を建てようとしたといって膨大な罰金を課すと脅迫しているのだ。こんなことが自由国家でおきてもいいのか?
というわけで、ザ・パシフィックリーガルファウンデーションという基金団体がサケッツ夫妻になりかわって弁護士ダミエン・シェフをたて、最高裁に訴えたところ、最高裁はこのケースを取りあげることとなった。
問題の焦点は政府が補償なく市民の土地を取り上げることが出来るかどうかということにある。
サケッツ側の言い分は環境庁のやり方が米国憲法修正条項の第五条、「市民の命と自由と所有物は合法な手続きなくして奪われてはならない」に反するものだと主張。
環境庁はクリーンウォーター(清潔な水)規制が、環境庁に規制に従わない市民を罰する権利を与えていると主張している。
しかし問題のなのは、クリーンウォーター規制の内容は非常に漠然としており、どのような行為が規則違反なのか明記されていないことにある。サケッツ夫妻は環境庁に自分らがどの規則をどのように違反しているのか書面で提示して欲しいと要求したが、環境庁は自分らにそんなことを証明する責任はないと言われたという。度重なる夫妻の要求に環境庁がなんらかの書類を送ってきたのはなんと7ヶ月後。
つまり、環境庁の役人は自分らの気分次第でどのような土地も環境保全地区に指定することができ、それがどこかにきちんと記されていようがいまいが、市民に多額の罰金を要求してゆすり取る権利があると主張しているのだ。
しかも環境庁がふりかざす「法律遵守法」によると、環境庁はサケッツ夫妻の私有地に令状もなく勝手にはいりこんだり、夫妻の個人的な会計情報を取得する権利もあるのだという。
市民が自分らがどんな規則に違反しているのかも言い渡されずに土地を奪われ罰金を課されるというなら、役人が個人的に私腹を肥やすためにありもしない法律を笠に着る可能性は多いにある。実際にはらった罰金が役所に届いているのかどうか全く疑わしい。そんなことが許されるならこれはもう代表制共和主義などというものではない。
もし政府にそのような権利があると最高裁が判定した場合、最早我々は自由の国アメリカに住んでいるとは言えなくなる。私にはとても最高裁が環境庁の横暴を認めるとは思えない。このケースの展開は非常に大事なものだ。


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生きて帰って栄誉賞を受賞した海兵隊員

アメリカ軍隊で栄誉賞(メダル・オブ・オーナー)といえば、軍事行為のなかでも一番最高の栄誉を讃える勲章であり、よっぽど勇敢な行為をした人でなければ受賞することはできない。大抵の場合は、そんな勇敢な行為をした人は戦闘中に亡くなることが多いため、生きて帰って来た軍人にこの勲章が与えられることは先ずない。
ところが、実際にアフガニスタンでほぼ単身で命がけの救命作戦を実行して、30余名のアフガン兵の命を救って生きて帰って来た海兵隊員に、その栄誉賞が与えられ、先日大統領からの授賞式が行われた。
ダコタ・メイヤー海兵隊兵長(Corporal Dakota Meyer)21歳(現Sergeant, 日本陸軍なら伍長の位)は、2009年アフガニスタンにおいて待ち伏せを食い、しかも一般市民への被害を恐れた上部から援軍を拒絶され見捨てられたアフガン隊の兵士らを救うために、ハンビー運転手のイワン・ロドリゲズ・チェバス伍長(Sgt. Juan Rodriguez-Chavez)を説得して単身で現場に向かった。
戦闘現場に着いたメイヤー兵長は、自分の危険を顧みずにハンビーから降りて、負傷して動けないアフガン兵を次から次にハンビーの後ろに乗せ、自分に襲いかかる敵と闘った。メイヤー兵長は自分を止められるのは死しかないと、死を覚悟で闘ったという。
我々は、たった一人では何も出来ないと思い勝ちだが、たった一人でも、こんなすごいことをやってのける人が居る。
以前にもアフガニスタンの山奥で300人からのテロリスト相手にたった四人で闘ったシール部隊の話を紹介したことがあるが、(四人のうち生き残ったのは一人のみ)アメリカ兵ってのは偉大だ。
メイヤー伍長の栄誉に拍手を贈りたい。


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オバマ政権の男尊女卑明るみに出る、元スタッフ達の告白

2009年にも当ブログで、私はオバマ政権内の女性差別について書いたことがある。オバマは男性スタッフ達と一緒にゴルフをしたり、ホワイトハウス内部でフットボールやバスケットボールのトーナメントを行なったりして、女性スタッフには参加出来ないイベントが沢山おこなわれて女性達は疎外されているという話をした。
今回出版されることになったロン・サスキンド氏著の”Confidenceman: Wall Steet, Washington and the Education of a President”は、元ホワイトハウススタッフ200人をインタビューして書かれたもの。それによると、ホワイトハウス内部は女性にとって非常に険悪な環境であり、女性スタッフは何かと性差別を受けているという。
サスキンドは、毛沢東崇拝発言で顰蹙を買った元コミュニケーションディレクターのアネット・ダン女史がある会議において、『ホワイトハウスは女性にとって法廷が指定する「険悪な環境」という定義に完璧にあてはまる』と語ったと書いている。(ダン女史本人は、そんなことを言った覚えはないと語っているが。)
「私は一片の肉片のような気がした。」と語ったのは元経済アドバイザーのクリスティーナ・ロマー女史。英語で”a piece of meat”という表現は、取るに足らない存在という意味。
ダン女史も2008年のオバマ選挙運動のテレビ広告に女性が一人も登場していないことに苦情を発したことがある。当時彼女は女性の視点が全く反映されていないと不満を述べていた。
オバマ王が男性スタッフを贔屓して女性スタッフをないがしろにするボーイズクラブ的姿勢は以前から他でも指摘されていた。それにしても左翼リベラルたちの偽善には今更ながら呆れる。
常に右翼や保守を男女差別だ人種差別だと差別者扱いしておいて、実際に本当の差別を行っているのは自分らのほうなのだから。
問題なのは、左翼リベラルの少数派が左翼リベラルによる差別を黙認していることにある。差別行為は右翼や保守派の場合のみに問題にされ、加害者が左翼リベラルなら問題にならないというわけ。
確かアン・コールターが書いていたが、左翼リベラルには「犯罪」そのものは存在しない。存在するのは「犯罪者」のみ。つまり、ある種の行為が犯罪となるかどうかは、その行為を行う人によって決められるというもの。
本当のフェミニストならオバマ政権の男尊女卑を真っ向から批難すべきなのだが、多くのフェミニスト達はフェミニストである前に左翼リベラルだから、左翼リベラルの政治家を批判するようなことは絶対に出来ない。だから左翼リベラルの職場における男尊女卑は多分右翼保守派での職場よりずっとひどいと想像できる。
加害者が左翼リベラルの人気者オバマ王では、男尊女卑など問題にならないというわけ。偽善だね。


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太陽光発電会社の倒産で明るみに出たオバマ政権と企業の癒着

オバマ政権が政府資金を何億ドルと注ぎ込んで融資した太陽光発電会社、ソリンドラ社が8月をもって倒産したが、その倒産のいきさつが明るみにでるにつけ、オバマ政権はもともと利益を上げる可能性のないソリンドラ社に融資の形で政府資金をつぎ込み、企業主と共に私腹を肥やしていた疑いがあきらかになってきている。下記はWSJ日本語版のブログ記事より。

カリフォルニア州フレモントを拠点とするソリンドラは、ベンチャー・キャピタルからの多額の出資に加え、2009年に政府から5億3500万ドルの融資保証を受けていた。そのソリンドラが(2001年8月)31日、連邦破産法11条適用を申請する予定だと発表した。同時に生産を停止し1100人の正社員と契約社員を解雇した。(中略)

3月に本ブログは、ソリンドラが昨年、増資を検討した際、同社の企業価値に対する投資家の評価が2008年の10億ドル超から2億~2億5000ドルまで急減したことを報じている。
 同社は大規模な工場を建設するために政府の融資保証を受けた数カ月後の09年12月に新規上場を申請した。しかし、昨年、この申請を撤回した。さらに最高経営責任者(CEO)を交代させ、コストを削減して再建を図ろうとした。
 しかし同社は、コストが高止まりするなか製品価格の下落に苦しめられた。マサチューセッツ州の工場を閉鎖し、今月倒産したエバーグリーン・ソーラーや、インテルから分離独立し、操業を始めたばかりのニューヨークの工場を閉鎖したスペクトラワット・ソーラーと同様だ。
 ソリンドラのブライアン・ハリソンCEOは「この環境で資本を増強するのは不可能だった」とする声明を発表した。
 3月、同CEOは、業界のカンファレンスで、同社が2つの大きな過ちを犯したと語っていた。過度に成長を追い求め、業界の変化に無頓着だったというのだ。

政府が企業に肩入れすると、実際に企業がきちんとした会社かどうかというよりも、その企業が時の政権にどれだけ役に立つ存在か、もしくは政治家個人にどれだけ献金できるかといったような癒着度で融資の是非が判断される可能性が強い。ソリンドラ社の場合はまさにその典型だ。
ソリンドラ社の成功率は最初からまるで見込みがなかった。そして同社への融資は極めて危険を伴うとホワイトハウス自身が承知していたらしいことが内部の電子メールのやりとりで明らかになった。
政府の予算委員会が2009年に送ったメールにおいて、委員会はソリンドラ社の経営モデルの落ち度を指摘しており、ソリンドラ社自身も税金による多額の融資なくしては経営が傾くと認めていることを記載している。
ワシントンポストによれば、下院エネルギー商業副委員会が公開したメールでは、同委員会の調査で、5億ドルの政府融資の裏にはかなり眉をひそめるような計算が含まれていると記されている。
エネルギー省が6千7約万ドルの積み立てローンを思案している間にも、政府機関の役人の一人は今年の一月、こんなことを書いている。

「ソリンドラの不当たりによる見栄えはかなり悪い。もしこの先ソリンドラがつぶれたら、後になるほど良くない。特に2012年の選挙運動に熱が入る時期と重なったらかなりまずいことになる。」

また予算委員会の役員は、上層部にソリンドラの経営不振について知らせる必要があるとして、政治的見解は普段我々の関わることではないが、委員長から個人的に長官のお耳にいれておく価値はある。と言った内容のメールを送っている。
予算委員会やエネルギー省の役人たちは、最初からソリンドラの経営不振を承知していたというのもひどいが、ソリンドラ社に勤める社員達ですら、工場建設中から社が中国等の競争相手に勝つ可能性がないことを承知していたという。
先日ラジオのインタビューで話をした元ソリンドラ社員の女性は、

工場を建設している間にも、なにせ5千万ドルの工場ですから、みんな中国がすでに、より経済的なソーラーパネルの製造方法を開発していたことを知ってたんです。みんなこの工場がうまくいかないって解ってたんです。でもそのまま建てたんですよ。

しかも、この女性によると、自分は決して上層部の従業員ではなかった。自分が知ってるくらいだからオバマ王やホワイトハウスが知らなかったはずがないと付け加えている。
最初からうまくいかないと解っている企業に5億ドルも注ぎ込むなど、いったいどういう神経なんだ?もっとも、5億ドルがすべて工場建設や会社の経営に注がれたという証拠はない。あちこちで個人が汚職をしていた可能性多いにありだ。オバマ自身の汚れた手が関わっていることは先ず間違いない。


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ナチス党オバマ王、反乱分子密告サイトを設立

ブッシュ前政権の頃は、ブッシュ大統領に関するあらゆるガサネタがまことしやかに報道されたが、ブッシュ前大統領は人間が出来ていたから、まったくの虚偽報道でも事実歪曲報道でも、それが直接国家安全保障に響かない限り、ブッシュ自身も内閣も報道官ですらも特に抗議もせずどんと構えていた。(はっきり言って理不尽な攻撃に対する抗議はもっと積極的にすべきだったとカカシは思うのだが)
それに対してオバマ王の肝っ玉の小さい事ったら信じられない。面の皮が薄いというかなんというか、ほんのちょっとした批判にも耐えられないらしい。そこでオバマ王は何と自分に対する批判記事を書いているジャーナリストや報道機関を密告せよとばかりにホワイトハウス公式サイトを設置した。その名もアタックウォッチ

最近のオバマ大統領及び大統領の功績に対する批判の増加を心配している諸君、今こそ事実に基づいて反撃すべき時だ。アタックウォッチドットコムを訪れ、頻繁なののしりや新しい攻撃を記録し、諸君が観たり聞いたりした偽情報を報告せよ。

オバマケア(オバマ発案国民皆保険案)が高くつくとか、オバマ大統領はイスラエルの敵だとか、そんな噂はすべてオバマ大統領を陥れるための偽りだ!というわけ。
しかし、そうやって人々からの通告があった報道機関やブログやウェッブサイトなど、いったいホワイトハウスはどう対処するつもりなのだろう? 
このウェッブサイト設立はすぐさまインターネットでお笑いぐさになっている。ミスター苺など自分でオバマ批判記事を書いて通告したりして遊んでいる。カカシもついでに通告した。(笑)


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911を忘れない

あの恐ろしい日からもうすでに10年も経ったなんて信じられない。私は今でもあの時のことは鮮明に覚えている。
2001年9月11日、火曜日。私は今の仕事を始めてまだ三週間目だった。あの日が火曜日だったと覚えているのは、火曜日は新入社員の対テロ研修がある日だったからである。研修は9時からの予定だったが、7時までには出社しておきたかったので家を出たのは6時をちょっと過ぎた頃だった。
高速に乗る時に何時ものようにカーラジオをつけると、地元ラジオ局のDJでラリー・エルダーの声が聞こえてきた。変だと思ったのは、このDJの番組は普段は午後で、朝の担当は別の人だったことだ。当時の朝番組は確かニューヨークからの全国ネットだったので、貿易センター攻撃のせいでNYからの放送が途絶えて急遽地方局の放送となったせいなのかもしれない。
その彼が「アメリカ史上で最悪のテロが起きた。」と語ったのを聞いて、「え?何、何がおきたって?」と声高にラジオに問いかけたのを覚えている。その後にエルダーが感情的に何か色々はなしていたが、私には何が起きたのかよくわからず、「だから何が起きたのよ?」と何度もラジオに怒鳴りつけた。そのうちにやっとニューヨークの貿易センターに旅客機が二機続けて突っ込んだということが解った。
ニューヨークから中継をしていたラジオのアナウンサーが貿易センターの中にはまだ何千人の人が避難出来ずに居て、窓から手を降って助けを求めている人や高い階から人々が飛び降りているという話をしていた。そして中継をしていたアナウンサーは突然話すのを止めて、「何の音だ?」と叫んだ。「何かが爆発したような音がしました、、、あ、第一棟が崩れています!なんてことだ、まだ沢山人が残ってるのに、、、」そして続けて第二棟が崩れ落ちたのを聞いた。
そして三機目がペンタゴンに突っ込んだことや、行方不明になっていたユナイテッド93機がピッツバーグに墜落したらしいというニュースが次々に入って来た。
私の通勤時間は車で一時間ちょっと。この恐ろしい話を聞きながら運転していたら、だんだんと頭がぼーっとなってきてめまいがしてきた。そんな状態で高速道路を運転しているのは危険だと思ったので、高速を下りようかなと考えているうちに何時もの出口がでて来た。なんとか職場にたどり着くと、職場の門の前はいつにないものすごい警備体制。いつもより時間をかけて身分証明や車の審査が行われた。
長い警備の列を通り抜けて、やっと車を駐めて外に出ると、私は足下がふらついて思わず車によりかかるように倒れ込んだ。頭がふらふらしていた。「ああ、なんてことだ、なんてことだ」と頭の中で繰り返しているつもりだったが、実際に声に出していたように思う。
朝早く出勤していた同僚達の間では、すでにこの話でもちきりになっており、9時になって研修室には一応行ったが、CIAから派遣されていた指導員の人が、「私が話そうと思っていた事は意味がなくなってしまった」と言って、研修は中止。結局研修室でみんなでテレビ中継のニュースに見入っていた。私は恐ろしくて涙もでなかった。隣に座っていた人に「なんだか気持ちが悪くなって来た」と話したのを覚えている。
誰も普通の仕事など出来る状態ではなかったので、私たちは午前10時頃に家に帰された。ミスター苺に電話しようとしたが、何故か電話は通じなかった。
帰宅してみると、夜遅くまで仕事をしていて朝寝坊をしていたミスター苺は、まだ朝のニュースを見ておらず、「大変な事が起きた」という私の言葉の意味をすぐに理解できなかった。「テレビ付けて、大変な事が起きたのよ!」その後私がどんなふうにミスター苺に事の詳細を説明したのかは覚えていない。ただ、「大変な事が、大変な事が」と繰り返していたような覚えがある。
ミスター苺はリビングにすっ飛んで行きテレビを付けた。どのチャンネルも同じような映像を繰り返し映していた。
私はあのテロが起きた時に、ジョージ・W・ブッシュが大統領で本当に良かったと思う。不幸中の幸いとはこういうことをいうのだ。ブッシュはWTCの攻撃がテロであることがわかると、指定された政府の飛行機以外、アメリカ上空におけるすべての飛行機の航空を禁止した。アメリカの航空圏内への出入りは一切禁止されたのだ。あんなことはアメリカの歴史始まって以来前代未聞の出来事だった。
しかし、あの命令がでなかったら、もっと多くの旅客機が乗っ取られていたことは間違いない。テロリスト達はニューヨークに続いてシカゴやロサンゼルスへも突っ込む計画だったことは後の調べて明らかになっている。誰がどの旅客機に乗り込んでいて、どのようにハイジャックするつもりだったのかまでは明らかにされていないが、多分テロリスト達は飛行機が飛び立たないと悟った時点で人ごみのなかに姿をくらませてしまったのだろう。
もし当時の大統領がアル・ゴアだったらどんなことになっていたのか、考えただけでも恐ろしい。
あれから10年、アメリカは二つの戦争を闘った。タリバン政権を倒しフセイン政権を倒した。アルカイダはほぼ壊滅状態となったが、アラブの紛争はまだ始まったばかり。まだまだ世界は安全とは言えない。いや、今アラブで起きてる紛争は世界中に悪影響を及ぼすだろう。油断大敵である。
あの恐ろしい日を我々は忘れてはならない。我々を皆殺しにしたい悪の存在を忘れてはならない。我々の敵が誰なのか、それを忘れた日に我々は再び攻撃されるからである。


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オバマも主流メディアも労働組合暴力団員の人質まで取る暴力行為を黙認

先日、アメリカの勤労感謝の日に労働組合員の前で演説をしたオバマ王を紹介する際に、ティームスター労働組合の組長で悪名高いジミー・ホファの孫にあたるジェームス・ホファが、ティーパーティーに対して非常に挑発的な言葉を使って文字通り宣戦布告をした。
アリゾナで民主党議員の演説会場でキチガイ男が乱射事件を起こした時には、何の関係もないのにサラ・ペイリンや他の保守派の過激な言動が暴力を誘発したとして、さんざんお説教じみたことを言っていたオバマ大統領だが、自分を支持する労働組合の組長が文字通り「茶会等の畜生どもを取り除くべき」とティーパーティーに宣戦布告をしたというのに、なんの批判もない。
ホワイトハウス記者団のなかで、ただひとりジャーナリストとしての誇りを保つABCテレビのジェイク・タッパーがホファの発言について大統領報道官のジェイ・カーニーに詰め寄った。

カーニー:先ず大統領の言葉ではありません。

タッパー:大統領が演説した会場での組長の発言です。

カーニー:わかっています。ワシントンでは誰かと関係がある人が何かいうと何故か関係あると思われた人がその発言を認めるか否定するかしなければならないといったしきたりがありますが、大統領はその場にいなかったのですし、、いえ、その場に居ましたけど、大統領が話す前の三分間で大統領は聞いていません。それ以上は私には特に申し上げることはありません。

タッパー:私たちの何人かは大統領選挙選の報道をしてきましたが、マケイン候補の運動中にマケイン氏を紹介した人が当時議員のオバマ候補について何か言い、気を悪くしたオバマ候補側からマケイン候補側に謝罪を求めた事があります。マケイン候補はそれについてきちんと謝罪をしています。

カーニー:ホファ氏の発言は彼のもので、彼は労働組合運動を代表して発言しています。大統領は大統領の意見があり、私は大統領を代弁しています。大統領はアメリカの労働者について、労働者を助け職を作ることの大事さなど、自分の意見を提示できたことに満足しています。

タッパー:ということは、この次の大統領選では、共和党候補者の意見のみに注目すべきであって、候補者の後援会の人や紹介者の発言は無視してもいいという姿勢なわけですね。

カーニー:申し上げることはすでに申し上げたと思います。

タッパー:ではそれが基準なんですか?

カーニー:あなたがたは好きなように報道すればいいですよ。

タッパー:私たちも誰かが何か言う度にカブキみたいなことはしたくないですよ。もしそれが基準だというなら、

カーニー:基準は、カブキシアターに注目するのではなく、私たちが経済を向上させ職を増やすために取る行動に焦点をあてるべきなのです。

カカシ注:英語でカブキシアターというと、日本の歌舞伎の話ではなくて、くだらない事で言い合いをする内容はどうでもいい猿芝居のような行動を指す。
要するにホワイトハウスの基準とは共和党候補を応援する保守派の発言は、些細な事でも挙げ足を取って言いがかりをつけどんどん叩くが、自分を応援する支持者の発言や行動はどんな暴力行為でも見て見ぬ振りをする、いや、かえって応援する、というダブルスタンダードなのだ。ダブルスタンダードはリベラルの専売特許だろうが。今更驚くことではない。
このやり取りが興味深いのは、そんなダブスタは当然のこととしてリベラル主流メディアには受け入れられているのに、タッパーがあえてカーニー報道官にそれを問いただしたことにある。報道陣からいつもやんわりと扱われることに慣れているカーニーがタッパーの詰問にきちんと答えられないのは当然だ。
さて、その暴力団、、労働組合の話はまだ続く。
ワシントン州のホファが全国組長を勤めるAFL-CIOの組員である港湾労働者500人あまりが、港を襲撃、貨物列車などを破損し警備員を数時間に渡って人質にとるという事件が起きた。このグループは数日前にも警察と衝突しており法廷は港に近づかないよう令状をだしていた。だが、驚く事に逮捕者は一人も出ていない。
組合員たちは、港湾の会社が組合に所属しない労働者を雇い、どんどん組合員と取り替えて行っていることに腹を立てている。自分らには港湾で働く権利があると組合は主張する。憲法では働く権利なんてどこにも保証されてないはずだが。そんな権利があるなら、雇用主は誰も首にできない。もっとも組合はそういう社会主義を理想してにしるのだから当たり前だ。
こんな暴力行為を行って抗議をするくらいだから、いったい港湾労働者たちはどれほど劣悪な労働条件で働かされているのだろうかという疑問が湧く。ところが、組合員たちがもらってる給料は普通の中流家庭の労働者の賃金よりずっと高い。
2007年における西海岸港湾の労働者の年収は平均して12万5千ドルから14万5千ドルに及ぶという。これが現場監督ともなると20万ドルにもなるという。他にも労働者は年間5万ドルに及ぶ数々のベネフィットを貰っているという。普通の会社だったら課長とか部長クラスでもこんなには貰ってないだろう。ましてや一介の平社員だったら6〜7万ドルが普通なはずだ。道理で港湾側が組合に所属しない労働者を求めるわけだ。
私は仕事柄港湾労働者の仕事に立ち会うことがあるが、彼らは絶対に残業はしない。朝は8時にはじめ、昼休みはきちんととって4時になるとピタと仕事を止める。だから船側がのろのろしていて仕事が長引いた場合には法外な値段を払って翌日来てもらうことになるから大変だ。
で、このような暴力行為に及ぶ組合について、大統領はいったいどのような態度を取っているかといえば、この騒ぎが起きている真っ最中に、この暴力団のリーダーであるリチャード・トラムカはなんと大統領の議会演説に招待されている。大統領夫人の横にちゃっかり座っているこの暴力団リーダーに対して、何の暴力も振るっていないティーパーティーを散々批判してきたオバマも民主党議員たちも何の批判もしない。
ビッグジャーナリズムのDana Loecshが指摘しているが、主流メディアもまるで何事もなかったようにこの事件を完全無視している。
大統領があからさまにリベラル側の暴力を奨励し、保守派の市民運動や言論を弾圧するのは偶然ではない。ジェイク・タッパーがカーニーに問いつめ、カーニーが答えられなかった大統領の基準とは、まさにリベラル優遇保守弾圧というあからさまなダブルスタンダードなのである。
ウィスコンシンの小学校勤務さんがウィスコンシン州で起きている労働組合の暴力沙汰について無知だったことでも解るように、主流メディアはオバマ大統領の意志通り、リベラルの暴力は完全に無視。今回のワシントン州での湾岸労働者たちの暴力沙汰も地元のローカルテレビ局がちょっと報道しただけで、全国ネットではまるで報道されていない。


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911十回忌式典から宗教と消防士警察官を追放したニューヨーク市長

先日、2001年9月11日にニューヨークで起きた同時多発テロの10回忌を目の前にして、ミューヨークのマイケル・ブルームバーグ市長は、追悼式の式典に宗教家を一切招待しない旨を明らかにしたばかりだが、今度は旅客機二機が貿易センターに追突した直後に救援に駆けつけたファーストリスポンダーと呼ばれる警察官や消防士らは一切招待されないことになったと聞いてさらに驚いた。
市長は、特定の宗教家を招待して他の宗教家への招待が漏れた場合に、はずされた一部の人々が傷ついたりしてはいけないという心遣いだと主張するが、宗教抜きの十回忌なんて聞いた事がない、それこそ遺族達の気持ちを傷つけるのではないか?
それをいうなら、911は何もテロで命を失った人々の遺族のみならず、自由を愛するアメリカ人全体への大打撃だった。アメリカ人ひとりひとりが神にすがった日でもあるのだ。その記念の日に宗教抜きの式典をやるなんぞ、市長はどういう神経なのだ?
それに、911同時多発テロを語るにつき、ファーストリスポンダー達の英雄的な活躍を無視することはできない。貿易センターで亡くなった人々の中には事件直後に最初に駆けつけて、ビルの中の人々が階段を降りて批難するなか、救命道具や消防器具を担いで反対に階段を駆け上って行った消防隊の人々が多くいる。人々の避難を誘導して崩れたビルの下敷きになった警察官たち。そうした人々をこの式典では完全無視しようというのだ。
人々の心のよりどころとなっている宗教を排斥し、人々の救援に当たった救援隊員を侮辱するなら、いったいこれは誰のための式典なのだ?
ブルーンバーグ市長は共和党とは名ばかりのリベラル。ずっと民主党員だったのに、ニューヨークでは民主党員が多過ぎて選挙に出ても勝てそうもなかったなで共和党に乗り換えたいい加減な奴。911十回忌を使って自分の売名行為にしか興味がない、クズである。


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がさ入れされたくなかったら民主党に献金しろ! オバマ王のあからさまな恐喝行為

この間もちょっと触れた連邦司法局によるギブソンギター社への嫌がらせがさ入れだが、もっと詳しいことがわかってくるにつれ、いかにこれがオバマ政権暴力団による恐喝であるかがはっきりしてきた。
この間も書いたように、ギブソンギターが「違法に輸入した」とされる木材を使っているのは、何もギブソン社だけではない。ギブソンギターのライバル会社CFマーティン&カンパニーもインドから輸入した同一の木材を使用している。だが、マーティンギター社にがさ入れは入っていない。なぜか?
聡明な読者諸君にはもう想像がついたことと思うが、まさにその通り、パワーラインによれば、ギブソンギターのJuszkiewicz社長は保守派で共和党支持。マーティンギターの社長は大の民主党支持で民主党に多額の献金をしているという。
つまり、このがさ入れは、違法木材を使っているとかなんとかいうのは単なるいいがかりであって、共和党支持の企業に対する恐喝行為だと言える。
この経済困窮の時期にライバル政党を支持しているというだけで何千人からの従業員を雇っていりう企業を攻撃し経営不振に陥れることが、アメリカ経済救済の何の役に立つというのか?オバマ王は九月の議会審議再開の前に両党議員を集めてアメリカの失業率を減らすために大事な演説を行うとか言ってるが、一方で演説なんかいくらやってみても、もう一方で気に入らない企業をつぶしにかけてるんじゃ意味ないだろう。
以前にも2009年にオバマ政権が強制的に閉鎖したクライスラーの自動車販売店が圧倒的に共和党支持だったという事実もある。 利益を上げていないディーラーでも民主党支持の販売店は閉店を免れるなど、あからさまな民主党贔屓が顰蹙を買ったことがある。
本当のオバマ王という男は、アメリカのことなんかこれっぽっちも考えていない利己主義の最低な奴だ。


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立派な革新派市民となるための左翼リベラル詭弁口座、上級編

上級編はおとぼけ、こじつけ、歪曲作戦。この技術取得は非常に難かしい。革新派でもこのような効果的な技術をつかえる人は少ない。これが出来れば立派な革新派左翼リベラルプロ市民と呼べる。
革新派諸君は決して保守派の言う過去の歴史などに注意を払ってはならない。過去を統括できる者こそ未来をも統括できるのだ。革新派にとって事実とは革新派の目的を促進するものだけなのだから。

おとぼけ: 共和党は歴史を通して常に人種差別の政党だ。

奴隷制度廃止をめぐっておきた南北戦争で一環して廃止を唱えていたのはエイブラハム・リンカーンの共和党。1960年代の人権運動で人種差別廃止の法案を提案通過されたのはすべて共和党議員。その度に民主党は猛反対をした。「人種隔離よ永遠に!」と小学校の校門に立ちふさがったジョージ・ワラス議員は民主党。元KKKのメンバーでビル・クリントン元大統領の恩師ロバート・バード上院議員も、一生通じて民主党だった、、、な~んていう歴史的事実はすっかり忘れること!

こじつけ: サラ・ペイりンら保守派が使った政治ライバルの頭の写真に標的印をつけたり、「退くな、弾をつめろ」などといった暴力的な表現をしたことが、アリゾナでおきた乱射事件のような暴力を誘発している。

政治活動を戦いに見立てて、戦(いくさ)関係の比喩をするのはアメリカの伝統。オバマ大統領でさえ大統領選で「相手がナイフを持ってきたら、こっちは銃をもちだそう」と比喩的につかっている。事実言葉ではなく本当の暴力を使って政治ライバルを攻撃しているのは民主党支持の労働組合暴力団や昇進を拒まれて切れて乱射行為にでた大学教授だったり、それをいうなら、アリゾナ上院議員を襲った極左翼の気違いだったりするが、そんなことに注目してはいけない。危険なのは左翼による文字通りの暴力行為ではなく保守派の戦闘的な比喩表現のほうなのだとこじつけること。
歪曲は相手が言ったことをこちらの都合のいいように言い換えて、それを何度も繰り返すことで、注意を払っていない一般市民に相手が失言したと思わせる技術である。

わい曲:サラ・ペイりンが自分が外交経験があることを示すためにアラスカ知事としてロシアと常に交渉してきたことを語る際、「アラスカにはロシアが見える地域もある」と言ったことをおちょくって、土曜の夜のコメディアンが言った「私の家からロシアが見える」というジョークをあたかもペイリンが言ったかのように繰り返す。

ペイリンの家があるワズラ市からは地理的に言ってロシアを見ることはできない。それを指摘して、いかにペイリンが地理に疎いか、どれだけ現実を知らない能天気なアホ女であるかを強調する。
このなかでも一番大切な技術は「おとぼけ」である。保守派がどれだけ911事件自作自演陰謀説を崩す有り余る証拠を示そうが、地球温暖化説がでまかせである証拠が次々に提示されようが、数日後にはそんな討論は全くされなかったかのように同じことを繰り返す。
革新派諸君、君たちが一番心得なければならないことは、真実とはリベラル主義を促進するものであり、リベラル主義を後退させるものは虚偽である、ということだ。だから、オバマ大統領のゴルフの回数がたった二年半でブッシュ大統領の数倍に及ぶとか、オバマ大統領のほうがブッシュ前大統領より休暇を多く取っているとか、オバマ大統領の二年半で生まれた国家負債がブッシュ時代の八年間の数倍に及ぶなどということは全て「事実」ではない!
カカシが提示した詭弁講座の初級から上級まで完全にマスターできれば、君らはコミュニティーオーガナイザー(地域共同体組織家)オバマ大統領が誇る立派な革新派プロ市民になれるであろう。
がんばりたまえ!


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