先日、作家のJ.K.ローリング女史がツイートでスコットランドの第一相(First Ministor)が、圧倒的多数の市民の反対を押し切って本人が自認してさえいれば公的に性別を変更できる法律をごり押ししていると発信した。そしてこのままだとあと2週間以内にその悪法は通ってしまうと女史は訴えていた。このスコットランドの所謂セルフID法とはどんなものなのか、それに何故ローリング女史及び大多数の市民が反対しているのか、女史自身が意見を発表しているので読んでみたい。My article for the Sunday Times Scotland on why I oppose Gender Recognition Act reformーJ.K.ローリング。 

女史はスコットランドの女性達が新しく提案されているセル法に抗議するのには根性の要ることだったと称賛する。無論イランで命がけでヒジャブなしの権利を要求している女性達とは危険度の差こそあれ、それでも昨今のトランスジェンダーロビーに抵抗するのは勇気のいることである。

スコットランドの女性第一相である二コーラ・スタージェンは( First Minister, Nicola Sturgeon)自らを真のフェミニストと自称しているが、BBCのインタビューで新しく提案されているGender Recognition Act(性別認識法)は女性の権利を奪うものではないと主張している。

しかしローリング女史はその意見には同意できないとはっきり言う。そう思うのは女史だけではない。ローナ・ハッチキス女史(Rhona Hotchkiss)元Masters in Law and a qualification in Research Methodologyのリーダー、イザベル・カー( Isabelle Kerr)元グラスゴー&クライドレイプ救済センターーの支配人で長年強姦犠牲者の救済にあたっている女性達も反対している。

もしサージョンの新法が立法されれば、人は三か月ほど異性として暮らしたことを証明できれば性別を公式に変更できるようになる。しかし誰もこの異性として生活するということがどういうことなのかという定義を示していない。

現在の法律では個人が性別変更をするためには性同一性障害を病んでいるという医者の診断が必要である。しかし新法ではこの診断書要件が必要とされていない。多分それはサージョンが絶大な権力を持つ活動家ロビーによる、性違和の非病気化の思想に迎合してのことだろう。彼らの理屈によれば、性違和は精神病ではなく、同性愛のように自然なものだというもの。ストーン・ウォールの宣伝部長レイチェル・コーヘン(Rachel Cohen)によれば、「トランスであるということは性転換でもなければ、服を買えることではない。これは自然な性そのものである。」いったい他人が人の「本物の自然な性そのもの」を審査できるのか「私にはまったくわからない」とローリング女史。

この法律が通ってしまえば、誰でも出生届そしてパスポートの性別を公式に変えられるようになる。そうなれば、男性器が付いた男性体の男が手術を受けた人たち同様、正式に女子トイレや更衣室やレイプ救済センターやDV被害者避難センターや女子病棟や刑務所の女子収容所などに平然と入って来れるようになるのだ。

2019年にサンデータイムスが掲載した記事によれば、イギリス司法省は90%の性犯罪が男女共用更衣室でおきることを認めている。にも拘わらず、サージョンはそのような心配を一笑に付す。そして常に私たちが聞き飽きた同じ「罪を犯す人に焦点を当てるべきなのであって、すでに社会でひどいスティグマを持っている人口のごく一部である人たちに、これ以上のスティグマを与えるべきではない」という理屈にならない主張をしている。つまり、女子施設で起きる犯罪は犯罪者が悪いのであってトランスジェンダーには無関係だと言うのである。サージョンが新法が必要だという根拠としているのは次の三つの嘘からなりたつ。

その一:トランスジェンダー女性は特に危険にさらされているという嘘。スコットランドでは2009年から2019年にかけて112人の女性が殺されているが、トランスジェンダー「女性」が殺された例はひとつもない。

その二:女性を自認する男性は女性に危害を与えないという嘘。しかし女性を自認する男が一般の男性の犯罪傾向を保持していないという科学的根拠はまるでない。犯罪学者のジョー・フィーニックス博士によれば、犯罪傾向で最も重要な要素は性別である。1850年来からの犯罪を研究するうえで、犯罪を犯す80%が男子であり、特に暴力的犯罪を犯すのはほぼ全員が男子である。性自認が変わったからといって、この傾向が変わるという根拠はどこにもない。

その三:トランスジェンダーに成り済ます男性など居ないという嘘。(そういう主張はトランス差別だ)よっぽどの馬鹿でない限り、自分は女性だと偽って女性空間に入り込もうとする悪者が存在することくらい想像できる。 すでに女装男子を女性として受け入れた女性病棟や刑務所で自称女の男の性被害になった女性が多々いることが報告されているではないか。何故か自分の自然な性そのものを自覚するのは刑務所が最適な場所のようで、スコットランドでトランスを自認する犯罪者の半分が有罪になってから自認するようになるという不思議な状況がある。

拙ブログでも何度か紹介した通り、ローリング女史は25年も前からシングルマザーや性犯罪やDVの犠牲者となった女性や女児を守るために戦い続けてきた。最近になってトランスジェンダーへの憎悪からこうした主張をするようになったわけではないのだ。ハリーポッターの若い俳優たちが生まれる以前からの運動なのだ。

この法案の審議において、性犯罪生存者の何人かの女性達が、この法律が性犯罪者の女性空間侵入を容易にするという証言をしようとしたとき、審議会は彼女達の証言の公聴を拒否。書面で提出するよう支持した。しかし審議会は17人のトランス自認の人々の公聴を行った。

スコットランド政府は一番犠牲になる底辺にいる女性や女児の安全よりも、女装男達の身勝手な要求を優先させることに決めたのである。

テネシー州、ドラアグクィーンショーを違法にする法律が提案される

一方アメリカはテネシー州では、一般の父母たちが中心となって、トランスジェンダーリズムの子ども洗脳を阻止すべく多々の運動が繰り広げられている。テネシー州では、デイリーワイヤーのマット・ウォルシらが指揮をとって子供病院でも性転換手術や治療を一時差し止めることに成功したが、今度は性的に破廉恥な子供相手のドラアグクィーンショーを違法にしようという法律が提案された。

J.K.ローリング女史同様、マット・ウォルシのこの運動は、昨日今日の付け焼刃ではない。実は私自身も忘れていたのだが、2015年に書いた5歳の幼女をトランスとして育てるのは幼児虐待だ! – Scarecrow in the Strawberry Field (biglizards.net)(2015年)の中で、まだポッドキャスターとしては有名ではなかったウォルシのブログを引用していた。

そしてもちろん私も子供の性転換にはずっと前から反対だった。信じられない、子供の性転換増える! – Scarecrow in the Strawberry Field (biglizards.net) (2012年)

スコットランドの法律がどうなるかは分からない。だが、JKR女史が声をあげてくれたことで、世界中がスコットランドに注目するに至った。TRAの強みは誰の目にも触れないうちに闇の中で自分らのやりたい放題の政策をとってしまうことにある。一体奴らの悪だくみが表ざたになれば、そう簡単に奴らの思うようにはいかなくなるだろう。

そのためには、我々一般人が、事あるごとにTRAの陰謀を暴露していかなければならないのだ。

アップデート:12月22日現在。スコットランド、性自認のみで性別が変えられる性別認定改悪法が議会を通る、性犯罪前科があっても問題なし – Scarecrow in the Strawberry Field (biglizards.net)


2 responses to スコットランド政府の性自認制度ごり押しに抵抗する名もなき女性達を支持するJ.K.ローリング女史

苺畑カカシ1 year ago

https://www.dailymail.co.uk/news/article-11492797/Four-10-transgender-criminals-prison-guilty-sex-crimes-new-data-shows.html
Four out of 10 transgender criminals in prison are guilty of sex crimes, new data shows
42% of the inmates living under different gender identity jailed for sex crimes
Includes 44 jailed for rape and 14 who forced children into sexual activity
Statistics come days after MoJ revealed 17% surge in number of trans prisoners

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