苺畑夫婦カナダ旅行記 その2 神出鬼没なB&Bのゲイな亭主

カナダの最初の目的地はカルガリー。ここでは毎年スタンピードといってロデオの世界選手権が行われるのだが、我々はその最終日を観戦する予定だ。
我々が泊まったのはベッドアンドブレックファスト(B&B)といって、いわゆる民宿。宿は普通の一軒家を民宿用に改装したもので、結構心地よい寝室が二階に二部屋と一階に一部屋あった。我々が通されたのは居間付きの二階の部屋。
痩せた中年のゲイっぽい亭主は我々が着く早々巻き紙のような紙を取り出し、宿泊客の規則を説明しはじめたのだが、これはやってはいけない、あれはやってはいけない、となが〜いリストを延々と話し続けた。私は途中で完全に興味を失い窓から外を眺めながら、邪魔臭いブラインドを上げようとしたら、「さわっちゃだめ!」と亭主に怒鳴られた。
どうやら客がやってはいけない規則のなかにブラインドの調節も含まれていたらしい。「今言ったばかりでしょ!このブラインドは癖があるからやたらにさわっちゃだめだって!」何もブラインドくらいでそんなに騒ぐ事ないだろうにとおもったが、ま、ここは彼の家だ。彼の規則に従おう。
疲れているなか亭主のなが〜い説明をきかされて閉口したが、それもやっと終わっておっさんが出て行った後、ほっとしてシャワーを浴びて出てくると、誰かが入って来た気配は全くなかったのに、ベッドの上に新しいタオルが置かれていた。
一階からの階段が丸見えの居間で新聞を読んでいた主人は、誰も階段を登ってこなかったという。「気がつかなかっただけなんじゃないの?」といいながら居間に座ってテレビを観ていると、確かに誰も階段を登ってこなかったのに、にょきっと亭主が突然現れた。「あ、言い忘れたことがあったわ。朝食は7時よ。」ちょっとあなた何処から出て来たの?
二階には我々の寝室ともうひとつ寝室があり、共同の居間以外にもう一つ小さな倉庫のような部屋があった。亭主はその部屋は客用ではないので入るなと固く断ったが、亭主の神出鬼没さの秘密はこの部屋にあった。
翌朝の朝食はダイニングルームで宿泊客が一緒に食事を取った。若い娘とその母親の中高年の夫人が同席になった。その時、亭主より歳も若くごく普通のビジネスマンといった感じのパートナーの男性がこの家の作りを説明してくれた。この民宿はもともと普通の住宅を改装したものだと書いたが、亭主とパートナーは結構腕のいい大工らしく、三つある寝室をフルに活用するため、自分らの部屋は家の地下室につくったという。パートナーの説明にはなかったが、客が普通につかう階段以外に、その地下室から直接一階と二階につながるもうひとつの階段が設置され、それが二階の客立ち入り禁止の真ん中の部屋へと続いていることは容易に想像がついた。
その晩、もう一組の宿泊客が来る予定で、二階の部屋を使うから、居間は共同で使ってくれと亭主に言われた。
その日は何も予定がなかったので、ミスター苺と私は上着と帽子を買いに買い物にで、カルガリーのショッピングセンターなどを巡って土産物などを買ったあと、こじんまりしたダウンタウンのアイリッシュバーで(当たり前)夕飯を済ませて夜9時頃宿に戻った。寝室で値支度をしていると、亭主と一緒に二階に上がってくる新しい泊まり客らしい男女の声がした。「ああ、あの二人も亭主のながったらしい規則を聞かされているんだろうな、もう夜遅いし疲れてるだろうに、お気の毒なこった。」などと考えながら就寝。
ところが翌朝の朝食に一階に降りてくると、新しい客の姿はなかった。朝早く食事もせずに観光に出かけたのだろうか、とミスター苺が何気なく亭主に訊ねると、コーヒーを注ぎながら「ちがうのよ、何を思ったのか、真夜中に突然でていっちゃったのよ!慌てて出て行ったから荷物をひとつ忘れて行ったわ。後でベストウエスタン(ホテル)に届けて暮れってさっき電話があったの。」と亭主。
亭主の話だと、亭主が宿泊客の規則を説明し終わった後に、タオルだのサービスのコーヒーとチョコレートなどを寝室に届けたのだと言う。そうしたらそれから数分後にB&Bより割高の近所のホテルに急遽宿を変更し、夫婦は荷物をまとめて慌てて出て行ってしまったというのだ。
「私がコーヒーやらチョコレートを持って行ってあげたのが気に入らなかったみたいなの。放っておいてほしかったらしいわ。でも私はお客様にアットホームな気分でいてもらう主義だから、それが嫌ならしょうがないわね。」
足音もさせずに見えない階段を登って来てノックもしないで突然亭主が寝室に現れたら、誰だってびっくりするよ、と私は思った。私とミスター苺が、そんな不思議な亭主の神出鬼没さを気味悪く思わなかったのは、怪傑ゾロよろしく、隠れ部屋や階段のある家をおもしろがっていたからだ。そういうユーモアのセンスのない人なら、亭主の行動はかなり気持ちが悪かったのかもしれない。特にプライバシーを重んじる人には我慢出来ない行為だったのかも。それにしたって何も真夜中に割高なホテルに移るほどのこともないだろうと思うが、ま、そのへんはひとそれぞれということだ。


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立派な確信派市民となるための左翼リベラル詭弁口座、中級編

さて一応党のスローガンを取得したら、今度は討論を試みてみよう。中級編は質問攻め作戦である。

しかしこの際討論をする相手は気をつけて選ばなければならない。この作戦を熟知している経験豊富な人間を相手にしてしまうと自爆間違いなしである。
相手は掲示板暦が浅く、根拠を常に重んじ、自分の検索力を少なからず誇示している人間が理想敵だ。相手の検索力を逆手にとって相手の足をすくう。これが秘けつである。

先ず相手のいってることに、「そんな話は聞いたことがない。」といちゃもんをつける。相手が調べてきて「ここに書いてあるぞ」と乗ってきたらしめたものである。ここで注意すべきことは相手の書いたことに関する議論などしていはいけないということだ。相手の出した証拠は無視して次の質問をする。その答えがかえってきたらまた別の質問をする、というふうに繰り返し、相手が本来なにを言おうとしていたのか本人にも読者にも分からなくさせことができれば成功である。

例に出していうならば、「ブッシュ大統領は最初からイラク民主主義を目的としていた」という相手にたいして、「そんな話はきいてなかったぞ」という。相手が昔のスピーチをだしてきたら、「WMDはどうなったのだ?」「911とフセインの関係は?」「シリアはどうした!」「イランはどうなった」とどんどん一見関係ありそうで、実は無関係で説明の難かしい話を持ち出す。

間違っても初級の人が中級保守派とやりあってはいけない。相手にどうでもいい質問をして検索にかなりよけいな時間を浪費させることができればしめたものである。


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立派な革新派市民となるための詭弁口座、先ずは初級編

2005年にカカシが掲示板に出入りしていた頃、ネットで出会った左翼リベラル投稿者とのやりとりをまとめた投稿を再発見した。我ながら結構おもしろく書けているので、ネットアクセス不能の今週は読者諸君の暇つぶしにでもと思い掲載する。ただし、2005年に書いたものなのでちょっと時代遅れの面もあるから、その辺は多少書き換えてみた。

題して「立派な革新派市民となるための詭弁口座」まずは初心者のための手ほどき。

初心者の革新派同士の君たちは、相手とまともに議論をしても勝ち目がない。そういう君たちに最も効果のあるやり方は、スローガンをしっかり暗記し、それを何度もくりかえすことである。「戦争反対!」「教科書反対!」という具合に。記憶力のいいひとなら、誰かの書いたもっともらしい文章を2〜3節暗記して、意味がわからなくてもそれを繰り返すやり方もある。

この際なるべく相手に理解しがたい「不誠実誘導爆弾発言」といったような言葉使いや言い回しをすると効果がある。君たちがわかっていようといまいと問題ではない。相手を混乱させるのが目的だからである。

ここで大事なのは、決して相手の誘いのって質問に答えたりしないことである。初心者の君たちにはまだスローガンの中身を説明する技術はない。質問を受けたら相手が質問すること自体おかしいというふりをしよう。

「そんなこともわからんのか、あんぽんたん!」「こんなことは常識だ」「必然的にそうなるのだ!」と繰り返し、質問をはねつけよう。

それでもしつこい相手には、「人種差別者!」「男尊女卑主義者!」「ファシスト!」といったような決定的な個人的中傷誹謗でとどめをさそう。相手はこれで大抵黙る。


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カリフォルニア政府の横暴によって、砂漠から追われる人々

ブログ仲間のマイク・ロスさんが、カリフォルニアの砂漠アンテロープバレーに住む人々が次々にカリフォルニア政府の横暴によって住み慣れた土地を追われるというユートゥーブを掲載している。ビデオの中で紹介されている地元記者LAウィークリーのマラ・メルニコフの記事から読んでみよう。
2007年10月17日、カリフォルニアの砂漠に夫のジャックと二人暮らしのマーセルは、夜一人で留守番をしていた時、突然ドアを強く叩く音で目を覚ました。ドアの外には武装し防弾チョッキを着た警察官のような男が三人立っていた。
先頭の男は、自分はロサンゼルス郡の職員で Dupuis夫婦の家は郡規制に違反するので、すべて取り壊すようにと通告した。木造のキャビンは夫のジャックが何十年と住んで来た家で、ジャックが前妻と子育てをした家でもある。
マーセルは自分の家を取り巻く敷地を武装した郡職員が取り囲んでいることに気がつき、恐れおののいたという。
何故、突然郡政府が個人の敷地内に乗り込んで来て、敷地内の建物をすべて取り壊せなどと命令できるのか。そんなことが自由の国アメリカで許されるのか。いったいどんな権限があって、、、
驚く事に法律上郡政府にはその権限があるのだ。
郡にはNuisance Abatement Teams略してNATなる隊がある。名前を直訳するなら「近所迷惑排除隊」である。2006年に設立されたこの隊の仕事は、郡が取り決めた厳しい安全規則に従わない家屋や建物を排除することである。しかしそのあまりにも横暴なやり方は、砂漠に住む多くの低所得者たちを長年住み慣れた家から追い出しホームレスの憂き目に追い込んでいるという。
だいたい近所迷惑というのはお隣近所に人が住んでいるから成り立つのであり、四方八方何キロも人家のないような砂漠の真ん中に建っている家に何がおいてあろうといったい誰に迷惑をかけているというのだ?
そりゃ確かに住宅街の真ん中の家で錆び付いたトラックや壊れた冷蔵庫などを裏庭に放置していたり、裏庭の草がぼうぼうで火事を誘発するような危険な状態だったりした場合には、地元政府が家主に清掃を強制することは出来る。
普通の住宅街で突然誰かが教会を開けて多くの人々が集まって大声でお祈りを始めたり、自動車修理工場を設置されたりしたら近所迷惑も甚だしい。そういう規則違反をどんどん取り締まるのは当然だ。
だが、地元政府が課す建築規制には理解できないような不思議なものがいくつもある。例えば我々の住むLA郡のとある市では、裏庭の塀の高さが何フィートと決まっており、それより5cmでも高かったら規則違反となる。また、前庭にアメリカ人が好んで使う低いピケットフェンスという塀も何故か違法。
はっきり言って地元政府の建築規制に端から端まで素直に従っている家など存在しないだろうし、そんなことを政府役員がいちいち取り締まっていたら役人がいくらいても足りない。それでなくても不経済で困窮する州予算を、そういう無害なことで無駄遣いしてもらいたくない。
ましてや、特に誰に危険を及ぼすでも迷惑をかけるでもない人々の家々に対して、住宅街にのみあてはまるような規則を砂漠の真ん中に住む人々に厳しく当てはめる意味がどこにあるのだろうか?
Dupuis夫婦は政府の規制に協力して直すところは直すからと嘆願したが、役人は「取り壊せ」の一点張りで夫婦の嘆願には聞く耳持たずだったという。職人を雇うお金などない夫婦は長年住み慣れたマイホームを自分らの手で板一枚づつ釘いっぽんづつ取り外して家を解体したのだそうだ。
ジョーイ・ガロという元軍人の身障者に起こったこともひどい。ガロはロサンゼルスから車で一時間くらいのところにあるアンテロープバレーという砂漠に一人で住んでいた。ガロは庭に野菜などを育て食べ物はすべて自給自足。水も井戸の水を浄水して使い、電力はソーラーパネルを使い、完全に独立した生活をしていた。
回りには向こう何キロも人家のない砂漠のど真ん中。そんなガロの家に突然郡政府の役人がやってきて、ガロの土地にはがらくたが多くありすぎて「近所迷惑」で違法だと宣告。すぐさま片付けろと命令を受けた。
ガロは家の回りの灌木を取り除き、政府の言う「がらくた」も片付けた。しかし、役人たちはその後も何度もガロの家にやって来ては、やれ納屋を取り除けモーターホームを取り除けと次から次へと難癖を付けて来た。その度ごとに政府の要請にガロは従ってきた。にもかかわらず、ついに政府はガロが住んでいる家自体が汚な過ぎて近所迷惑なので破壊しろと言い渡した。そして、何と役人は侮辱にもガロにホームレスの集会のパンフレットを渡したと言う。
役人はガロに理不尽な要請をする度に近所からの苦情を理由にしたが、ガロは「うちの一番近い隣家は5キロ先だよ。誰に俺んちが見えるってんだよ。」と首をかしげている。
郡政府はこの法律は1970年代から全く変わっておらず、何も今始まったことではないと主張する。しかし以前は、こういう特に誰に被害が及んでいる訳でもないど田舎における軽犯罪の場合、見て見ぬ振りをするのが普通だった。いや、政府には他にやることがいくらでもあるから、そんな取るに足らない規則を強制する余裕も興味もなかったのである。
それが何故か2006年から突然郡は規則の施行に積極的になった。
1936年に建てられ、映画「キル・ビル」でも使われた砂漠の教会で牧師を勤めるオスカー・カステナダのところにも役人が来た。「私は22年もこの家に住んでいて、誰からも苦情を聞いた事がない」と抗議するカステナダに役人は「じゃあ我々は22年遅れて来たということだ。」と非情に答えたと言う。
郡政府は市民の住宅に無断で入り込むようなことはしていないと主張する。だが、ここに法律の落とし穴がある。
驚くことに、郡の法律では、建物が郡の規制に従って合法に住宅として登録されていない場合、住民が何十年に渡って自分の土地に住んでいようと、その土地や家屋を「空屋」と認定することが出来るのだと言う。
ここが大事な点なのだが、普通の住宅なら政府のお役人と言えども令状もなしにずかずか入り込むことは出来ない。だが、「空き屋」となればそんな遠慮はいらないというわけだ。しかも、空き屋と指定された土地には、それが例え自分の土地であっても認可なしに住む事はできないのである。もし政府の通告を無視してそのまま居座れば不法侵入で逮捕されることもある。自分の土地に住むことが法律違反になってしまうのだ!事実そうやって逮捕されて何十日も臭いメシを食わされた人々が何人かいる。
メルニコフの記事には他にも色々な人々の悲劇的な逸話が紹介されているが、砂漠の一軒家に自分らだけで住もうなどという人々は、特にお金があるわけでもなく、他にいくところがあるわけでもないので、今住んでいる家を追われればホームレスになるしかない。政府の要請に従わずにロサンゼルスの牢屋に放り込まれたひとや、郡の規制に従おうとなけなしを貯金をはたいて破産してしまった人など、その悲劇的な話は後を断たない。
しかし今までずっと無視されてきたマイナーな法律違反が何故突然武装した郡職員が強制施行するような犯罪へと変貌したのだろうか? 郡政府にはこのあたりから住民を追い出したい他の目的があるのではないか、と地元の人々は勘ぐり始めている。
砂漠に住むトラック運転手たちの間では、こうした郡の横暴なやり方に抗議するAVTOという団体が結成された。最初はトラック運転手のみの集まりだったが、そのうち砂漠に住む住民達の助け合い団体へと拡大している。
この組織のメンバー達の間では、郡の役員たちが自分らの存在を正当化するために派手な取り締まりを行っているとか、自分らの権限を誇示するためだとか、またはこの土地を将来商業用に使うために住民の追い出しにかかっているとか、色々な憶測がされている。私は多分そのどれも正しいと思う。
2006年以降、砂漠の住民たちは色々な間違いから、どのように政府と合法に闘って行くかを学んだ。もともと建築規制だの住宅規制だのに無知だった人々は、あらかじめ法律がどのように書かれているかを学んだ上で、「近所迷惑」というレッテルを張られる前に、向こう三軒両隣の人々から「近所迷惑ではない」という書類に署名してもらうなど、政府からの因縁と闘う用意をしているという。
また地元市会議員の議席が空席になったのを機会に、自分らの代表を議会に送り込むことにも成功した。
規則というのは人々の安全を守り土地を清潔に保ち、隣近所の平和を守るためにあるべきもの。それが政府がむやみやたらに権限を振り回して弱者を虐げるものへと変貌すべきではない。
しかしさすがにデザートラッツ(砂漠のネズミ達)といえども文明人。その戦い方はいかに政府が理不尽でも反撃は合法で筋の通ったものであることが喜ばしい。リベラル連中がよくやるような徒党を組んで市議事堂に乗り込むなんてことをしないでくれてよかった。
カリフォルニアの私有地の権利を守るためにも、彼らの健闘を祈りたい。


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苺畑夫婦カナダ旅行記 その1:寝坊で始まったカナダの旅

9月はほぼ毎週のように海に出る。船の上ではブログを書くような暇は全くないので、今月はちょぼちょぼと旅行記でもご紹介しよう。
苺畑夫婦は2008年の7月、カナダはカルガリーのスタンビードと呼ばれるロデオ大会見物から始まって、ロッキー山脈で五日間の乗馬キャンプ旅行をした。その話はいずれブログで詳しく書くつもりだったのだが、忙しさにかまけて放ったらかしになってなっていた。幸いにして、当時友達に書いた手紙が残っていたので、それを参考にして思い出しながら書いていこう。
まずは当時の手紙より:

お久しぶり、お元気ですか?

そろそろ夏休みに入り、お子さんたちもおうちでお過ごしの時期でしょうか? 
私たちは昨晩遅くカナダから帰って参りました。とても良かったですよ。
カルガリーではロデオトーナメントの最終戦を観戦。その後アルバータ州のノーデッグというところで、カナダのロッキー山脈のなかを五泊六日乗馬とキャンプ。一旦シアトルへ戻ってそこからフェリーでビクトリアへ行き三日間の観光をしました。シアトルからビクトリアへ行く時ものすごく海が荒れ、いつもは全く船酔いしない私が床にへばりつくほど酔ってしまいました。もっとも乗客のほとんどが同じ状態で、全く問題なかったのは数人の乗組員とうちの主人くらいでした。

第一話:寝坊で始まったカナダの旅
最初の日に夫婦そろって大寝坊!7時半の便に乗らなければならないのに、なんと起きたのが6時50分!慌てて家を出たので主人は帽子をうちに忘れて出てしまった。それを笑っていた私はレンタルカーの中に帽子と上着を忘れてくるという大ドジ。うちからタクシーではなくレンタルカーを借りたのは、タクシーより片道だけレンタルカーを借りた方が安かったからである。
空港へのシャトルバスの中で帽子と上着を忘れたことに気がついたが、もう戻っている暇等ない。仕方なくレンタルカー会社に電話してもどってくる二週間後まで保管してもらうことになった。
飛行機は次の便にも間に合わずその次の便のキャンセル待ちでなんとかワシントン州のシアトルまでは行けそうだったのだが、その後シアトルからカナダのカルガリーまでの乗り換え便に間に合うかどうかがきわどいところだった。私は出張で飛行機に乗り遅れるとか便がキャンセルされるとかいうことは、たまにあるので、特にどうとも思っていなかっただが、旅慣れしていない主人はシアトル行きの飛行機のなかでも次の乗り継ぎ便に乗れるまでは安心できないと、ずっと心配し続けていた。
しかし当初の予定では、乗り継ぎまでの待ち時間が5時間もあったで、二便も遅れた割にはにちゃんと間に合った。


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泥棒の家族に30万ドルの慰謝料?

フロンティア精神の旺盛な時代のアメリカなら、自分の領地に許可無く入って来た侵入者を撃ち殺しても、取り立てて罪に問われるなどということはなかったのだが、最近リベラル派が犯罪者の人権云々を言い出してからは、例え泥棒や強盗の被害者となった家主が正当防衛で発砲しても殺人罪や傷害罪に問われることが多くなった。よしんば警察は正当防衛と認めて犯罪者として起訴されなかったとしても、やたらに家主が発砲したりすると、泥棒の家族から慰謝料を請求されるなんてことが本当に起きるのだから油断できない。
コロラドのエルパソにて、まさにそうやって泥棒に入った先で殺された泥棒の家族が撃った家主を訴えて30万ドルの慰謝料を勝訴するというとんでもない事件がおきた。
これは2009年に自動車販売店に泥棒に入った三人組の若者が、銃を持った経営者とガードマンに追い立てられ、泥棒の一人で当時20歳だったロバート・ジョンソン・フォックスが弾に当たって死亡した事件で、泥棒の両親が幼少の孫娘に成り代わって自動車販売店の経営者とガードマンを民事で訴えていたもの。
自動車販売店の経営者ヨハン・ミラノビックと、その親戚の男性二人は、事件の数週間前から何度か入って来ては車のキーやカーステレオなどを盗んでいたこそ泥にいい加減頭にきていた。それで、今度泥棒がはいってきたらとっつかまえてやると待ち構えていたという。
訴えた泥棒の親は、息子の死は誰かが責任をとるべきだとし、息子は充分に武装していた男性たちの前には何の危険も及ぼしていなかったと主張する。しかし、警察の調べでは、泥棒に入った三人組は銃はもっていなかったもののナイフで武装していたことが解っている。
「ロブは間違った場所で悪い事をしていました。でも罰は罪に見合いません。」と母親のスーは語る。「泥棒は許されませんが、死刑は見合いません。」
明らかに警察はミラノビックと親戚二人の行為は犯罪ではないと判断したわけだが、刑事事件の有罪無罪は陪審員12人の全員一致が必要なのに対し、民事の場合は陪審員も6人で全員一致でなくても多数決で勝ち負けが決められ、証拠などの取り扱いも刑事事件より緩い基準だ。だから時によって『犠牲者』に同情するあまり、実際に原告に罪があるなしに関わらず、多額の慰謝料があてがわれることが多い。
経営者のミラノビックとその家族は、1998年に難民としてアメリカに移住してきた移民。何年もかけてやっと自分たちの事業を立ち上げたのに、くだらないちんぴらに自分らの所有物を破損されたり盗まれたりするのを黙って観ているわけにはいかないのは当たり前だ。それを守るために泥棒を撃ち殺して何が悪いんだ、と私はいいたいね!
自分で犯罪を犯しておいて、その段階で死んだ場合、それが単なるコソ泥だろうと何だろうと、怪我をしようが殺されようが文句など言えないと私は思う。これは子供が隣の家の庭から飾りのフラミンゴを盗んだとかいう他愛無いいたずらとは違うのだ。
第一、他人を傷つける気がなかったなら何故三人組はナイフを持っていたのだ? 外に出て来たのが銃をもった三人組の男ではなく、そのうちの奥さん一人だったらどうするつもりだったのだ?
第二に、ミラノビックたちはこの泥棒達が銃で武装していないとどう判断することが出来たと言うのだ?相手が銃を抜いてから反応したのでは遅いではないか。ミラノビックらは戦闘に慣れた警察官や兵士ではないのだ。相手の行動が自分に危険を及ぼすかどうか等正確な判断ができると思う方がおかしい。
陪審員は原告三人のうち実際に発砲したヨハンとライフルを提供したノバクの二人の行動は、故意で計画的なものだったとした。自分の所有物を守るために武装する行為は「故意で計画的」なのは当たり前じゃないか!入って来た泥棒を追っ払うために発砲するのが偶然の行為であるわけがない。そんな言い分が通るなら、銃を使った正当防衛そのものが成り立たない。
家族や親戚で細々と経営している自動車販売店が30万ドルの大金を慰謝料に取られたら、そのまま店を経営していくことが出来るのかどうか疑問だ。三人組の泥棒達はミラノビック家の事業そのものを破壊したのだ。
この判決のどこが正裁なんだ?


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日本メディアによる米ティーパーティー叩き

読者のSatoさんから、日本メディアによる米茶会党バッシングに関する記事の紹介があったので、こちらでも紹介しておこう。
この話を書いているのは極東ブログ

ブッシュ政権時代、米国メディアによる政権への批判は激しいものだった。なぜかそれに便乗してブッシュ政権を叩けばいいとした日本のメディアもあり、滑稽だった。それが昨今では茶会党(ティーパーティー)叩きになっているように見える。

つまるところ、日本のメディアはアメリカメディアの報道を日本語で焼き直ししているに過ぎないというカカシの主張がティーパーティー叩きにも現れているということらしい。
極東ブログの finalventは、ウィスコンシンでの弾劾選挙を例にして、いかに日本メディアがティーパーティーを悪者に仕立て上げているかを語っている。
著者自身は別にティーパーティー支持でもなんでもないと語っているが、結構冷静な視線で均衡の取れた記事なので、一読の価値あり。


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オバマ司法局、反組合親共和党ギター製造会社に嫌がらせのガサ入れ

オバマ政権を「ギャングスター政府」と言ったジャーナリストがいたが、まさにその通りだ。これがファシズムの姿そのものといえる。
連邦司法局の職員は水曜日、ギブソンギターのメンフィスとナッシュビルの工場数カ所にガサ入れを行いいくつかの木材や電子書類やギターなどを押収した。司法局の言い分はギブソンギターが違法の木材を使用しているというものだ。
しかし、ギブソンのヘンリー・ジュスコビッチ(Henry Juszkiewicz)社長によると、これらの木材は森林保護委員会(Forest Stewardship Council)承認のものであり、違法木材などではないと主張している。
ギブソン社が手入れにあったのはこれが初めてではない。オバマ政権が始まった2009年にも魚類野生動物保護局(the Fish and Wildlife Service)が由緒あるいくつかのギターを押収。にもかかわらず政府は高価で稀な名ギターを押収したままギブソン社を起訴もしなかった。ギブソン社は政府相手に訴訟を起こして自社の商品を取り戻さねばならなかった。
2009年の時の手入れは、ギブソン社が違法に生育された木材を輸入したのではないかという疑いだった。しかし、今回の手入れはインドから輸入された木材がすべての手続きを正当に取っているかどうかという、かなり怪しい容疑。
ジュスコビッチ社長がラジオインタビューで話した内容によると、自分らの会社だけが政府の標的にされており、ギブソン社が何か違法行為をしないかと政府が狙っているように思えるという。2009年の手入れにしろ今回の手入れにしろ根拠が非常にあやふやであり、同じ木材を使っている他の大手ギター製造会社が完全に無視されているというのはおかしいというのである。
この政府の手入れによってギブソン社の工場数カ所が一時的に閉鎖され、何百人という工員が自宅待機を余儀なくされている。これによってギブソン社が被る被害は何百万ドル。同社長によると、政府の目的はギブソン社倒産にあるという。
何故ギター製造業者の間でギブソン社が特別にオバマ王政権の標的にされているのか、保守派の間では、ギブソン社が組合を持っていない事、同社が共和党に多額の献金をしていることなどが原因ではないかという憶測がされている。
同じ社会主義でもファシズムと共産主義の違いは、共産主義がすべてを国営にしてしまうのに対し、ファシズムは政府が勝ち馬となる産業を決める制度だ。政府が選んだ企業は市場を独占し、その利益を政府に貢献する。「越後屋、そちもなかなかの悪じゃのう。」ってなもんである。


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国民の血税一千万ドルの浪費! ミッシェル・エビータ・オバマ妃の贅沢な休暇

アメリカの平均失業率がほぼ二桁に達しようという不景気のまっただ中、(カリフォルニアの失業率は12%とも15%とも言われている。)国民に犠牲や節約を求めながら自分らは贅沢三昧のオバマ王とそのお妃。特にミッシェル・『下々の者はハンバーガーなど食べるでない!』夫人ときたら、その贅沢ぶりは目に余るばかり。なんとお妃がこれまでに無駄遣いした休暇費用は一千万ドルにも及ぶと言う。

カカシ注:このエントリーの題名にマリーアントワネットの名前を引用していたが、フランス革命に関する歴史を知るにつけ、マリーアントワネットに対する中傷はほぼすべてが革命派による汚いでっちあげであることに納得したので、今後ミッシェルとマリーアントワネットを比べてマリーアントワネットを侮辱するようなことはしないことにした。よって、題名も本当のファシストの妻、アルゼンチンのエビータことエバ・ペロン大統領夫人の名前を使うことにする。

ミッシェル妃はここ一年で、スペインで過ごした37万5千ドルの休暇を含め、すでに42日間の休暇を取っている。これにはコロラドのセバスチャンホテルという一晩2000ドルの高級ホテル三日間も含まれている。
それに加えて今回のマーサズビンヤード(マーサの葡萄園)におけるブルー・ヘロン・ファームの宿泊費は一週間で5万ドル。
またミッシェル妃は贅沢なアルコールが好きで、休暇先のホテルでは特上のウォッカを使ったマティーニやスパークリングワインを注文するという。
内部の人に言わせるとミッシェルはバケーション中毒。今風に言えば休暇依存症。
それにミッシェルのファッションは世界中の注目の的。やたらな服は着られないとばかりに高級服の買い物に余念がない。そのあまりの使いぶりにオバマ王ですらうんざりしているという。(それはどうだかね、、)
ま、景気のいい時ならそれでもいい。ロナルド・レーガンのナンシー夫人などは元々女優だし美人だから服のセンスもずいぶん取り沙汰されたが、レーガン大統領自身が国民から好かれていただけでなく、レーガンの代になってそれまでの不景気が前代未聞の好景気に好転したこともあり、ナンシー夫人のセンスのいい高級服は微笑ましく思えたものである。
だが、今、アメリカは散々な不景気。多くの人が職を失い家を失い休暇どころではない。そんな人々の苦しみも考えずにいい加減にしろ!というのが国民の心境だ。
ところで、オバマ王の支持率はラスマスソンの統計によると強く反対が強く支持を44%:21%でなんとその差ー23%という最悪な数値が出ている。
国家の経済立て直しに全く力を入れずに、こんな贅沢三昧をやってるんじゃ、当たり前と言えば当たり前だ。


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不景気に苦しむ国民をよそに別々のジェット機で避暑地を訪れたオバマ国王とそのお妃

昨日からオバマ王とミッシェル・貧乏人はハンバーガーを食うな・妃マーサズビンヤードで休暇をすごしている。しかし夫より一足先に避暑地を訪れたミッシェル妃のため、別のプライベートジェット機があてがわれ、それにかかった費用数千ドル。いや、ジェット機の費用だけではない。おつきの車や警備などをいれたら何万ドルという単位になるはず。たかが4時間くらいのことならオバマ王と一緒に行けば半分ですむのに。
数時間後にマリンワンとエアフォースワンを乗り継いでで現れたオバマ王。護衛車の行列を作って本屋に出向き、娘のためといって本を数冊購入。そのあとはシカゴ時代からの友達3人と、ゴルフだ。これで73ラウンドかな、もう数え切れない。
この休暇は宿泊費だけで一週間なんと五万ドルという費用がかかっているのだという。 そのほか警備にかかる人件費や交通費などを加えたら、2~3十万ドルはくだらないはず。これを誰が払っているのかといえば、いわずと知れた我々納税者である。
不景気で苦しむ国民をよそに、あまりにも無神経すぎる。


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