東洋人に向かって「あなた中国人?」と聞くのは必ずしも差別ではない

私はアメリカ生活四十余年なので(しつこい!)もちろん「あなたどこから来たの?」とか「国籍はどこ?」なんて質問はよくされる。「あなた中国人?」と聞かれることも度々ある。30年以上前に住んでいたマンションには70代や80代の白人のご隠居さん達が多く住んでいて、みんな私には優しかったし親しくしてくれてたが、何度訂正しても私のことをThat Chinese girl (ザットチャイニーズガール・あの中国人の女の子)と呼び続けた。日本で言ったら昭和一桁世代にとって東洋人とチャイニーズは同義語だったのだ。

先日アメリカ上院議会の公聴会でトム・コットン議員(共和アーカーソン代表)がtiktokティックトックの代表取締役のShou Zi Chew(周受资)氏の国籍に関して「あなたは中国人か?」という質問を何度もしたことが、東洋人だからと中国人だと決めつける人種差別だという批判が高まっている。こちらがその典型的な意見。やりとりは日本語字幕があるので観ていただきたい。

この切り抜き映像だけを観て前後の文脈を理解しなければ、ブランドン・K・ヒル氏がいうように「無知なステレオタイプ」な質問だと勘違いされる読者もおられるかもしれないが、実はこの質問には理由がある。

先ずこの公聴会はなんのためのものだったのかということを理解しなければならない。これはTikTokを含めMeta, X, SnapやDiscord, Facebookといったソーシャルメディアが子どもに悪影響を与えているのではないかという前提で開かれたもので、各メディアの代表者たちが招かれて質問を受けたのである。トム・コットン議員はもともとTikTokには非常に批判的な立場であり、アメリカでは使用禁止にすべきだとすら言っている人だ。そしてその理由というのが中国共産党にある。

聡明なる読者諸氏はご存じかもしれないが、TikTokは元々中国のソフトウエアで、使用者が自分で撮影した短いビデオをアップして共有できるアプリである。TikTokは中国本土ではDouyin(抖音)と呼ばれており中国資本のバイトダンス(ByteDance)が所有している。いまやTikTokの人気は世界中で2兆個の携帯機器にダウンロードされており、その影響力は(特に子供や青少年の間で)すさまじいものである。「ユーザーデータが中国政府に収集される可能性があるという国家安全保障上の懸念や子どもたちの安全のために、いくつかの国がTikTokの使用を制限、禁止、または禁止しようとしている」とウィキにはある。

実はトランプ大統領の時代にTikTokの使用を禁止しようという動きがあったのだ。これはアメリカ市民の情報が中国共産党(CCP)に筒抜けになっているという懸念だけでなく、CCPはTikTokのアルゴリズムを使ってプロパガンダを流しているという懸念があるからなのだ。例えば最近やたらと若い人たちの間で親パレスチナやオサマ・ビンラデンの手紙崇拝などの思想が広まっているのも、TikTokの影響が非常に大きい。CCPが反イスラエルで親パレスチナなのは先日もお話した通り。

つまりこういう背景がある以上、アメリカのTikTokCEOが中国共産党員かどうかという質問は非常に正当なものなのである。無論トム・コットン議員のような知識の高い人が公聴会に招いた人の略歴を把握していないはずはない。現に彼は周氏の妻子がアメリカ国籍であることを知っていたのだ。だからこの質問は周氏が中国人かどうかを知るためのものではなく、彼がCCPとどういう関係にあるかを知るための質問だったのだ。コットン議員はこの一連の質問について、「(周氏)自身が、彼の会社のように、中国共産党の影響下にあるかどうかを追及するのは、まったく妥当なことだ」と述べている。

こういう正当な理由があったにも関わらず、先のヒル氏のようにこれを人種差別問題にすり替えるのは非常に悪質だ。特に我々東洋人は東洋人だというだけで皆同じだと思われることに日頃から少なからぬ不満を持っている。その感情を悪用されて人種差別だなんだと言う煽りに乗ってはいけない。

出身地を聞くのは差別なのか

関連した話で、先日Xで最近日本に帰化したばかりのアンちゃんというアメリカ人女性が近所のご老人から「どこから来たのか」と聞かれて差別だと騒いでいるのを目にした。実はこれ、アメリカでも少数民族に対して出身地を聞くのは差別だと言い張る人達が多いので、アンちゃんさんも典型的アメリカリベラルだなと思わざる負えない。せっかく日本に帰化したのに、こういう下らないアメリカ思想を持ち込まないでほしいね、全く。

アメリカには移民が多い。それで出身地や民族は全く知らない人同士の会話のきっかけになる。言葉にアクセントがあり少数民族だったら出身地に興味を示されても不思議はない。聞いている人に他意はないのだ。もちろん少数民族だからといって移民とは限らない。二世三世になればすでにアメリカ人だ。だから「どこから来たの?」と聞かれたら「ロサンゼルス」と答えればいい。それでも「いや、だから元々はどこ?」としつこく聞かれたら「生まれも育ちの葛飾柴又、、、」冗談冗談。

相手が何を聞いているのかははっきりしてるのだから、「両親は日本からの移民だけど、私は生まれも育ちもロサンゼルス。日本のことは何も知らないし、日本語も話せない」くらいペラペラしゃべっても別にいいと思う。相手は単に話題のきっかけを探したいだけなのだ。そして反対に「あなたの出身はどこ?」と聞けばいいのだ。

アンちゃんさんも「どこから来たの」と聞かれたら、「アメリカ出身ですが、最近帰化して日本人になりました」と答えていれば質問した方も「へえ、すごいね」となって面白い会話が交わせたと思うのだが。

追記:Xでヒル氏のポストについてるリプライを読んでいたら、皆さん結構まともなことをおっしゃているので、コメント欄に貼っておく。

こちらコメント欄にあったジェニファー・ゼングという女性のポストに貼られていた写真。

TikTokの周受资が中国共産党員じゃないって?じゃ、CCP旗の横で座ってる男は誰なのよ?もちろんCCPは頭いいから「シンガポールのビジネスマン」をCEOにしてこういう質問から逃れようとしてるのよ。


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池内恵教授、多々のネットインフルエンサーに乱射攻撃で墓穴を掘る

現在のイスラエルとハマスとの紛争で、東大の池内恵教授がXで毎日のように連投しているらしい。私はブロックされているから彼が何を言っているのかは知らないが、先日よもぎねこさんのブログでご紹介いただいた(よもぎねこです♪ 自衛隊は国民を守ってくれる 池内恵教授vs小川清史元陸将 (fc2.com))というチャンネルくららの番組や飯山陽博士のYTチャンネルでも池内教授に対する批判がかなり出ていた。そしてそのどちらも池内教授の方からの攻撃的な抗議や飯山博士に言わせれば「個人的な誹謗中傷」への反論だった。

私はチャンネルくららの倉山満氏による反論のビデオを三つほど観た。また飯山女史のほうは昨日ライブストリームを観た。本来ならば池内教授が何を言ったのか私が調べてから感想を述べるべきかもしれないが、飯山女史は池内教授のXポストをいちいち全文引用して反論していたので信用できると思う。またクララの方にしても、番組側は池内教授を招待すると言っているのに対し、池内教授は研究員の一年分の給料を出演料として払うなら出てやってもいいという高飛車な態度で拒否しているので、これもクララ側の言い分に理があるのではないかと私は判断している。

それと読者諸氏もご存じのように、私は池内教授と個人的にTwitter時代にやり取りをしたことがあり、完全に人をバカにした態度に非常に腹が立った経験がある。単に私を「素人」と呼んだだけでなく、私がデマを飛ばしていると批判し、私のポストにいいねした人はすべてブロックすると言って、私からフォロワーさんが離れるようにせこい小細工をしたことがあるのだ。

昨日飯山女史も、池内氏は研究者ではない専門外の人びとを「一般人」とか「素人」といって常に馬鹿にしていると指摘していたが、池内氏は私にだけでなく、彼の論に同意しない人々をことごとくバカにする心の狭い人間であるようだ。

もっとも飯山博士も私が何か一言言ったらすぐブロックしてきたので(彼女に同意したのに)他人のことは言えないかも。ただ私が思うに女史の場合は大量のクソリプが来るようなので、私のポストも内容を良く読まずに他と一緒にブロックされた可能性は大いにあるので、そういうことにしておこう。

私は池内教授の本は読んだことがない。彼の本を読んだ他の人達の話だとイスラム教について非常に良く書かれた本だという話なので、それなりに実績のある人なんだろうと思う。ただ私が思うに、こういう問題は専門が細分化されているため、イスラム教研究者だからといって中東の紛争に詳しいかどうかとはまた別の話だし、国際法や戦闘作戦などになってくると、池内教授も完全に専門外なのである。専門外であれば池内氏もまたド素人なのだ。少なくとも三年前にハマスが停戦を守るはずがないと言った私のほうが池内氏より正しかったからね。

それにしても飯山博士も言っているように、池内氏は研究科としてこういう時こそ研究資料を分析して論文でも発表すべきなのではないか?Xなどで他人を誹謗中傷している暇があったら、、


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ナッシュビル小学校乱射事件トランスジェンダー犯人のマニュフェストをスティーブン・クラウダ―が暴露する、ソーシャルメディアは隠ぺいに必死

8か月前にテネシー州ナッシュビル市の小学校で起きたトランス自認の女による乱射事件で3人の小学生と3人の職員が殺害された事件で、犯人のマニュフェスト(声明文)の一部がポッドキャスターのスティーブン・クラウダ―によって暴露された。クラウダ―は正規のルートを通じてこの情報を入手したのではなく、ナッシュビル警察の内通者から手に入れた。まずは事件の内容から。

2023年3月27日、テネシー州ナッシュビルのグリーン・ヒルズ地区にあるアメリカ長老教会の教区小学校「コヴェナント・スクール」で銃乱射事件が発生。トランスジェンダーの男性(生得的女性)で同校の元生徒である28歳のエイデン・ヘイル(生まれはオードリー・エリザベス・ヘイル)が、9歳の児童3人と大人3人を殺害した後、メトロポリタン・ナッシュビル警察の警官2人に射殺された。

アメリカで乱射事件が起きる度に犯人の動機はその日のうちに発表されるのが普通だ。特に犯人が白人で動機が異人種への差別である場合は大々的に報道され、何日にもわたってニュースサイクルで話題になる。犯人がトランプ支持者の保守派だったりすればなおさらである。反対に犯人が黒人や他の有色人種である場合で被害者が保守派の白人を狙ったものだったりすると一応報道はするものの、反対の場合と比べて数日後にはもう報道されなくなる。数年前に起きたアメリカ至上最高の犠牲者数をだした最悪の乱射事件であるラスベガス事件などは犠牲者のほとんどがカントリーウエスタンファンの白人だったことから、全く詳細が報道されないうちに銃規制の話に変わってしまった。

この事件に関しては何故か犯人の動機が全く報道されなかった。多々のメディアがそのマニュフェストを手に入れようとしたが、その度に法廷によって阻止されるなどしてずっと隠蔽されていた。ナッシュビル警察はこのマニュフェストを公表する気は全くない意思を明らかにしていた。

何故なのか?

それについては一体このマニュフェストに何が書かれているのかが問題となる。下記はその一部。原文は汚い言葉だらけだが、DeepLによる上品バージョンの翻訳はこちら。

「あのガキどもを殺せ!」。「私立の高級学校に通い、派手なカーキにスポーツリュックを背負い、マスタングやコンバーチブルに乗る父親を持つクソガキどもを。このクソガキどもめ。そのモップみたいな黄色い髪の弱虫どもを撃ち殺したい。このクソガキどもを皆殺しにしてやりたい!白人の特権を持ったクソガキどもめ。くたばれ、くたばれ。」

“Kill those kids!!!” one page reads. “Those crackers going to private fancy schools with those fancy khakis and sports backpacks, with their daddies [sic] Mustangs and convertibles. F*** you little sh**s. I wish to shoot you weaka** d***s w/ your mop yellow hair. Wanna kill all you little cr*ckers!!! Bunch of little f***ots with your white privileges. F*** you f***ots.”

ナッシュビル警察が犯人像について発表するのに消極的だった、というより積極的に隠ぺいした理由は犯人が男性自認の女性であったこと、そして彼女が白人差別主義者だったことにある。犯人本人も白人で同学校の元生徒なので、特権階級というなら彼女本人もそれに含まれる。

犯人は明らかに狂人だった。精神科治療も受けていたということは前々から解っていた事実だ。それで警察は単にこれが狂人による単発的な事件だったということで済ませようとしたのである。だから事件当初は彼女が男性を自認しているトランスジェンダーだと言っていたのに、すぐに犯人は気の狂った女だという報道に変わってしまった。超左翼の白人差別主義トランスジェンダーが犯人だなんてことになると左翼メディアとしては非常に都合が悪いからだ。

今後このような事件を未然に防ぎたいと思うのであれば、犯人の動機を知ることは非常に大事だ。すでに精神病を患っている女性が大量の男性ホルモンを摂取すればどんな悪影響があるのかということや、そんな精神的に無防備な人間がアメリカの教育現場で何かと白人がすべての悪の根源であり、白人は特権階級だという教育を受けていたことと彼女の動機とは関係があったのかどうか、こうした因果関係は十分に吟味されるべきである。そのためには彼女のマニュフェストは事件後即座に公表されるべきだった。彼女の動機を知ることは、今後このような犯罪を防ぐことに何かしらの役に立つかもしれないからである。

クラウダ―がこのマニュフェストを公開した直後、ユーチューブはすぐにこの動画を削除。動画を引用した他のユーチューバーのアカウントが凍結されたりした。フェイスブックやインスタグラムやレディットでも同じように動画は削除された。辛うじて残っているのは独立主義のRumbleとイーロン・マスクのXだけである。

とはいってもマニュフェストの内容はあらゆるメディアが再掲しており今更隠しようがない。ただ多くのメディアはマニュフェストの内容よりも、それを公式な発表ではなく漏洩という形で報道したクラウダ―批判に終治している。内容について語るより、そんな内容の声明文を発表することがあたかも犠牲者家族の傷を再び深めることになるかのような報道である。

今でも犯人が小学校に入って乱射する様子(犠牲者は映されていないが)や、犯人が警官に撃たれる動画など探せばいくらでも出て来るのに、犯人の声明文が発表されたら家族が余計傷つくとかおかしな話である。


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キャンセルカルチャーに積極的に加担していたユダヤ系有名人たちが次々に悟るユダヤ人差別の現実

ハリウッド映画界は人種差別や女性差別に敏感で白人男性キャラをやたらに黒人女性キャラに書き換えたり、ミーツ―運動の頃は女性が被害者だと訴えさえすれば証拠もないのに男性俳優たちのキャリアを潰して悦に入っていたり、BLMへの支持をためらいなく行っていた。トランス差別は駄目だといって代名詞を間違えただけの人びとをソーシャルメディアで叩いたり、トランス女性は男性だと言ったJKローリングのような有名人を散々非難してきた。アメリカにとって一番の危機は白人至上主義だとまで言っていた人たちもいた。では今起きているあからさまなユダヤ人差別については俳優たちは皆立ち上がってビデオでも作って「ユダヤ人差別をやめよう!」と訴えるのかと思えばそんなことはない。英語的表現をするなら「この沈黙は耳を擘く(つんざく)ほどだ」。

これについてユダヤ系の芸能人やプロジューサーたちがハリウッドの偽善主義に声を上げている

人気スィットコムの俳優・コメディアンであるジェリー・サインフェルド、ジュリアナ・マーゴリス(Julianna Margulies)を筆頭にハリウッドのプロジューサーやNBCニュースの前社長ノア・オッペンハイマーなどが昨今の反ユダヤ傾向のついてハリウッドの沈黙を批判する声明文を公開した。

芸能人のジェリー・サインフェルド、サシャ・バロン・コーエン、ジョシュ・ギャッド、イーライ・ロスを含む数百人の全米脚本家組合(WGA)組合員が10月15日、ハリウッドで最も強力な組合のひとつである自分たちの組合が、当時イスラエルに対するハマスの攻撃について声明を出さなかった「唯一の主要ハリウッド組合」であることを非難する公開書簡に署名した。

この書簡には、オッペンハイマーと『ミセス・ダウトファイア』の脚本家ランディ・メイエム・シンガーの署名も含まれており、この問題に関するWGAの偽善を指摘している。

毅然とした態度で臨むことに関しては、全米脚本家組合は常に模範を示してきた。雇用主が私たちの作品を搾取しようとしたとき、ギルドは勇敢に声を上げた。BLM運動が起こったとき、ギルドは当然のように声を上げた。MeTooの清算が行われ、ハリウッドが変わらなければならなくなったとき、ギルドは再び声を上げた。

「しかし、テロリストがイスラエルに侵入し、ユダヤ人を殺害し、レイプし、誘拐したとき、ギルドは沈黙を守った。」

署名者たちはまた、10月7日にイスラエルで起こったことについて明確な声明を打ち出し、WGAや自分たちの考え方に従わない他の組合は “筋書きを失っている “と示唆した。

太字で強調された彼らの手紙は、「私たちは、ハマスが無実の市民に対して犯した凶悪な犯罪を明確かつ強力に非難したい脚本家グループです」と宣言している。

イスラエルとパレスチナの人々の対立は複雑で微妙なニュアンスに満ちているが、10月7日に行われた犯罪は単純で残酷だ。もし私たちがそれを、蛮行というとんでもない行為と呼ぶために立ち上がることができないのであれば、私たちは筋道を失っているのです」。

大ヒットTVドラマ『ジ・アメリカンズ』のショーランナーであるジョエル・フィールズは、先月開催されたVarietyの “Hollywood & Antisemitism Summit “において、自身の発言でWGAを非難した。パネルでフィールズは、「脚本家組合はわれわれを深く失望させた」と宣言した。

彼はさらに、「歴史の正しい側にいることを確認するために常に声明を出している組織なのに、悲しいことに沈黙を通して声明を出している 」と付け加えた。

芸能人やプロジューサーや脚本家などにはユダヤ系が非常に多い。ハリウッドはWWII戦前からユダヤ系によって成り立ってきたといっても過言ではない。にもかかわらず何故今回に限ってハリウッドは沈黙を守っているのか。

女性コメディアンのエイミー・シューマー(ユダヤ系)も10月7日後にイスラエルの犠牲者に同情的なコメントをソーシャルメディアで繰り返し、メディアが反イスラエルのプロパガンダを広めていると批判すると、彼女のインスタグラムには沢山の批判が集まった。その凄まじい勢いに彼女は自分のコメント欄を規制した。シューマーは極左翼リベラルで私が彼女の言うことに同意したことは一度もない。彼女自身もこれまで自分と意見の合わない人たちのキャンセルをほくそえんでいたクチであるから、今回彼女がどれほど批判されようと同情の余地はない。とはいうものの、彼女がユダヤ系だからというだけでなく、無実の民間人が虐殺されたことを悲しむことも、メディアが反イスラエルの報道をしていると指摘することも正当な行為だ。ずっと左翼リベラルでキャンセルカルチャーの恐ろしさに気付かなかったシューマーも、今度のことで左翼の邪悪さを少しは学んだだろうか?

最後に人気ユーチューバーの話をしよう。イーサン・クレイン(Ehan Klein)はイスラエル出身のアメリカ人で妻はIDFで兵役を務めたこともある。私は彼のことは良く知らないのだが、彼はもともとそれほど政治的な動画は作ってこなかったらしい。

クレインは昔はジョーダン・B・ピーターソン教授をインタビューするなどして、割とまともな動画を作っていた。ところが最近トルコ系で極左翼のハサーン・パイカースというユーチューバーと組んでポッドキャストを始めた。その頃からクレインはかなり左翼に感化されてしまったようだ。そして以前には教授のことを尊敬していたにもかかわらず、いつの間にか教授を批判しおちょくるようになっていた。これについてピーターソン教授は左翼に迎合して常に彼等に合わせようとしていると、いつかほんのちょっとの間違いで奴らは牙をむくよと忠告していた。

10月7日直後、イスラム教徒であるハサーンとユダヤ人であるイーサンがハマスとイスラエルの戦争について話していた時、寄せられたコメントを読んでイーサンはショックを受けた。何故なら今まで自分のファンだと思っていた人たちがほぼ全面的にハマスの行為を正当化し、イスラエルが全面的に悪く虐殺された人たちは自業自得だと述べ、しかもイーサンがユダヤ人であることから、彼をシオニストの豚などと罵ったからである。これを語っているときのイーサンは怒りと悲しみで涙を抑えるのがやっとだった。

イーサンはもともとイスラエル政府には批判的であったしネタニヤフは弾劾されるべきだと語ってきたが、そんなことでは怒るファンたちは気が収まらない。すこしでもイスラエルに同情的なことを言うイーサンを心から憎んでいる様子だった。いや、イーサンがどれほどイスラエル政府を批判しようとも、イーサンがイスラエル出身のユダヤ人であることがそもそも気に入らないのだろうから何を言っても無駄だとは思うが。イーサンは本当に自分が迎合していた極左翼のファン達がどういう人間の集まりだったのか知らなかったようだ。

イーサンはハサーンとのポッドキャストを辞めソーシャルメディアからも距離を置いている。もし彼が戻ってくるとしたら、多分もう政治的な話はしないのではないだろうか?


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反応ビデオに違和感があったのは私だけではなかった!

私はユーチューブを観ていて、時々遭遇するのが「リアクションビデオ」というもの。これは別の誰かが作ったビデオをそのまま映して自分らで反応するという動画だ。昔は他人の動画を少しづつ見せながら、ひとつひとつ反論していくというものが多かったのだが、最近は他人の作った動画をそのまま映して自分が「ふーん」「はーん」と反応している顔を映すだけで特に意見を言うでもなくそのままで終わるというのが多くなった。しかも元の動画を誰が作ったのかさえ言わない人も増えた。

私は前者のように人のビデオに自分の意見を足していくというやり方なら、フェアユースという形で著作権には触れないのかもしれないと思っていた(ただし日本ではこの規則がかなり違うので要注意)。しかし後者の、自分は何も貢献せずただ他人のビデオを放映して自分が反応してる顔だけを見せるのは、あまりにも怠慢ではないかと思った。しかもオリジナルの制作者の動画のリンクもつけないのは、ほぼ窃盗ではないかと思っていた。それで私はいわゆるリアクションビデオは嫌いだった。

ところが他人のTikTokを使って反応しているだけのビデオで大人気ニューチューバ―になり、月収何百万円という人がいるというのを知ってびっくりした。他人のビデオを観て「へ~、ふーん、やだ~うそ~」とやってるだけで億万長者になれるとは、なんという時代だろうか。

しかしこれはおかしいだろ、と思うユーチューバーやTikTokカーたちが現れた。下記はジャックフィルムスというユーチューバーの動画だ。ジャックは数年前にプロテンシェイクのパロディーコマーシャルを制作した。当時それなりの再生数もあったが、その動画がTikTokで何百万回も再生された。もしこの動画が彼のユーチューブチャンネルで再生されていたらジャックはその動画だけで10万ドル以上の収益を得ることが出来るはずだった。問題なのはこれらの再生は彼の許可なく他人がコピーを自分のチャンネルで再掲載したものだったため、ジャックの元には一銭の収益にもならなかったのだ。

ジャックの動画はTikTokで何度も再生されたため、TikTokの動画の反応動画をユーチューブに上げているジェイソン・デルーロ(Jason Derulo)というチャンネルの目に留まった。デルーロはTikTokで見つけた動画に自分の音楽を付けて自分の反応している顔をつけるだけという動画をYTにあげて大儲けをしている男である。ジャックがいうに、彼の怠慢はすごいもので時には自分の顔をださずに音楽だけ加えて再掲載したり、時には以前の反応顔をつけて掲載していたりした。

このように他人の創作動画を創作者の名前も紹介せずに全部乗っ取って再掲載する人たちのことをジャックはフリーローダーと呼んでいる。

そしてその最たるユーチューバーがSSSniperwolfという女性。彼女のフォロワー数は5百万とかだそうで、かなりの大物。ジャックは特に彼女のやり方は悪質だとして第2チャンネルを作って彼女の批判ビデオばかり流し続けた。それに腹を立てたSniperwolfは何と生配信ちゅうにジャックの家まで押しかけ、ジャックの家を晒すと言うことをやってのけた。ジャックはその時自分も生配信中で参加者からSniperwolfがジャックの家の前で動画を撮っていると教えられて大ショックを受ける。

この事件でジャック及び他のユーチューバーたちがSniperwolfのやったことはDoxxingといってネット上では絶対にやってはいけない行為であると批判。Sniperwolfのチャンネルは凍結されるか、すくなくとも無収益にされるべきだと大炎上。

しかし彼女はユーチューブが非常に大事にしている人気チャンネルであるため、ユーチューブはのらりくらりと批判をかわし、一週間以上経ってからSniperwolfのチャンネルは一時的に無収益になると発表。彼女自身も謝罪メッセージを出した。

ま、これで一応一件落着といったところなのだが、ジャックもこれでは収まらないだろう。ただ、これ以上彼に何かが出来るというわけではないからSniperwolfのおかしなファンが押しかけてこないように身の回りは気を付けた方がいいだろう。

ただ私が思うに、ジャックは自分の動画のなかで、もしも誰かが自分の作った動画を許可もなく再掲した場合にはその都度ユーチューブに抗議すれば、ユーチューブから著作権侵害の知らせが再掲した人の途へ行き再掲を止めさせることは出来る。この事件のおかげでSniperwolfが何をやっているかに気付いた人も多いだろうし、今まで泣き寝入りしていた人も少なくとも彼女による再掲を止めさせられることが出来ることを知った。もしかすると中には彼女を訴える人も出てくるかもしれない。なので彼女の時代はそう長くは続かないのではないかという気がする。


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Twitter(X)に関する愚痴少々

ここ2~3日のツイッターでのやり取りで多少、腹の立つことがあったのだが、感情的になって言い争いをして不必要に敵を増やすのも意味はないし、また凍結されるのもつまらないので、自分のブログを使って愚痴を少々書こう。これはあくまで愚痴なんで聞き流してください。

高齢者の運転について

先日、高齢者の運転ミスによる事故について60代以上はマニュアル車に限定する法律を通すべきだという暴論に関するお話をしたが、それについてツイッターでもその提案には反対だという話をしたら、「だったら運転やめろ!」「お前みたいな老人が若者を殺してるんだ!」「体がついてこないなら運転するな!」と言った馬事雑言が飛んできた。いや、60代に向かって老人て、20代の人にとっては60代も70代も80代も同じなのか?

中高年の人なら誰でもわかるが、私は50代まで自分の体力の衰えを自覚したことはなかった。ジムにもそれまで通り行っていたし、若い人と同じ力仕事もそれまでと同じようにしていたからだ。しかし60歳を境に自分でもひしひしと年齢を感じるようになった。だから多分70代になったらもっと極端な変化があるだろうし、80代となれば全く違うだろう。だから60歳以降はといって高齢者とひとくくりにするのは非常に乱暴な論理だ。

高齢者による運転ミスのせいで若い命が失われた後で感情的になるのは分かるが、だからといって高齢者ドライバーをすべて敵に回すのはいかがなものか。それよりも前々から言っているように早期に認知症を発見できるように60代からでも認知症検査を健康診断の一貫としてやるべきだと思う。

イスラエルからの避難状況について

私は一年以上前に東大の中東研究者である池内恵教授からさんざん素人だのなんだの侮辱された上にブロックされたという話をしたが、新しいアカウントになり彼のツイートが見えたのでしばらく観察していた。それで池内教授がイスラエルの状況はさしたる危険なものではなく、わざわざ日本がチャーター便を出して邦人の救出に及ぶまでもない、定期便を予約して自力で帰ってくればいいと言っているのを読んで、何言ってんのこの人はと思っていた。

今朝、イスラエルから月曜日に帰国したという別々の邦人二家族がスペースで、彼女達が航空券を取得するのにどれだけ苦労したか、どれだけ地元のイスラエル人たちのお世話になったかという体験談を聞くにつれ、池内教授の言っていたことがどれだけ出鱈目であったのか改めて確認した。

どうして中東の専門家であるはずの池内教授はことごとく言うことがずれているのだろうか?私のような素人がアメリカの片隅でネット見てるだけで判断できることを、イスラエルにもアラブ諸国にも何度も行ったことがあり、その研究を専門としている教授が常に状況を読み間違えるのは何なのだ?

一年前に教授はバイデン大統領のプロの外交はトランプとは大違いだと言っていた。しかしここ2~3年でアラブ諸国におけるアメリカの信用度が地に落ちていることは教授も認めている。それで私もよせばいいのに「これもバイデン政権のプロの外交のおかげですね」と皮肉を込めて言ったら速攻ブロックされた(笑)。

もし仮に池内教授がバイデン政権には期待していたのに残念だ、とでも言っていれば私も少しは尊敬するが、自分の間違いを認めない教授のことはまるで尊敬できない。

しかし東大教授様が私より頭が悪いとかあり得ないし、中東の現状を正しく把握できていないとはとても思えない。それでいながらこのような出鱈目ばかり書くのには悪意すら感じるのだ。いや、これは私が感じるだけの話だが。


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男の人生を破壊したければレイプを叫べばいい、納得いかないキャンセルカルチャー

ここ数日、イギリスのラッセル・ブランドという人気コメディアンのキャンセルが凄まじい勢いで起きている。数日前四人の女性が20年前にブランドにレイプされたと名乗り出て(と言っても全員匿名)、イギリスの新聞が一斉に書きたてドキュメンタリードラマまで報道されたと思いきや、すべての情報を消火する暇もなく、ブランドは自分の所属事務所から解雇になり、レギュラー番組からも降ろされて、次々に彼が関与していた仕事から解雇されてしまった。そして本日(9月19日)ここ10年来やっているユーチューブからも無収益となってしまった。このすべてがほんの2~3日の間に起きてしまったのである。まだブランドを告発した女性達の話が事実かどうかも分からないと言うのに。いったい彼がどんな恐ろしい犯罪をしたと告発されたのかBBCニュースから読んでみる

コメディアンで俳優のラッセル・ブランドが、名声絶頂の7年間にレイプ、性的暴行、精神的虐待を受けたとして告発された。

この疑惑は、『サンデー・タイムズ』紙、『タイムズ』紙、チャンネル4の『ディスパッチ』による共同調査で明らかになった。

2006年から2013年の間に4人の女性が性的暴行を受けたとしている。

ブランドは疑惑を否定し、彼の交際は「常に合意の上」だったと語っている。

疑惑の対象となった数年間、ブランドはBBCラジオ2やチャンネル4、ハリウッド映画の俳優など、時期によってさまざまな注目される仕事をしていた。(中略)

捜査の一環として、何人かの女性がブランドに対して申し立てをしている:

  • ある女性は、ブランドからロサンゼルスの自宅で壁に向かってレイプされたと主張している。彼女は同日、レイプ・クライシス・センターで治療を受けた。タイムズ紙は、これを裏付ける医療記録を見たとしている。
  • もう一人の女性は、ブランドは30代前半、彼女は16歳(イギリスの合法同意年齢は16歳)でまだ学校に通っていたときに暴行を受けたと主張している。ブランドは彼女を “子供 “と呼び、感情的に虐待し、支配していたという。
  • 3人目の女性は、ロサンゼルスでブランドと一緒に働いていたときに性的暴行を受けたと主張し、ブランドは彼女が自分の申し立てを誰かに話したら法的措置を取ると脅したと主張している。
  • 4人目の女性は、ブランドから性的暴行を受け、身体的にも精神的にも虐待を受けたと主張している。

金曜日に、ブランドはビデオを公開し、その中で、彼に対する「重大な犯罪疑惑」を否定した。俳優でありコメディアンであるブランドは、テレビ会社と新聞社から「攻撃的な攻撃」の「羅列」が書かれた手紙を受け取ったと語った。

私はラッセル・ブランドという人を良く知らないが、たまにユーチューブで彼の話を聞いたことはある。有名人が20年近くも前の性犯罪で訴えられメディアがそれに関して大騒ぎをする時は、実際の犯罪をメディアが悪いと思っているというよりも、告発されている当人を破壊しようという協調されたメディアの意図を感じる。

例えばドナルド・トランプが民主党支持で大金持ちビジネスマンで後にテレビの人気番組の司会をしていた頃は、トランプがどれだけ女たらしかなんて話は誰も取沙汰しなかった。あれだけの人なら多くの美女が身体を投げ出してくるだろうに、そんなことを問題にする人は一人も居なかったのだ。ところが共和党から大統領候補に出た途端、トランプから性被害を受けたという匿名女性達が名乗り出て、根も葉もない言い掛かりであったにも拘わらず、メディアは大騒ぎをした。結局トランプの人気は凄まじいものだったので、トランプの支持者たちはトランプへの個人攻撃だとしてこれらの告発を真剣に取り合わなかった。

なのでブランドに対してこうも迅速かつ猛烈なキャンセルが行われるということには何か裏があるに違いないと勘繰りたくなるのは当然の話だ。

ウィキペディアで彼の経歴を調べてみると、現在48歳。2004年くらいからイギリスの人気番組の司会を始め2007年頃から映画俳優としても活躍しだし、いくつものヒット映画に出演している。そして2006年から2017年にかけてラジオ番組も手掛けていた。そして最近はポッドキャスト二つのホストもやっている。

2013年ごろからは政治活動家として、ニュー・ステイツマンという左系政治雑誌で毎週コラムをかいていた。彼の政治活動は富の不均衡、麻薬依存症、企業資本主義、環境変動、偏向メディアなどである。2014年には政治系コメディ番組シリーズThe Trewsをユーチューブで始めた。またレボリューションという本も出版している。

こうやって経歴をざっと読んでいると、どう見てもメディアが目の仇にしそうな右翼保守ではない。いや、むしろ典型的な左翼リベラル活動家のように見える。どうしてこんな人が昨今のキャンセルカルチャーに巻き込まれたのだろうか?

実はブランドは左翼活動家とはいえ、左翼リベラルが信じているすべてを素直に信じてない。例えば2020年のアメリカの選挙に対してや、1月6日の出来事に関しても、左翼リベラルやメディアとは違う考えを表明していた。また、彼が資本主義を批判するのは彼が左翼だからというより資本主義は庶民を苦しめていると本気で考えているからのようだ。それで特定の企業が金儲けのために庶民を苦しめていると思えば、どんな企業に対しても本気で抗議するのである。特に最近では大手製薬会社への批判が目立つようになっていた。

ブランドがメディアの逆鱗に触れたのではないかと言われているのが、最近ビル・マーが司会するトークショーで述べた内容だ。

  • 疫病でモダーナやファイザー関係の製薬会社では新しく40人の億万長者が生まれた。
  • アメリカの国会議員の三分の二がこうした製薬会社から政治献金をもらっている。
  • ファイザーの会長は2020年にワクチンは金儲けのために作ったのではないと言ったが、2022年ファイザーは1000億ドルの収益を上げた。
  • ワクチン開発の経費はアメリカ国民が払ったのだ。
  • 医療危機で製薬会社が儲け、戦争で防衛産業が儲け、エネルギー危機でエネルギー企業が儲けるというシステムだと、常に危機状態が続いてしまう。こうやって一般人が必要とするものとエリートのそれとはどんどん分かれて行ってしまうのだ。

これは理想的社会主義思想の持主なら考えて当然のことだろう。しかしご存じのように本物の社会主義は非常にエリート主義で偽善の塊だ。だからブランドのように理想と現実の矛盾を指摘するような人間は目の上のたんこぶなのであり、非常に不都合な存在なのだ。

強姦事件というのはその日のうちに警察に行って被害届を出しても証明が非常に難しい犯罪だ。特定の場所と時間がはっきりしていて、そこの加害者とされる人間と告発者が一緒にいたことが解っていたとしても、よしんば二人が性行為に至ったことが証明できたとしてですらも、お互い同意の上ではなかったとはっきり証明することは至難の業である。それで被害者がいくら自分は被害を受けたと訴えても、証拠不十分で被告が無罪になること、いや起訴すらされないことの方が多いのだ。

にもかかわらず20年近くも前に起きたとされる犯罪をいったいどうやって証明することが出来るというのだろうか?本当に強姦が起きていたとしても、告発者の証言以外にどんな証拠が残っているというのだろうか?

アメリカはどんな人でも有罪が証明されるまでは無罪として扱うことが原則となっている。ジョニー・デップの家庭内暴力の話にしても、デップの映画出演が次々にぽしゃって数年経ってから、実は暴力を受けていたのはデップの方で元妻の方ではなかったことが証明されたが、人気絶頂期の役者が数年も働けなかったことは彼のキャリアにとって大打撃であった。

ブランドがもし本当にそんなひどいことをしていたのなら、なぜ彼が人気テレビの司会者だった頃に誰も何も言わなかったのだ?ブランドは自他ともに認める女たらしで、一か月に80人からの女性と性行為を持っていた時期があったと公表している。もし彼が普通に女性を虐待するような男だったのなら、当時から色々噂になっていたはずである。それが事実であったならメディアが何も知らなかったわけはない。それなのに人気俳優だから、左翼活動家だから、という理由で彼の所業を黙認してきたのだとしたら、そのせいで多くの女性が犠牲になっていたのだとしたら、そっちこそ問題ではないのか?

私はブランドが無罪か有罪かは知らない。だが裁判で何が起きようと、すでにメディアは判決を下し罰をあたえてしまったのである。


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「子供に手を出すな」と言ったゲーマーのアバターがコールオブデューティーから消される、ファンたちは大激怒

先日アメリカで人気のあるコールオブデューティーというゲームの超人気ストリーマー、ファズィ・ニックマークスがトランスフォーブ的発言をしたとしてスキンを削除されるという記事を読んだ。実は私にはストリーマーとかスキンとか意味が解らなかったので調べてみた。

ストリーマーというのはゲームをしながらそれに関する感想をユーチューブで配信する人のことで、ニックマークスはFaZeというチャンネルでフォロワー4百万人という超人気ストリーマーだ。スキンというのは要するにゲーム内に登場するキャラクターのことで、コールオブデューティーの制作会社アクティビジョンは、ニックマークスのあまりの人気に彼独特のオペレータースキンを与えたほどだ。しかしながら、先日ニックマークスが反トランスジェンダーの発言をしたとしてアクティビジョンはニックマークスのスキンを削除してしまった。

ではいったいニックマークスはどんなことを言ったのだろうか?

先日お話したカリフォルニア州グレンデール市で起きた、教育委員会のLGBT教育に反対する父母たちをANTIFAが襲撃して混乱が起きた事件に関して、新生児を迎えたばかりのニックマークスは次のようなやり取りをした。

ブレノン・マーフィー:カリフォルニア州グレンデールの教育委員会の外で、反LGBTのデモ隊がPro-LGBTのデモ隊を攻撃している。教育委員会は6月を「プライド月間」と認定することを決議している。

パケット:僕のアパートから4ブロックで起きた事件だ。アメリカ人は今悲しい場所にいる。人々が愛する人を愛して自部自身の人生を生きられるようにしようよ。

ニックマークス:本来の問題は、小さい子供たちに手を出すなってことだよ。”leave little children alone. That’s the real issue.)

後になってニックマークスはこの発言は新しい父親として、子供の性教育をするのは親であるべきで学校ではないという意味だと説明している。彼は特にLGBTを批判する発言もトランスジェンダーに関することも言っていない。単に子供の教育の決断は親がすべきだという考えを表明しただけだ。今のところニックマークスは自分は何も悪いことは言っていないので謝る気はないと言っている。

このツイートはすでに1,130万回も読まれている。

以前にも私はゲーマーが大企業やメディアから叩かれるという話をしたことがある。(左翼ファシストジャーナリストたちによる言論弾圧の恐ろしさ – Scarecrow in the Strawberry Field (biglizards.net))ゲーム会社も自分らのゲームが人気が出るのは大歓迎でありニックマークスのようなオタクゲーマーは無料宣伝にもなるわけで大いに重宝しているはずである。フォロワーが4百万もいるようなストリーマーなら、彼一人でこのゲームに引き込んだファン数はどれだけ居ることだろう。にもかかわらず、こんな大人気のストリーマーを、たった一言、しかも特に誰を攻撃しているわけでもない、でキャンセルしてしまうとは何とも非人情な話である。こいつらには義理人情という感情はひとかけらもないのか?

これに関してコールオブデューティーの説明はというと、

最近の出来事により、Modern Warfare IIとWarzoneのストアから「NICKMERCS Operator」バンドルが削除されました。私たちは、従業員や地域社会とともにPRIDEを祝うことに注力しています。

ニックマークスは特にプライドについて何か言っていたわけではないのに、彼の発言がLGBTQ+αへの攻撃だと勝手に解釈して彼のバンドルを全部削除してしまったというわけ。私はゲームのことは何も知らないが、これはニックマークスにとっては経済的にかなりの痛手になるようだ。

このアクティビジョンの理不尽なやり方に多くのファン達が大激怒している。以前にも書いた通り、ゲーマーたちはLGBTなどには全く興味がない。彼等のほとんどは政治には無関心な男性達だ。そして彼等は昨今のゲームの行き過ぎたポリコレにかなりうんざりしていたところに持ってきて、今回のこの騒ぎである。

同じくフォロワー数数百万というストリーマーのドクター・ディスリスペクトは自分の同動画内でゲームをアンインストールしてアクティビジョンが謝るまで戻らないと宣言した。ツイッタでもニックマークスを支持し、同ゲームをボイコットしよういう声が多く上がっている。ニックマークはトゥイッチにも6百万人のフォロワーがいるんだそうだ。これがバドライトやターゲットのような結果を生むかどうかは未だ分からないが、これは観察の価値ありである。


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性自認とは何か、ツイッター上でのまるで無意味なやりとり

下記は私の個人的な記録として@anarchist_nekoというツイッタラーとやり合った性自認に関するやりとり。

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マリゴールド:性自認主義(トランスジェンダリズム)はニセ科学でカルトだと思います。 自認すれば性別が変更できるという科学的な証拠など1つもありません。似非科学です。 人間は性別変更は不可能です。 男性が心が女性だと自認主張すれば女性になれるという思想は女性差別で女性への人権侵害です。

猫:自認すれば〜の時点で自認の意味わかってないんだと思うんだけど、こういう人ってこれまでどういう本読んできたのかなぁって思う。

カカシ:へえ~、じゃあ君の読んだ本では「自認」をどう定義してるの?本読めじゃなくて、自分の言葉で説明してごらん。

猫:ほ~い。

  1. ある時点tのある社会sについて、ある集団Gst(α)は、社会的意味を持つ集団である。ただし、社会的意味を持つとはその集団に属していると認識されることが、その時点のその社会おいて、一般になんらかの規範や権利、地位と結びつくと言うことである。
  2. 1は、次のことを示唆する:Gst(β)やGst(Λ)など複数のその他の集団が持続的に存在し、かつこれらは何らかの体系の中で創意性と差異があると受容されている。この時、その体系をlと名付ける。
  3. その時、主体SはGst(α)に属していると言う:SはGst(α)に属すとされるそのほかの人の全体が持つとされる規範、行動、役割、認識などの特徴に、その一部または大部分を拒絶していたとしても、近似性があるといういう自己像を持続的克繰り返し了承ないしは志向している。
  4. sがGst(α)に属しているととき、「sのlに関するアイデンティティはGst(α)である」と表現する。

カカシ:君の言葉で説明してごらんと言ったはず。悪いけどこれ何が書いてあるのかさっぱりわからない。

猫:これ私のことばよ。

カカシ:あ、っそう。そうやって訳のわからないことを書いて他人を煙に巻くのが君の仕事なんだね。君が大学の教授とかでないことを祈るよ。学生が可哀そうだもん。

猫:反論ないならこねこの勝ちだけど?

カカシ:反論もなにも君が何を言っているのか分からない。具体的に性を自認するとはどういう意味なのか、それを普通の日本語で出来れば例を出して説明してもらいたいもんだ。

猫:こっちの方がむずいと思うけど。 「ある社会において『性別』と総称されるもののうちのひとつGへ結び付けられている規範や行動、役割、認識などの特徴に、その一部または大部分を拒絶しながらも、近似性があるという自己像を持続的かつ繰り返し了承ないしは志向する状態であること」

カカシ:なあ~んだ、御託を並べている割には中身がないね。つまるところ自分がステレオタイプの性別基準のどちらに、より当てはまるかという自分の主観による判断にすぎないということだ。性自認はあくまでも主観であり客観での判断は不可能。だからこんなものを基準にされては社会は成り立たない。

猫:うーん、Cマイナス 自分の読みたいとこを読むんじゃなくて、まずはテクストをきちんと読む癖が必要だと思う。

カカシ:何がどう違うのか説明してごらん。君のやり方は訳の分からない御託を並べて他人を煙に巻こうとする左翼のやり方だと思うけどね。

猫:回答を添削して欲しいなら、どこをどう読んで、その解釈に至ったのか明記して!

カカシ:「ある社会において『性別』と総称されるもののうちのひとつGへ結び付けられている規範や行動、役割、認識などの特徴 」

つまりステレオタイプ。

猫:そうだね、そこはそう読めるね!続きは?

カカシ:「その一部または大部分を拒絶しながらも、近似性があるという自己像を持続的かつ繰り返し了承ないしは志向する状態であること 」

主観的に自分が近似性のある方に属すると判断すること。

猫:ここが違うね!

カカシ:どう違うのよ。

猫:なんで「主観」なんてワードどっから出て来た?「判断」なんて私は行ってる?

カカシ:君がその言葉使いをしたかどうかは問題ではない。これはあくまでも自認の定義だからね。文字通り自分で認めるということは他人が君をどちらの属性に属するかを決めることは出来ない。自分で判断してどちらの属性がより自分に合っているかという判断が必要だ。ということは必然的に君個人の主観による判断が必要となってくる。まとめると、自分が性の属性のどのステレオタイプに一番当てはまるかを自分で判断して決めること、が性自認ということになる。客観性はゼロだ。

猫:うーん、Fかも まず「定義」じゃなくて「説明」です。 後半は何も関係ない持論書いてるだけだね とりまわたしの説明が理解できてるか本題じゃないはずなんだけど、このままはなし脱線させてってもいいよ、どうする?

カカシ:私は最初に性自認の定義を君が理解する言葉で説明してほしいと言ったはず。私の解釈が間違っているというなら、そこを指摘してきちんと説明すべき。それが嫌なら別にいいよ。

性自認の大前提が主観だ。客観的に個人がどのような性を自認しているかを確かめるすべはない。ここが問題。世の中は客観的に判別できる性で分けることで機能している。それを本人の個人的な主観で変えられると社会は非常な迷惑を被る。今がその状態。

猫:「君が理解する言葉」では説明してるよ、それをカカシさんが理解しきれてないのをまず誤魔化さないでね。解説までは求められた記憶ないけど、解説して欲しいならしてあげるよ。

カカシ:私は君の言ったことは理解できないと認めているよ。私が理解できるように解説をお願いしたいね。

猫:おっけー、ここまでの議論と全く関係ないから、これカカシさんの主論にするね、これ攻撃してくから反駁してね。

  1. 性自認の大前提が主観だ。
  2. 客観的に個人がどのような性を自認しているかを確かめるすべはない。ここが問題。
  3. 世の中は客観的に判別できる性で分けることで機能している。
  4. それを本人の個人的な主観で変えられると社会は非常な迷惑を被る。今がその状態。

まず1について、わたしのモデルでは主観性を一切問うていません、わたしの提唱したモデルで主観性が大前提となってるなら、提示してください。 2について、認めます。ですが(i)何が「問題」となるのか、(ii)どうすれば「性」を確認できるのか、の2点お伺いします

3について、具体例を提示してください。 4について、根拠を提示してください お願いします

カカシ:2の客観性がないことを認めるなら1の主観性を前提にしなければ成り立たない。性自認が主観ではないのなら、客観的な認証が可能なはずだ。どちらも同時に成立することはあり得ない。

3男女別のトイレやスポーツは男女の身体の性別という客観的に判別可能な性別によって区別されている。 4それを無視すると、男子が女子刑務所で女子を強姦したり、リア・トーマスみたいな三流男子選手が女子スポーツでメダルをかっさらうという不条理が生じる。

猫:えー、この程度。。おもんな。 2を認めても1が成立するとは限らない反例:間主観性 3「身体の性別」ねぇ。具体的に何のこと言ってる? 4その「不条理」はアイデンティティを認めるがゆえに発生した問題なん。

カカシ:何逃げてるの?自分の理論の矛盾性を指摘されておちょくるしか脳がないわけ?どうやって客観的に認証できないことが主観ではないという理論を説明できるの?3と4に関しては説明の必要がない。君がそれを理解できないとしたら、君は私とは別世界に生きているとしか言いようがない。

猫:カカシさん飽きてきてるでしょwww雑すぎよ 今度は「客観的に認証できないことならば主観」に反例挙げたらいいの?んじゃあ反例:「今この瞬間の眠気」 3,4については、結局データも根拠も示せないわけ?

カカシ:しょうがないなあ。じゃあ「私は女性です」という人が本当に女性であるということを客観的に証明できない場合、いったいこの人が女性であると宣言できる根拠は、この人の主観以外のどこにあるの?

猫:なにがしょうがないんだか。全然問が違うけど、客観的に(これもどういうこと?)証明できないとしても、その人の社会的行動を通じて示されるよ。

カカシ:逃げてないで説明しなさいよ。客観的に証明できないものの実態を主観以外にどのように認識できるのか、ちゃんと説明してほしいね。

猫:待ってこれ十分説明になってるから、理解できないなら理解できないって言ってくれ

カカシ:君の言っていることは矛盾しているから理解できないと何度も言ったはずだ。誰かの言説が事実であるかどうか客観的に証明出来ない場合、その言説の根拠が主観以外のどこにあるのかちゃんと説明しなよ。

猫:いや、一つでも矛盾提示されたかわたし?! で、あなたの指摘した矛盾どれよ、早く提示して

カカシ:君が他人の発言に性自認の意味が理解できていないと批判したから性自認の定義を解りやすく君の言葉で説明してほしいと言ったはず。色々御託は並べても君の言っていることは矛盾だらけだ。その矛盾を指摘したら結局逃げの姿勢。

客観的事実でないことでも主観じゃないという君の理屈が矛盾していると言っているんだよ。

猫:私とあなたの関係は?主観?客観?

カカシ:質問に質問で答えずにきちんと説明しなよ。もう一度聞くから逃げずに答えな。答えなければ自分のいったことを説明できないと解釈する。私が女性であると宣言した場合、客観的な証明なくして私の宣言が真実であるとする根拠は私の主観以外に何があるのか?

猫:さっきのしつもんにこたえようとしてごらん。それがこたえだよ。

カカシ:はぐらかさずに答えな。

猫:質問変わってるし、再三社会との相互関係答えとるし、そのうえて「体の性別」で問題が解消されるのか問うてるんだけど、どうしたらいいの?エメラルドシティに連れてったほうがいい?

カカシ:質問がかわったのではない。君の理論の矛盾を指摘したのだ。全く堂々巡りだな。個人が男か女かを判断する基準があるからこそ社会と個人の相互関係は成り立つんだよ。つまり客観的に個人の性別を判断できない、もしくはしてはいけないというなら、それは本人の主観のみを受け入れろということになる。性自認とはつまりそういうことなんだよ。

猫:たぶんね、あなた主観とか客観とか、意味よ くわかってないのに振り回してるから、会話にならなかったんだと思う。 あと、あなたの言ってること、めちゃ山谷えり子チックなんだけど、そっち方面でも大丈夫。。?

カカシ:何故問題の本質をとことん話し合おうとせずにおちょくって誤魔化そうとするのか、それは君の理論に本質がないからだよ。よくわかったよ。

猫:これTLのみんなに判断して欲しいんだけど、わたし普通にきちんとお話してたくね?矛先ずらして個人攻撃してきたの誰さ。


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引用と転載、フェアユースと著作権侵害の境界線

以前に私はリアクション(反応)系ユーチューバーが嫌いだと言う話をした。(反応ビデオに違和感があったのは私だけではなかった! – Scarecrow in the Strawberry Field (biglizards.net))リアクション系とは要するに、他人が作ったビデオの画面を映しながら「あ~、ふ~ん、なるほど~」とか言いながら自分の反応を見せるチャンネルを指す。これは他人の動画を全編編集も加えずにそのまま出す人と、一部だけ見せてコメントを付ける人と色々居るが、基本的に自分では何も作らずに人のふんどしで相撲を取るやり方が私は好きではないのだ。

それに他人の作ったものを無断借用するのは著作権侵害にあたるのではないかという議論もある。そうすると大抵これらのユーチューバーたちは「いいや、これはフェアユースだ!」と言い訳する。このフェアユースという言葉はユーチューブ界ではよく聞く言葉だが、いったいフェアユースって何だろうと読者諸氏も疑問に思われるだろう。ではここでフェアユース(fair use)とは何か。こちらのサイトを参考にしてご説明しよう。お断りしておくが、これはあくまでもアメリカの法律。著作権に関しては国によって法律が大幅に違うので日本であてはまるかどうかはまた別の話。強調はカカシ。

フェアユースでは、他の著作者が許可を得ることなく、原著作者の著作物を限定的に利用することができます。1986年著作権法第107条(合衆国法典第17編第107条)は、「批評、コメント、報道、教育(教室で使用するための複数コピーを含む)、学術、研究などの目的での著作物の公正利用は、著作権の侵害ではない」と述べています。(略)

批評と解説。例えば、図解やコメントの目的で批評の中で作品を引用したり抜粋したりすることは、通常フェアユースとなります。書評家が新聞のコラムで、本の批評の一環として限られた箇所を引用することは、通常許されるでしょう。

ここで大事なのは、フェアユースと見なされるためには引用した元の著作物を使って、全く新しい著作物を作るのでなければならない。つまり元の著作物にコメントを加えたり、そこから別な理論を展開したりして、元の作品では得られない何かを作り出す必要がある。だから他人の著作物をただそのまま放映したり紹介したりして、あたかも自分で作ったように公開する行為はフェアユースではない。それは単なる盗作である。この間ハーバード大学のクローディーン・ゲイ元学長が自分の論文に他人の書いた論文の一部をあたかも自分が書いたかのようにして提出した行為など、その典型である。(その後彼女は辞任に追い込まれた)

ここで人々がよくやる他人のXポストをエンベッドしたり一部添付したりするのは引用なのか転載なのかということについてちょっと考えてみたい。下記は日本の憲法における引用の定義。虎ノ門法律特許事務所のサイトから引用。

(引用)
第三十二条 公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。

引用の要件としてもう少し詳しく説明すると、

引用の要件

  1. 引用する著作物が公表された著作物であること
  2. 引用して利用すること
  3. 公正な慣行に合致するもの
  4. 報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行われるものであること

1番は公共の場のXで本人が公開しているのでいいとして、この2番の「引用して利用する」とはどういう意味なのかというと、「引用する側の著作物と引用される著作物が、混然一体となっているのではなく、両者が明瞭に区別されていること(①明瞭区別性)、引用する側の著作物が主、引用される著作物が従となる関係があること(②主従関係性)が認められれば、『引用して利用すること』の要件を充足する」となっている。

例えば他人がNoteやブログに書いた記事全文をそのまま添付して、最後の方で一言二言コメントするだけといった場合は明らかに他人の書いた記事が「主」となっており単なる引用とはいえない。しかし他人の数行の短いXポストを提示しそれに反論し、その何倍もの紙面を使って持論を展開させたものなら、明瞭区別性も主従関係性も満たしていると考えられる。

3番の「公正な慣行」とは抽象的な表現ではあるが、出所明示義務を果たしていないといった明らかな違反行為が無ければ大丈夫。リンクなどをつけ出所を明示していればこれは満たされる。

4番は「批評」という正当な範囲内としてあてはまる。

さてでは次に転載とはなにかについて調べてみた。虎ノ門特許法律事務所のサイトでは転載に関する記述があまりなかったので、こちらプライムタイムマガジンのサイトより引用する。

転載とは「自身の著作物の従たる範囲を超えて、他人の著作物を複製、掲載すること」を指す。この「従たる範囲を超え」るというは具体的にどういうことなのかというと、単純に言えば他人の著作物と自分の書いたことの割合でどちらが多いのかということだ。しかしその割合がどのくらいであれば引用であり、どのくらいを越せば転載になるのかという確たる線はない。それで量だけでなく内容も問題視される。

大切になってくるのはコンテンツの内容における「主従関係」です。自身の著作物が「主」で他人の著作物が「従」であれば「引用」となります。逆に、他者の著作物が主であって、その従にあたる要素として自分の著作物を用いているのであれば「転載」となりやすいでしょう。

要するに引用と転載の線は微妙。もし自分のやっていることが転載と見なされるかもしれないと思った場合は相手の承諾が必要であり、また出所の明示も必須である。出所については引用の場合も同じ。

他人のXポストをそのまま引用する場合は、引用の範囲に入るだろうと思われる場合でも一応承諾を得たほうが無難だろう。ただ、それが可能でない場合(例えばJKRみたいな著名人のXポストとか)はフェアユースとして使わせてもらうしかない。


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