理解増進法、なぜ強制性がない法律でも通してはいけないのかを考えてみる

じつは先日、私はツイッターで竹上将人と言う人と自民党が野党のLGBT差別禁止法に対抗して提案した理解増進法について色々と話をした。私はこのような法律を安易に通すのは賛成ではないと主張した。なぜなら、トランスジェンダー差別をしてはいけないという項目がある以上、何かしらの安全弁を設けておかなければ必ずや女性施設や女性活動(スポーツなど)が危機にさらされるであろうことは、諸外国の例を見ていれば明白だからである。

しかしこの法律を推進している竹上氏は先ず、この法律は強制力はないので、違反をしたから罰せられるというわけでもなく取り立てて心配する必要はないと主張した。さらに理解増進法は雇用や職場での差別をなくすための理解を増進させようという法律であり、女子専用施設に男性が立ち入るなどという話とはまるで別の話であるとした。しかし私はこの双方とも完全に間違っていると断言する。何故そう思うのか、今日はそれについてお話しよう。

先ずこの法律に強制性はないのだから特に心配する必要はないという件について。それを主張する竹上氏は、いったい何の目的でこの法律が通るべきだと考えているのだろうか。施行力のない法律など通しても意味がないではないか?何故そんな意味のない法律を通す必要があるのだろうか?

どの政党であろうと、政府がやろうとしていることには必ず裏がある。それを知るためには”Cui bono?”誰が得をするのかを先ず考える必要がある。

しかしその前に、先ずこの理解推進法とはどんなものなのかを知る必要がある。竹上氏の言っていることだけを読んでいても、いったい理解増進法がどんなものなのか全くわからなかったので、(自分の話していることに関して具体的な話を一切しないのはトランスジェンダー活動家にはよくあること) 理解増進法を推進している理解増進会のサイトから読んでみよう。一般社団法人 LGBT理解増進会 (lgbtrikai.net)

先ずはLGBT理解増進法とは何か。

自民党性的指向・性自認に関する特命委員会が法制化を進めている法案で、正式名称は「性的指向および性同一性に関する国民の理解増進に関する法律」です。

差別禁止ありきではなく、あくまでもLGBTに関する基礎知識を全国津々浦々に広げることで国民全体の理解を促すボトムアップ型の法案です。

増進法と差別禁止法との違いについても、増進会はこのように説明する。強調はカカシ。

  • 時間は掛かるが、確実に理解が深まる
  • 一人の差別主義者も出さない
  • 与党案として成立の可能性が高い
  • 多くの学びが期待され全国の当事者団体等の活動が活性化される
  • 今後のすべての施策の基礎となる

この最後の項目を心に留めておいてほしい。

それについては後ほど説明する。ではその中身について、もっと深く読んでみよう。

このサイトの「LGBTって何?」というページがあるが、そこでトランスジェンダーに関する項目がいくつかあるが、トランスジェンダー(性同一性障害)をこのように説明している。

性別違和・性同一性障害

性別違和を持つ人(トランスジェンダーとも言います)のうち、精神科で診断されると性同一性障害となります。身体を本来の性別に合わせていく性別適合手術やホルモン治療を望む人もいますが、身体はそのままで服装や態度などで自分らしくいようと努力している人もいます。 同性愛と混同されることがありますが、意味合いは大きく異なります。 相反する性別として生きることが求められる苦痛があり、社会からの男らしさや女らしさによって追い詰められてしまいます。 当事者たちの努力で2003年に性同一性障害特例法が成立され現在に至りますが、WHOでは定義の改定が進められています。

太字の部分は、性自認という言葉を使ってこそいないが「体はそのままで、、自分らしく」という部分は明らかに性自認のみが異性の人という意味である。

さて、LGBTの定義がはっきりしところで、彼らを差別してはいけないとは具体的にどんなことを指すのであろうか。先ず竹上氏が問題としている雇用などの際の扱いについて、こちら「企業のみなさまへ」というページを読んでいて、先ほどの「誰が得をするのか」の答えが解った。

法律案では【雇用主の責務】として、雇用する労働者に係る雇用環境の整備を行うこと等を通じて労働者の性的指向・性自認の多様性に関する労働者の理解増進に努めるとともに、国、地方公共団体が実施する施策に協力するという内容で検討されています。
 この法律案は、当会代表理事が、前自民党政務調査会長稲田朋美(現当会顧問)および自民党性的指向・性自認に関する特命委員会に提案したものです。当会は、名称が示す通り、新法成立後は同法の理念にのっとり、わが国の中心となって活動できる当事者と支援者から構成された唯一の団体です。企業様には、当会に会員登録をして頂くことで、緩やかな理解を進めていく一歩をともに踏み出して頂くことができます。

増進法そのものには、具体的に雇用する側のどんな行動が差別と見なされるのか、雇用主にはどんな責任があるのか、といったことは言及されていない。

しかしご安心あれ!増進会に会費を払って登録すれば、カウンセラーが企業に出かけて行って色々とセミナーを開き、企業の理解を仰ぎます、というわけ。

なるほどなるほど、どうして強制性もない内容も漠然とした法律を通そうなんてことになったのか、だんだんわかってきたぞ。

理解増進法が通った暁には企業や教育現場はそれを基本としてそれぞれ色々な方針を作らなければならない。だが自分達だけで法律を勝手に解釈したりすれば、経産省の未オペ男性職員がしたように雇用主は理不尽な理由で訴えられかねない。企業や学校はやたらな方針で訴訟を起こされたり活動家たちから差別者扱いされないためにも誰かにそのガイダンスを求めるようになる。

そこで出てくるのが上記の増進会のような「専門家」と呼ばれる人々だ。そしてこいう専門家になるのは政府と利権関係を結べるロビー力のあるLGBT(おもにトランスジェンダー)活動家達であることは想像に難くない。

イギリスでストーンウォールというTRA団体がイギリスの国営放送や大企業などに多大なる影響を与えていたことは拙ブログでもお話した通りである。もしストーンウォールのようなTRAが理解増進法のガイドラインを決めて政府機関や企業に「アドバイス」するようになったら職場はどうなるであろうか?理解増進法には施行力がないとか強制性がないなどということは、現実的には完全に無意味になることがお分かりいただけるだろう。

さてここで読者諸氏も関心のあるお手洗いや更衣室の問題がでてくる。なぜ雇用や教育の場でLGBT差別をしてはいけないという法律が、お手洗いや更衣室といった問題に発展するのか、竹上氏は全く関係がないと言っている。以前にこの話をした神原元弁護士も増進法はそれについて言及していないと主張していた。

だが常識ある読者諸氏は覚えておいでだろう、経産省のトランスジェンダー裁判の焦点はまさにこの女子トイレにあったことを。

経産省のある男性職員は男性として入省後に性同一性障害と診断され、健康上の理由から性適合手術をうけられず、よって戸籍も男のまま2010年に女性として勤務することを許された。その際、執務室から二階離れた女子トイレを使うように求められた。男性職員は近いトイレの使用を求めたが認められず、また上司らから硬直的な態度で接せられ、人事異動も移動先で男性であることを公表しなければ出来ないと言われたことなどを不服として『2015年11月に「女性としての勤務実績を積み、同僚のクレームもない。トイレの使用制限は、女性として社会生活を送る利益を保障する人格権を侵害している」「他の女性と平等に扱われるべきだ」として処遇改善と損害賠償を求め、国を提訴』東京地裁の一審では原告が勝利したが、高裁の二審では被告の逆転勝ち。今被告は控訴中である。

この男性はもともと男性として入省し、性適合手術も受けていなければ戸籍も変更していない。客観的には今でも男性だ。こういう性自認のみが女性という職員に対して経産省は行きすぎと思われるほどの配慮をしたにもかかわらず、職員は不服として雇用主を訴えた。雇用主はこのような目にあわないためにどれだけの配慮をすることが求められるのか、問題はここである。

ここで前に心に留めておいてほしいといった、「今後のすべての施策の基礎となる」という項目を思い出していただきたい。もしもこの法律によって、性自認のみが女性である男性の女子トイレ使用が無制限に認められたとしよう。「今後のすべての施策の基礎となる」この法律のせいで、他のどんな女子空間も自認女性の男性に明け渡さなければならなくなるのだ。

ガイドラインを作っているのがトランスジェンダー活動家たちなのだから、そういうルールが出来るのは当然の話である。

だからこの理解増進法は無害であるとか、女子空間の問題とは無関係であるとかいう活動家達の戯言を信じてはいけない。野党の差別禁止法よりは多少ましというだけであって、全然女性にとって社会にとって望ましい法律ではないのだ。


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ゆっくりとだが確実に風向きが変わりつつある未成年のトランスジェンダー治療

スコットランドの特例法であるGRE改悪がされつつあるなか、人々のトランスジェンダーに関する考え方が非常にゆっくりではあるが少しづつ変わりつつあるのではないかと思う記事をいくつか読んだのでお話したい。

最近メディアは脱トランスの話題を多く取り上げるようになった。脱トランス(ditoransitioner)とは、一旦は性転換をしたが、後に後悔して元の性に戻ることをいう。特に未成年で鬱や発達障害の問題があったにも関わらず性同一性障害だと診断されて性転換治療や手術を行ってしまい後悔しているという、いわゆる脱トランス者に関するニュースをよく見るようになった。

もうずいぶん前から性転換を後悔する人がいるという話はちらほら聞いていたとはいうものの、メジャーメディアがトランスジェンダーについて報道するときは、決まって子供の頃から性違和があって未成年で性転換をして今は幸せという話だった。脱トランス者に関しては、せいぜい全体の1%で取るに足りないと言われてきた。

しかし昨今、未成年女子の性転換が鰻のぼりに増えていることから、性転換をしたのは間違いだったと後悔する人たちの数も増えている。そして大事なのはそのことを主流メディアがきちんと報道するようになったということだ。

例えばこのフォックスニュースの記事などはその典型。(Detransitioning becomes growing choice among young people after gender-affirming surgery | Fox News)。脱トランスに関しては最近ロサンゼルスタイムスやガーディアンやBBCですらも取り上げるようになった。昨日などなんとロイターが脱トランスに関する調査をしている学者の話を取り上げた。

私が脱トランス者の数がこれまで言われてきた1%よりずっと多いのではないかと思う理由は色々あるが、この2021年の脱トランス者を対象にした調査が興味深い。この調査によれば、脱トランスした人の24%が自分の性転換に関わった医療関係者に脱トランスの事実を伝えていないと答えたことだ。トランスするまではあらゆるサポートを見せた医者やカウンセラーたちも、脱トランス者には冷たい。そんな人々に当事者が相談などできなくても当然だろう。また以前にマット・ウォルシが言っていたが、未成年女子の性転換が爆発的に増えたのはせいぜいここ10年くらいだ。だから彼女たちが後悔しているかどうかという長期的な調査を行うことは今は未だ不可能である。

さて、次にトランスジェンダリズムの先駆けともいえる国スエーデンが、国際的活動をしているトランスジェンダー団体 the World Professional Association for Transgender Health (WPATH) との提携を打ち切ると発表した。WPATHの新しい代表は自らも男性から女性に性転換した女性自認男性で性転換手術医師のマーシー・ブラウワ―。

スエーデンの医学雑誌 Läkartidningen, に掲載された記事によると、WPATHが新しく発表した18歳未満の思春期ブロッカーや異性ホルモン投与や整形手術ガイドラインSOC8はスエーデンの新しい方針と真っ向から対立するとある。

スエーデンの新しいガイドラインは患者が後に後悔するような不可逆的な医療措置に関してはもっと慎重になるべきだというもので、特に若年層の場合にはその安全性についてもっと厳しい研究実験が必要であるとしている。

これまでのスエーデンのガイドラインはWPATHのガイドラインSOC7に従ったものだった。しかし今回SOC8が発表されてからスエーデンの医師たちから批判的な声があがった。それというのも、性転換治療や手術に関して最低年齢の制限を外すという項目があったことや、ユニック(宦官、かんがん、去勢男)を性自認の一種とし、子供でもその傾向があるなどとしていることに関しては、WPATHは最早、科学的な組織ではなく政治的な組織と化しているという批判が集まった。

もしこれが科学的記事という前提で発表されたのでなければパロディーだと思われただろうとスエーデンの関係者は言う。スエーデンの医療機関であるthe National Board of Health and Welfareが、WPATHのガイドラインに全く従っていないことを考えると、すでにスエーデンはWPATHが信頼できる国際的医学組織とは考えていないという証拠である。

スエーデンでは昨今18歳未満の若者の性違和に関する治療は精神治療に重点を置き、今後の治療は若者が自分の健康な体で生きていけるように精神的なサポートをする方法が取られるよういになるだろうという。これはこれまでのホルモン漬け、手術優先方針とは180度の方向転換である。性転換整形外科医が幹部を務めるWPATHの方針と沿い合わないのは当然である。

実はイギリスもスエーデンと同じような方向転換をしつつある。イギリスはタビスティッククリニックの閉鎖というスキャンダル以後、未成年の性違和治療に関して独立した調査を進めている。それで複雑な精神面での治療を施せる施設の創設に力を入れ始めている。

フランスやニュージーランドでも似たような方針が取られるようになった。そしてご存じのようにアメリカでも保守派の州で子供の性転換治療を禁止する動きが出て来ている。

問題なのはバイデン政権は性別肯定主義の熱烈な支持者でWPATHにも入れ込んでいる。なにしろ保健省の副長官がレイチェル・レビンという女性自認男なのだからしょうがない。WPATHはもはや利権団体と化している。先ほども書いたようにWPATHの新代表は未成年の性転換手術で大儲けしているマーシー・ブラウワー医師だ。そしてWPATHの重役たちも名だたる整形外科医が名を連ねている。未成年の性転換手術や治療で金儲けしている医師たちからなる組織が子供の安否など気遣うわけがない。まさしく利益相反である。そして彼らは子供たちを八つ裂きにしても受けた金でバイデン政権に多大なる政治献金をしているのだ。なんという悪魔たち!

とはいうものの、これまでジェンダークリニックを訪れる子供たちの性違和に疑問すら持ってはいけない、常に肯定しろといっていた欧州各国で、精神面の治療に重点を置くべきだという方向転換がされているというのは希望が持てる。


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スコットランド、性自認のみで性別が変えられる性別認定改悪法が議会を通る、性犯罪前科があっても問題なし

拙ブログでも何度かご紹介したスコットランドの性自認のみで性別が変えられる性別認定改悪法が先週の木曜日(12/22/22)国民の2/3が反対しているにも関わらず、ついに86:39という圧倒的な数で議会を通ってしまった。

以前にもお話したように、この法律は、本人が異性を自認していると言うだけで性違和という医師の診断書を必要とせず、過去に三か月ほど異性として暮らした実績があれば法的な性別を変更することが出来るというもの。議会では性犯罪歴のある男性の場合はもっと慎重な審査が必要であるという補正案も否決された。そして性別変更の年齢もこれまでの18歳から16歳まで引き下げられることとなった。

実はこの法律が施行されることを阻止する方法がひとつだけある。それは史上一度も使われたことのないイギリス政府の拒否権である。日本では一口にイギリスと言っているが、実はイギリスはユナイテッドキングダムと呼ばれイングランド、スコットランド、アイルランド、そしてウェールズという四つの王国からなる合衆国である。とはいっても王様はバッキンガムに居る王一人なのだが。それはともかく、スコットランドはこの合衆国の一つであるから、イギリス政府にはスコットランドの決議を否決する権限がある。1998年スコットランド法の35条がそれである。(Section 35 of the 1998 Scotland Act)。

もともとイギリス政府はこの改悪案に否定的であり、スコットランドの二コラ・スタージョン首相にこの法を諦めるようにと要請していた。大抵の場合イギリス政府がスコットランドの内政に干渉することは望ましくないとされているが、法律が社会に多大なる害を与えるとイギリス議会が判断した場合にはイギリス議会に否決することは可能なのである。そして今回は実際にその特別な場合かもしれないというわけだ。

スコットランドは一応自治体ではあるが、イギリスの一部である以上、スコットランドで性別を合法に変えた人間の性別は他の三か国でも尊重しなければならない。そうなると、容易に性別を変えられるスコットランドに性別を変えるために訪れるけしからん者が増える可能性がある。いくら他の国々で厳しい法律があっても、それらの法律は意味のないものとなってしまう恐れがあるのだ。

例えば、この新法では女性空間に侵入したい男性が非常に容易に合法に女性を名乗ることが出来る。しかも女性への性犯罪を犯した前科者ですら規制がないのだ。だから性犯罪歴のある男がスコットランドで性別を変更し、その後イングランドで再び犯罪を犯してイングランドで逮捕された場合、イングランドの女子収容所に収容されなければならないという恐ろしいことが起きかねないのだ。

最近日本でも多々の地方自治体でパートナーシップ制度だのLGBT差別禁止法だのといって誰でも賛成できそうな法律に隠れて性自認法を通そうと言う動きがある。杉並区パートナーシップ法案などがその典型だ。

説明文から抜粋すると,条令の目的と基本理念というところにこう書かれている。強調はカカシ。

条例の目的は、杉並区(以下「区」という。)において、
基本構想(令和3年10月策定)に掲げた福祉・地域共生分
野の将来像「すべての人が認め合い、支え・支えられなが
ら共生するまち」を踏まえ、性の多様性が尊重される地域
社会の実現に向け、基本理念、区・区民及び事業者の果た
すべき責務及び区の取組の基本事項を定め、推進すること
です。

そして用語の説明部分では「性自認 自己の性別についての認識をいいます。」とある。一番問題となるのは第三項目の「区・区民と事業者の責務及び性を理由とする差別などの禁止」という部分。

  • 区は、性の多様性が尊重される地域社会の実現に関する施策を実施します。
  • 区民は、性の多様性について理解を深め、区が実施する施策に協力するよう努めます。
  • 事業者は、性の多様性について理解を深め、事業活動を行うに当たっては性の多様性に配慮するとともに、区が実施する施策に協力するよう努めます。
  • 性を理由とする差別、性的指向又は性自認の表明を強制し、又は禁止すること、本人の意に反して性的指向又は性自認を明らかにすること、その他の権利利益を侵害する行為を禁止します

元来パートナー法というのは、現在合法に結婚出来ない同性同士のカップルが法律上ほぼ婚姻関係と同じ関係を結べるようにするための法律のはずであり、トランスジェンダーだの性自認など無関係なはずだ。それなのに何故そんな言葉が法案の説明文に記載されているのだろうか?

だいたい同性同士でパートナーシップを結びたいというカップルはすでに自分らで自分らの性指向を明らかにしているので強制もなにもない。また性自認がどうあれ、カップルの法律上の性別が異性同士であれば普通に結婚できるわけだからパートナーシップの必要はない。だからこの「性自認の表明を強制」するなどということが起きる理由がない。なんでこんな項目がパートナーシップ法のなかに入っているのだ?

聡明な読者諸氏はもうお分かりだろう。実はこのパートナーシップ法はパートナーシップとは完全に無関係なのだ。この法律の真の目的は性自認を認めさせること、つまり他人の性自認に対して誰も文句を言えなくすることなのだ。

杉並区の法律を推進している政治家や支持者たちは、他人の性自認を認めないことは差別だと言い張る。しかし彼等は故意にこの「他人の性自認を認める」とはどういう意味なのかという議論を避ける。なぜなら真にそれがどういう意味であるかを一般人が知ったら、そんな法律を支持する人など居ないことを彼らは熟知しているからである。

言うまでもないが、ここでいう「性自認を認める」とは、「性違和を患い自分を異性だと思い込んでいる可哀そうな人がいることを認める」という意味ではない。真の意味は「他人が自認している方の性別を全面的に受け入れること」だ。つまり、以前に松浦大悟氏が言っていたような「男性器付きの自称女が女湯にはいってくる」ことを認めるという意味になるのだ。

それに気づかずに安易な感情論でこんな法律を支持すれば、いずれ東京都もスコットランドのようなことになってしまうだろう。どうか杉並区民はそのことに気付いて、断固区議会に反対意見を送ってほしい。

関連記事:

スコットランド政府の性自認制度ごり押しに抵抗する名もなき女性達を支持するJ.K.ローリング女史 – Scarecrow in the Strawberry Field (biglizards.net)

スコットランドの性別認定改訂法案に国連が警鐘をならす – Scarecrow in the Strawberry Field (biglizards.net)


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まるで映画羅生門のような「リベンジポルノ」殺人事件

みなさんは黒澤明監督の「羅生門」という映画をご存じだろうか。実はこれは芥川龍之介の「藪の中」という短編小説が原作。(同著者による「羅生門」とは違う話)主演は、三船敏郎、京マチ子、森雅之 そして志村崇。

あらすじは、ある武士(森雅之)が藪の中で殺される。数日後野武士(三船敏郎)がその犯人として逮捕され裁判にかけられるのだが、野武士の証言と、その場にいた武士の妻(京マチ子)との証言が真向から食い違う。しかも巫女を使って死んだ武士の魂を呼び戻して証言をさせるも、これまた全く話が違うのだ。そして最後にこの裁判の一部始終を見ていたとして裁判の話を最初から最後まで人に話して聞かせていた男(志村崇)も殺人現場から刃物を盗んだことを指摘され、男の話も信じられないという結末。

私がこの映画を思い出したのは、昨日読んだこんな殺人事件の記事が発端である。2022年の1月、同居中の元恋人(25歳)を(19歳)の少女が包丁で刺して殺した。少女本人の証言によれば犯行の動機は男が昔撮影した二人の性行為の動画。少女はフィリピンへの留学の前に、その写真の消去を元恋人に嘆願したが受け入れられず、咄嗟に刺してしまったというもの。

最初に私が読んだのはこの朝日新聞の記事

19歳の少女は、年上の交際相手と一緒に青森から上京した。少女は留学、男性は起業という夢を追いかけていた。しかし、少女は東京で相手を刺し殺した。法廷で声を振り絞って明かした動機は、「ある動画」だった。

 12月6日、東京地裁であった裁判員裁判の初公判。20歳になった被告の女は、肩までの黒髪と上下黒のスーツで法廷に現れた。

 起訴内容は、今年1月9日午後3時20分ごろ、東京都江戸川区のアパートの一室で、元交際相手の男性(当時25)の腹を包丁で1回刺し、殺したという殺人罪だった。

 「(間違いは)ありません」。被告ははっきりした口調で起訴内容を認めた。

好きだったので断れなかった

 検察側の冒頭陳述によると、被告が青森市内の高校3年生だった2020年の夏ごろ、地元のバーの店員だった6歳上の男性と知り合い、交際が始まった。

 

記事によると二人は一緒に東京へ上京したが、恋人は少女に家事を丸投げにし暴言も多く、二人の関係はどんどん悪化しついに破局を迎えた。少女はフィリピンのサブ島への留学を計画していたが、男性が自分の動画をSNSにアップするのではないかという被害妄想が膨らみ、ついに犯行当日、男性に動画の削除を再度嘆願したが受け入れてもらえなかったため刺したというものだった。

男性のスマホには確かに動画は保管されていたが、男性がSNSにアップした記録はなかった。

この記事は最初から最後まで少女が悪い男に騙された可哀そうな少女という視点から書かれており、私もそれをすっかり信用して、大の男が未成年を誘惑して東京に連れて来て、性交の動画まで撮ってリベンジポルノで脅すとか最低の奴だなと思った。こんな男を殺したからといって9年の実刑は長すぎるだろう、情状酌量の余地はあるのではないかと思ったのだ。

桜庭里菜.png
犯人の桜庭里菜

ところが今日になって、実はこの少女とんでもない女だったという話が出て来た。それがこの記事。「他に好きな人ができたから」元交際相手の腹部を包丁で刺した少女が口にした“衝撃の一言”《江戸川区19歳少女が殺人容疑で逮捕》 | 文春オンライン (bunshun.jp)

この記事によれば、確かに二人は故郷の青森から一緒に東京に上京して同棲していたというところまでは事実なのだが、男性の同僚の話によると、男性(佐藤雄介さん)は少女(桜庭里菜)との関係がうまくいっていないことをよく相談していたという。

ところが二人が上京して数か月も経たないうちに里菜は他に好きな人が出来たので別れてほしいと言い出したというのだ。

佐藤さんと親交があった職場関係者が証言する。

「優作さんは昨年4月からうちの建設会社で働き始めました。職場の先輩と一緒に釣りに行ったり、奄美や沖縄への社員旅行でも楽しそうにしている明るい子でした。先輩社員の家に集まる飲み会でも、率先して人形で子供たちと遊ぶような面倒見のいいところがあり、青森から持ってきたりんごを『食べきれないのでお子さんにどうぞ』と配ってくれる気づかいもできるいい子でした」

 しかし佐藤さんは、職場で交際相手の少女とうまくいっていないと相談することも多かったという。

「上京したいという少女の希望に沿う形で、優作さんが引っ越し費用をため、就職先も決めて満を持して2人で東京へやってきました。しかし上京してから少女がクラブに行って朝まで帰ってこなくなったり、未成年なのに家でたばこを吸っていると心配していました。優作さんは東京に知り合いがいないこともあり、会社の先輩に『少女が東京に来ない方が良かったんじゃないか』と相談していたとも聞いています」(前出・職場関係者)

亡くなった佐藤さん 本人インスタグラムより
亡くなった佐藤さん 本人インスタグラムより

 2人の関係に決定的な亀裂が入ったのは、同棲スタートから3カ月ほどが経った2021年夏のこと。少女が佐藤さんに「他に好きな人ができた」と突然別れ話を切り出したのだという。

「少女は東京で知り合ったアメリカ人男性のことを好きになり、それがきっかけで2人は昨年夏に別れたと聞いています。しかし少女はコールセンターで働いていたもののお金に余裕がなく、未成年なので物件を1人で契約するのも難しい。優作さんは少女に対してもう恋愛感情はなくなっていましたが、少女の親とも連絡を取り合っていたので強引に追い出すわけにもいかなかったようです。

 少女が『今から物件を探すから』というのを信じて同居を続け、最近になって『アメリカ人男性と今年2月に渡米する』と少女が言い出したことでやっと優作さんが解放されるのかなと思っていたのですが……」(同前)

優作さんは自分でアパートの家賃を払っていたにも関わらず、しょっちゅう里菜が恋人と電話するからといって部屋を追い出されるなどのひどい仕打ちを受けていたという。故郷青森の知り合いたちも優作さんが暴力を振るうような人ではなかったと証言している。

こうなってくると、どうも愛人に暴力を振るったりリベンジポルノを使って恋人を脅迫するような人とは思えない男性像が浮かび上がってきた。しかも他の記事では里菜は覚せい剤を常習していたという話もある。

最初の記事を読んだ時は、私は一方的に被告の里菜に同情していたので、こんなことを言うのは憚られるのだが、今はどちらかというと被害者の優作さんよりも加害者の里菜のほうに問題があったのではないかという気がしている。

では何故優作さんは里菜とのセックス動画を消さずに保管していたのか。二人の関係がどちらのせいであるにしろすでに冷え切っていたことは事実だ。悪いことに使うつもりがなかったなら、里菜に言われた通り動画を消してしまえばよかったのではないか?

だがもし里菜が覚せい剤を常習していたということが事実だったとしたら、そして新しくできた愛人のために優作さんを足蹴にしていたとすると、新しいアメリカ人の愛人と一緒にアメリカに行く際に、優作さんに理不尽な要求をしてくる可能性がある。優作さんとしては、もしもそういうことをされた時の取引の切り札として動画を残しておいたのではないだろうか?

こうなってくると、被告に下された9年という実刑もさほど重いとは思えなくなってくる。

ツイッターでは少女に同情する異見の方が多いのだが、裁判では優作さんの知り合いや同僚のひとたちの証言もあったはずなので、この判決はもしかすると正当なものだったのかもしれない。

私は常にメディアは信用できないと言って来たくせに、こともあろうに朝日新聞の記事を鵜呑みにしてしまうとは、我ながら恥かしい限りである。反省、反省。


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やっぱりヤラセじゃなかったWiSpa露出男事件!速報:指名手配中だった犯人が15か月ぶりに逮捕された!

アップデート3:2022年12月19日現在、指名手配になっていた犯人が逮捕された!

アンディー・ノーによると、15か月間逃げ回ってたWiSpa事件の犯人ダレン・メラジャーが今月13日についに逮捕され、本人の女性自認にもかかわらず男性収容所に収容されているとのこと。

(2) Andy Ngô 🏳️‍🌈 on Twitter: “Though Darren Merager is legally female through California’s self-ID law, Merager is currently being kept in a male inmate facility in Los Angeles. After 15 months of being a wanted felony fugitive, the registered sex offender was arrested on Dec. 13, 2022. https://t.co/499P2Y6Maj” / Twitter

アップデート2:2021年9月2日現在、犯人は露出狂常習犯で起訴されていた!

さっきアンディー・ノーがツイートしてて読んだ記事。6月のロサンゼルスのコリアタウンにあるWiSpaというスーパー銭湯で、女湯で性器を露出した男が目撃され、現場にいた女性客が店に苦情を述べて相手にされなかった事件。あれはデマだとか言う人も居たが、実は犯人は性犯罪歴のある露出狂男で、ひそかに起訴されていたことが判明した。

関係者の話によると、犯人の名前はダレン・アギ―・メラジャー Darren Agee Merager )といい、この件だけでなくロサンゼルス付近で数々の性犯罪を犯しており、起訴待ちの状態だという。

Charges filed against Darren Agee Merager in Wi Spa case (nypost.com)

アップデート1:2021年8月1日現在、ロサンゼルスマガジンのこの記事によれば五人の女性がすでに警察に被害届を出していた

合計5人の女性が6月23日のWiSpaにおいて、男性が局部を露出した事件に関してロサンゼルス警察に被害届を提出した。女性達は皆ウィルシャー通りにあるヘルスクラブにおいて男性が局部を露出したのを目撃したと証言している。

一つの届出書によれば、「ある女性は男性が湯舟から素っ裸で上がるのを見た。被害者は容疑者の局部を目撃し怖くなり動揺した。」と書かれている。

最初にクレームをつけた人以外に目撃者がいないので、これはでっちあげだと言ってた人たちに、ご説明願いたいね。

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「WiSpa事件はやらせ!」作戦変更の左翼

(2021年7月12日付け)この話ばかりして恐縮なのだが、左翼活動家がどれほど卑怯な手段を使って世論を変えようとするか明白に解る事例なのでちょっと続けて書かせてもらう。

最初にこれが話題に上った時トランス支持派は、トランスジェンダー女性は女子施設を使う権利がある、文句をいうのはトランスフォーブだターフだと言い張っていた。誰も、男性器をぶらさげて女湯にはいるようなけしからん奴は本物のトランスジェンダーではないとか、抗議する人に暴力を振るうなどけしからん、などとは言っていなかった。しかし、前に紹介したヤフー記事に寄せられたコメントから判断するに、あれだけスパに抗議したのは過激派右翼だとか暴力を振るったのは宗教家の方だという嘘記事であったにも関わらず、コメントのなかに男性器を女湯でひけらかした男を弁護するようなものは一つもなかった。無論それはトランスジェンダーに慣れていない日本の読者だからだと思われるかもしれないが、アメリカでもほとんどの人がこれはおかしいと思ったようだ。それが証拠に、左翼メディアはトランスジェンダー女を擁護する記事から、あの事件そのものがやらせだったことにしようと、作戦を変更した。

本日松岡宗嗣@ssimtokというLGBT活動家が紹介したスレートの記事がそれなのだが、その記事の見出しは『トランス嫌悪的なデマが基で暴力が発生したことは、反トランスのヘイトの危険性を過小評価することの危険性を示している』というもので、「今回の出来事とは、トランス女性が女性のスペースを使用していたという裏付けの無い主張が抗議活動を引き起こし、結果的に暴力に繋がり、女性が入院する事態にまで発展したということだ」「どんどん過激になる反トランスのバックラッシュの本当の危険性」といった内容。

松岡が紹介した翻訳版の方を読んでみたが、どうも内容がはっきりしないので元記事を探してみたところロバート・ランシング著のロサンゼルスブレードの記事だったことがわかった。この記事の主旨はWiSpaで男性が女湯に入っていたとクレームをつけた女性はカリフォルニア州のトランス許容法を撤回するために話をでっちあげたのではないかというもの。その根拠として、、

  1. クレームをつけた女性以外の目撃者が誰も名乗り出ていない。
  2. 子連れで来たというがビデオに子供の姿が映っていない。
  3. スパ常連のトランスジェンダー女性たちは、その日誰も来ていなかった。
  4. クレームをつけた女性は非常に敬虔なクリスチャンであるのに、LGBTフレンドリーなスパにわざわざ来たのはおかしい。

と言ったものだ。しかしどうもこれは根拠といえるようなものではない。先ず1番だが、ランシングによると警察もスパのスタッフも本当にクレーマーの言うような男性が女湯に居たのかを疑っているとの話だが、前回もお話したようにカリフォルニアではトランス差別禁止ということで、自称女性の男性が女湯に入ることは違法ではない。となると、この事件は警察の管轄ではないわけで警察が事情聴取をする権限も義務もない。だからたとえ警察の中にこれがやらせだと思ってる人が居たとしても、それは単にランシングの知り合いの警察官個人の意見であって調査結果ではない。

また他の目撃者が誰も名乗り出ないというのも、この間の抗議の日のアンティファの暴力を考えると、こんな事件に巻き込まれるのはごめんだと思ってる目撃者がいる可能性は多いにあるわけで、誰も名乗り出ないから目撃者は他に居ないと結論づけることはできない。

クレーマー女性が子連れだったかどうかは分からないが、その場に女児が居たことは確かだ。クレーマー女性のビデオに女の子が映っている。

さて面白いのは三番目の、このスパにはトランスジェンダーの常連が居ると言うことだ。私は最初に女性が受付に苦情を述べた時の職員の態度が気になっていた。受付の職員も後から出て来た支配人らしい女性も、このスパにそんな人が居ると言う女性のクレームに全く驚いていなかった。それどころか、かなり手慣れた感じでセクシャルオリエンテーションで差別は出来ない、これは法律だから、と女性をなだめようとしていた。つまり、このスパではこういう苦情が発生した時のためにどのような対応をするかをあらかじめ従業員に教育していたということだ。現に二年前に同じ状況で受付に苦情を述べた女性客が、お詫びのしるしとしてギフト券を2枚もらったと証言している。こう考えると、同スパではこのような苦情は前々から結構あったと察せられる。

もし本当にスパの職員が彼女の言ってることが疑わしと思ったのなら、職員が女湯に出かけて行ってそんな男がいるかどうか確かめればよかったはずで、それをせずに彼女をなだめていたということは、職員がしらないうちに、そんな男が女湯に入り込んだ可能性は多いにあると思ったからに他ならない。

クレームをつけた女性がクリスチャンだったと言う件だが、このスパがLGBTフレンドリーだったなどと彼女が知っていたかどうかは分からないし、フレンドリーとはどういう意味なのか理解していなかった可能性もある。清水晶子のように、これがゲイのたまり場のバスハウスみたいなところだと思っていたなら、そんなところで子連れで来る女性はいないだろうが、このスパはゲイフレンドリーというよりファミリーフレンドリーとして知られている場所だ。だからこの理屈はおかしい。

ところで、もしこのクレーマーがこのスパでは男性が時々女性施設の方に入ってくるということを知ったうえで、自分が行って確かめ、もしそれが本当ならこれをよい事例としてカリフォルニアの法律を撤回するために使おうとおもって出かけて行ったのだとしても、私はそれが悪いことだとは全く思わない。それどころか、もしトランスでもない普通の男がこの規則の理不尽さを示すためにわざと女湯にはいって問題を起こしたとしても私はその行為を批判しない。なぜならば、既存の法律で彼らを罰することが出来ないというのは事実だからで、そのことを一般の人は多分しらないだろうというのも事実だからだ。

ブレードの記事では、実際に抗議デモの日に暴力沙汰がおきたことに触れているにも関わらず、暴力行為に及んだのはトランス支持のアンティファであることを書いていない。あたかも極右翼の連中がやってきてトランス支持者たちに暴力をふるったかのように書いている。そういう嘘を平気でつくような記事には全く信ぴょう性はない。

だが、一つだけ言えることは、カリフォルニア州ロサンゼルス市ですらも、男性器をぶら下げた自認のみ女性が女湯に入ってくるなんてことへの支持は非常に低いということだ。そうでなければ、トランス支持左翼がこの事件はやらせだったなどと作戦変更をする必要はないからである。


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イギリスの黒人女性救済慈善事業、宮廷女性を差別者扱いしたことが藪蛇となる

日本ではColaboという若年層の女性を救うという慈善事業の運用資金の使途を巡って色々話題になっているが、この問題が表に出た経緯と今イギリスでおきているシススペース(Sistah Space)(カカシ注:シスターと伸ばさずにわざと「シス」とタと短く発音して強調するのが黒人風訛りである。)の問題が似ているのでちょっと紹介したい。

皆さんもお聞きかもしれないが、シスたスペースの代表ヌゴズィ・フラ二(Ngozi Fulani)という女性がバッキンガム宮殿で行われたカミール王妃主催の「女性と少女を暴力から救う」イベントで、故エリザベス王妃の側近を60年以上も務めた女性から自分の出身地について詰問されたという話を自分のSNSに挙げた。フラニはカリブ海諸島移民二世で、生まれも育ちもイギリス。

そんな彼女に対して、この側近が彼女の出身地についてしつこく詰問したと言うのである。

フラニによるその時の会話は次の通り

先ずレイディーSHはフラニの長い髪の毛を肩からよけて名札を確認すると。

SH:あなたはどこから来たの?

フラニ:シスたスペースです。

SH:あ、そうじゃなくて、どこから来たの?

フラニ:ハクニーからです。

SH:そうじゃなくて、アフリカのどこから来たの?

フラニ:わかりません、ちゃんとした記録が残っていないので

SH:どこから来たか知ってるはずよ。私は以前フランスに滞在したことがあるけど、あなたはどこから来たの?

フラニ:ここイギリスです。

フラニによれば、この後もレイディーSHはしつこく彼女の出身地を聞いたという。フラニのツイートによれば、彼女がイギリス国籍を持っていると主張しても、レイディーSHは諦めずにしつこく食い下がったというのだ。

これによって宮廷側は即座に謝罪し、レイディーSHは解雇された。しかし私はこの話を最初にツイッターで読んだ時になんか変だなと思った。それで「え?今の時代に?信じられない」とツイートを返した。相手の人は私が「そんな人種差別する人がまだいるの、信じられない」と言ったのだと思ったようだが、私はそういう意味でいったのではない。私が信じられないと言ったのは、この話が本当だとは信じられないという意味だった。

フラニのチャリティーは主にアフリカ及びカリブ海諸島系移民の女性を対象に行われている。それで彼女は当日もアフリカ系民族衣装を身にまとい、髪の毛もドレッドと言われる黒人特融の編み込みスタイルだった。イギリスには色々な国からの移民が多いことでもあり、レイディーSHはフラニが何処の国の移民を対象にチャリティーをしているのかを聞こうとしたのではないだろうか。

フリージャーナリストのアンディ―・ノーも指摘しているが、他人との会話をそうはっきり覚えている人がいるだろうか?もしこんなに正確に覚えているとしたら録音でもしていたのか?だが録音していたのだとしたら何のために?

それはともかく、この数日後、シスたスペースは活動を一時休止せざるおえなくなったという。それというのも、この事件のせいでスペースへの脅迫などが殺到しスタッフの安全確保のためしばらく活動休止となったというのが公式な理由。しかし実はもっと下世話な理由があるのではないかという人がいる。

写真:ヌゴズィ・フラニ

UK: Charity Commission Investigates Sistah Space Books After Anonymous Twitter Post Of Financial Records

フラニのツイートが掲載された数日後、匿名でシスタスペースの運営にいくつかおかしな点があるというツイートが上がった。そのことから慈善事業の運営を監視するチャリティーコミッション(慈善事業審議会)がその運営事情について捜査に乗り出したのだ。

審議会は未だ捜査中とのことだが、SNSではシスタの運営費がきちんとした使途に回っているのかどうか色々取沙汰されている。

Susan Hussey with late Queen

シスタが設立されたのは2015年。黒人女性とその娘が暴力的な愛人によって殺されたことがきっかけだった。シスタは主にアフリカ及びアフリカ系カリブ海諸島の移民女性救済をしている。

このチャリティーは2021年3月決算で政府から357,000ポンドの支援金と寄付金を得ている。2018年から19年から5万ポンドもの増加である。

同団体はイギリス政府のあらゆる組織から支援金を受け取っている。例えばthe Greater London Assembly (GLA),など。そしてthe Department for Culture,Media, Digital and Sport, and Comic Relief, 同団体のホームページデザインと運営のために6万ドルも寄付している。 

同団体が実際に不正を行っているという証拠はまだない。単なる匿名告発者のツイートがあるだけだ。しかし火の無いところに煙はたたないというか、左翼慈善事業が綺麗に運用しているとは到底おもえないし、第一宮廷の側近女性を罠にはめるような小細工をする女性が運営しているチャリティというのも胡散臭い。

シスタスペースは宮廷のレイディーをやたらに攻撃して目立ってしまったことがかえって墓穴を掘ることになったのではないだろうか?


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10年前にトランスとしてカムアウトした元海軍シール部隊兵、脱トランスを宣言。子供の性移行の危険性を訴える

10年前に華々しく「トランス女性」としてカムアウトした海軍退役軍人で海軍のエリート組織シールズのメンバーだったこともあるクリス・ベック(女性名クリスティン)が、最近脱トランスを宣言した。Retired Navy SEAL made famous after coming out as trans announces detransition: ‘destroyed my life’ (yahoo.com)

ベックが脱トランスを公言したのは、危険な子供の性移行に関してアメリカに目を覚まして欲しいからだという。ベックは先月、保守派インフルエンサーのロビー・スターバックとのインタビューのなかで、「過去10年間に起きたことは自分の人生を破壊してしまった。私が自分の人生を破壊してしまった。私は被害者ではない。私自らが自分自身にしたことだ。しかし私には助けがいた。」と語った。

私は全ての責任を負います。私がCNNや他で行ったこと全てに、そしてだからこそ今こうしているのです。その過ちを正すために。

ベックが2013年にCNNのアンドリュー・クーパー相手に自分が女としてトランスするとカムアウトして話題になった。

私は利用されたのです。私は無垢でした。ダメな状態でした。それを悪用されたのです。私はプロパガンダに使われました。私よりずっと知識のある人たちに酷く書くようされたのです。彼らは自分らが何をしているか知っていた。私は知らなかった。

ベックは米海軍に20年も務めて引退したベテランで、その6年間は海軍のエリートチーム、シールズのメンバーだった。ベックは13回も戦地に出動し50以上もの勲章を受け取っている。

ベックが今回自分の話を公表した理由は子供たちを守ることだと言う。今やアメリカには何千というジェンダークリニックがあるが、誰でもそこで、自分はお転婆で女の子であるのがつらいなどと言ったが最後、君はトランスジェンダーだと言われてホルモン漬けにされてしまう。

性犯罪者を医薬的去勢するのと同じ薬品が13歳の健康な子供に与えられているのです!これが正しいこととは思えません。ですから私はアメリカに目を覚ませと言いたいのです。

ベックによると、彼がトランスするにあたって、軍事病院でほんの一時間ちょっとの問診があっただけで、ホルモン治療が始まったという。たった一回精神科のオフィスに行き、自分はトランスジェンダーだという診断書をもらい、種々のホルモンの投与が認められたというのだ。

これらの薬品を摂取すると体に色々な異常をきたした。しかしこれらの治療はすべて軍事病院が負担してくれた。それについてベックは本当に申し訳ないと思っているという。

これは精神科、手術胃、ホルモンや薬品やアフターケア治療などの間の10億ドルの産業です。国中に何千というジェンダークリニックが出没しています。そしてそれぞれ5000万ドルの利益を引き起こしているのです。

ベックの場合、13回も戦地に赴きシールズのメンバーとして戦ったというから、もしかするとPTSDに罹っていた可能性がある。そんな時、自分の精神的な問題が実は自分はトランスジェンダーだから起きたのだと洗脳されてその気になってしまったのかもしれない。この10年間、いったい彼がどんな体験をしたのか、そして何故自分はやはり男だったという結論に及んだのか、その辺ももう少し話しを聞きたいものだ。

さて、常に脱トランスの話ばかりするのも不公平なので、一旦は脱トランスしてジェンダークリティカルの活動家となった女性が、やっぱり自分はトランスだったとカムアウトしたというタイトルを読んだので、そちらの話も読んでみよう。

こちら悪名高いLGBTQサイト「ピンクニュースの記事より

カイ・シャーバースは生物学的女性で代名詞は「彼女」。20歳の時に男性ホルモンを摂取し始めた。しかしすぐに彼女は自分は二元性ではなく、どちらかというと「ジェンダークィア」であることに気付いたという。

私は二元性のトランス男性として生きてみようと試したのですが、うまくいきませんでした。どっちかいうと自分はジェンダークィアという感じがしました。それで私はどっちかいうとレズビアンのタチだと思い始め、自分のそっちの方面を試してみたくなったのです。

カイはサポートを得ようとオンラインフォーラムに目を向けた。そんな折、彼女は「かなりターフっぽい」女性に出会ったという。彼女もまたオンラインで脱トランスに関する情報を読んでいた。

私たちは二人ともトランスフォビックもしくはジェンダークリティカルフェミニズムに引き込まれてしまいました。なぜってこの人たちは私たちみたいな話に食いつこうとしていたからです。

なんか納得いきました。ブッチレズビアンをトランスさせようという圧力があるとか、内面にあるミソジニーのせいだとかいう話を聞く前から、私は自分のブッチレズビアンという面を取り戻したいと思っていたし、

その後数年間にわたり、カイは反トランス思想にどんどんはまっていったという。そして過激派フェミニストの間で脱トランスの代表のように祭り上げられてしまった。

カイは以前にも拙ブログで紹介したことのある女性のみのコンサートミシフェスとでブースを開設し、多くのレズビアンたちと話をした。彼女はこうしたレズビアンたちから得た注目を歓迎したという。彼女はこれらの女性達と仲間意識を持ったのだ。

しかし彼女は何となくこの繋がりは反トランスという信念のみによるような気がしたと言う。カイ自身脱トランスが悪いとは思っていない、だが、脱トランスはえてして過激派反トランスに頼ってしまう傾向があるという。

2018年の暮、カイは宗教保守の作家ライアン・T・アンダーソンの反トランス著書 When Harry Became Sally: Responding to the Transgender Moment(ハリーがサリーになった時、トランスジェンダーモーメント に応える)に無許可で引用された。

カイの体験が右翼保守キリスト教徒に誤用されたのはそれが最初ではなかった。その頃にはもうカイはトランスとしての体験で傷ついたわけではないこと、自分がジェンダークィアでありトランスであることを受け入れていた。しかし今更それを言うことは他の脱トランスの女性たちから叩かれることが解っていたため声に出せなかった。

この本によって彼女はTERFと極右翼の関係に気付いて恐れおののいた。過激派フェミニズムは家父長制と戦い破壊することが目的だったはずなのに、右翼と手を組むなんてあり得ないと思ったのだ。

私はこれらのフェミニストたちは単に私を利用しているのだけなのだと気づいたのです

内容を読んでみて、これは私が思っていた内容ではないことが解って嬉しい。カイはもともとトランスジェンダーなどではなかった。彼女は単に男っぽいレズビアンだったのであり、最初から男性ホルモンなど摂取すべきではなかったのである。そしてそのことに誰に言われたのでもないのに自分で気付き、永久的なダメージを受ける前にブッチレズビアンとしての道を歩み始めていたのだ。元々トランスでなかったのだから脱トランスにもなりようがない。

私が思っていたような、脱トランスしたのに再びホルモンを摂取してトランス男性として生きているという女性の話でなくて本当に良かった。

問題なのはこの種の人は、なにかのグループに所属していないと不安になるようで、最初はトランスカルト、そしてそこが居心地がわるくなると今度は反トランスカルトへと移行したのだ。

よく過激派を説得することはできないが改宗させることは出来るというが、まさしくその通りだ。彼女がいうように、脱トランス界隈にも自分にとってトランスは解決策ではなかったというのではなく、トランスジェンダリズムそのものが悪いのだと思い込む人も多いのだろう。だから自分には合わないがトランスそのものが悪いとは思わない、という人たちを受け入れることが出来ないのだ。

さて、この右翼とのかかわりについてなのだが、私はトランスジェンダリズムに反する考えに右翼も左翼もないと思う。なぜここに宗教右派とか極右翼とかいう話が出てくるのだろうか?

それにもし、反トランスジェンダリズムの考えが左翼よりも右翼とのほうに共通点が多いのだとしたら、自分らを反トランスの過激派フェミニストたちは、左翼という思想そのものを考え直す必要があるのではないか?

というわけで、今日は脱トランスした退役軍人の話と、脱トランス運動から離脱したレズビアン女性の話を紹介した。

意外に多い、いい加減な診断で性転換手術を受けて後悔する患者達 – Scarecrow in the Strawberry Field (biglizards.net)

後悔する性転換者の話を隠滅するトランス社会 – Scarecrow in the Strawberry Field (biglizards.net)

性同一性障害の治療は手術よりもカウンセリングが望ましい – Scarecrow in the Strawberry Field (biglizards.net)


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ツイッターファイルズ、パート2、ブラックリスト

前回紹介したツイッターファイルズの第二弾、今回はBari Weiss(バリ・ウエイズ)によるリポート。ツイッター仲間のBlahさんが翻訳と解説を書いてくれたのだが、なぜか今ツイッター上で見えなくなっているので、アーカイブの方から引用。

ウエイズ記者はもとはニューヨークタイムスの記者だったが、そのあまりの左傾化を懸念して辞任。今は独立ジャーナリストとして活躍している。以前にBlahさんが彼女が取材したキャンセルカルチャーの記事を紹介してくれているのでそれも併せて読むと彼女のことが良くわかると思う。

ツイッターでは、本来なら話題になってもよさそうな話題があまりトレンドに上がってこない傾向にあることに我々は気が付いていた。例えば選挙違反の話であるとか、コロナワクチンやロックダウンの悪影響といった話は、ちょっと出て来てもすぐに消えてしまっていた。そしてこれは偶然でも我々の妄想でもなく、やはりツイッターが計画的にデザインしたものだったのだ。

例えば、コロナ禍でのロックダウンは子供たちに害を及ぼすと主張したスタンフォード大学のジェイ・バッタチャリヤ博士。Twitter社は彼をこっそりと「トレンドブラックリスト」に登録し、彼のツイートがトレンドに載らないようにした。

またフォロワーも多く人気者で影響力のあるとされる保守派のアカウントなどがブラックリストに載せられていた。例えば保守派人気トークショーホストのドン・バンジーノや若者保守派団体ターニングポイントのリーダー、チャーリー・カークなどのツイートが「拡散禁止リスト」に載せられていた。

人々が俗にシャドーバンと呼んでいるものはツイッター内ではVF「可視性フィルタリング ー Visibility Filtering」と呼ばれていたツールで、特定のツイッターの検索が不能になっていたり、検索が制限されていたりトレンドに載せないなどのやり方で人々の目に入らないようにするものだ。これらはユーザーが知らないところで秘密裡に行われていた。

しかしこうした中でも特に影響力があると思われるアカウントに関しては特に厳しい審査が行われていた。強調はBlahさんの解説。

。。通常業務を超えたレベル、書面上の社内ポリシーを守る平社員モデレーターを超えたレベルの存在があった。それが『SIP-PES』と呼ばれる『Site Integrity Policy, Policy Escalation Support』である。この秘密グループには、法務・政策・トラスト責任者(Vijaya Gadde)、トラスト&セーフティ・グローバル責任者(Yoel Roth)、後続CEOのJack DorseyやParag Agrawalらが含まれていた。

【お馴染みの面々ですが、ガッデとロスはトランプ永久追放に直接関与しています。】

このレベルの精査を受けたアカウントのひとつがlibsoftiktokで、『トレンドブラックリスト』に載せられ、「SIP-PESへの相談抜きには、このユーザーに対してアクションを起こさないこと」と指定されていた。

【libs-はLGBTQ活動家やリベサヨの動画等を紹介する人気アカ】

Libsoftiktok(TikTokのリベラル達)というアカウントは、実際にTikTokにリベラル達が自ら掲載している動画をそのままほとんど注釈をつけずにツイッターで紹介しているだけである。2020年11月に開設されたこのアカはなんと現在140万人以上のふろわーを持つ。彼女が紹介しているこれらの動画では髪の毛をピンクや紫に染めた幼稚園や小学校の教師たちによる信じられない子供洗脳がされており、Libsのおかげでほとんど日の目を見ないはずだった零細ティックトッカ―が注目を浴びるようになってしまった。

Libsのアカウント主であるチャヤ・ライチクによれば、2022年だけで6回の停止処分を受け、都度ライチクは長い時は一週間にわたり投稿をブロックされた。

Twitterはライチクに対し、「ヘイトに満ちた行為」に対する同社のポリシーに違反したためアカウント停止処分を受けたのだ、と繰り返し通告していた。

しかし7回目のアカウント停止処分後、2022年10月のSIP-PESの内部メモでは「LTT(LibsofTikTok)はヘイトに対するポリシーに違反する行為を直接行っていない」と認めている。

そりゃそうだろう。他人が公表しているものをそのまま転載しているだけなのだから、彼女の投稿が「ヘイトに満ちた行為」とするならば、もとの投稿もヘイトということになってしまう。ツイッターの本心がヘイトの検閲などではなかったことは明らかだ。

この決断に関与していたYoel Roth(ユール・ロス)という男性は、自らがゲイ男性であることからLGBT関係の投稿には神経質であり、リベラルの風刺を専門にしていたBabylon Bee(バビロンビー)というパロディ垢を締め出したことでも有名。特にLibsが未成年者の性転換治療に関する情報を暴露しだしたことから、それが医療当事者や病院への暴力を扇動するといちゃもんをつけてLibsを徹底攻撃した。

しかしツイッター社はライチク本人の自宅の住所など個人情報を晒し1万以上もいいねのついた投稿に関してはライチクの再三にわたる削除要請にも「規約に違反は見られない」として取り合わなかった。ここで晒された情報を元にワシントンポストの記者がライチクの実家に突撃訪問して嫌がらせをするという事件まで起きていたにもかかわらずである。今もこの情報は晒されたまま削除されていない。

ツイッター社は一般の保守派アカウントが実際にツイッター規約に違反などしていないことは十分承知だった。それであからさまなやり方で投稿を制限するのは憚られるちうことで、色々と策を凝らして秘密裡にこっそりと保守派や気に入らないアカウントの観閲を制限していたのである。

私も体験しているが、トランスジェンダーなどについて批判的な投稿をすると、トランスジェンダー活動家(TRA)と思われる女性自認の男性から男性器の写真だの自慰動画などがあてつけがましく送られてくることが多くあった。そしてそれは明らかなセクハラではないかとツイッターに何度も通報したが、それらの動画が取り下げられたこともなく、私個人にも何の連絡もないまま無視された。

他の人も言っているが、イーロン・マスクになってから、やたらトレンドに上がってきた幼児ポルノが上がって来なくなったという。幼児ポルノやセクハラは野放しで、善良な保守派サイトを徹底検閲。それがツイッターの現状だったのだ。


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主流メディアが完全無視するツイッターファイルズ、パート1とパート2

先日TwitterでMatt Taibiがイーロン・マスクの委任を受けてツイッター社で行われていた言論統制に関する情報ツイッターファイルスパート1を公開した。そして本日、今度はBari Weissがパート2を公開それぞれ色々な人が邦訳してくれているので、パート1はこちらのツイートから読んでみる。翻訳はRicky_Elwood@David_R_Stantonさん。

もともとツイッターは不特定多数の人が自分らの勝手な意見をつぶやき、色々な人が情報交換を瞬時に出来る場所として設立された。最初の頃はスパムや悪質な金融詐欺などを検閲するためにツールが作られたが、だんだんと人々の自由表現を制限するものへと変わっていった。これらのツールは時間をかけてじっくりと作られたものだったが、2020年になると関連する色々な人から削除依頼が頻繁に来るようになっていた。

この依頼は民主と共和双方から来たが、ツイッターの99%の従業員が民主党支持であり、ツイッター社が多額の政治献金を民主党の方にしていたことを考えれば、どちらの依頼が優先されたかは自ずと知れたことである。

さてではツイッターがどのようにハンター・バイデンのスキャンダルを隠ぺいしたのかについて読んでみよう。

読者諸氏もご記憶のことと思うが、2020年の10月14日、ニューヨーク・ポストがハンター・バイデンがコンピューター修理屋に置き去りにしていたパソコンのなかに、重大な情報が含まれていた事実を報道した。選挙が11月であるから、これはいわゆるオクトーバーサプライズというもので、この時期に出てくるスキャンダルは候補者への投票に多大なる影響をもたらすものだ。

しかしツイッター社は即座にNYPの記事を削除しただけではなく、NYPのツイッター口座を凍結してしまった。

ツイッター社はこの記事に圧力を加えるにあたって全く尋常ならざる手順を踏みました。まずリンクを削除して『このリンクは安全でないかも』という警告文をポストしたのです。ツイッター社はダイレクトメールでこのリンクを伝える事でさえブロックしました。これは従来なら例えば幼児ポルノグラフィーなどの過激なケースのため用意された手段です」

ホワイトハウスの大統領報道官のケイレイ・マケナニーはそのNYPの記事についてツイートしたという理由で自分のアカウントから締め出されました。これはトランプ選挙団スタッフ、マイク・ハーンにツイッターに向けての怒りに満ちた手紙を書かせました。彼は『少なくとも20日位は考慮するフリでもいいからしろよ』と憤激しました」

(以下、マイク・ハーンからツイッター社スタッフへ宛てたメール画像粗訳) (2020年10月14日 7:19PM) 「ケイレイ・マケナニーはただNYPの記事について話したというだけでツイッターのアカウントから締め出されている。彼女がした事といえば既に他の放送局が報道していてバイデン選挙団が異議を唱えなかったそのストーリーと第一報を引用しただけだ。彼女のアカウントがいつ、どうやって凍結解除されるのか直ちに回答を要求する。私はこの(ツイッターの)チームの誰もこのニュースについて『我々はこのニュースを検閲する』と私に電話で知らせて来なかった事も納得していない。私が言ったように、少なくとも20日間は気にするふりをしろよ」

(※即時検閲はやめろ、少しは猶予期間を置いて検閲しろ、という事ですかね?)

これはツイッター社の公序良俗担当重役キャロライン・ストロムをして丁寧ながらも怒りに満ちた(WTF)質問メールを送らせる事となりました。社員の何人かはその時、投稿に対するモデレーション(投稿内容のチェック、警告、削除するなど)に対して殆ど関与する事の無い『コミュニケーション・ポリシー・チーム』と『安全と信頼チーム』との間に緊張関係があるのに気付きました」

(以下、キャロライン・ストロムからツイッターのスタッフ宛てのメール画像粗訳) (2020年10月15日 7:24AM) 「ハイ、チームのみんな!この件もっと詳しく調べてもらう事は出来ないかしら?…よろしく!」 (※注:NYPのバイデン記事の検閲(削除)を決めたチームに対して別部門の偉いシトが『一体どういう理由で?』と確認しているんじゃないですかね。ツイッター内部にも『これは暴走じゃないか』と感じる人がいたという事のようです)

ストロームの注意喚起に対する返事は『【ハンターのラップトップPCストーリー】は当社の【ハッキングによって得られた材料ポリシー】に違反しているために削除されました』というものでした」 (以下、グローバル・エスカレーション・チームのアナリスト、エレーヌ・ソトからキャロラインへのメール画像粗訳) (2020年多分10月日付不明) 「ご連絡有難うございます。チェックの結果そのユーザー(NYP)は我々の【ハッキングによって得られた材料ポリシー】に違反したためにサイト品位委員(Site Integrityという名前の部署か委員会でもある模様)によって拒絶されました」…

(※注:これはおかしい。驚くべき事ではありますが誰もハンターのラップトップPCをハッキングしておりません。奴はそのPCを修理に出して放置、取りに行きませんでした。それで修理屋のおっさんが『困ったなあ』って中を見てたらスンゴイものが入っていたのを発見したというだけで誰もハッキングなど…しておりません。勝手に見ただけです。だからツイッター社のハッキングなんとかポリシーを適用するのはおかしいです)

いくつかのソースから、その(2020年)夏に連邦法執行官(連邦警察)から外国からのハッキングについて『一般的な』警告がされたという事を聞いたいう話はあったものの、このハンターのラップトップPCストーリーについては=私の見た限り=いかなる政府も関与したという証拠…はありませんでした。実際のところはそれこそが問題であったのかも知れないのですが…」

この(NYPのハンター記事削除という)決定はツイッター社の最高レベルの人々によって行われました。但し当時のツイッターCEOジャック・ドーシーの知らないところで行われたのです。…それはツイッターの前・法律/政策/信頼部門責任者のバジャイヤ・ガディ(Vijaya Gadde)が主要な役割を果たしていたのです」

(※注:!!!!びっくらこいた!) (※注:ここでバジャイヤ・ガディの名前が出て来た時私はPC前で座っていたのですが「おお、バジャイヤが主導していたのか!」と思わず…ガバッと立ち上がりました。彼女だったのか。バジャイヤはツイッター社の中でもとても強力な立場にいた法務部門の責任者です。だが10月27日にイーロン・マスクが洗面台(?)を両手に抱えて「Let that sink in!フーフフーフフーン♪」とにこやかに歌うようにツイッター社に乗り込んできたその日だったと記憶。間違ってても翌日くらい)にあっさりクビになってます。さて、この『23』の後バジャイヤがツイッター社内でどんな事をしてくれちゃったのか読み進むのが楽しみですね)…

『They just freelanced it.(良い訳が思いつきません)』とはある前ツイッター社員がこの(NYPの記事削除)決定を形容した言葉です。『ハッキングは言い訳だった。そして数時間のうちに誰もが【その路線で行くのは難しいな】と充分認識しちゃったんだな。…

でも誰ひとりとしてその決定を覆すガッツを持ってなかったんだよ』とね」

選挙後に行われた世論調査で、もしハンター・バイデンのスキャンダルについて知っていたら、ジョー・バイデンには投票しなかったと思うと答えた人がかなり居たことからも解るように、この情報がツイッターで隠蔽されたことは選挙結果に多大なる影響を与えた。当時のことをご記憶の方も多いと思うが、ハンター・バイデンについて報道したのはFox Newsや保守派のブロガー程度だった。ユーチューブでもかなりの検閲があったので、なかなかこの話は拡散されなかったのだ。

それにしてもツイッター内部ですら、この隠蔽はおかしいという意見があったというのは驚く。このやり方がどれだけ前例のない過激なものであったかが解ると言うものだ。それにしても当時、ニューヨークポストはただのゴシップ新聞で信用できないなどと言ってた日本の「ジャーナリスト」たちも恥を知れといいたいね。

またツイッター仲間のBlahさんも指摘していたが、ツイッターは人々のDMも読んでいたことがこれではっきりした。ツイッター上でニュースを拡散できないだけでなく、DMで友達間でニュースを共有することすらできなかったのだから。

よく、ツイッターにしてもフェイスブックにしても、民間企業だから何を検閲しようが言論弾圧にはあたらないと言う人がいるが、こうしたビッグテックが二大政党の一つと密接に手を組んで情報をコントロールしていた場合、それは単なる民間企業の言論の自由と言えるのか?しかもその情報操作によって新しい政権が立ち上がり、その現政権が政府の権限をフルに使ってSNSをコントロールしているとしたら、これは完全に言論弾圧ではないのか?

なにせツイッターは現役の大統領のアカウントを凍結してしまうような恐ろしい力を持っていたのだから。

この暴露記事はまだまだ続くが、非常に長いのでここでは紹介しきれない。興味のあるかたは是非リッキーさんのパート1,Blahさんのパート2をお読みになることをお薦めする。


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類は友を呼ぶ、私がColaboの仁藤夢乃を信用できない理由。ヒント:杜撰な会計とは無関係

アップデートあり:12月10日。Colabo と仁藤夢乃さんを支える会のホザナハウスの森康彦、覚せい剤使用疑いで逮捕「誰もやらない、誰もできない事に勇気をもって立ち上がり」後部参照。

オリジナル記事:12月7日。ネット上で若年層女性救済団体として活躍するColaboとその代表仁藤夢乃女史の話が色々と話題になっている。私はこの団体についてほぼ何も知らないので、その杜撰な会計といったことには興味がない。というより、そんな込み入った話に口出しできるほどこの件に関する知識がない。しかし私にはちょっとひっかかることがある。私がこの問題に興味をそそられたのは、Colaboが誹謗中傷を受けたとして匿名のブロガー・ユーチューバーを提訴するという記者会見の際に、彼女の弁護士として登場した二人の人物、神原元弁護士と太田啓子弁護士の存在である。

繰り返すが私はColaboという団体についても仁藤夢乃女史についてもColaboホームページに書かれている以上のことは知らない。ただこの団体が未成年の少女たちを救済する目的で運営されているというのが本当であるならば、この二人の弁護士とのかかわりは問題があるのではないかと思うのだ。

私は当初この話を聞いた時、神原元氏の名前が出ていることに驚いた。なぜなら彼は悪名高いトランスジェンダーアライだからである。神原氏とはしばらく前に直接ツイッターで会話を交わしたことがあり、その時私がトイレやお風呂といった施設を男女の体で区別することは差別ではないという注意書きを反差別法にしろ理解増進法にしろ明記すべきであると言ったところ、それはすでに秘密裡に異性施設を使っている人をアウティングすることになるので受け入れられないと言われた。しかも神原氏は生物学的男女差などないと言い切っているのだ。

弁護士神原元@kambara7:トランス女性の一部は、現状でもなんの問題もなく女性トイレを使用しているものと思われます。 その方々に対して、新たに法律を制定して利用を禁止するとすれば、人権制限に当たるので、きちっとした立法事実の立証が必要なのですよ。

太田啓子女史にしても同じだ。

太田啓子@katepada2: 法律では戸籍上の性別と違うトイレ利用が禁止されていなくても、社会生活の実態からよりトラブルを招かないだろうと当事者が判断したトイレ利用で、今まで殆んどの場合トラブルになっていません。少数のトラブルがあることは否定しませんが、それがこれから増えると考える根拠はありません。

実は太田女史から私はトランスジェンダーに関するやり取りをした一年以上も前にブロックされている。

聡明な読者諸氏はもうお察しのことと思うが、若年層の女性を救済するという団体がトランスジェンダー活動家の弁護士と手を組むことの危険性は大きい。言うまでもなく、Colaboが運営する女性だけのバスカフェや少女救済センターに自認女性という中年男性が乗車を希望したらどうやって断るのか。はっきりとその姿勢を公表する義務があるのではないだろうか?

仁藤女史が沖縄の米軍基地に反対なのも結構知られた事実である。彼女は今年10月に辺野古へ向かい、基地前でデモに参加した旨をいくつかツイッターで連投している。また仁藤女史はColaboに来ていた未成年少女たちを基地前のデモに連れて行ったと自分のツイッターで発表している。

仁藤夢乃 Yumeno Nito @colabo_yumeno
沖縄合宿2日目の昨日は #辺野古 へ。ゲート前で、希望する女の子たちと座り込みに参加。写真は強制排除の様子。「若い女性を触らないで!」「セクハラだよ!」と抗議の声がたくさんあがりましたが、女の子たちも私も体を触られて、椅子ごと引きずられ、肩を掴まれたり、背中を押されて排除されました。 

別に少女救済を行っている女性が辺野古基地反対運動に加わってはいけないとは言わないが、この運動には日本のANTIFAであるしばき隊系の男組の元組長故高橋直樹氏もかかわっていたと言う。旧しばき隊(現C.R.A.C)が欧米のANTIFA同様トランス活動家と手を組んでいる左翼過激派暴力団であることは読者諸氏もご存じの通り。

若い女性を対象にした救援団体がこうした過激派トランスジェンダー活動家と深いかかわりをもつことは好ましいことだろうか?

私はColabono運営資金がどうのこうのという問題よりも、こちらの方がずっと深刻な問題だと思うのだが、どうだろうか?

アップデート:12月10日。Colabo と仁藤夢乃さんを支える会のホザナハウスの森康彦、覚せい剤使用疑いで逮捕「誰もやらない、誰もできない事に勇気をもって立ち上がり」

兵庫県警は8日、神戸市灘区記田町5丁目の牧師、森康彦容疑者(64)を覚醒剤取締法違反(使用)の疑いで緊急逮捕し、発表した。「全く思い当たりません」と容疑を否認しているという。
~省略~
 神戸弟子教会のホームページなどによると、森容疑者は元暴力団構成員で、同教会の担任牧師。2011年に非行少年・少女の立ち直りを支援するNPO法人「ホザナ・ハウス」を立ち上げていた。

森康容疑者はColaboの仁藤夢乃さんの強い支持者。


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