共和党に入れたら病人が死ぬ、コマーシャルが逆噴射

さてまたまた本日からネットアクセス不可能な場所に8日間ほど缶詰になり、帰港するのはなんと中間選挙前日の月曜日。 幸いなことに選挙がどうなるかはリアルタイムで知ることができるので、結果報告及び分析も実況できる予定。
金曜日に一時寄港した時、ミスター苺は電話口で、「君~すごい一週間だったよ。選挙状況がかなり変わってきた」と興奮した調子でまくし立てた。 アメリカの地方選挙などには疎い私でもそれぞれの話は面白いので今週は選挙運動逸話をいくつか紹介していきたいと思う。
先ずはメリーランド州、上院議員選。 共和党の候補者はマイケル・スティール氏、民主党候補者は現在下院議員のベン・カーディン氏。 支持率は5%くらいの差でカーディン氏が優勢。 だからこの話はなんともやぶへび。
映画俳優のマイケル・J・フォックスといえば、1980年代にテレビ俳優から映画俳優へと転向しバックトゥーザフューチャーの三作で一躍大スターになった人。その後ホワイトハウスを舞台にしたコメディドラマ「スピン・シティ」に出演していたが、1990年代後半に持病のパーキンソン病の症状が悪化したため俳優を引退した。
そのフォックスが最近アメリカ各地で、民主党のために選挙運動をしているのだが、そのテレビコマーシャルは共和党はパーキンソン病治療法の研究に必要なステム細胞使用に反対している、共和党に投票すればパーキンソン治療開発は絶望的であるといった内容だという。 民主党のやりかたは常に共和党は冷血漢で病人やお年寄りのことなど全く考えない、男女差別、人種差別、同性愛恐怖症、とレッテルを貼るというもの。 その点民主党は弱者の味方。皆さん民主党に清き一票を、、てなもんである。
このコマーシャルが流れたマイケル・スティール(共和)候補の地区では、このコマーシャルにスティール候補が真っ向から反撃。ターナーという女医が出演するコマーシャルでは次のようなメッセージが流れた。(スティールのコマーシャルとフォックスのコマーシャルはReal Clear Politicsで見ることが出来る)

ターナー医師: 私はドクター・モニカ・ターナーと申します。
ベン・カーディン議員(民主)によるマイケル・スティール候補への攻撃はわざと誤解を招くような悪趣味な広告です。カーディン議員は自分の政治力を強めるために恐ろしい病気の犠牲者を利用して人々を怖がらせようとしています。
カーディン氏は恥を知るべきです。
マイケル・スティールについて皆さんが知っておくべきことがあります。彼は幹細胞研究を支持しています。そして彼はこの病気で苦しむ人々にのことを深く慮ってます。
どうして私にそんなことが解るかですって? それは私がマイケル・スティールの妹だからです。
私はパーキンソン症候群を煩っています。マイケルは私のことを考えてくれてます。

あ~れ~、これはちょっとすごい反撃。 これをもち返すのはかなりたいへん。 スティール氏は胎児胚の生化幹細胞研究には反対しているが、胎児胚を破壊しない幹細胞研究は支持している。 ところがフォックスには気の毒なことになんと民主党候補のカーディン議員は肝細胞研究は全面的に反対しているのである!
スティール候補はカーディン議員は幹細胞研究を支持する機会があったにも拘わらず、ブッシュ大統領が提案した非破壊的な幹細胞研究法案に反対投票をした。 それは決してカーディン氏がこの法案に信念的な異議があったからではなくブッシュ大統領発案だったからという政治的な理由でのことだった。 カーディン議員はパーキンソン症候群の患者のことより自分の政治的地位を重んじたのであると攻撃した。
フォックスも場所を選んでコマーシャルを流すべきであった。 これではひいきの引き倒し。あり型迷惑もいいところだ。


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フランス国内のイスラム問題解決はイラク戦争にある?!

Update:!No Pasaran! has a wall-to-wall coverage on this issue.
The English language version of this article can be found here.
日本語版AFPの記事に目をとおしていたら、フランスのマルセイユで去年に続き今年も若者による暴力沙汰で停車中のバスが放火され一人が死亡、数人が大怪我を負うという記事を見た。 

【マルセイユ(フランス)29日】昨年秋に発生した若者らによる大規模暴動から1年が経過したばかりのフランスで28日夜、南部の都市マルセイユの路線バスが若者に放火される事件があり、警察および救助当局によると、乗客の女性1人がやけどで重体となった。
 警察が目撃者の話として明らかにしたところによると、28日午後9時ごろ、3人の若者がバスのドアをこじ開けて乗り込み、ガソリンを車内にまき散らしてマッチで火をつけたという。車内には十数人の乗客がいたが、26歳になる女性が体の約60%をやけどし、重体。このほか3人が煙を吸い込んで軽傷を負った。
事件が起きた場所はマルセイユ郊外で、これまで特に暴力事件が報告されたことはない地域という。 パリ郊外でも27日夜から28日にかけて路線バス2台が放火され、警官6人が軽傷を負った。警察当局は移民が多く住むパリ郊外に警官4000人を増員して警戒に当たり、47人を逮捕した。ルモンド紙によると27日には全土で277台の車両が放火された。
警察によると、仏北東部のランスや南西部のトゥールーズでも警官隊と若者の衝突事件が発生したという。

この記事では犯人の若者がイスラム教徒であるとは書かれていない。 しかしフランスで「貧しい移民」といえばイスラム教徒以外にはかんがえられない。 しかもフランスではイスラム教暴徒による乗用車への放火が去年の暴動以前から一日に何百という数で起きており、この事件の犯人も多分イスラム教暴徒であろうことは想像に難くない。 
この事件について犯人像などもっと詳しくしりたいと思い、「フランス、バス放火」で検索していたら、なんと数日前にも同じような事件が起きていたことが解った。(Youths set passenger bus alight in Paris

10月23日:パリ南部の郊外で、30人に及ぶ若者がバスの乗客を強制的に降ろしたあと、バスに火をつけ駆けつけた消防士らに石を投げるなどの暴力を働いたと警察当局は発表した。

興味深いことに、このThe Ageニュースサイトでも暴徒がイスラム教徒であることを意識的に避けて報道している。 しかし記事の内容から暴徒がイスラム教移民の若者であることは間違いない。 さらに問題なのは暴徒の暴虐はバスや乗用車への放火にはとどまらず、警察菅を待ち伏せして石を投げたり暴行を働いたりして大怪我をさせる事件があいついで起きていることだ。

去年の暴動において、フランスの大都市を囲う低所得者居住区において移民を祖先にもつ無数のフランス市民が差別され一般市民から隔離された生活をしていることが明るみに出た。
この日曜日、5人の男性が警察菅暴行の疑いで捜査の対象となった。この5人は10月13日にパリの北側に位置するEpinay-sur-Seineにおいて、住宅街におびき寄せられた警察官は待ち伏せしていた30人の若者から石を投げられるなどの暴行を受け、警察官ひとりは顔面に30針も縫う大怪我を負った事件の容疑者である。
政府はいくつもの対策を採用して状況の改善を図っているが、問題は根が深く暴力が衰える兆しは見えない

現在のフランスの状況が去年の暴動の繰り返しになるようなものなのか私には解らない。 だが、フランス国内でもこうした状況にもっと強い対策をとらねばならないと考える人たちもいる。
私のことをご存知の方々なら、私がフランスの話をするとき、わざわざ「おふらんす」と皮肉っぽい言い方をするのにお気づきだと思う。 この理由はフランスのエリートと言われる人々は何かとアメリカ人を野蛮だ、下品だ、田舎者だといって馬鹿にする傾向があるからだ。 
しかし、フランス、フランスと言ってもひろうござんす、、中には既得な方々もいらっしゃる。 ひょんなことから見つけたこのフランス語のブログ、l’eXtreme-Centre がそのひとつ。 このブログはほとんどフランス語で書かれているからフランス語のできないカカシには読むことができないのだが、時々彼女は英語で書く。 本日もこの記事を読んで私は非常におどろいた。 ( Francifada、l’eXtreme-Centre

(フランス)では自由化はまったくない。 フランス労働市場は今までよりさらに頑固である。失業率はいまだに二桁代であり、特にもっとも失業率が高いのが移民や少数民族である。 これらは我々が書いたように気に入らないことがあるとすぐに暴動に走るイスラム教徒に、フランスは自らの姿を反映させていることと重なる。
シラク氏は国内のイスラム教徒問題を恐れてイラク戦争に参加しなかった。 しかるに、驚くべきことに彼らは何か不満があるとフランス政府に圧力をかけることで服従させることができると信じている。
フランスがこの状態から抜け出す方法は二段階に分かれる。第一に福祉制度を改正し、イスラム教徒が大半を占めている貧民窟をフランス社会に溶け込ませることである。 第二にフランスのイスラム教社会にフランスは脅迫にはひるまない、フランスは西側諸国の仲間であり、アメリカやイスラエルの同盟国であり、自由社会の一員なのだという姿勢を示すことだ。
国内においてはジュリアーニ(元ニューヨーク市長)式の犯罪容認ゼロのやり方を取り入れ、郊外をパトロールする。そして外交においてフランスはイラクへ軍隊を送って過激派イスラム教徒と戦い、我々が対テロ戦争連盟の一員であることを証明すべきである。 このままではフランスにおいてはブッシュ大統領がイラク戦争について語り始めたように、「もし撤退すれば敵は家まで追いかけてくる」という状態が真実となるであろう。

おふらんすにも、アメリカやイスラエルと同盟国であると誇らしげに言う人がいるのだと知って非常にうれしい。 まさかフランス人の口からこのような言葉を聴くとはおもっていなかった。 しかしそれだけフランスのイスラム移民暴走問題は深刻だということなのだろう。
イスラム移民の過激化に悩まされているのはフランスだけではない。 スカンジナビア諸国でも問題は非常に深刻である。 その話はまた追ってすることにしよう。


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イラク戦争には勝てるのか? 三つの段階を考える

日本の保守派ブロガーのなかでは日本内政情報についてのその知識の豊富さによって人気ナンバー1の極右翼評論の瀬戸弘幸さんが、なんと我がブログとアレックスさんのブログを並べてアメリカの中東政策情報の参考にしているとおっしゃってくださったので、新しく訪れた読者の皆様を失望させないためにも、ここはひとつイラク情勢について書かねばらないだろう。 (当ブログにおけるイラク関係の過去ログはイラク関係カテゴリーをご参考にされたし。)
のっけから瀬戸さんのご意見に異議を唱えるのも心苦しいのだが、私は瀬戸さんのイラク戦争は失敗だったとの分析にはちょっと賛成しかねる。 そこで私はアメリカのイラク政策は大成功したとは言わないが、完全に失敗したという状況ではないということを二回に分けてお話したいと思う。

フセイン旧政権が崩壊、新憲法が国民の圧倒的支持で承認されてから25日で一年が経過した。しかし、イラクは未だに武装勢力が国土の大半を支配している。

 この武装勢力は各宗派によって組織化されており、深刻な宗教対立、民族対立の中で、まさに行き場のない混沌とした状況下にある。どう見ても米国のイラク統治は失敗である…

世界中のメディアが全く認めようとしない事実に、イラク戦争において軍事的にアメリカは多大なる勝利を収めているということがある。 このようなことを書くと「え? 何が勝利なの?」と私の正気を疑うひともあることだろう。 だがちょっと振り返ってイラク戦争が経てきた三つの大きな段階に注目していただきたい。 
イラク戦争と一口にいってもこの戦争は2003年の開戦当時からいくつかの段階を通過してきた。 先ずはフセイン政権崩壊、アルカエダという外国人テロリストグループ及びスンニ親派との戦い、そして現在のイランの影響を強く受けているシーア過激派民兵との戦いである。 この三つの戦いのうち最初の二つにおいてアメリカ及び連合軍が圧倒的勝利を得た事実を皆さんに思い出していただきたい。
フセイン政権の崩壊はあっという間の出来事であったし、数あるフセインの銅像があちこちで引き倒されイラク市民がサンダルでフセインのポスターを殴りつけるシーンはいくらも放映されたので読者の皆様の記憶にも残っていることだろう。 だが、第2段階のアルカエダテロリストに対する大勝利はアメリカのメディアを始め世界メディアはほとんど無視した。 メディアの第2段階から第3段階への移行はあまりにもスムーズだったため、多くの人々がこれを見逃したとしても不思議ではない。 しかししイラク戦争の報道に注意を傾けていれば、新聞の紙面からアルカエダ、ザルカーウィ、スンニ抵抗軍、自爆テロ、自動車爆弾テロ、路肩改良爆弾(IED)という語彙がいつの間にか、宗派間紛争、民兵、サドルといった言葉に置き換えられたことに気がついたはずだ。
ではいったい連合軍はどのようにしてアルカエダ及びスンニ抵抗軍に対して勝利をおさめたのか。 イラクのアルカエダはザルカーウィを筆頭とした外国人勢力であり、その中堅部の指導者たちはイラク人ではなく外国人が占めていた。 当初彼らはアメリカ軍に対して真正面からの攻撃を試みたがこれは数十人のアルカエダ兵士の死者に対して一人二人の米兵の戦死という全く不均衡な惨敗の連続だった。 そこで彼らはスンニ居住区でのゲリラ戦を行ったが、これも2004年の二度にわたるファルージャの戦いなどでも解るようにアメリカ軍が圧勝した。 この頃(2004年2月ごろ)、ザルカーウィがアルカエダ本部へ当てて書いた手紙を持った使者が捕らえられ、ザルカーウィがアメリカ軍はどんな戦いにもひるまない、我々には新しい作戦がいる、支援を求める、といった内容の手紙が公表された。 ザルカーウィはアメリカ軍は臆病者だとののしった後で、それでもアメリカ軍はシーアを味方につけその勢力を増しており、一旦アメリカ軍に奪われた地域はアメリカ軍が去った後でも取り戻すのは難しいと語っている。

我々は荷物をまとめ別の場所を探しに出かける、悲しいながらも、我々が何度もこの聖戦において繰り替えしてきたことである。なぜなら敵は勢力を増し、その諜報能力も日ごとに増加しているからだ。 カバの主よ、この道で我々は窒息しつつあり疲れている。人々は宗教の王たちに従うであろう。彼らの心はあなた方と共にあり、彼らの剣はウマヤの力と勝利と安全にある。神よ御慈悲あれ。

イラクで勝つためにはシーアと戦わねばならないと判断したザルカーウィは作戦んを変えて、シーア派イラク市民を狙った自爆テロや爆弾テロ攻撃を増加させ、シーア派市民を捕らえては拷問斬首している姿をビデオにとってネットやメディアにばら撒くなどした。 しかしこの野蛮な行為はかえって逆効果を生み、それまでアルカエダに同情的だったスンニ派の部族すらも嫌気がさしてアルカエダと見放すという状況が出来てきた。
これに関しては2005年7月ごろに送られたと思われるアルカエダのナンバー2のザワヒリからザルカーウィへ宛てた手紙やザルカーウィが殺されたとき所持していた別の幹部からの手紙でも、ザルカーウィの野蛮なやり方はかえってイスラム教徒をアルカエダから遠ざけることになり、アルカエダがイラクをアルカエダのテロ国家として所持する目的には邪魔になるとたしなめてさえいた。
連合軍との戦いで中堅指導者を次々に失ったアルカエダは、ヨルダンやシリアから新しい指導員をどんどん呼び寄せたが、アルカエダを裏切ったスンニ派などの密告によりイラク入りしたアルカエダ幹部は次々と暗殺されてしまった。 外国人勢力であるアルカエダは地元スンニイラク人を信用しなかったため、イラクのアルカエダは指導者を失いザルカーウィだけを首領とする死のカルトへと変貌、ザルカーウィの死とともにアルカエダの威力は急激に弱体化した。
完璧な世界ならば、ここでスンニ派部族の多くがアルカエダを見放しイラク復興の政治に参加しようという気になって、一件落着、めでたしめでたし、で終わるところなのだが、そうは行かないのが中東の難しさである。 アルカエダ勢力が弱体化したことを利用し、今度は俺達の出番といって勢力を挙げてきたのがイランの飼い犬、白豚サドル(モクタダー・アル・サドル)とその手下の愚連隊マフディ民兵軍である。
サドルのマフディ軍がナジャフで蜂起したのはファルージャとの戦いと同時期でありこれは決して偶然ではない。 フセイン亡き後アメリカを追い出しイラク国内で勢力を得ようとしたサドルがアルカエダのザルカーウィと組んで同時攻撃を試みたとしても決して不思議ではない。敵の敵は味方という理屈である。
この当時アメリカ海兵隊はサドルをナジャフの聖廟に追い詰めており、一斉攻撃を仕掛ければ一日でサドルとマフディ軍を崩壊させることが出来た。だが、シーア派の大聖教者のシスタニがそれを許さなかった。シスタニは決してサドルの味方ではない。 だがサドルをシーア派の聖廟内で無信心者で野蛮人のアメリカ軍に聖廟を冒涜され信者を殺されることを容認すればシーア派の面子にかかわる。 またイラク人によるアメリカへの敵対心を煽ってイラクは余計に混乱に陥るという心配もあったのだろう。 私たちはシスタニがなんといおうとサドルを生かしておいては後でろくなことにならないと海兵隊一斉攻撃が中止されたときは多いに腹をたてたものである。
この第三段階の宗派間紛争の鎮圧において、アメリカ軍はアルカエダとの戦いから今度はシーア派過激派との戦いへと戦略を変更した。 ラマダン中に激しい闘争が繰り返されここ二年間で10月はアメリカ兵戦死者の数がこれまでで一番多いという悲しい状況が生じた。 しかし戦死者の数だけをみてアメリカ軍が戦争に負けていると判断するのは誤りである。 何故戦死者の数が増えたのかその背後にあるアメリカの戦略を考慮に入れなければ戦死者の数だけ数えてみても意味はない。
長くなるので、この現在の状況は次回に回すことにしよう。


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雨の桟橋

読者の皆さん今日は。
今週は月曜から金曜日の今日まで、ネットアクセスゼロの場所にいたので、コメントをいただいたアセアンさん、souさん、龍之介さん、はじめ私の留守中も当ブログをご訪問いただた読者の皆さん、ありがとうございます。
カカシはさっきやっとバージニアのホテルに帰ってきたところ。 ここで週末を過ごした後は再び外の世界からは遮断された一週間がまっているのです。 (うう、、涙)
二週間前にバージニアに着いたときはまだ結構暖かく、半そでのTシャツでも平気だったのに、月曜日の朝早く出航した時はものすごい北風で桟橋を歩くのに一苦労した。 五日後の今日、港は雨。 野郎ばかりの同僚達はこぞってフーターズへ行こうと張り切っていたが、私は早々に引き上げた。 どうも奴らは私が女性であることを忘れているようだ。つくづくこの仕事は女がやることじゃないと感じる。
さて、「イランをどうするか」シリーズはミスター苺が去年から今年の初めにかけて、色々な角度からイランへの攻め方を考えて見たもので、こうすべきであるという確立した考えではない。ましてやアセアンさんがおっしゃるようなアメリカ保守派を代表するような考え方では全くないのであしからず。 いってみれば英語でいうところのブレーンストームというやつである。可能な限りのやり方を先ず出してみる。そしてあまりにも非現実的なものから排除していって、一番適切なものを選んでいくというやりかた。
しかし缶詰中に読んでいたトム・クランシーの本のなかで強調されている地元の諜報が我々には非常に不足しているというのが現実だろう。もしアセアンさんが言うようイスラエルのモサドですら正しい諜報をもっていないとなるとこれは非常に問題だ。やはりCIAの諜報部員がイランに潜入して核兵器施設のありかや、イラン内部の政治情勢などについて、もっと詳しい情報を集める必要があるだろう。イランの内政がわからずに下手に手を出すとたいへんなことになる。
ところでsouさんは私をネオコンだとお思いのようなのだが、私はネオコンではなくどちらかというと旧保守派である。ただし、私は英語でも日本語でもブログを始める前までは自分はかなり過激な右翼だと思っていたのだが、ブログスフィアーではかなり中庸だということがわかってがっかり。(笑) 元旧保守派のパット・ブキャナンはアメリカの孤立主義への思い入れが講じてどうも最近はひどい人種差別者へと変わりつつある。 だいぶ前から主流の保守派からは見放されている。(彼が共和党を去ったのはもう数年前になる) ブキャナンの場合右翼は右翼でも社会主義的な右翼、ファシストに近いという気がする。
では今週末ネットサーフを満喫してブログに精を出そう。 他にやることもないし、、、


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イラン攻撃作戦4、スーパー経済制裁

イランをどうするか、前回までのお話:
1)攻撃作戦の選択色々
2)斬首作戦
3)ムラーの顔丸つぶれ作戦
題名からもご察しの通り、これはイラン経済に注目する作戦である。言ってみれば「超経済制裁」である。イラク、サウジ、そしてほとんどの中東の産油国のようにイランは原油輸出国である。 
イランの経済は原油に完全に頼った非常に偏ったものである。ほとんどの経済活動は政府が統括しており、民間企業などほとんどない。カタミ前大統領は経済改革をラフサンジャニ大統領も続けているがあまり効果はない。近年原油価格が比較的高いおかげでイランは40億ドルという外貨リザーブを所持している。しかしこれもインフレや高失業率を緩和するのにはほとんど役に立っていない。大量破壊兵器開発に不均衡な資産を投入しすぎていることも大きな問題である。
この状況を観ればイランの弱点は一目瞭然である。イランは原油輸出で成り立っている国だ。輸出するということは原油を外へ運び出さなければならないわけで、その通路となる港を遮断してしまえば輸出は不可能となる。この経済制裁作戦は最初の核兵器施設破壊作戦と同時に行えばイランは破壊された施設を修理することすらできなくなる。
油田そのものを破壊する必要はないので、環境汚染につながることもなく、イラン国内だけでなく近隣諸国への悪影響も出ない。クルーズミサイルを数本ペルシャ湾とキャスピアン海に打ち込めばことは足りるはずだ。この作戦の目的はイランを崩壊させることにはない。ムラー達に圧力をかけて国内における革命を促進することにある。だから革命後に必要なイランのインフラはなるべく破壊せず一時的に昨日不可能な状態にして保存しておく必要があるのだ。
しかしこれだけでは不十分である。イランが現在持っている40億ドル外貨をなんとかする必要がある。そうでないとこの金を使ってイランは食料から修繕費からすべてまかなうことができるからである。ということは二つの出入り口をふさぐ必要がある。
ペルシャ湾には我が海軍が出動して閉鎖することが可能だが、カスピは陸に囲まれているためれができない。だがここはどうしてもふさがなければならない。なぜならカスピ海を使ってロシアから必需品が輸送されるのを防がなければペルシャ湾だけをふさいでも意味がないからである。 (イランの地図参照
この裏口を閉めるのは地理的にも政治的にもかなり困難と思われる。幸運なことに今現在イランとロシアとの間で実用的な原油パイプラインは存在していない。 イランへ来るどのような貨物も海を渡るか路線を使う以外に方法はない。
イランのカスピ海沿岸にはネッカとバンダー・アンザリという二つの主要な港がある。ネッカには核兵器施設があるとされているので、まず最初にここを攻撃すべきだろう。しかしイランのもっとも主要な港はイラン北西でアゼルバイジャンに接するバンダー・アンザリのほうである。アンザリも大事な標的リストのうちに入れられなければならない。
これはイラン隔離というわけではない。石油輸送の阻止であってイラン漁業の邪魔をするわけではないからだ。一般市民への悪影響は出来る限りさけなければならない。
地上輸送はそれほど問題にならないのではないかと思う。というのもイランはトルコ、アルメニア、アゼルバイジャン、トルクメニスタン、そしてもちろんイラク、アフガニスタン、パキスタンに囲まれている。最後の三つの国からの援助は先ず考えられない。イランは北方の近隣諸国とはまあまあの関係にあるが、トルコ以外にはイランを支えるだけの資源を提供できるような産業といったものは特にない。我々はトルコとの親睦に力をいれてイランへの空爆に協力させるよう働きかける必要がある。 すくなくともいまのところトルコはイランよりは親米に近寄っている。
万が一交渉が失敗した場合には、アメリカはイラン攻撃に備えてトルコ国内に核兵器設備を90ほど配備しているという。 イランがトルコからの協力を得ることは先ず無理だろう。
一番心配なのはロシアの反応と原油市場の反応である。もしサウジがイランに同情してアメリカへの原油輸出を制限した場合にはアメリカは難しい状況に陥る。しかしブッシュ大統領のおかげでアメリカには石油の貯えはかなりあるが、それでも二年か三年が限度だろう。 輸出制限がそんなに長く続くとは思えないが、アメリカ国内の経済に与える悪影響は多大なものになる可能性がある。
しかしOPECは今のところ我々側についているので、サウジがイランの分を補ってくれれば原油の値段が上がる必要はない。
ロシアの反応は簡単には予測できない。イランとロシアは最近色々な企画で協力関係にある。 また旧ソ連時代からの名残もあっていざとなればロシアはアメリカよりイランに味方するだろう。しかしロシアがアメリカに対して何ができるのかはかなり未知数だ。ロシアはチェチェンやウクライナの問題を抱えているし、西側とも経済面で色々なつながりがある。ロシアはまだまだ現代化に向かって産業を発展させる必要がある。そんな時にロシアはイランの問題でアメリカと一戦交えたいなどと考えるだろうか、ロシアも手を焼いているのと同じ過激派のイスラム教徒なんかのために、、
この作戦4は作戦1のイラク核兵器施設攻撃と同時に行われるべきである。このような状況にあってロシアは多分国連安保理で大声を張り上げて抗議はすうだろうが、特になにもしないのではないかというのが私の予想だ。
この作戦は作戦1をエスカレートさせたものだが、攻撃に次ぐ経済制裁でイランが破壊させた核兵器施設を再建するのを防ぐことになる。であるからこの作戦は真剣に考える価値があると思う。
原文はこちらBig Lizardsより:, Iran Strategies 3: the Econostrike


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イラン攻撃作戦3、ムラーの顔丸つぶれ作戦

昨日は核兵器施設などでなくイランの頭首らを叩く案を書いたが、今日はそこまで極端ではないが同じような効果が得られる別のやり方を考えてみたい。
イランをどうするか、前回までのお話:
1)攻撃作戦の選択色々
2)イラン攻撃: 斬首作戦
この作戦は簡単にいえば、一万から二万の兵をイラクからイランの東側へ電撃攻撃で乗り込ませるというもの。あまり深入りせず国境沿いに50から70マイル程度のところまで隊を備える。ただし、これすべてイラン側の領地。ここにしっかり居座って何があっても敵に一歩も譲ってはならない。
アメリカ政府は、この作戦の目的はイランからイラクへ侵入してくるテロリストを食い止めるためであると発表する。この際、イランの核兵器の話は一切しない。事実イランからのテロリスト侵入を阻止するというのはこの作戦のボーナスのようなもの。イラクにとってイランから邪魔をされずに国づくりができるのは好都合。しかしこの作戦の本当の目的はイランの現政権を崩壊させることにある。
この作戦はまずイランの統治者にとって堪え難い状況を作り出すことにある。イランの統治者であるムラー達がイランを統括できているただひとつの理由は彼等が無敵の存在であり誰にも破壊されない党首であると国民に思わせているからだ。そのムラー達に自分らの領地を占領している外敵を攻撃して蹴散らすのか、それとも黙認するのか、その手のうちを無理矢理開かせるのである。
もし彼等がなにもせずにアメリカ軍にイラン領土を占領するのを黙認すれば、彼等の面子は丸つぶれである。イラン政府がこのようなあきらかに臆病な態度を示してはイラン政府がそのまま権力を保つことはできない。政府が自国の領土も占領軍から守ることができないというのであれば、政権の指揮者としての信用は完全に喪失される。
しかしもし彼等が攻撃した場合でもその結果は同じである。なぜならイランが占領軍であるアメリカ軍にうちかつためには圧倒的多数の軍隊を送り込まなければならない。ヒズボラのようなテロ軍団は真正面からの攻撃では正規軍には太刀打ちできない。しっかり根をおろしてふまえているアメリカ軍に真っ向から突撃したのではイラン軍は大敗する。イラン軍は崖に当たる波のように木っ端みじんに崩れてしまうだろう。
無論、イラン軍は大量破壊兵器を使うにちがいない。だがアメリカ軍はそれにも十分に立ち向かえる備えがある。科学/生物兵器防衛用のスーツを着れば恐くない。 もし彼等が小型核兵器をひとつやふたつもっていたとしても、それを撃ち込むための輸送機間、飛行機、ヘリコプター、トラック、牛車、、近付くものはことごとく破壊し、絶対に近付けないだけの機能がアメリカ軍にはある。
最終的にイランは自国の領土に居座るたかが数千の外敵を追い出すこともできないほど情けない存在であることを暴かれてしまうわけだ。彼等の誇りは傷付き面目丸つぶれとなる。ここでこれまで弾圧されていたイラン市民が立ち上がって、この張り子の虎を追い出し、多少西側諸国に似たような民主主義をつくりだしてくれれば儲け物である。 我々が秘密裏に事前に現政権反対派のリーダーたちと連絡をとっておくのも悪くない。
ミスター苺は、この提案は彼以外の人が書いてるのを読んだことがないといっている。その理由はこれがすばらしい考えで誰も思い付かないだけなのか、あまりにも馬鹿げているせいなのか解らないのだが、、(汗)
原文はこちらBig Lizardsより:, Iran Strategies 2: Beachhead Bingo


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イラン攻撃作戦2、斬首作戦

昨日に続いてイラン攻撃作戦を考えてみよう。これはミスター苺が2005年にBig Lizards.netに掲載したアイデアを参考にしたものだ。
イランをどうするか、前回までのお話:
1)攻撃作戦の選択色々
イランの核兵器施設への一斉攻撃作戦は理想ではあるが、効果的な攻撃とするためにはかなり大掛かりなものになってしまう。このことは昨日も書いた通り。しかしそんなことをしなくても、もっと簡単に確実にイランの脅威を破壊する方法がある。それはイランの頭を狙うことである。
核兵器そのものを拳とするならミサイルは腕、軍隊は胴といえる。(さしずめ汚い仕事専門のヒズボラは尻だわな)だが腕も拳も頭からの命令がなければ動かせない。だからイランを倒すならこのタオル頭を首からちょん切るのが一番効果的なのではないだろうか? ヒズボラにしろ大統領のアクマディネジャドにしろ皆、イランのムラーから指揮を仰いでいる。イランの実質的な指導者とはムラー達であり、その最高指導者はアヤトラアリコメーニ(Ayatollah Ali Khamenei)なのだ。だからコメーニを含め指導層の連中を取り除けばイランの核開発プログラムは自然消滅するだろう。
とはいえ、私はイランの指導層を文字どおり暗殺しろといっているわけではない。(もっともゴッドファーザー2の最後みたいな同時多発暗殺も決して悪い考えではないが、、)私が考えているのはCIAが煽動し、ウクライナでおきたような「オレンジ革命」を成功させることだ。もちろんCIAがブッシュバッシング目的で国内で秘密情報漏えいに夢中になっている間はこんなことは望めないが。
CIAがたよりにならないとしたら、イスラエルのモサード、英国のMISなどの力を借りて、イランのムラー独裁政権崩壊を促進するにはどうすればいいか、革命は何時おきるか、生徒、共産党、またはシーア静寂派(quieties)か、どのグループが一番親米かということを探り出す必要がある。
斬首作戦の利点は秘密裏にできるので、国際社会のの意見を聞く必要がないということだ。革命が成功しても失敗しても、我々は関係を否定することができる。
斬首作戦の利点はイランの核兵器開発を阻止するだけでなく、ほかにも色々ある。

* イランのムラーから切り離されればヒズボラは勢力を大幅に失う。イラン国内だけでなく、シリアやレバノンでも彼等の勢力は喪失するであろう。

* 穏健派が政権を握れば民主主義にそれだけ近付く。
* 国民の2/3を占めるイランの若者は比較的親米である。少なくとも彼等はアメリカ文化が好きである。

イランの人口の多くがすでに親米であるから、我々が極端なことさえしなければ、イラン市民をアメリカの味方につけることができる。だからイラクスタイルの侵攻は問題外だ。理想はウクライナ風のオレンジ革命だ。少なくともそのような動きが自然に起きた場合にそのチャンスを見逃さないようにしっかりと諜報を集めておく必要があるだろう。
原文はこちらBig Lizards.netより:Iran Strategies 1: the Guillotine Gambit


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イラン攻撃作戦1、攻撃作戦の選択色々

今週いっぱい、私はネットアクセスのない場所で過ごさねばならないため、ミスター苺がBig Lizards.netで去年あたりから書き続けているイラン対策を少しづつ翻訳して紹介したいと思う。リアルタイムでの掲載ではないのでコメントへの返信は遅れると思うがそのへんはご了承いただきたい。
イランをどうするのか、どうもイランとの国連による交渉は全く拉致があかないようだし、このままではいずれはアメリカはイランと戦争をするはめになるだろう。だが、一口に戦争をやるといっても、第二次世界大戦のような戦争はもはや時代遅れであり、空爆を主体とする攻撃はイスラエルによるレバノン攻撃をみていてもわかるように、庶民への被害が大きいだけで肝心の標的を能率良く破壊することができない。ではいったいどうすればいいのか。
ここで三つ違ったやり方を考えてみよう。

  • 1. すでに分かっている核兵器施設の三つか四つを選りすぐって攻撃し、イランの核開発を遅らせ、対策を検討する時間稼ぎをする。
  • 2. 核兵器施設と解っている場所及び疑わしい場所すべてに一斉攻撃をかけ、イランの核開発計画を破壊する。
  • 3. イラン全体を侵略する。
  • 3番目は最初から問題外だ。アメリカはイランを侵略し占領するだけの人員など持ち合わせていない。イラクとアフガニスタンで手一杯なのにイランまで手をのばすことなど不可能である。クリントン前大統領の徹底的軍隊縮小がいまとなって仇となった。
    1番の限定攻撃作戦だが、標的を限定してみてもイランからの反撃は総攻撃のそれと全くかわらないだろう。我々が攻撃を制限したからといってイランが反撃を手加減するとは思えない。限定であろうと総攻撃であろうとイラン攻撃に協力する同盟国の数はかわらないだろう。つまり、総攻撃と限定攻撃ではこちらの損害は全く同じだということになる。
    1番と3番がだめとなると、残りは2番の

  • 核兵器施設と解っている場所及び疑わしい場所すべてに一斉攻撃をかけ、イランの核開発計画を破壊する。
  • ということになる。
    しかし一斉攻撃をかけるといっても、具体的にどうすればこの作戦を成功させることができるのであろか?
    この攻撃で問題なのはイランが実際何を持っているかがはっきり解っていないことにある。イランにはすくなくとも20数カ所の核兵器施設があるといわれているが、多く見積もるとこの数は70とも80ともいわれている。攻撃作戦がなにひとつ失敗せずに大成功だったとしても、イランの核兵器施設をすべて破壊することはできない。完全破壊ができなければイランの核兵器開発を阻止することはできないのである。
    なるべく多くの施設を破壊するためには正確な諜報が必要である。ここでもし、イスラエルの秘密警察、モサドの協力を得ることができればアメリカは大いに助かる。イスラエルはフセイン時代のイラクには潜入することができなかったが、現在のイランにはかなり秘密工作員が侵入しているらしい。イスラエルの諜報部はアメリカのCIAでは決して突き止められない情報を既に持っているのだ。イスラエルもアメリカが本気でイランを攻撃するつもりだと判断すれば、アメリカが生半可なやり方で中途半端な結果をだすよりは全ての施設を破壊してくれた方がイスラエルもありがたい。なぜならアメリカが失敗すれば、その報復は好むと好まざるとに関わらずイスラエルに向けられることは間違いないからである。
    こうするとこの作戦はちょっと改良されて

  • イスラエルの諜報でつきとめた、核兵器施設と解っている場所及び疑わしい場所すべてに一斉攻撃をかけ、イランの核開発計画を破壊する。
  • となる。しかしこのような「神に対する暴虐」をイランが許すはずはないから、もってるもの全てを駆使して猛反撃をしてくるだろう。イランはアメリカまで届く長距離ミサイルはもっていないが、アメリカ軍が駐留しているお隣のイラクへなら攻撃は可能だ。
    またイランが化学・生物兵器を所持していることはほぼ確実である。イランはこれらの武器を守りの甘い一般市民に向けて使うであろう。ということは攻撃の際には同時に弾道およびクルーズミサイル、爆撃機、軽飛行機、ヘリコプターに至るまで、イランの反撃機能も完全に麻痺させなければならないことになる。
    イランからイラク、アフガニスタンへ続く道も閉鎖せねばならない。そしてイラクに駐留しているアメリカ軍をイラン国境のイラン側へ移動させ、付近にあるテロリストのアジトに不意打ちをかけ、徹底的に潰す必要がある。
    思うにイランはアメリカからの攻撃はいずれあると予測しているはずだ。しかし多分彼等はクリントンがフセインイラクに仕掛けたような限定攻撃を期待しているはずである。数日間の限定標的への空爆ならイランはたえられると踏んでいるに違いない。だから我々がこのような一斉攻撃を仕掛ければ彼等の不意をつくことができる可能性は非常に高い。
    しかしこれをやっても、我々の完全な安全は保証されない。イランはいずれ反撃にでるだろう。もし長距離、中距離のミサイルがいくつかでも残れば、アメリカ、イスラエル、イラク、アフガニスタン、そしていずれはヨーロッパまでミサイルを飛ばしてくるだろう。それを予期して我々は弾道ミサイル防衛システムをできる限りの広範囲に備えておかねばならない。
    さらに、イランがヒズボラを活用することも考えねばならない。ヒズボラは言ってみればイランの先攻特別部隊である。イランを攻める同時にヒズボラも攻めなければならない。
    このへんはイスラエルに任せて、シリアがコントロールしているレバノン系ヒズボラが巣食っているベカバレーあたりを空爆してもらうのがいいかもしれない。レバノンがイスラエルの攻撃に協力などするはずはないが、ヒズボラが退治されても特に文句はいわないだろう。
    ふむふむ、この作戦かなり良くなってきたぞ。

  • イスラエルの諜報でつきとめた、核兵器施設と解っている場所及び疑わしい場所、ミサイル基地、航空基地、イラク国境線に巣食うテロリストのアジト、レバノンのヒズボラなどすべてに一斉攻撃をかけ、反撃に備えてミサイル防衛システムをはり巡らせ、イランの核開発計画を破壊する。
  • 無論、攻撃の直前には敵を混乱させるため味方の軍は意味があろうとなかろうとあちこちに移動する必要がある。こうしておけば相手は何かが起きるとは察知しても何時何処でどのような攻撃があるかを正確にとらえることができないからだ。ま、これは戦争の常識だから言うまでもないが。
    最後に大事な点を指摘しておこう。これは多分欧州にはショックだろう。だから事前に彼等に言ってはならない。イランにもれる可能性が大きいからだ。
    イランはアルカエダとかなり親しい関係にあるという。アルカエダはいまでもアメリカ本土攻撃をあきらめていない。イランが危機に陥れば、必ずやアルカエダに資金援助などをしてアメリカ攻撃を委託するだろう。アメリカを内部から崩してアメリカがひざまずかせようとするだろう。
    であるから、我々がイランとヒズボラを攻撃するのと同時に、アメリカ国内にあるイラン大使館、イラン系聖廟、市民団体、などに一斉に手入れをする必要がある。
    書類などをすべて没収し、国内に潜むアルカエダメンバーをいぶり出すのである。イランについての専門家であるケニス·ティマーマン(Kenneth Timmerman)氏によれば、イランの諜報省(MOIS)の大臣であるHojjat-ol eslam Ali Akbar を含むイランの高官や、イランの最高指揮官アヤトラ·アリ·コメーニ(Ayatollah Ali Khamenei )自らが過去にアルカエダのリーダー、アイマンザワヒリやオサマビンラデンと直接会見しているというのだ。
    イランはイラクのフセインや他の独裁者らと同じように外国勢力との会見については詳細な記録をとっているはずである。イラン大使館に納められているアメリカ国内のアルカエダアジトや名簿などはFBIやCIAが何年かかっても集められないような膨大な資料であるに違いない。無論、アメリカ国内の外国大使館を襲うなどということは、国際社会から非難轟々だろう。特にこの作戦では国連ビル内の大使館も含まれるのだから。しかし、考えてみればイラン攻撃ですでに国際社会は大騒ぎしているだろうから、もうひとつくらい加えても大したかわりはないだろう。
    というわけで、最終的にこの作戦は:

  • イスラエルの諜報でつきとめた、核兵器施設と解っている場所及び疑わしい場所、ミサイル基地、航空基地、イラク国境線に巣食うテロリストのアジト、レバノンのヒズボラなどすべてに一斉攻撃をかけ、反撃に備えてミサイル防衛システムをはり巡らせ、それと同時にアメリカ国内にあるイラン大使館、聖廟、市民団体の事務所などに一斉に手入れをし、アルカエダメンバーの名簿やアジトを含むすべての書類を没収し、イランの核開発計画を破壊する。
  • はあ、なんかすごい計画になってきた。しかし実際に攻撃をしようというならすべての可能性を考えておいた方がいい。たとえ計画に時間がかかったとしても、後になって「あ、あれを忘れていた!」なんてことになっては意味がない。マキアベリが言ったように、「王に攻めるなら王を殺さねばならん」
    生半可な攻撃ならやらないほうがいい。やるなら徹底的にやらねばならないのだ。
    原文はこちらBig Lizards.netより:Iran Strategies 0: Re-examining the “Default Assault”


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    韓国の裏切り

    さっきフォックスニュースをみていたら韓国で反米のデモが起きているという話をしていた。え?反米デモ?反北朝鮮じゃないの?と思ってよく聞いてみたら、アメリカが音頭をとって国連が北朝鮮への経済制裁を決めたことに抗議をしてのデモだという。ちょっと抗議をする’相手を間違えてないか、国際社会の意向を無視して韓国の安全に危機を及ぼす核兵器実験をおこなった北朝鮮に攻撃すべきなのでは? なんて考えるのは韓国の幼稚な外交を理解していない人間のいうことなのだろう。
    このような韓国政府及び韓国左翼(?)の行動に対して朝鮮日報のコラムは韓国が国連や同盟国であるアメリカを裏切る恥知らずな行為だと辛らつな批判をしている。

    盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の安全保障政策の代弁者ともいうべき青瓦台(大統領府)の宋旻淳(ソン・ミンスン)安全保障室長は「国連に韓国の運命を任せるのは自らの運命を放棄するということ」と発言した。また、「まともな国は自国の問題を絶対に国際化・多国化しない」とも述べた。

     だが、今日この大韓民国が存在するのは、56年前の国連決議(韓国戦争〈朝鮮戦争〉における北朝鮮弾劾決議)のおかげだ。その国連に対し、今になって「国連に運命を任せることができない」とは、これ以上の裏切りがあるだろうか。裏切りの中にも、恥を知り陰でこっそりとする裏切りと、恩人の面前で見ろと言わんばかりに図々しくやる裏切りがある。現政権の国連に対する裏切りは、どうも後者のようだ。いくら言いたいことがあったとしても、そのようなやり方ではいけない
    今日多くの発展を遂げた国として、国力にふさわしい待遇を要求するのは当然だとしても、韓国の今日があるのは米国の支援のおかげだということまでをも忘れてしまっては困る。米国人らは現在、韓国と韓国人に裏切られたと感じている。ある世論調査で「韓国の安全保障にとって、最も懸念される国は米国」という結果が出たとき、米国人らは衝撃を受けたという…
    そして、裏切りの極致をいくのが北朝鮮の独裁者らだ。大韓民国の進路をいつも遮ってきたのは、北朝鮮の支配者とその追従者たちだった。戦争を起こして数百万人を殺し、機会あるたびに韓国にテロを加え、挙句の果てには核兵器でわれわれの首を締めようとしている.。韓国は北朝鮮を助けようと苦労し、できるだけのことはした。それならば、感謝の念までは持たずとも、「火の海」や「火炎」で恐喝するのは控えるのが当然ではないだろうか…
     与党ヨルリン・ウリ党の代表が、核実験の衝撃が収まる前に開城へ行くと言い、与党の議員らが金剛山の案内員の言葉だけを聞いて「平穏なようだ」と言ったとき、人々は韓国内に「金正日の友人」が数多くいるということを知った。そして韓国国民全員が、自国の運命を国連に任せるとか、問題を国際化することはできないという青瓦台の見解に接してからは、彼らが国連を裏切った以上に国民を裏切っているということを悟っている。まるでどこかで誰かが順々に裏切りのボタンを押しているような印象さえ受けるほどだ…
    北朝鮮の核実験をきっかけに、全世界と米国・日本が一方に、韓国と中国がもう一方へと構図がすっかり変わり、韓半島(朝鮮半島)内部でも北の金正日と南の盧武鉉・金大中(キム・デジュン)が軸を成す構図に変化している。北朝鮮を擁護する側は、何かにつけて「戦争をする気なのか」と言い、平和主義者のふりをするが、彼らによって戦争の危険はむしろより大きくなっている。核実験で実際に戦争が起きなくとも、国民が戦争の不安に陥ればそれで十分に脅迫の效果は得られるのだ。

    朝鮮戦争で敵として戦った北朝鮮が、いまや核兵器まで持って韓国及び近隣諸国の安全を脅かしているというのに、共産政権の独裁主義から守ってくれたアメリカの恩を忘れ、お世話になった国連に楯をつき、芸能産業などで友好的な姿勢を示す日本に唾を吐き、先の戦争で自分らを滅ぼそうとした北朝鮮に迎合する韓国のノムヒョン政権。
    そんなに民族主義におぼれたいのか? 朝鮮民族の血を共有しているということがそんなに大事なのか? 北朝鮮からは韓国は腰抜けだとあざ笑われていることにさえ気がつかないのか?
    来年の大統領選で、韓国の人々がこの裏切り者政権をおいだしてくれることを願うのみである。


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    我らが敵BBC(イギリス国営放送)

    以前にイギリス在住のななっちさんが、イギリスのテレビや映画ではアメリカ人像といえばキリスト教に凝り固まった下品で田舎者で馬鹿だという描写が多いという話をしておられた。イギリスに住んでいたこともある龍之介さんも「BBCが世界の良識?嗤わせるな!」とかいておられる。今日BBC内部の会議内容が漏洩した記事で、お二人の言い分もさもあらんと思えるものがあった。この記事でイギリスの国営テレビ局BBCは左翼エリートに占領されていると自ら認めていることが明らかになったのである。
    イギリスの国営放送局BBCが秘密裏に行った「客観的サミット」会議から漏れた情報を元に、デイリーメイル紙でサイモン・ウォルターが書いている記事によると、(We are biased, admit the stars of BBC News、By SIMON WALTERS, Mail on Sunday)BBCの重役達は自分らはこの会議においてすでに視聴者や批評家が昔から言っていた偏向を自らみとめていることがわかった。

    その日はBBCの重役らやスター司会者らが批評家が何年にも渡って言ってきたことを認めた日だった。BBCはキリスト教徒に偏見を持ち、多種文化主義を好むトレンディで左翼リベラルに仕切られていると認めたのだ。

    BBC会長、マイケル・グレード氏が主催した「客観的サミット」の漏洩した内容は BBCの大事な時事問題の報道の仕方、特にイスラム教徒や対テロ戦争に関して、新しい話題を巻き起こすことは間違いない。
    この会議で明らかにされたのは、テレビのお笑い番組で重役らは聖書をゴミ箱に捨てることは容認するが、コーランは駄目、機会があればオサマビンラデンとのインタビューは放映する。さらにBBCの「多様化首領」はイスラム教徒の女性アナウンサーにベールをしたまま出演させたいと語っていたことが提示された。 I
    ロンドンで先月行われたこの秘密会議は、ベテランのブロードキャスター、スー・ロウリー( Sue Lawley)の司会で行われ、重役たちは、BBC社は同性愛者、少数民族、多種文化主義をわざと広めようとする人々によって独占されており、反米で反地方のうえキリスト教徒の気持ちよりイスラム教徒の気持ちを気遣っていると認めた。
    あるベテラン重役は「我々は政治的に正しい方向へ行き過ぎたのではないかという意識は広範囲にわたって認められています。」と語った。「残念ながら、BBCの文化に深く浸透していてそう簡単には変えられないのです。」

    これについてアメリカのブログ、パワーラインではBBCワシントン支部の局長だったジャスティン・ウェッブ氏と話た時, BBCはアメリカに対する偏見がひどすぎるため deputy director general のマーク・バイフォード氏が密かに間違いを正してくれることに同意したという。ウェッブ氏によるとBBCはアメリカをさげすみアメリカには全く道徳的価値がないとしていることを付け加えた。
    カカシはBBCのドラマは結構好きで昔から良く観ている。特に歴史者や文学者のテレビドラマ化は非常に質が高く、派手なだけで中身のないアメリカドラマよりもずっと味わいのあるものが多いからだ。1980年代に放映されたシャーロックホームズの冒険シリーズは原作に忠実な傑作集だった。(DVD持ってるもんね) 
    コメディでも1970年代のモンティパイソンなどはカルトクラッシックで今でも全世界で親しまれている。
    だが、最近のBBCコメディは面白くもなんともない。私がたまに観るリトルブリテンなどはその典型で、この間も傲慢なアメリカの大統領とハンサムなイギリスの首相が会談中、双方のオカマ男性アシスタント二人が口げんかをするという意味の解らないスキットがあった。同じ番組の別のスキットでは破廉恥な格好のオカマ男性(ミスター苺と同じ名前)の前でカトリック神父が男性の恋人とキッスをする場面があった。 まさにひとつの番組でアメリカとカトリック教を馬鹿にするというダブルパンチ。
    アメリカのCNNといい、イギリスのBBCといい、どうしてこうも自分らの国や同盟国をこき下ろす放送局が多いのか。彼らは自由民主主義の恩恵にどっぷりつかりながら、常にその社会を破壊しようと励んでいる。どうにも理解できない心境だ。


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