眉唾なイラク米兵による悪事報道

イラクにおいて、アメリカ兵がなにか悪さをしたという話が持ち上がると、事の是非を確かめもせずセンセーショナルにすぐ報道するアメリカを含め世界の主流メディアの無責任ぶりには本当に腹がたつ。
アフガニスタンとイラク戦争が始まってからというもの、なにかあるごとに、疑わしきがアメリカとなると、この時とばかりに禿鷹のようにたかってくる世界のメディア。だがこうした事件はいざ掘り下げてみると当初の報道とは全く違ったものであったということが少なくない。
2〜3年前だったか、シリア国境あたりで結婚式の最中にアメリカ軍に空爆された家族があったという話がおおげさに報道されたことがある。だが後の捜査で空爆をうけたのは地元でも悪名高い武器密輸業者であり、空爆された場所からも武器弾薬が大量に発見されたことが明らかになった。
つい最近あったパキスタンの民家空爆の件でも、空爆されたのはタリバンの部落だったことが後ではっきりしているし、このあいだもイラクで非戦闘員を殺した容疑で軍法会議にまでかけられた米兵が正当防衛で無罪になったばかりでもある。
ハディーサの件にしても、「証拠」だの「証言」だのが出てくる度に、どうもおかしな点があきらかになり、実際に虐殺などあったのかどうかさえ疑わしくなってきている。(ハディーサ疑惑: 怪しげな証言続く
だから私は今回の米兵がイラク家族を襲って女性を強姦して家族を皆殺しにしたなどというこんな事件もかなり疑わしいと踏んでいる。
イラク国内では、西欧の新聞社が自分らの特派員を現場に送って情報集めをするのではなく、ストリンガーといわれる現地人からニュースを購入するというやり方が普通になっている。もともとイラク戦争には反対の大手メディアはイラクにおいて悪いニュースにはプレミアをつけて高額の謝礼を出す。そうと知ってる地元ストリンガーはテロリストが張り切ってる姿や、アメリカ兵による人権迫害だの悪事だのといった記事を本当でも嘘でもどんどんメディアに売り付けるというわけだ。イラクの湿地帯で日本の自衛隊員が汚染された水の浄水にがんばってますなんてニュースは一文にもならないからね。
ひどいのになってくると、テロリストがわざわざテロを演出してストリンガーに写真やビデオを撮らせて欧米メディアに売り付けたりするのもいる。モスルでのデモ行進やバグダッドでのイラク選挙管理委員の白昼暗殺などはそのいい例である。
だから我々読者は、新聞に書いてあるからといって、なんでもかんでもすぐに鵜呑みにすべきではない。ましてやその記事を元にアメリカは鬼畜だなどと軽卒な判断をくだすべきではない。きちんとした捜査によって本当にアメリカ兵が悪事を働いたことが軍法会議で証明されたならば、その行為は糾弾だれるべきだし、有罪となったアメリカ兵はそれなりの罰を受けるべきである。だが詳細もわからないうちから、センセーショナルな報道に踊らされて大騒ぎをすべきではない。


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イラク軍と戦闘のシーア民兵にイラン人発見

アメリカとイラクの連合軍がイラク市街地で戦闘という話は最近しょっちゅうあるので、めずらしいことではないのだが、昨日のロイターの記事 (英語)の見出しは「アメリカとイラク軍シーア民兵と激突」とあったので目にとまった。しかも連合軍がとらえた民兵にはイラン人が混じっていたというのだから興味深い。(訳:カカシ)

木曜日、イラクとアメリカ連合軍はバグダッドの東北にある村でシーア民兵と戦い、目撃者と警察当局によると米軍のヘリコプターから農園が空爆され隠れている暴徒らがいぶり出されたという。

イラク警備当局はイラク軍の司令官とその他二人の兵士が狙撃された戦いで、捕獲された民兵のなかにイランの戦闘員が含まれていたと話した。軍当局は何故イラン人と確認できたのかを明らかにしていない。

この事件で大切な点は二つある。まず第1にこの戦いがシーア派との戦いであるということだ。イラクでは今マリキ首相がスンニ抵抗軍に恩赦を提案し、武器を捨て平和的にイラク社会に融合するよう呼びかけているが、首相も大統領もシーア派というイラク政府をスンニ派は容易に信用できない。スンニ派が安心して武器を捨て抵抗をあきらめるためには、スンニ派を対象に悪事を働いているシーア派暴徒の取り締まりは必要不可欠である。であるから、イラク軍はシーア派が制服をきているだけだという印象を振払うためにも、今回のようにアメリカ軍とイラク軍が一体となり、シーア派の民兵の取り締まりに力をいれていく必要がある。
第2にの点として、シーア民兵の間にイラン人が雑ざっていたということに注目されたし。連合軍が戦った相手は悪名高き白豚サドルのマフディ軍だ。これまでサドルがイラン政府の手先であるという話が出る度に、それがただのデマだと相手にしなかった人々にはよく噛み締めてほしい事実である。
ロイターは発見されたイラン人が本当にイランの手先かどうか疑っているようだ。「軍当局は何故イラン人と確認できたのかを明らかにしていない」というところがいかにもロイターらしい。イラク人になら、イラン人とイラク人の識別など簡単にできるはず。イラン人は言葉からして違うのだから、多分アラビア語にペルシャ訛りがでるとか、服装が違うとか、そぶりが違うとか、地元のひとからみればイラン人のよそ者などすぐに分かるはずだ。それでもロイターは疑い深い。

米国及び英国はイランのシーア派が親イラク政府のシーア民兵に軍事援助をすることで、イラク内政に干渉していると責めてきた。しかしイラン人がイラクで逮捕されたという例はほとんどない。

イラク人のなかには、特にスンニ派になると、すぐにシーア戦士をイランの工作員だと決めつける傾向がある。しかしイラク民兵のなかにはイランの難民キャンプで生まれ育ち、イラン訛りのアラビア語を話、中にはイランの身分証明書を持っているひともいる。

イランで生まれ育ち、ペルシャ語をしゃべり、イランの身分証明書をもってりゃイラン人だろうが! なんでそれがイラク人だってことになるのだ! イラク人の血を受け継いでいればすべてイラク人なのか? なんという人種差別的考えだろう。
ロイターはさらに、イラク政府とつながりのある強力なシーア派民兵軍を解散するのは不可能だろうと書いているが、今回のようにイラク軍が率先してマフディ軍と戦い、さらにイラン人まで逮捕したいう事実は高く評価されるべきである。


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選挙したけりゃ帰化しろって、当然じゃん!

なにげなくネットサーフィンしていたらこんな記事を発見。(ぼやきくっきりさん紹介)

永住外国人に対する地方参政権の確立を要望した際、「帰化すればいい」と発言されたとして、在日本大韓民国民団県地方本部(朴昭勝団長)は28日、県議会の新田篤実議長に抗議文を出した。新田議長は朝日新聞の取材に対し、発言したことを認めている。

自分が住んでいる国の政治に参加したいのであれば、その国の市民権をとるのは当たり前だ。選挙権は誰もが持つ権利ではなくそれなりにその国の国民として責任を果たすという条件付きでの特権のはず。ただすんでいるというだけでその国の政治に口出しできるというなら、外国政府が多量の自国民を送り込んで他国の政策に影響を与えることもできるではないか。そんなばかなことを許す国がどこにあるだろう?
数年前にアメリカの地方選挙で違法移民がかなり投票して現役の議員が落ちた事件があった。投票する人間は身分証明書を持ってきて自分がその土地に住み選挙権のある市民であることを証明する必要があると考えるのが常識だが、選挙権のない移民から人気のある民主党が圧倒的に多いこのあたりでは選挙日に身分証明書の提示を要求することさえ違法となってしまい、違法合法をあわせ外国人による投票が相次ぎあからさまな選挙違反が相次いだ。
全国選挙ではほとんど共和党が勝つ可能性がないので、連邦政府はカリフォルニアで起きる民主党のはなはだしい選挙違反に注意を向けようとしない。パパブッシュなどはカリフォルニアでの選挙運動を全くしなかった。州の共和党は腰抜けばかりでどうしようもないくせに政治献金の電話ばかりかけてくる。
ばかにするな!! 
とにかく、選挙したけりゃ帰化しろ。当然だ!


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パレスチナの取るべき道

イスラエルはハマスに拉致されたイスラエル兵と交換すべく、ハマスの高官を次々に逮捕しはじめた。

 【エルサレム=三井美奈】イスラエル軍が29日、ヨルダン川西岸各地で実施した作戦で拘束されたイスラム原理主義組織ハマスのメンバーは、閣僚や評議会議員を含め60人以上に上った。

拘束の背景には、拉致を実行したハマス軍事部門だけでなく、イスラエル生存権の間接的承認による危機打開を狙ったハマス穏健派の動きも封じ込める狙いがある。ハマス穏健派に現実路線への転換を促していたアッバス議長にとっても、大きな痛手となった…
 29日未明の拘束作戦は、ハマスの閣僚や議員の自宅に押し入ったり、滞在先のホテルを装甲車で包囲してスピーカーで投降を迫ったりなど、強引な手法で行われた。拘束されたハマスのメンバーには、イスラエル生存権の間接的承認の是非を住民投票で決めることを支持したドゥエイク評議会議長、「兵士解放」を主張したシャエル副首相らが含まれる。
 イスラエル外務省報道官は、拉致された兵士との交換が目的ではないと主張した上で、「テロへの関与容疑が逮捕理由」と説明。現実路線への転換を探っていたハマス内閣の穏健派と、兵士を拉致したハマス軍事部門を区別せず、「ハマス全体が拉致の責任を負う」との立場を明確にした。

そんなに人質交換がしたいなら、その挑戦受けて立とうじゃないの、ってなもんだわな。これじゃあ、せっかく既存の収容者とイスラエル兵を交換しようと思っていたハマスの連中の的はおおはずれ。かえってひどいことになってしまった。
これまでイスラエルはパレスチナとの対応に信じられないほどの自制を働かしてきた。反イスラエル派は「何が自制だ!」と反論するだろうが今回のイスラエルの行動をみれば、その事実が歴然とする。イスラエルはやろうと思えばパレスチナ全体を焼け野原にすることが可能だ。戦車で至る所を潰し、パレスチナ市民をすべて海へ葬ることも可能なのである。それがいままでパレスチナの自爆テロでイスラエルの非戦闘員が何十人と殺され何百人のけが人がでても、イスラエルからの応戦はテロリストの家が破壊され、たまたま巻き込まれたパレスチナ市民が数人犠牲になる程度のものだった。やろうと思えばできることをしないでいたということは、イスラエルはパレスチナの全滅を望んではいないということになる。
それなのにパレスチナのアホどもは、本気でイスラエルが弱体だと信じていたらしい。それでイスラエルがやる気になって戦争をはじめたらどうなるか、全く予測できていなかったというわけだ。
意外なことに国際社会はイスラエルの自制を求めながらも、今回ばかりはパレスチナへの対応もかなり冷たい。

(アッバス)議長はイスラエル軍のガザ攻撃を「人道に対する罪」だと批判し、国際社会の介入を求めたが、米政府はイスラエル支持を表明。欧州連合(EU)も「まず兵士の解放を」との立場で、国際世論はパレスチナ側に好ましい形で動いていない。

これまでのようにイスラエルの自制にも頼れないばかりか、国際社会からの同情すら受けられないとなると、いったいハマスはどうすればよいのだろうか? 「待てよ、いい考えがある。こんなのはどうだろうか?」ミスター苺にいい考えがある。
1. イスラエルの存在を認める。
2. これまで取り交わされてきた和平条約を正当かつ合法のものであるとして受け入れる。
3. ユダヤ人殺しをやめる!
な〜んかどっかできいたような提案だなあ。パレスチナがオスロ合意を素直に受け入れていれば、10年も前にパレスチナ独立国を設立することが出来たのに、PLOのアラファト議長はイスラエルとの平和共存などあり得ないと、度重なるクリントン米大統領の説得に応じずみすみす独立の道を断ってしまった。
そして得たものはなんだ? インティファーダがパレスチナにもたらしたのは経済成長でも自立でもない。ハマスというテロ政権による危険なだけで何ももたらさない、諸外国からの生活保護を受けなければ生きていけない貧乏生活だ。そしてオスロ合意を破棄して10年以上たったいま、パレスチナ独立をかけても破棄した条件を、今度は独立どころかただ生存だけを願ってイスラエルの慈悲にすがるために飲むしかなくなってしまったのだ。
ま、自業自得だがね。
パレスチナよ、今度こそ正しい道をえらべ!
関連ブログ記事:
イスラエル軍:ガザに侵攻…拉致兵士の奪還で
ハマスはライバルのファタとの政治的膠着状態を終わらせる合意に達しました


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イスラエル侵攻にたじたじのパレスチナ

昨日もちょっと紹介したが、今回のイスラエルのガザ侵攻に対するパレスチナ側の反応は情けなさを通り越して滑稽でさえある。

多々の隊に属する覆面の民兵たちがガザしないのあちこちで防御体制をとり、通りかかる自動車にヘッドライトを消すように指示した。

第二次世界大戦当時じゃあるまいし、裸電球に袋かけてカーテン引いて防空ごうにはいっていた時代の戦争じゃないちゅうの! イスラエル兵は闇の中でも丸見えのナイトガーグルをつけている。車のヘッドライトを消したくらいでイスラエル軍から隠れられるはずがない。またパレスチナの民兵たちは町のあちこちに砂袋を積んでみたり、ガソリンに浸したタイヤに火をつくて道路にならべてみたりしている。これは紀元前の戦争か! 攻めるくるのは戦車だぞ、馬に引かれたチャリオットじゃないんだぞ、あほ!

イスラエルの戦車

イスラエルの戦車、チャリオットじゃないよ


しかしもっとおかしいのはハマスの連中がイスラエルの強行な反応に完全に困惑している姿である。なぜたったひとりの19歳のぺーぺー兵士のために、橋を三つも落とし、発電所をすべて破壊し、ガザをがれきの山とも化す勢いで攻めてくるのか、ハマスには全く理解できないようだ。
争いを避けるために、ハマスはパレスチナの独立を求めると発表することで暗にイスラエルの存在を認めるような発言をしたにも関わらず、イスラエルはギラード·シャレット一等兵の返還以外は聞く耳持たない強硬姿勢を崩さず、昨晩だけで9発のミサイルを打ち込み、シリアのサダト大統領がハマステロリストをかくまっているとして、家の上空を低空飛行するなどしてソニックブームがいくつも聞かれたほどだという。(以下CNNより

シリア国営テレビは、イスラエル軍戦闘機の「敵意ある挑発的行為」にシリア空軍が対応したことを伝えたものの、イスラエル軍戦闘機がアサド大統領の宮殿上空を飛行したことには言及しなかった。イスラエル軍は飛行を認めている。イスラエルのテレビ報道によると、アサド大統領は当時宮殿内にいた。

これにうろたえたハマス政府の要員は人質とイスラエルに収容されている収容者との交換は論理的だと語った。ハマスがいまさら人質交換などという条件を出せる立場かとあきれるのだが、彼等がこのような考えを持つのも正直いって無理もない。これまでイスラエルはずいぶんとパレスチナとの『平和交渉』で妥協をしてきた。これまでにも何度もパレスチナ収容者何百人とひきかえにイスラエル兵数人の交換がおこなわれ、時としてはかえってくるイスラエル兵が遺体であったことさえある。そういう妥協を何度も繰り返してきたイスラエルの態度が今度だけは違うなどということをハマスが予測できなかったとしても無理もない話である。
リンクはみつからないのだが、今朝読んだAPの記事では、イスラエルがいますぐ攻撃をやめないなら、もっと多くのイスラエル兵を拉致するとハマスの連中はいきまいた。現にハマスはウエストバンクから二人の入植者を誘拐し、一人をすでに殺害したと発表している。これではやることが逆である。一人の一等兵でこれだけキレてるイスラエルをもっと刺激してどうするの? あんたら自殺願望? ってテロリストには野暮な質問、、、

パレスチナの消息筋は、ヨルダン川西岸ラマラで閣僚4人と議員4人がイスラエル軍に拘束され、財務当局者が取り調べを受けたと伝えた。イスラエルのメディアによると、エルサレムを含む各地で実施されたハマス議員の一斉検挙で、ジェニンでも2人が拘束された。イスラエル軍は何もコメントしていない。

パレスチナがイスラエル市民二人を誘拐している間にイスラエルはパレスチナの政治家8人を拘束。これではパレスチナ側の人質には何の価値もないことになる。パレスチナが生き延びる道はただ一つ。シャレット一等兵を無傷で返還し、誘拐した市民の身柄も引き渡し、地面におでここすりつけて無条件降伏して命乞いをすることだけだ。
イスラエルも今回という今回は最後まで断固と戦ってもらいたい。これまでの妥協がここまで事態を悪化させたのだから。今度は絶対にひかないでほしい。
国際社会はいつもどおりイスラエルの自制を求めているが、イスラエルはイスラエルの存続を第一に考えるべきだ。諸外国が何をいっても耳など傾ける必要はない。がんばれイスラエル!

砂袋を飛び越えるマーカバ戦車

砂袋を飛び越えるマーカバ戦車


これは特撮ではない。


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秘密情報漏えいメディアに米兵怒り爆発

ニューヨークタイムスが報道した国家防衛に関する秘密情報についての波紋はどんどん広がっている。退役現役の米兵らから、及び国家防衛を憂える一般市民からも、ニューヨークタイムス、並びに同様の報道をしたロサンゼルスタイムスへ抗議の手紙が殺到している。
あまりにも強い批判を受けたため、ロサンゼルスタイムスはその言い訳記事(英語)を発表した。(訳:カカシ)

我々はこの記事を公表することを決して軽々しく決めたのではありません。政府がこの事実を公表することで対テロが難かしくなると主張したことは非常に真剣に考慮しました。そして政府の主張と、これに対し、監視プログラムが人権迫害につながる脅威が市民の間で非常な問題になっているという事実とを秤りにかけました。
我々は度々人の命に関わると思われる報道は差しひかえてきました。しかし今回の場合政府内の人々や自己の調査により財政庁のプログラムに関しての情報にはそのような脅威はないと考えました。また政府からは我々にこの情報がテロを防ぐために役立っているという確かな証拠も提供されませんでした。それどころかこの記事をよく読んでいただければ、政府内部でもこのプログラムがテロ対策に効果があまりないと考えるひともいることがお分かりいただけるでしょう。
結果としてテロ対策へ損害よりも市民への公益のほうが重要であると感じたのです。

なんという傲慢さだろう。主流メディアのエリート意識まるだしである。アメリカの諜報部や政権が外交情勢を十分に考慮したうえで、この情報がもれては国家防衛に危険を及ぼすと判断して秘密としているものを、一介の新聞記者如きが国家の安全に関わる秘密を公開してもよいと判断したのだという。いったい誰が彼等にそんな権限を与えたのだ? 
私は今の職場に就職した時に企業秘密を絶対に漏らさないという契約に署名した。もし私がこの秘密を独断で公表した場合、仕事を首になる程度ですめばいいが、起訴される可能性は多いにある。私の持ってる情報などこの種の産業新聞を読めばどこにでも書いてあることではあるが、それでも私は職場以外で仕事の話をする時は非常に気を使っている。それが社会人の責任というものだ。
これにたいして、イラク駐留のボグス陸軍軍曹の反論をきいてみよう。(T.F.Boggs 訳:カカシ)

自分は24歳の陸軍軍曹であります。自分は時々怒ります。侍のような格好で46度の炎天下に9時間も立ちっぱなしの時などは特にそうです。しかし自分はイラクにいることで誰を責めるわけでもありません。自分は911の後に入隊しました。ですから出動することは期待しておりましたし、ほかの人々と一緒にイラクで働く機会をもてたことに感謝しています。

しかしながら、自分はニューヨークタイムス、ロサンゼルスタイムス、ウォールストリートジャーナルの人々が、自分がここでいる間の仕事を難かしくしたことに関して責任を問います。これまでのハディーサに関する海兵隊員の関わりについて虚偽の報道などのように、リポーターたちの言葉は直接イラクの現場に影響があるのです。イラク各地でハディーサのような事件の話を聞く度に、アメリカの主流メディアに勇気づけられたテロリストたちが復讐に走るのです。(略)
マクマウス殿、ケラー殿、バケット殿、(上記三紙の編集長の名前)そしてこの話に関わったそのほかのみなさま、自分は連絡先を隠したりいたしません。(略) もし私がどう感じているか、この情報の影響を直接感じている人間と話がしたいなら、あなた方の記事がどのように受け止められているか正確に知りたいなら、メールをくれるか特派員をインタビューに送って下さい。自分はグリーンゾーン勤務ではありませんが、なんとか会う方法を見つけられると確信します。

(注:ボグス軍曹は誤解しているが、ウォールストリートジャーナルは秘密情報の漏えいはしていない。ニューヨークタイムスとロサンゼルスタイムスの報道のあと政府高官から合法な情報だけをインタビューして発表している。)
毎日毎日、主流メディアのネガチブ報道で、どれだけ地元の軍人が迷惑を被っているかその悪影たるや、のほほんと冷房のきいたオフィスで無責任な記事をかいてる記者らにはわからんだろう。そういう無責任な連中が現場の軍人のみならず、アメリカや世界中の人々をテロの危険にさらすような情報を、自分らの偏見と無知もうまいの無判断で秘密情報を報道して開き直っている。
どうして我々は戦場のテロリストと国内のジハーディスト記者たちと、双方で敵と戦わねばならんのだ!


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イスラエル、ガザ侵略間近か?

アップデート イスラエル、ガザ侵略開始する! 下記参照:
だからいわんこっちゃない。イスラエル相手に今さら誘拐だの脅迫だの通じるわけがないのだ。それどころかそんなことをすればかえってイスラエルに強行手段を使わせる大義名分を与えてしまうぞ、とカカシが警告したのに。

パレスチナは25日に壁の下に穴を掘ってイスラエルに侵入。イスラエル兵2人を殺害のうえ1人を拉致して逃げた。パレスチナはこの人質とひきかえにパレスチナの囚人をイスラエルから解放せよと要求していたが、イスラエルはそんな要求を飲むかわりにガザ地区に向かって空爆攻撃をはじめた。
イスラエル、ガザ地区に空爆続行=橋を爆破

【ライブドア・ニュース 09月27日】− AP通信によると、イスラエル軍は27日早朝、ガザ地区北部の3カ所に対してミサイル攻撃を行ったと発表した。同軍は、パレスチナの過激派武装勢力がイスラエルに対するロケット攻撃の際に利用する進入ルートを遮断するためとしている。パレスチナ自治政府筋によると、ミサイル1発がベイトハヌーン近くの橋を破壊したとしており、現時点では負傷者や被害の報告はないとしている。

ガザからイスラエルが入植者を撤退させた時から、いずれはこういう日がくるだろうと私は思っていた。親イスラエルの間ではガザからの撤退に反対する声は多く聞かれたが、私は撤退には賛成だった。その理由は二つある。

1)パレスチナ市民のイスラエル人への憎しみが消えないのは、パレスチナ領ではどこへ行き来するにもイスラエル軍による検問所を通らなければならないことが大きな原因である。これはパレスチナ領内にすむイスラエル市民を守るためでもあるのだが、パレスチナ市民にとっては占領軍による弾圧の象徴として毎日思い知らされるわけである。だが、イスラエルがガザやウエストバンクから撤退することで、パレスチナ人が毎日イスラエル兵と顔をあわせることがなくなれば、次第に自分達がイスラエルに弾圧されているという意識が減ってくるのではないかと私は考えた。

また、イスラエル軍による統治がなくなれば、必然的にパレスチナ市民はパレスチナ市民の手で政をせねばならず、何でもかんでもイスラエルが悪いとは言ってられなくなる。それで暴力ばかりで統治のできないハマスのようなテロリストはパレスチナ市民から見放され、パレスチナはついにテロを拒絶しイスラエルとの平和共存を考えるようになるはず、、

2)もうひとつの理由はイスラエル側からみて、ガザの入植者は人質同様である。ガザのパレスチナ人から攻撃を受けても、イスラエル市民の犠牲を考えるとなかなか思うように応戦できない。だが、ガザにイスラエル人が全くいなくなれば、攻撃された際、ミサイルでもなんでも遠慮なく撃ち込める。
パレスチナ市民はハマスを政権に選ぶなどして、テロを拒絶するどころかテロを迎え入れてしまった。だがそのおかげでいまやパレスチナ財政は破産状態。市役所の役員も警察も給料を何か月ももらっておらず、この間は暴動が起きたほど。それでいながら性懲りもなくイスラエルを攻撃するハマスらのばかさ加減たらない。

イスラエルは人質の命を大切に思っていはいる。だが彼等の「交渉」はいますぐ人質を引き渡さなければ、攻撃を激化するぞというもの。これまでのようなあまっちょろい人質交換などではない。いやはやパレスチナはどう出るのかみものではあるが、化学/生物兵器を使うなどということは絶対にやめてもらいたい。もし彼等が本当にWMDを持っていてそれを使ったりすれば、それこそパレスチナは最後である。

パレスチナにそんな武器がないことを祈るのみだ。

アップデート
イスラエル、いよいよガザ侵攻開始する
日本語の記事はこの程度しか見つからないが、一応抜粋を引用すると、、

エルサレム(CNN) イスラエル軍は28日未明、パレスチナ武装組織に25日に拉致されたイスラエル兵ジラド・シャリットさん(19)の引き渡しを求め、ガザ地区南部に侵攻した。複数の目撃者によると、イスラエル軍はガザ市内の発電所や橋2カ所を標的に空爆を実施。パレスチナの通信社ラマッタンは、炎上する発電所の映像を伝えた。(略)
シャリットさん拉致事件をめぐるイスラエルとパレスチナの緊張が高まるなか、イスラエル軍は戦車とともにガザ地区との境界線に集結している。ガザ地区内では、イスラエル軍戦車や装甲車の走行を妨害し、武装勢力に隠れ場所を与えるため、主な道路に砂が積み上げられた。

この「主な道路に砂が積み上げられた」というのには笑っちゃうんだけど、イスラエルの戦車が砂袋なんかで避けられると思っているのかね。APの記事に書かれているパレスチナの反応はもっと面白い。(訳:カカシ)

多々の隊に属する覆面の民兵たちがガザしないのあちこちで防御体制をとり、通りかかる自動車にヘッドライトを消すように指示した。

あのねえ、第二次世界大戦じゃあるまいし、ヘッドライトを消したくらいでイスラエル軍から隠れられるとおもってるのかね、時代遅れも甚だしい。
イスラエルの侵攻に慌てたハマスは、イスラエル承認への政策に賛成したと発表したがイスラエルはテロリストとは交渉しないという強固な姿勢をくずさず、パレスチナがイスラエルの怒りを沈めるためには人質を返す以外に道はないようだ。

すでにイスラエルは9つのミサイルを打ち込んでおり、パレスチナ領内の電力はイスラエル発電所からくるものしか残っていない。イスラエルは好きな時にパレスチナの電力をとめることができるのだ。
パレスチナよ、いますぐ降参して、人質を返却せよ。君たちが生き残る道はほかにない。


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NYタイムスにもの申す!

先日ニューヨークタイムスが対テロ政策の一環としてアメリカが行ってきた金融機関によるテロ資金監視政策を漏えいした事件について書いたが、国の安全を案ずる市民からニューヨークタイムスへの批判は高まっている。
まずはブッシュ大統領。(訳:カカシ)

このプログラムの公開は恥べく行為である。

このプログラムを新聞報道させるために漏えいした人々はアメリカ合衆国に非常な危険をもたらしたことになる。おかげでテロとの戦いに勝つのが困難になった。
この件について議会は報告されており、法律上完全に認められている。我々はアメリカを傷つけたいたくさんの奴らと戦っているだ。我々のやっていることは正しいことなのだ。
アメリカ国民は政府が国の憲法の定めた自由を守ることを期待していると同時に、テロリストが我々に何をしようとしているかをきちんと把握することも求めている。金の動きを追うことだ。我々はまさにそれをやっているのだ、それを新聞が公開したことで、この戦争に勝つことがより難かしくなってしまった。

強い口調だが、はっきり言って、恥べき行為だなどといくらいってみてもニューヨークタイムスに効き目はない。もし大統領がこのような漏えいが国家安全を脅かす由々しき行為であると本気で考えるなら、ニューヨークタイムスの編集長、並びに情報を流した公務員をすべてスパイ容疑で起訴すべきである。戦争中に敵にこちらの戦略を漏らすような背信行為をいつまでも許しておくべきではない。これらの人々は自分らの行為がどれほど恐ろしい結果を生むのかその深刻さを全く理解していないのだ。彼等は痛い目にあわなければそれを知ることは絶対にない。
ではこの情報がいったいどのように直接現場に影響を与えるのか、イラク駐留のトム·コットン中尉がニューヨークタイムス編集部へ手紙を書いている。
まずは今回の非常に秘密な政府の対テロ政策の公開おめでとう、と皮肉たっぷりに手紙は始まる。コットン陸軍中尉130人の部下をもち、イラクのとある場所においてパトロールにあたっている。この場所は秘密ではないが部下の安全を考えると公開できないと中尉は語る。中尉はつい先日も路肩爆弾によって部下をひとり失い、一人が重傷をおったばかりだった。

無論、テロリストはプレートのガーディアンのように地面から湧き出てきたのではありません。いや、彼等にはモーターや銃弾や爆弾や針金やサーキットの購入はもちろんのこと、テロリストの訓練や、地元市民の爆弾をあつかってもらうために給料数カ月に値する支払いの資金も必要なのです。貴紙の記事にあるようにこの政策は合法であり、議会にも報告済みであり、政府からも財政会からも支持され非常に成功していました。

しかしもうそうではありません。あなた方は国民によいことをしたと思ってるかもしれませんが、あなたがたのしたことは我が兵士たちを非常な危険に陥れ、イラクの無実な市民たちをも危険にさらすことになったのです。この次に聞き慣れた爆弾の音がする時、また感じる時、もしテロリストにどうやって我々の監視を避けられるかを教えていなかったらこの爆発は防げたのではないかと考えざるおえないでしょう。

ニューヨークタイムスだけでなく、国家秘密を漏えいしたアメリカの主流メディアはいくつかある。彼等はアメリカの対テロ政策を暴露してしまうことで、ブッシュ政権を弱めることができると考えている。ブッシュ政権んを弱め、自分らの支持する民主党が有利になりさえすれば、アメリカ国民の安全などどうでもいいというのである。
だが、このやり方は失敗する。いやそれどころかかえって逆効果になるだろう。
この間も外国のテロリストからかかってくる電話を盗聴するという政策が漏えいされたが、その時の世論調査において米国民のほとんどが、対テロ政策として必要な政策だと答えている。アメリカ国民はアメリカの主流メディアや民主党が考えるほどばかではない。国が国民の安全のために多少のプライバシー侵害をしたとしてもたいしてきになどしてないのである。それを民主党が、ブッシュ政権はこんなこともしてる、あんなこともしている、と大騒ぎすれば、国民はかえって、ブッシュ政権が国を守るためにいろいろ努力をしてくれているのに、民主党がメディアを使ってそれを妨害しているというふうに思うだろう。だから政治的にもこの作戦は完全に的外れだといえる。
しかし問題なのはブッシュ政権に有利であるとか不利であるとか、民主党がどうだとかこうだとかいうことではない。アメリカ国民にとって対テロ戦争は生きるか死ぬかの問題である。いや、アメリカ国民だけでなく世界の文明国にとってテロリストの動向を知ることは非常に大切なことなのだ。だからこそ世界の金融機関が協力してくれているのだ。
今回の漏えいにおいて、我々の安全がどれだけ脅かされることとなったのか容易に判断することはできないが、今後このようなことを防ぐためにもブッシュ政権はニューヨークタイムス並びに情報をもらした役員を断固罰していただきたい。


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イラク湿地帯の復興

イラクにはマーシアラブといわれるイラク南部の湿地帯に住む部族がいる。彼等の故郷は1990年代にサダムフセインによって破壊された。彼等のすむイラクマーシといえば中東で最大の湿地帯として、そして文明の発祥地としても、昔から有名だ。聖書に出てくるエデンといえば、まさにこの地のことをいうという説さえある。この豊かな水の恵みにはぐくまれ、一時は多くの野生生物が生息していた。
しかし、1950年代からバース党はスンニ派の住まいへ水を供給するため、組織的に湿地帯から水を引いてきたが、1991年の湾岸戦争後のフセイン政権下でこの政策はエスカレートし、いたるところにダムが作られ湿地への水は遮断され、このあたりは完全な枯れ地になってしまった。おかげでここで何世代にも渡って生活を支えていたマーシアラブたちは故郷をおわれることとなったのである。
2003年にアメリカ率いる連合軍がフセイン政権を倒した直後、地元民は無数のダムを破壊し、湿地帯に水を引き戻しはじめた。この湿地帯復興に一役買ってでて、かなりの資金援助もしているのが、誰あろう日本政府と日本の自衛隊である。日本政府はすでにこの復興企画に2百万ドルの資金援助をしており、あと1千万ドルほど援助する計画になっている。
またこの水が戻ってきたとはいえ、長年にわたるフセイン政権の垂れ流した公害により水は汚染されているため、その汚染された水の清浄作業に携わってきたのが自衛隊というわけだ。
おかげで去年の8月現在、イラク湿地帯の水は37%ほど戻ってきたと国連は発表している。
最近の復興状態を主流メディアとしては珍しく、イギリスのBBCがこの過程をずっと追っているので、その記事を紹介しよう。(訳:妹之山商店街さん提供)
イラクの水資源省大臣のアフドール·ラティーフ·ラシード氏によると、湿地帯はすでに60%復活しているという。

BBCはイギリスのヘリコプターでバスラ市の西にある湿地帯の一つの上空を
飛びました。

我々は以前の状態と比較する方法を持っていませんでした。
けれども航空機から、我々は大きな広々とした水域を見ることができました。
葦の草むらに沿って狭いボートをゆっくり動かしている漁師がいました。
我々は所々で伝統的な湿地帯のアラブの村を見ました。
そこでは葦の厚いマットの上に浮いて、水牛が一緒にごろごろしていました。
故ウィルフレッド・セシガーのような探検家が、1950年代にマーシュアラブ人と
一緒に住んでいました。同じ現場を記述し、写真を撮りました。

なんとものどかな景色なのだが、むろんこれはBBCのニュースであるから全体的に楽観的な記事ではない。実際にはイラク湿地帯はいろいろな問題を抱えている。
日本政府を初め国連がこのあたりの復興のためにあてがった資金で、湿地の復興だけでなく学校の設備や病院などもたてられるはずだったのだが、地方役員の腐敗が原因なのか、地元にはこれといった還元がされていないと地元民は嘆く。電気の配給や清浄水の供給などフセイン時代とたいしたかわりがないとぼやく市民もいる。(もっともフセイン政権下では彼等はこのあたりを追われていたのだから、かわりがないというのも変な話だが。)
また、宗派間の争いやテロ事件などで悩まされることがないとはいえ、部族同士の暴力的な争いは後を絶たないようだ。
ま、イラクのような国で何もかもがうまくいったらそれこそ奇跡なのだが、イラク政府にはこのあたりを自然公園にして自然を保存する考えや、産業を取り入れ地元民への就職にも役立てたいと、野心的な計画は多々あるようだ。また、湿地帯の下に眠っている油田の発掘についても考慮がされているようで、このあたりの発展は今後も注目されるべきだろう。


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スンニ抵抗軍恩赦も考慮すると交渉開始

先日イラクのマリキ首相が、スンニ派の抵抗軍で、連合軍に対して戦ってきた団体に限って、いますぐ武器を捨て地道にイラク市民として暮らすならば、恩赦を出すという声明を発表した。この恩赦の対象にイラク人相手の犯罪は含まれない。それに対して、いくつかのスンニ抵抗軍がこの条件を真剣に考慮しはじめているようだ。
ニューヨークタイムスによれば、スンニ抵抗軍のいくつかが、イラク政府に交渉の提案をしてきたという。まだどのような条件で降参するという話までにはいたらないようだが、少なくとも抵抗紛争をあきらめようという動きが抵抗軍の間で出てきたことは希望が持てる。
スンニ派としてもいつまでもアメリカ軍やイラク軍の手入れを受けて何時撃たれるか、何時吹き飛ばされるかと恐れながら勝ち目のない戦争を続けたくはないだろう。スンニ派のなかには外国人勢力が牛耳るアルカイダの極悪非道なやり方に嫌気をさしている人たちが少なくないし、また外国人が幹部を独り占めしていることに関してかなりの不満も抱いている。
だが一度はじめてしまった抵抗をそう簡単にあきらめることはできない。なにしろこれまで、通りかかるアメリカ軍を路肩爆弾でふっとばしてきた連中だ。へたに降参すれば厳しく罰せられるという恐れもあっただろうし、いままで協力してきたアルカイダへの義理もある。
だが、恩赦となれば、罰を恐れずに降参が可能だ。これまでのことは水に流して新しく出直すことができる。ザルカーウィが死んだことで、スンニ抵抗軍が降参するのであれば今が絶好の機会である。ザルカーウィ亡きあとアルカイダへの義理はないとして縁を切ってもスンニ派はメンツを保つことができるからだ。
大事なのはイラク政府が武器を捨てたスンニ派市民を法律上守るだけでなく、宗派争いを悪化させているシーア派暴徒の暴力からも守る保証をすることである。イラクの法律はスンニのみならずシーアにもあてはまるということをイラク警察並びにイラク軍隊がイラク治安を守ることによって、イラク市民全体にデモンストレートしなければならない。
アメリカ軍としても、たちの悪い外国人テロリストとイラク愛国主義の抵抗軍とを振り分け、外国人のみを相手に戦うのであればずっと気が楽になる。女子供の間を迷路のようにくぐり抜けて戦う可能性も減るというものだ。
マリキ首相に課された問題は大きい。だが首相はじめイラク政府にはがんばって交渉に携わってもらいたい。


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