マケインお手柄、金融安定化法案ほぼ合意に達する

どうやらジョン・S・マケインの仲裁が実結んだようで、ホワイトハウス、上院では共和党も民主党も、下院では民主党及び当初反対していた共和党もなんとか金融安定化法案に同意することになったようだ。

アメリカ政府が金融危機の打開を目指して提案していた金融安定化法案は、金融機関などから不良資産を買い取る際に使う最大75兆円に上る公的資金のうち、半分は議会の承認を得ながら段階的に投入するなどとした修正を盛り込むことで政府と議会幹部が最終合意し、今週早々にも可決・成立することになりました。…..

合意では、金融機関などから不良資産を買い取る際に使う最大7000億ドル、日本円で75兆円に上る公的資金のうち、まず半分の3500億ドルの支出を認め、残りは段階的に議会の承認を得ながら投入するとした修正が盛り込まれました。

前回当ブログでも予測したように、ブッシュ大統領の提案に連邦政府による保証を加えるということで合意に達したようだ。共和党下院の主張により、連邦政府が証券を買い取るのではなく、連邦政府が証券を保証するという項目が加えられた。共和党下院はこれによって救済に使われる税金が少なくてすむと語っている。

▽対象となる金融機関の経営陣の報酬に一定の制限を加える▽資産の買い取りと引き替えに政府が金融機関などに対して新株の取得権を得る▽不良資産の買い取りが適正に行われるよう監視委員会を設ける、などとしています。

共和党下院議員たちの間からは今のところこれと言った発表はないが、もしも他の役者連中が共和下院をないがしろにするようなことがあれば、彼らも黙っていないだろう。
無論これで共和党がこの法案に全面的に応じるというわけではない。共和党内部でもまだ納得のいかない議員が何人もいるだろう。ニューヨークタイムスでは ミズーリ州代表のロイ・ブラント下院議員の態度について次のように報道している。

共和党の交渉の主役となり、この法案の支持に一番躊躇していたロイ・ブラントミズーリ代表は彼の党のメンバー達の投票を完全保証しないまでも、いくらか満足感を見せた。

共和党が合意した妥協案については、また次の機会に詳細を述べることとしよう。今夜はもう遅いのでこれにて。明日はワイキキからブログとなる。


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当初共和党下院が金融救済法案に反対した理由

コメンターのhatchさんからこんな質問があった。

とりあえず、苺さんに確認します。
ブッシュ大統領の公的資金投入に反対しているのはどちらですか?
私の得ている情報では、共和党の下院です。
苺さんは公的資金投入には賛成でしたよね。
どう思われますか?

経済はカカシの専門ではないが、これについてミスター苺が非常に解りやすく説明してくれているので、それをを紹介したいと思う。
マケインがワシントンDCに乗り込んでくる前に、上院と下院の民主党員の間で、金融救済法案については、ある程度の合意ができていたことは確かだ。これにはホワイトハウスも共和党の上院議員の一部も参加していたらしい。
この合意の外枠はブッシュ大統領がポールソンとバーナンクの草案した緊急救済計画を民主党が受け入れる代わりに、民主党が押すいくつもの社会主義的な国内の福祉政策をホワイトハウスからゆすり取ろうというものだ。その内容はというと、、

  • 失業保険至急の長期延長。よって再就職をしようという人が減る。
  • 「住宅信託予算」(housing trust fund)と称して税金をACORNなどの過激派グループに横流しする。
  • 国会議員より高い給料をもらっている人の給料に上限を設ける。
  • 秘密裏にシェイルオイル開発の禁止を継続する。多数党リーダーのハリー・リードはこれを救済プランにこっそりとくっつけようとした。
  • 政府による銀行の国営化などファシスト的な政策もろもろ。

上記の合意に参加していないのは、言わずと知れた共和党下院である。共和党下院は上院に比べて保守的であり自由市場を重視する。よって必然的にこの法案は頭から拒絶した。
しかし共和党下院に配慮をしている人などいない。それどころか誰も共和党下院の意向に耳を傾けようとさえしていなかった。マケインは、自分は上院議員で下院議員ではないが、共和党下院なくしてはこの合意達成は不可能であることに気がついた。下院では民主党が多数議席を握っているので、民主党だけで法案を通せないということはない。だが、共和党の合意なしで強引に法案を通した場合、うまくいかなかった時の責任がすべて民主党にかかってくる、それはまずい。民主党は自分らの法案に責任を持ちたくないのだ。
そこでマケインは、選挙運動を一時停止してワシントンDCに飛んで帰り、下院のメンバーと話合うという上院議員としての任務を遂行することが大事だと判断したわけだ。大統領候補になったら上院議員としての責任がなくなるというわけではないのだから、当たり前だが、選挙運動に忙しくて上院議員としての任務など頭にないオバマとは大違いだ。
下院の計画はそれなりに考慮に入れる必要がある。ものによっては市場回復に役立つものもあるだろう。だが、それらの対策をすべてひっくるめてみても、現在の住宅ローン市場の非流動性を解消することは出来ないだろう。
下院の法案の主軸は金融業界自身に有毒資産(the toxic assets)を買い戻してもらうことにある。そのために政府が有毒資産を 保証するというものだ。

共和党の提案は銀行の融資に連邦政府が拡大した保険システムを設立するというもの。これによって個人の住宅ローンを救うことになる。政府は金融業界を引きずり落としている有毒資産を購入する必要はなくなる。

共和党下院は資産利得税を二年間差し止めることを提案しているが、これは短期的な目で見ると逆効果になる。なにしろ有毒資産は業界が当初払った金額より価値は低いのだから、これを売っても利得どころか損になる。資産利得税が有効なら損による税金控除の対象となるが、それが差し止められたら損として税金控除が出来なくなる。
長期的には資産利得税は減らした方がいいのは当然だが、現在の危機を乗り越えるためには役に立たないと言えるだろう。
結果的には共和党下院も折れてどこかで妥協するだろう。そしてポールストンとバーンナンクの法案を民主党の社会主義的要求をかなり削った上でという条件付きで同意にたどりつくことが出来るだろう。
アップデート:さっき新聞の見出しを読んでいたら、金融救済法案が一応合意を見たとある。どのような内容になったのかまだ読んでいないので、読み次第あとでコメントしたいと思う。


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またまた出張でネットアクセスが、、、

当『苺畑より』の読者の皆様にお知らせです。またまた月曜日から出張です。実はカカシのノートパソコンがネットと全くつながらなくなってしまいました。この間、佐世保で急に動かなくなってしまい二週間もブログ書き込みが中断してしまったのも、やっぱりカカシのパソコンの故障が原因だったらしい。なにせかなり古い機種なんで、もう限界かなと思っております。
そこで、会社のパソコンに日本語を導入しようと思ったのですが、どうも規制が厳しくてそれは無理。どうしようもないので、ワイキキのネットカフェで日本語での書き込みが出来るところでブロギングをするしかない模様。
というわけなので、リアルタイムでの書き込みがちょっとおろそかになる可能性がありますが、どうぞご理解のほどを。出張後に新しいパソコンの購入を真剣に見当致します。
それで明日にでもサブプライムローンについて、またブッシュ政権が提案した救済案について、いくつかに分けて掲載する予定です。月曜日の朝までに書き終わるといいのだけど、、
ではみなさま、良い日曜日をお過ごしください。


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マケイン対オバマ、初の討論会はマケインに軍配上がる、、べき

夕べ、共和党と民主党の大統領候補、ジョン・マケインとバラク・オバマの初めての討論会が行われた。マケインは金融安定法案の審議に参加すべくワシントンDCに戻っていたので、ミシシッピ州のオックスフォードで行われた討論会にマケインが出席できるかどうか危ぶまれていたが、法案の審議には時間がかかりそうなので、マケインはそちらを中断して予定通り討論会に参加した。
CNNによると、オバマが勝ったと判断した視聴者が51%で、マケインの38%を大きく上回ったと報道しているが、オバマべったりのCNNの調査ではあまり当てにならない。実際に討論会を観た苺畑夫婦の感想としてはマケインの圧勝だった。ま、一応どういう内容の討論会だったのか、CNNの記事から読んでみると、、

ワシントン(CNN) 米大統領候補の共和党マケイン、民主党オバマ両上院議員による初の公開テレビ討論会が26日夜、米ミシシッピ州オックスフォードのミシシッピ大学で開かれ、米国の緊急課題となっている金融危機対策やイラクなどの外交、安全保障問題で激しい応酬があった。

イラク問題でマケイン氏は、米軍増派が治安改善で一定の成果を挙げたことなどを踏まえ、「オバマ氏は戦術と戦略の違いを理解出来ない」と批判。これに対し、オバマ氏は違いは十分理解していると反論し、イラク軍事作戦の大義となった大量破壊兵器の隠匿に触れ、「貴方は同兵器があるのを知っていると言っていた。間違っていた」と強調した。
オバマ氏は対テロ戦争でアフガニスタンが重要との持論を展開し、イラク政策重視の余り、現在の事態を招いたとし、ブッシュ政権の外交政策を批判し、マケイン氏はブッシュ氏の政策の擁護者だともした。マケイン氏はイラク駐留米軍の撤退問題で、オバマ氏が唱える撤退の期限設定は大きな損害を逆に招くと主張した。
金融危機対策では、は両氏ともに大恐慌以来、最悪、最も深刻な局面との認識で一致。ブッシュ政権が発表した不良資産買い取りでについては大筋で重要性を認めた。
だが、経済政策全体ではオバマ氏が勤労世帯を中心にした減税を重視し、マケイン氏は政府の歳出抑制と削減を強調した。

オバマの討論の仕方は、完全に下準備をして練習に練習を重ねたという演技だった。何を質問されても、オバマの最初の反応は先ずどもる。「え〜それは〜えっと〜」と頭のなかで「この質問は自分が練習したどの質問に一番近いだろうか」とでも考えているようで、思いつくまで時間稼ぎをしているかにみえた。そして適当な答えを思いつくと、あらかじめ用意してあった演説をするという感じで、時々イラクの話をしているはずが国内の健康保険の話に発展するなど、かなり頓珍漢な答えが目立った。
それに引き換えマケインは、議会での審議で忙しかったのか、全くリハーサルをしたようには見えず、突発的な答えが多かった。もっともマケインはぶっつけ本番が得意なので非常に自然だった。
討論会中面白かったのは、オバマが「マケイン議員に同意します」と何度となく繰り返したのに対して、マケインは「オバマ議員は理解できていないが、、」とオバマの未経験と無理解を何度となく指摘したことだ。観ていて生意気でちょっと鈍い生徒が教授に挑戦し、教授が辛抱強く丁寧に説明してあげているかのように思えた。
オバマはマケインがブッシュ政権の延長であること、マケインは年寄り過ぎて変革など無理だということを有権者に印象づけたいようだった。現在の経済危機にしてもイラク問題にしてもブッシュ並びにマケインの政策がもたらした失態であるとオバマは何度も主張した。しかし、マケインが何かとブッシュ大統領とぶつかって来たことは周知の事実であり、「一匹狼」のあだ名がついたのも、マケインが必ずしも典型的な共和党員として振る舞ってこなかったからに他ならない。マケインが大統領候補となる前までは、ブッシュ政権に反抗する共和党員としてメディアはマケインを持ち上げちやほやとはやし立てていた。よってサブプライムローンの件にしろ、イラク戦略に件にしろ、早くからマケインがブッシュ政権に対抗して変革を提案していたことは周知の事実である。それを今になってマケインがブッシュと同じ穴の狢だなどと有権者に印象づけようというのはかなり無理があるだろう。
また面白かったのは、オバマが何か予習して暗記してきた昔の政策について話をはじめると、マケインが「私はその委員会の委員として過去〜年にわたって携わって来たが、、」とか「〜長官とは35年来のつきあいだが、」とか自分の体験から話をもち出して対抗していたことだ。マケインは上院議員になってたった数年で何の実績もないオバマとの違いを強調することを忘れなかった。「私は今更仕事場での訓練をする必要はない」と言ったのも未経験なオバマへの突っ込みである。
例えばアフガニスタンについてだが、オバマはブッシュ政権がイラクに執着するあまりアフガニスタンをないがしろにしてきたことが問題だったと指摘したのに対し、マケインは自分がアフガニスタンを何度も訪問してきたこと、米軍がアフガニスタンにも増派し、イラク戦況を好転させたマケインの作戦が起用されつつあることを指摘。何かとアフガニスタンを引き合いに出すオバマだが、マケインに挑戦されるまでアフガニスタン訪問をしたことがなかったことを暗に示唆した。また、上院議会の外交委員会でヨーロッパ部門の議長という立場にありながら、オバマはアフガニスタンを管轄しているのがヨーロッパのNATO(北アトランティック同盟)であるのに、議長として一度もヨーロッパ委員会の会議に出席していない事実も忘れてはならない。
また、イラク戦争に金を無駄使いして退役軍人の老後の面倒をみていないというオバマの指摘にも、北ベトナムの捕虜となった体験もあり、退役軍人への保証について長年努めてきたマケインは、静かな悲しみと怒りを押さえるように「私は退役軍人の話にはずっと耳を傾けて来た」と語った。マケインの軍隊への愛情は有名で知らない人はいないから、この言葉には重みがある。軍事病院への訪問が選挙運動に使えないからといってドタキャンしたオバマなんぞとは大違いなのである。
またイラン対策についても、ニクソン時代の防衛長官だったヘンリー・キッシンジャーを引き合いにだして、「キッシンジャー元長官も条件抜きの談話を支持している」などと口からでまかせを言ったオバマに対して、マケインは「キッシンジャー元長官とは35年来の付き合いだが、彼がそんなことを言うのを聞いたことが無い。」と返した。実際討論の後、キッシンジャー本人がテレビ局に電話を入れ、自分はそんなことを言ったことはないと抗議したというのだから全くオバマには呆れる。
ではReal Clear Politicsがまとめている各新聞での反響を読んでみよう。
先ずはロサンゼルスタイムスの批評は「接戦」どちらとも言えないというもの。

「マケインは決意が固くタフであることを披露したのに対して、オバマは賢く磨きがかかったイメージを与えた。」

ウォールストリートジャーナルはマケインに軍配。どちらも自分の殻を破るような発言もなければ取り立てた失言もなかったとし、ジョン・マケインは外交、バラク・オバマは内政と、どちらも得意な分野で得点を稼いだ。しかし討論は形式上外交問題に重点が置かれたため、マケインの方に有利だったとしている。
ボストングローブは反対にオバマが優勢だったとしている。得に広い目で観たアメリカ観をうちだし、世界に尊敬されるような国にするという意思をあきらかにしたオバマを高く評価した。
オバマの応援同人誌のニューヨークタイムスはもちろんマケインがよくやったなんて言うはずはない。
「しかしマケイン氏の経験に関する話は20世紀の小さなこだまのように聞こえた。一時マケイン氏はいかにロナルド・レーガンの『SDI』が冷戦の集結に役立ったかを語った。50歳以下のほとんどの人がこの意味を理解できなかったと思われる。」
またレーガンの明るい聡明なスタイルに比べてマケインは歯をがたつかせた老人のようだなどとひどいことを書いて、いかにマケインが時代遅れの年寄りかを強調している。
保守派新聞のピッツバーグトリビューンレビューはオバマの完敗と発表。オバマはしどろもどろで外交政策については無知でナイーブ。経験不足がもろに出ていたと、まあかなり手厳しい。
シカゴサンタイムスはどちらが勝ったとは書いてないが、討論によってどちらも良い面が出たと評価。こういう良い候補者が双方の党から出ているということはアメリカにとって良いことだと書いている。
他にも色々あるが長くなるのでこの辺にしておこう。この討論の結果、有権者が二人をどう評価したか、それはまだちょっとしないとはっきりしたことは解らないだろう。


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経済危機を救え! マケインの選挙運動一時停止にうろたえるオバマ

現在起きているアメリカ国内の経済危機に対処すべく、マケインは本日選挙運動を一時停止し、議会にもどって金融安定法案の審議に参加すると電撃的な発表をした。

ニューヨーク(CNN) 米大統領選の共和党候補、ジョン・マケイン上院議員は24日、米政府が打ち出した公的資金による金融安定化法案の審議に集中するため、選挙運動を一時中断すると発表した。マケイン氏陣営の関係者は、支持者集会のみならず、選挙CMの放送や、トーク番組の出演も中止することを明らかにした。

マケイン氏陣営はさらに、上院が26日夜までに金融安定化法案について合意しない場合、マケイン氏が第1回大統領候補討論会(26日、ミシシッピ州オックスフォード)に出席しない可能性を示唆。マケイン氏はブッシュ米大統領に対し、上下両院の指導者やオバマ氏とともに、経済危機対策に取り組む超党派の会合を開くよう要請する考えを明らかにした。

この行動はさすがマーブリック(一匹狼)と呼ばれるだけあって、常識人の域を出ることを恐れないマケインならではの行動だといえるだろう。ペイリン女史を副大統領候補に選んだ時も、まわりでは無名のペイリンを選ぶなどマケインは気がふれたのだろうかなどと取り沙汰する者もあったが、結果的にはマケインの選挙運動に新たな息吹を与える画期的な決断となった。
国家が1930年代の大恐慌の二の舞になるかと思われる大危機を迎えているときに、自分の政治生命だけを重んじて立法家としての本質を忘れるなどということをせず、選挙運動を差し止めて改革法案を通すことに神経を集中させるという決断はすばらしいことだと思う。大統領候補として終盤戦を迎えつつあるマケインがここまで潔い覚悟をするというのは新鮮だ。問題はこれを有権者がどう見るかにかかってくる。
ところでこのマケインの発表に対してオバマの反応は全く情けない。先ずオバマは今朝自分からマケイン議員に電話を入れて、この件について話あったとした後、金曜日に予定されている討論会については、、

ただしオバマ氏は、マケイン氏がにじませている討論会延期には同意しない意向を表明。「今は米国民が、次の大統領になる人物の声を聞かなければならない時だと確信している。一度に複数の事柄をこなすのが大統領の仕事の一部。米国民の前に現れることの重要度が、かつてないほど高まっている」とコメントした。

と、自分が選挙運動を停止しな意思をはっきりされている。またこの記事ではオバマ詳しく述べられていないが、実際にはオバマは議会が自分を必要としているのであれば戻るという発言をした。オバマは次の大統領になろうという人物である。この法案が通れば次の大統領がこの法案を施行しなければならないのだ。その大事な法案の審議に大統領候補が必要とされているのは当たり前だろう。それを自分が必要とされていれば参加するとはどういう意味だ?国家を指揮しようという総司令官がこんな頼りない姿勢でいいのか?
ところで、共和党候補が現れない討論会ではいったいどういう質問がされるのだろうか?先ず司会者は「紳士淑女の皆様、残念ながらマケイン候補は選挙資金調達運動で金持ちのビジネスマンとの会合がいそがしく、今回の討論会には出席できないとのことです。ではオバマ候補、マケイン候補の選挙運動中に議会の審議に参加するという卑怯な売名行為をどうお考えになりますか?」なんて始めるとしたら、視聴者はそんな討論会を信じるのだろうか?
マケインのしていることは道義的には正しい。次の大統領にふさわしいリーダーシップを疲労してくれたと思う。だが、オバマべったりのメディアがこれをどう報道するかで、有権者の持つ印象は左右されるかもしれない。私はアメリカの有権者がメディアが思うほど愚かではないと信じたいのだが、どうだろうか。


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オバマ選挙法大違反疑惑! YouTubeのペイリン攻撃ビデオはオバマ選挙事務所の仕業!

アメリカにはキャンペーンファイナンス法という、いわゆる選挙資金の使用法を厳しく取り締まる法律がある。これは不正な政治献金が選挙運動に使われないようにと何年か前に、誰あろう共和党の大統領候補ジョン・マケイン上院議員が、民主党のファインゴールド議員と共同で共和党の反対を押し切って提案して通した法律である。(共和党が反対したのは共和党は法律を厳守するのに対して民主党は無視するに決まっていると踏んだからだが。)
この法律によると、候補者の選挙事務所による公式な広告と、第三者による選挙関係の広告とでは資金の出所も上限にも全く別の規則が適用されることになっている。そのため公式な広告では必ずそれが候補者の選挙事務所によって制作されたものであることを「私は(候補者の名前)です。この広告を許可します」と断りを入れなければならないことになっている。
最近になって、共和党のサラ・ペイリン副大統領候補に関する嘘八百の中傷誹謗攻撃のビデオが次から次へと別名で発表されている。しかしそのビデオの制作水準がかなり高いことから、プロの広告会社がかかわっていると察せられていた。そのことについて独自の調査を行っていた米国の保守派ブロガー、ジャワリポート(Jawa Report)が、広告会社の名前、その責任者、そして彼らとオバマ選挙事務所との密接な関係を突き止めた。
日本でもペイリン女史の一番下の子供は未婚の娘の子供ではないかなどというデマがまことしやかに噂された話は報道されているが、ペイリン女史に関するデマには、女史が合衆国脱退を唱える過激派グループに所属していたことがある反米国的思想の持ち主であるとか、女史の夫が自分の娘と性交渉があるとか、信じられないような中傷がYouTubeで流されている。これらのビデオは素人のオバマ支持者が個別に制作してそれぞれ人気を得てあたかも噂が自然にひろがったかのように見せかけられているが、これらはオバマ選挙事務所と密接な関わりのあるプロの広告会社に所属する同一人物の仕業であるとジャワリポートは報告している。
この他にもジャワリポートは次のことも指摘している。

  • アマチュアビデオということになっているのに、解説者はプロの声優が使われている。
  • この同じ声優は、草の根運動と称して偽の運動、俗にいう「人工芝張り」をしょっちゅうやっているデイビッド・アクセルロッド(David Axelrod)の広告会社が良く使っている声優。
  • デイビッド・アクセルロッドとはオバマの選挙メディア作戦参謀。
  • 同じ声優はオバマの公式選挙広告でも使われている。

ジャワリポートがこのビデオの制作者がイーサン・ウィナー(Ethan Winner)というザ・パブリシス・グループ(the Publicis Groupe)という広告会社の人間で、オバマの選挙運動員デイビッド・アクセルロッドと個人的なつながりがある人物と発表した一時間後、問題のビデオがYouTubeから取り下げられた。そして翌日、イーサン・ウィナーは自分が制作者であることを公式に認めたが、オバマ選挙事務所との関係は否定。またペイリンに関する嘘についても認めていない。下記はウィナーの声明文より抜粋。

「サラ・ペイリン、ハートビートウェイ」を制作しインターネットに掲載したのは私です。

アイデアは私のものです。誰からも報酬をもらっていません。自腹を切ったのは雇ったナレーターに払う費用だけで、それは請求書が来次第払う予定です。ジャワリポートの言及とは違い、ナレーターの声優はオバマ選挙運動で働いたことはありません。 私は声優をタレントエージェンシーから声の質だけをもとに雇用しました。
オバマ選挙事務所もどのような独立した政治団体もこのビデオの制作や掲載に関わっていません。他の何千ものアメリカ市民が現在の大統領選挙に関するビデオをインターネットに掲載したように、私もまたアメリカ憲法が認めている言論の自由を表現するひとつとしてこのビデオを制作したのです。したように、

ウィナーは続けて、アメリカ市民は候補者に関する情報を知る権利があるとかなんとか書いているが、何の根拠もない嘘でまかしの中傷誹謗を掲載したことについては何の説明もしていない。そしてまたビデオを取り下げた理由としては、ジャワリポートに正体を明かされてから家族への脅迫や嫌がらせが相次いだからだと語っている。多少の嫌がらせはあったかもしれないが、脅迫されたというのは左翼連中がよく使ういい訳だからあまり当てにはならない。ちなみにジャワリポートは個人的にウィナーや彼の家族へ連絡しないようにと警告している。
これについてオバマ選挙陣営はこのビデオとの関係を真っ向から否定している。それだけでなく、このビデオがオバマと関係があるというのはマケイン陣営が広めたデマだとさえ語っている。だがジャワリポートはマケイン側にこの調査に協力を求めたが一切断られたと語っている。
もし本当にオバマ陣営が金を出して第三者に広告をつくらせていたのだとしたら、これは刑事犯罪につながる選挙法違反である。もっともアメリカの主流メディアはあからさまにオバマ支持なので、こんな話がニュースで取り上げられることはないかもしれない。いまのところは保守派ブロガーにたよるしかない。


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米経済危機、いまこそ共和党の出番

サブプライムローンの危機に瀕して、民主党率いる下院議会は解決策を出さないまま先日、今期の議会を休会する旨を発表した。その理由というのが傑作なのだが、誰も解決策を考えられないからだというのだから笑ってしまう。もちろんここでいう「誰も」とは「リベラルな民主党の誰も」という意味だが。
現に民主党の力など借りなくても、ブッシュ政権のヘンリー・ポールソン財務省長官( Treasury Secretary Henry Paulson)の提案のおかげで、なんとか当面の危機は免れそうな見通しである。下記はCNNの日本語版より。

ワシントン──ブッシュ米大統領は20日、向こう2年間で不良資産を最大7000億ドル(約75兆円)の公的資金で買い取る米政府方針を発表した。米議員らは今週末、財務省および連邦準備制度理事会(FRB)の関係者と案の詳細を詰め、この1週間世界を揺るがした金融危機の軽減に努める。

ブッシュ大統領は、訪米したコロンビアのウリベ大統領との共同記者会見の席上、米国が前例のない事態に対応していると発現。「(金融危機は)大きな問題なので、措置の規模は大きい。奏功すると確信している」と述べ、米政府が大勢の専門家と連携して案を策定したことを強調した。
買い取り対象となるのは、銀行や住宅ローン会社で焦げ付いている住宅ローン関連の資産。議会指導者らは金融危機の緊急対策案を超党派で支持し、26日の議会休会前に可決する見通しだ。

元はと言えば自分らでまいた種、本来ならば民主党こそが悪の根源となったサブプライムローンの本質的な改革に挑むべきなのだが、リベラル連中がそんなことをするわけがない。
ブッシュ大統領の方針発表のおかげで大暴落をした株式市場も回復の兆しをみせている。しかしブッシュ大統領の解決策は一時的なものなので、長期的な問題はまだ解決されていない。
民主党が無力であると認めた以上、ここはひとつ共和党がこの問題を中心に選挙運動に取り組んでほしいものである。民主党が作り出したアメリカ経済最大の危機を民主党攻撃の武器に使わないという手はない。
共和党はこれまでに何度も住宅ローン改革の提案をしてきた。だからここでひとつこれまでの共和党の提案を解りやすくまとめて国民にアピールすべきだ。たとえば社会主義的なCRA法(注1)をいますぐ撤去する、銀行ローンを肩代わりするファニーメイやフレディーマック(注2)の改革など得策だろう。
無論民主党がそのような提案に賛成するわけはないので、共和党はその事実を最大限に国民にしらしめ、本当の変革を望んでいるのはバラク・オバマ率いる民主党ではなくて、マケイン率いる共和党なのだと提唱すべきである。
注1:CRA法、1970年代にジミー・カーター大統領政権が作り出したにCommunity Reinvestment Actのことで、銀行や信託会社に返済能力のない借人に住宅ローンを提供するよう強制した法律。
注2: ファニーメイとフレディマックとはThe Federal National Mortgage Associationの通称で、1968年に設立された連邦政府がスポンサーとなっている住宅ローン専門の金融機関だ。二つの機関は一応民間企業ということになってはいるが、連邦政府によって保護されているためほぼ政府機関といっても言い過ぎではない。お役所仕事が常にそうであるように、これらの機関の管理はずさんで不祥事は絶えない。


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米民主党が作り上げたサブプライムローン危機

どうも経済問題が持ち上がると民主党の株が上がるというのは本当で、支持率の上がり始めたマケイン・ペイリン組も、リーマンブラザースの倒産を始め、株式市場の大下落と共にその勢いを失いつつある。それというのも長年に渡り民主党もそれにべったりのリベラルメディアも、常に民主党は庶民の味方であり、対して共和党は金持ちの味方であるというイメージを国民に植え付けて来たからだ。民主党は何かと「金持ちの税金を引き上げ」て庶民を救うと約束し、あたかもそれがアメリカ経済を救うことになるかのような錯覚を庶民に与えて来たからだ。
だが実際には、問題になっているサブプライムローンの危機を作り上げたのは、何を隠そう民主党のほうなのである。もしマケイン・ペイリン組がオバマ・バイドンに打ち勝ちたいと真剣に思うのであれば、今こそ共和党は現在のアメリカ経済低迷の根源が民主党の悪経済政策によるものであることを有権者にきちんと理解してもらう時である。それが出来なければ、この選挙はみすみす危機を作り出した張本人に譲り渡してしまうことになるからだ。
そこで、ミスター苺は、有権者に現在の経済状態を説明するため、マケインは下記のようなコマーシャルを発表すべきだと提案している。

皆さん、経済について率直なお話を申し上げます。アメリカの経済システムに問題があるのではありません。自由市場が問題なのでもありません。問題なのは政府が銀行に返済能力のない人々に多額の融資を強制し、不履行になると納税者がそのツケを払うというサブプライムローンにあるのです。これは住宅福祉以外の何者でもありません。

今こそ我が競争相手からの率直な意見を聞く時です。オバマ議員は共和党を責めています。しかし氏はこの失態政策が民主党によってつくられ、何十年もの間それを改善しようとしてきた共和党を阻止してきた事実を重々承知しています。
氏のいう変革は口だけで行動が伴いません。政府が銀行に悪い住宅ローンを強制するような政策を止めることが含まれない計画など、まやかしです。それはこの危機をさらに悪化させるだけです。
オバマ議員にも同胞の民主党にも迷っている時間はありません。我々は住宅ローンを改革せねばなりません。私はこの危機を乗り切るための詳細にわたる計画を私のウェッブサイトに掲載しました。それはシステムを改革し、経済に正気をとりもどし、短期的には協力なブーストをあたえるものです。長期的な解決は支出を押さえ、皆さんのお金は皆さんに保持していただき、アメリカ国内でエネルギー算出の権利を劇的に増やすことです。
私はジョン・マケインです。このメッセージを熱烈に許可します。

さて、ではマケインはどのような解決策を提案すべきなのだろうか。
ことの起こり:
もとはといえばこの問題は、返済能力のない人々への住宅ローンを銀行や貸付信託に強制する方針に端を発している。これは70年代後半のジミー・カーター大統領が始めたもので、その後90年代のビル・クリントン大統領によって押し進められ、後にはバラク・オバマも含める民主党議会が度重なる共和党の変革提案を阻止して継続して来た方針なのである。
なぜ民主党が長年に渡って不当な政策を守って来たのかといえば、民主党は長年金融企業から多額の献金を受けて来たからだ。事実金融会社からの献金が一番多いのは民主党のクリス・ダッド上院議員と並んで誰あろうバラク・オバマ民主党大統領候補その人なのである。
自分たちでこの悪方針を勧めておきながら、いまになって責任が共和党にあるとぬけぬけと言って退けるところが民主党のふてぶてしいところだが、それをそのまま報道するメディアに、完全に圧倒されている共和党のふぬけなさにも憤りを感じざるおえない。
マケインや共和党が今度の選挙で民主党に勝つためには、経済問題を民主党によって形づけられることを絶対に避けなければならない。有権者に問題を起こしたのは民主党なのであり、民主党にこそ本当の責任はあるのであり、民主党では絶対に経済低迷を解決することはできない、いや、それどころかかえって悪化させてしまうだろうということをしっかりとアピールする必要がある。
共和党こそがアメリカの経済を救えるのだとはっきり訴える必要があるのである。
長くなるのでこの先は次回へ続く。


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ここまでやるオバマファン? サラ・ペイリンのメルアドをハッキング!

共和党副大統領候補のサラ・ペイリン女史の個人的なメールアドレスが何者かによってハッキングされ、ネットの左翼サイトがこぞってその内容を公開するという嫌らしい事件が起きた。いくら汚い手を使うのが好きなリベラルでも、ここまでやるとは信じがたい。恥知らずにもほどがある。
私もそういったサイトのひとつにアクセスはあるが、左翼はこんなことをやってると書いてそのサイトを貼付けたのではペイリン女史をさらに傷つけることになるので、リンク先はここでは貼らない。
恥知らずのこのサイトでは、すでにアクセス不能になったペイリン女史のサイトのスクリーンショットを公開して、「証拠を隠蔽しても俺たちは取り下げたりしねえからな」とあたかも正しいことをしているかのような無法ぶり。他人の家に土足でふみ上がり、他人の手紙や個人的な書類をあさってそれを公開することのどこに正義があるというのだ?警察だって令状なしに家宅捜査など出来ないのに。
しかもそうやって公開したペイリン家族の「秘密」など個人的に他人には知られたくない内容ではあっても、特にスキャンダルといえるようなしろものではない。
左翼サイトがこのハッキングを正当化している理由として、ペイリン知事が個人用と公共用のメルアドを混合していたことにあるようだ。公共のメールを個人のメルアドを使って送ったりしていたので、何か隠しごとがあるのではないかと左翼連中は下種の勘ぐりをしているのである。
こういっちゃなんだが、私も本日、先週日本へ出張中に会社の連中と宴会をした際に撮った写真を会社のメールアドレスを使って配布したばかり(同僚の個人アドレスなんて知らないし。)宴会と仕事は別だから私用に公共のメルアドを使ったと言われれば確かにそうだ。どんちゃん騒ぎをやってる写真がネットで公開されたりしたら多少は恥かしいことではある。だが、そんなものを他人が見ても大して面白いものではない。ゆすりに使えるような内容でもない。
悪趣味で恥知らずの左翼サイトは自慢気にペイリンの夫のメルアドだの長女の住所だのを知ることができたとし、家族がふざけている写真なども公開している。また、ペイリン女史のアドレスブックに載っている数人の第三者のメルアドも公開されてしまったので、これらの人々はいますぐメルアドを変えなければならない。
はっきり言って乱交パーティの写真でも見つけたというならまだしも、家族が並んで記念写真を撮っていたり、子供を抱いた長女がより目をつくってるなど、ごく一般の家族が撮るような写真ばかり。そんなもの貼付けて何の意味があるんだ、と私は聞きたい。
もちろん、彼らの目的はペイリンの秘密を暴くというより、ペイリンやその関係者に嫌がらせをすることにあるのだ。しかも最初にハッキングをした人間は別として、ハッキングの内容を転載したブロガーたちには法律上お咎めなしなんだそうだ。どうせハッカーとブロガーたちはつるんでいるに違いない。それで法の隙間をくぐり抜けてこんな汚い手で自分らの支持する政治家の競争相手を陥れようというのである。
何かには蠅がよるというが、まったくそのものだ。


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自信たっぷり、ペイリン米副大統領候補初のテレビインタビュー

共和党副大統領候補のサラ・ペイリン女史の大人気に民主党べったりのアメリカメディアのうろたえぶりは見ていて滑稽なものがある。オバマの失言は必死に弁護し、ペイリンの経歴の歪曲や中傷に余念がない。
これまではペイリン女史がアラスカの知事として先代の知事が始めた無駄だらけの「何処へもいかない橋(2000年代初期に人口8900人のケッチカンから人口50人のグラヴィナ島の空港を結ぶ橋の建設のことで、連邦政府から補助金が出ることになっており、全国でも悪名のたかい無駄な建設事業として批判されていた。)」の建設を中断させたことは周知の事実だったのに、最近では、あれはペイリンとは無関係だったという記事が多くみられるようになった。またパワーラインによれば、ワシントンポストなどは、ペイリンが息子を含むイラクに出動するアメリカ陸軍兵がイラクにいる911を引き起こしたようなテロリストと戦いに行くと言った事に対して、イラクのサダム・フセインと911犯人とは関係がないのにペイリンは未だにイラクと911犯人を結び付けている、などと頓珍漢な批判を書いたという。今イラクへ出動するアメリカ兵はフセインイラクと戦いにいくのではなくて、イラクに未だに居るアルカイダのテロリストと戦いに行くのだ。まさに911に直接関係のあったテログループとの戦いなのだ。勘違いをしているのはワシントンポストのほうである。いったい今西暦何年だとおもってるんだ?
この間のABCテレビにおけるチャールズ・ギブソンによるインタビューでも、ギブソンは必死にペイリンを罠にかけようとあの手この手でペイリンに攻撃をしかけた。

ギブソン: あなたは最近ご自分が昔行っていた協会で「わが国の指導者たちは合衆国の兵士らを神から(受けた)仕事のために送り出している。」と語りました。私たちは聖戦を戦っているのですか?

ペイリン: いえ、それは私が言った言葉そのものかどうかわかりません。
ギブソン: 言葉そのままです。

だが実はそうではない。ペイリンが言ったのは、、

「わが軍の男女のために祈りましょう。正しいことをしようと努力している彼らのために。そしてまた、われらが指導者のために。わが国の指導者が合衆国の兵士らを送り出しているのは、神の仕事をするたであることを祈りましょう。」「私たちが確かめなければならないのは、これが神の思し召しのために祈っているということです。(私たちが祈っているのは)ここに計画があり、それは神の思し召しであるということです。」

つまり、この戦争が神の意に反するようなものであってはならないという意味で、道徳に反するような戦争にならないように気をつけなければならないと言ってるわけだ。この戦争は神から与えられた仕事だなどという意味ではない。ま、信心深くないギブソンにはその違いが解らないのかもしれないが。
話は前後するが、ギブソンの冒頭での質問にきっぱりとしたペイリンの歯切れの良さは気持ちよかった。

ギブソン: 知事、先ず最初にジョン・マケインにもあなたについてした質問をさせていただきます。これは中心となる質問です。あなたは国民の目を見て「私は副大統領はもとより、アメリカ合衆国の大統領として経験と能力がある」ときっぱり言えますか?

ペイリン: はい、言えます。チャーリー。そして1月20日、光栄にも国のために仕えるため選ばれ、ジョン・マケインと私が就任の宣誓をする時、私は準備ができているでしょう、私には準備ができています。
ギブソン: そしてあなたは自分自身に対して「私の経験は充分だろうか、私は準備が出来ているだろうか、国際問題について充分しっているだろうか、国家の舞台に立つ心地よいと感じるだろうか」と問わなかったのですか?
ペイリン: いいえ、ためらいませんでした。

市長や知事としての経験が副大統領として充分ではないというなら、上院議員をたった一期しか体験していないオバマ議員が大統領となることにたいして、ギブソンのほうこそ疑問はないのか?同じ質問をギブソンはオバマに向けてはどうなのだ?


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