濡れ衣を着せた奴は告発した犯罪の罰を受けるべきだ

元大リーグのピッチャーで今は日本の横浜DeNAベイスターズ所属しているトレバー・バウアーが、最近彼に暴力的に強姦されたと告発していた女性を名誉棄損で訴えていた裁判で、双方の合意によりお互い金銭取引なしで示談したというニュースを聞いた。裁判が終わったので事の内容を詳細に話すことができるようになり、バウアーは先日自分のツイッター(@BauerOutage)で事情を説明した。ベイスターズには申し訳ないが、もしもこの告発が起きなければバウアーは今でも大リーグでスターとして活躍していたことだろう。

2021年当時、バウアーはロサンゼルスドジャースのピッチャーだった。ところが2021年の7月、リンズィー・ヒルという女性が彼から暴力的に強姦されたとして彼を訴えた。バウアーは性行為は同意のうえであり、暴力をふるった事実はないと主張していた。検察は証拠不十分でバウアーを起訴せず、バウアーは逮捕もされなかった。

本来ならこれで話は終わるところなのだが、刑事事件にもならなかったこの告発のせいでバウアーはメジャーリーグから謹慎処分にされ、その期間終了後にドジャースはバウアーとの縁を切り、バウアーはメジャーリーグを去って日本で活躍するに至ったのだ。

バウアーはこの女性を名誉棄損で訴えたが、女性側も反対にバウアーを訴えた。今回の示談でお互い訴えを取り下げることになったが、女性は保険会社から30万ドルの支払いを受け取った。

刑事事件にはならなかったというものの、バウアーもヒルと夜を共にしたことは認めており、それが同意のうえだったのかどうかを証明するのは非常に難しい。多くの人の心には彼が本当に強姦魔だったのではないかという疑いが残る。しかしバウアー自身の話を聞いていると、これは典型的なタカリだったことがわかる。

バウアーはこの女性を訴えたので、彼の弁護士は色々と彼女の正体を暴露する情報を手に入れた。まずビデオの冒頭でバウアーは彼女が自分の友達と、どうやって金のあるスター投手から金を巻き上げようかと相談していたスマホのメッセージを披露する。女はバウアーに会う前から、バウアーの家に行ったらわざと暴力を振るわせて金を巻き上げてやると友達に自慢していたのである。「バウアーは3100万ドルの価値があるんだから」と。

女はバウアーと一夜を共にした後、バウアーに殴られ暴行されたと訴えると弁護士を通じてバウアーに交渉を持ち込んだ。つまりここでバウアーが幾らか金を払えば穏便にすましてやるというタカリである。

バウアーは一銭たりとも払う気はないと拒絶した。女は2021年にバウアーを訴え時、女の弁護士はバウアー側に非常に重大な証拠を隠していた。上記のビデオの3分51秒のところで若いおんながにやにや笑いながら寝ているバウアーの横で自撮りをしているものである。

これは彼女がバウアー宅を出る数分前(5月16日2021年朝)に撮影されたものだ。ところが彼女は、バウアーから金をゆすりとれないと悟った途端、バウアーに暴力的に強姦され顔中青あざになったという写真をメディアに公表する。彼女がいつどこでそんな怪我をしたのかは不明だが、明らかにバウアーの家に居た時ではない。

バウアーは多分、最初にヒル側の弁護士に金を払っておけば、この訴訟についやしたお金よりずっと少額で済んでいただろう。ヒルを訴えたところで彼女にそんな金を払う能力などないことはバウアーも知っていた。

だが、彼はこれは最初から金の問題ではなかった。彼は自分の無実を証明したかったのだと語る。

このタカリのおかげでバウアーが失ったものは計り知れない。メジャーリーグの選手と日本のリーグとでは給料も桁違いだろう。野球選手の旬は短い。その時期に彼は全くの無実の罪でリーグを追い出されてしまったのだ。

腹が立つのは彼に濡れ衣を着せたリンズィー・ヒルは何の罰も受けないことだ。それどころか保険会社から30万ドルも受け取っているのだ。

色々なコメンテーターも言っているが、他人に濡れ衣を着せた人間は、その罪で罰せられる相当の罰をうけるべきだ。もし狂暴な強姦罪で有罪になったら20年から30年の刑に処されるはず。だからヒルはそれだけの刑を受けて刑務所に入るべきだ。

だが今のアメリカの法律ではそういうことにはならない。今までこの女は何人の有名人からこの手で金を巻き上げて来たのだろうか。あきらかにバウアーが最初ではない。そしてそれらの男たちは忌々しいと思いながらも、裁判沙汰で名誉と金と時間を奪われるよりも、多少の金で済むなら済ませてしまおうとしたのだろう。

私は前々からミーツ―運動は胡散臭いと思っていた。男を破壊したければ強姦を叫べばいい。無罪を証明することはほぼ不可能に近いからだ。


Comment

それは大昔のことじゃ!お爺ちゃんの記憶喪失

私の朝は6時から始まる。やることはいつも同じ。お手洗いに行って顔あらって常備薬を飲んで歯を磨く。それが終ったらおじいちゃんの着替え、薬を飲ませて、歯を磨かせる。一年前までは一日ごとにわけたケースに入れておけば自分で薬は飲めていた。今は「お爺ちゃん、手を出して」と言って手のひらにのせてあげないとダメだ。時々手がすごく震えていることがあり、手にのせた薬をばらまいてしまうことがあるので、そういう時は「おくちあ~んして」と言って開けさせた口に薬を詰め込む。「はい水飲んで」といってコップを渡さないとそのまま薬を食べようとする。それでも最近は水を飲む行為すら何度も言わないと出来なくなっている。

さて、毎朝の着替えの時にお爺ちゃんはかならず腕時計を付ける。といっても自分ではうまくつけられないので毎日私につけろという。時々私が忘れると、つけろつけろと煩くせかす。それが昨日の朝、いつも時計が置いてあるドレッサーの上に時計が見当たらなかった。昨晩つけたまま寝てしまったのだろうかとお爺ちゃんの腕を見ると時計はつけていない。

「お爺ちゃん、腕時計どうしたの?」

そう聞くと、何のことかわからないという風で「知らん」という。しらんじゃないでしょ。どこに置いたのよ。「時計なんて持ってない」持ってないって昨日つけてたじゃない。「つけたことない」いつもつけろつけろとせっつくくせに何言ってんのよ。「ああ、それは大昔のことじゃ」

ほらまた出たよ、お爺ちゃんの「大昔のことじゃ」が。お爺ちゃんは私が嘘を言っているとは思っていない。私がお爺ちゃんの覚えていないことを言うと、お爺ちゃんは自分が覚えていなければいけないことを忘れたのだと悟る。それで本当は思い出せないのだが、メンツを保つために「大昔のこと」にして忘れてもしょうがないという言い方をするのだ。記憶力は薄れても理解力は多少残っている証拠だ。

何故こういうことになるのかは不思議だが、お爺ちゃんは昔からすごく好きだったことや物を突然「嫌いだ」と言い出すことがある。昔大好きだったドラマシリーズ、何度も何度も観ていたのに突然観なくなり、なぜ観ないのかと聞くと嫌いだという。でも好きだったじゃないと言うと「それは大昔のことじゃ」と言うのだ。つい昨日まで観ていたのに。オリオクッキーもピスタシヲナッツもそうやって突然食べなくなった。あんなに自慢にして毎日手入れをしていたモノポリーのおじさんのようなあの白い口髭も、ある日突然剃ってしまった。若い頃の写真でも口髭ともみあげのないお爺ちゃんの顔が写ってるのは子供の頃だけで、10代で髭が生えるようになってからは口髭を剃ったことは一度もないというのに。

だんだん自分の身の回りを構わなくなるというのは良くある話だろうが、お爺ちゃんのようについ昨日までやっていたことを突然やらなくなり、しかもそれまでやっていたということすら忘れてしまうというのはどういうことなんだろう?

おじいちゃん、眼鏡はどうしたの?

「眼鏡?知らん」

テレビ観えなくても知らないからねえ。


Comment

貯め込み癖のある友達の部屋に行って驚愕

先日一人暮らしの友人が倒れて入院したという話をしたが、彼の後継人から、友達の住んでいたマンションを片付けているので、もしよかったら友達の貯めこんだDVDなど好きなものを持って帰ってくれていいと言われたので本日主人と一緒に行って来た。しかし一歩マンションの中に足を踏み入れて、そのすさまじさに思わず息をのんで「おーまいが~!」と叫んでしまった。玄関を開けたところから人が一人がなんとかすり抜けられそうな通路を残して周り中プラスチックの収納箱や本や書類で埋まっていたからだ。

わが友Lは元々貯めこみ癖のある人間だった。これは母親譲りである。私はLのことを10代の頃から知っているが、彼がまだ実家に住んでいた頃一度か二度彼の実家にお邪魔した時、その家の中ががらくたでごったがえしていたのをよく覚えている。Lは自分の母親には貯め込み癖があり、くだらないものでも捨てられない気質なのだと説明してくれた。Lの母親が認知症で一人暮らしが出来なくなった時、Lは実家に帰って家の整理をしていたが、すべてを処分して家を売るまでに一年近くかかった。私は業者に頼んで全部処分してもらったらどうなのかと聞いたのだが、色々な書類が散漫しており、個人情報もあるので他人には頼めないと言っていた。

Lが今の中古マンションに引っ越したのは30年以上前だ。一人暮らしなのにニ寝室でトイレと風呂も二つ。台所と結構広いリビングというまあまあのマンションだ。しかしベッドルーム二つは通りに面して窓があるとは言うものの、リビングルームはマンションの内側の吹き抜けになったところに面しており、窓をあけても非常に暗かった。引っ越した当時あまりにも暗かったので、私はうちにあってもう使わないスタンドの電灯を彼にプレゼントしたくらいだ。

私が最初に住んでいたマンションはLのマンションと目と鼻の先だったので、当時は結構頻繁に彼のうちに遊びに行っていた。当時から鍵盤が壊れている古いピアノだの昔のダイヤル式のテレビやトランジスターラジオなどが置いてあり「あんたは骨董品店でも始めるつもりなの?」と聞いたくらいである。

彼のレコードやVHSテープのコレクションは異常だった。すぐにリビングや二つの寝室の壁に備えられた本箱はそうしたもので一杯になっていた。ざっと見ただけでその数は数千と思われた。無論私の友達だから本の数も半端ではない。そのうちにCDの時代になりDVDの時代へと変化するが、彼のコレクション癖は収まることを知らず、マンション全体が図書館のようになっていった。それでも彼は結構組織的にそうした自分の所持品をリストにしており、図書館並みに印をつけてあったので、どこに何があるかは自分ではわかっているようだった。

しかし何せ男の一人暮らし。掃除もほとんどしていないし、あの暗い部屋で換気もきちんとしていないようで、私は彼の部屋に行く度に呼吸困難に襲われた。それでだんだんと足が遠のき、Lと会う時は彼が私のマンションに来るようになっていた。私がミスター苺と結婚して同じ市に一軒家を購入してからは、もっぱらLがうちに遊びにくることが普通になり、私もミスター苺も彼のマンションへはほとんど足を踏み入れることがなかった。

私たち夫婦はなるべくLを頻繁に食事に招待するようにしていた。一人暮らしで碌なものをたべていないだろうから、時々は家庭料理をごちそうしてあげたいと思ったからだ。料理を作りすぎてしまった時などは私はLのマンションまで料理を持って行ってあげたりしたが、彼は正面玄関まで降りて来て物を受け取りはしたものの、上がっていけとは絶対に言わなかった。

10年くらい前だっただろうか、私はミスター苺に「Lが私たちを自分の部屋に上げないのは、母親ゆずりの貯め込み癖のせいで部屋がごったがえしになってるからなんじゃないかしら。行ってみたらショックを受けるかもよ」と話した覚えがある。

そんなこんなで最後にLのマンションを我々が訪れたのは4~5年前だった気がする。どのような機会でそうなったのか記憶にはないが、少なくともリビングルームは、その数年前に訪れた時と大した変わりはなかった。玄関先に山積みになっていた新聞紙の束が無くなっており、少しは掃除をやっているんだろうなくらいに思っていた。台所に洗っていない食器が貯まっていたのですこし洗ってあげた記憶がある。トイレを借りようとしたら「そっちのは機能しないから」と別の部屋のトイレを使った覚えがある。

しかし本日訪れた彼の部屋は想像を絶するものだった。ともかく玄関先まで箱が山積み。壊れたピアノもそのままだった。後見人の女性は「これでも結構片付けた後なのよ」と私の呆れた顔を見て言った。「こっちのトイレは壊れてるから使わないでね。酷い状態だからドアを閉めてあるの」と言われて、まさか数年前に来た時からずっとそのままなのかと恐怖に襲われた。中は前にもまして暗かった。

「部屋の電灯が全部切れていて、出来る限り電球を変えたんだけど、いくつかは壊れてるみたいで電球変えてもだめなの」と後見人は言う。「空気が悪いからずっと窓を開けっぱなしにしてるんだけど」そう言われたが本当に埃とカビの臭いが部屋中に充満していて息苦しい。

Lの寝室に行くと小さなシングルのベッドの上に汚れた服が山積みになっていた。「そこらじゅうに服が散らばっていて足の踏み場もなかったのよ。ベッドにはシーツも敷いてなくてマットレスが裸のまま汚い毛布が一枚あったきり。あんまり汚いから捨てちゃったわ。」

マンションには各部屋に洗濯機はなく、地下にある共同洗濯場で洗濯をすることになっているが、Lの状態ではとても洗濯物を籠に入れて洗濯場まで運べたとは思えない。もしかしたらLは洗濯をせずに服が汚れると新しい服を通販で買っていたのではないだろうか?独り身で特におしゃれでもない人間がこんなにたくさん服を持っていると言うこと自体がおかしい。私に一言、言ってくれれば洗濯くらいしてあげたのに。いや、それくらい家政婦を雇えばよかったじゃないか、お金がないわけじゃないんだから。

一時間近くLのDVDコレクションを見て、気に入ったものをいくつか選んでいるうちに、私はかなりの呼吸困難に襲われた。だめだここの空気は悪すぎる。これ以上ここにいたら私の身が持たない。それで私は後見人への挨拶もそこそこにマンションを出た。

外に出て私は新鮮な空気を肺一杯に吸い込んだ。あんな部屋に住んでいては病気にならない方がおかしい。パーキンソンや糖尿病や甲状腺という多々の持病を持っていたLが何年もあんなところに住んでいて、今まで持ったと言うことの方が奇跡に近い。

私はLが病気だということは知っていたが、実際どれくらい悪い状態になっていたのか正確には把握していなかった。身体の病気だけではない。明らかにLは精神を病んでいる。健康な精神状態の人があんな場所に何年も住めたはずはない。多分もう10年以上前から彼は精神を病んでいたのだ。社会的に機能しているからといって健康であるとは限らない。うちの爺ちゃんのように認知度が衰えてしまう人は家族にもわかる。しかし知能は働き金銭的なことも把握しておりネットできちんと買い物もできるし電話では普通に会話も出来るとなると、周りの人間はその人がどれほど病んでいるかに気付けない。

もっと頻繁に彼のマンションに行き、彼がなんといっても中に入れてもらうべきだったのかもしれない。でも本人が嫌だというのに無理に中に入るわけにもいかない。ともかく今回彼が倒れたことは不幸中の幸いだったと言える。少なくとも今後我々は知らないうちに友を失うという危険からは逃れることができるのだから。


View comments (2)