自殺したトランス自認生徒は父親に性的虐待を受けていた!

アップデート3:2024年3月29日現在

このエントリーは今年の2月、ネックス(本名ダグニー)・ベネディクトというトランス自認の女子高校生が、女子トイレで他の生徒達と喧嘩をし頭を殴られた翌日に死亡した事件に関する三つ目のアップデートである。The Tragic Story of Nex Benedict Is About Far More Than the Vulture Media’s Exploitative Narrative – RedState

3月13日、ダグニーの死因はベネドリルというアレルギーの薬の大量摂取によるものだったことが解り、死因は自殺と確定された。

事件当初、彼女の死は前日の喧嘩の際に受けた怪我が原因であるかのような報道があったが、その後自殺と解ると、トランスジェンダー活動家らは彼女の自殺は学校でいじめにあっていたせいだと主張していた。しかしダグニーは11ページにわたる自筆の遺書を残しており、そこには虐めに関する供述はなかったとある。ダグニーは数々の精神病を抱えており、自傷癖もあったという。

しかし実は彼女の自殺の原因は学校での虐めよりも、もっと恐ろしい原因があったのではないかという事実が明らかになってきた。ダグニーは祖母と暮らしていたが、彼女の葬式には実母も参列していた。しかし囚役中の父親は参加しなかった。

2019年7月31日、まだダグニーが11歳の頃、ダグニーの父親ジェイムス・E・ヒューズはダグニーが9歳の頃、娘を強姦した罪で逮捕された。ダグニーの証言によれば、ヒューズはそれまで何年にもわたってダグニーを性的に虐待してきたという。

ヒューズは10年間の執行猶予付き5年の刑に処された。この間彼は性犯罪者リストに乗り、娘とのコンタクトは禁止されていた。しかしヒューズは2024年1月25日に定期的な報告を怠ったため再び逮捕された。ダグニーが自殺する二週間前である。

このせいでダグニーは弟(妹?)と共に祖母のスー・ベネディクトに引き取られた。

ダグニーは友達の間ではネックスとして知られており、ノンバイナリーやトランスを自認しthey/themの代名詞を使っていた。しかしメディアが最初に報じたような虐めがあったという証拠はまるでない。

拙ブログでも何度も書いてきたが、トランスを自認する若者の多くが子ども時代に性虐待を受けている。そしてそれが原因で多々の精神的障害を起こすのである。ダグニーは幼児虐待の犠牲者だったのであり、そんな父親を実刑に処さなかった裁判所にも憤りを感じる。

アップデート2:3月13日現在

ネックスの死因がはっきりした。やはり私が思った通り彼女の死因は薬物によるオーバードース。つまり自殺。またもトランス自認のティーンが自殺した。学校も家族も彼女の妄想を肯定したにもかかわらず、彼女の自殺願望を緩和することはできなかった。

アップデート1:2月25日現在

今日Xで発見した動画によると、ネックスが女子トイレで喧嘩した女子たちとは、その日に初めてあった女子たちであり、彼女をずっと虐めていたとされる女子たちとは無関係。しかも喧嘩をふっかけたのは自分だったと語っている動画。

頭の怪我というのは後になってひどくなることもあるので、事件直後に元気に話をしていたからといって、それが原因で死んだわけではないと断言はできない。しかしこのビデオを見る限り、彼女の怪我は大したことなさそうである。現に検死では死因は頭の怪我が原因ではないと言う結果もでている。

つまり、彼女がノンバイナリーだったことから虐めぬかれて遂には死に及んだ、という論説は出鱈目であったことが解る。

オリジナルエントリー:2024年2月22日現在

本日ハッフィントンポストでオクラホマ州で知事が学校のトイレは生得的性別で分けなければならないという法律にサインした数か月後、学校の女子トイレでトランスを自認する生徒と上級生数人とが喧嘩をし、その翌日に殴られた生徒が死亡するという事件が起きたことを報じていた。トランスジェンダーの米高校生、トイレで暴行された翌日に死亡。1年近くいじめられていた | ハフポスト WORLD (huffingtonpost.jp) 下記はハフポストの邦字版記事より抜粋。強調はカカシ。

ハフポスト:トランスジェンダーの米高校生、トイレで暴行された翌日に死亡。1年近くいじめられていた

アメリカ・オクラホマ州で2月8日、16歳のトランスジェンダーの生徒が学校のトイレで同級生から暴力を振るわれた後に死亡した。

ネックス・ベネディクトさん
ネックス・ベネディクトさん

亡くなったノンバイナリーネックス・ベネディクトさんは死亡前日の7日に、オワッソ高校で他の生徒と「殴り合い」になり、病院で治療を受けていた。

インディペンデントによると、ネックスさんと別のトランスジェンダーの生徒は、女子トイレで3人の年上の女子生徒と喧嘩になり、ネックスさんは殴られて地面に叩きつけられた後に頭部に重傷を負った。

母親のスー・ベネディクトさんは、ネックスさんの顔や目の周りはあざだらけで、後頭部は引っかき傷があったと述べている。

オクラホマ州では、共和党のケビン・スティット知事が2022年に、公立校の生徒に対し出生証明書に記載された性別に沿ったトイレの使用を義務付ける法律に署名した。

スーさんは、ネックスさんは署名から数カ月後の2023年初めからいじめを受けていたとインディペンデントに説明している。

ネックスさんは病院で治療を受けた後に家に戻り、頭痛を訴えながら眠りについたという。翌日、ネックスさんはリビングで倒れて病院に運ばれ、同日夜に死亡が確認された。

オワッソ公立学区は20日に発表した声明で、「生徒間の暴力は決してあってはならない」「生徒の死を悼み、家族のために祈りを捧げて、家族や関係者すべてを支えます」と伝えた。

事件を捜査しているオワッソ警察は21日、「検死の結果、死因は外傷によるものではないことがわかった」と発表現在毒物検査の結果待ちであり、後日正式な検視報告書を公開すると伝えた。

この記事の見出しだけ読むと、州が生得的性別でトイレを分けたため、女子トイレに入ってきた自称女子の生徒が他の女子たちから暴力を受け、それが原因で死亡したという殺人事件のような印象を受けるが、記事をちゃんと読んでみると実はそういう話では全然ないことがわかる。

先ずこのハフポの記事でも元のインディペンデンスの記事でも、ネックス・ベネディクトさんが生得的女子なのか男子なのかという供述がない。しかし記事の見出しでは「トランスジェンダー」となっているのに記事内では「ノンバイナリー」となっていること、掲載された写真から明らかに女の子に見えること、そして「別のトランスジェンダー生徒」も一緒に喧嘩したとあるので、16歳の男子二人が女子数人と喧嘩をして床にたたきつけられるようなことになるとは到底思えないので、ネックスは身体女子だと判断することが出来る。

ということは、ノンバイナリーやトランスを名乗っていたとしても、女子が女子トイレに入ることはこの法律とな何の矛盾もなく、二人が女子トイレで他の女子たちから虐めにあったということと、トイレが男女別でなければならないという法律とは何の関係もないということになる。また母親の話では法律が通った数か月後から虐めが始まったとのことなので、ここでも法律通過と虐めとの直接的関係性は見えない。

この記事は、明らかにトイレを男女で分けたことによる殺人事件だという印象操作をしているが、ネックスがいじめられたことと法律との関係性は全く証明されていない。

次に、彼女は虐めを受けて頭に重傷を負った次の日に死亡したとあるが、記事内でも彼女の死因は頭の負傷ではないとはっきり記載されており毒物検査が現在行われているとある。ということは、彼女は上級生に直接的に殺されたのではなく、虐められて重症を負ったことを苦にして薬物をオーバードースした、つまり自殺したのではないかという疑惑が生まれる。

彼女が学校で一年近くも虐めにあっていたと言うのは本当かもしれない。しかしその理由が彼女の性自認にあったのかどうかは分からない。私は違うのではないかと思う。

ハフポの記事はインディペンデンスの元記事を邦訳しただけの記事だが、元記事はLibsofTikTokがトランスジェンダーやノンバイナリーの人びとへの暴力を扇動していると続ける。LibsofTikTokは過激なトランスジェンダー活動家が自らアップしたTikTokを紹介しているだけであり、別にこれらの人びとを脅しに行けなどとは一度も言ってない。にも拘わらうLibsのせいでティックトッカ―の勤める学校やら施設に爆弾予告が殺到すると根拠もなく書いているのだ。なんという無責任さだろう。

私は保守派ポッドキャスターたちが非常に悪質な暴力的脅迫を受けているのを良く知っているので、TRAの言う爆弾予告があったとしても、それを単に事実を紹介しているだけのLibsのせいにするのは無理がある。言い掛かりもいいところである。

私はネックスがいじめられていたのが彼女がノンバイナリーだったからではなく、彼女は虐められていたからノンバイナリーを言い出したのではないかと思う。何故そう思うのかというと、同学校では積極的にトランスジェンダリズムを教えていた教師が居たからである。

2022年4月、オワソ高校教師タイラー・リンが教室で「あなたの親がありのままのあなたを受け入れないならぶっ飛ばせ(Fワード)」と言ってる動画がLibsで掲載された。それが原因でリン教師は学校においてジェンダー概念を子供に教えているとして批判を浴び辞任に追い込まれた。

ハフポ記事内で母親とあるスーは実はネックスの祖母。スーによればネックスはこの教師を尊敬していたらしく、教師の辞任にかなりショックを受けていたらしい。

スーがネックスがいじめられていると気づいたのは2023年になってのことだが、子供はなかなか親に虐められていることを言わない傾向にあるので、彼女はきっと2022年くらいから虐めにあっていたと考えられる。

この記事は、ネックスがトランスジェンダーだったことから虐めにあって虐め殺された、そしてその原因は州の男女別トイレとLibsofTikTokのような保守派が暴力を煽っているからだと言いたいようだが、し記事の内容をよくよく読んでみると、どこにもそのような根拠は書かれていない。彼女が虐めにあっていたのは本当だろうし、数人の女子たちから酷い暴行を受けたのも事実だろう。だが彼女が自分をノンバイナリーだと自称していたことと虐めとが直接関係があったのかどうか、それは今後の捜査が無ければわからない。

そしてひどいのは祖母のスーがネックスの葬式でネックスの本名の女の子の名前で呼んだことを、トランス活動家たちが「デッドネイミング」したと言って批判したことだ。デッドネイミングも何も彼女は死んでしまっていたのだ!孫を失くして悲しんでいる人にまでポリコレを押し付けるTRA。何という悪質さだろう。

本当にこの記事は悪意に満ちている。虐めに耐え切れずに死んでしまった可哀そうな女の子のことすら政治に利用しようとするトランス活動家たちには怒りしか感じない。


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「あの娘もトランスジェンダーになった」アビゲイル・シュライヤーの著書Irreversible Damageが産経新聞出版から発刊に

去年の12月にKADOKAWA書店から発刊される予定だったが虹色活動家らに阻止され発刊中止に追い込まれていた、未成年少女たちの間で蔓延しているトランスジェンダリズムを描いた本、Irreversible Damage(あの娘もトランスジェンダーになった)が来月産経新聞出版から発刊されることになった。

すでに出版社には嫌がらせのメールが殺到しているらしいが、KADOKAWAのこともあるので、嫌がらせは覚悟の上だろう。どうか圧力に負けずに発刊していただきたい。今は注意深く楽観的にに見守りたいと思う。

トランスジェンダーカルトの人と話をしていると、彼等はトランスジェンダー活動家(TRA)の要求を100%受け入れ積極的に奨励しないと、「差別」「疎外」「トランスジェンダーを認めない」とののしり、挙句の果てにトランスジェンダーを死に追い込むとまで言い出す。はっきり言ってこんな我儘な人たちは他にハマスくらいしかいないのではないか?

ちょうどいいタイミングで子供のトランスジェンダー医療を奨励している世界的組織WPATHの会議の模様が一部リークされた。その「WPATHファイル」をMoja Mojappa@MojaMojappaさんが日本語で紹介してくれている。

読者諸氏は多分外科医でWPATHの会長であるマーシ・バウワーズ医師を覚えておられることだろう。彼は自らも男から女へのトランスジェンダーで、子供時代からトランスしたMtFのテレビスター、ジャズ・ジェニングの主治医だった人で、マット・ウォルシの「女とはなんぞや」の映画でもインタビューを受けていた子供のトランス医療にあたっては第一人者である。そのバウワーズ医師は表向きは思春期ブロッカーは「完全に可逆的」だと述べている。しかし実際はそれが事実でないことを十分に知っている。

この一連のスレッドではこの会議に参加した内分泌学者、心理学者、精神科医といった医師たちが、実際子供のトランス医療についてどう考えているかが議論されている。

例えば、内分泌学者であるダニエル・メッツガー博士は、こどもたちが生殖機能を失うことが何を意味するのかよく理解できていないと語る。心理学者であるダイアン・バーグ博士は、子供は発達上、トランスすることの意味を理解できておらず、親もよく理解できないまま治療を承諾してしまっているといったように。

にもかかわらず、彼等は子どもの性転換医療を積極的に奨励し、彼等の定めたガイドラインが世界各国のジェンダークリニックで適用されているのである。

昨日Xでシュライヤーの本がヘイト本だといい、彼女が著書のなかで紹介している急性性違和症候群(Rapid Onset Gender Dysphoria ROGD)が医学的に認められたものではない主張する人がいたが、彼が信用できるとしているWPATHのガイドラインこそ医学に基づかないいい加減なものであるということが、この漏洩した会議の模様ではっきりしたのである。

ご存じのように、今や欧米各地で子供の性転換治療の見直しが行われている。アメリカでも20以上の州で未成年の性転換治療が禁止になった。カリフォルニアですら禁止にしようという署名運動が起きているくらいだ。多分もうあと5年もしたら、これは完全なる幼児虐待であるとして、世界的に禁止されるようになると思う。しかし今この狂気の真っ最中に居る少年少女やその親たちにとっては一刻を争う問題である。

どうかこの本が少しでも多くの親御さんや若者に読まれ、この危険なカルトに日本が誘惑されないことを願うものだ。


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「イスラエル軍、救援物資を待つガザ民の列に発砲、100人以上が死亡か」というデマを無責任に報道するアメリカメディア

アップデートあり

見出しの通り、昨日アメリカの主流メディアが一斉にイスラエル軍が救援物資を取りに来たガザ民に発砲したというニュースを流した。下記はロイター通信から。支援物資待つガザ市民に発砲か、100人超死亡との情報 イスラエル側は異議(ロイター) – Yahoo!ニュース.

支援物資待つガザ市民に発砲か、100人超死亡との情報 イスラエル側は異議

パレスチナ自治区ガザの保健当局によると29日、援助物資を待つ市民100人超がイスラエル軍の砲撃を受けて死亡した。 これはロイターが入手した映像。ロバの荷車に遺体や負傷者を乗せて搬送する様子が映っている。

ホワイトハウスは「深刻な事案」だと表明。米国家安全保障会議は「罪のない人々の命が失われたことを悼み、罪のないパレスチナ人が家族を養おうと努めているガザで悲惨な人道状況があることを認識している」との声明を発表した。 パレスチナ保健当局によると、1度による攻撃の死者数としてはここ数週間で最大規模。また約5カ月にわたる紛争による犠牲者は3万人を超えた。

医療関係者は、この砲撃による負傷者の多さや傷の程度に対応することができなかったと述べた。数十人の負傷者は、イスラエルの襲撃を受け機能の大部分が停止したアルシファ病院へ搬送された。 別の映像には、物資搬送用だとするトラックに遺体や負傷者が積み上げられる様子が映っている。ロイターは撮影場所を確認したが、撮影日時は不明。 国連のグリフィス事務次長(人道問題担当)は死傷者数の報告に「がくぜんとしている」と述べた。 ガザ市のカマル・アドワン病院にいたこちらの男性は、犠牲になった人々は援助物資がナブルシ地区に到着すると聞いて、そこへ向かっていたと証言した。「その4―5分後、イスラエルの戦車が現れて私たちは驚いた。戦車は無差別に発砲した。その直後、私たちが目にしたのは、殉教者と負傷者が無秩序に地面に散乱している光景だった。

これは、子どもたちのために食料を調達しに行って負傷した私の兄だ」 ガザ北部への物資搬送はまれで、混乱を伴う。戦闘が活発な地域を通過して、国連によると多くの人が飢えに苦しむ地域へと運ばれる。 イスラエルは、29日の事件の死者数に異議を唱えている。イスラエル軍は、援助トラックの周りに集まる人々を写したというこの映像を公開した。軍当局者によれば、数十人が踏みつけられたり轢かれたりして死傷したとしている。またトラックに押し寄せた人々の一部が、戦車を含む軍の車両に近づき、イスラエル軍は発砲したとしている。 バイデン米大統領は、戦闘休止に向けた協議を複雑にする公算が大きいという認識を示した。 イスラム組織ハマスは声明で、今回の砲撃は休戦と人質解放に向けた交渉の失敗につながりかねないと警告した。

冒頭から「パレスチナ自治区ガザの保健当局によると」とあるので、もうこの時点で事実はかなりの眉唾物だと判断できる。ただこの記事は最後の方でイスラエル軍の言い分も載せているのでまだいい方なのだが、それでもこれでは救援物資の配給を辛抱強列に並んで待っていたガザ民に向けて、何故かイスラエル軍が一方的に発砲し100人以上が犠牲になったというふうに受け取れる。イスラエル軍側の公式発表を聞く前に、まずこれが現実的な状況かどうか考えてもらいたい。

イスラエルはわざわざ何十台という救援物資をガザ内に送り込み人道回廊まで設け、輸送車の行列に護衛までつけている。にもかかわらず、それを大人しく受け取りに来た群衆に向かって戦車で発砲する?何のために?イスラエルがガザ民を大量に殺害したいなら、救援物資の配給を許可せずガザ民を兵糧攻めにすればいいだけのことだ。なんでわざわざ輸送トラックを調達したりするのだ?

考えの足りない人は、救援物資を送り込まないと国際社会か批判されるからだなどと言ってるが、一旦ガザに入れたトラック行列に集まるガザ民に発砲する方がよっぽども国際社会からの非難を浴びるだろう、現にハマスのプロパガンダを国際メディアが妄信していることからも解るように。

ではイスラエル軍の公式発表を聞いてみよう。下記はIDF Spokesperson RAdm. Daniel Hagariの発表である。例によって私による乱暴な翻訳なのであしからず。

今朝30台の救援トラックを人道的救援の一貫としてガザ北部住民のために輸送した。この支援物資はエジプトから来たものである。この物資はイスラエルのカレムシャロムで検査を受けた後、民間の運送業者によって輸送された。

この貴重な物資はガザ民のところへ行く途中だったところ、何千というガザ民がトラックの列に殺到した。何人かが暴力的に他の人を押し倒したり踏みつけたりし、救援物資を強奪し始めた。この不幸な事件によって、何十人というガザ市民が殺されたり負傷したりした。

ここに事実を記す。午前4時40分最初の人道トラックの列が我々が警備をしている人道回廊を登り始めた。そう、IDFは救援物資の行列がガザ北部の目的地に無事到着するために人道回廊の確保をしていた。我々の戦車は行列を警護するために出動していた。我々のUAV(ドローン)は上空から現場の明確の状況を兵士らに知らせるために出動していた。この人道的作戦の最中、午前4時45分、群衆が行列を待ち伏せし行列は止った。2:07ビデオでも解るように、戦車は行列を守るために居た。

イスラエル兵は平和に群衆を解散させるために何発か空に向けて警報射撃を行った。しかし数百人が数千人へと膨れ上がり、手に負えない状態になった。戦車隊の司令官はその場にいたガザ民に危害が及ばぬよう撤退を決断した。2:42ビデオでも解るように彼等は非常に気を付けて後退を始めた。軍人として言わせてもらうなら、これは非常に安全を保った後退である。彼等は自分達の命を危険にさらしながらも群衆に発砲することはなかった。

イスラエル防衛軍は作戦規約と国際法に乗っ取って行動した。IDFは救援物資行列に向かって攻撃していない。繰り返す。IDFの攻撃は救援物資行列に向かって攻撃していない。それどころか、IDFは人道作戦を行っておりガザ北部の人びとに届くように、人道回廊を守り救援物資が目的地に無事到着するように警護していたのだ。我々はこのような人道作戦を過去四晩に渡り問題なく行って来た。このような事件は初めてのことだ。

この救援物資はイスラエルによってガザ民のために調整されたものである。我々は救援物資がガザの人びとに届くことを望んでいる。我々はこれを実現するために日夜働いている。イスラエルは物資がガザに入ることに何の規制もしていない。我々は人道団体や国際社会と協力して、ガザ内部の配給問題に取り組んでいる。今朝救援物資は無事ガザ北部に到着した。これに対してIDFの攻撃は一切なかった。繰り返す。この物資に対するIDFの攻撃はなかった。我々は物資を守るためにそこに居たのだ。なぜなら我々の戦争はハマスとの闘いであり、ガザ民との闘いではないからだ。

我々は我々が始めたのでも、求めていたわけでもない戦争の中にいる。ハマスがこの戦争を始めたのだ。10月7日にイスラエル市民を大虐殺し拉致した時に。そしてハマスはガザにもどりガザ市民の後ろに隠れている。彼等を人間の盾として使っている。我々は無実のガザの人びとの苦しみを理解している。であるから我々は人道努力を拡大しようとしている。そのために我々は今朝のような人道作戦をおこなっているのである。

先ず、この救援物資トラックはこのトラックに押し寄せた群衆のためのものではなかったということ。これらはガザ北部の住民に届けるためのものだった。つまりそこに居た群衆は救援物資を受け取るために待っていたのではなく、輸送中の救援物資トラックを襲撃して物資を略奪するために集まったのである。

しかも報道官の見せたビデオでも解るように、群衆の数は数百人ではなく数千人にも及んだのだ。このような群衆が一気に攻めて来たにもかかわらず、群衆に向かって発砲しなかったイスラエル軍の自制力は大したものだ。私はこの状況で、もし本当にIDFが群衆に発砲したとしても完全なる正当防衛だと思う。しかしIDFの発表によれば、イスラエル軍はそれすらもしていないのである。ただ一つ認めていることは、空に向かって威嚇射撃をしたこと。この発表では含まれていないが、別の動画では威嚇してもさらに前進してくる群衆の足元を撃ったという発言もあった。

こちらのNBCの報道は本当にひどい。のっけから救援物資を待っていた人々に向かってイスラエル軍の戦車が発砲したと断言している。

しかしNBCの記者がその場に居たと言いながら、実際に戦車が群衆に向けて発砲した映像がない。また戦車やIDF兵士の発砲によって散り散りに逃げ惑う人々の映像もないのだ。わざわざ現場に行きながら、こんないい加減な報道があるか?

我々はこれまでにいくつもハマスが救援物資を運ぶトラックを乗っ取ったビデオを見てきている。もし本当にイスラエル軍が群衆に発砲したというなら、その証拠動画があるはずだ。背後に銃声が聞こえるような動画が出てきてもよさそうなものである。

だいたい救援物資輸送トラックを警護しているイスラエルが、救援物資をもらうために待っている群衆に発砲するという不思議な状況を誰か説明してもらいたい。救援物資はガザ民のためにあるのだ。イスラエル軍はそのために危険を冒してトラック輸送の警護に当たっているのだ。なのに何故そんなことをするのだ?

下記は現場の様子。背後に銃声も戦車の発砲の音も聞こえない。人々が逃げ惑う様子もない。

ハマスがこの事件を大々的に訴えている理由は明白だ。ハマスはすでに完全に追い詰められている。残された最後の砦はラファだけである。もしラファが落ちればハマスは終わりだ。シンワルは重々それを理解している。だからこそ、今の時点で世界中がイスラエルを攻撃し、イスラエルに国際的圧力をかけてラファ攻撃を止めさせようと必死なのだ。

だがそれはうまくいかないだろう。イスラエルは散々国連や国際社会から非難されながらもここまで作戦を遂行してきた。ここまで来て、ラファ落日を目の前に戦闘を止めるなどという愚かなことはしないだろう。そんなことをしたらこれまでの苦労が水の泡となってしまうからだ。

アラブ諸国が考える戦争の勝利は我々の考えるものとは全く違う。彼等はどれだけの戦闘で惨敗し領土を失くしどれだけの民が犠牲になったとしても、政権の首領が囚われの身とならず生き延びることができれば、それこそが勝利なのである。ここでイスラエルがラファ攻撃をせず、ラファに籠城した数千人のハマスが生き延びることが出来れば、イスラエルのような強硬な軍隊を相手に勇敢に戦って勝ったとしてハマスの拍が上がり、今後も支持者が増え国連からの同情支援金がどんどん集まりめでたしめでたしとなり、ガザ復興ならぬハマストンネル復興が始まるのである。そんなことになったらイスラエルにとっては元の木阿弥である。何百人ものイスラエル兵を犠牲にし多額の予算をつぎ込んで戦った意味がなくなるのだ。そんなことをイスラエルが許すはずがない。ここまで来たら最後までやり遂げなければならないのだ。

だからハマスがどうわめこうと、マスメディアがどう騒ごうと、バイデン爺が何を言おうと、この戦争はハマス殲滅が完了するまで終わらないのである。そのことに世界はいい加減気付くべきだ。

アップデート:3/1/24現在

ガザでの仕事を終えてエジプトへ帰ったトラック運転手たちの証言。

声1:みんな、国境を超えるな。パレスチナ人たちは俺たちのトラックを全部破壊した。奴らが犯したダメージが良く見えるだろう。奴らは岩を投げて窓を割った。これが仲間の運転手の血だよ。

声2:奴らが俺たちのトラックに何がしたか見えるか?運転手は重症を負って帰ってきた。見てみろよ!これがガザの奴らの祖業だよ。俺たちが祈ってやった人たちの。もうやめろ。奴らには今起きてる以上の罰がふさわしい。


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何としてもLibsofTikTokを悪者にしたてあげたいメディア

先日、オクラホマ州でノンバイナリ自認の女子中学生が不審な状況で死亡したことを受けて、左翼メディアは何としてもこの事件(事故?)とXの大スターLibs of TikTokを悪者に仕立て上げようと必死である。

Libs of TikTokとはXで、TikTokに上がっている極左翼リベラルの動画をXで特にこれと言った説明もなくそのまま再掲しているアカウントだ。TikTokではほんの数百人の登録者しかおらず内輪だけの話だと安心して動画をアップしていた人たちが、フォロワー数2.9百万のLibsofTikTokに紹介されてしまうと、彼女のフォロワーらがリポストするため、あっという間に何百万人という人の目に触れてしまう。それで内輪だけの冗談みあたいな(本人は真剣だが)極端な動画をあげていたひとたちが、一躍悪い意味で脚光を浴び雇用主や顧客に知れ渡るところとなり失業してしまうなどということが起きている。ま、人に観られて困る動画をソーシャルメディアにアップする方がどうかと思うけどね。

左翼リベラル、特にLGBTQ+活動家らが内輪で言っていた極端な狂気的発言が世間に知れ渡るようになり、人々から批判を浴びるようになると、彼等は自分らの考えを改めるのではなく、自分らの本性を暴露したLibsofTikTokを攻撃するようになった。

特にワシントンタイムスのテイラー・ロレンズは匿名だったXアカウントの本名を晒したうえ彼女の実家の住所まで自分の記事で晒したのち自らもLibsの実家に押しかけるというストーカー行為までした。それでいながらロレンズはLibs of TikTokのせいでLibsが紹介したティックトッカ―達が脅迫されたりしているなどとアホみたいなことを言っている。

実はそのLibs of TikTokの著者チャヤ・レイチックをマスク姿のテイラー・ロレンズがロサンゼルスでインタビューした。

Libs of TikTok flips the script on WaPo's Taylor Lorenz in revealing interview

マスク姿のテイラー・ロレンズ(左)とロレンズが泣いてる写真のついたシャツを着たチャヤ・レイチック(Chaya Raichik)右

ロレンズはレイチックに彼女がビデオをポストした後に起きる脅迫や爆弾予告などについてどう思うかと聞くとレイチックはもちろん爆弾予告などは悪い。それは何千回もそう言っている。ただそれと自分とどういう関係があるのか分からないと答えた。そして反対に彼女はロレンズにレイチックに寄せられる脅迫に関して自分に批判的な記事を書いているジャーナリストにも責任があると思うかと聞き返した。しかしロレンズはジャーナリストによる記事と爆弾予告とは違うといって逃げる。

レイチックは、TikTokで顔出しで動画をあげてる人々の動画をそのまま紹介しているだけだ。その結果動画の投稿者がどんな脅迫を受けたとしても、それは脅迫をした人間だけが悪いのであって、レイチックには責任はない。それをレイチックに責任を感じるかと質問しておいて、ロレンズは一般人であるレイチックの匿名アカウントの名前や住所を本人の了解もなく晒したうえで散々レイチックへの悪質な誹謗中傷記事を書いておきながら、自分にはレイチックが受け取った脅迫の責任はないと言うのだ。ダブルスタンダードもここまでくると滑稽だ。

またロレンズはレイチックが学校の図書館から特定の書籍を締め出そうとしていることをずっと批判しているが、レイチックはではロレンズ自身これらの書籍の中身を読んだことがあるのかと聞かれると読んだことはないと認める。そこでレイチックは実際の本をロレンズに見せると、ロレンズはショックを隠せない。

ジャーナリストを自称しながら、インタビューする相手がどんなことに反対しているのかすら下調べしてこないとは、何と情けない。それに引き換えジャーナリストではない一般人のレイチックのほうが用意周到でインタビューに及んでいる。

ロレンズに比べてレイチックは一枚も二枚も上手である。


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イスラエル軍公式発表、ナセル病院制覇状況報告

下記はイスラエル軍によるナセル病院戦闘及び制覇の状況報告だ。さほど長くないので全文翻訳を掲載する。強調はカカシ。

コマンド旅団、シャイエット13、ISA軍、その他第98師団傘下の特殊部隊の兵士たちは、週末、カン・ユニスのナセル病院周辺で活動した。病院の敷地に入る前に、部隊はこの地域で、テロリストの工作員と至近距離で、また内部にバリケードを築いたテロリストと、病院敷地内からのロケット砲火を浴びながら、複雑な戦闘を繰り広げた。これまでのところ、病院に潜伏していた数百人のテロリストやその他のテロ容疑者(そのうちの何人かは医療スタッフを装っていた)が逮捕された。逮捕された者の中には、10月7日の大虐殺に参加したテロリスト、人質とつながりのある者、ハマスの重要な工作員も含まれている。

逮捕されたテロリストと容疑者は、治安部隊による更なる調査を受けるために移送された。病院では、兵士たちが大量の武器を発見したが、そのうちのいくつかは、ハマスのテロリストが10月7日の大虐殺を実行するために使用した車両に隠されていた。さらに、キブツ・ニール・オズ所有の車両が病院周辺で発見されたが、これは盗難車であった可能性が高い。

病院でのイスラエル国防軍の活動の一環として、イスラエル人人質の名前が書かれた薬の箱が発見された。発見された医薬品のパッケージは密封されており、人質には渡されていなかった。イスラエル国防軍は、作戦面でも情報面でも、人質の帰国に向けてあらゆる努力を続けており、任務が完了するまで手を緩めるつもりはない。病院への立ち入りは、病院内でのテロ活動を停止するよう事前に警告した後に行われた。スキャンは、患者や医療スタッフに危害を加えることなく、自衛隊の価値観と国際法に従い、病院の機能を継続できるようにしながら実施された。

2024年2月18日午前10時33分

ここまでくると、まさかナセル病院が軍事利用されていなかったなどとバカげたことを言い出すものもないだろう。病院の敷地内からロケット弾が飛んでくるとか、IDFに向かって敷地内から撃ってくるとか軍事利用されていなければあり得ない実情だからだ。ちょっと考えればわかることだが、もしこの病院が普通に単なる病院だったのだとしたら、武装したIDF兵士が入ってきたとしても戦闘にはならない。病院従業員は平和的に病院を明け渡せばいいだけだ。

IDF兵が病院を襲撃しハマスがやったようなテロをやったというなら別だが、もしIDFの目的が民間人の大量殺戮にあったのなら攻撃予告や避難勧告などするはずはない。それにガザ民がIDFをハマスのように恐れていたなら、攻撃予告が起きた時点で病院はもぬけの殻になっていたはずだが、医師や患者らが残っていたということは、IDF兵に虐殺される心配はしていなかったということだ。

ところで物凄くバカバカしい写真をXでみた。病院のベッドに寝かされている死後何か月も経っているような赤ん坊の白骨遺体の写真があった。IDFが攻めて来るので未熟児を置いて医師たちが避難したせいで、子供が死んだと言いたいらしいのだが、何で死後二日の赤ん坊が白骨になるのだ?全く嘘をつくにしても、もう少しましな嘘がつけないのかね。こいつらは。

アル・シファ病院の時も、IDFが電力を止めたせいで何十人もの未熟児が死んだと言って、何人もの赤ん坊が並べられている写真が掲載されたが、病院制覇後IDFは何十人もの未熟児をエジプトの病院に移送したと発表。数日前に電力を止められて死んだとされる赤ちゃんたちの遺体はどこへ行ったのだ?

こういうデマを流し続けるハマス保険省の言ってることを未だにそのまま報道する自称ジャーナリストの何と多いことか。エルサレム在住のフリーランス記者のこじつけポストなど、かえって創造的で面白いので、ここに記載しておこう。

ミュンヘンでPA首相シュタイエが、「10月7日は忘れるべきだ」と言ったとされる部分、正確な発言を投稿しておきます。「forget」とは言っていない。 なお、アンカーは、アッバスは市民が望むなら、その座を明け渡す準備があるのかまで突っ込むべきだから。曽我太一 Taichi Soga@エルサレム

といって曽我氏が添付したビデオの書き起こしはこちら。

“As I told you, one should not continue focusing on the Oct 7th. No way we accept any killing of any civilian innocent people. This is something we should put behind ourselves.”

これを私が意訳して

「我々は10月7日のことにばかりこだわるべきではない、罪のない民間人の殺戮は許されるべきではないが、一旦それは過ぎたこととして後ろに置いといて、、」文字通り忘れろと言ってないから言ってないなんて解釈はかなり不誠実。

と書いたら、曽我氏は「そうは言ってないですよ。ただ『忘れろ』はかなり雑な翻訳だなと」というので機械翻訳をしてみた。

「言ったように、10月7日に焦点を当て続けるべきではありません。罪のない一般市民が殺害されることは決して受け入れられない。 このことは、私たち自身が過去のことにすべきことなのです」

英語でいう”put behind ourselves”という表現は「過去のこととして水に流す」という意味あいがあり、下手すれば「忘れよう」より酷い。曽我氏はアッバスが「忘れよう」と言ったわけではなく、本当はこういうことを言ったのだと自ら訳して説明すべきだったのであり、彼の最初の投稿を鵜呑みにしていたら、アッバスはそんなことは全く言っていなかったのに歪曲して報道されたという印象を持ってしまう。日本語でXを使ってるほとんどの人はビデオでアッバスが何を言ってるか解らないだろう。それをいいことに印象操作をしていると思われても仕方ない書き方だ。


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日本、少女の危険な性転換実態を暴露した翻訳本が活動家の圧力で刊行中止に追い込まれる、日本にもある恐ろしいキャンセルカルチャー

拙ブログでも3年前に紹介したアビゲル・シュライヤー著”Irreversible Damage, The Transgender Craze Seducing Our Daughters“の翻訳本『あの子もトランスジェンダーになった』が来年1月に角川文庫KADOKAWAから出版される予定だったが、日本のLGBTQ+活動家らの圧力がかかって出版は中止に追い込まれた。下記はKADOKAWAのサイトより。


学芸ノンフィクション編集部よりお詫びとお知らせ

来年1月24日の発売を予定しておりました書籍『あの子もトランスジェンダーになった SNSで伝染する性転換ブームの悲劇』の刊行を中止いたします。

刊行の告知直後から、多くの方々より本書の内容および刊行の是非について様々なご意見を賜りました。
本書は、ジェンダーに関する欧米での事象等を通じて国内読者で議論を深めていくきっかけになればと刊行を予定しておりましたが、タイトルやキャッチコピーの内容により結果的に当事者の方を傷つけることとなり、誠に申し訳ございません。

皆様よりいただいたご意見のひとつひとつを真摯に受け止め、編集部としてこのテーマについて知見を積み重ねてまいります。
この度の件につきまして、重ねてお詫び申し上げます。

2023年12月5日
株式会社KADOKAWA
学芸ノンフィクション編集部

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出版中止に追い込んだ活動家たちのほとんどは原本がどんな内容なのか知らないで、ただデマだとか反トランスだとかいう米国の活動家の言い分を信じて騒いでいるのだろう。一部の人たちだけが十分知ったうえで未成年の間で広まっているトランスジェンダーブームの現実を日本人から隠しておきたいと思っているに違いない。

活動家が騒ぐのはしょうがないとして、そんな活動にいとも簡単に屈してしまった角川文庫の情けなさよ。

翻訳本は刊行中止でも原著は取り寄せられるので、英語でもなんとか読んでみたいと思う方々は是非とも読んでいただきたい。出来れば今後読みたいという人達の圧力で他の出版社からの出版が実現することを祈りたい。その間にささやかながら拙ブログで、この本に関する紹介を少しづつでもしておこう。

先ずは著者の紹介から。

アビゲイル・シュライアーはウォール・ストリート・ジャーナルのライター。 コロンビア大学でユーレッタ・J・ケレット・フェローシップを受け学士号、オックスフォード大学で理学士号、イェール大学法律大学で法学博士号を取得。

この本はここ10年来急速に激増している思春期前後の少女たちの性転換願望の理由を言及したものだ。ネットに蔓延る男性体への憧れを示す内容に、周囲に溶け込めない思春期の少女たちがいとも簡単に誘惑されていく危険性を描いたものである。

拙ブログでも何度かRapid Onset Gender Dysphoria (ROGP)急速性性違和症候群についてはお話している。これはそれまで特に異性的な性表現を全くしたことのなかった子供が思春期間近になって突然自分は異性だと言い出す症候群のことを指す。そしてそのほとんどが少女であり、そういうことを言い出す少女たちの周りにはネットにしろ実社会にしろ必ずといっていいほど他にもトランスジェンダーを自称する少女たちが存在している。つまり、シュライアーはトランスジェンダーになる少女たちは周りに感化されており、彼女たちのトランス願望は社会的感染性があるのではないかと主張しているのである。

私が持っている原著はハードカバーが出た2020年の一年後2021年出版のペイパーバック(文庫本)だが、その前書きに初版での評判や批判に関する供述があるのでそれをここでご紹介しよう。アメリカで起きたことは日本でもそっくりそのまま起きているからだ。

「この本は出版されるべきではない」とまだ製本もされておらず糊付けされる前から出版社に殺到した手紙の数々は嘆願した。「家族から受け入れられず肯定されないトランスジェンダーの子供達は非常に高い率で鬱になったり依存症になったり自殺したりする可能性があるのです。この本はこうした若いトランスジェンダーたちの危機をさらに悪化させることになります」これらの抗議者の誰も私の本を読んでいなかった(なぜなら発売前で誰も読んでなかったからだ)事実は、その脅威に対する確信も、ゆりかごの中でそれを窒息させるという決意も、弱まらせることはなかったようだ。

今日本で角川に圧力をかけた抗議者たちもきっと同じような人たちなんだろう。本が出版された後も、名だたる雑誌や新聞社は本の批評を拒否した。アマゾンも予約の期間が始まる前から広告を拒んだ。「本書は性的指向を診断、治療、質問すると主張している」からだというのが理由。だが本書は性指向についてなどまるで触れていない。それでアマゾンで本書を検索すると、トランスジェンダー推進の本ばかりがお薦めに上がってくるようになった。

本が出版されると主流メディアからは完全無視されたが、ネットメディアが色々と取り上げてくれるようになり、シュライアーはアメリカ最大人気のポッドキャスター、ジョー・ローガンの番組に招待され約2時間にわたってインタビューを受けた。ローガンのプラットフォームであるスポティファイに務める若い従業員たちはこれに激怒。このインタビュー番組の放映を止めさせようとしたが成功しなかった。

医学界の学者たちも完全無視を決め込んだ。しかしこのような言論弾圧にもめげず、子供達をトランスジェンダリズムに奪われた保護者達がソーシャルメディアで本の宣伝をしたりGoFundMeで募金運動を始め、そのお金でビルボードの宣伝をしようと計画したが、GoFundMeは即その募金アカウントを閉鎖してしまった。

2020年、本が物凄い勢いで売れて四か月が経った頃、この本が大型小売店ターゲットで売られていることを知ったTwitterユーザーが子どもを傷つける内容の本を売っているとしてターゲットに苦情を述べると、たった二人のユーザーの苦情でターゲットは本書の販売をやめてしまった。

この焚き書の成功に気を良くしたACLUのトランスジェンダー部門副部長は「アビゲイル・シュライアーの本の目的は人々をトランスにしないための危険な論争である。「この本の販売を止めることに私は100%命を懸ける」と息巻いた。UCバークレー大学の英文学の教授などは「アビゲイル・シュライアーの本を盗んで焚火で焼いてしまえ」と文字通りの焚き書を扇動した。

しかしこういったトランスジェンダー活動家の運動にも拘わらず、本書は地道に支持者を得ていった。シュライアーは先に述べたジョー・ローガンはじめメーガン・ケリーやベン・シャピーロといった人気ポッドキャスト番組に次々に招ばれインタビューを受けた。またニューヨークポストで本の抜粋が紹介されるなどした。ターゲットにも本の販売を再開しろと大量の手紙が殺到した。内容に関わらずアメリカ人は特定の本を読むなと命令されるのは嫌いなのである。そしてなんと24時間以内にターゲットは本発売を再開した。

ザ・エコノミスト誌は本書を「今年の本(2020年)」と発表。「予想通り物議を醸したが、この本には一滴の悪意も感じない」と記した。ザ・タイムスオブロンドンも本書を2020年「最高の本」リストに記載。この件に関してはイギリスのメディアの方がアメリカメディアよりも勇気があったとシュライアーは語る。確かにイギリスの方が未成年のトランス治療が始まったのが早かったし、その分その弊害が話題になるのも早かった。

本書が話題になるなか、医学界でも同じような現象を目にした学者たちによる論文が発表され、シュライアーの説が裏付けされた。また脱トランス者の数も増え続け、ユーチューブでも脱トランスした若い女性達の証言を目にすることが多くなった。有名なケースではイギリスのケイラ・ベル16歳(2020年当時)のジェンダクリニックを相手取った訴訟だ。

この裁判の中でベルが治療を受けたクリニックでも、なぜ少女の性転換者の数が激増したのか不明であるとしながら、クリニックは治療を求める患者を誰一人断っていないことを認めた。イギリス法廷はトランスジェンダーのホルモン治療は生殖機能を喪失させ、性機能を不能にし、治療が患者の精神状態を良くするという根拠がないと判断した。

イギリスメディアはこの判決は画期的な事件であるとしてザ・タイムスオブロンドンやザ・オブザーバー、ザーエコノミストやザガーディアンなどが報道した。それまで「ヨーロッパではあ~」と常に欧州のケースを引き合いに出して来たアメリカメディアはこの判決を完全無視した。

シュライアーのところには保護者から感謝のメールや助を求めるメールが殺到している。今やトランスジェンダー推進の場と化した公立学校だが、ロサンゼルスの学校では、いつもの容疑者、中絶施設で悪名高いプランドペアレントフッドが学校内の保健室でホルモン剤の配給を始めているという。

これは単なる無害な流行なのだろうか?お祭り騒ぎなのか?進歩の証? この危険な本を読んで、あなた自身で判断していただきたい。


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想像力と常識に欠ける自称専門家たち

イスラエル関係の専門家と言われる学者たちやジャーナリストや自称ミリオタなどのX投稿を読んでいると、往々にして彼等には想像力というものがない。彼等は自分らの専門部門についてはエキスパートなのかもしれないが、そのほかのことはまるでド素人である。文字通り机上の理論を繰り広げているだけで、実際戦地で戦争やってる兵士のことや、空襲警報を毎日何百回と聞かされている市民の生活についてまるで想像できないようだ。

人質交換のために戦闘は一時休止状態にある。しかし休戦15分後にガザからロケット弾が飛んできた。それについてエルサレム在だという邦人記者はこのようにツイート。

曽我太一 Taichi Soga@エルサレム: 停戦の16分後にイスラエル側で警報が鳴った。ただ、その後は鳴ってない。戦闘停止直後にも単発的な攻撃があるのはいつものこと。 これが続いたなら別だが、在住者であれば、その辺も熟知しているであろうことなので、それくらいでは騒ぎ立てないで欲しい

このツイートはイスラエル在住の方々の神経を逆なでした。

@HadarJP_IL「停戦直後のミサイル攻撃はいつものことだから騒ぎ立てるな」 市民に対する無差別爆撃攻撃をこの様に軽々しく扱う人がいることに驚く。この人は停戦の16分後にイスラエルがガザを空爆しても同じ事を言うのだろうか。

そして定番のJSFさんいよるフォロー。

JSF:この捉え方は紛争の停戦がどういうものか知っていれば、普通の感覚です。2014〜2022年の東部ウクライナの違反が横行した酷い停戦の状態に比べたら、今のガザの停戦はよく守られてる方です。双方とも散発な発砲してますけれどね。でも単発的な小規模の違反でいちいち停戦を反故にしたりしません。

停戦を破るのはどの戦争でもあることだから騒ぐなというのは現地に居る人の気持ちをまるで解っていないから言えることだ。曽我氏に至っては現地に居るにもかかわらずイスラエル住民の気持ちをまるで察することが出来ていない。この人はいったいなんのために現地に居るのだ?

JSF氏が忘れているのは10月6日までイスラエルとハマスは停戦状態にあったのだということ。ハマスは停戦など平気で破ってくる連中なのだ。そういう意味ではハマスの行為は想定内ではあるが、だからといって空襲警報が鳴る度に避難しなければならないイスラエル市民が平気でいられるわけではない。北朝鮮から数か月に一回ミサイルが飛んでくる(しかも日本国内への着弾の可能性はほぼゼロ)でも大騒ぎする日本人が、一日数百という数で飛んでくるロケット弾のことをまるで想像できないというのが不思議だ。

問題なのはハマスが停戦を破ったことではなく、曽我氏の「騒ぎ立てないで欲しい」という口調にある。停戦後たったの15分で違反行為をしたハマスをイスラエルが批判して何が悪い?普段なにかと国際法を持ち出すJSF氏がこの時だけ違反を停戦なんてそういうもんだなどと平気な顔で良く言えると思う。

ところでJSF氏の常識のなさには本当に呆れる。この人は軍事オタクと自負している割には戦争というものを解っていない。

JSF:ガザ住民が北部に戻ろうとするのは権利であり合法なので、イスラエル側がいくら禁止だと言い張っても国際法上でもイスラエル側に正当性は無く、イスラエル軍が住民を追い返そうと発砲すればそちらの方が国際法違反になる。

JSF氏は南へ逃げようとしていたガザ市民を阻止しようと射殺したハマスの違法性については何もいっていなかったがね。まだ戦争は終わったわけではなく、戦闘は数日後には始まるのだ。せっかく一か月以上もかけて民間人を避難させたのに、ここでまた北への帰還を許したら今までの苦労が水の泡だ。第一何故ガザ民は北へ戻りたいなどと思うのだ?なんのために帰るのだ?空襲で瓦礫の山になった自宅の掃除にでもいくのか?そんなところへ帰って何の意味がある?戦闘が始まれば自分の身にも危険が及ぶ。普通の神経の人ならこの時点で帰ろうなどとはしないだろう。

ガザ市はイスラエル軍が包囲している。こんな状況で北へ帰りたいなどというのはハマス戦闘員くらいだろう。いくら停戦中だからといって敵の戦闘員が自由に包囲網を出入りするのを許可するなど愚の骨頂である。JSF氏のように「この捉え方は紛争の停戦がどういうものか知っていれば、普通の感覚」として理解してる人になら理解できるはずである。


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NHKの記事、親イスラエル国家のアメリカでなにがおきているのか

Tag:世論調査

Twitter(X)でハマスのプロパガンダを流し続けている日本人自称ジャーナリストのツイッタラーさんが紹介していたNHKの記事(親イスラエル国家 アメリカで何が?若者にパレスチナ支持広がる | NHK)NHKがおもしろそうなので読んでみる。

この記事ではアメリカは伝統的にイスラエルを支持してきたが、最近若者の間でパレスチナ支持が増えていることに触れている。強調はカカシ。

なぜ、若い世代はパレスチナを支持する傾向にあるのか。アメリカ世論や選挙に詳しい専門家は次のように指摘します。ジョージ・ワシントン大学 トッド・ベルト教授

「若い世代は差別と人権により敏感で、抑圧される側に共感する傾向が強いのです。イスラエルはパレスチナと比べて不釣り合いな防衛力を持っていて、イスラエルはパレスチナの人たちを不当に迫害していると感じているのです」

10月中旬にCNNなどが行った調査では、次のような結果が出ています。

「ハマスの攻撃に対するイスラエル政府の軍事的対応は正当性があるか」という問いに対し、65歳以上の81%が「完全に正当性がある」と回答しました。

ところが、18歳から34歳の若い世代では「完全に正当性がある」と答えたのは27%にとどまりました。これを踏まえて、バイデン大統領は軌道修正を余儀なくされています。

記事はこうした世論に答えるようにブリンケン国務長官は人道支援のために戦闘を一時休止すべきだと語ったことを指摘している。

この記事には無論書かれていないが、イスラエル軍はちょこちょこと戦闘を休止してガザ市民が安全に避難できる道を確保。ガザ南部で支援物資の供給なども行っている。そういうことをNHKは報道しているのだろうか?

さて、この戦争が長引けば次の選挙にも影響を及ぼすだろうと続くが、それは確かにそうだろう。ここでも記事は先のトッド・ベルト教授の言葉を引用。

「バイデン大統領にとって本当に深刻な試練です。ガザ地区で爆撃や必要な食料が手に入らない状況が続けば、選挙に大きな影響を与えることになるとみられます。戦闘が長引けばバイデン氏の政策が悪かったことの象徴になり、彼に投票しない人が増えるでしょう」

こういうことになったのも、バイデン政権が弱腰だからハマスは今がチャンスとイスラエルを攻撃したのだろう。もし今でもトランプ大統領が政権を握っていたら、ハマスはおとなしくして攻撃の時期を狙っていたことだろう。

何度も書いてきたように、アメリカは民主党も共和党も同じようにイスラエルを支持してきた。だからイスラエル支持は党派は無関係だったはずである。ところが最近、何故か民主党よりも共和党の方がイスラエル支持が強くなっている。トランプ大統領などこれまでで一番親イスラエルの大統領である。

対応が揺れるバイデン大統領に対し、攻勢を強めるのが野党・共和党です。大統領選挙もにらみ、バイデン大統領の対応は“弱腰”だと批判し、イスラエルを支持する姿勢を鮮明にしています。

10月下旬、私たちが向かったのは、ラスベガスで行われた共和党を支持するユダヤ系のロビー団体の会合。アメリカでは、ユダヤ系のロビー団体が、政治家に多額の政治資金を提供しながら、イスラエル寄りの政策をとるよう働きかけています。人口に占める割合が、推計で2%あまりのユダヤ系の人たちが、豊富な資金力を持つロビー団体を通じて、アメリカの外交政策に大きな影響を与えてきたのです。

会合には日本円にしておよそ30万円の参加費を払って、1000人以上の会員が集まっていました。

この会合では共和党の大統候補がほとんど参加しており、共和党の新下院議長マイク・ジョンソン議員らが次々にイスラエル支持を表明した。トランプ大統領も「私が大統領に戻れば、ためらうことなく、無条件で、100%イスラエルを支持する。残虐な行為への報復を行い、ハマスを壊滅させるため全面的に支援する」と発言。

共和党の間ではこの戦争が始まって以来トランプ大統領支持が増えている。はやり中東問題は実績のあるトランプに任せるべきだと感じている人が増えているせいだろう。それとユダヤ系民主党支持者のあいだでも、どちらの候補者が一番イスラエル支持をするかが重点となると言っている有権者もいる。

さてここから先はNHKお得意の偏向報道。若い学生たちを中心にパレスチナ支持運動が広がっているという話のなかで、こうした運動に参加している学生たちがイスラエル支持者たちに脅迫を受けているという内容になっている。

パレスチナを支持する大規模なデモが行われた、ニューヨークにある名門コロンビア大学。デモを主催したパレスチナを支持する学生団体のメンバーによると、衝突の開始以降、日に日に仲間が増え、インスタグラムのフォロワーは5000人も増えたといいます(11月1日時点)。

ところが、このメンバーが取材に応じる条件は「顔も名前も出さない」というものでした。理由を聞くと、パレスチナ支持者の一覧が、名前と顔写真に加え、出身大学などの個人情報つきで掲載されているサイトがあるから不安だというのです。

「私の個人情報を世界中にさらして、見つけられるようにしてやる、といった脅迫を受けています。ネットを武器として使っています。パレスチナ人に対する暴力を正当化しているのと同じ理屈が、この国の人々の反応を引き起こしているのです」

そして広がるヘイトクライムとして6歳児のムスリム男児が気違い男に刺された例をだしている。ユダヤ人も脅迫を受けているという話は一応書いてあるが、気違い男によるモスリム家族攻撃の一件以外に私はモスリムに対するヘイトクライムなど聞いていない。アメリカの主流メディアのパレスチナ支持偏向報道傾向から言って、もしそんなことが他でも起きていたらすぐさまニュースになるはずだ。

しかし反対にユダヤ人差別のヘイトクライムはあちこちで起きている。この記事が書かれた時点ではまだ起きていなかったが、先日南カリフォルニアでユダヤ人男性がパレスチナ支持者にメガホンで殴られて死亡という事件が起きたばかり。

また大学などユダヤ人学生がパ支持学生たちに追いかけまわされて保身のために図書館に立てこもるなどという事件も起きている。NHKが均衡のとれた取材をする気があったなら、ハマス支持の学生だけでなく、学校へいくのにも身の危険を感じているユダヤ人学生も取材すべきだったのではないか?


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キャンセルカルチャー推進者たちが突然言論の自由を言い出す偽善に騙されるな!

本日11月11日にはアメリカはVeterans Day、イギリスではArmistice Day といい第一次世界大戦の終結に連合軍とドイツとの間で休戦条約が結ばれた日を記念して戦没者追悼をする日である。この日は欧米の民主主義が独裁主義から守られた日であるといってもいい。そういう日にモスリムを中心に反ユダヤ人の抗議運動が計画されている イギリスの内務省長官はこのデモは禁止されるべきだと発言。でも主催者側は言論の自由をかかげて許可されるべきだと主張している。

先日ピアース・モーガンの番組でモーガンとダグラス・マレーがこれについて話していたが、マレーは言論の自由はすべての言論を許容するものではないとし、他人への暴力を扇動する行為は言論の自由では保証されていないと語った。世界各地(特に欧米)で起きているパレスチナ支持のデモ行進は薄く隠された反ユダヤ人運動である。いや薄くも隠されていない。彼等はあからさまに「川から海へ、パレスチナに自由を!」”From the river to the sea, Palestine will be free”と叫んでいる。この川とはヨルダン川のことであり海とは地中海だ。つまりこれはイスラエルの領土全般を指すのだ。彼等はあからさまにイスラエル国家殲滅を唄っているのである。

本日テレグラフに掲載されたコラムから読んでみよう。Yesterday’s cancel culture zealots are today masquerading as free speech warriors. Don’t fall for it (msn.com)著者はトム・スレーター。

私は夢を見ているのだろうか?覚醒した(WOKE)左派が突然、表現の自由を心配している。キャンセルカルチャーを神話と呼び、検閲の台頭を真珠を握り締めるような道徳的パニック(被害妄想)として退けて何年も過ごしてきた人たちが、いまや異論や抗議への締め付け、とりわけスエラ・ブレイバーマン(イギリス内務省長官)による明日の「親パレスチナ」休戦記念日の行進を禁止しようとする動きに憤慨している。

う~ん、DeepLの翻訳はなんかぎこちないなあ。イギリス人の話方は皮肉っぽい表現が多いから翻訳は難しい。要するに何かにつけて自分らが気に入らない発言をヘイトスピーチだと言って発言者のキャリアを奪うような攻撃をしておきながら、キャンセルカルチャーなんてものは存在しない、すべて保守派の被害妄想だ、フリースピーチはヘイトスピーチだとまで言っていた左翼連中が、ブレイバーマン内務省長官が休戦記念日のデモ行進はやめさせるべきだと言った途端、言論の自由弾圧だと文句を言い出したという意味だ。

極左翼活動家でガーディアンのコラムニスト及びテレビタレントでもあるオーウェン・ジョーンズは行進を禁止するのは「意図的なヒステリックな運動だ」と批判している。オーウェンは普段は左翼が言論の自由を脅かす危険な権威主義者だと言ってる人たちが、平和的なデモ行進を自分らが気に入らないからといって禁止せよといっていると語った。

ノヴァラメディアのアシュ・サーカーは「なぜイスラエル支持者は違う意見にこうも不寛容なんだろう」とツイートしている。

最近政府が支援金を出している研究革新省(UK Research and Innovation)でEDI(平等・多様性・包括性)のアドバイザーとして任命された二人がハマスを支持するような発言をしたとして政府から警告の手紙が出されEDIグループが解散したことについて、大学の組合UCUのジョー・グレイディー組合長は「言論の自由と学問の自由に対し恐ろしい影響」を及ぼすと科学省長官に手紙を書いている。

これまで言論の自由を鼻で笑っていた連中が、自分らが好き勝手な暴言を言えなくなると、突然言論の自由が大切だと言い出したわけである。

これまで散々他人の言論の自由を踏みにじってきたオーウェン・ジョーンズは昨晩、自分らは真の言論の自由の熱意を持っていると述べ、左派に対して「実際の言論の自由」を求めるキャンペーンを展開するよう呼びかけた。UCUはこのビデオの一部をソーシャルメディアに掲載したが、大量の批判コメントが殺到したため削除した。

このビデオが炎上したのも当たり前だ。これまで大学組合は左翼以外の違う意見を全く受け入れてこなかった。散々違う意見をヘイトだなんだと悪者扱いしておいて、大学構内における言論弾圧の批判に対しては、大学ではそのような問題は生じていないとすっとぼけてきたのである。

2020年、ジョーンズはサーカー組合長に関する批判をツイートしたオックスフォードの従業員を首にしようとした。UCUはイスラエル支持学者や教授をブラックリストに載せるBDS運動に支援金を出していた。またトランスジェンダー概念に批判的な教授らへの攻撃もすさまじく、サセックス大学のキャサリーン・ストック教授は.何か月にもわたる嫌がらせに耐え切れず辞任に追い込まれた。

抗議運動をする権利に関しても、左翼連中はコロナ禍でロックダウンに反対する人たちの運動が制限された時に何も言わなかった。政府による市民の行動の制限という歴史始まって以来の弾圧への抵抗は左翼にとっては支持する価値はなかったらしい。それでいて「川から海へ」というイスラエル殲滅を唄いながらテロリスト集団のハマスの旗を振りながら行進する運動は自由の戦士として尊敬されるべきだというのである。

しかし、スレーターはジョーンズらの行動が一貫していないというのは正しくないと言う。いやむしろ非常に一貫している。「二重基準」という点において。彼等の言う言論の自由とは自分らに賛成する言論なのであり、反対意見には言論の自由などないという姿勢は一貫しているというわけだ。

スレーターはハマス支持者の言論もまもられるべきだという考えで、悪いスピーチに対抗するのは良いスピーチだという。パレスチナ支持者の本音を暴露し、それに対抗していくことこそ真の言論の自由を守るということになるというのである。

しかし、表現の自由に関するトーリー党の二重基準は、覚醒した左翼の偽善に比べれば屁でもない。彼らは言論の自由を信じていない。彼らは言論の自由を信じている。そして我々は、彼らがそうでないふりをするのを許してはならない。

私はハマス支持の行進は禁止されるべきだと言う内務省長官の意見に賛成だ。まずArmitice dayはイギリスの戦没者を追悼する日であり、イギリス国家への尊敬心を表わす日である。パレスチナ支持なら別の日にやればいいのであって、なぜこのような神聖な日にやらなければならないのか。これはイギリスという国家を侮辱する行為だ。それにダグラス・マレーも言っているように、他民族の絶滅を唱えテロリストを讃える運動は言論の自由で守られていない。このような脅迫運動が正当なものであるという扱いをされれば、ユダヤ人差別をイギリス政府が認めているということになってしまう。そんなことを許したら、今後ソーシャルメディアでも「ユダヤ人を殺しに行こう」「ユダヤ人経営のビジネスを破壊しよう」などという発言が横行し、ユダヤ系市民の身が危険にさらされることになる。

イスラエルから拉致された人質の写真ポスターを剥がしている人たちだが、最近Twitterではこうした人の顔を晒すアカウントがある。最近の顔面認証アプリが性能が良く、自分顔をネットで掲載したことのある人はすぐに誰なのか特定されてしまう。私は一度主人の同窓会に同席して団体写真に加わったことがあったが、その写真が私のフェイスブックのタイムラインに上がってきたときは驚いた。

というわけでポスターを破ったり、自分のソーシャルメディアでハマス支持をしたりユダヤ人差別をしたりしている人たちが次々に解雇されている。私はこれらの人びとに同情は微塵も感じない。今までちょっとしたことで人種差別者の汚名を着せられてキャンセルされたひとたちのことを思えば、実際にテロ支持をしている人たちがキャンセルされるなど当然である。ダグラス・マレーやディサンティス知事が言っているように、これらの人びとが移民であるなら、さっさと本国へ強制送還すべきだ。帰化人であれば国籍も剥奪すべきだ。何故ならアメリカ国民になる条件としてアメリカ政府を覆すような団体を支持していないことが含まれているからで、テロリストを支持するということは、その条件を満たしていないからである。


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イスラエルは植民地政策やアパルトヘイトを実施している国際法に違反するならず者国家、という神話

元々イスラエルに憎悪を持っている人たちは別として、欧米諸国や日本ではイスラエルに関して誤った見解を持っている人が多いのは仕方ないことだと思う。しかしここ数週間Twitter(X)を読んでいて日本人でもこの問題に非常に詳しい人が結構いること、しかも専門家と言われる東大の大先生方なんかよりもずっと博学で洞察力のある人たちが多くいることを知って非常に感動している。そのなかのおひとりミルトスさんのノート(「パレスチナ問題」を考える際に押さえておきたいポイント|ミルトス (note.com)「パレスチナ問題」を考える際に押さえておきたいポイント|ミルトス (note.com))を紹介したい。彼のプロファイルは下記の通り。

東京都足立区にある出版社ミルトスです。イスラエル、ユダヤ、中東、聖書、ヘブライ語などに関連する書籍を出版しています。https://myrtos.co.jp/

先ずノートの目次を見てみよう。

  1. パレスチナ難民問題の背景
  2. 過疎地パレスチナ
  3. 増加したアラブ人口
  4. 難民定義の問題点
  5. 領土問題の捉え方
  6. 1. シオニズムは植民地主義か
  7. 2. 西岸地区の法的な帰属
  8. 3. 入植活動は国際法違反か
  9. イスラエル国防軍の対応
  10. ガザの戦闘員と非戦闘員の関係

どれも非常に興味深い内容で、これはイスラエルとパレスチナについて学びたい人は是非とも押さえておきたいポイントだ。しかし今日は最初の見出しにもあるようにイスラエルが植民地政策をとっておりアパルトヘイト国家であり国際法に違反しているという三つの点に焦点をあてたいと思う。

以下引用

1. シオニズムは植民地主義か

 一般的に「植民地主義」と言うとき、次の3つの特徴がある。

 ①宗主国、つまり郷土が別の場所にある。
 ②入植した地とは歴史的に関係がない
 ③入植地を搾取し、その富を宗主国に持ち帰る。

 これらがシオニズムにあてはまるかというと、

  • ①ユダヤ人に宗主国はなく
  • ②イスラエルの地との歴史的関係は現存する他のどの民族よりも古く、そして、
  • ③入植地を搾取するどころかユダヤ人の開拓が発展と余剰を生み、アラブ人を含むより多くの移民流入を可能にした

従って、どの特徴にも当てはまらない。実際、シオニスト会議がウガンダ案を否決(つまり歴史的関係のあるイスラエルの地にしか帰還するつもりはないと決議)した時点で、シオニズムが植民地主義ではないことを表明したことになる。

6.1.イスラエルはアパルトヘイト国?

 イスラエルは、南アフリカのような「アパルトヘイト国家」だという主張をよく見かける。逆説的ながら、仮にイスラエルが南アフリカのような人種差別政策を実行していたなら、パレスチナ人による市営バスやレストランでの自爆・殺傷テロは起こらなかっただろう。アパルトヘイト国家では出自別のバスやレストランを使用しなければならず、パレスチナ人はユダヤ人が使うバスやレストランには入れないことになるからだ。

 また、イスラエルにはアラブ系の大学教授国会議員最高裁判事がいることも、この紛争の本質人種差別ではないことを裏付けている。なおパレスチナ民族運動は、南アフリカのアフリカ民族会議の目標とは異なり、イスラエルの市民権獲得を望んではいない。と言うのも、市民権獲得はイスラエル国の正当性を承認することになるからだ。同運動が市民権獲得を拒否していること自体、イスラエルがアパルトヘイト国家でないことを意味している。

8.3. 入植活動は国際法違反か

 西岸地区のユダヤ人入植活動は国際法違反と言われることがある。その根拠としてジュネーヴ第4条約の第49条が示されるが、実はこの条項は占領地への強制移住に関するもので、国民が自らの意志で集落を築く入植活動には本来該当しない。同条項は、第二次大戦中にドイツ、ソ連、ウクライナ、ポーランド、ハンガリーの住民が経験したような強制移住が繰り返されないために定められたからだ。

アラブ側はこの条項をイスラエルの入植活動に当てはまるよう巧みに解釈して、ロビー活動によって国連や国際刑事裁判所などに普及させた経緯がある。この解釈の問題は、その正当性を厳密に検証することなく用いていること、およびユダヤ人にだけ適用されていることだ。自発的な入植活動は、例えば北キプロスを占領したトルコ、レバノンを侵攻したシリア、西サハラを領有したモロッコの国民がそれぞれの地域で行なっているが、この解釈が用いられたことは一度もない。そもそも、占領地に関する条項を「係争中の地域」である西岸地区に適用すること自体に問題がある

ーーー引用終わりーーー

Twitter(X)でイスラエルの入植行為は継続的に長年にわたってなされており、これは国際法違反であるからハマスの蛮行よりも罪が重いなどというバカげたことを言っている人がいた。こういう人は口で何と言おうと本心はユダヤ人憎しの偏見で話しており、なんとかイスラエルを悪者にしようと必死なので議論は無駄な行為だ。しかし上記のことを良く弁えておくと、のちのちイスラエルは~と言い出す人たちとの議論には役に立つだろう。

カウボーイが教える「イスラエルがパレスチナの土地を奪った」と主張する人に返す言葉

これに関連して先日面白い動画を見つけたのでその内容をちょっと紹介する。

1500人近いイスラエル人が襲撃された地域は酪農地だったが、ハマスやそれに混じってやってきたガザの民間人が農園を荒らし家畜を盗んでいた。そこでアメリカのオクラホマやアーケンサス州が酪農のプロのカウボーイたちがイスラエルに助っ人に出向いた。そのカウボーイの一人がイスラエルはパレスチナの土地を奪ったという人にどう対応すればよいかという教えを説いているので引用しよう。

読者諸氏もよくご存じの通り、パレスチナ人などという民族はイスラエルが建国されるまで存在しなかった。あの土地にはユダヤ人や多種のアラブ人が住んでいたが、イスラエル建国直後アラブ連合軍がイスラエルに攻め入り、戦乱に巻き込まれたくないアラブ人の多くが一時的に避難した。しかしイスラエルが勝ってしまったので避難したアラブ人は帰ってこれなくなり、彼等は難民となってしまったわけだが、アラブ諸国は彼等をパレスチナ難民と呼び、イスラエルに問題を起こすために、イスラエルによって土地を追われた可哀そうな民族という建前で残されたのだ。

だから今度誰かがイスラエルは違法にパレスチナの土地に居座っているのだという人がいたら、いくつかこんな質問をしてみようとカウボーイは言う。

  • パレスチナ国家が設立されたのは西暦何年のことですか?
  • パレスチナの国境はどこまでで、何時失くなったのですか?
  • パレスチナの通貨は何だったのですか?何故どの歴史にも残っていないのですか?
  • アラファトの前のパレスチナのリーダーは誰ですか?

ところで話はちょっと変わるが、この間ロンドンで親パレスチナの行進に参加していたイギリス人大学生二人が街角でこんなインタビューを受けていた。

質問「10月7日にハマスがイスラエルに侵略した際、あなたの最初の感想はどのようなものでしたか?」

女学生1「え?そんなことしてないでしょ?したの?ハマスが?」

女学生2「してないんじゃないの?このことについて良く知らないから、私にはその質問に答える資格はないと思う。」

おいおいおい、イスラエルが何故ガザに侵攻しているのか知らないで何に抗議してるんだ?全く近頃の大学生はしょうがないな。実はこのような学生は珍しくない。ヒジャブを被ったムスリム女性や髭面のムスリム男性のようにあからさまにイスラエルを憎んでいる人は別として、ごく普通のイギリス人やアメリカ人が街角に貼られたイスラエルの拉致被害者のポスターを剥がす理由を聞いてみると、「これはイスラエルがでっちあげたプロパガンダだ」とか「これは実在人物ではなくAIの写真だ」とか「ハマスは人質などとっていない」とか平気でいう人がいるのだ。ハマスは10月7日の攻撃を誇らしく思い自慢げに自分らでソーシャルメディアに掲載したくらいなのだ。それなのにこれらの人びとはそうした事実を全くしらないのである。

しかし知らずにイスラエルが悪いと思い込んでいるのだとしたらまだ希望はある。つまりメディアがきちんと真実を報道すればいいのである。しつこいくらいに10月7日の悲劇を報道し続けるのだ。女子供が凌辱した上に焼き殺されたり拉致されたりしたこと。男たちは首をはねられた手足をもぎ取られたり首をはねられたりしたこと、赤ん坊がオーブンで焼かれたこと、妊婦の腹がかっさばられて退治の首をはねられたこと。などなどなどを何度も繰り返して報道すればいいのだ。そうしたら今イスラエルが一方的に悪いと思っているひとたちもハマスの極悪さをしることになるだろう。

毎日のようにガザでがれきの下で下敷きになる子供の写真ばかり報道していないで、イスラエルの学校や病院に撃ち込まれているハマスのロケット弾の話をちゃんと報道しろ。そうすればほとんどの人はハマス支持などしないはずだ。


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