本日11月11日にはアメリカはVeterans Day、イギリスではArmistice Day といい第一次世界大戦の終結に連合軍とドイツとの間で休戦条約が結ばれた日を記念して戦没者追悼をする日である。この日は欧米の民主主義が独裁主義から守られた日であるといってもいい。そういう日にモスリムを中心に反ユダヤ人の抗議運動が計画されている イギリスの内務省長官はこのデモは禁止されるべきだと発言。でも主催者側は言論の自由をかかげて許可されるべきだと主張している。

先日ピアース・モーガンの番組でモーガンとダグラス・マレーがこれについて話していたが、マレーは言論の自由はすべての言論を許容するものではないとし、他人への暴力を扇動する行為は言論の自由では保証されていないと語った。世界各地(特に欧米)で起きているパレスチナ支持のデモ行進は薄く隠された反ユダヤ人運動である。いや薄くも隠されていない。彼等はあからさまに「川から海へ、パレスチナに自由を!」”From the river to the sea, Palestine will be free”と叫んでいる。この川とはヨルダン川のことであり海とは地中海だ。つまりこれはイスラエルの領土全般を指すのだ。彼等はあからさまにイスラエル国家殲滅を唄っているのである。

本日テレグラフに掲載されたコラムから読んでみよう。Yesterday’s cancel culture zealots are today masquerading as free speech warriors. Don’t fall for it (msn.com)著者はトム・スレーター。

私は夢を見ているのだろうか?覚醒した(WOKE)左派が突然、表現の自由を心配している。キャンセルカルチャーを神話と呼び、検閲の台頭を真珠を握り締めるような道徳的パニック(被害妄想)として退けて何年も過ごしてきた人たちが、いまや異論や抗議への締め付け、とりわけスエラ・ブレイバーマン(イギリス内務省長官)による明日の「親パレスチナ」休戦記念日の行進を禁止しようとする動きに憤慨している。

う~ん、DeepLの翻訳はなんかぎこちないなあ。イギリス人の話方は皮肉っぽい表現が多いから翻訳は難しい。要するに何かにつけて自分らが気に入らない発言をヘイトスピーチだと言って発言者のキャリアを奪うような攻撃をしておきながら、キャンセルカルチャーなんてものは存在しない、すべて保守派の被害妄想だ、フリースピーチはヘイトスピーチだとまで言っていた左翼連中が、ブレイバーマン内務省長官が休戦記念日のデモ行進はやめさせるべきだと言った途端、言論の自由弾圧だと文句を言い出したという意味だ。

極左翼活動家でガーディアンのコラムニスト及びテレビタレントでもあるオーウェン・ジョーンズは行進を禁止するのは「意図的なヒステリックな運動だ」と批判している。オーウェンは普段は左翼が言論の自由を脅かす危険な権威主義者だと言ってる人たちが、平和的なデモ行進を自分らが気に入らないからといって禁止せよといっていると語った。

ノヴァラメディアのアシュ・サーカーは「なぜイスラエル支持者は違う意見にこうも不寛容なんだろう」とツイートしている。

最近政府が支援金を出している研究革新省(UK Research and Innovation)でEDI(平等・多様性・包括性)のアドバイザーとして任命された二人がハマスを支持するような発言をしたとして政府から警告の手紙が出されEDIグループが解散したことについて、大学の組合UCUのジョー・グレイディー組合長は「言論の自由と学問の自由に対し恐ろしい影響」を及ぼすと科学省長官に手紙を書いている。

これまで言論の自由を鼻で笑っていた連中が、自分らが好き勝手な暴言を言えなくなると、突然言論の自由が大切だと言い出したわけである。

これまで散々他人の言論の自由を踏みにじってきたオーウェン・ジョーンズは昨晩、自分らは真の言論の自由の熱意を持っていると述べ、左派に対して「実際の言論の自由」を求めるキャンペーンを展開するよう呼びかけた。UCUはこのビデオの一部をソーシャルメディアに掲載したが、大量の批判コメントが殺到したため削除した。

このビデオが炎上したのも当たり前だ。これまで大学組合は左翼以外の違う意見を全く受け入れてこなかった。散々違う意見をヘイトだなんだと悪者扱いしておいて、大学構内における言論弾圧の批判に対しては、大学ではそのような問題は生じていないとすっとぼけてきたのである。

2020年、ジョーンズはサーカー組合長に関する批判をツイートしたオックスフォードの従業員を首にしようとした。UCUはイスラエル支持学者や教授をブラックリストに載せるBDS運動に支援金を出していた。またトランスジェンダー概念に批判的な教授らへの攻撃もすさまじく、サセックス大学のキャサリーン・ストック教授は.何か月にもわたる嫌がらせに耐え切れず辞任に追い込まれた。

抗議運動をする権利に関しても、左翼連中はコロナ禍でロックダウンに反対する人たちの運動が制限された時に何も言わなかった。政府による市民の行動の制限という歴史始まって以来の弾圧への抵抗は左翼にとっては支持する価値はなかったらしい。それでいて「川から海へ」というイスラエル殲滅を唄いながらテロリスト集団のハマスの旗を振りながら行進する運動は自由の戦士として尊敬されるべきだというのである。

しかし、スレーターはジョーンズらの行動が一貫していないというのは正しくないと言う。いやむしろ非常に一貫している。「二重基準」という点において。彼等の言う言論の自由とは自分らに賛成する言論なのであり、反対意見には言論の自由などないという姿勢は一貫しているというわけだ。

スレーターはハマス支持者の言論もまもられるべきだという考えで、悪いスピーチに対抗するのは良いスピーチだという。パレスチナ支持者の本音を暴露し、それに対抗していくことこそ真の言論の自由を守るということになるというのである。

しかし、表現の自由に関するトーリー党の二重基準は、覚醒した左翼の偽善に比べれば屁でもない。彼らは言論の自由を信じていない。彼らは言論の自由を信じている。そして我々は、彼らがそうでないふりをするのを許してはならない。

私はハマス支持の行進は禁止されるべきだと言う内務省長官の意見に賛成だ。まずArmitice dayはイギリスの戦没者を追悼する日であり、イギリス国家への尊敬心を表わす日である。パレスチナ支持なら別の日にやればいいのであって、なぜこのような神聖な日にやらなければならないのか。これはイギリスという国家を侮辱する行為だ。それにダグラス・マレーも言っているように、他民族の絶滅を唱えテロリストを讃える運動は言論の自由で守られていない。このような脅迫運動が正当なものであるという扱いをされれば、ユダヤ人差別をイギリス政府が認めているということになってしまう。そんなことを許したら、今後ソーシャルメディアでも「ユダヤ人を殺しに行こう」「ユダヤ人経営のビジネスを破壊しよう」などという発言が横行し、ユダヤ系市民の身が危険にさらされることになる。

イスラエルから拉致された人質の写真ポスターを剥がしている人たちだが、最近Twitterではこうした人の顔を晒すアカウントがある。最近の顔面認証アプリが性能が良く、自分顔をネットで掲載したことのある人はすぐに誰なのか特定されてしまう。私は一度主人の同窓会に同席して団体写真に加わったことがあったが、その写真が私のフェイスブックのタイムラインに上がってきたときは驚いた。

というわけでポスターを破ったり、自分のソーシャルメディアでハマス支持をしたりユダヤ人差別をしたりしている人たちが次々に解雇されている。私はこれらの人びとに同情は微塵も感じない。今までちょっとしたことで人種差別者の汚名を着せられてキャンセルされたひとたちのことを思えば、実際にテロ支持をしている人たちがキャンセルされるなど当然である。ダグラス・マレーやディサンティス知事が言っているように、これらの人びとが移民であるなら、さっさと本国へ強制送還すべきだ。帰化人であれば国籍も剥奪すべきだ。何故ならアメリカ国民になる条件としてアメリカ政府を覆すような団体を支持していないことが含まれているからで、テロリストを支持するということは、その条件を満たしていないからである。


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