日本右翼の誤った反米意識

私がこのブログをはじめた一番の動機は日本の皆様に真のアメリカを解ってほしいということからだった。本来ならばアメリカを強い味方とすべき日本が誤ったアメリカ観から反米意識を持ってしまうのを見ると非常に悲しい。なんとかより多くの日本人にアメリカは日本の友達であり、決して日本を蔑んだり、押さえつけようとしたり、思うがままに操ろうなどと思っていないのだということを解って頂きたいという思いでいっぱいになる。
特に最近起きているアメリカ下院議会での慰安婦に関する決議案などでも、日本の皆さんによるアメリカ政界への誤解から不必要で有害な反米感情が生まれていることが残念でたまらない。そこでなんとかして私はここで皆様のアメリカへの誤解を解きたいと思う。
先日私がニュースウィーク誌が安倍首相を国粋主義者扱いしているという記事をかいたことがきっかけで、ある右翼ブロガーが書いていたことを例にあげて説明しよう。私は特定のブロガーと言い争いをしたいわけではない。私としては非常に残念なことなのだが、ほかのことでは非常に理屈にかなったことをおっしゃる右翼や保守派の人たちが、こと戦時中の話となると感情論でアメリカバッシングに走る傾向があることを示したいだけである。
まず、下記のような意見は非常に典型的な誤解といえる。

アメリカという国は基本的に左翼国家であり保守派の存立基盤は薄い。歴史も伝統も保守すべきものが無いのだから保守派は無いのだ。あるとすれば宗教的原理主義ぐらいである。だからアメリカは基本的にリベラルでありソ連という共産主義国家の兄弟的存在だ。

まず、アメリカはアメリカ合衆国として独立宣言をしたのは1776年のことであるが、アメリカの歴史自体はその200年前、偶然だが今年はアメリカ初期の入植地のひとつでありジェームスタウン入植からちょうど400年目にあたる。今訪米中のエリザベス女王が先日訪問したばかりである。
400年も前から存在している社会に守るべき伝統も歴史もないなどという言い方はおかしい。しかもアメリカは移民の国である。アメリカ大陸に400年前に突然降って湧いてできたわけではない。最初はイギリスから、その後はフランスやドイツといったヨーロッパからの移民が集まってそれぞれのヨーロッパの歴史や伝統を受け継いできた。バージニアにあるウィリアムスバーグ入植地公園などに行くと、当時の建物がそのまま残っているが明かにイギリスの影響を受けていることがわかるし、東海岸などの古い町にいくと明かにヨーロッパから受け継いだアメリカの伝統を伺うことができる。
そしてここが一番大切なところなのだが、アメリカの移民たちはヨーロッパで起きた宗教弾圧を逃れてきた人々で出来た国なので、祖国のヨーロッパ諸国よりも宗教心の強い人々が多い。特にここ100年近くヨーロッパ諸国が宗教をあまり重視しない世俗主義になっていったのとは反対に、アメリカ人の信心はよりその深さを増していったのである。アメリカの独立精神は開拓者精神とジュデオクリスチャン宗教が基盤になっている。近年のヨーロッパが社会主義的傾向があるのと反対にアメリカが資本主義を守る続けられるのもそうした伝統があるからである。
こう書けば、アメリカが無宗教主義と全体主義をモットーとする共産主義とは全く相容れない考えをもった文化であり、絶対に兄弟関係になどなれないことがすぐにご理解いただけるはずだ。
また、冷戦時代がどういう形で終わったのか思い出していただきたい。冷戦時代のソ連は強力な存在だった。洋の東西を問わず世界中の人々がソ連の存在は永久でありソ連が滅びるなどと考えていた国はひとつもない。そんな中アメリカの保守派大統領のレーガンがただ一人「ソ連は悪の帝国だ」と言い、ソ連は滅ぼさねばならない、自分がそれを実現させると言い切ったのだ。
当時のヨーロッパ諸国やアメリカ国内でのレーガンのこの発言に対する反響はほとんどが嘲笑だった。役者上がりが何を思い上がったことをいっているのだ。ソ連をお前が倒せるわけないだろうが。ばっかじゃなかろか。
しかし現実はレーガンがドイツを東西の二つに分離していたベルリンの壁の前で「ゴルバチョフさん、この壁を崩しなさい!」と言ったあの有名な演説の数年後に、ベルリンの壁は崩壊しソ連が崩れ東ヨーロッパを支配していた共産主義ががたがたと音をたてて崩壊したのである。アメリカは共産主義の兄弟どころか、アメリカこそが共産主義ソ連の宿敵だったのであり、アメリカの保守派大統領レーガンこそがソ連を倒した英雄なのである!
レーガン大統領は多くのリベラルや左翼を保守派に改心させた責任者でもあり、今ネオコンとよばれている思想は、それまでリベラルとして迷っていた心をレーガンによって保守派として目をさまされた人々から受け継がれている。
この間も述べた通り、アメリカのメディアは非常に左よりでありアメリカ社会を代表しない。ましてはブッシュ政権とは敵対関係にあり、アメリカのメディアがアメリカの外交政策を代弁しているなどと考えるのは完全な間違いである。このブロガーもその典型的な間違いをおかしている。

だからアメリカのメディアは日本やヨーロッパの保守派に対しては憎悪に近い敵意を抱くのであり、自由主義に対する認識もヨーロッパとアメリカとではかなりずれがある。だからアメリカの新聞各紙は安倍内閣に対して「ナショナリスト・アベ」と書きたてている。

ちょっと分かりにくいことではあるが、アメリカの議会とアメリカの政権は同じではない。日本も三権分立制を取り入れているが、アメリカの場合特に政権と議会との勢力争いはものすごく激しい。大統領と議会が同じ党派である場合ですら勢力争いは避けられない。ましてや今のように議会が大統領と違う野党である場合には議会と政権との意見は180度反対であることも珍しくない。よく諸外国のみなさんはアメリカの民主党と共和党は大差ないというが、その政策や思想には雲泥の差がある。
また民主党はヨーロッパ風の社会主義をモットーとしており、世俗主義で軍隊が大嫌いである。特に愛国心とか言う言葉をみると背筋がぞっとするほどグローバル主義なのだ。(ジョン・レノンのイマジンという曲を思い出してもらえれば、彼等が理想とする社会がどういうものなのかが分かるというものだ。)だから「美しい国」などという安倍首相を「国粋主義者」と批判するわけだ。それが理解できないとこういう誤解が生じる。

大東亜戦争の本質は、日本の伝統的保守主義とアメリカのリベラル主義との思想的な戦いでもあった。その結果、日本の保守主義はアメリカ占領軍により徹底的に弾圧されて、7700冊もの本が発禁処分されて焚書された。だからアメリカは安倍内閣によって日本の保守主義が復活したのではないかと恐れているのだ。

民主党は日本が多少でも軍事強化することをいやがっているが、これは大東亜戦争当時の軍事独裁政権が日本に戻ってくるのを懸念するなどという高レベルのものではない。彼等は軍事を強調するブッシュ政権と軍事的に独立しようとしている日本とが仲良くなるのが気に食わないだけだ。慰安婦問題だの安倍政権の国粋主義だのは単なるジャパンバッシングの道具に過ぎない。彼等はなんとか日本政府とアメリカ政府の間に深い亀裂を生じさせようと必死なのである。
そしてそれにつけ込んでアメリカ議会を利用しているのが中共や親北朝鮮の韓国というわけだ。(在米韓国人の間には北朝鮮の工作員も多く混ざっているだろうことは想像に難くない。)
であるから、民主党の議会や左翼メディアの攻撃に腹をたてて、アメリカ政府から批判を受けたと誤解し、戦争当時のアメリカの所行についてアメリカはこんなこともした、あんなこともした、と蒸し返してお互いの間をきまずくするようなやり方は中共や韓国そして北朝鮮の思う壷である。愚かである。
日本の右翼のみなさんに心から訴えたい! アメリカは左翼主義の国ではない! アメリカは日本の敵ではない!左翼連中の思惑にだまされてアメリカとの友好関係を壊すような行為はぜひとも思いとどまっていただきたい。
ただ、強い日本をめざす人々にとって、次の政権が民主党に渡った場合は問題である。アメリカには右翼も左翼もいるが、この間からの選挙でも分かるようにアメリカは左系の民主党と右系の共和党とでまっぷたつに割れている。もしヒラリー・クリントンやジョン・エドワードが大統領になり、議会も民主党に制覇されたら、その時は私も「アメリカは左翼主義だ」といってアメリカバッシングに加わるかもしれない。(苦笑)
しかし大事なのはそうならないようにすることだ。アメリカの保守派として、日本を祖国に持つものとして、日本とアメリカは常に友好的な関係を保ってほしいと願っている。そのためには次回の選挙で共和党が政権を保ち議会を取り戻す必要がある。であるから日本の皆様にも共和党の全面的勝利を応援していただきたい。


View comments (6)

どっちが恐い? ライス米国務長官と赤いドレスの女

この間、民主党の下院議長のナンシー・ペロシ女史がシリアを訪問した時、イスラム教の男尊女卑のしきたりに迎合して頭にヒジャブを被り素顔でアサド大統領と会談し、その写真が世界中で報道されてアメリカ国民に屈辱的な思いをさせた。
しかしその自虐的な姿とは対照的に、今回エジプトを訪問中のコンデリーザ・ライス国務長官の姿はすばらしい。もともと美人なこともあるが、ライス女史は真っ赤な口紅もさわやかなお化粧ばっちりの顔に黒のパンツスーツ姿でシリアの外相との会談にあたり、その毅然とした姿はアメリカ女性の誇りを代表する。過激派イスラム教がどれだけ女性を馬鹿にしようとアメリカ女性の姿を見よ! 恐れ入ったか!
そのライス長官は金曜日、諸外国の外交官と晩餐会に出席した。そこに出席するはずだったイランのモタキ外相(Manaouchehr Mottaki)は会場である女性を見るなり「彼女の服は露出し過ぎている」と悲鳴をあげて逃げ出したのだそうだ。会場にはライス長官の他に赤いイブニングドレスを着たバイオリニストがいたことから、(下記はAPの記事より。Hat tip ミスター苺

「外相は赤いドレスの女性とアメリカの国務長官のどちらの女性を恐れたのかわかりません。」と国務庁のショーン・マッコーマック報道官は金曜日に語った。
ライス長官とイランのモタキ外相は木曜日昼食を一緒にしたが、議事麗句の挨拶を交わしただけだった。どちらも正式な会談を提案する気配は見せなかった。
「どうして(会談をする)努力をしなかったのか、彼に聞いて下さい。」と金曜日ライス長官は語った。「私は追いかけるタイプじゃありません。」(大爆笑!)

What you see if the first image is broken    The Woman in Red and Secretary Rice

赤いドレスの女とライス長官


ペロシ議長、まだまだ修行が足りないね。
ライス長官とシリアの外相との談話についてはCNNの記事参照:

エジプト・シャルムエルシェイク——イラクの安定化を支援する外相級の国際会議が3日、シャルムエルシェイクで開幕し、出席したライス米国務長官がシリアのムアレム外相と会談した。両国の高官級の接触は2005年1月のアーミテージ国務副長官(当時)のシリア訪問以来、2年ぶり。

ブッシュ米政権は、シリアをテロ支援国家と断定、外交関係も冷え切っている。しかし、イラク情勢が泥沼化する情勢の中で、米国内には武装勢力にも一定の影響力を持つ隣国シリアとの話し合いが必要との意見が広まっている。
ライス長官によると会談で米側は、シリア国境からイラクへの反米武装勢力や武器流入への懸念を表明し、同国の対策を促した。長官は約30分間続いた会談を「専門的でビジネスライク」と表現した。
一方、シリアの国営シリア・アラブ通信は会談内容について、イラク情勢のほか、中東の和平、安保や安定を目指すため両国関係の発展させる必要性などを協議したとしている。

「イラク情勢が泥沼化」ってイラク戦争が始まった最初の週から言ってるCNNなので、今さらどうってことはないが、国内でシリアと対話をすべきだといっているのは、もちろん前述のペロシ議長を筆頭にする民主党の腰抜け議員たち。保守派の連中はライス長官がシリアの外相と口を聞いたというだけで「裏切り者」「非国民」と批判している。左翼の腰抜けにもあきれるが右翼のヒステリーにも飽きがくるというものだ。
私はライス女史が好きなので、将来は大統領を目指してほしいと思っている。保守派の連中は彼女が国務長官はブッシュ政権の代用者として行動しているのであり、彼女の行動が必ずしも彼女自身の意志によるものではないのだということをもうちょっと理解して欲しいものだ。
クリントン時代のマデリン・オーブライト女史に比べたら、ライス女史は頭もいいしプロの外交官という印象を受ける。関係ないが、彼女コンサートピアニストとしても有名。


View comments (3)

イスラエル、オルメルト政権崩壊寸前!

昨年のガザ侵攻といいレバノン戦争といい、そのやり方のずさんさで任務完了もせずに放り出してきたことの責任を問われ、オルメルト首相の辞任を迫る声が国民や政府の間からも出てきている。

オルメルト首相に辞任要求=リブニ副首相が反旗、政権崩壊の危機-イスラエル

5月3日1時2分配信 時事通信
 【エルサレム2日時事】イスラエルのリブニ筆頭副首相兼外相は2日、オルメルト首相と会談した後、記者会見し、同首相に辞任を求めたことを明らかにした。国民の高い人気を誇る政権ナンバー2が公然と反旗を翻した形で、オルメルト政権は1年前の発足以来最大の危機を迎えた。
 リブニ氏はこの中で、レバノン紛争で傷ついた国民の信頼回復を目指す立場から、自身が職を辞す考えはないことを強調。オルメルト首相辞任後は総選挙を行わず、第1与党カディマが引き続き政権運営に当たるべきだとし、「時期がくれば」カディマ党首の座を狙いたいとの考えを示した。
 一方、4月30日に公表されたレバノン紛争の対応を検討する政府調査委員会の暫定報告で、オルメルト首相と共に「重大な失敗を犯した」と断じられた第2与党労働党の党首、ペレツ副首相兼国防相も辞任表明を検討しているとの情報が流れ始めた。
 リブニ氏は、昨夏のレバノン紛争以降は支持率低迷にあえいでいる同首相とは対照的に、イスラエル国内の世論調査で安定して高い人気を誇っている。「次期首相」の呼び声も高く、台頭を懸念する首相との確執が深まっていた。イスラエルでは「リブニ氏がこれに乗じ、倒閣に乗り出した」との見方が広がっている。 

イヨーニのブログでオルメルトの辞任を求めるデモ行進の写真が載っている。イヨーニの話だと何と集まった群集は20万人!オルメルト首相の支持率はなんと3%! これじゃあ韓国のノムヒョン大統領より低い。「3%じゃ誤差の範囲だからひょっとして支持率0%だったりして」とイヨーニ。
オルメルト政権はイスラエルの歴史始まって以来かなり久しぶりに内閣に誰も高位の軍人あがりがいなかったことが災いし、去年の二つの戦争は散々だった。軍事的には負けたとは言わないが勝ったとは言いがたい結果となった。しかも取られた人質三人は取り戻すことが出来なかったのに途中で退散。応援していたこっちはあきれてしまった。
以前にイヨーニはオルメルトはあと2~3年は頑張るのではないかといっていたが、ここまで人気が落ちてはやってられない。オルメルトは選挙になれば負けることがわかっているので政府を解散するのを避けているが、これ以上持ちこたえるのはムリではないだろうか? イスラエルのためにも早く辞任してもらいたいものだ。


Comment

韓国では権利のない外国人教師

以前にも韓国で竹島問題を自分のブログで書いていたアメリカ人男性が勤め先の大学から解任されるという事件があったが、今回も韓国で英語教師をしているアメリカ人教師が以前勤めていた学校経営者との金銭トラブルを自分のブログに書いたところ、ネット上での名誉毀損で起訴さえるという事件がおきた。同じく韓国で教師をしている、Scribblings of the Metropoliticianのサイトより。
このアメリカ人男性はゼンキムチ(ZenKimchi)というブログを経営してるひとで、韓国料理に関する本なども出版している大の韓国贔屓。ブログのデザインもかなり立派。こんなに韓国好きの人が韓国で足蹴にされるのは非常に気の毒なのだが、まずは事の起こりから。
ゼンキムチさんは去年の4月、新しい職場が決まったことで今まで勤めていた学校での契約は継続しないと経営者に報告した。しかしこれに怒った経営者はキムチさんを二時間も教室でいじり倒したと言う。そして経営者はキムチさんの新しい勤め先に電話してキムチさんはひどい従業員だ雇うなと嫌がらせをしたそうだ。
アメリカならば、この時点でキムチさんのほうから元雇い主を訴えることができるが、幸いなことに新しい経営者はこの古い経営者の悪評判を聞いて知っていて相手にしなかった。
6月になって契約期間が終わったところで、経営者はキムチさんの退職金も最後の月の給料も支払うのを拒絶した。 しかも前の経営者はキムチさんの新しい経営者に頻繁に嫌がらせの電話をしてきた。キムチさんは遂に労働委員会に訴えた。
この労働委員会というのがどういうものなのか私はよくわからないのだが、経営者と従業員との問題を解決する機関らしい。法廷とはちょっと違うようだ。しかしこの手続きだの公聴会だのはかなり面倒だったようだ。 それでもとにかく8月にはキムチさんの訴えは受け入れられ、元経営者はキムチさんに未払いの退職金と給料を支払うように命令された。
ま、どこの国でもそうだが、民事で勝っても実際に被告が金を払うかどうかは別問題。相手が破産宣告をしてしまったり、雲隠れしたり、のらりくらりと逃げ続ける可能性は大きい。キムチさんの場合もその手を使われ全くお金は戻ってこなかった。
そこでキムチさんはこの苛立たしい体験を他の英語教師の参考にしてもらおうと自分のブログに委員会での手続きやら色々と記載したところ、なんと警察からお呼びがかかったと言う。キムチさんは委員会の手続きで公的に発表された事実以外は掲載しておらず、アメリカの法律では名誉毀損になるような記載は一切していないというが、そこは韓国、「事実は弁護にならない」のだそうだ。
キムチさんは警察の取り締まりでも自分の雇った通訳を使うこと禁じられ、英語の下手な警察官による通訳に甘んじているそうだが、これがどれだけうまく伝わっているのかかなり疑わしいという。お金持ちでないキムチさんは弁護士を雇うことも出来ず外国人に不公平な韓国の法廷ではとても公正な裁判は期待できない。裁判で有罪になれば禁固刑もあり得るという話で彼は友達やブログ仲間を伝って助けを求めている。
これはキムチさんに限らないが、アメリカや日本のように言論の自由のある国に住んでいると、他所の国もそうなのだろうという錯覚に陥る。特に韓国は文明も発達していて見た目は自由に見えるため外国人はつい油断してしまうのだろう。 しかし韓国で英語教師をしている外国人が虐待された話は結構よく耳にする。
この話を紹介しているマイケル・ハートさんのブログに寄せられたコメントのなかでも、雇用主が外国人従業員の給料を踏み倒すということはよくあるらしく、韓国ではあまり権利のない外国人は泣き寝入りせざる終えないケースが多いようだ。
これもどこかのブログで読んだのだが、韓国で英語を教えているイギリス人女性が、教材に使った英語の教科書の地図に「日本海」と書いてあったことから、韓国を馬鹿にしていると地元新聞に書きたてられたことがあったと彼女が書いていた。韓国で日本海をなんと呼ぼうと勝手だが、あの海は国際的に日本海ということになっているのだから当たり前なのに。
キムチさんの話を紹介しているマイケル・ハートさんも自分の教えている学校で生徒の成績を書き換えろと要求されたことがあると書いている。生徒の両親が学校に賄賂を出したらしい。こういうことは韓国の学校では日常茶飯事らしい。
コメントを寄せた弁護士らしい人の話によると、韓国では名誉毀損という口実で言論の自由を弾圧するやり方が横行しているらしい。これは何も外国人にだけに限らないが、外国人の場合は禁固刑ではなく罰金で済むだろうと言う話。しかしかなりの高額なので払えなければ国外追放。二度と戻ってこれない。
ま、私ならそんな扱いをされて、誰がこんな国に戻ってくるか!と言って終わりだが、キムチさんはこれまで韓国の文化を諸外国の人々に解ってもらおうと非常な努力をしてきた人だ。彼のサイトに行ってみればキムチさんがどれだけ韓国文化や人々を愛しているかがわかる。彼は韓国の外務省からは礼状をもらってもいいようなひとなのに、こういう人を敵に回してしまう韓国政府。
その愚かさにため息が出るばかり。


View comments (5)

ロヤル対サルコージ、フランス大統領候補討論会

本日フランス大統領候補の上位二位になった社会主義のロヤル女史(Ségolène Royal)と保守派のサルコージ氏(Nicolas Sarkozy)との討論会があった。
アメリカの選挙も汚いと思ったが、フランスのそれに比べたらきれいなもんだ。私がよく読んでいるフランスのブログle’Extreme-Centreで紹介しているミッシェル・ガーフィンケル(Michel Gurfinkiel)の記事では、まず二人とも外交よりも国内の問題に焦点を当てたいようだ。二人とも外交面でかなり批判を浴びていとしているが、、

ロヤル女史は外交の経験がないと批判されている。そしてサルコージ氏はハンガリー移民の息子でバルカン人の孫であることから「外国人」と攻撃され、アメリカとイスラエルの工作員だと攻められている。インターネットのあるサイトでは地獄の三角形といってワシントン=テルアビブ=サルコージと称し、サルコージの顔の真ん中にダビデの星を描いている。

アメリカでもブッシュをヒットラーと例える過激派がいるにはいるが、これがフランスでは普通だというのだから驚く。ま、フランスではかなり反ユダヤの人種差別意識が強いので驚くこともないのかもしれないが、それにしてもひどものだ。 
さてそれでは肝心の討論会からいくつか面白いやり取りを抜粋してみよう。International Herald の記事参照。
二時間に渡って行われた討論会ではフランスの国内の問題である、高い失業率、犯罪、若者の希望喪失、健康保険、年金の不足などについて激しい論争が交わされた。なにしろシラクのじいさんが長いこと大統領をやっていたから、今回の討論はなんと12年ぶり。支持率では多少遅れ気味のロヤル女史はこの日曜日の選挙を前に、ここでノックアウトパンチを見せたいところ。
最初の重要な質問は双方の候補がどういうスタイルで大統領の仕事に挑むかというものだったが、討論はすぐにフランスの失業率と犯罪率の高さに関する激しい討論へと進んだ。まずロヤル候補は現在内政省の大臣としてのサルコージ候補の過去5年間に渡る仕事振りについて、内政省は犯罪を減らすことも出来ず、福祉や病院警察に充分に予算をあてがわなかったと批判した。

「あなたは5年間何をやってたんですか? この5年間すべての力を所持していたのですよ。これは信頼度の問題です。」とロヤルはサルコージが今後の組織と経済の改革について概要を述べた後突っ込んだ。

「信頼度とおっしゃいますか?ロヤル夫人。」とサルコージは問い返した。
司会者がペリーでかわすなか二人のボレーに閃光が走った。討論の途中で障害者の教育についてロヤルはサルコージを冷血漢扱いした。サルコージはロヤルに落ち着くように言うと、「私は落ち着きません!、落ち着きません!」とロヤルは三回繰り返して怒鳴った。サルコージはすかさず「共和国の大統領となるには落ち着かなければなりません。」と答えた。(Touche!)

大統領候補がヒステリーを起こした伯母さんのように写ってはよくないだろう。ここはロヤル、一本取られたな。

…大統領とは「常に約束を守り、特定の問題について本当に取り組む人を言います。…私はフランスに頻繁に話かけるつもりです。」これは明らかに現大統領シラク氏へのジャブである。シラク大統領は12年間にわたり、危機の際に沈黙を守ることが多かった。「私はタブーの背後に隠れるようなことはしません。」とサルコージ。

さて、現役の内政省大臣としてサルコージは失業率や犯罪率について何もしてこなかったというロヤルの批判に対して、ロヤルの所属する社会党が政府を握っていたときはもっとひどかった、自分らの代になってかなり改善されたとサルコージは反撃。
サルコージの言うとおりフランスの経済困窮は何も5年前に始まったわけではない。長年にわたる社会主義のせいで失業保険だの、生活保護だの、高い年金だのでたまった借金が返せない状態になっている。いくら税金を上げてみても少子化の進むフランスでは産業率も低い。税金が高くなりすぎて若い労働者は外国へ移住してしまうし、失業手当が高いから若者の就業意欲も落ちる。フランスは基礎からのやり直しが必要なのだ。にも拘わらずロヤルは福祉を減らす気はないと断言している。

「私は週35時間の就業を好みます。」とサルコージは主張。しかし、それ以上働きたいひとは働く自由があるべきだとする。特に低所得の人々は。「お金がないのに休む時間が余計にあるからってなんになるでしょう?…もっと働きたいと言う人たちに稼がせてあげるべきです。」

今夜激しく交わされた論議のひとつで、サルコージはロヤルは信頼できる経済計画がまったくないと攻めた。
「借金についてですが」氏はいった。「どうやって減らすのかという話をまったくしていません。それはあなたの権利ですが、経済成長というからにはそれなりに成長を吹き返す必要があります。おっしゃるとおり経済成長は必要です。フランスの問題は経済成長率が他の民主主義国家よりも1%低いことです。なぜでしょうか?その理由は単純です。ロヤル夫人。我々は他の国の人々ほど働いてないからです。」
「驚かれるかもしれませんが」氏は、ヨーロッパの10カ国のうち週35時間の就業時間をフルタイムとしている国はないと語った。「公務員を増やしたいですか?」氏は付け加えた。「それはいいですね。でもどうやって払うんですか?」ロヤルはつき返した。「私の言葉を歪曲しないでください。私は公務員の数を保持するといったのです。増やすとは言ってません。私はもっと能率的な人事異動をするつもりです。」

インターナショナルヘラルドの書き方から言ってかなりロヤル候補を押しているように読めるので、そのヘラルドがここまで書くとなると、この討論会はどうやらサルコージに軍配が上がったようである。それにしても福祉を減らすという話が出るたびに労働組合がストを起こして町中が麻痺してしまったような国で、サルコージのようにあからさまに福祉を減らすと言っている候補者が人気を得ているということは、フランス人もやっと自分達の非現実的な社会主義の限界に気がつき始めたのだろうか?
今フランスでは一人の引退者を二人以下の就業者が背負っている状態だと言う。 このままいけば一人当たり一人が背負う日も近い。そんな社会には生きられないとフランスは目をさましつつあるのかもしれない。


View comment

イラン服装警察が次々と女性を拘束

今イランでは春の服装規制取り締まりが行われており、この厳しい規則に従わない女性たちが次々と道端で警察官に呼び止められ罰金を課されたりひどいときは何時間も拘束されるなどのひどい目にあっている。イラン当局の発表ではすでに15万人の女性が拘束されたという。
Gateway Punditで「派手な服装をしている」という理由で警察に呼び止められている女性たちの写真が何枚か掲載されているので参照のこと。女性たちは皆、黒っぽい長いコートを着て顔を出しているだけなのだが、それでも警察官は肌を見せすぎ、体の線が出すぎ、という理由で注意している。
イランはムラーと呼ばれる宗教家が支配している国であるにも拘わらず、国民そのものはそれほど宗教心は濃くなく、結構世俗的である。ネットで知り合いになったあるひとはよくイランで仕事をしていたが、シーア派特有の民族衣装で歩いているひとはほとんどおらず、女性も色のついたスカーフくらいはかぶっているが黒いバーカを来て歩いているひとには行き当たったことがないと話していた。
しかし最近イラン政府は自分達の国民への支配力が劣ってきていることを懸念してか政治的に国民への弾圧を激化させている。イランブロガーたちの話では、人気ブログはアクセス不能になったりブロガー自体が拘束されたりすることがたえない。また市民が外国からのニュースを取り入れられないようにとサテライトディッシュを禁止し、屋根に備えてあるディッシュを次々に破壊したりしていった写真もみたことがある。また政府に批判的な歌を歌ったとして人気ラップ歌手が逮捕されるなどという事件も起きている。
このような状況でも女性服装取締りはかえって国民の反感を買うと批判的な政治家もいないわけではない。

実力ある政治家のなかには政府と警備隊の取り締まり方批判的なひとたちもいる。
「ある種のやり方は好ましくない結果を生みます。」アヤトラ・セイード・モハメッド(Ayatollah Seyyed Mahmoud Hashemi Shahroudi)氏。「女性や女児を髪型がおかしいと言って警察に引きずりこんでも社会の道徳観を高めることにはなりません。かえって悪影響をおこすでしょう。」ADN Kronos

以前にオーストラリアのイマームがベールをしていない女は布巾をかぶせていない肉と同じだ、猫に食べられてもしょうがないと言って顰蹙を買ったが、イランのムラーたちも負けていはいない。

世の中には三種類の女がいる。

ひとつは、ベールをちゃんとかぶってない女たちだ。この女たちはバスのように誰でも乗られる。
ふたつめはのスカーフを着てるがイスラムのオーバーコートを着ていない女達だ。このものたちはタクシーのようにある種の乗客だけを乗せる。
最後に私の妻のような女達。この女達はロバのように一人しか乗せない。

自分の妻をロバとはなんだ、全く! それにしてもイスラムの男達はそんな自制心が働かず、体や顔を隠していない女をみると誰でも襲いたくなると言うのか?イスラム教ってのはそんなにしつけのなってない宗教なのか?
私は前述の政治家と同じ意見だ。こういうどうでもいいことを厳しく取り締まり始めると国民の政治への関心はかえって高まってしまう。政府が国民の生活の一部始終をコントロールしようとする意図は理解できるが、イランはアフガニスタンのような原始的な国ではない。国民の教育も民度も高い。あまりにも国民を弾圧しすぎると学生らを中心に革命がおきる可能性が高い。
もっとも我々にしてみれば、イランが内部から崩れてくれることは好ましいので、この状況は長い目でみたらよい方向へ進む可能性もある。だが、それはイラン市民がいったいどれだけこのような横暴に耐えることができるかにかかってくるだろう。


View comments (4)

あんぽんたんが語る安倍首相訪米の意義

1984年からずっと日本在住の日英語通訳、国籍不明のあんぽんたんことビル・サコビッチ(Bill Sakovich)君のブログで今回の安倍首相訪米が持つ意義が議論されているので紹介したい。
先ずビルは今回安倍さんのアメリカ訪問はこれまでとはかなり違うと言う。安倍首相は、これまで日本がとってきた柔な姿勢はもうとらない、戦後はもう終わったのだ、21世紀に向けて強き日本をみよ!とはっきり独立宣言をしたのだと言い切る。

言っておくがこの日本人は自分の主張をやんわりと遠まわしな言い方で表現した。しかしこの日本人はやんわりと遠まわしに「ほっとけ!」と言う達人でもある。

さすが日本に20年以上も在住しているだけあって解ってらっしゃる。先ずはビル君が引用しているのは安倍さんキャンプデイビッドの首脳会談でしたこの発言。 元の日本語発言の資料がないので英語からの逆翻訳になったことをご了承いただきたい。

「大統領にもご説明いたしましたが、我が内閣の使命として私は日本が戦後体制からの脱却を目指します。その目的のひとつとして、日本の周辺の安全環境が大幅に変化していることに対応し、私は訪米前夜、わが国の国防に利益あるよう合法的基盤を改正する目的でブルーリボン委員会設けました。」

これは具体的にはどういう意味を持つのか、あんぼんたんことビル君に説明してもらおう。

平たく言えばだ、「第二次世界大戦は終わったんだよ。俺達が戦後みてえな自虐的な行動をすると思ったら大間違いだぜ。おれたちがよ外国がなんだかんだ言う度に這いつくばっておべんちゃら使ってた時代は終わったんだよ。かつては二カ国間交渉で他国が帝国日本の所業を持ち出す度に後退したけどよ、そういう時代は終わったんだよ。俺たちゃ60年もおとなしくしてきたんだぜ、お前らの何倍も責任ある行動をとってきたんだよ。ほんでもってものすげえ額の血税を国際社会に貢献するため使ってきたんでえ。今後国際社会でまともに扱われねえなんてことは承知しねえ。おう、それからよ、戦後にピョンヤングとかから俺達が攻撃されても正当に防衛できねえように無理やり飲まされた憲法だがよ、改正すっからな、そのつもりで。」とまあこういう意味だ。

すごいなあ(笑)。本当に安倍さんはそんなこと言ったのか? さて、問題になってる慰安婦問題にしてもビル君は安倍さんが強気で反撃したと語っている。安倍さんの言葉はこれだが、

「人間として首相として心から同情し申し訳ない思いだ。21世紀を人権侵害のない世紀にするため努力する」

これについてもビル君の分析は鋭い。

この謝罪は戦争中に「女性たちを強制的に性奴隷にしたこと」にではないことに注目。事実首相は単にニューヨークタイムスが数ヶ月前間違って記述して問題になった、経済的な理由などで朝鮮の女性が強制されたと感じたような状況は悔やまれるべきである、という発言を言い換えただけに過ぎない。

言い換えれば安倍首相はキャンプデイビッドでみんなの前にたって(ニューヨークタイムスも含む)全く同じことをいっただけなのに、今度は賞賛されたってわけだ。

しかも笑っちゃうのは、慰安婦問題日本謝罪決議案の提案者であるマイク本田議員すら、ちゃっかり安倍さんの言い回しに騙されて納得してしまったと言う点だろう。実はカカシもさっき本田議員のホームページでこの声明を読んだばっかりだった。

「安倍首相の発言の理論的な延長として、首相の個人的な感情を通して日本政府が公式に間違いのない表現をしたと受け入れられます」

ビル君は本田議員はちゃっかり安倍首相に手玉にとられたのだと言う。本田議員の政治的な立場などこんな拘束力のない議決案を通してみても何の意味もない。だが、本田議員は韓国系アメリカ人の票は獲得できたし、中国政府の息のかかった市民団体からも多額の政治献金をもらったみたいだから笑いが止まらないといったところだろうか。(私は本田議員が日系人だから日本の味方をすべきだなどという人種主義的なことを言う気はないが、中共がコントロールする市民団体がその意味を無視したと思うならナイーブというものだ。)
ところで、昨日のPBSのインタビューでも出た、安倍氏は保守派の基盤からの支持を失うのを恐れて国粋主義的な発言を続けているのではないかという懸念についても、ビル君はそうではないといい切る。

安倍首相は自民党にとって一番重要な立場として過去15年間今日の日本の政策を形成してきた人物である。彼は他人に恩を着せられているような人ではない。…

これは日本の長い伝統だが与党は特定の任務を遂行するにふさわしい総理を任命することになっている。このやり方は真珠湾攻撃の前からのものだ。しかし当時は政権は短生命であり狭い任務が終わり次第解散していた。首相は国民からの人気によって選ばれたわけではない。
今日でも安倍内閣の役割を考えると昔と同じ方針が貫かれていると私は思う。自民党は特定の任務を果たす意思があり、その目的達成のために安倍氏を選んだのだ。そして彼こそがその目的を党のなかで推し進めていた人に他ならない。それには憲法改正、防衛庁を内閣の防衛省へと昇進させる、(すでに任務完了)そして第二次世界大戦の章を閉じる。彼らはこの任務完了までには数年かかると気がついている。

しかし、ビル君いわく、アメリカの主流メディアは安倍首相の主旨を完全に読み間違えたのだと言う。カカシが思うにアメリカのメディアが安倍氏の真意を理解できなかったというなら、かえってそのほうが日本にもブッシュ政権にも都合がいいと思う。だがすでにアメリカメディアは安倍首相を国粋主義の右翼と決め付けていることでもあり、今後日本が憲法改正だの核武装だの言い出したら、なかなか難しいことになるだろう。


View comments (3)

犯罪者の国籍、人種、宗教は公開すべきか?

この間のバージニア工科大学乱射事件の犯人が韓国系移民だったことから、AAJA(Asian American Journalists Assoication)というアメリカの東洋人ジャーナリストでなりたつ団体が犯人を「東洋人」と報道するのはやめるべきだと声明文をだした。要するに大量殺人鬼が東洋人だとなると東洋人のイメージダウンになるというわけである。
東洋人が何か社会的貢献をした場合にはやたらに「東洋系アメリカ人」と強調するくせにまったくのダブルスタンダードというものだ。だいたいチョーなんとかなんていうヨーロッパ系移民がいるか?名前だけで韓国人なのは一目瞭然ではないか、ばかばかしい。
主流メディアが犯人の国籍、人種、宗教を報道する場合に、その姿勢は全く一貫していない。例えば数カ月前にアメリカでおきたショッピングセンターでの乱射事件では犯人がイスラム教徒であったことがずいぶん長いこと明らかにならなかった。フランスでバス放火をして若い女性を大けがさせた犯人たちもイスラム系移民のギャングたちだったのに、「ヨーロッパ系でない移民の若者」とかいう遠回しな言い方をして地元イスラム教徒の神経を逆撫でしまいという気遣いがされていた。
しかしオーストラリアで白人が暴動を起こせば、「ケルテック系オーストラリア人」(注:celticとは英国のアイルランド、スコットランド、ウェールス系の人種をさす)と明記。ユダヤ教徒がモスクでも落書きした日には「ユダヤ人ユダヤ人」と大騒ぎになる。
私は、だいたいからして、ある犯罪をおかした人物の国籍だの人種だのでその人間の属する社会全体を白い目でみるような人種差別的な考えに問題があるのであり、報道すること自体に問題があるとは思わない。ある日本人がイギリス人女性を殺したら、日本人は皆猟奇的な殺人鬼だなどと思う人がいたらその人の神経がおかしいのだ。
ただ宗教の面においては、イスラム過激派によるテロリスト問題があるので、犯人の行為がテロなのか単なる個人の犯罪なのかを識別する意味でそれなりの判断はされなければならないが。また外国人暴力団による犯罪などがあった場合には犯人がどのような犯罪グループに所属しているのか突き止める必要もある。
私が長々と前置きを書いている理由は、「博士の独り言」さんが批判を受けている長崎市長殺害事件の話をある左翼ブログで読んだことにある。博士はある情報源から犯人が在日韓国人だったという情報を得てそれを発表した。左翼ブログによると博士は、犯人が在日韓国人だったとして、バージニアの件といいこの件といい韓国人は暴力的だというような書き方をしたとある。もし博士がそのような書き方をしたのなら問題はあるが、しかしこの反響はそういうものではないというのが私の印象だ。
博士を攻撃している人々は、犯人が「朝鮮系移民の子孫」だったという報道が気に食わないのである。これは非常に人種差別的な考え方だ。犯人の祖先がどこの国の人間であろうとどうでもいいことではないか。たとえ彼が在日でもほかの在日韓国人に関係はないはずだ。祖先が同じ民族だということと個人の犯罪と何の関係があるのだ?
この間のイギリス女性が殺された船橋は私の故郷であり、あのあたりの英語学校には私も父も通ったことがあるし、知り合いのアメリカ人が何人か英語講師をしていたこともあるので他人事という気がしない。正直こういう事件で故郷の名前が出てくるのは個人的に非常に気分が悪い。しかしだからといって殺人犯が船橋市民だからといって船橋出身のカカシになにかしら否定的な影響があるなどということは全くない。当たり前のことだが他の船橋市民全体についてもこの事件の責任は全くない、当たり前だ!
だから私は左翼系ブログは博士への批判を取り違えていると考える。犯人が実際に在日であったかどうかということなど、ハッキリ言ってどうでもいいことのはずだ。その情報源がなんであろうとそんなこともどうでもいいはずだ。もし彼等が博士のいったことに抗議したいのであれば、「たとえ犯人が在日だったとしても、そのことで在日全体を侮辱するのは人種差別だ」といえば済むことなのだから。
私は犯人の国籍・人種・宗教がある特定の人々の場合には報道してはならないという考えには全く賛成できない。ましてやそれが地元人権団体などの圧力に負けてのことならこれは言論や報道の自由の妨げになる。
大事なことは我々が個人の行いの責任は個人にあると認識することである。偶然我々と血液や出身地を共有した人間が個々になにをしようとグループ全体には何の責任もないし、他の個々とも全く無関係だ。そのことさえ理解できれば、犯罪者がどこ出身の何人であろうと我々が常に警戒心を持つ必要はないのである。


Comment

古森義久慰安婦問題の裏にある諸外国の陰謀を説く

昨日アップデートでちょっと紹介した産經新聞ワシントン支部の編集員、古森義久氏のアメリカの公共放送PBSとのインタビューを今日じっくり見て、以前にミスター苺が言っていたのとほぼ同じようなことを古森さんも言っているのを聞いて感動してしまった。ともかくそのインタビューの一部をさっき書き写したので掲載しよう。
まず最初のほうは司会者のファリード・ザカリア(Fareed Zakaria)が安倍首相の慰安婦問題に帝国軍は直接関与していなかったという発言についてどう思うかという質問から始まった。古森氏は軍が契約を結んでいた業者らによる強制はあったかもしれないが、それは軍の公式な政策ではなく軍自体が女性らを強制連行したという事実はないとした。しかし売春宿などの施設を軍が提供していた事実はあるのではないかという質問に、古森氏は確かに軍はインフラを提供した。それはいけないことだったと語った。下記はその続きである。

古森:軍は施設を提供した。そしてそれが悪いことだったと認めた。

FZ:なぜそれらの謝罪は受け入れられなかったように見えるのでしょうか。韓国や中国からは真の謝罪のように受け入れられていないようですが。
古森:日本の周辺には謝罪を快く受け入れられない事情があることを分かって下さい。過去14〜15年、歴代の首相たちが個人的にも正式にも謝罪してきたが(彼等には)不十分でした。中国や韓国は米の決議案にたいして(日本は)謝罪しなければならないと言っている。ハードルは常に高くなっている。
しかも思い起こして下さい。これは戦争という結果でありすでに罰せられている。死刑になっている。我々は賠償金を支払い戦争犯罪人は裁判にかけられ死刑となった。国民全体が戦勝国に屈服させられた。第二次大戦の勝者に屈服するしかなかった。死刑、賠償金、サンフランシスコ講和条約、それはあなたがたもご存じのはずです。
それで私たちにはこれ以上何ができるのでしょうか?これは日本人へのあら探しです。彼等はネチネチと人のあら探しをやってるんです。
私が日本人の慰安婦問題を要約すればこれは二重訴訟であり、二重基準であり、人種偏見なのです。
なぜ我々は大戦中の出来事に対して永久に責任をおい続けなければならないのですか? 2〜3世代前の人たちがやったことに対して何故今の人たちが責任をおわなければならないのですか?我々はこれが悪いことだって認めてるんですよ。我々はそれに対して再三謝罪し、それがまだ十分ではないといわれている。金を払ったら払ったでそれが不十分だと言われている。
今の日本を見て下さい。本当に民主的な国家で民主主義を重んじ人権を重んじている。我々は国際援助やその他の形ですばらしい人道的な国際貢献をしてきている。何故その我々が攻撃されなければならないのか、道徳的に劣るとたしなめられなければならないのですか?
FZ:あなたは人種差別といいますが、それらの攻撃は韓国や中国からのものです。アメリカは公式的にはこの問題について静観してきたんじゃありませんか?
古森:あなたねえ、アメリカの下院で何がおきているのかよく見て下さいよ。
FZ:いや、しかし、ホワイトハウスは日本を責めたりしていませんよ。それは中国と韓国です。…
古森:いまその非難はアメリカからのものです。ニューヨークタイムス、ロサンゼルスタイムス、ボストングローブ、、、彼等は日本を叩き、日本の首脳陣を叩いています。まるで日本人の遺伝子のなかに生来ながらの邪悪なものでもあるかのように。それらの事件が起きた当時の人間は今は誰もいないんですよ。 …
FZ: …なぜ安倍首相はこの問題についてこのような発言をしなければならなかったのですか?彼の支持基盤からの支持率低下を懸念して、自分の支持率を引き上げるひつようがあった、右翼的な支持率基盤とか、、
古森:いいえそれは明確に違うといっておかなければなりません。安倍首相はただ単に日本人記者の質問に答えただけなのです。その質問とはアメリカ下院での慰安婦決議案に関してだったわけです。我々の疑問というのは、なぜ今この問題をアメリカが取り上げなければならないかということです。我々はこの問題になんら発言をしてこなかった。ただそれおがアメリカ下院の決議案があったがゆえに安倍首相は発言しなければならなかった。なぜならこの決議案はきわめて不公平であり何かしらの国家としての謝罪まで求めている。そして安倍首相がいったことは自分は謝罪をしてるんだと、だからもうこれ以上謝罪する必要なんかないんだと、、
(中略)
FZ: 日本はどうやってこの問題から抜け出すのですか?日本が常任理事国の席を獲得しようとしたとき、私は日本への支持の少なさにあぜんとしました。支持表明をしたのはアジア中でシンガポール一国でした。日本が何百億もの援助ををこれらすべての国々にしてきたにもかかわらずです。中国だけでも300億ドル(3兆6千万円)も援助してきているにも関わらずですね。日本は大戦中におこった出来事に縛られているようなイメージです。そうした呪縛からどうやって抜け出すんですか?…
古森:過去50年間、日本人の態度というものは政府と同様、ただ我々の民主的な性質や人道的な政策をみせること以外には非難に対して何の反論もしてこなかった。
しかしそれは何の役にも立たなかった。だから今後は日本の首脳陣や日本人がはっきりと発言するのを見ることになるでしょう。例えば軍による慰安婦にかんする軍の決定や政策は一切なかったこと、たとえ彼女たちが強制があったと言っても日本は強制していない、とか。しかし私が思うに人々はもっと堂々と発言する必要があるのだと、対話をし、議論をし、ディベートを戦わす、どんな攻撃にも静観するとか善行だけでは何もなし得ないと思います。
今、日本人の間にはとてつもない失望間と悲しみと反感が鬱積しています。あなた方は新しい日本をみているのかもしれない。なぜならばすでに日米関係に由々しき亀裂が生じはじめているのですから。プライドを持った人たちがそのプライドを傷つけられたと感じるとき、精力的に同盟関係を擁護してきた人々や、アメリカ的な民主主義に忠実な日本人に対しての絶え間なく向けられる非難…
マイク・ホンダ議員は中国人たちから莫大な政治献金を得ています。中国人活動家たちは中国の国家と連帯している。非常に面白いことに朝鮮の多大な協賛もある。だから私はこれが去勢、弱体化された日本を維持していこうとする特定の国による外交的な操作だと理解できるのです。
彼等は日本をまるでなにかしらの遺伝子学的に邪悪でありなにかしら劣悪な民族であるかの如く国と民族を描こうとしている。そう私は強く感じています。

私も古森氏の意見に全面的に賛成だ。これは慰安婦問題というより、慰安婦問題を梃子にして中国や朝鮮の共産主義者と韓国の左翼が一緒になって日本とアメリカとの友好関係に亀裂を生じさせようという陰謀だ。なぜならこれらの共産主義及び社会主義国家にっとて強い絆を持つ日米同盟は目の上のたんこぶだからである。
私は特に日本の反米右翼の人々に訴えたい。共和党の支配するアメリカは軍国強化を望む日本保守派にとって強い味方なのだ。今後対テロ戦争や北朝鮮核兵器開発阻止、中国の台湾問題など世界中の国際紛争のなかでアメリカにとって強い日本は必要不可欠な存在なのである。それをアメリカ左翼や中共や韓国などの策略によって日米関係に亀裂を生むなどまさに敵の策略にはまるも同然である。
アメリカのメディアや民主党がコントロールする議会などの日本叩きにだまされてはいけない。これらの人々はブッシュ政権の敵でもあるのだ。このインタビューの司会者もいっているように、ホワイトハウスは慰安婦問題で日本を責めるようなことは何もいっていない。先日の安倍氏の謝罪に対してもブッシュ大統領は誠意のこもったものだと評価して、その問題は解決済みという態度をとっている。
日本政府もそして日本国民も、今後は遠慮せずに慰安婦問題はもう解決済みであり、戦時中の罪は戦時中の人々がすでに償った、我々現代人には関係ない、これ以上謝罪するつもりはない、と声を大にして反論していくべきだろう。こちらの善意がわかってもらえるなどという受動的な考えは甘い。今後は能動的に積極的に日本の立場をはっきりさせ、米共和党政権ともこれまで以上に強い連帯の絆を結んでいくべきなのだ!


View comments (3)

安倍氏を国粋主義者と警戒するニュースウィーク誌

アップデートあり。後部参照
どういういきさつで私がきっこの部屋へ行き着いたのかよく覚えていないのだが、そこで日経BPネットのこんな記事を見つけてしまった。

米メディアが警戒する安倍首相初訪米の中身、立花隆著

今週の「Newsweek」英語版(4月30日号)を手に取った人は、ちょっとドキッとしたにちがいない。なにしろ表紙は安倍首相の大写しの顔で、そのわきに、“Face-Off”(対決)の大見出しが躍り、「アベは外交問題でも歴史問題でも強硬路線をとるようになった日本の立場を擁護する」というキャプションがついている。
“ナショナリスト”シンゾー・アベ
中をめくると、1ページ丸々使った大きな写真の安倍首相が登場するが、今度は安倍首相の顔は1円玉ほどの大きさしかなく、写真の大部分は、日章旗の赤い丸の部分を大きく引きのばして、安倍首相が体よりも大きな日の丸を背負ったような構図になっている。
防衛大学の卒業式で演説をしている姿を撮ったもので、「ナショナリスト」というタイトルがついている。
その反対側の面には、「日本の重荷(The Burden Of JAPAN)」という大見出しの記事が載り、朝鮮人従軍慰安婦十数人の写真がズラリとならべられた大きなパネル写真が記事の中央にかかげられている。…
しかし、今回の英語版と日本語版のちがいはあまりに大きい。…とにかく、記事全体から受ける印象がまるでちがう。
アメリカ版のシンゾー・アベ首相のイメージは、ちょっとイヤな感じのする、警戒すべき国粋主義者(ナショナリスト)である。…
先にあげた、大きな日の丸の写真と、従軍慰安婦の写真がならんだパネル以外に使われているもう一枚の写真は、昨年相模湾で行われた海上自衛隊の観艦式において、護衛艦の上でキラ星のごとく居ならんだ海上自衛隊の将官たちにかこまれて、大元帥さながらに黒いハットを胸にあてて堂々の自衛隊艦船の観閲式を行っている安倍首相の姿を映した写真である。
以上3点の写真と見出しなどから受ける印象は、一言でいうならミリタリスト・アベ(軍国主義者安倍)のイメージである。

Abe

大元帥さながらにポーズとる安倍晋三首相


慰安婦の写真を載せている「日本の重荷」と題した記事のほうでニュースウィークは安倍首相について、日本の戦争犯罪を過小評価する教科書を押す「愛国教育」グループの創設者で自身も歴史修正主義者であり、東京裁判の採決を拒否した過去もある、と国粋主義者としてのイメージを作り上げている。
しかし立花氏が感想を書いているのはニュースウィークが行った安倍首相との独占インタビューのほうである。
まず、立花氏が引用したニュースウィークのこの部分だが、

「アベは心の底では保守派のナショナリストであり、繰り返し日本独自の立場を主張しようとしている。しかし、周辺諸国はまだ日本のそのような主張を受け入れる心の準備ができていない」

「日本の戦争責任を否定する歴史修正主義者は、平和憲法の改正をめざしている。もっと攻撃的な外交政策を可能にし、国際社会での発言権を強めるためだ。こうした動きや、慰安婦問題をめぐる安倍晋三首相の言い逃れは、当然のことながら近隣諸国の神経を逆なでしている」(フィル・ディーンズ テンプル大学教授)

これに対して立花氏は「警戒心をもって日本を見守る近隣諸国」のなかにはアメリカも含まれていると言う。パールハーバーで始まった太平洋戦争の主要敵国が日本だったことをアメリカはいまでも忘れておらず、安倍氏の憲法改正発言などはかなりの警戒心を持たれているというのだ。
ではニュースウィークが警戒している安倍氏の発言とはどのようなものだったのだろうか?

質問:首相はもっと強健な軍隊を持ちたいとのことですが、それは軍事を防衛のみに規制する憲法9条を改正するという意味ですか?

安倍:憲法が設立されてからすでに60年がたっています。憲法のなかにはすでに現在に適さない項目がいくつもあります。ご存じのように現在の憲法は日本が占領下にあった時に考案されたものです。大事なのは21世紀においてわが国がどのようにあるべきかという我々の考えが反映した憲法を我々日本人が書くべきだと思います。
質問:ご存じのように首相の「慰安婦」に関する発言はアメリカでは抗議で大騒ぎになりました。首相は本当に帝国軍は朝鮮や中国の女性を強制的に兵士らのセックスのためにあてがったプログラムはなかったとお思いですか?
安倍:戦時中に慰安婦として連行された方々には心から同情の念を評させていただきます。私は一人の人間として同情の念をあらわしたい。また日本の首相としても彼女たちに謝罪する必要があります。 20世紀は人権が世界のあらゆる場所で迫害された世紀でした。そういう意味で日本もこの重荷を一緒に背負わなければならない責任があると思います。我々は自らの歴史を自省してみつめ自らの責任を常に考えなければならないと思います。

立花氏はニュースウィークによる安倍氏の批判的な記事の「社会的影響力は一流の新聞より上だ」とかたっている。だから安倍氏がニュースウィークで国粋主義者とレッテルを張られるような発言を繰り返したことで日本のPRになるどころかその正反対になったと氏は語る。

安倍首相とその閣僚たちがこれまでなにかというと弄してきた右翼ナショナリスト的言辞を今後とも吐きつづけているとどうなるか。安倍首相はじめ歴代の自民党首脳のすべてが言いつづけてきた「日本にとって何より大切な二国間関係」であるはずの日米関係をどんどん悪くする方向にいってしまう恐れが十分にあるのである。

さて、ここでちょっと明確にしておきたいことがある。確かにニュースウィーク誌は安倍首相を国粋主義者で軍事強化を願う軍国主義だという印象を与えるような記事を書いてはいるが、ニュースウィークの声はアメリカ人の意見を代表しているわけではない。
カカシが何度も指摘しているようにアメリカの主流メディアはかなりの左よりであり、ニュースウィークもその例外ではない。彼等が誰かを右翼だと批判する時には「左翼のメディアよりも」という注意書きを念頭に置いておいたほうがいい。
左翼のニュースウィークにしてみたら保守派の安倍首相が気に入らないのは当然である。それ自体は日本にとって悪いことではない。慰安婦問題にしたところで、ニュースウィークが騒ぎ立てるほどアメリカでは評判になっていない。以前にも書いたが私は日本の記事を読むまでアメリカの下院で慰安婦問題がとりあげられていたということさえ知らなかったくらいだ。ニュースジャンキーの私が知らなかったくらいだから、そのくらい慰安婦問題などアメリカでは関心がないのである。
ましてや北朝鮮の核開発で本物の国粋主義軍事独裁政権の脅威が取りざたされている時に強気の日本首相が多少勇ましいことをいったからといって警戒するアメリカ人などいない。
ではなぜニュースウィークはこのような記事を書くのか? それは立花氏がいうのとは反対にアメリカと日本の仲が悪いからではなく、安倍政権がブッシュ政権にとって非常に大切な味方だからなのである。
北朝鮮との交渉問題にしても今後の対テロ戦争にしても、日本はアメリカにとって非常に貴重な同盟国だ。安倍首相のような鷹派はブッシュ大統領にとっても頼もしいはず。そこが左翼のニュースウィークには気に入らないわけだ。ブッシュ政権を擁護すると思われる政権はすべて敵とみなす、それが左翼主流メディアのやり方なのである。
だから立花氏には悪いが、安倍首相はこれまでのレトリック変える必要などない。彼のそのような姿勢がアメリカとの仲を険悪にするなどということはない。慰安婦問題を持ち出されたら今回のように当時は世界各地で人権が迫害された、とか日本は過去の過ちを悔い改め民主主義国家として生まれ変わったが、中国や北朝鮮では未だにひどい人権迫害が行われていることを指摘し、そういうことで過去の日本を責めるなら現在の共産主義国家への責任も問うべきだと反対に逆手にとってしまえばいいのである。
今後も安倍首相はアメリカ左翼のメディアに叩かれ続けるだろう。だが、アメリカだろうが日本だろうが左翼に遠慮する必要などない。今後もがんばって日本を「美しい国」にするよう努力していただきたい。
アップデート:木走正水さんとこで、ブッシュ大統領と安倍首相の対談についての朝日新聞の報道を批判する記事があるのでご参照のこと。

まず、朝日新聞よ、記事のタイトルやリードで、安倍さんが慰安婦問題でブッシュさんにドケザして侘びを入れたみたいな、あざとい印象操作をするんじゃありません、読者が誤解するでしょ。
真実を忠実に伝えてください。(注:強調はカカシ)
次に、ブッシュさんよ、なんで従軍慰安婦問題と何も関係ないアメリカ大統領が安倍首相の謝罪を当事者みたいに「受け入れ」ちゃうんですか。

ブッシュ大統領は謝罪を受け入れたのではなくて、安倍氏の誠意を評価すると言っただけなのでは? これも朝日新聞のわい曲報道のなせる技だ。
アップデート2: 産經新聞の編集長小森良久氏がアメリカの公共放送局PBSで慰安婦問題についてインタビューを受けている。Occidentalismでビデオにリンクがつながる。日本語の字幕がついているので英語が駄目なひとでも大丈夫。
アップデート3: さっき近所の本屋さんでニュースウィークを立ち読みしたが、表紙はバージニア乱射事件を現す銃弾の跡の写真で、中も乱射事件の特集がほとんどを占め、安倍首相に関する記事はたった一ページのインタビューだけ。写真もここで載せた一枚だけで、慰安婦問題の記事は全く載っていなかった。これはアメリカ版だからなのかもしれないが、少なくとも安倍首相が国粋主義者だという記事は載ってなかった。乱射事件のせいで安倍氏に関する記事が大幅に削られたのかもしれない。国際版でも表紙は同じようだが、中身は違うのだろうか?


Comment