January 7, 2007

米人講師、竹島問題で韓国の大学から解雇される

Update: ビーバー氏が載せている韓国の古い地図は研究の価値あり、詳細は追記参照のこと。

韓国の大学で長年英語の講師をしていたアメリカ人が竹島問題に関して韓国の主張を批判する記事を発表したことから、大学から解雇されるという事件があった。

(カカシ注:この記事を紹介しているのは、以前にコメンターのマイクさんが話していた在韓国のオーストラリア人のブログOccidentalismだが、マイクさんの話だとこのブロガー自身も北朝鮮による拉致問題などで親日的な記事を書いてることから、彼のつとめ先から圧力をかけられているという話だ。)

解雇されたのは韓国にあるガチョン医学大学(Gachon University of Medicine and Science)で6年間英語の講師をつとめていたゲリー・ビーバー氏、51歳。氏はコリアタイムスのインタビューで「先月末私の大学から私の独島に関する見解のせいで英語講師としての再採用はないと通告されました。」と語った。

昨年の8月中旬からビーバー氏は独島に関する連載記事を書いていた。そのなかで氏は彼独自の調査による独島への見解を示していた。「嘘、真実半分、そして独島ビデオ」という見出しで本文はオーストラリア人経営のブログwww.occidentalism.org, で見ることができる。

このウェッブサイトに掲載された記事のひとつで氏は、「1905年以前の朝鮮の地図で日本海に浮かぶ島で独島と呼ばれている島は存在しない。アメリカの法律学者が紹介している1900年の大韓帝国声明文にも載っていない。であるから大韓帝国の地図に独島がのっているというビデオはすべて嘘であることがわかる。」と書いている。ビーバー氏は自身のブログ「Korean Language Notes」でも韓国の歴史に関する見解を述べている。

昨年大学側は英語講師の採用をこれまでの一年ごとの契約更新という形ではなく、一年ごとに再採用する形へと変更した。そのため6年間つとめてきたビーバー氏も志願し直す形となった。しかし大学側はこれまでのビーバー氏の経歴からいって再志願は形式上だけのことで氏の再採用は間違いないと保証していたとビーバー氏はいう。

しかし昨年11月に行われた再採用の面接のあった数週間後に氏の再採用が拒絶されたことで、その理由を問いただしたビーバー氏は学校側から氏の功績には全く問題はないが独島の問題は重大すぎるため再採用はできないと説明を受けたという。

「独島問題は敏感な問題だということは分かりますが、敏感すぎて人々が自由に討論もできないほどになってしまったのでしょうか?」と氏は問いかける。「我が校のモットーは『人間性、奉仕、そして愛国心』ですが、学校側が言論の自由を規制し別な意見を持つ人間を罰することが愛国的だといえるのでしょうか?」

学校側は氏の独島に関する見解と再採用の件は全く関係がないと主張している。しかし、さすがにビーバー氏は訴訟社会アメリカの出身だけああって、将来の訴訟の可能性も考えて会議の模様を録音していたし、上司から受けたメールも保存してある。だからいざという時には証拠は十分あるというわけだ。もっとも韓国の裁判所における訴訟となるといくら証拠があっても大学側には職員の政治見解を規制する権利があるといわれてしまえばおしまいだが。

ビーバー氏は1977年に米海軍にいた時韓国を訪れて以来、韓国とアメリカを行き来してベンチャー事業などの企業につとめたりしていたそうだ。11月の面接の時、独島に関する記事は今後書かないと約束させられたが、学校側との契約が切れた以上、今後も書き続けていくつもりだと見解を語った。

韓国には言論の自由などというものはないらしいね。

Update: ビーバーさんが大学の再採用を拒絶された原因となった肝心の記事の紹介がまだだったので、リンクを張っておく。ビーバーさんは1905年以前の朝鮮の地図をいくつか載せ、そのどこにも現在の竹島(独島)に値する島が描かれていないことを指摘している。どの地図を見ても現在の鬱陵島(ウレンド)の北東に于山島(ウサンド)という島が描かれている。韓国はこれが現在の竹島であると主張しているわけだが、軽度がはっきり引かれている1899年の地図において于山島は37度と38度の間に描かれている。ビーバー氏によればこの位置は旧竹島(チュクド)であり現在の竹島(独島)の位置ではないと指摘している。

01.03.07
Lies, Half-truths, & Dokdo Video, Part 7、by Gerry-Bever

January 7, 2007, 現時間 7:26 PM

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下記は他のサイトからのリンクです 米人講師、竹島問題で韓国の大学から解雇される:

» 韓国では権利のない外国人教師 from In the Strawberry Field
以前にも韓国で竹島問題を自分のブログで書いていたアメリカ人男性が勤め先の大学から解任されるという事件があったが、今回も韓国で英語教師をしているアメリカ人教師が以前勤めていた学校経営者との金銭トラブルを自分のブログに書いたところ、ネット上での名誉毀損で起訴さえるという事件がおきた。同じく韓国で教師をしている、Scribblings of the Metropoliticianのサイトより。 このアメリカ人男性はゼンキムチ(ZenKimchi)というブログを経営してるひとで、韓国料理に関する本なども出版... [Read More]

トラックバック日付け May 3, 2007 3:46 PM

コメント

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下記投稿者名: MikeRossTky

ビーバー氏へのサポートどうも!! KoreaTimesでしっかりとした記事が書かれたのはよいことですね。

”言論の自由”と”その後の反響”は別物と考えなくては。アメリカのDixie Chicksと同じです。今回の問題は大学教授が韓国が偏見を持った歴史解釈の指摘をした為に解雇されることが正しい反応かどうかですね。

自分では”正しい事”を言って、世間から村八分を食らう。これは仕方がないことだと思います。Dixie Chicksの場合はレコードを買わない運動に発展したわけですね。

韓国では大統領が支持率10%から回復するために竹島を新年の挨拶に盛り込む環境です。その環境の中で竹島の歴史的解釈を国の主張と違う形で行えば… 残念なのが大学と言うところでそのような討論ができないということですね。

他国との関係を使って政治家が国内にアピールする。これは政治のプロセスもしくはその政治家が未熟だからだと思います。

MikeRossTky

上記投稿者名: MikeRossTky Author Profile Page 日付 January 8, 2007 12:43 AM

下記投稿者名: Sachi

マイクさん

どうも大学ってとこは洋の東西を問わず、案外保守的で多種の考え方を取り入れない性質があるみたいですね。大学こそが討論の場になるべきなのにそれが反対です。

アメリカでもPCでない意見をもった教授や生徒が迫害されることが結構ありますよね。マイクさんのトピでもあつかってるアファーマティブアクションもそうです。

AAの善し悪しが論じられている頃、AA反対なんて討論は学校ではできない雰囲気でしたよ。なにしろ学校側の職員らがAAを断固守ろうなんてバッジをつけて歩いてるような状況でしたからね。あれでAA反対を唱える教授は勇気がいったことでしょう。

韓国の場合、PCが政府の方針と一緒だってことが問題です。これが市民への言論弾圧につながるからです。

カカシ

上記投稿者名: Sachi Author Profile Page 日付 January 8, 2007 4:23 AM

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