オバマよりブッシュのほうが良かった、44%が回答、

政権への批判が出ると、8年間に及ぶ前政権の大失態、とかいって何でもかんでもブッシュのせいにしてきたオバマ王だが、どうやらアメリカ市民はいい加減そういう言い訳にはうんざりしてきたようだ。いや、むしろ、オバマ王政権に比べたらブッシュ前政権の方がよっぽどもましだったと感じる人が増えて来ているようだ。
パブリックポリシーポーリング(Public Policy Polling)が、最近のオバマ王支持率に関する世論調査結果を色々と発表し分析しているが、オバマ王の支持率は降下の一途を辿っており、二ヶ月続いてその支持率は5割を割る49%。(47%が不支持を表明)
オバマの支持はほぼ全面的に与党の民主党から来ており、83%の民主党と46%の無所属、そして何故か11%の共和党から支持を得ている。
問題になっている健康保険改正案の支持率は記録最低のたった39%!反対派は52%で、90%の反対派が政府の介入が強くなり過ぎることを理由にあげている。
アフガニスタン政策に関しては47%の回答者が支持すると答え37%の支持しないを大きく上回った。
オバマの人気降下を象徴する数字は、ブッシュ前政権とオバマ現政権を比べ、どちらに大統領をやってほしいかという質問に対して、50%の回答者がオバマと答えたのに対して、44%もの回答者がジョージ・W・ブッシュにやって欲しいと答えたことだろうと、PPPは分析している。
ブッシュ政権末期におけるブッシュ前大統領のみじめな支持率を考慮にいれると、この結果はちょっと意外だ。市民はアメリカの現在の悪状況の責任は前政権ではなくオバマ現政権にあるのだと考えている証拠ではないかとPPPは言う。
ミスター苺が指摘しているが、クイニッピーアック大学世論調査協会(Quinnipiac University Polling Institute)のピーター・ブラン副会長の発言は傑作だ。

「議会で健康保険改正案を押している側にとっては、アメリカ市民が議会で投票権がないのは都合がいいですね。」

アメリカ市民の意向が反映されていれば、オバマと民主党による健康保険改悪法案など絶対に通らないという事だ。それでも民主党議員たちは市民の意見を無視して法案を通してしまうつもりだろうか?そんなことをすれば、オバマの人気が急降下していることからも察せられるように、2010年の中間選挙で民主党議員はかなり多くの議席を失う可能性がある。


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惨殺現場のテキサス州フォートフッド陸軍基地、テロリストを講師に招く

オバマ王政権下では、道理が逆さまだ。このあいだ民間人1人を含む12人がイスラム教テロリストによって惨殺されたテキサス州はフォートフッドの陸軍基地に、イスラム教について理解を仰ぐ講義をすべく、ルーエイ・サフィ(Louay Safi)なる男が講師として招かれることになった。
これがイスラム教テロリストの危険性についての講義であるなら話はわかるが、その内容はイスラム教徒へのバックラッシュが起きないように、イスラム教の良さを説く講義だというのだから呆れて物が言えない。
イスラム教圏の国で、狂ったキリスト教徒が「イエスは偉大だ、神のご加護を!」などといいながら地元イスラム教徒を惨殺したらどういうことになっていたか、子供でも想像できる。もうその日のうちに地元の若者が町に繰り出して、外国人街が焼き討ちにあっていたことは間違いない。そこに住んでいる人々はキリスト教徒であろうとなかろうとおかまい無しに無差別にリンチにあっただろう。
だがアメリカでは、この事件の仕返しとしてイスラム教徒がひとりとして殺されたという事実はない。同基地内に勤めるイスラム教兵士からですら、特に差別を受けたという訴えは出ていない。アメリカ国内ではイスラム教テロリストがアメリカ人を殺しても、イスラム教に対するバックラッシュなど全く起きないのである。
それをいうなら、3000人からのアメリカ人がイスラム教テロリストに殺された911事件直後ですら、アメリカでは「イスラム教徒は皆殺しにしろ〜!」などという暴徒が街に繰り出して暴動を起こすなどということは全く起きなかった。アメリカ各地にあるイスラム教聖廟もどれひとつ焼かれることはなかった。
それなのに、過激派イスラムテロリストの犠牲になったフォートフッドで、イスラム教に理解を求める講義など、何故必要なのだ?
しかもこのサフィなる男、イスラム教の学者でもなんでもない、それどころかモスラムブラザーフッドというテロ軍団と深いつながりのあるテロリストなのである! 
サフィは北米イスラミックソサエティ(the Islamic Society of North America [ISNA])という団体の幹部であり、国際イスラミック研究所(IIIT)の研究所長も勤める。
ISNAはシリアのテロ軍団ハマスに何百万ドルという資金を送ったとして有罪になったホーリーランド基金と並んで、罪には問われなかったが凶暴したと名指しされた団体である。 ISNAはモスラムブラザーフッドというエジプト発祥のテロ軍団のアメリカ支部であり、北米のイスラム教徒らによって、シャリアの厳しい戒律を北米に根付かせる目的で1981年に設立された。くわしいことがナショナルレビューのコーナー欄に記載されているので、そこを参照にした。ブラザーフッドの欧米に根を下ろしシャリアで欧米を征服する目的は今も変わらず活発に勧められている。ブラザーフッドの宗教案内役のユセフ・アルカラダーウィ師は2004年に、イスラム教徒に対し、『アフガニスタンに駐留のアメリカ軍を攻撃し、アメリカ及びヨーロッパ征服をめざす』というファトワ(命令)を発令している。
1981年に同時に設立されたIIITは、サウジ資金のシンクタンクで、その目的は「知識のイスラム化」である。ひらたくいえば、世界の歴史をイスラム教徒に都合のいいように書き換えることだ。数年前IIITは、どうたぶらかしたのか、自分たちがイスラム教専門家としてアメリカ軍に軍の公式相談組織となることを承諾させてしまった。 その結果アブドラーマン・アラマウディなる男がアメリカ軍の公式モスラム司教として任命された。後にアラマウディはテロリストとして有罪になり23年間の禁固を言い渡された。
サフィは2002〜3年に「サファグループ」という団体と深い関係があった。サファグループは一度も犯罪団体として罪を問われたことはないが、テロ軍団の看板団体として多額の金を動かす活動に加わっていたと疑いをもたれている。サフィはまた、1995年に凶暴なテロ軍団パレスチナイスラミックジハードの元リーダーのサミ・アルアリアンと密会しているところをFBI に盗聴されたこともある。その時の話題はクリントン大統領のテロ軍団への資金援助禁止命令がどのようにテロ軍団に影響を与えるかというものだった。後にアルアリアンはテロリスト幇助の罪で有罪になっている。
同胞を12人も目の前で殺されたフォートフッドの陸軍兵たちは、アフガニスタン出動を控えて、このようなテロリストからイスラム教徒を差別しないように理解を示せなどとお説教を受けるというのである。こんな屈辱的な行為をアメリカ軍総司令官のオバマ王は許すのか?
いや、許すも何もオバマ王みずからが推薦したのであろうことは間違いない。
いったいオバマ王はどこの国の大統領のつもりだ? これがイスラムテロリストと闘う軍隊の総司令官がやることか?
私はオバマ王がイスラム教徒ではないのかという一部の保守はの疑いには納得してこなかった。だが、こう面と向かってイスラム過激派思想を押し付けられると、オバマ王の動機を疑わざる負えなくなる。


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すっきりしないオバマ王のアフガニスタン増兵作戦

昨日、カリフォルニア時間で午後5時、オバマ王が数ヶ月間のろのろして決断を避けていたアフガニスタン政策について、やっと思い腰をあげてウエストポイント陸軍士官学校で演説を行った。下記はCNNのニュースより

オバマ米大統領、アフガン新戦略発表

大統領は、イスラム強硬派タリバーンが勢いを増し、国際テロ組織アルカイダが国境地帯に依然潜伏していると指摘。アフガン治安部隊の訓練などに必要な全面的支持を欠いている米軍の現状は維持できないと述べ、2010年夏までに3万人規模の米軍を「できるだけ早いペースで」追加増派する意向を表明した。
大統領はまた、北大西洋条約機構(NATO)加盟各国からの増派でアフガン治安部隊への権限移譲が加速されるとの認識を示し、2011年7月からの駐留米軍撤退開始を目指す方針をを明らかにした。大統領はアフガン治安部隊の長期的成功に向けて米国が助言や支援を継続すると述べる一方、「アフガン政府や国民が最終的に自国の責任を担う」と強調した。

オバマ王の演説は、私が帰宅した直後に始まったので、最初から聞いた。演説はブッシュを名指しで批判はしなかったものの、アフガニスタンの状況悪化は前政権がイラクにかまけてアフガニスタンをおざなりにして来たからだという、選挙運動時代から散々聞かされたブッシュ批判から始まった。その後やっとアフガニスタンに3万人増兵をするという話が始まったが、陸軍士官学生を前にしながら、何故今増兵が必要なのかということを、まるで戦争反対の集会に集まったリベラルにでも説明するかのようにいいわけがましくぐだぐだ言い出したので、カカシもミスター苺も演説中であるにも関わら思わずうたた寝してしまった!

私がこの演説によって聞きたかったことは、オバマ王がアフガニスタンに増兵する気があるのかどうかということよりも、増兵したとしてその増兵をアフガニスタンでどのように起用するのかということだった。マッククリスタル将軍が推薦したように、ペトラエウス将軍がイラクで起用し成功した対抵抗軍作戦(COIN, Counter Insurgency)を起用するのかどうか、そこが一番肝心な点だからだ。対抵抗軍作戦についてはここで書いているので参照されたし。

しかし、オバマ王の演説は非常に漠然としており、三万人の兵を送り込むという以外には、いったいこの増兵によって何を成し遂げようというのか、その具体的な計画は全く不明なままだった。それに加えてアフガニスタンでの戦争は18ヶ月で終了させると言い切ってしまう愚かさには呆れて物が言えなかった。

私がこの演説を聞いていて一番腹が立ったことは、オバマの口から「勝利」という言葉が一度も発せられなかった事だ。どうやって戦争を終わらせるかという「出口手段」ばかりが先走って、勝利作戦について全く触れられなかったのだ。

戦争をやるからには勝たねばならない。負ける戦争なら最初からやらないほうがよっぽどもましだ。勝つ気がないなら兵など送り込むな!

無理矢理観客として総司令官オバマの演説を聞かされた士官生達は、自らが数ヶ月後にアフガニスタンに出動しなければならない立場にある人たちだ。彼らにしたら、「出動するのはいいが、アフガニスタンで俺たちに何をやれっての?」という質問が最優先していたはず。にもかかわらずオバマ王からはそれに関する作戦の説明が全くない。

ミスター苺に言わせると、オバマ王にははっきりした演説が出来なかった理由があるのだという。オバマが頼りにしている基盤のリベラル派は戦争絶対反対派である。選挙運動中にオバマがイラクよりアフガニスタン戦争に専念すべきだと語っていた時も、リベラル派はオバマが本気でアフガニスタン戦争を拡大するなどとは夢にも見ていなかった。オバマの公約は単にブッシュのイラク戦争を批判するための詭弁であり、オバマが大統領になったら、イラクだろうとアフガニスタンだろうと、アメリカの軍事勝利などオバマが許すはずはないと暗黙の了解があったのだという。

だがオバマ王にとって問題なのは、リベラル派の支持だけでは次の選挙で勝つことは出来ないということだ。リベラル派の支持だけで次回の選挙に勝てるなら、オバマはアフガニスタンなど見捨てて今すぐ完全撤退をしたいところだ。しかし無所属の支持なくして再選はあり得ない。無所属派は必ずしも反戦ではない。いや、それどころか、アフガニスタンでは勝たなければならないというオバマの公約を正直に信じた人々が沢山いる。となると、オバマ王は自分の公約をおいそれと無視するわけにはいかないのである。

アフガニスタン戦争に勝つことはリベラル派が許さないが、何もしないで負けることは無所属が許さない。オバマが次の選挙で勝つにはリベラルも無所属も無視できない。つまり、アフガニスタンは勝っても負けてもいけない戦争なのである。

だから、オバマはアフガニスタンに増兵して一応戦争をしている体は保つが、マッククリスタル将軍の推薦を全面的に聞き入れてアフガニスタンで大勝利を収めることは避けなければならない。ブッシュ時代の作戦を単に拡大するだけで続行しておいて戦争に負ければ、負けたのはブッシュの政策であり自分の政策ではかったと何もかもブッシュのせいに出来るとでも考えているのだろう。無論ブッシュの政策がうまくいっていないと解った時点でどうして作戦変更をしなかったのだという疑問は残るわけだが、、

こういう時に、アメリカを守るという信念に欠ける大統領を持った国は悲劇だ。ブッシュ大統領は自分の人気や政治生命には興味がなかった。とにかくアメリカをテロリズムの脅威から守る事が出来さえすれば、自分の評判などどうなってもいいと思っていた。だからブッシュの戦争に関する演説には信念がこもっていた。聞いている兵士たちも「この男になら付いて行ける」という信頼感を持つことが出来た。

ブッシュの考えは間違っていたと思う人でも、ブッシュが心の底から自分の政策を信じていたことは疑いの余地はなかった。なんとか自分の政治生命を守ろうと二枚舌で国民を騙そうとしているオバマ王とは大違いだ。

私がアフガニスタンに出動する立場なら、自分がこの時代に生まれた不幸を恨むだろう。何故ブッシュ大統領の時に出動できなかったのだろうかと。あの時なら、たとえ死んだとしても、無駄死にだったとは思えない、愛する祖国を守るためだったと信じることが出来たはずだから。

だが、オバマ総司令官の下では、、、、


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オバマ王のアジア歴訪大失敗、下がる支持率

オバマ王はブッシュ前大統領の外交は傲慢で自国の利益を優先した敵対心に満ちたものだったと批判した。自分が大統領になった暁には、友好関係を重視した親しみ深い外交にして行きたいと語っていた。
今回のアジア諸国訪問では、オバマ王は天皇への深々しいお辞儀に始まって、中国でのおべんちゃら、インドでの仰々しいパーティと、確かに愛嬌をふるまいた。で、その結果オバマ王は何かすばらしい成果を上げたのかと言えば、、完全に否である。今回のオバマ王によるアジア諸国訪問は失敗だったというのが国内からの感想だが、ドイツの新聞スピーグルも全くそのように同意している。
どの国の首相も、オバマの笑顔には笑顔で応じはしたが、礼儀正しい表面とは裏腹に、オバマ王が目的としていたどの要求も受け入れる国はなかった。鳩山首相が米軍基地移転についてオバマ王と話し合わなかったと批判を受けたらしいが、それをいうならオバマ王のほうこそ、日本はアメリカとの合意に従うつもりがあるのか迫るべきだったのではないのか? 中国で万里の長城へなど行く暇があっなら、日本にもう一日滞在して首相とじっくり話あうことも出来たはずだ。日本では不満も出ただろうが、少なくとも鳩山さんはアメリカに無理矢理移転の件を押し進められることはなかった。
そうやってそそくさと中国に行き、中共にさんざんお世辞を言った挙げ句、オバマ王は中国から、アメリカ国内の経済状態をなんとかしろと批判され完全にコケにされた。このオバマ王の恥さらしな中国訪問は、普段は民主党大統領べったりのアメリカメディアですら恥かしくなったほどで、土曜日の夜の人気コメディ番組「サタデーナイトライブ」では、完全にその様子をおちょくるスキットが放映されたほどだ。民主党大統領がサタデーナイト、、、におちょくられるようになったらおしまいよ。
はっきり言って、オバマ王の「話せば解る」外交は完全に失敗だ。これだから素人に大統領なんかやらせちゃいけないって我々は何度も言ったのにねえ。
国内では健康保険改正法案が上院で審議されているが、共和党議員は全員反対。民主党からも反対意見が出ているので、上院を通過するかどうかはまだまだ不明。今年のはじめからオバマがこればっかりに力を入れて来てるのに、いまだにこれだもんね。
また、オバマ王は、アフガニスタンに援軍を送ってマッククリスタル将軍の推薦通り作戦変更をするのかどうかという決断もまだしていない。これについては、なんらかの決断を下したという話だが、発表は感謝祭の週末が終わった来週の月曜日になるらしい。
中国から指摘されるまでもなく、アメリカの不景気は悪くなるばかり。失業率はとっくに二桁台だし、オバマ王の経済活性案は景気を回復させるどころか悪化の一途をたどっている。いつまでもブッシュ前大統領のせいにばかりはしていられないだろう。
こうしたオバマの不能さが、オバマの支持率にも影響を与えている。就任一年にも満たないのに、すでに過半数割れ

オバマ米大統領:支持率49% 半数割れ早さ、戦後4番目--世論調査
 【ワシントン小松健一】米世論調査会社「ギャラップ」は20日、最新の世論調査でオバマ大統領の支持率が1月の就任後初めて50%を切り、49%となったと発表した。不支持率は44%と政権発足後最も高くなった。同社によると、第二次大戦後の歴代大統領ではフォード、クリントン、レーガン氏に次いで4番目に早い支持率過半数割れの記録だ。
 調査は今月17~19日、全米の有権者1533人を対象に実施。オバマ大統領の支持率は就任当時67%で、不支持率は13%だった。その後も60%台を維持していたが、世論を二分していた医療保険制度改革の論議が本格化した7~8月に支持率は急降下し、50%台前半で推移していた。

いつまでもチェンジチェンジといってるだけでは政は勤まらないのだ!


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オバマ王はテロをニューヨークに招きたいのか? 911首謀者、NYの裁判所で審理へ

なんと、米国司法省は911同時多発テロ首謀者をニューヨークの裁判所で審理すると発表した。

 【ニューヨーク=田中光】(2009年11月14日10時31分)01年9月11日の米同時多発テロの首謀者の一人、ハリド・シェイク・モハメド容疑者ら5人について、米司法省は13日、ニューヨークの連邦裁判所に起訴し、死刑を求めていく方針を示した。キューバ・グアンタナモ基地に拘束されている同容疑者らは、「グラウンド・ゼロ」近くの一般の裁判所で裁かれる。

 オバマ大統領は就任直後、来年1月までに基地の対テロ収容所を閉鎖する方針を表明。テロ容疑者らの移送先が注目されていた。ニューヨークのブルームバーグ市長は同日、ニューヨークで裁判をすることにした今回のオバマ政権の判断を評価する声明を出した。
 モハメド容疑者は、国際テロ組織アルカイダの幹部で、03年3月にパキスタンで逮捕された。基地の収容者の中では、最大の「大物」。基地の特別軍事法廷で予審が開かれていた。
 一方、米駆逐艦コールの爆破事件に関与した5人は、軍事法廷で審理するという。

テロリストを軍事法廷ではなく民間の裁判所で刑事犯として裁くことの弊害は、あまりにもありすぎて、「オバマさん、あんた何考えてんの?」といいたくなるほどひどい決断。
先ず、テロリストを民間の裁判所で刑事事件として裁くということは、911以後テロを戦闘行為としてではなく、単なる犯罪行為として扱うことになる。そもそも911事件が起きたのも、アメリカがそれまでアメリカ人やアメリカ大使館などを標的としたテロを刑事犯罪として扱ってきたことが原因だった。911の教訓を生かしてブッシュ大統領がテロは戦闘行為だとした政策がオバマ政権下で再び逆戻りしてしまうのである。
民間の裁判では、弁護側は、被告が罪を犯したとする証拠を要求する事が出来る。しかし、テロリストの逮捕に至るまでにはアメリカや諸外国の諜報機関による色々な捜査があったわけで、弁護士の要求する証拠を提示したら、アメリカ及び同盟国の諜報方法を暴露してしまうことになる。よって秘密情報なので公開できないと検事側が拒否すれば、弁護側は証拠不十分を理由に被告を無罪に持ち込む事が出来る。
加えて、被告のKSM (ハリド・シェイク・モハメド)が水攻めの「拷問」を受けたという理由で弁護側は被告の無罪を主張出来る。これによって連邦裁判所に水攻めが拷問であることを強調する機会が与えられ、またまたアメリカで起きている都合の悪いことは全てジョージ・W・ブッシュのせいにすることができる。
これ以外にも、検察官や陪審員の身の安全をどのように守って行くのかという問題が生じる。1995年に最初のWTC犯人の裁判で検察官を努めたアンドリュー・マッカシー氏はテロリストからの暗殺から身を守るため、何年も警備員を必要としているという。
もちろん、テロリストたちが裁判をきっかけにニューヨークで再びテロを起こそうと企むことは充分に予想される。裁判所付近の警備にかかる人員についても考慮が必要だ。
ちょっと素人が考えただけでも、これだけ弊害が見つかるというのに、いったいオバマ王は何故このような裁判をニューヨークのど真ん中でやりたがるのだろうか?
上記のアンドリュー・マッカシー氏は、オバマが一部のテロリストをアメリカ国内で審議するオバマの動機について、こんな恐ろしい説を紹介している。
氏によると、オバマはKSMをブッシュとの闘いにおける味方であるとみなしているのではないか。オバマはブッシュ政権によるKSMへの扱いを事実であれ想像であれ弁護の主体として、後にブッシュ、チェイニー、といった先の政権の高官たちを国際裁判所で裁きたいのではないかというのである。それによってオバマ王はオバマ王を指示する極左翼を満足させることが出来るからだと。
それが本当なら、オバマ王は国の安全よりも自分の政治権力のみに興味がある恐ろしい人間だということになる。
ところで、テロリストを民間の裁判所で審理し、もしも彼らが無罪になった場合にはオバマ政権はテロリストを国内で釈放するつもりなのだろうか? ホワイトハウスの記者会見において、ABCのジェイク・タッパー記者がその質問をしたが、報道官のギブスはその質問に答えず、本当のニュース局とは言えないと普段批判しているフォックスニュースのメイジャー・ギャレット記者から質問をとろうとした。ギャレット記者はすかさずギブスが答えなかったタッパーの質問を繰り返し、記者団から笑いがわき起こったという一幕もあった。
まったくいったいオバマ王はどこの国の大統領なんだ?


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恥さらしオバマ王、アメリカの原爆投下質問にしどろもどろ

オバマ王は日本での記者会見において、過去のアメリカによる日本への原爆攻撃に関して質問を受けた際、かなりしどろもどろな回答をして大恥を掻いたらしい。
パワーラインに実況の動画があるが、オバマがこういう厳しい質問を予測していなかったことは明白で、不意をつかれてかなりのうろたえぶりである。

オバマ:… さて、明らかに日本は広島と長崎という経験から独特な見解を持っています。そしてそれが首相がこの問題に深い関心を示す動機となっていることは確かでしょう。私も(被爆地である)二つの都市を将来訪問させていただく事は意味があり名誉あることだと思います。今ただちに旅をする予定はありませんが、確かに意味のあることです。
もうひとつ質問がありましたね。なんでしたっけ覚えてないんですが、北朝鮮についてでしたか?
質問:アメリカが核兵器を広島と長崎に落としたのは正しいことだったと思いますか?
オバマ:いや、三つに分かれた質問でしたよね。北朝鮮について質問しましたよね?

核兵器縮小を唱えているオバマ大統領のことだから、世界唯一つの被爆国である日本で、このような質問を受けることは充分に予測できたはずだ。もちろんいくらオバマが個人的にどう思っていようとも、アメリカの大統領が「原爆を落としたのは間違いだった」などとは死んでもいえないので、この質問は角が立たないように躱す(かわす)必要があるのは認める。が、同じ躱すにしてもやり方があるだろうが。質問の意味が解らなかったようなふりをして答えを逃げるなんざアメリカ大統領としての威厳のかけらもないではないか。
このことは日本のブロガーたちも気がついたようで色々なエントリーがあった。中でも九条バトルさんがその模様を詳しく紹介してくれている。

昨日の13日にあった鳩山首相とオバマ米大統領の日米首脳会談及びその後の共同記者会見の模様についてはみなさまご承知のとおりです。が、同記者会見後の質疑応答の部分で日本側の記者のひとりがオバマ大統領に「広島、長崎への原爆投下は正しかったとお考えですか?」という日米関係の現在(いま)と過去を考える上できわめて本質的で歴史的な質問を投げかけたこと。同大統領がそのエッセンシャルで、ある意味チャレンジングでもある同質問にどう答えたか、についてご存知の方はどれほどいらしゃるでしょうか? (略)

アメリカ・ニュージャージー州在住の作家、冷泉彰彦氏によれば、その質疑応答の部分は次のようなものであったということです。
同質問を受けた「オバマ大統領は、明らかに狼狽していました。『ずいぶん沢山の質問ですねえ』とふざけて見せ、『最後の質問は何でしたっけ・・・北朝鮮の問題だったかな?』と巧妙に話題を振って、見事に『北朝鮮の話』を延々として時間切れに持ち込んだのです。要するに質問への回答を拒否した形になりました。オバマ大統領という人のスピーチや、質疑応答での対処はずいぶん見てきていますが、こうした光景は異例です」。「その前の部分では、広島・長崎への訪問予定に関しては『短期的には予定はありません』としながらも『訪問ができたら大変な名誉です』という言い方で、『ニュートラル+やや前向き」の回答をしていましたが、『短期的には予定はない』という発言の部分については、『原爆投下の是非』への回答拒否と併せて、これも重苦しい瞬間でした」

何故かオバマ王のことを頭がいい人だと考えている人が多いが、オバマ王のやっていることを見ていると、とても賢い人のようには見えない。天皇陛下に土下座して媚びへつらう暇があったら(あ、土下座はしてなかったかな?)広島や長崎を真っ先に訪問し戦没者の冥福を祈るくらいすべきだった。過去の原爆投下については質問など受ける前に「あの戦争は悲劇だった。あれはまるで違う世界だった。しかし今は日本とアメリカというふたつの国が平和な友好関係を持つ事ができてとてもうれしい。今後は力を合わせて世界の核兵器縮小のためにがんばりましょう。」とかなんとか言って牽制しておけばよかったのだ。
当然されると予測できる質問に、明らかなうろたえぶりを見せ、全く用意していなかった様子をしっかり日本のニュース番組で放映されてしまうとは、無様だね。
オバマはまる一日にも満たない日本訪問で、さんざんアメリカ市民の顔に泥を塗ってくれた。これがアメリカ代表だってんだから、カカシ姉さんは情けないよ、全く。


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オバマ王天皇にお辞儀。日本人はうれしいかもしれないけど、、、

朝起きて、最初に見たニュースがこのロサンゼルスタイムスのブログエントリー、記事の見出しは「どこまで低くなるのか、オバマ大統領、日本天皇に深いお辞儀」。この「低くなる」というのは直訳だが、本当の意味は「どこまで下がり果てるのか」という悪い意味がある。
オバマ王のアジア巡り一週間の旅、その最初の国は日本。ま、今回の訪問で日米の関係にどのような影響があるのかは解らないが、どうもオバマって人は外交辞令に疎いようだ。
アメリカには皇室というものがない。アメリカは独立戦争でアメリカから皇室制度を廃止してしまったからだが、それでアメリカの最大の代表たる大統領は諸外国の皇室とは同等の立場にあると見なされる。アメリカの大統領夫妻は諸外国の王やお妃にお辞儀はしないというのが礼儀とされている。
ところが、オバマ王はこれまでにもサウジアラビアの王の前に膝まづいたりして、国内から多いに顰蹙を買った。その時は王の前でけつまづきそうになっただけだと見え透いた言い訳をしていたが、今回のお辞儀はまぎれもないお辞儀。どうにも言い逃れのしようがない。
日本人としては、アメリカ大統領が天皇に深々とお辞儀をしてくれるのはうれしいかもしれないが、同等の立場にあるはずの国の代表同士の会見なのだから握手と会釈くらいで良かったのではないか? オバマ王は日本の首脳がアメリカを訪問した時はずいぶんぞんざいな扱いをしたくせに、皇室って肩書きに弱いのかな。それにしてもオバマの側近には外交上公式儀礼を教えてくれる専門家がいないのだろうか?浅野内匠頭じゃないけれど、オバマは全くの田舎侍。他所に出て行く度に恥かくな。
ま、そんなことはいいとして、今回のオバマ王の日本訪問の目的は何なのか、勉強不足のカカシにはよく解らないので、色々詳しいことを書いているこちらのTNFUKというサイトでもご覧になっていただこう。


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オバマケアを盲信するのは危険

先日も引用したいじりめぐみさんが、またまたオバマケアに関する続編を書いている。しかもいじりさんはナイーブにもオバマの口車に乗せられて「がんばれよー。オバマー!!」などと応援までしているので、ここはカカシとしても反論しておかなければならないと義務感に燃えてしまった。
いじりさんは、「信じがたい医療保険の実態」という小題で現在のアメリカの保険制度のホラーストーリーをいくつか述べている、太り過ぎで保険を拒否された赤ちゃんの話とか、一度帝王切開をやった女性は避妊手術を受けなければ新しい保険に加入できなかったとか、いったように。
カカシも健康診断に行った場所のヤブ医者が「小児百日咳の後遺症の可能性あり」と一文書いたのが原因で保険加入を拒否されたことがある。びっくりして日本の母に電話したら「お前は百日咳など患ったことはない。」ときっぱり言われた。でも一度診断書に書かれてしまったものは、いくら誤診だと説明しても聞き入れられなかった。だから私は保険会社には少なからず恨みがある。
確かにアメリカの保険会社の審査のあり方には問題がある。アメリカの医療費が馬鹿高いのも問題だ。持病のあるひとたちの保険加入が困難であることも問題である。これらの問題は改正されるべきである。そのことに異存はない。
だが、それ以上に問題なのはいじりさんのようにオバマケアを支持するひとたちは、オバマケアになったらこのような問題は解決されるとナイーブに信じきってしまっている事だ。
いじりさんは肥満児が保険加入を拒否されたといって怒っている。いじりさん家族は大型家族らしい。

全員大型のいじり家が、もし今医療保険の審査を受けたら……
「あんたたち夫婦、おもいっきりメタボじゃないの! ブー」
「子供たちは? 12歳で170センチ! デカすぎ!
  7歳で35キロ!? デブすぎ! ブー」
……と、きっといとも簡単に却下されるんだろうなあ。
我が家はすぐにホームレスならぬ「保険レス」になること間違いなしだ。

もし大型家族がオバマケアによって差別されなくなるといじりさんが本気で信じているなら、カカシが以前に書いたこのエントリーをよくよく読んでいただきたい。

今回上院は肥満や喫煙といった不健康な行き方をしている人の保険料はそうでない健康な生活をしている人たちのそれより割高になるという提案をした。(略)
現法では、保険料を考慮するうえで、加入者の健康状態によって保険料を二割増し以上にしてはいけないことになっている。それが今回の提案ではそれが三割まで良いことになり、今後も政府の役人にはそれを五割以上引き上げる権限があたえられるというのである。

今回の下院の提案では肥満者や喫煙者の保険料は割高にはなっていないが、上院に行ったら先のような項目が付け加えられる可能性もある。オバマ王やペロシ議長の口車にのって全てを信じきるのは危険だ。
ではさらにいじりさんが説明するオバマケアの実態を読んでみよう。

「オバマ・プラン」の全貌

じゃーん。これが、オバマの医療保険改革の全貌! 名づけてオバマ・プランだ!
就任以来、公約の医療保険改革を熱く訴えてきたオバマ。 いまいち中身が見えていなかったのだが、 完成しました。オバマ・プラン! いじり訳でお届けします。
これでーす。
オバマ・プラン
安定と安心をすべてのアメリカ人に
保険を持っている人には、安心と安定を。
保険を持っていない人には保険を。
そして家族、ビジネス、政府のヘルスケアの費用を安くします。
――もし今あなたが医療保険を持っているなら
もっと安定と安心を。
持病を持つ人への差別をやめる。
病気や一番保険が必要なときに、保険会社が契約を破棄できないようにする。
病気になって破産しなくてすむように自己負担に上限をもうける。
マンモグラフィー(乳房撮影専用X線診断)や、インフルエンザ予防接種、糖尿病検査など、健康を促進しお金の節約になる予防医療のために費用を余計に払わずにすむようにする。
メディケア(高齢者と障害者のための公的医療保険)のお年寄りの処方箋支払い問題を解決する。
――あなたが保険を持っていないのなら
すべてのアメリカ人にクオリティーが高く、手ごろな保険の選択肢を。
「エクスチェンジ」という新しい保険マーケットをつくり、保険のない人や中小企業の人たちがプランを比較し、低価格で保険を購入できるようにする。
中小企業が社員に保険を提供できるように、また個人が保険を購入できるように税金を控除する。
手ごろな保険を見つけられない人には、公的保険オプションを与える。
新しいエクスチェンジがスタートするまで経済的に困窮していてシビアな持病を持つ人たちのために新しい低価格の保険を与える。
――すべてのアメリカ人に
わたしたちの家族のため、ビジネスのため、政府のためにヘルスケアの費用を制御する。
財政赤字を増やすことなく、費用は事前に支払われる。
独立した医師や医療専門家の委員会を設け、ヘルスケア・システムに無駄や不正がないか突き止める。
早急に医療過誤改革プロジェクトを発足させ、医師が医療過誤訴訟を恐れた防御的な治療をせずに患者を一番に考えた治療をできるようにする。
大きな会社の雇用者は、社員に保険を与え、保険購入可能な個人には保険加入を義務付け、改革の責任をみなで分かち合う。
これがオバマプランの全貌だ。

何もかも体の良い約束をしてはいるが、それをどうやって実行するのかというと話は全く別問題。自由市場を無視し消費者の支払う値段を下げ人為的に固定しても、医療にかかる費用は下げられない。コストが減っているわけではないのだから、その差額を誰かが支払わなければならない。それを民間の保険会社が持ったら即座に倒産してしまう。公営保険が持つとしたら保険料(税金)を引き上げるしかない。
だいたいお役所仕事のやることで予算内で収まったことなど一度でもあるのか? 絶対に赤字経営になって保険料は引き上げられる。国民は給料から少しづつ差し引かれるからすぐにはその値上げには気がつかない。かえるを除々に湯で上げるのと一緒だ。
それでも安い保険を国民に提供すると謳った以上、大幅な保険料つりあげが出来ないとなれば、医療サービスを縮減するしかない。医療提供の質はおち、患者は保険が降りるまで何週間も何ヶ月も病状が悪化するなか待つはめになるだろう。また、常に赤字体勢だから、治療しても見込みがないと思われる患者の治療は頭から拒否されるだろうし、個人的に不健康な生活をしていると政府に判断されたら罰金として保険料があがるかもしれない。公営保険をすでに取り入れているオレゴン州で癌の治療を申請したら、治療は拒否され代わりに安楽死なら保健がおりると推薦された恐ろしい話は以前にもした通り。

オバマプランは、今のアメリカ医療保険の問題をきちんと受け止めていてよろしい。
けど、本当に今まで以上に財政赤字ならずに実行可能なのだろうか?
本当に医療保険が安く手に入るようになるのだろうか?
共和党を納得させられるのだろうか?
デブでも保険に加入できる明日がくるのだろうか!!

Don’t hold your breath.  (息を止めて待たない方がいいよ。)


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何故アメリカ人は公営保健を嫌がるのか? アメリカの保険制度は壊れていない

オバマ王の「改正案」を受け入れる前に、我々が考えるべきなのは、1)現在の保険制度は大幅な改正を必要とするほど壊れているのかどうか、そしてそれが 2)オバマケアによって解決できるのかどうか、3)しかもそれを八兆ドルという国費をかけてまでやるほどの価値があるのかどうか、そしてこれが一番大切なことなのだが、4) オバマがこれほどまでに公営保健を強攻したい本当の理由は何なのか、ということだろう。それらを考慮に入れて、いじりさんが掲げた問題点を吟味してみよう。

「保険っていろいろありすぎちゃってわけわからないわ」

アメリカ人は選択が好きだ。ヨーグルトひとつとってみても、カカシが日本に住んでいた頃はヨーグルトは白いプレーンのものだけだったのに、アメリカに来たら、スーパーでは何種類ものフレーバーのヨーグルトが並んでいてびっくりしたことがある。
健康保険も同じで、自分たちに合った保険を、自分たちの経済状態に合わせた保険料と釣り合わせて選びたいという気持ちがある。健康で若いひとなら緊急時のみだけの保険料の安い最低限の保険でいいと思うかもしれないし、若い夫婦なら出産関係の保険が必要だし、子供のいる家族なら良い小児科を選べる保険が必要だし、老人のいる家族なら老人病も含み介護保険なども選びたいだろう。
それがオバマケアになると、どんな状況の人でもすべての人が全て同じ条件の保険に入る事になり、すべてのひとの保険料が同率になるという。ということは若くて健康なので最低限の保険に入っていた人や、今までなら保健も要らないと思っていたような人が、自分では使い切れない高い保険料を無理矢理払わされることになる。これって公平?

DVの犠牲者や、怪我をする可能性の高い仕事につく人たち、病気もちのみなさんは、保険に入りたくても保険会社に却下されるケースが多いとニュースで言っていた

保険会社も商売だ。医療費を支払う可能性が高い人ほど保険料が高くなるのは当然だし、命に関わるような危険な生活をしている人が時として保険を完全拒否されるということがあるのは仕方ないことだ。そういう人でも無差別に保険に加入させたら保険会社は倒産してしまう。
しかし自分の選択で危険な仕事をしていたり、タバコやお酒や麻薬などといった危険な生活を好んでしている人が保険に入れないのは仕方ないとしても、生まれつき持病があったり、自分が悪くないのに交通事故などで後遺症が残ったり、家庭内暴力の被害者などが保険に全く入れないとしたらこれは困りものだ。このへんは確かに改正が必要だろう。
問題なのは、オバマケアがこのいわゆる既存症状を持つ人々の問題をどう取り扱うのかということだ。オバマケアによると公営保険がこれらの人々を差別せずに加入させるのは当然だが、それと同時に民間の保険会社にも強制的にこれらの人々を加入させるべしという項目が含まれている。
オバマ王はよく、現在自分の入っている民間保険が気に入っている人は、それを変えずにそのまま保持することが出来ると言っている。だが、民間保険会社がこれまで個々に行って来た加入審査やケースバーケースの治療費支払いの審査を自分たちで出来なくなれば、これまでのような利益を得ることができなくなる。民間企業は公営保険のように経費が足りなくなれば税金を上げて補うなどということは出来ないのだから。

治療可能な病気にもかかわらず、医療保険がなかったり、あっても保険で払ってもらえなくて治療が受けられず死んでいく人口が先進国とは思えぬほど多いんだって

いじりさんはご存知ないようだが、公営保険をすでに起用しているイギリスやカナダでは、公営保健が必要な治療を許可するのを待っている間に「死んで行く人口が先進国とは思えないほど多くいる。」イギリスもカナダも民営保険は存在せず、保険が治療を許可しなければ自費を払っても治療を受けることは禁じられている。公営保険は常に財政難で治療を必要とする患者たちは何週間も何ヶ月も時には何年も治療を待って死んで行くのだ。ミスター苺のイギリス住まいの友達は、奥さんが呼吸器官の障害で手術を二年も待っているうちに亡くなった。
カナダからは、公営保険から治療許可が降りなかったか、順番を待ちきれなくなった患者達が国境を超えて毎年何万という数でアメリカの病院へ来て治療を受けている。アメリカの保険が公営化されることで、今一番怯えているのはお隣のカナダ人かもしれないのだ。イギリスでも、お金を貯めてインドや他のヨーロッパの国へ行って手術を受けるのが普通になっているという。
アメリカの制度は完璧ではないかもしれないが、アメリカで保険がなくて治療を受けられずに死んで行く人の数がこれらのヨーロッパ諸国よりも多いなどというのは事実無根だ。
また、私は日本の制度がアメリカに比べて優れているというのにもかなり猜疑心を持っている。日本では老人の介護に家族が疲労困憊するという状況がよく起きる。看病に疲れて親と心中したなどというニュースも何回か聞いたことがあるし、現在親の面倒をみているという女性の苦労話なども聞いている。
自宅療養でなく、運良く入院できても同じ病院に何ヶ月もいられないとか、家族が病院に付き添わなければならないとか、かなり病人の家族の負担が大きい。アメリカの病院なら病院の下働きの人がするような仕事を日本では家族が強いられている。日本の保健がそんなに立派なら、なぜそうした費用も保健が払ってくれないのだ? アメリカでは入院患者に家族が付き添うなど考えられない。
日本に住む私の知り合いに、重度の障害者を抱えた家族がいるが、金銭的な面で施設に入れることもできず家族が面倒をみている。しかし彼の両親もすでに70代で病気勝ち。これで両親が寝たきりになったり死んだりしたら、障害者の面倒は誰がみればいいのだろうか? 彼の施設への入院費は明らかに国民保険には含まれていない。
それに日本の保険料は個人の収入によって決められており、これは保険料というより税金だ。個人経営者は国民保険への加入は強制的にされるし、その料金もかなりの高額。それに日本の皆様は肌で感じているはずだが、以前より医療サービスは低下しているのではないか?
例えば昔なら65歳以上の老人は治療費が無料だったのに、今はいくらか払わなければならないとか。公営保険は強制加入だから保険料が上がってサービスが低下しても、それはやめて別の保険に入るというわけにはいかない。足りない分は民営保健に入っておくという方法もあるが、それでは二重に健康保健を払っていることになる。今後老人が増えていく日本で、このような保険だけだったら日本の人々は不安ではないのだろうか?
確かにアメリカの健康保険や医療制度には問題点は多くある。だが、オバマ王が口やかましく言うほど切羽詰まって大幅な改正をしなければならない状態ではない。しかもオバマケアは現在の状況を改善するどころか、かえって悪い状況を生み、それにかかる国費を考えると今やる価値は全くない。いや、それどころかやってはいけないことなのだ。
無論オバマ王が健康保険改正を強攻したい本当の理由は以前にも述べた通り、国民の医療をコントロールすることによって国民をコントロールすることにある。オバマにとって保険制度改正はファシズムを進めて行くための一つの手段に過ぎない。
アメリカ人が公営保険を嫌がるのは、オバマのそうした本心を国民が薄々感じ始めているからではないだろうか。


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オバマは非国民どころか反米主義者だ!

ブッシュ政権の時代に、アメリカのリベラルはブッシュとその政権をヒットラーやナチス党に例えて侮辱した。この比較は馬鹿げていたが、言葉の定義を不自然に拡大して、自分が賛成できないことはすべてヒットラーだナチスだと騒ぎ立てることによって元々の言葉を無意味なものにしてしまうのは、リベラルの常套手段だ。
だから、カカシがバラク・H・オバマのことをファシストだと言う時、私はこの言葉を軽々しくは使わない。また、私はオバマをヒットラーのようだなどと言うつもりもない。ヒットラーの狂気と邪悪さは独特であり、スターリンや毛沢東ですら足下にも及ばない。オバマは単にファシストであるという以外には気違いでもなければ邪悪でもない。
という前置きを済ませた後であえて言わせてもらうが、オバマ政権の政策を見ているとナチスとはいかないまでも、ファシスト社会の初期段階を見ているような気がする。
先日、カカシが尊敬する保守派哲学者のトーマス・ソール教授がジューイッシュワールドレビュー(Jewish World Review)に発表した Dismantling America(アメリカ崩壊)という記事を読んで、これは単に私がそういう気がするというだけではないと確信した。

ほんの一年前、選挙で選ばれたわけでもなく、議会の承認も得ていない大統領に任命されたというだけの、単なる「特別顧問」と呼ばれる政府の高官が一方的に
民間企業の重役の給料を五割から9割も削減する権利があるなどと、誰が予想しただろうか?

別の「顧問」がトークラジオを規制するとか、政府が新聞社を援助する、つまり新聞社の生存が政府の好むものを出版するかどうかにかかってくる、などということを言い出すと想像したか?
誰が命を救うために必要な治療を受けられるかどうか「専門家」で成り立つ審査会によって判断されるなど想像したか?
このどの話もアメリカに聞こえるか?
オバマ大統領はすでに国家警察の考えを話はじめている。我が国が二世紀以上もなくて済ませてきたものだ。(略)バラク・オバマが作る国家警察の役割とはなんであろうか? アメリカというより、どっかの独裁者たちの茶色いシャツ隊を思わせる。

またソール教授は、オバマによる過激派の任命も偶然ではないという。

アメリカの一般的価値観、特に成功するアメリカや世界に影響力のあるアメリカを拒絶するようなこういう人間を政府に取り入れることほどオバマの生涯にわたるパターンに即したものはない。

ソール教授ほどの一流の哲学者が現大統領に対してこのような手厳しい批判をするのも珍しい。だが、オバマ王に至っては教授の批判は正当である。

最初の年に議会に二つの決議案を強引と通そうとした行為ほど、オバマ大統領自身の伝統的なアメリカの価値観への軽蔑心を象徴するものはない。どちらの法案も1000ページ以上もあり、議論どころか読む暇もないほどせかされた。人々は目覚め始めたせいか、最初の一つだけしか成功しなかった。アメリカがひとつひとつ崩されて行くなか、完全崩壊するまでに充分な人々が目覚めるかどうかは、また別の話だ。そしてそれがこの世代に課された最大の質問だろう。

アメリカよ眼を覚ませ! オバマがアメリカを破壊するのを阻止するのだ! アメリカ崩壊後にオバマ理想のファシスト王国を作らせてはならない!


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