私は以前からコネチカット州で三人の元女子高校陸上選手たちが男子生徒の女子競技参加を巡って起こした訴訟を追ってきている。この訴訟は去年の9月、一旦は棄却されたが、本日少し進展が見られた。(過去のエントリーはこちら、女子競技に男子が参加するのは不公平だと訴えた女子高選手の記事、新聞社が勝手に「男子」を「トランスジェンダー」と書き換える – Scarecrow in the Strawberry Field (biglizards.net))
先ずこちらロイターの記事から。翻訳はDeepL
トランスジェンダーの生徒が女子高のスポーツに参加することを認めるコネチカット州の政策を争った訴訟について、連邦控訴裁判所は1日、再検討に同意した。
昨年9月に3人の裁判官からなるパネルが審理していたこの訴訟について、ニューヨークを拠点とする第2連邦巡回控訴裁判所の全裁判官が今後、弁論を行うことになる。
同裁判所は12月、トランスジェンダーのスプリンター2人と競うことを義務付けたため、同ポリシーによって勝利とスポーツの機会が奪われたとするシスジェンダーの女子生徒4人の訴えを退けた。(略)
3人の裁判官で構成される委員会の議長を務めるデニー・チン巡回裁判官は9月、原告4人は全員が定期的に州のトラック選手権に出場し、何度も1位になったため、機会を奪われたとは言えないと述べた。
しかし、同裁判所では、裁判官の過半数が賛成票を投じたというだけで、再審理の理由は明らかにしなかった。
記事をそのまま訳してるので「シスジェンダー」などという侮蔑語が含まれているが、まあそれは無視するとして、これは言いニュースだ。何故裁判所が一旦棄却した訴訟を再審理することにしたのか、記事にもある通りその理由は明らかにされていない。
この訴訟が起きた当初、私は男子の女子スポーツ参加に抗議を高校生の女子たちだけに任せておいて良いのかと批判したが、最近になってやっと現役の女子アスリートたちがこの問題について声を上げるようになった。
男子選手リア・トーマスの水泳大会を批判する勇気ある女性
去年の水泳の全国大学大会の女子数種目で金メダルを取った男子リア・トーマスについて、彼との競争を余儀なくされたライバル選手の女性が、女子たちは男子と競争させられただけでなく、更衣室でトーマスの性器露出というセクハラにまで甘んじなければならなかったと涙で訴えている。
この勇気ある女性はライリー・ゲインズさん。彼女はケンタッキー大学で12回NCAAオールアメリカンに輝いた水泳選手である。
彼女は当初、リア・トーマスの件について誰かが抗議してくれるのを待っていたが、結局自分らが声を挙げなければ誰が挙げるのだと気がつき、今声を上げることにしたと言う。
ゲインズさんは去年、ペンシルベニア男子水泳部で三年間過ごした後、女子として競技に参加したリア・トーマスと対決させられたのだが、女子選手たちは男子が女子競技に参加し、更衣室も共有することになることについてどう思うかなどという質問は一切されなかったという。
私は、誰かが、例えばコーチとか他の選手とか全国大学競技協会の誰かが私たちのために何か言ってくれると思ってました。
ゲインズさんは現在 Independent Women’s Forum の代表として声を挙げている。
でもその時気が付いたのです。女子選手として、この不正を体験した者として、ガスライティングされ脅迫され沈黙に追い込まれた女性達のためにも、この壇上を使って声を上げることは私の義務だと。
ガスライティングとは以前にもお話したが、昔の映画「ガス灯」から来る言い回しで、妻の財産を横取りしようと夫が妻を狂気に陥れようとする行為を描いたもの。夫は出かけると称して家の屋根裏に隠れ、妻の持ち物の位置を変えるなどして、妻が自分の正気を疑うように仕向けた。当時の家は灯をガスで灯していたため、ガスを灯したり消したりする度にガス灯の炎が揺れることから、誰もいないはずの家で誰かがガスを灯していることに妻が気付くという設定。
今では誰もが異常である行為をあたかも正常であるかのようにふるまい、異常であると考えることこそ狂気であると相手に信じ込ませようとする行為を指す。
ゲインズさんによれば、もっともトラウマとなった体験はロッカールームでのことだという。女性達はトーマスと更衣室を共有するのは嫌だったが、苦情を言うのが怖くて言えなかった。この事実が女子たちの競技に悪影響を及ぼしたことは言うまでもない。更衣室の裸の男がいたことは彼女達の精神を乱しし競技に集中することが出来なくなった。
「ズボンを下げて男性器を晒した男が私たちが着替えるのを見てるんですよ、気が動転しますよ。」
バイデン爺はトランスジェンダー活動家らに迎合するために男女の平等を守るためのタイトルIXを書き換えて、自分が望む方の競技に参加できるようにしようとしている。
ところでゲインズさんは実はトーマスとは200メートル自由形で同点だった。にもかかわらず表彰式ではトーマスが壇上にたちメダルを受賞した。なぜなら協会はトーマスの姿を写真に撮りたかったからだ。
その時私は、女性として、女性はバカにされてると感じました。私たちは、ある男の感情やアイデンティティを確認するための写真撮影に還元されていたのです
こんなに女をバカにした話があるか?
ゲインズさんはケンタッキー大学から最優秀女子選手としてノミネートされたが、ペンシルベニア大学がリア・トーマスをノミネートしたことを知って大打撃を受けた。これでは他に頑張っている女子たちはどうなるのだ?
何故政治家たちはこんなことを許しているのだ?
私は神の居ない世界に生きているような気がする
と嘆く。