本当の無差別攻撃、過去の戦争に学ぶ

イスラエルのレバノン侵攻にしても、英米のイラク侵攻にしても、非戦闘員の民間人が多く巻き添えになるような英米やイスラエルのやり方に問題があるという批判が多く聞かれる。ひどいひとになると、テロリストとそれと戦っている英米イスラエルといった主権国家とが道徳的に同率であるとすらいう。そして「無差別攻撃」だの「虐殺」だの「大量殺人」といった衝撃的な語彙を振り回し、「罪のない女子供が犠牲になっているのに、、、」と騒ぎ立てるが、女子供を盾にしてそのスカートの影に隠れてロケット弾をうってくるテロリストへの批判はきかれない。

こんないい方はしたくないが、2週間に渡る空爆で出た民間人の死者が600人程度ですんだら、普通なら付帯損害としては非常に少なく十分に許容範囲であると判断されるべきである。だが日本も欧米のメディアもこの程度の数で大騒ぎする。まだ始まったばかりの戦争を「泥沼」とよんだりする。現代人は平和ぼけが行き過ぎて、そう遠くない自分らの歴史すら忘れてしまったようだ。

非戦闘員をわざと犠牲にしたロンドンやドレスデンの空襲、非戦闘員の犠牲にむとんちゃくだったアメリカ軍による東京や他の地方都市への空襲など、非戦闘員への配慮がないとどういう犠牲者が出るのかここでちょっと振り返ってみよう。
ドレスデン

ドレスデン爆撃(ドレスデンばくげき、独:Luftangriffe auf Dresden、英:Bombing of Dresden)とは、第二次世界大戦において米軍と英軍によって1945年2月13日から14日にかけて、ドイツの都市ドレスデンに対して行われた無差別爆撃を指す。この爆撃でドレスデンの85%が破壊され、3万とも15万とも言われる一般市民が死亡した。第二次世界大戦中に行われた都市に対する空襲の中でも最大規模のものであった。

ソ連軍の侵攻を空から手助けするという一応の名目はあったが、実際は戦略的に意味のない空襲であり、国際法にも違反していたことから、ナチスの空襲を受けていたイギリス国内でも批判の声が起こったという。

東京大空襲

東京大空襲(とうきょうだいくうしゅう)は、第二次世界大戦中アメリカ軍により行われた東京に対する空襲のうち、1945年(昭和20年)3月10日と5月25日のものを一般的に指す…8万人以上(10万人ともいわれる)が犠牲になり、焼失家屋は約27万8千戸に及び、東京の3分の1以上の面積(40平方キロメートル)が焼失した。

ロンドンでもドイツ軍による無差別攻撃でかなりの被害があったのだが、その数の詳細が今手に入らないので省いておく。

米軍によるイラクでの空爆でも、イスラエルによるレバノン空爆でも、民間人の被害者数は第二次世界大戦の時とは比べ物にならないほど低い。この数だけみてもアメリカ軍やイスラエル軍がむやみやたらな攻撃をしていなことが明白なはずだ。この話をしたら、現在のイスラエルにはドレスデンや東京やロンドンの空襲の時のような武器をもちあわせていないからだなどととんちんかんなことをいう人がいて笑ってしまった。何かと普段はイスラエルが核兵器を持っていることを批判する人々が、こういう肝心な時にその存在を忘れてしまうようだ。第一、現代の武器は核兵器でなくても十分に広島や長崎の何百倍の威力を持つ武器が存在する。アメリカやイスラエルがイラクやレバノンをがれきの山にしたければ、いますぐにもそれは可能だ。

やろうと思えばやれることをしないのは、そうする意志がないという証拠なのだ。

私は何かというと過去の衝撃的な歴史の語彙だけを取り出して、あたかも現在の状況が過去と同じようにひどいという表現をするメディアのやり方には非常に腹がたつ。それは現在の状況を誤って判断するだけでなく、過去の悲劇を過小評価することにもなるからだ。

イスラエルのパレスチナ人への対応をナチスドイツと比べるのは犠牲になった六百万のユダヤ人への冒涜だ。イラクをベトナムと比べるならベトナムで亡くなった何十倍ものアメリカ戦士への侮辱だ。レバノンでの数百人の死とたった一日で8万人の犠牲者を出した空襲とを同じ形容詞であらわすなら、第二次世界大戦で犠牲になったドイツ、イギリス、日本の一般市民の命などレバノン人とは比べられないほど価値が低いといってるのと同じだ。

私はイラクやレバノンの状況が深刻ではないというつもりはない。私がいいたいのはことの状況は正しく把握すべきであるということだ。劇的な効果を狙うためにやたらな形容詞を使うことは、かえって現実を見失い、ひいてはただしい対策を講じる障害へとつながるのである。


View comments (11)

シアトル、イスラム教暴徒ユダヤ教センターで乱射

以下CNN/APより

ユダヤ関連施設に乱入し無差別乱射、死者 シアトル

2006.07.29
シアトル——米連邦捜査局(FBI)などによると、西海岸のワシントン州シアトルにあるユダヤ人連盟の関連施設内で28日、無差別の乱射事件があり、1人が死亡、少なくとも5人が負傷した。男の犯人は逮捕された。
犯人は乱射前、「イスラエルに腹が立っている、米国のイスラム教徒だ」と発言したとの目撃者情報がある。警察はこの事実を確認していない。FBI当局者は、同施設に敵意を持つ単独犯の行動と理解している、と述べた…
米治安当局は、レバノン情勢の悪化を受け、米国内のユダヤ人団体などに警備に留意するよう勧告していたという。
調べによると、犯人は、同施設の従業員が暗号のコードを打って施設内へ入る後に続いて、乱入、乱射した。シアトル市警幹部によると、犯人は自ら警察に電話した後、連盟施設内から出てきたという…

記事を読む限り組織的なテロというより、個人的な行為のようだが、世界各地でユダヤ人はかなり注意を払う必要があるだろう。こういう攻撃はイスラエルとヒズボラの戦争が続く限りあちこちで起きるはずだ。
よくイスラエルとイスラムテロリストをどっちもどっちだという人がある。だが私はイスラム教の自爆テロの話はきいたことがあるが、ユダヤ人が爆弾しょってレストランで自爆したなんて話はきいたことがない。ユダヤ人が全くテロ行為をおかしたことがないとはいわないが、それは個人的な過激派の行動で、ユダヤ社会は糾弾する。イスラム社会はこういう行為を奨励する。この差は大きいと思う。
たとえばアメリカでは911の直後、アメリカ在住のイスラム教徒たちが街に繰り出してお祭り騒ぎをした時ですら、モスクが焼かれたとか、イスラム教徒がリンチにあったなんて話をきかなかった。アメリカのイスラム教市民団体でCAIRというイスラムテロリストの看板団体が、ヘイトクライム(憎しみの犯罪)だと言ってアメリカ各地でイスラム教徒が襲われたという話を発表したが、どれもこれも彼等のでっちあげだったことが後になって暴露されている。
文明社会は戦闘員と非戦闘員を区別するが、イスラム過激派の野蛮人にそのような区別はない。彼等にしてみれば同族のすることはすべて連帯責任。だから自分らの女子供を平気で巻き込むし、相手の非戦闘員は戦闘員より容易な標的として利用する。
なぜか文明人は非戦闘員の犠牲を嫌うので、テロリストたちは自分らがわざと巻きこんだ非戦闘員の犠牲者の写真をメディアに売り込み自分らも犠牲者を決め込む。テロリストたちは文明社会のこのような気持ちを弱さと勘違いしている。我々が非戦闘員を殺すまいと自制することが臆病な心なのだと考えるのだ。
だが文明国のこのような騎士道、日本でいうならば武士道は、我々の弱さではない。英米が率先したイラク戦争や、イスラエルのレバノン戦争がそれを物語っている。
私は世界各地、特にヨーロッパなどでイスラム教徒が暴走してユダヤ人を襲うようなことがないことを祈る。これはユダヤ人への身を案じるのもそうなのだが、行き過ぎると本当に傷付くのはイスラム教徒のほうだからだ。イスラム系移民が諸外国で勝手なまねができるのは、その国の人々の寛大な自制心が働いているからである。その自制心をやたらに試すのは非常に危険なことだ。


View comment

ゲーム感覚でする戦争

どうもここ数日のアメリカや日本のメディア報道をみていると、同じパターンに気が付く。それはイスラエルの勢力がヒズボラに比べて不均衡に優勢だから不公平だというのである。人によってはイスラエルの犠牲者よりもレバノンの犠牲者のほうが多いからイスラエルが一方的に悪いのだという訳の分からないことをいったりする。
これがサッカーの試合ならイスラエルチームの選手は11人だがパレスチナチームは6人というのであれば確かに不公平だ。しかしこれは戦争だサッカーの試合ではない。(サッカーの試合でも圧倒的に強いブラジルチームと日本が試合をする時はブラジルチームは9人でやるなんてルールも存在しないから、全く均衡な試合などスポーツでもありえない。)
戦争の目的は味方の被害を最小限におさえて相手の損害を最大限にして勝利をおさめることにある。いったいどこの世界に敵と互角の戦力で戦わなければならないなどという規則があるというのだろう。そんな規則はジニーバ協定にも書かれていない。
自国に圧倒的優勢な戦力があるのに、敵にあわせて互角の戦闘をして味方の被害を増やすような司令官がいたら今すぐ切腹してもらいたい。戦争をゲーム感覚でするひとたちの思想にはどうもついていけないな。


View comments (2)

イスラエル侵攻にたじたじのパレスチナ

昨日もちょっと紹介したが、今回のイスラエルのガザ侵攻に対するパレスチナ側の反応は情けなさを通り越して滑稽でさえある。

多々の隊に属する覆面の民兵たちがガザしないのあちこちで防御体制をとり、通りかかる自動車にヘッドライトを消すように指示した。

第二次世界大戦当時じゃあるまいし、裸電球に袋かけてカーテン引いて防空ごうにはいっていた時代の戦争じゃないちゅうの! イスラエル兵は闇の中でも丸見えのナイトガーグルをつけている。車のヘッドライトを消したくらいでイスラエル軍から隠れられるはずがない。またパレスチナの民兵たちは町のあちこちに砂袋を積んでみたり、ガソリンに浸したタイヤに火をつくて道路にならべてみたりしている。これは紀元前の戦争か! 攻めるくるのは戦車だぞ、馬に引かれたチャリオットじゃないんだぞ、あほ!

イスラエルの戦車

イスラエルの戦車、チャリオットじゃないよ


しかしもっとおかしいのはハマスの連中がイスラエルの強行な反応に完全に困惑している姿である。なぜたったひとりの19歳のぺーぺー兵士のために、橋を三つも落とし、発電所をすべて破壊し、ガザをがれきの山とも化す勢いで攻めてくるのか、ハマスには全く理解できないようだ。
争いを避けるために、ハマスはパレスチナの独立を求めると発表することで暗にイスラエルの存在を認めるような発言をしたにも関わらず、イスラエルはギラード·シャレット一等兵の返還以外は聞く耳持たない強硬姿勢を崩さず、昨晩だけで9発のミサイルを打ち込み、シリアのサダト大統領がハマステロリストをかくまっているとして、家の上空を低空飛行するなどしてソニックブームがいくつも聞かれたほどだという。(以下CNNより

シリア国営テレビは、イスラエル軍戦闘機の「敵意ある挑発的行為」にシリア空軍が対応したことを伝えたものの、イスラエル軍戦闘機がアサド大統領の宮殿上空を飛行したことには言及しなかった。イスラエル軍は飛行を認めている。イスラエルのテレビ報道によると、アサド大統領は当時宮殿内にいた。

これにうろたえたハマス政府の要員は人質とイスラエルに収容されている収容者との交換は論理的だと語った。ハマスがいまさら人質交換などという条件を出せる立場かとあきれるのだが、彼等がこのような考えを持つのも正直いって無理もない。これまでイスラエルはずいぶんとパレスチナとの『平和交渉』で妥協をしてきた。これまでにも何度もパレスチナ収容者何百人とひきかえにイスラエル兵数人の交換がおこなわれ、時としてはかえってくるイスラエル兵が遺体であったことさえある。そういう妥協を何度も繰り返してきたイスラエルの態度が今度だけは違うなどということをハマスが予測できなかったとしても無理もない話である。
リンクはみつからないのだが、今朝読んだAPの記事では、イスラエルがいますぐ攻撃をやめないなら、もっと多くのイスラエル兵を拉致するとハマスの連中はいきまいた。現にハマスはウエストバンクから二人の入植者を誘拐し、一人をすでに殺害したと発表している。これではやることが逆である。一人の一等兵でこれだけキレてるイスラエルをもっと刺激してどうするの? あんたら自殺願望? ってテロリストには野暮な質問、、、

パレスチナの消息筋は、ヨルダン川西岸ラマラで閣僚4人と議員4人がイスラエル軍に拘束され、財務当局者が取り調べを受けたと伝えた。イスラエルのメディアによると、エルサレムを含む各地で実施されたハマス議員の一斉検挙で、ジェニンでも2人が拘束された。イスラエル軍は何もコメントしていない。

パレスチナがイスラエル市民二人を誘拐している間にイスラエルはパレスチナの政治家8人を拘束。これではパレスチナ側の人質には何の価値もないことになる。パレスチナが生き延びる道はただ一つ。シャレット一等兵を無傷で返還し、誘拐した市民の身柄も引き渡し、地面におでここすりつけて無条件降伏して命乞いをすることだけだ。
イスラエルも今回という今回は最後まで断固と戦ってもらいたい。これまでの妥協がここまで事態を悪化させたのだから。今度は絶対にひかないでほしい。
国際社会はいつもどおりイスラエルの自制を求めているが、イスラエルはイスラエルの存続を第一に考えるべきだ。諸外国が何をいっても耳など傾ける必要はない。がんばれイスラエル!

砂袋を飛び越えるマーカバ戦車

砂袋を飛び越えるマーカバ戦車


これは特撮ではない。


View comment

イスラエル、ガザ侵略間近か?

アップデート イスラエル、ガザ侵略開始する! 下記参照:
だからいわんこっちゃない。イスラエル相手に今さら誘拐だの脅迫だの通じるわけがないのだ。それどころかそんなことをすればかえってイスラエルに強行手段を使わせる大義名分を与えてしまうぞ、とカカシが警告したのに。

パレスチナは25日に壁の下に穴を掘ってイスラエルに侵入。イスラエル兵2人を殺害のうえ1人を拉致して逃げた。パレスチナはこの人質とひきかえにパレスチナの囚人をイスラエルから解放せよと要求していたが、イスラエルはそんな要求を飲むかわりにガザ地区に向かって空爆攻撃をはじめた。
イスラエル、ガザ地区に空爆続行=橋を爆破

【ライブドア・ニュース 09月27日】− AP通信によると、イスラエル軍は27日早朝、ガザ地区北部の3カ所に対してミサイル攻撃を行ったと発表した。同軍は、パレスチナの過激派武装勢力がイスラエルに対するロケット攻撃の際に利用する進入ルートを遮断するためとしている。パレスチナ自治政府筋によると、ミサイル1発がベイトハヌーン近くの橋を破壊したとしており、現時点では負傷者や被害の報告はないとしている。

ガザからイスラエルが入植者を撤退させた時から、いずれはこういう日がくるだろうと私は思っていた。親イスラエルの間ではガザからの撤退に反対する声は多く聞かれたが、私は撤退には賛成だった。その理由は二つある。

1)パレスチナ市民のイスラエル人への憎しみが消えないのは、パレスチナ領ではどこへ行き来するにもイスラエル軍による検問所を通らなければならないことが大きな原因である。これはパレスチナ領内にすむイスラエル市民を守るためでもあるのだが、パレスチナ市民にとっては占領軍による弾圧の象徴として毎日思い知らされるわけである。だが、イスラエルがガザやウエストバンクから撤退することで、パレスチナ人が毎日イスラエル兵と顔をあわせることがなくなれば、次第に自分達がイスラエルに弾圧されているという意識が減ってくるのではないかと私は考えた。

また、イスラエル軍による統治がなくなれば、必然的にパレスチナ市民はパレスチナ市民の手で政をせねばならず、何でもかんでもイスラエルが悪いとは言ってられなくなる。それで暴力ばかりで統治のできないハマスのようなテロリストはパレスチナ市民から見放され、パレスチナはついにテロを拒絶しイスラエルとの平和共存を考えるようになるはず、、

2)もうひとつの理由はイスラエル側からみて、ガザの入植者は人質同様である。ガザのパレスチナ人から攻撃を受けても、イスラエル市民の犠牲を考えるとなかなか思うように応戦できない。だが、ガザにイスラエル人が全くいなくなれば、攻撃された際、ミサイルでもなんでも遠慮なく撃ち込める。
パレスチナ市民はハマスを政権に選ぶなどして、テロを拒絶するどころかテロを迎え入れてしまった。だがそのおかげでいまやパレスチナ財政は破産状態。市役所の役員も警察も給料を何か月ももらっておらず、この間は暴動が起きたほど。それでいながら性懲りもなくイスラエルを攻撃するハマスらのばかさ加減たらない。

イスラエルは人質の命を大切に思っていはいる。だが彼等の「交渉」はいますぐ人質を引き渡さなければ、攻撃を激化するぞというもの。これまでのようなあまっちょろい人質交換などではない。いやはやパレスチナはどう出るのかみものではあるが、化学/生物兵器を使うなどということは絶対にやめてもらいたい。もし彼等が本当にWMDを持っていてそれを使ったりすれば、それこそパレスチナは最後である。

パレスチナにそんな武器がないことを祈るのみだ。

アップデート
イスラエル、いよいよガザ侵攻開始する
日本語の記事はこの程度しか見つからないが、一応抜粋を引用すると、、

エルサレム(CNN) イスラエル軍は28日未明、パレスチナ武装組織に25日に拉致されたイスラエル兵ジラド・シャリットさん(19)の引き渡しを求め、ガザ地区南部に侵攻した。複数の目撃者によると、イスラエル軍はガザ市内の発電所や橋2カ所を標的に空爆を実施。パレスチナの通信社ラマッタンは、炎上する発電所の映像を伝えた。(略)
シャリットさん拉致事件をめぐるイスラエルとパレスチナの緊張が高まるなか、イスラエル軍は戦車とともにガザ地区との境界線に集結している。ガザ地区内では、イスラエル軍戦車や装甲車の走行を妨害し、武装勢力に隠れ場所を与えるため、主な道路に砂が積み上げられた。

この「主な道路に砂が積み上げられた」というのには笑っちゃうんだけど、イスラエルの戦車が砂袋なんかで避けられると思っているのかね。APの記事に書かれているパレスチナの反応はもっと面白い。(訳:カカシ)

多々の隊に属する覆面の民兵たちがガザしないのあちこちで防御体制をとり、通りかかる自動車にヘッドライトを消すように指示した。

あのねえ、第二次世界大戦じゃあるまいし、ヘッドライトを消したくらいでイスラエル軍から隠れられるとおもってるのかね、時代遅れも甚だしい。
イスラエルの侵攻に慌てたハマスは、イスラエル承認への政策に賛成したと発表したがイスラエルはテロリストとは交渉しないという強固な姿勢をくずさず、パレスチナがイスラエルの怒りを沈めるためには人質を返す以外に道はないようだ。

すでにイスラエルは9つのミサイルを打ち込んでおり、パレスチナ領内の電力はイスラエル発電所からくるものしか残っていない。イスラエルは好きな時にパレスチナの電力をとめることができるのだ。
パレスチナよ、いますぐ降参して、人質を返却せよ。君たちが生き残る道はほかにない。


Comment

パレスチナの綱渡り

ミスター苺ば、「数週間のうちにイスラエルがガザに核兵器を落とす可能性がでてきたね。」というので、え〜なんで〜?! と振り向くと、後ろでコンピューターとにらめっこしているミスター苺がこのパワーラインの記事(英語)を読んでいた。
今朝化学兵器が大量破壊兵器に含まれるという話をしていた矢先だが、エルサレムポストによると、パレスチナのテログループのひとつアルアクサ·マータイヤー·ブリゲードが20種類の生物/化学兵器を開発しすぐにもイスラエルに向かって使用する用意があると発表したのである。
このグループはパレスチナ政府のアッバス会長が所属する党に属している。ガザ市内で配られたビラには、グループはこれらの兵器を長距離ロケットにつけてイスラエル領内に毎日撃ち続けるつもりであり、もしイスラエルの兵士たちがガザを侵略するならばこれらの武器をつかって応戦するつもりであると書かれている。
パワーラインのジョンはこれはパレスチナ側のはったりであろうと書いている。昨日ガザから数人のテロリストが壁の下から穴を掘ってイスラエル領に侵入し2人の兵士を殺し1人を拉致するという事件が起きた。その時の応戦で3人以上のテロリストが殺されている。(産経の記事では2人になっているが、、)
イスラエルのガザ撤退後最大のパレスチナによる攻撃だとあるが、結局はパレスチナがいつもどおりさんざんな目にあっただけだ。むろんこのことに関するイスラエルの対応は素早い。

イスラエル軍は同日、行方不明となった兵士の捜索のためとして、衝突現場近くのガザ地区内に侵攻した。

イスラエルのオルメルト首相は25日、「ハマス内閣に(事態の)責任がある」と述べ、ハマス主導の自治政府内閣に対し、一層の強硬策をとることを示唆した。また、同首相は拉致された兵士の解放について自治政府と交渉しないと表明。同国のペレツ国防相は同日、兵士が無事に解放されない場合、報復攻撃を行うと警告した。

だからこそパレスチナ側は攻めてきたら大量破壊兵器を使うぞとはったりを言っているのであろう。イスラエルに向かって毎日的外れのロケット弾をうち続けているくせに、いまさらしらじらしいことをいうもんだ。
しかしパレスチナ人てのはどうしてこうバカなのかね。イスラエルはパレスチナに大量破壊兵器などないことは百も承知だろう。パレスチナの連中が大量破壊兵器を開発していることを有能なイスラエルの諜報部に勘付かれないはずはないからだ。だが、こんなことを大げさに発表してしまえば、イスラエルが大掛かりな先制攻撃をする大義名分を与えてしまうではないか?
イスラエルには核兵器があるのだ。もうちょっと考えてから行動できないのかね。


Comment

カナダのテロ未遂事件アップデート

先日私はカナダのテロ事件未遂事件を考えるで、私はイラク戦争に参加していなかったカナダがなぜテロの標的になったのだろうと書いたが、、極東ブログにことの詳細が載っているのでちょっと拝借したい。
どうやらテロリストたちは、カナダ軍をアフガニスタンから撤退させるのが直接の目的だったようだ。

カナダで今月3日、大量の爆発物を準備してテロを計画したとして中東・南アジア系の若者ら17人が一斉に逮捕された事件で、グループが首都オタワの国会議事堂を襲撃して、政治家を人質にアフガニスタンに派遣されているカナダ部隊の撤退を要求する計画を立てていた疑いがある、と地元メディアが伝えた。

また逮捕されたテロリストたちのうち一人がカナダ軍の予備兵の訓練を受けており、もう一人は航空機操縦の訓練をうけていたというのが興味深い。また突撃やるつもりだったのかね、芸がないな。

トロント──カナダ南部トロント市内などで先日一斉逮捕された、アルカイダに同調する少年5人を含む17人について、国営カナダ放送協会(CBC)は7日、法廷文書の内容として、容疑者らの中にテロ攻撃を目的として航空機の操縦を学んでいた者がいたと伝えた。
CBCによると、逮捕者の1人アミン・モハメド・ドゥラニ容疑者(19)は、トロントのカレッジで航空機操縦訓練プログラムを受講していたが、当局の関心を引くことを恐れて途中で辞めたという…
一方、AP通信はカナダ軍関係者の発言として、議会襲撃や首相を含む政界指導者の斬首を計画していた容疑者の1人、アブドゥル・シャクールことスティーブン・ビカシュ・チャンド容疑者が、武器関連訓練を受けた元予備兵であることが判明したと伝えた。チャンド容疑者はトロントの予備兵部隊であるロイヤル・カナダ連隊に所属していたという。

こうしてみると、この事件未遂で終わってくれたからいいようなものだが、実際におきていたら大変なことになっていた。
ところで、この犯人たちは先にアメリカで逮捕されたテロリストともつながりがあった。アメリカの諜報がカナダに提供されたことが、カナダのテロリスト逮捕にも役に立っていただろうことは容易に推測できる。もし、アメリカのテロリストが米民主党が批判的なNSAのテロリスト盗聴作戦によって捕まっていたとしたら面白いことになる。カナダ政府はなにかとアメリカの対テロ戦争に批判的だが、今回のことで多少は目をさましてくれただろうか。
それにしても、アメリカの保守派はアメリカの南の国境警備のことばかりうるさくいうが、北の国境もかなり危なくなってきたようだ。


View comment

疑わしきは罰するメディア その1

アップデート下記参照
ハディーサの件にしても、この間のガザの浜辺で民間人が流れ弾にあたって多く犠牲になった事件にしても、どうも世界の主流メディアはテロリスト側の肩を持ち過ぎる。事件の真相がまだはっきりしないうちに、どうしてこうも彼等は一方的に片方のいい分を信じて、あたかもそれが事実であるかのように報道するのだろうか。
まずガザ事件から分析してみよう。産經新聞の記事から引用してみる。

イスラエル軍は9日、ガザ地区北部のビーチを砲撃し、海水浴に来ていた家族連れのパレスチナ人ら7人が死亡し、約40人が負傷した。イスラエル紙ハアレツ(電子版)などが伝えた。パレスチナ自治政府を主導するイスラム原理主義組織ハマスの軍事部門は同日、停戦を破棄し、イスラエルに対する攻撃を再開すると宣言した。ガザからの報道によると、死者の中には、海水浴に来ていた女性や子供が含まれている。イスラエル軍は一般市民が犠牲となったことに遺憾の意を表明。同軍司令官は、事実関係の調査が終わるまで、ロケット弾攻撃を阻止するための砲撃などの中止を命じた。同軍は「誤射の可能性がある」としている。

とイスラエルの砲撃だったと断言しているが、この記事をよくよく読んでみると本当にイスラエル軍は自分らの非をみとめているのか定かではない。記事のなかで、『同軍司令官は、事実関係の調査が終わるまで、ロケット弾攻撃を阻止するための砲撃などの中止を命じた。同軍は「誤射の可能性がある」としている。』とあるが、事実関係の調査も終わらないうちにイスラエルが自分らの非を認めるとは思えないし、イスラエル軍が誰による『誤射』だといっているのかわからない。
しかし、APの記事を読んでみるとことの真相がもう少しはっきりする。

Israel’s military chief said the killings may have resulted from a misfired Palestinian rocket. Palestinians insisted they were caused by an Israeli artillery shell.

(訳:イスラエル軍は殺害はパレスチナのロケット弾の誤爆発の結果かもしれないと述べた。パレスチナはイスラエルの砲弾によるものだと主張している。)
つまり、確かにイスラエル軍はこの事件は『誤射』の可能性はあると認めて入るもの、誤射をしたのはイスラエルではなくパレスチナである可能性が高いと発表しているのである。それを無視して産経新聞はあたかもイスラエルが自分らの誤射を認めたような報道をしている。
それに産経の記事をもっと深く読んでいると変なことに気が付く。 

ハマスは過去約16カ月にわたり、停戦状態を維持してきたが、その一方で、対イスラエル武装闘争方針を堅持し、米欧などからの武装解除の圧力には応じない姿勢を示していた。

ハマスが16か月も停戦状態を維持していたのなら、いったいイスラエルは何を阻止するために砲弾をうっていたのだ? これは前述の『同軍司令官は、事実関係の調査が終わるまで、ロケット弾攻撃を阻止するための砲撃などの中止を命じた』という部分と完全に矛盾するではないか? 停戦状態にありながらハマスは付近で海水浴をしている同胞の市民の安全もかえりみずにイスラエルにロケット弾を打ち込んでいた。それをいまさらしらじらしく、停戦は破棄と宣言して十数発のロケット弾をイスラエルに打ち込んできた。なにが停戦を維持してきただあ〜あほらしい〜!
さて、今日になってエルサレムポストの記事によると、調査の結果ガザで爆発したのがイスラエルの砲撃による可能性は極めて低いことがはっきりしてきた。
1)イスラエルの病院に運ばれた負傷者の傷口から発見された破片はイスラエルのIDF弾のものではない。
2)現場にはIDFでは普通に残される爆発によるおおきな穴がない。
3)イスラエルから放たれた6発のうち5発の破裂弾の行方はわかっており、行方のわからない残りの一発はガザで爆発がおきる10分も前に発砲されていること。(浜辺の爆発があるずっと前にどこかに落ちているはず。)
というわけだから、ハマスは自分らが撃ったロケット弾が的を外して市民らの間で爆発したのに、イスラエルのせいだと言いがかりをつけて、守ってもいなかった停戦を破棄すると息巻いてるわけだ。
ハマスは大量殺人鬼のテロリストだから、嘘など朝飯前だろうから、彼等の言動にはなにも不思議な点はない。だが、こういう奴らのいうことを反対側のイスラエルの説明もきかないうちに何もかも鵜呑みにして、あたかもイスラエルが無実の一般市民を虐殺したかのような報道をするイギリス、アメリカそして日本の主流メディアには全くあきれる。もうすこし事実関係を確認してから報道してもらいたいね。
アップデート (6月13日)
本日明らかになった記事によると、この爆発はどうやらパレスチナ側が埋めていた地雷だった可能性が高くなってきた。

エルサレム(CNN) パレスチナ自治区、ガザ北部の海岸で6月9日、イスラエル海軍艦艇からとされる砲弾攻撃で海水浴客の一家ら7人が死亡した事件で、イスラエル軍筋は13日、同軍の調査で爆発はイスラエル艦艇からの砲弾が原因ではなく、パレスチナ武装組織が海岸に埋設していた地雷によるものとの結論を示した。

イスラエル軍艦艇は、計6発の砲撃を実施していたが、うち5発の着弾地点を特定、いずれも問題の海岸近くではなかったと断定。残る1発もさらに北方の場所へ撃ち込まれていたという。
(中略)
イスラエル軍筋によると、9日の爆発後、自治政府の内閣を主導するイスラム強硬派組織ハマスが、残っていた他の地雷を除去したという。

自分達で一般市民が海水浴を楽しむ浜辺に地雷を埋めておきながら、イスラエルの砲撃のせいにするとはさすがテロリスト政府だけのことはある。ところで、イスラエルは本日ガザへの本格的攻撃を再会し、9人の一般市民が巻き添えになったが、この件についてはイスラエルも認めている。だが、ハマスが停戦を破棄すると発表してロケット弾を公式にイスラエルに打ち込んできた今となっては、イスラエルも遠慮はしないとはっきり発表している。


View comments (3)

カナダのテロ事件未遂を考える

数日前カナダ南部のトロント市内でアルカイダ系の若者17人がテロ行為の未遂で逮捕された事件はご存じかと思う。昨日のCNNの記事によると、テロリストたちは首相の斬首まで考えていたというから恐ろしい。

トロント——カナダ南部トロント市内などで6月初旬、国際テロ組織アルカイダの思想、行動に同調する少年5人を含む17人が爆発物テロ容疑で一斉に逮捕された事件で、検察側の起訴状の概要に、首相を含む政界指導者を拘束、首を切断する謀議が含まれていることが6日判明した。概要を渡された容疑者の弁護士が明らかにした。

この他、議事堂の爆破、国営のカナダ放送協会(CBC)の乗っ取りの犯行計画も含まれている。関連捜査はまだ続いており、逮捕者が今後、増えることも予想される。逮捕者はいずれも厳重な警備下におり、弁護士との接見も許されていない。

911事件があった時、何故アメリカはテロの犠牲になったのか、アメリカという国家はそれほどイスラム教徒に嫌われるような行為をしてきたのだろうか、という疑問を問いかけるひとが多くいた。しかし私はこの質問そのものに間違いがあると思う。
なぜ人々はイスラマファシスト(過激派イスラム教徒)が何か我々に理解できる動機でテロ行為をしたと決めつけるのだろう? 日本でオウム教のテロがあった時、日本人のひとりでも、オウムの狂人たちにも理はあるかもしれない、日本社会が何か悪いことをしていたのかもしれないなどと考えただろうか? 今後このようなことが起きないようにオウム教のようなカルトを理解してあげることだなどと考えた人がいただろうか? どこの国でも狂人の集まったカルトがテロを行った場合にテロリストと妥協して平和共存を望むべきだなどというひとはいないだろう。
それではなぜ、イスラマファシストに限って文明社会の多くの人々がテロリストにもいいぶんがある、犠牲者から手をさしのべてテロリストを理解してあげるべきだなどと考えるのだろうか? なぜイスラマファシストは狂人の集まりなので、死のカルトであるから、断固戦って撲滅する以外に文明社会の平和を守る方法はないのだということに気が付かないのだろうか?
アメリカが指揮しているイラク戦争が、テロリストを刺激しているという人たちがいる。しかしそれが事実なら、なぜイラク戦争に反対して参加しなかったカナダがテロの標的になるのだろうか? 今回の逮捕で明らかになったのは、テロリストたちの情報網は世界中に広がっており、イラク戦争を真っ向から反対していたフランスやロシアもその標的になっていたということだ。対テロ戦争がテロリストを刺激しているという理屈がここで完全に崩れるわけだ。
この間ドイツで行われた世論調査で、ドイツ人の多くがいまやイスラム教徒と西洋の文化は、文明の衝突状態にあると考えるていることが明らかになった。私はイスラム過激派と西欧社会の衝突は原始社会と文明社会との衝突だと考える。いまイスラマファシストに道を譲ることは、文明社会の破壊を意味するのだ。
イスラマファシストの動機を理解することは大切である。だがそれ以上に大切なのはいかに彼等が危険な存在であるかということを理解することだ。そして対テロ戦争はアメリカやイスラエルだけの他人事ではなく、世界の文明国が団結して戦うべき戦争なのだと気が付く時である。なぜならばこと対テロ戦争に関しては中立はあり得ないからだ。
好むと好まざるとに関わらず、戦はすでに仕掛けられたのである。


Comment