緑ヘルメット男の正体

先日書いた、「第二のカナはヒズボラの陰謀だった!」が好評だったので、今日はそのアップデートをしたいと思う。

「カナはやらせではありません!」という読者のかたからウィキペディアのリンクを頂いたので、ちょっと読んでみたら、例の緑ヘルメット男の本名とやらが載っていた。彼の名前はSalam DaherまたはAbu Shadi JradiまたはAbdel Qaderだそうだ。テロリストなら二つも三つも名前があるのは普通だが、民間人でもそうなのだろうか? 本人は自分はヒズボラではなくて民間の救援隊員だと言っている。無論本人がいってる以上本当なのだろう。(笑)

とにかくウィキペディアでは彼に関する情報はすべて彼の言葉以外にはないので、信じる信じないは読者の皆様の判断にお任せするよりない。しかしウィキペディアの記事によるとカナでの犠牲者の数は当初報道された50何人ではなくて、16人の子供を含む28人の死亡者だったと書かれている。ところで最初に50人以上も死人が出たといっていたのは誰あろう緑ヘルメットの男なのである。

彼は22人の子供を含む51人の死亡者が出たと言っていたが、後になってもっと少ない16人の子供を含む28人の死亡者が出たと報道されている。

ところで、緑ヘルメット男の二つ目の名前、Abu Shadi Jradiという名前はどこかで見たことあるなと思ってたら、この間私が引用したエルサレムポストの記事にこんなの一説があった。

民間警備隊のAbu Shadi Jradiによれば、少なくとも27体の子供の遺体が瓦礫のなかから見つかった

この緑ヘルメットの男はインタビューを受ける度に違う名前を使って、子供の遺体は22体といってみたり、27体といってみたり、さも見てきたような証言をして忙しい。しかし結局最終的に現場で見つかったとされる死体は子供を含めて合計で28体だったわけだ。つまりこの男は救援をしているふりをしたやらせ写真の演出をしていただけでなく、そのまま救援隊員のふりをして報道陣にも口からでまかせをいっていたというわけだ。

ウィキペディアの記事にはこの男が子供の遺体を小道具に使って救援を演出している姿がきちんと描写されている。それについてこの男のいいわけは「殺されているのは子供だということをみせたかった」ということだ。確かにこの男の意図はそうだったのだろう。だが、だからといってやらせをやってもいいということにはならない。ウィキペディアでは書かれてないがビデオをみればこの男がいったん救急車にのせられた子供の死体を引きずり出して、またポーズをとってる映像をみることができる。

この記事はカナのビル攻撃がやらせではなかったと証明するどころか、この男の怪しげな行動によって疑いがどんどん深まるだけである。


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911を振り返って、あの時わたしは、、、

2001年6月、私は南カリフォルニアにあるとある大学を通常の4年より一年よけいに5年かかって卒業した。ちょうどハイテックブームのバブルが弾ける時で、卒業したはいいが就職が全然決まらなかった。零細専攻だった我が学部の卒業生はたったの12人。200人の新入生で始まったのにお粗末なもんである。にも関わらず卒業生の半分は就職がきまらず、同級生のカーロスは私にいった。「空軍に入ろうと思ってるんだけど、海兵隊にもさそわれてて、、」
2001年7月、大学の職安で4月に面接したロサンゼルス近郊の企業から採用の手紙がきた。8月か9月、都合のいい時に初めていいといわれた。就職したらすぐには休暇はとれないだろう、そう思って8月いっぱいは日本へ帰ることにした。「9月の最初の週にはじめます。」と返答した。カーロスからやっぱり海兵隊はやめて空軍にしたとメールがはいった。
2001年9月11日。私はその週にはじめたばかりの職場に向かう途中だった。ちょうどその日は火曜日で、新入社員は全員「対テロ応対セミナー」に出席することになっていた。職業柄海外出張が多いのでハイジャックされた時の対応や出張先での身の回りの安全を守るためのセミナーだと説明されていた。早朝出勤したかった私は6時ちょっと過ぎに家をでた。西海岸6時5分、ニューヨークは9時5分だった。
車にのっていつものラジオをつけると、朝のDJではなく夕方のDJ、ラリーエルダーの声がした。「アメリカの歴史はじまっていらいの悲劇です。こんなことがおきるなんて、、、」と明らかに感情的なエルダーの声。「何? なんだって?」私はラジオの音量をあげて聞き返した。「同時多発テロです、、」とラジオ。
「テロ? え、どこで? なにが? え?」
エルダーが電話で現場のアナウンサーとはなしている声が聞こえた。なにかひどいことがおきたことはわかったのだが、いったい何が起きたのかさっぱりわからない。実際には多分2〜3分のことだったのだろうが、何時間も宙ぶらりんになっていたような気がする。やっとエルダーが「ニューヨーク時間で9時ちょっとまえに貿易センターに旅客機が二機つづけて突撃しました。」と説明した。
私はその時自分がなにを感じたか覚えていない。ショックを受けたなどという言葉では言い表せない。私は詳細を知りたくてラジオの声をいっくいっく噛み締めていた。その時現場にいたアナウンサーが貿易センターの窓から人々が手を降って助けをもとめていること、炎にたえきれなくてビルから飛び下り得ている人々がいることを伝えていた。そしてその言葉を途中で遮る破裂音がした。「なにか爆発したみたいです」とアナウンサー。でもそれは爆発ではく、第2棟が崩れる音だったのである。
そのあと私は第一棟がくずれるのもラジオの実況中継できいた。一時間近く私は呆然と高速を運転した。
職場について駐車して車からでて立ち上がると、私はひどいめまいがした。車に寄りかかって落ち着きを取り戻すまでしばらくかかった。
「なんてことだ、なんてことだ」
私は目の前がかすんでくるような気がした。周り中の建物がぐるぐる回ってみえた。私の平和な世界が目の前で貿易センターと共に崩れていくのを感じた。
2001年9月11日。すべてが変わってしまった。


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第二のカナはヒズボラの陰謀だった!

「2006年7月31日、イスラエルのミサイルがカナにある三階建てのビルに直撃。女子供を含む57人が殺された。』というのは真っ赤な嘘! これはすべてヒズボラの陰謀だったのだ!
こんなことを書くと読者のみなさんは、「カカシさん、いくらあなたがイスラエルひいきでも、そこまで言うのは乱暴でしょう。あったことまでなかったことにするんじゃ、ひいきの引き倒れですよ。」とおっしゃるかもしれない。無論私はカナにイスラエルによるミサイル攻撃がなかったと言っているのではない。カナを攻撃をしたことはイスラエル軍も認めている。しかし私はあえてこのビルが標的になったのはヒズボラの仕掛けた罠だったのではないかといわせてもらう。

ヒズボラがイスラエルに特定の場所を攻撃させるのは非常に容易いことだ。イスラエルがヒズボラがロケットを発射させた場所にミサイルを打ち込んでくるのは周知の事実。女子供を特定の場所に集めておいて付近からロケット弾をイスラエルめがけて発射させればイスラエルのミサイルを招き入れることができる。

崩壊したビルは避難場所として指定され、障害児を含む女子供が「避難していたという。

AP通信によると爆撃当時、数十人の家族がイスラエルの空爆を避けて集まり、夜を過ごしていた。犠牲者の大半を占める子どもたちは短パンやTシャツ姿で寝入っていたという。

イスラエル軍によれば事件の数日前からカナ地方からは150発のカチューシャ弾がイスラエルにうちこまれていたという。イスラエル軍はこの当たりは危険なので非戦闘員は避難するようにと何度も勧告していたという。そんな危険な場所が非戦闘員の避難場所になるというのはおかしいではないか? ここに私はヒズボラの悪意を感じるのである。

これだけではなく、カナ事件は調べれば調べるほど、合点がいかないうさん臭い話が後から後から出てくる。そこで私はこの事件がヒズボラが最初から最後まで仕組んだ陰謀であったことを、緑ヘルメットの男によるやらせ写真の演出、カナという土地の意味、ミサイル攻撃からビル崩壊までの7時間の謎、そして現場で撮られた遺体の写真の不自然さなどから証明したいと思う。ここで読者の皆様にお願いだが、下記に載せる映像やビデオのなかには悲惨な姿が写っている場合があるので、リンクをあける時は十分に注意してあけていただきたい。

緑ヘルメットの男
私がカナ事件がやらせだったのではないか、と思うようになったのは実はこの緑ヘルメットの男が原因である。この男がいたいけない子供の遺体を抱きかかえて号泣している写真が世界中の新聞で取り上げられたので、読者のみなさんも御覧になったかもしれない。だが、彼が子供の遺体を抱きかかえている写真は一枚ではなく、現場では数枚の写真が撮られている。それだけなら別にどうということはないのだが、実はこの男同じ子供の遺体を抱いて数時間に渡って写真のモデルをしていたことが、写真についているタイムスタンプによってあきらかになっているのである。それだけでなく、ドイツのブロガーが入手したビデオではこの緑ヘルメットの男が救急車から子供の遺体を引きずり出して、その子を小道具にポーズをとる演出をしている姿がはっきり映っている。しかもこの男、10年前のカナ事件でも同じようなポーズで写真にとられていたことが明らかになった。つまりこの男はやらせ写真のプロだったのである。

緑ヘルメットの男、十年前と現在の映像はこちら。(注意:悲惨な映像あり)
ドイツブロガーの入手したビデオ。(注意 1:悲惨な映像あり)
リンクがつながらない場合は下記のURLを貼付けてサイトへいって下さい。
http://www.youtube.com/watch?v=4vPAkc5CLgc
だがカナでは三階建てのビルが崩壊したのである、瓦礫の下に埋まった死体がいくらでもあるだろうに、どうして演出をしたりする必要があるのだろう? 現場は真実をそのまま写すだけで十分に悲惨なはずだ。本当の救援隊員が本当の犠牲者を救いだしている写真で十分にその悲劇は伝わるはずだ。子供だましの演出など無用のはずではないか、瓦礫の下に埋まった死体があったのだから、、、あったのだとしたら、、、あったのかあ?

10年前のカナ爆撃事件
緑ヘルメットの男がカナでおんなじようなポーズを取っていた事件というのは、1996年4月19日に起きたイスラエルによるミサイル攻撃によって104人のレバノン人が犠牲になった事件のことである。その時も今回と同じようにヒズボラが国境付近でイスラエルにロケット弾を数十発打ち込んだのが原因で、イスラエルがミサイル攻撃をして反撃した。俗にいう「怒りの葡萄作戦」である。
なぜこの事件が重要なのか。それは反イスラエル勢力がイスラエルの悪行を並び立てるとき、必ずといっていいほど挙げられるのがこの事件だからだ。オサマ·ビンラデンも演説のなかで何度もカナ事件を持ち出し、カナの仇は絶対とると誓っているくらいである。

「我々は合衆国政府に聖戦の宣戦布告をした。なぜならば合衆国政府は不正であり、犯罪者であり、独裁者であるからだ。同政府の犯した犯罪はそれが直接の行為であろうと、イスラエルによる予言者の夜旅の土地パレスチナ占領への支持であろうと、非常に不正で、醜く、そして大罪である。我々は米国がパレスチナ、レバノン、イラクで殺された人々に直接責任があると信じる。米国の名を口にするだけで、カナでおきた爆発で頭や腕をもぎ取られた全ての罪のない子供たちを思い出す。」

つまり、カナはジハーディストたちにとっては、イスラエルが罪のない女子供を大量に殺した例として、イスラエルの悪行を象徴する大切な場所なのである。もしこの同じ場所でイスラエルが再び罪のない女子供を大量に殺害したら、それこそ世界はイスラエルを許さないだろう。第2のカナ悲劇はヒズボラにとってイスラエルの悪を全世界にアピールする格好の道具になるではないか。
イスラム教徒、特に狂信的なジハーディストが何かと記念日に執着することは周知の事実。ちょうど10年後に同じ場所で同じ悪行が犯されるというシナリオ、ジハーディストが手をこまねく様子が見えるようである。

ミサイル攻撃からビル崩壊までの7時間
7月31日真夜中、計画どおりイスラエルのミサイル二発が女子供の避難している三階建てのビルに直撃した、、、少なくともこのビル付近にミサイルが落ちたことは確かだ。このことはイスラエル軍も認めている。しかし、この直撃でなぜかビルはすぐには崩壊しなかった。すぐどころか実際に崩れたのは7時間もたった早朝だったのである。

エルサレムポスト: イスラエル政府は攻撃の結果を後悔するとの意志を表示したが、空軍司令長官のエミアーエシェル准将は、日曜日の夜、三階建てのビルはミサイルによって午前零時頃激突されたが、崩壊したのは7時間後の朝7時近くだったと発表した。エシェル准将は攻撃の7時間後にビルが崩れた理由について原因を特定するのはさけたが、イスラエル軍将校らの話では、ヒズボラがビル内部に隠していた未発のミサイルが爆発したのではないかと語っている。(http://www.jpost.com/servlet/Satellite?cid=1153292042767&pagename=JPost%2FJPArticle%2FShowFull)
「ビルのなかにあったものが爆発をおこしたのかもしれません。」と准将は語った。

最初のミサイル攻撃でどれだけの人々が犠牲になったのかは不明だ。しかし数はそれほど多くなかったのではないかと推察する。その理由は避難していた人々の大半は一階に寝ていたという情報があるからである。

死んだのは4家族からなる老人と女子供たちでイスラエルの攻撃から一番安全だと思われる一階に集まって寝ていた。少なくとも27人の子供のしたいががれきのなかから発見されたと、現場にいた市民警備員のアブシャディジラーディさんは言う。

避難者たちが一階を選んだのはミサイルが直撃するのは上階か中階だと判断したからにほかならない。ということはたとえビルがミサイルの直撃を受けても、ビルが即座に崩壊しなければ逃げることができたはずである。カナのビルは崩壊までに7時間もあったのだ、最初の激突で生き延びた人々が全員避難するには十分過ぎる時間があった。当初のミサイル攻撃で犠牲者が多少でたとしても大半の人々は避難しているはずで、このビルから27人もの子供の遺体が掘り起こされるというのはどうも合点がいかない。

「でもカカシさん、現場からはビルから引き出されたという死体の写真が何枚もとられているじゃないですか、これをどう説明するんですか?」

不自然な死体
現場で撮られたという無数の写真なのだが、どうもおかしなものが多いのである。下記は現場で撮られた写真を集めたスライドショーである。最初の数枚に緑ヘルメットの男が号泣する臭い演技がみえる。
現場の写真のスライドショー、(注:悲惨な映像あり)
リンクがつながらない場合は下記のアドレスを張ってサイトへいってください。
http://www.youtube.com/watch?v=565mx1Elq-U
ビデオが見られないひとはここで写真をみることができる。

悲惨な写真なのでよく見てほしいというのは心苦しいのだが、しかし注意をして見ていただくと分かる通り、どの遺体もやたらにきれいである。ビル崩壊で生き埋めになったのだとしたら、体中コンクリートのホコリにまみれているのが普通だ。読者のみなさんも911事件当時にビル近くにいた通行人が頭からつま先まで埃まるけになって白人か黒人か分からなほど灰色になっていたのを覚えておられることと思う。写真の犠牲者たちがビル崩壊による犠牲者なのだとしたら、貿易センターで生き延びたこの男性のように↓誰も彼もホコリに包まれているはずである。

貿易センター崩壊から生き延びた埃まるけの男性

貿易センター崩壊から生き延びた埃まるけの男性


不自然なのは埃だけではない。どの死体もかなり死後硬直が進んでおり、どうみても死後一日以上たっているようなものばかりなのである。特に腕を宙に上げている男性の死体などはどう考えても数時間前に死んだ人間の死体ではない。

もしこれらの死体が現場で発見されたものでないとしたら、いったいどこからきたものなのか。近隣の遺体安置所から運び込まれたものであると推察できる。つまりこれらの写真に写っている死体はビル崩壊による犠牲者のものではないのである。

結論
カナのビルは危険すぎて女子供を集めて避難させるような場所ではなかった。そこにわざわざビルの住人でもない人々を集めたのはヒズボラがこのビルをイスラエルのミサイル攻撃の標的にするつもりだったからである。しかしビルがミサイル攻撃を受けたにもかかわらず即座にくずれず避難民たちがすっかり避難してしまったので、報道陣にみせるために急きょ死体が近隣の村にある遺体安置所から運びこまれた。そしてこの猿芝居を完成させるため、ヒズボラのスタッフは、演出家の緑ヘルメットの男を呼んであたかも救援隊の作業をしているふりをして訪れた報道陣の前でポーズをとらせたのである。
第2カナの悲劇は最初から最後までヒズボラの陰謀だったのである。


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合点いかない米上院の戦前イラク情報全面否定

私はイラク戦争が始まる前から、イラクには大量破壊兵器はある。フセインはアルカエダと深いつながりがあると主張してきた。だからこのような記事を読むと、絶対にそんなはずはない、何かおかしいと思ってしまう。とにかく先ずは今日の読売新聞から読んでみよう。

米上院報告書、イラク開戦前の機密情報を全面否定

 【ワシントン=貞広貴志】米上院情報特別委員会は8日、イラク戦争の開戦前に米政府が持っていたフセイン政権の大量破壊兵器計画や、国際テロ組織アル・カーイダとの関係についての情報を検証した報告書を発表した。
 報告書は「フセイン政権が(アル・カーイダ指導者)ウサマ・ビンラーディンと関係を築こうとした証拠はない」と断定、大量破壊兵器計画についても、少なくとも1996年以降、存在しなかったと結論付けた。
 ブッシュ政権が2003年当時、中央情報局(CIA)などの情報をもとに挙げた開戦理由がことごとく覆された形で、米軍イラク駐留の是非をめぐる論議にも影響を与えるとみられる。
 報告書によると、今年6月に米軍の攻撃で死亡したヨルダン人テロリスト、アブムサブ・ザルカウィ容疑者が02年5月〜11月にバグダッドに滞在していたことは確認されたが、元大統領フセインは保護するのでなく、逆に所在を突き止め、拘束しようとした形跡があるとしている。さらに、フセインはアル・カーイダを警戒し、幹部との会合を拒否していた事実も確認された。
 イラクの大量破壊兵器計画についても、パウエル国務長官(当時)が国連安全保障理事会で説明した移動式の生物兵器製造施設や、ウラン濃縮用とされたアルミ管の疑惑を全面否定した。
 報告書を受け、民主党のカール・レビン上院議員は「ブッシュ・チェイニー政権の民意を欺く偽計が明るみに出た」と政権批判を強めた。
 これに対し、ホワイトハウスのスノー報道官は「新しい事実は何もない」と静観の構えだが、報告書は、イラク戦争を最大の争点とする11月の中間選挙の論議に一石を投じることになりそうだ。
(2006年9月9日10時53分

読売新聞の記事はだいぶ決定的な書き方をしているが、実際の報告書はそこまで『全面否定』などしていない。ミスター苺が、上院の150ページからなる報告書を午後いっぱいかけて読んだとのいうので、彼の分析を借用させてもらおう。
上院の報告書はまるで木を見て森をみずというもので、一歩下がって全体像を見ようという姿勢が全くない。ザルカーウィとフセインの関係に関する部分はその典型である。
サダム·フセインがアルカエダと特にアンサーアルイスラムのムサブ·ザルカーウィがフセイン政権にとって「脅威」であると考えていたことは確かだ。だがそれはフセインがザルカーウィを取り除こうとしたという意味でもなければ、ザルカーウィを匿っていなかったという意味でもないし、ましてや機能的な協力関係がなかったという意味でもない。
1940年代にアメリカ人の多くが共産主義の脅威を感じながら、ルーズベルト大統領がヨセフスターリンの共産政権と手を結んでヒットラーと敵対するのを支援したではないか。友は近くに敵はもっと近くに保てというように、敵を脅威とおもうことと、敵と同盟を結ぶこととは必ずしも矛盾しないのである。
具体的に話そう。
2005年の10月にCIAが「(イラク)政権はザルカーウィやその仲間の行動を黙認したり、擁護していた事実はない」と報告書を提出したのは事実である。だが、だからブッシュ大統領が戦争をする際に国民や世界に嘘をついていたという結論は理論の飛躍も甚だしいというものだ。
この報告で、CIAは2002年に結論付けていたフセインがザルカーウィの北のクルド地方での存在を黙認していたとの自らの報告を覆すことになる。報告書には2002年10月、フセインはある外国政府から(多分アメリカから)ザルカーウィとその側近の4人を逮捕しアメリカに引き渡すようにと要求されたとある。アメリカからの占領をさけようと必死になっていたフセインはイラク諜報部に書面でアンサーアルイスラムのメンバー5人を逮捕するように命令したとある。
だが実際にこの命令が執行されたという記録はない。これはおそらく書類の命令は単に外国政府へのみせかけであって、口頭では真剣に取り扱うなという命令が同時にされたからであろう。低位の工作員が命令を受けたがこの工作員がアンサーアルイスラムのアジトへ行ったかどうかさえ定かではない。
もしフセインがザルカーウィのグループはイラクにとって危険な存在だと感じ全く関係ももっていなかったのだとして、本当にザルカーウィをとらえたかったなら、なぜイラク諜報部の工作員たちをつかってアンサーアルイスラムに潜入していなかったのだ? このような潜入の話は上院報告書でも取り上げられて入るが、ザルカーウィ捕獲になんらかの役目を果たしたことは全く記されていない。
いや、それをいうなら、どうしてフセインはアンサーアルイスラムに軍隊を送ってザルカーウィ探しにとりくまなかったのだ? もしフセインが本当に彼等を脅威とみていたなら、多少の軍事力を使って自国の民にしたように、皆殺しにするなり追放するなりすればよかったではないか?
後にザルカーウィはイラク東北を去りイランへ渡ったが、イラン滞在後、再びイラクの南へとかえってきた。しかし彼の仲間のひとりであるアブ·ヤシン·サイームがイラク政府によって逮捕された。イラクは彼は確かにザルカーウィと同じくアルカエダのメンバーであると判断した。しかし彼はアメリカに引き渡されることなく釈放された。ヤシン釈放はサダムフセインからの勅令だった。
ここで全体像をみてみよう。フセインの行動はザルカーウィとアンサーアルイスラムの連中を本当に取り除きたいと思っている暴虐な独裁者がする行動というよりも、アメリカからの侵略をさけ、お友達であるおふらんすやロシア、中国といった国々からの手助けで経済制裁を終わらせたいと思っている暴虐な独裁者の行動である。
だからフセインは最初から従われないと分かりきった命令をだして、あたかも忠誠な僕の体を装ったのである。
CIAのこのフセインとアルカエダ関係の見直しは逮捕された一人のイラク諜報部工作員の証言と、アンサーアルイスラム基地にいたアルカエダメンバーの証言だけに頼っている。双方共に互いに協力関係にあったこをを否定しているからだ。
しかし常識的に考えて、この結論には疑問が残る。

  • 下っ端のちんぴらメンバーがイラク諜報部にしろアンサーアルイスラムにしろフセインやザルカーウィの秘密関係を知っているだろうか?いったい仲間の何人がそんな情報持っていたのだろうか。

    ザルカーウィは熱狂的なワハビ派の仲間に世俗主義でワハビ教を禁止した悪魔と手を組んだなどと教えるだろうか。またフセインは諜報部の下っ端将校にそれでなくてもアメリカから戦争の口実として使われている世界一のテロリストと実は協力しているなどと言うだろうか? これは馬鹿げている。その程度の地位の人間は必要なこと以外何も知らされていなかったと考えるべきである。

  • たとえCIAが詰問した囚人のうち何人かが高位の人間だとしてフセインやザルカーウィに十分に信頼されていて情報を持っていたとしてもどうして真実をCIAに白状する必要があるのだ? そんなことをして熱狂的なバース党員やアルカエダのジハーディストに何の得があるというのだ?
  • ほとんどの囚人は事実関係を知らないだろうし、知っていても白状する理由がない。だからCIAがフセインイラクとアルカエダの関係はなかったと結論付ける情報源としては囚人の証言など頼りなさ過ぎる。それよりもフセインが真剣にザルカーウィをとらえようとしなかったことや、ザルカーウィの仲間を一旦はとらえながら釈放したという行動のほうがよっぽども意味を持つ。
    すくなくとも、フセインがザルカーウィらを「黙認」していたことになり、それは「擁護」や「協力」とほとんど同じ意味を持つ。CIAは潔く表にでてブッシュを責めず
    なんとなくやんわりと「ブッシュが嘘をついていた」と暗に示唆しているのである。
    この報告によって新しい情報などひとつも明らかにされていない。フセインとアルカエダの協力関係はあったようだが確たる証拠はないという今までの状態と何の変わりもない。だが、わざわざこうやって選挙前に意味のない報告書を提出することで、CIAがブッシュ大統領と共和党の選挙に悪影響を与えようとした作為は丸見えである。


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    911ドラマ、民主党が放映妨害

    日曜日に放送が予定されているABCテレビ局製作の「911への道」の内容について、CIAと北同盟がオサマビンラデンを囲んでいながらクリントン大統領からの最終許可がおりずにビンラデンをみすみす逃してしまったシーンについて、左翼連中が文句をいってる話は『オサマビンラデンを何度も取り逃がしたクリントン前大統領』でもうしたが、ここ数日のあいだに民主党の議員たちがABCが番組を放映したら放送ライセンスを差しとめると脅したらしい。Blue Crab Boulevardにその手紙が掲載されている。

    The Communications Act of 1934 provides your network with a free broadcast license predicated on the fundamental understanding of your principle obligation to act as a trustee of the public airwaves in serving the public interest.  Nowhere is this public interest obligation more apparent than in the duty of broadcasters to serve the civic needs of a democracy by promoting an open and accurate discussion of political ideas and events.

    面倒くさい書き方なので、詳しく訳すのは避けるが、要するに公共の電波を使って放送を許可されている局として、責任をもった番組作りをしてほしい。特に政治的な考えや出来事に関しては民主的社会に貢献するよう正確な描写を期待する、、といった内容だ。しかしわざわざ放送法1934条や、放送許可(ライセンス)の話を持ち出してくるところをみると、明らかに民主党のいうことをきかないなら、局の放送ライセンスを差しとめるぞといわんばかりの内容である。
    ブッシュ攻撃の映画を作ったマイケル·ムーア監督と肩を組んで選挙キャンペーンをしていた民主党の議員たちは、クリントン大統領が多少悪く描写されているというだけで、このような言論弾圧に走る。ブルークラブも指摘しているように、このような民主党の過剰反応はかえって民主党に隠すところがあると国民に思われるのがおちである。番組が報道された後で、いくらでも抗議したらいいではないか。
    また番組のなかで批判的な描写がされているとされる元大統領のクリントン氏も、番組の内容と強く批判している。(訳: カカシ)

    クリントンの報道官であるジェイ·カーソンはニューヨークの事務所にて「あのシーンがただ間違っていると言っているのではありません。議論なしで間違っているのです。ABCもそういっています。911調査委員会の報告書がそういっているのです。トム·キーン(共和党の911調査委員会の議長)もそう言ってるのです。番組の脚本家もそういっているのです。」

    ABCはクリントン支持者や民主党の圧力に負けて番組の一部を編集しているらしい。まABCのような主流メディアが信念を持って放送するなどとは全く期待できないので、この日曜日の番組からあちこちのシーンがカットされていたとしてもそれほど驚きはしない。だが、ここまで話題になってしまって、主流新聞にまでクリントンが抗議して番組の内容を変えるように圧力をかけたことや、民主党がライセンスを差しとめるなどと脅迫したことが載ってしまった以上、民主党による言論弾圧の姿がはっきり暴露されてしまった。
    それにすでに900人からの報道人がカット前の番組を見ているので、もし放送された内容と自分達のみた内容とに大幅な違いがあったなら、その部分は大々的にブログやラジオを通じて公開されてしまうだろう。だからかえって編集のし直しは逆効果なのではないだろうか。
    ところで、番組のなかで同じように911前までテロ対策に力を入れていなかったと批判的な描写がされているブッシュ大統領や共和党の側からは番組批判の声は聞かれない。これが共和党と民主党の腹の据わり方の違いだわな。
    共和党議員たちは今度の選挙で民主党のこの言論弾圧の事実をしっかり国民に訴えるべきだろう。


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    イラク戦争と米共和党

    イラク戦争は今度の中間選挙では重要視されそうだ。最近の世論調査ではかなりのアメリカ市民がイラク状況に悲観的な考えをもっているらしい。

    オピニオン・リサーチ社が8月30日─9月2日、成人1004人を対象に実施した調査の結果によると、ブッシュ政権の政策を支持した候補者に投票する可能性が「低い」は55%で、「高い」の40%を上回った…

    また、イラク戦争を「支持する」は39%、「支持しない」は58%。「支持しない」は先月調査の61%からやや低下したものの、イラク問題が共和党不支持の大きな要因であることが浮き彫りになった。
    イラクで勝利する勢力を問う質問では、「米国」が25%、「反政府勢力」が12%となる一方、「なし」が62%と圧倒的多数を占めた。
    イラクのフセイン元大統領が米同時多発テロに直接関与していたと思うかとの質問に対しては、「思う」が43%、「思わない」が52%。イラク戦争と米国が主導する対テロ戦争の関連については、「つながりがある」は45%、「ない」は53%だった。

    CNNの記事ではこの調査はイラク問題が共和党の「あしかせ」となるだろうと分析しているが、イラク問題は共和党候補にとってあしかせにも有力な武器にもなりうる。これはアメリカ国民がイラクの情勢が良くなっていると思うかどうか、そしてイラク戦争と国内のテロ対策とどういう関係があると考えるのかに寄るのである。
    変ないいかたではあるが、これは国民の持つ「印象」であって、事実関係とは必ずしも直接関係ない。
    先ず、イラク情勢は一般国民が感じているほど悪い状態ではない。民主党はブッシュ大統領も共和党議会も全く出口作戦がないと攻める。ブッシュ大統領は最初からイラク政府が独自に治安維持ができるようになれば、連合軍は撤退できるといい続けてきた。イラク戦争が始まる前からブッシュ大統領の出口作戦は大々的に公表されており全くかわっていないのだ。もしこの期に及んで民主党がブッシュ大統領の出口作戦が理解できないというなら、いったい今までどこで油売ってたんだといいたくなる。
    バグダッド地域を抜かせばイラクのほとんどの地域は比較的平穏である。そしてイラクでは少しづつではあるが区域ごとにイラク警備軍がアメリカ軍および連合軍から警備責任の引き渡しを受けてきているのである。
    つい昨日もイラクの海軍と空軍の一部が連合軍から警備責任を引き渡しを受けた。これは8月のカークック地域にアメリカ軍から、7月のDhi Qar地域にイギリス軍からの引き渡しなどに続いて4つ目の引き渡しである。
    連合軍によるイラク軍の訓練はゆっくりではあるが着々と進んでいる。いまやイラク軍は戦闘能力や武器装備の面でいえばアラブでは最強の部隊となった。今は兵えん(戦時の作戦を遂行するための軍需品の確保、管理、補給、表員の輸送、衛生、糧食などの供給)の訓練に力が入れられている。
    問題はこうした事実が大きく取り上げられず、イラクでアメリカ兵が戦死したとか、自爆テロでイラク人が何十人も死んだとか、悲劇的な話ばかりが報道されるので、イラクでは内乱状態になっているのではないかという印象をうけてしまうのだ。
    しかし主流メディアが民主党の選挙運動団であることは周知の事実であり、それに苦情をいっているだけでは共和党はこの選挙に勝つことはできない。ブッシュ政権にしても共和党議会にしても彼等の一番の落ち度は現状を国民に分かりやすく説明しないことにある。反対派の協力なキャンペーンと対抗するためにはこちら側ももっと積極的なアピールが必要である。
    ここ数日のブッシュ大統領による一連の演説は国民にブッシュ政権がどのようにテロに取り組んでいるか、アメリカの安全を守るためにどれだけ努力をしているか具体的に説明するという非常に意味のあるものである。ブッシュ大統領だけでなく、共和党候補者たちはなぜイラク戦争が大切なのか投票者に分かりやすく説明すべきだ。戦争が不人気だからといって戦争やブッシュ大統領から距離をおくような選挙運動をしたらかえって信念がないようにみえて逆効果である。
    自分らの意見に責任をもって国民を説得してほしい。


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    オサマビンラデンを何度も取り逃がしたクリントン前大統領

    911の記念日が近付き、アメリカのテレビ局ではいくつか特別番組が予定されているが、ABC局作成のThe Path To 9/11(911への道)という番組が保守派とリベラル派との間で結構話題を読んでいるようだ。(保守思想のマイクさん紹介)
    特にこの番組のなかで、アメリカのCIAがビンラデンの隠れがを囲んでいながら、クリントン大統領から突撃命令が出なかったため、せっかくのビンラデン逮捕作戦がおシャンになってしまった話や、CIAが911事件の犯人の名前を事前に知っていながらFBIと情報交換をしていなかったことからテロが防げなかったことなど、クリントン大統領のテロ対策への優柔不断ぶりが描写されているという。まずは保守派Frongpagemagより。

    まず最初にいわせてもらいたいのは、「911への道」は私がこれまでみたテレビ番組のなかで、最高のひとつであり、もっともインテリで、もっとも親アメリカのミニシリーズだ。保守派はこの番組を支持しできる限り積極的に宣伝すべきだ。

    この番組ではハリウッド製作では初めて正直にクリントン政権がどれだけビンラデンの捕獲を何度もしくじったかが描かれている。特にある場面ではCIAと北同盟のがアフガニスタンのビンラデンの家を囲んでいる。ビンラデン捕獲まであと一歩というところまできていた。だが、攻撃にはクリントン大統領からの最終命令が必要だった。彼等はクリントンに電話をしたが、クリントンのシニアスタッフはもしも作戦が失敗して一般市民の犠牲がでて政治的に不評を得るのを恐れ、ビンラデン捕獲を許可しなかった。 国家防衛アドバイザーのサンディー·バーガー はチームがビンラデンを捕まえたければ許可なくして独自にやれと告げた。そうすれば何かあってもチームの責任となり、バーガーの責任は問われない。驚いたアフガニスタン現場のCIA工作員はそれが政権の本心なのかと何度も質問した。バーガーは答えを拒否し最後には電話をきってしまった。CIAチームと北同盟はビンラデン捕獲まであと一歩というところで作戦をあきらめなければならなかった。ビンラデンとアルカエダはこの数日後タンザニアとケニアのアメリカ大使館を爆破、女子供を含む225人以上を殺害し、4000人以上にけがをおわせた。
    この話はクリントン時代の無責任さと不能さを完璧に物語る例である。

    これに関して左翼のブログ、デイリーコスの反応はといえば、、

    俺たちはこれが単なる牛の糞(でたらめ)だってことをしってる。だがABCはこのプロパガンダを報道する。そしてこの2週間宣伝に躍起になるに違いない。
    企業メディアに立ち向かって不利な活動するってすばらしいじゃないか? 嗚呼…民主主義!
    誰が民主主義にとって最高の脅威なのか? テロリストそれともメディア連中?

    自分らの主張がメディアに支えられている時はどんなでたらめ報道でもなにも言わないくせに、ちょっとでも自分らと反対意見が取り上げられるとヒステリーをおこすのだからしょうがない。自分らの言論の自由は保証されなければならないが反対派の意見は報道されるべきではないというのか? たいした民主主義だな。
    我々保守派がいつも左翼メディアの偏向報道にどれだけ苛立ちを覚えているか、たまには左翼連中も思い知るがいい。
    デイリーコスがリンクしているDemocratic Undergroundでウィリアム·ピット氏が(WilliamPitt)クリントン政権がどれだけ積極的にテロ対策をとってきたかということをまとめている。

    1995年にはじまってクリントンがテロリズムにたいしてとった行動はアメリカの歴史上前代未聞であった。彼は何億という金額を対テロ行動のため諜報部全体に注ぎ込んだのである…

    アメリカ国内では、このことを知った人々は少ない。クリントンの切羽詰まったテロ脅威の警告、クリントンによ秘密でもない大掛かりな作戦によってテロを防いだことなど、全くメディアによって報道されなかった。メディアはしみのついたドレスや、根拠のない麻薬使用のうわさ話で大忙しだったからである。
    クリントン政権が実際にビンラデンのテロ組織にたいして軍事行動をしたときも、メディアと議会は「犬を振る」作戦(無関係な話題をつくって本題から目をそらさせようとする行動)といって取り上げなかった.現にあるテレビ局などは映画の “Wag The Dog” (犬を振る)の場面の一部を報道しクリントン政権のすることはすべて偽物であるという印象を強調した。

    クリントン時代を生きてきた経験のある私には当時、クリントンがCIA局長との面接を何度も拒否したことや、イラクへの査察団からイラク政府の妨害で査察がうまくいかないという苦情がでているにも関わらずなにもしなかったこと、スダンからビンラデンの身柄引き渡しをオファーされたのに拒絶したこと、たまに全く無意味な空爆をしてらくだの尻をふっ飛ばす程度のことしかしていなかったことなど、さほど遠くない記憶としてちゃんとおぼえている。当時からクリントン政権へのテロへの無関心さ、もしくは不能さは悪名高かったのである。
    ピット氏は特にスダンの製薬工場爆破の一件について、化学兵器に使われる薬品が発見されたにも関わらず、メディアをはじめ議会からも意味のないパフォーマンスだと非難されたことを語っている。 だが、ピット氏が無視している大事な点は、クリントンがこのような派手な攻撃をする時は、決まってセクハラ事件の聴講の日であったりとか、何か別のスキャンダルでクリントンの評判が落ちている時と一致していたのである。
    クリントンのスキャンダルは共和党やメディアが作り出したものではなく、クリントン自身が作り出したものだ。選挙前に人格は関係ないといっていたクリントン支持者たちだが、彼が後から後から犯した個人的な失態により、彼の政権がまじめにとりあつかってもらえなかったのだとしたら、それは一重に彼の人格失格の結果ではないか。
    それにもしピット氏のいうとおり、クリントンがテロ対策に力を入れて大金を注ぎ込んでいたのだとしても、それならなおさらクリントン時代に起きた度重なるアメリカ人へのテロ攻撃は、クリントンの政策がどれほど不能であったかを物語る。ブッシュ大統領の対テロ作戦によって、戦場以外の土地では、911以後アメリカ人へのテロ行為は全く起きていない。
    とにかくこの番組は楽しみである。


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    イラクアルカエダのナンバー2逮捕される

    シーア派イラク人にとって非常に大切なサマラの聖廟を爆破し現在おきている宗派争いに拍車をかけた。そのアルカエダのナンバー2といわれる男がイラク政府によって逮捕されていたことがあきらかにされた。
    【カイロ支局】イラクのルバイエ国家安全保障顧問は3日、テロ組織「イラクの聖戦アルカイダ組織」のナンバー2とされるハミド・サイディ(アブ・フマム)容疑者を逮捕したと発表した。AP通信が伝えた。数日前に逮捕したというが、場所は明らかにしていない。
     同容疑者は今年6月にイラク駐留米軍が殺害したザルカウィ容疑者の後継者アブアイユーブ・マスリ幹部の副官。今年2月、イラク中部サマラで起きたイスラム教シーア派聖廟(せいびょう)爆破事件に直接関与したという。イラクでは同事件をきっかけにシーア派とスンニ派の宗派間抗争が激化した。毎日新聞


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    イスラムに改宗しないと殺す! 裏切り者アメリカ人アルカエダの警告

    私はいつもブログの記事を書くにあたり、ネタに困ることは全くない。それよりも書きたいことがあまりにも多くあるため限られた時間内でどれだけのことが書けるかに四苦八苦する。そこで自分が書きたいと思っていたのにかけないでいたことをどなたかが書いていて下さるとホッと一息つけるものだ。
    いつも当ブログをリンクして下さってる陳さんがそんな記事を紹介してくれている。

    ▼アルカイダ米国人のビデオ公開「毛唐はイスラムに改宗しないとテロをして殺す」(CNNJapan)
    米連邦捜査局(FBI)に指名手配されているアルカイダの米国人構成員アダム・ガダーン容疑者のビデオ映像が2日、アルカイダのナンバー2であるザワヒリ容疑者の映像とともに公表された。テロ対策専門家がCNNに明らかにした。
    「イスラムへの招待」と題するビデオは48分間。ザワヒリ容疑者の談話は4分間で、残り時間はガダーン容疑者が語っている。カリフォルニア州出身のガダーン容疑者は白装束と白いターバン姿で画面に登場し、欧米人にイスラム教への改宗を呼びかけている。
    ガダーン容疑者は、「ブッシュやブレアの世界秩序でどのような役割や地位を担っているかを問わず、われわれは米国人全てに改宗を勧めたい。今日が最後の日なので、決断は今日するべきだ」と述べた。
    専門家は、ガダーン容疑者の発言に時間への言及があるのは、テロ攻撃が近いことを示唆しているとみられると指摘した。専門家によると、イスラム過激派は非イスラム教徒への攻撃前に、改宗の機会を提示するべきだとの考えにあり、容疑者の発言が警告である可能性もあるという。

    これについてビデオそのものへのリンクや内容について詳しくミッシェル·モルキン(Michelle Malkin)が紹介しているので一読の価値あり。

    「アメリカ人およびキリスト教徒らに告げる。誤った道を悔い改め光と真実の道へと入れ。さもなくばそなたたちの毒を持ったままこの世とあの世においてその結果に苦しむがよい」

    と仰々しいイスラム教ジハーディスト特有の芝居がかった言い方をしているが、そのなかで当ブログでも紹介した保守派の政治評論家たちの名前が「シオニストの十字軍」とか「憎しみの宣教師」とかいうカラフルな形容詞で連ねられているのが面白い。このなかで名指しされた人々は、ダニエル·パイプ、ロバート·スペンサー、マイケル·シュウアー、スティーブン·エマーソン、そしてもちろん「十字軍総識者ジョージ·W·ブッシュ」(大爆笑)
    ところで左翼で反ブッシュで嘘つきのシーモア·ハーシュ(アルグレーブスキャンダルを最初に暴露したニューヨーカーの記者)や反米映画「か氏911」で悪名高いマイケル·ムーアなどはアルカエダが尊敬すべき人々としてアルカエダのプロパガンダビデオに登場するらしい。


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    恥知らず反米左翼! ブッシュ暗殺架空ドラマを公開

    トロントで今月開かれる国際映画祭ではどうやら反米映画が溢れているようだ。イラク戦争前夜にイギリスでアメリカ大統領を侮辱してカントリーファンから見放されたデキシーチックスの文句たらたら自慰映画、「黙って歌え」がここで公開されるという話をきいたばかりだったら、今度はブッシュ大統領が暗殺されるという英国作成の擬似ドキュメンタリーが公開されるという。

    「ブッシュ大統領暗殺!」、英TVが空想ドキュメンタリー

    【ロンドン31日】英国の民放・チャンネル4が、ブッシュ米大統領暗殺というショッキングなテーマを扱った空想ドキュメンタリーを公開する予定だ。「ある大統領の死」と題する作品で、過去の記録映像とCG映像をミックスし、「ゾッとするほど」リアルな内容となっている。論争を巻き起こすのは必至とみられる。
     「ある大統領の死」は、ブッシュ大統領がシカゴでの経済界リーダーたちを前にした演説で大々的な反戦行動に遭遇、会場を後にする際に狙撃され、シリア生まれの男に捜査の焦点が向けられるというストーリー。
     9月7日に開幕するトロント映画祭で上映された後、チャンネル4のデジタル放送「More4」で10月9日に放映される予定という。
     「More4」代表のピーター・デール氏は、「これは並外れて人を引き付ける、迫力ある作品だ。魅力的な推理劇の出発点としてジョージ・ブッシュの暗殺を振り返るドキュメンタリー形式で作られている」と述べ、「現代米国社会についていろいろ考えさせる批評ドラマだ」と売り込む。「憤慨する人もきっといるだろうが、見てもらえば、洗練された作品だと分かるだろう。決して扇情的・短絡的なものではなく、示唆に飛んだ迫力ある作品であり、背景にある制作意図は善良なのだと分かってもらいたい」と話している。

    な〜にが『背景にある政策意図は善良』なのだ。アメリカ憎しブッシュ憎しの悪意に満ちた映画ではないか。テロリストたちがアメリカを初め全世界の自由国家を皆殺しにしたいと考えている時に、自由諸国の代表でもあるアメリカ大統領の暗殺を奨励するような映画を作る人間どもの悪意には吐き気がする思いである。彼等はブッシュ憎しが講じてテロリストシンパへと成り下がったといっても過言ではない。
    さて時事通信の記事では映画の内容があまり詳しく説明されていないが、ミスター苺がメールしてくれたデイリーメールの記事にはもっと詳しく映画の説明が載っている。(注:カカシは映画をみていないのでこの記事に書かれていることが本当なのかどうかはまだ確認できていない。)下記はこの記事をもとにカカシが要約したものである。

    2006年11月、民主主義によって世界平和をもたらそうと演説するジョージWブッシュ大統領を暗殺者の銃弾が貫いて殺害する。容疑者の正体はすぐにメディアによって大々的に報道される。アメリカ人のほとんどが犯人がシリア生まれであるということだけで満足し、イランの犬と考えられているシリア政府に焦点が当てられる。シリア外相による悔やみの言葉や否定も空しく、アメリカ市民はダマスカスやテヘランからの正式発表など全く興味をもたなかった。テレビではこれらの国々の市民がお祭り騒ぎにくり出す姿が何度も放映された。
    大統領の座を得たディック·チエイニーは常に非公開の安全な場所から声明発表をするため「洞穴の男」とあだ名される。「大統領の死を祝った者たちはすぐにその味を噛み締めるだろう」と新大統領。
    アラブ諸国では人々が喜びにみちたが、ヨーロッパ諸国の反応も冷たかった。イスラムテロリストによって苦しめられたイギリスでさえあまり同情はみられなかった。場合によってはイスラム教徒以外の間でも喜ぶ声さえきかれた。
    しかしひどかったのはチェイニー新大統領による厳しい取り締まりであった。テロ容疑者は条令もなく逮捕され裁判もなく処刑された。ブッシュ大統領の死を祝ったとされる諸国への攻撃案が作成され、シリアがまず攻撃され、イランが続いた。イランの革命軍はヒズボラの戦い方を学び真っ向からアメリカ軍にいどまずゲリラ戦をおこなった。
    戦争はペネズエラまでにおよび、イギリスではイスラム教徒による暴徒によってガソリンスタンドなどが次々に爆破された。
    テロ容疑者は容赦なくガンタナモ送りになり、キューバから亡命してくるキューバ人たちをアメリカ海兵隊が虐殺したとして、抗議したキューバを黙らせるためアメリカはキューバも攻撃。
    チェイニーの独裁により、アメリカは危機につぎ危機を迎えるがアメリカ市民はチェイニーを断然支持、、、

    まあ、こんなもんだ。この記事を読んでわかるのは、この映画制作者たちはアメリカ国民の本質を全く理解していないか、理解してわざと無視しているかのどちらかだろうということだ。
    ブッシュ大統領の暗殺を待つまでもなく、アメリカでは国民全員を怒らせるテロ行為がすでに2001年9月11日に起きているのである。犠牲者の数が最終的に3000人前後と発表されるまでの数週間、我々は犠牲者数は4000人から6000人と聞かされていた。もし貿易センターが縦に崩れずに横倒しになっていたら、もしテロが起きたのが9時10分前ではなくてほとんどの人が出勤していた10分後だったら、何万という犠牲者がでたことは必定だ。それを考えた場合、もしアメリカ国民が怒りに狂って復讐をだけを考えるような国民なら、あの時ほどその本性が現れるのに絶好の機会はなかったはずである。
    だがアメリカ国内でアラブ系の人間がリンチになったり、イスラム教の聖廟が破壊されたり、条令もないのに中近東の人々が、ただイスラム教徒あるというだけで大量に逮捕されたなどという出来事は全くおきなかった。一部ぼっ発的にイスラム教徒と間違われたインド人が嫌がらせをされたり、イスラム教聖廟に石が投げられたり落書きがされたといった程度のことはあったが、組織的なイスラム教徒迫害は全くおきなかった。それどころか、アメリカ在住のイスラム教徒に不心得者からの攻撃がないようにと地元のキリスト教徒やユダヤ教徒が率先して市民に冷静を保つよう呼びかけたりしていたほどだ。
    テロ対策として提案された「愛国法」ですら、アメリカ市民や合法永住の外国人の人権を妨げるようなことがあってはならないと神経質なほどの考慮がされた。
    だからブッシュ大統領がシリア生まれの男に暗殺されたとしても、アメリカ国民がヒステリーを起こしてシリアやイランに戦争を挑み、チェイニー新大統領が国民の人権を無視して容疑者をかたっぱしからガンタナモに送るなどということはまずあり得ない。
    この映画はブッシュ大統領やチェイニー副大統領への侮辱であるばかりでなく、アメリカ国民全体への侮辱である。このような汚物を製作する人間が自由に物を言えるのも、彼等が軽蔑するアメリカやイギリスの愛国者たちが諸外国で命がけでテロ退治をしていくれているからではないか。もし我々がイスラム過激派とのテロ戦争にまけたならば、彼等のような堕落した馬鹿左翼どもが一番最初にジハーディストの刃に倒れるのである。


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