アメリカは敗者を選ばない

どうも最近アメリカの保守派の間では2008年の大統領および上院下院一般選挙において共和党が惨敗するのではないかという悲観的な見方をする人が増えている。
こういっちゃ何なのだが、アメリカの保守派は概して悲観的な人が多い。そんなことを私がいうと、「私は現実的なだけだ」と反論がかえってきそうだが、まだ一年半も先の選挙を今からあきらめていたのでは勝てるものも勝てなくなるではないか?どうしてこうアメリカの右翼はふがいないのだろう。
この間も朝のラジオ番組でゲストが「民主党から大統領が出ることは免れない事実なので、なるべく共和党に害を与えない民主党候補、(例えばヒラリーとか)を応援すべきだ」などと馬鹿げたことを言ってるのを聴いてあきれてしまった。
いったい保守派のこの絶望感はどこからくるのだろう?彼等の悲観主義は本当に現実的なのだろうか?アメリカ市民は共和党の大統領にも議会をも見放してイラク即刻撤退を唱える民主党を選ぶのだろうか?
私の知り合いの旧保守派の男性は、アメリカ市民は彼も含めネオコンを完全に見放していると言い張る。だからネオコンに乗っ取られた共和党が次回の選挙で勝つ可能性は全くないというのである。だが私はそうは思わない。それというのも普通のアメリカ人は新保守派と呼ばれるネオコンとはいったいどういうものなのか全く分かってないからである。実を言うとしょっちゅうお前はネオコンだと左翼からいわれている私ですら、ネオコンとはいったいどういう思想なのか、と問われても具体的に説明することができないくらいだ。もっとも私は自分は旧保守派だと考えているのだが。
ミスター苺曰く。

アメリカ人は勝者を好む。もし一年後にイラク戦争にだいたい勝っているようなら、とりわけメディアによって期待がかなり薄れていることでもあり、共和党はすんなり勝つだろう。

たとえ勝ってるかどうかハッキリしていなかったとしても、明らかに現在よりは良い状態になっていれば、共和党は勝つだろう。なぜなら共和党はずっとこの戦争に勝つ必要があるといい続けてきたからだ。それにひきかえ民主党は2008年の段階で何をいおうと途中でタオルを投げようとしていたことが記録に残っている。そういうことは市民はよく覚えているものだ。
民主党が勝てる唯一の条件は2008年の11月の段階でイラク状況が今よりも悪化している、もしくは悪化したように見えることだけだ。

アメリカ人は負けず嫌いで案外単純な国民だ。細いニュアンスで色々言い訳するような大統領より、「我々は勝てる!」というメッセージをもった大統領を好む。悲観的でアメリカ市民全体を憂鬱な気分にさせたカーターがアメリカ人であることを誇りに思わせてくれたレーガンを選んだのも、税金をあげない公約しながらそれをやぶっていいわけがましかったパパブッシュより新しい計画があると市民に希望を与えたクリントンが勝ったのも、アメリカが負け犬を好まない証拠だ。
2008年の大統領選挙で一番大切なメッセージは「戦争には勝てる、勝たねばならない」という共和党候補に対して民主党の「戦争は負けた。即撤退すべし」の戦いとなる。勝ち負けの選択なら勝つ方を選ぶのがアメリカ人だ。
歴史的に見てアメリカ市民は戦争中に撤退を唱える候補を選んだことがない。これは大統領が民主党であろうと共和党であろうと区別はない。
近年の歴史で戦争中の現職大統領の二期目の選挙が行われたことは二回ある。ベトナム戦争中の1972年にジョージ・マックガバン上院議員は戦争を終わらせるという公約で現職の大統領に挑戦した。また1864年にリンカーン大統領に挑戦したジョージ・マクラレン将軍は本人は戦争を支持しながらも所属党の民主党は明らかに停戦して南部の独立を認めることを押していた。
どちらのケースも反戦主義は市民から完全に拒絶された。マクラレンは55:45で敗北したし、マックガバンの場合はもっとひどい62:38の大敗退だった。どちらの場合も泥沼化する戦争で人気がた落ちになっていた現職大統領に挑戦したのに失敗したのである。
二期続いて任期の終わった大統領が、反対側の党の候補によって交替されるということはよくある。民主党のウッドロー・ウィルソンの二期が共和党のウォレン・G・ハーディングにかわった1920年。ハリー・トルーマン(民)からドワイト・アイゼンハワー(共)になった1952年、そのアイゼンハワーはジョン・F・ケネディ(民)と交代した。また共和党ニクソンとフォードの8年は民主党のカーターと交代。最近ではもちろん民主党のビル・クリントンが共和党のジョージ・W・ブッシュと入れ替わった。
しかしこのうちで戦争中に行われた選挙は1952年の朝鮮戦争の時だけだ。他の選挙はすべて平和時のものである。アイゼンハワーは共産主義撲滅を唱えて出馬した。孤立主義を唱える保守派ライバルをくじいて共和党候補の座を獲得、一般選挙でも鳩派の非常にリベラルな民主党候補をやぶって当選した。
2008年の選挙は1952年の時とは正反対に現職の党が勝利を求め、挑戦する党が勝利なくして撤退を押す反戦派だということだ。
正直いって、2008年を迎える状況はアメリカの歴史上例がない。だからどうなるかはっきりした予測をたてることは難かしい。だが、どの選挙でも共通していることが一つだけある。それはアメリカ市民は戦争中に負けを唱える党を選ばないということだ。
現実的だのなんだのと悲観的になる前に、アメリカの保守派はもっと共和党の候補たちに希望を持ってほしい。メディアは民主党のほうが優秀な候補が多いように報道しているが、私は共和党の方がずっと質の高い候補が多いと思う。
民主党のメッセージはただひとつ。「イラクは負けた。あきらめて即撤退しよう。」それだけだ。敗者を嫌うアメリカ人がそのメッセージを奨励するとは私にはどうしても考えられない。
私は今のアメリカ保守派の態度を見ていると、ヘルムスディープの戦いを前にアラゴルンにこの戦争に勝ち目はない、戦うだけ無駄だと訴えるレゴラスを思い出す。(JRRトールキン著の「指輪物語」を原作にした映画の一シーン)しかし士気を奮い起こしたセオドン王を前に「絶望した私が間違っていた。」とレゴラスが認めたように、私もアメリカ保守派に奮起してもらいたいと切に願う。
保守派諸君!あきらめるな!選挙はまだ一年半も先だ。イラク戦争に新作戦はまだ始まったばかり、勝ち目はいくらでもある。アメリカの将来のために、世界平和のために、悪と戦おう!


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なんでも反対とにかく反対日和見主義の米民主党

さっき、リーバーマン議員の演説の一部を訳し終わってミスター苺のブログを読んでいたら、私は後半の肝心な部分を読みすごしていたことに気がついた。大事な点なのでリーバーマン議員の演説続編としてご紹介しておこう。

月曜日の演説のなかで多数党リーダー(ハリー・リード)はイラクにおける新しい作戦を説明しました。その第一歩として彼は「アメリカ軍を内乱を警備する任務から解き,イラク軍を武装し訓練しアメリカ軍を守ることに移行し、標的を絞った対テロ作戦にいそすむべし」と語りました。…

(中略)
ここにもうひとつの皮肉があります。過去四年間に渡ってラムスフェルド国防長官の下、アメリカはイラクの基礎的な警備を確立しようとしませんでした。イラクの人々を守るのに必要な軍隊を出動させず軍事の焦点をイラク軍の武装と訓練にあて、我が軍を守り、標的を絞った攻撃をしてきました。言い換えれば我が軍はまさに今、我々の前に提示されたこの議案の提案そのものの作戦を取ってきたのです。
この作戦は失敗しました。そして我々は何故失敗したかを知っています。我々が警備に必要な充分な軍隊を派遣せず、アルカエダやその味方たちがすり抜ける穴を作ってしまったからです。敵は警備の手薄な場所に踏み入り恐ろしい暴力を振るい、経済や政治の発達が不可能な恐怖と不安に満ちた状況を作り上げてしまったのです。
もう何年も議会の多くの皆さんがこれに気がついていました。我々はこれについて議論してきました。我々はもっと多くの軍隊を送れと呼びかけてきました。そしてやっと…ブッシュ大統領も政権の間違いに気づき、考えを変えてイラクの基礎的な警備を守る必要性に気づき、新しく国防長官を選び、イラクに新しい司令官を備えてくれたその今になって、これまで大統領のやり方を批評してきた議員たちは突然考えをかえてこの失敗した作戦はそんなに悪くなかったというのです。
いったいどうなっているのでしょうか?2006年に我々が批評し拒絶した作戦が、どうして2007年の今日突然良い作戦だということなるのですか?

何が起きたかと言えばブッシュ大統領が考えを変え作戦を変えたことだ。民主党は最初からイラクでどうやって勝つかなどという作戦は持ち合わせていなかった。なんでもかんでもブッシュ大統領のやっていることを批判していたにすぎず、それが本当にイラク勝利に結びつくかどうかなど全く関心がなかったのである。だから今ブッシュ大統領が批判に答えて民主党議員らが要求していた通り増派作戦を取り入れると、今度はその正反対の事を言い出しこれまでの作戦をつづけるべきだとがなりたてる。なんでも反対とにかく反対としかいえないから自分の立場が過去と現在とで矛盾していることにすら気がつかない。
ミスター苺いわく、民主党は日和見主義の風見鶏だ。


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非国民米民主党議会降伏議決を通す、リーバーマン議員の演説

本日民主党が多数議席を占める上院議院においてイラク撤退降伏案が51:45で通った。共和党の裏切り者はオレゴン州のゴードン・スミスとネブラスカ州のチャック・へーグル。無所属で元民主党のジョー・リーバーマン議員は反対票を投じた。
ジョー・リーバーマンはアル・ゴアのパートナーとして民主党の副大統領候補にまでなったほどの忠実な民主党議員だった。しかしことイラク戦争に関してはアメリカは絶対に勝たねばならないという姿勢をずっと崩していない。そのせいで極左翼大富豪のジョージ・ソロス氏が創設したムーブ・オンという市民団体に責め立てられコネチカット州の上院議員民主党候補の座を奪われた。しかしリーバーマン氏は無所属として立候補し見事上院議員に当選して今に至る。
そのリーバーマン氏が今回の議決案について非常にすばらしい演説を行ったのでその一部を紹介しよう。本文はPower Line参照のこと。
道徳上意味をなさない

月曜日の演説のなかで多数党リーダー(ハリー・リード)はイラクにおける新しい作戦を説明しました。その第一歩として彼は「アメリカの内乱を警備する任務から解きイラク軍を武装し訓練しアメリカ軍を守ることに移行し、標的を絞った対テロ作戦にいそすむべし」と語りました。

しかし皆さん、一歩下がってこの計画がどういうものなのか考えてみてください。アメリカ軍が「内乱を警備」せず、任務を狭く規制するとはどういうことなのでしょうか?
まず、これはイラク市民が反乱分子や民兵らに脅かされ殺されても我が軍は彼らを守ることが許されなくなるのです。ペトラエウス将軍が主張するどのようなゲリラと戦う場合でも基礎的な警備保障に焦点を集中させる代わりに、兵士らはこの提案された法律によって宗派間争いが周り中で起きていても、それがどれほどひどいものでも全く手出しをしてはならないということになるのです。
つまり、これは意図的に意識して民族浄化や女子供が宗教が違うというだけで無実の市民が大量虐殺されるのに背を向けよと言うのです。つまり1990年代にユーゴスラビアで我々が介入した自らの政策に、そしていまでも我々の多くの人々がダルフールに介入せよと呼びかけるその政策に、背をむけよというのです。
これは道徳上全く意味をなしません。

またリーバーマン氏はアルカエダの狙いはイラク内乱なのであり、そのためにゴールデンモスクを爆破しシーハ派民兵の暴力を誘発したとし、内乱を止めずにどうやってアルカエダと戦うのだと問いかける。
軍事的に意味をなさない

多数党リーダーは月曜日、この作戦でもアメリカ軍は「標的を絞った対テロ作戦」を行うことができると言いました。イラクの内乱を止めなくても悪者を退治できるというのです。しかしもう一度伺いたい、これは戦地での作戦にどのような意味を持つのでしょうか?正規軍のように基地に集結しないテロリストをどうやって探し出すのですか?

標的を絞った対テロ作戦は必然的に我が軍が何処で何時彼らが攻撃をしかけるのかを知る必要があります。そのためには正確で行動可能な現時間での情報が必要です。こういう情報は一般のイラク人からしか得ることは出来ません。ということはイラク人と日常個人的な密接な交渉を持つことが必要なのです。そうやたて彼らの信頼を得、我々に価値ある情報を提供することで自分達が我々に守ってもらえると納得してもらってこそ個々のイラク人が我々の側についてくれるのです。これがペトラエウス将軍と彼の軍隊が行使している新しい作戦の真髄なのです。

つまり、リーバーマン氏は常日頃から地元をパトロールして地元民との交流を深めずにどうやって市民の信用を獲得し、テロリストの情報を集めることができるのかと問いかけているわけだ。ハリー・リードはイラク内のパトロールとテロリスト退治が全く別物だといいたいようだが、リーバーマン氏は片方なくしてもう片方はあり得ないと言っているのだ。
イラクは負けていない

ここではっきり言わせていただきます。私の意見ではイラクはまだ負けていません。しかしこの議案を施行すれば必ずや負けます。ですから私は中東の安定と治安維持の希望はここ本国にあると信じます。

民主党議員だけがわが国の希望であったなら、イラク戦争はとうの昔に負けている。幸いなことに我々には(イラク人にとっても)ブッシュ大統領という強い味方があったのだ! この議案はブッシュ大統領によって否決される。その後民主党はどうするのか、このまま同じような議案を持ち出してもまた否決されるだけで時間の無駄だ。では否決されないような議案を通すとしたら結局ブッシュ大統領が要求した予算案をそのまま通すより他にない。
ではいったいこの猿芝居はなんなのだ? 単にアルカエダを活気付け我が軍の士気を失わせ国民を苛立たせただけ、そしてその間に犠牲になったイラク人やアメリカ兵の命はどうしてくれるのだ?
しかし、すべてが悪いことばかりでもない。イラクのアルカエダやシーア派民兵はこのいきさつをどううけとっているのだろうか? 民主党が多数議席を取ればブッシュ政権の勢力が収まってイラクからアメリカ軍は撤退すると期待していたのに、民主党が多数議席を握って4ヶ月になるというのにアメリカ軍は撤退どころか増派までしてその攻撃を激化したりしている。民主党が多数議席を握る議会が次から次へと戦争反対、イラク撤退と議案を通しているというのに、ブッシュ大統領は涼しい顔をしている。挙句の果てにこれまで通った議決案には拘束力はないときた。やっと意味ありそうな議決案が通ったと思いきやブッシュの鶴の一声でごわさんと来た。 ということはなんだかんだ言いながらアメリカの議会なんぞ結局ただの張子の虎でなんの施行能力もない連中なんだ、こんな奴らを当てにした俺達は馬鹿だった、、、なんて反省しているかな?
力落とすなよテロリストども、民主党に裏切られたのはお前らが最初じゃない。


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恥さらし米下院議長ペロシ女史の中東訪問

アメリカでは政権及び大統領に任命された外交官以外の人間が国の代表として外交するのは違法である。一個人が親善の形で他国を訪れるのはかまわないがアメリカの外交政策について他国の勢力者と直接交渉するのは禁じられている。
だがこの法律は結構しょっちゅうやぶられており、やぶった人間が法的に裁かれるということは先ずない。クリントン政権中に元大統領のカーター氏が独断で北朝鮮と交渉を行って時のクリントン政権に大恥をかかせたことなどはその典型だ。(おかげで北朝鮮の核兵器開発をアメリカは指をくわえて見守る形となってしまった。)
今回の米下院ペロシ議長の中東訪問も国の外交官としての正式に任命を受けたわけでもないのに、ペロシ女史は国務長官のライス女史を差し置いてのこのこでかけていって大恥をさらしている。主流メディアのなかでも比較的民主党寄りのワシントンポストですらも、国会議員が外交をしてはいけない典型などと言ってペロシ女史の軽々しい行為を批判している。
イギリス兵返還のニュースと共にニュース映像を埋め尽くしたのがシリアを訪れた下院議会議長のペロシ女史の醜いスカーフ姿。私は別にペロシ女史がブスだと言っているのではない。イスラム教女性の衣装であるヒジャブと言われるこのスカーフをまとい、化粧なしのすっぴん顔で聖廟を訪れるという行為そのものが醜いと言っているのだ。女史は自分がどれだけアメリカ代表としてシリアにコケにされたのか全く分かってない。女史がアメリカ国内でいつも自慢げに着ている真っ赤なデザイナースーツやどぎついほどの真っ赤な口紅をつけミニスカートにハイヒール姿ででも登場してくれたならまだいい。それがすっぴんにヒジャブ? 冗談じゃない!
ジャーナリストなどの一介の市民と違い、ペロシ議長はアメリカの都合はどうあれアメリカの顔として世界のメディアは報道しているのだ。そのアメリカの顔が独裁国シリアの女性蔑視の屈辱的な慣習に従うということはアメリカは独裁者アサドよりも下位にあると表現したようなものである。シンボル的な力関係が多いに影響を及ぼす中東外交でこのような行動は愚かとしか言い様がない。

ナンシー・ペロシの愚かなシャトルバス外交(ワシントンポスト)

Thursday, April 5, 2007
下院のナンシー・ペロシ議長(民主、カリフォルニア州代表)は昨日なぜ国会議員が国務長官の代理外交をやってはいけないのかという典型的な例を披露してくれた。ダマスカスでシリアの独裁者バシャー・アルアサドに会見した後、ペロシ女史はイスラエルのエクド・オルメルト首相からの「イスラエルは和平交渉をする用意がある」というメッセージを伝えたと発表した。さらに女史はアサド大統領も「平和行程を進める意志がある」と付け加えた。この外交的成果を発表した後、ペロシ女史はキッシンジャー式シャトルバス外交はまだ始まったばかりだとほのめかした。「私たちは私たちの良いオフィスを通じてイスラエルとシリアの仲を取り持っていきたいと思います。」と女史。
しかしここにひとつ問題がある。イスラエルの首相はペロシ女史にそのような伝言を頼んでいないのである。「合衆国議会議長に伝えた内容のなかにイスラエルの方針を変えるものは一切含まれていない。」と首相側は慌てて声明を発表した。事実オルメルト氏はペロシ女史に「最近ダマスカスを訪れた何人もの上院下院議員が受けた印象はバシャー・アサドの公式発表とは裏腹にかの国のイスラエルとの和平について方針は変わっていないというものだ。」と語っている。つまりペロシ女史はイスラエルの立場をわい曲しただけでなく、たった一人アサドの言葉がプロパガンダであることを見抜けなかったのだ。

ブッシュ政権はシリアとの正式な外交は差しとめている時であり、下院議長のダマスカス訪問はシリアに錯誤したメッセージを与えるものだと批判している。その批判に対してペロシ女史は大統領の正式許可をもたずに共和党下院議員がダマスカスを訪れたこともあると抗議した。しかしそれらの議員たちは中東問題に首をつっこむようなことはしなかった。「私たちは友情と希望そしてダマスカスへの道は平和への道という信念で来たのです。」とすっかり外交官気分のペロシ議長。これだけから度素人は始末が悪い。
ワシントンポストはペロシ議長の今回の中東訪問といい、議会が大統領の軍総司令官としての大統領の意志と完全に矛盾する政策を無理矢理おしすすめようとする議案の数々についても強い批判をしている。ポストはなんとペロシ女史は大統領に取って代わって影の政権を作ろうとしているとし、そのような行為は愚かであるとさえ指摘している。民主党寄りの新聞にここまで言わせてしまうナンシー・ペロシ下院議長。
戦争中に戦費予算削減を訴えて最近下がっている民主党の株が議長の愚かなシャトルバス外交によってまたぐっと下がってしまった。


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アメリカ兵はイラク任務遂行を望んでいる!

イラク駐留のアメリカ兵が今一番聞きたくない言葉は「私はアメリカ軍を支持します」という反戦バカサヨ政治家の偽善的な発言だろう。軍隊を支持するといいながら軍隊に必要な予算を削り、敵のテロリストを元気づけるような議案を次々に提案し議会を通す民主党の議員たち。アメリカ軍人たちは、こんな応援なら要らないよ。ほうっといてくれ!と叫びたいのではないだろうか。
アメリカメディアは現役やイラク帰還兵のなかに存在する反戦兵士たちを探し出してきては、アメリカ軍人ですらイラク戦争には反対している、即撤退を望んでいると騒ぐのに忙しい。ここでも一度紹介したが、イラク即刻撤退を訴える草の根運動といううたい文句で登場したAppeal for Redressという団体は現役および退役軍人らによって発足一か月ですでに1000以上の署名を集めたといってメディアが大騒ぎしたのもいい例だ。(発足2か月の現在はほぼ1600程度。実は草の根とは名ばかりの組織力抜群の左翼団体の看板団体であることはすでにここでもお話した通り)
だが実際には軍人たちの本心はどのようなものなのだろうか? 実は反戦署名運動に対抗してAppeal for Courageという賛戦署名運動が現役軍人らの間で行われている

発足者はジェイソン・ニコラス中尉。33歳の海軍企画将校で今年の一月からバグダッド勤務をしている。中尉は(署名運動)の目的は議員たちに軍隊がイラクでの任務遂行を達成することに焦点をあて、常時失敗を宣言するのをやめてもらうことだと語る。

「ベトナムで学んだ最大の教訓は、戦地で勝つことはできても本土で負けるということだ」と中尉はスターズアンドストライプ紙(軍隊新聞)へのメールで語った。「我々は今後も難かしい日々は続くとはいえ、イラクに駐留し最後まで仕事をさせてもらえるなら、イラクでは勝てると考えている。」
この訴えは…議会に「我々の任務を完全に支持しイラク撤退宣言を停止すること」と訴えるものである。我々はイラク戦争は必要で正当な戦争であり「敵に英気を与え本国アメリカ市民の支持を衰えさせるようなメディアの運動」に積極的に反対して欲しいと訴える。

私のネットスケープではホームページにいかれないので確認できないのだが、ミネアポリス州兵でイラク駐留のデイビッド・スル軍曹によると、始まって一か月足らずですでに1500以上の署名が集まったと言う。そうだとすれば反戦署名運動よりも署名の集まり方は早いことになる。反戦署名運動に集まった1000の署名を特集する暇があるなら、もっと多くの署名が集まった任務遂行を訴える署名運動についても主流メディアは報道すべきではないのか? むろん反戦まるだしのアメリカメディアが戦争支持の報道などするわけないが。
パワーラインでは現役軍人及びその家族から議会が押している即撤退議案についてどう思うかという意見をつのっている。パワーラインに届いたほとんどの手紙は任務遂行まで撤退すべきではないという内容だった。ここでもそのふたつみっつ紹介しよう。


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アメリカ初のイスラム教議員イスラムテロの本性現す!

アメリカ初のイスラム教徒の議員として今年から下院議員となったキース・エリソン議員。就任式の時にも聖書ではなくコーランをつかって宣誓をするとだだをこねて話題になった。選挙運動中から反対派はエリソン氏は過激派黒人イスラム教団体やアラブ系テロの看板団体CAIR(イスラムアメリカ評議会)などと深いつながりを持っている危険人物だと主張していたが、地元のミネソタ州メディアは反対派による人種差別だと言い張ってエリソン議員とテロリストとの関わりを全く報道しなかった。
おかげでエリソン議員は当選したが、この間の空飛ぶイマームたちの訴訟事件がきっかけで、ついにエリソン議員はそのテロリストたる本性をあらわした
米国下院議会で火曜日、共和党議員らによって公共交通機関を利用する乗客らが挙動不審な人物を通告する際、後に訴訟などの標的になるのを防ぐ議案が提案された。これはすでに訴訟の起きている空飛ぶイマーム事件のようなことを防ぐのが目的で、議案は304対121で圧勝した。
興味深いのはイスラムテロリストプロ市民団体代表議員のキース・エリソン議員が率先してこの議案に反対したということだ。なぜ、アメリカの議員がアメリカの一般市民がアメリカ人の安全を守るためにテロリストと思われるような危険人物を通告することを阻止しなければならないのだ?  なぜアメリカの議員がアメリカを攻撃するテロリストが行動しやすいような状況を作ろうとするのだ?
エリソン議員を選んだミネソタ市民はこの話に注目しているのだろうか? それともミネソタの新聞はこのニュースも黙殺するのかな?


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反戦運動に対抗、愛国者鷹たちの反撃!

アップデートとバンプ
アメリカ時間で3月17日の土曜日正午、ワシントンDCにおいて共産主義看板団体ANSWER主催の反戦(反米)デモ行進が行われた。この催しは数週間前からインターネットで参加者を募っていたが、元軍人らを中心とした愛国者たちが率先してこの反米交信に対抗するGathering of Eagles(鷹たちの集会)というデモ行進を主催し、こちらもインターネットを使って愛国心のある市民の参加を募った。
アメリカも世界のメディアも左翼反米派の行進は大きく取り上げるだろうが、それに対抗している愛国者たちの運動は取り上げないだろう。しかしそこがインターネットのありがたいところだ。主流メディアが無視するニュースを読者に届けることができる。
行進に参加したミッシェル・モルキンが行進の模様を写真付きで報告しているので、是非みなさんにも御覧いただきたい。東海岸はここ数日ものすごい寒波に見回れ、飛行ダイヤもかなり狂ったので集まるのは大変だったと思うが、ミッシェルの話ではカリフォルニアからわざわざ飛んできた主婦や、アラバマからバイクを飛ばしてやってきたバイカーたちなど、何千という人々が集まったという。

rally

星条旗がめだつ愛国者たち側


愛国者たちが「USA, USA」と叫ぶなか、反戦派の象徴となったシンディー・シーハン(息子をイラクで戦死して亡くしたことを最大限自分の政治運動に利用している女性)が汚らしい言葉でアメリカを罵る。ミッシェルが特に印象に残ったのはたくさんの星条旗に囲まれた愛国者に反して反米派たちが「イラク即刻撤退」と書かれた黄色い帯に身をつつんでいたことだという。「黄色とは似つかわしいや」とある元軍人。黄色はアメリカでは臆病者の色だからである。偶然とはいえぴったりだ。
CSPANというケーブルテレビがデモ行進の模様を生中継したが、CDR salamannder(サラマンダー司令官の意味)がそのテレビ中継を報告している。彼によるとイーグルたちの行進は全く報道されていないということだ。しかし映像で見る限り、反戦派の群衆はそれほど多くないようだ。これまでのANSWER主催の反戦行進では三万人程度の人出が普通だったが、地球温暖化の影響か今年の冬はものすごく寒いので気候が協力してくれないとデモの参加者は文句をいっていたらしい。
アップデート1):
行進から帰ってきたブロガー達からの報告がたくさんはいっているので、ちょっと紹介。
マリーキャサリン・ハムが戦争支持ラリーの演説者たちを映したビデオを公開している。反戦ラリーの演説とちがってみんな非常に英気のつくような元気なものが多い。反米派の演説は憎しみに満ちているが。
アップデート2):
Flopping Acesでは右翼の過激派のサインも掲載されている。「ペロシはアルカエダの味方」だ、とか「地獄へ堕ちろ裏切り者」なんてのもある。ちょっと問題だな。(笑)しかしエースの写真や記事から判断するに愛国者側と反米側とでは人数は同じくらい集まったらしい。これだけ戦争支持の人間が集まってるのにメディアは反戦派の方しか報道しない。
アップデート3):
主流メディアは反戦運動に対抗して現れた戦争支持者たちのことは報道しないだろうと思っていたら、APワシントンポストも報道したのには驚いた。反戦派の数は1万から2万。警察当局は公式発表をしないのでよく分からないようだがあまりにも寒い気候が災いして反戦派の参加者数は期待よりずっと少なかった。しかしそれとは裏腹に数百人集まればいいと思っていた戦争支持者の数は予想を遥かに上回り、反戦派ほどではなかったとはいえ、かなりの数が集まったようだ。おかげで主流メディアもこれまでのように無視することが出来なかったのだろう。
しかしさすがに偏向メディアだけあって、戦争支持者達をこき下ろすことを忘れない。

昨日(17日)の熱気のほとんどは何千という対抗議者(戦争支持者)から供給された。多くは元軍人で国中からベトナム慰霊碑の周りに集まれとよびかけられた。一部の人たちはインターネットにおいて、慰霊碑の壁が傷つけられる恐れがあるという訴えをきいてきたという。しかしそのような行為は報告されていない。(カカシ注:去年の反戦マーチで慰霊碑に落書きされたことがあったため元軍人たちが守っていたからだ。)…

一部の対抗議者たちは(反戦派の)行進者たちに裏切りものなどと罵倒やヤジをとばした。反戦派も答えて怒りの言葉を反復し途中警察が口げんかがエスカレートしないよう仲裁にはいることもあった…
一時、行進が始まる前に対デモ行進者たち(戦争支持者)はアスファルトのコンスティトゥーションの歩道の両脇にならび、集合場所にいくため通り過ぎる(反戦派の)行進者たちに罵倒を浴びせた。ひとりの車いすのベトナム帰還兵は子供を含んだ行進者たちに汚い侮蔑語をあびせた。
戦争支持者の一部は行儀良く反戦派とジャブをかわしていた。しかし他には行進者たちがベトナム慰霊碑の壁に近付くのを阻止するひとたちもいた。特に看板を持っている人に対して。ワシントンDC住まいのエリック・アンダーソンさん47歳は、うでからサインをもぎ取られ泥のなかに捨てられたという。(カカシ注:軍人の慰霊碑に反軍隊の看板を持って近付けると考えるほうが甘い。慰霊碑の前にはベトナム帰還兵が慰霊碑を守る目的であつまっていたのだから。)

この報道だとあたかも戦争支持者が反戦派が行儀悪く嫌がらせをしたような印象を受けるが、実は機動隊ともみ合いになったのは反戦派の若者たちである。かれらはスプレーペイントや爆竹などで武装して機動隊のバリケードをやぶって慰霊碑に近付こうとしたが阻止され、数人が逮捕された。いったいスプレーペイントで何をする気だったのだろうね?
APのほうでも同じような報道だが、やはり対反戦運動派による嫌がらせがわざわざ記されている。

しかし反戦派行進者のノースカロライナのボンヌから来たスザーン・シャインさんは対抗行進者たちに囲まれてしまい、引き裂かれたサインをもちながら涙ながらに逃げ出してきた。「私の平和のサインを引きやぶってしまいました。」と、警察が夫と二人の大人の娘たちを対抗者のグループからエスコートした後で語った。「とってもこわかったです。」

これまでは、こうした反戦マーチなどに戦争支持者や元軍人などが現れて戦争支持を唱えたりサインをもって歩いたりしたら、それこそリンチにかけられそうな目にあうのが普通だった。たまには自分達のやっていることをやり返されるのもいい薬になるというものだ。デモ行進はなにも左翼連中だけの専売特許ではないのだということを思い知るがいい。


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アメリカ前線士気乱れる民主党

民主党内ではムーブオンという市民団体に代表される極左翼の動きが活発になっているという話を先日もしたばかりだが、彼らは民主党が多数議席を握っているにもかかわらず議会でちっとも反戦議決が通らないことに苛立ち、最近民主党議員への八つ当たりが目立っている。
まずはこの間、議事堂の廊下で民主党上院議員デイビッド・オーベイ氏を待ち伏せした反戦運動家と議員とのやり取り
これは海兵隊員を息子に持つティナ・リチャードという女性が、自分の息子はすでにイラクに二回出動しており、いま三度目の出動待機中であるという会話から始まる。リチャード夫人は自分の息子が自殺未遂をしたことや、従軍病院での問題について語った。

リチャード: (戦費の)補助金に反対票を投票しますか?
オーベイ: とんでもない、私が補助金の提案者ですよ。
リチャード: 戦争を、あの、続けるためですか?
オーベイ: (苛立ち気味に):違います。私たちがしようとしてるのは、、大統領が戦争を続けたいのです。私たちは補助金を使って戦争を終わらせようとしてるのです。でも補助金に反対したら戦争を終わらせることは出来ません。そろそろ馬鹿なリベラルたちは理解する時ですよ。軍隊への戦費を差し止めることと戦争を終わらすことは天地のような違いがあるのだということをね。私は防弾チョッキを拒絶したりするつもりはありません。私は医療手当てを必要としているひとたちを助けるための資金を否定したりするつもりはありません。この案に反対したらそういうことになるんです。
リチャード:でも一般の防衛費にすでに充分なお金があるんじゃないんですか、、
オーベイ:ありません。
リチャード: なにも予算を継続しなくても、、、
オーベイ: ありません、ありません!そういうふうにはいかないんですよ。防衛費は、現在の陸軍維持のためにあるのです。でもこれは循環する経費を払うためのものじゃないのです。(中略)
リチャード: じゃあ、あなたは支持するつもりなんですね、、、
オーベイ: (声を高らげて) 私は戦争が嫌いです!私は最初からこの戦争には反対でした。私は下院議員のなかでも最初にラムスフェルドの辞任を迫ったくらいです。でも我々には戦費完全差し止めをするほどの票がありませんし、戦費を削るべきではありません。なぜなら(そんな決議は)戦争の犠牲になった人たちを助けるための資金を否定することになるからです。(後略)

明らかにリチャード夫人はアメリカ議会で予算がどのように割り当てられるか全く知らないらしい。オーベイ議員は会議へ行く途中で急いでいたため、詳しくその説明ができなかったのだが、ここまで無知なひとに自分は戦争を終わらせようと努力しているのに、あたかもその反対であるかのように問い詰められたことへの苛立ちが伺われる。反戦運動家は政治家を待ち伏せして問い詰めるのなら、少しはアメリカ議会の機構がどのように作動するのか予習してからやって欲しいものだ。それにしても民主党の議員に「馬鹿なリベラル」といわせてしまうとはね。
さて、本日になって今度はサンフランシスコで反戦運動家たち十数人がナンシー・ペロシ下院議長の自宅へ押しかけるという事件があった。彼らは議会に戦費差し止めの議決を通すよう要求するつもりで現れたのだが、議長は彼らに会うつもりはないと聞くと家のまで泊まりこみ抗議をすると座り込んだ。
本当に極左翼ってのは限度ってものを知らない。 一方当のペロシ議長はイラク撤退条件つきの緊急予算案への票集めに苦労している。ブッシュ大統領は撤退どころか当初提案していた二万一千に加えさらに八千二百兵を加えようとしている。ペロシ議長がこの案を通せるかどうか、民主党多数議会になってから最大の難関を迎えている。


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金髪美女政治評論家の失言に見る右翼のヒステリー、左翼の偽善

アン・コルターという女性は日本では知られてないので、この話は別にするつもりはなかったのだが、あまりにもこちらの主流メディアがここぞとばかりに取り上げているので、その反応と偽善について話たいと思う。左翼と偽善という言葉ははっきり言って重複だが。
先週末、アメリカでは毎年恒例の保守派政治大会(Conservative Political Action Conference、CPAC)が開かれた。その際に保守派の政治評論家で毒舌家で悪名高い金髪美女アン・コルター女史が民主党の大統領候補者ジョン・エドワードについて下記のような冗談を言った。

“I’d say something about John Edwards, but if you say ‘faggot’ you have to go to rehab.”
「ジョン・エドワードについて何か言うつもりだったけど、オカマと言ったら診療所おくりになっちゃうわね。」

英語でいうところのオカマという言葉はもっと強く下品で侮蔑的な言い方なのだが、この発言が左翼からも右翼からも非常な顰蹙を買い、夜のニュースでは一斉に報道されたし、左右双方のブログ界ではコルター批判で持ちきりだ。このバッシングは一週間たった今でもまだ続いている。保守派のなかでコルターを弁護してるのはミスター苺くらいなもんだ。
アン・コルターは普段から辛辣なことを平気で言う女性だが、もちまえの頭のよさとそのブラックユーモアと金髪美女という利点も生かしてテレビ政治番組などでは引く手あまたの人気評論家である。ミスター苺は、コルターは言ってみればコメディアンであり常にユーモアと悪趣味のぎりぎりの線で演技をしているひとだから、時々その一線を越えて自爆することがあるのだという。だが、衝撃的な表現が売り物のコメディアンなら常にその限界に挑戦していなければ人気を保つことは出来ない。
以前にもコルターは911で亡くなった男性らの未亡人に対して、「未亡人になったことをこれだけ楽しんでいる人たちもいない。」などと言って非常な顰蹙を買ったことがある。(実は未亡人たちはその立場を利用して反戦運動をしていたのだが、その運動を批判されると911未亡人を攻めるのかと批判者を黙らせる方法が横行していたため、コルターは未亡人であれ誰であれ、一旦政治に口をだしたからにはそれなりの批判を受ける覚悟が必要だという意味での発言であった。)
左翼は極右翼のコルターを目の仇にしているから批判するのは不思議でもなんでもないが、あきれるのは保守派のヒステリー反応だ。保守派は常に崇高な道徳や価値観を売り物にしているため、偽善者と呼ばれることがたまらなく嫌いなのである。それで保守派と呼ばれる人たちが差別的な発言をすると左翼と一緒になって攻め立てるという悪い癖がある。今回もコルターは右翼の名誉を汚す人間だ、今後彼女を保守派大会に出場させるな、保守派から追い出せ、とまあひどい勢いだ。
時を同じくして、左翼連中の偽善を顕著に表す事件が持ち上がった。それは同じ保守派大会でジーン・カークパトリック・アカデミック・フリーダム(Jeanne Kirkpatrick Academic Freedom Award )賞を受賞したマット・サンチェズ元海兵隊員をめぐってのことである。彼は除隊後入学したコロンビア大学において、大学側の反軍隊的な方針を声高に批判してきた。彼は元軍人やこれから軍隊に入りたいと考える若者らを援助するため学校内で運動を重ね、大学側の方針が緩和されてきていた。
ところが、左翼ブロガーの間でサンチェズ上等兵(Cpl.)は15年前ゲイポルノのモデルをしていたことがあると暴露して大喜びで騒ぎ始めた。 左翼連中は保守派は同性愛恐怖症で常にゲイパッシングをしているくせにゲイポルノのモデルに賞を与えるなど偽善だと主張している。極左翼のマックス・ブルーメンソルなどは主流メディアのテレビにあちこちに出演してサンチェズ上等兵のモデル時代の写真を背景にしながら、サンチェズへの誹謗中傷を喜びを隠し切れずに語りまくっている。
ブルーメンソルはテレビインタビューで、この騒ぎでサンチェズはゴミのように保守派から捨てられるに違いない、保守派は不寛容で邪悪だからとあざ笑うように語っていた。で、肝心の保守派の反応はというと、、、
元過激派左翼活動家でその暴力的な運動に嫌気が差して右翼に転向したデイビッド・ホロウィッツはマックス・ブルーメンソルにこのように反撃している。マックスの父親とは宿敵の間柄にあるホロウィッツ。左翼の汚い個人攻撃の手口を熟知しているだけにこの反撃はすさまじい。

昨日、マックス(ブルーメンソル)はハッフィントンポストにおいてこれらのエピソードを書いたコラムを掲載した。コラムのなかで左翼同性愛のソースがマット・サンチェズが15年前にゲイポルノのビデオスターで同性愛売春もしていたことを「ばらした」と発表した。プログレッシブにとて政治的個人破壊が常套手段であることなど保守派ならばだれでも直接体験して知っている。 右翼には暴露組織など存在しない。 プライバシーの侵害や個人のキャリア、異性関係、友達関係や家族に多大な影響を及ぼすような個人情報を不注意に公開するやり方は、プログレッシブの間では簡単に正当化される。なぜなら彼らは世界を救うために神の任務を果たしているからだ。ゲシュタポもカメア・ルージュマルクシストもマックスの仲間達も皆こういうやり方をする。すべて目的のためだ。事実目的が崇高であればあるほど、より多くの人々を破壊することが成功として正当化されるのだ。

記録上言っておくが、私は大人のポルノやマット・サンチェズが若い頃何をやっていたかなどには全く興味がない。我々の中で人生の一こまで後悔するような行動を一度も取らなかった者が何処にいるというのだ。マット・サンチェズはマックスと違って親の七光りを尻に挟んで生まれてきたわけじゃない。彼には口頭による暗殺を奨励し同じようなインテリ愚連隊とのコネをつかって息子に裕福な生活のできるようにしてくれた、我慢できないような、パパはいないのだ。

また左翼連中は宗教右翼を許容性のない一番不寛容な人間達だと常に主張しているが、実は信心深い人ほど、罪深い人々に慈悲を見せるものである。罪の女と言われるマグダラのマリアにイエス・キリストが見せた慈悲を思い出していただきたい。

イエスを試すために、律法学者たちやファリサイ派の人々が、姦通の現場で捕らえられた女を連れて来た。律法では石打ちの死刑に値する。イエスは「あなたたちの中で罪を犯したことのない者が、まず、この女に石を投げなさい。」と言った。これを聞いて誰も女に石を投げることができず、引き下がった。また、イエスも女の罪を許した。(ヨハネによる福音書第8章3節-11節)

この町に一人罪深い女がいた。イエスがファリサイ派の人の家に入って食事の席に着いておられるのを知り、香油の入った石膏の壷を持ってきて、後ろからイエスの足もとに近寄り、泣きながらその足を涙でぬらし始め、自分の髪の毛でぬぐい、イエスの足に接吻して香油を塗った。・・・「赦されることの少ない者は愛することも少ない。」 そして、イエスは女に、「あなたの罪は赦された」と言われた。(ルカによる福音書7)

また信心深いひとなら、過去の過ちを認め更生した人間を歓迎する。
「許す」とか「慈悲」ということばに程遠い思想を持っているのは左翼連中のほうだ。普段右翼をゲイバッシングだ同性愛恐怖症だとののしっている人たちが、保守派の意見を持った同性愛者に対しては彼が同性愛者だという事実を使って誹謗中傷のやり放題。これが偽善でなくてなんだろう?左翼連中が一番許せないのが元左翼。背信者に対して左翼ほど不寛容な集団はジハーディストくらいだろう。
サンチェズ自身はこれについてこのように語る。

私はポルノは嫌いだ。ポルノは心を低下させ、魂をぺしゃんこにする。これは偽善ではない。経験から来るものだ。私が最初リベラル寄りだったとしたら、ポルノスタジオにいるのは天国のはずだった。ポルノでは禁則はすべて意味のないものとされ、意味の無いものが反映される。…どうして私が保守派になったのかって?私が去った世界を見て欲しい。私を今日誰が攻撃しているのか見て欲しい。 正直に面しようじゃないか、世間ずれしてる君たちにならわかるはずだ。これがもし私がリベラルの大義を主張し軍隊を批判したとしてリベラルから勇気の賞をもらった後、ポルノスターだった過去が暴露されたとしたら、私は今頃回顧録の出版をあちこちから申しこままれ、多様派としてバラク・オバマの副大統領候補になっているだろう。

また過去がばれた後の保守派の反応に関しては、、

恥じかしながら私は、このニュースが公になって保守派の仲間や友達が私から遠ざかっていくのではないかと思った。だが私はその反対のことが起きたことに感激している。私は私の立場からの意見を述べてくれと多々のイベントから求められ、テレビからも招待され、ほとんどの人たちが必要以上に私を信頼してくれ、即急な判断を避けてくれた。これは本当に良いことだ。皆さんの支持には感謝する。

さてここでアン・コルターに話を戻そう。元ポルノ俳優にこれだけ寛容な態度を見せた保守派はアン・コルターに関しても、もう少し寛容な態度をとってもいいのではないだろうか? コルターは単にテレビのトークショーに出演しているというだけでなく、反共産主義や反左翼の著書をいくつも書いている才能ある保守派であり、保守派の大義を促進するためアメリカ社会で多いに貢献している人物である。そのような保守派にとって大切なひとを、くだらない失言で見捨ててしまっていいのだろうか?
コルターのオカマ発言に最初に批判的な意見を述べていたミッシェル・モルキンも、サンチェズ事件について自分が受け取ったメールについてこのように述べいている。

常に許容だのプライバシーだの寛容だの慈悲だのと唱えるのが嫌らしく自慢げなリベラルである。私はこの間左翼の差別意識が醜い頭を上げるだろうと予測した全くその通りだった。私が受け取ったいやらしいメールの数々はアン・コルターが馬鹿みたいにCPACで言ったことなんかとは比べ物にならない。 サンチェズ上等兵がどんな辛辣な中傷に耐えているか想像できる。

その通り。左翼の右翼同性愛者に対する誹謗中傷は単に「オカマ」と呼ぶ程度のくだらない冗談ではすまない。彼らは他人の過去を持ち出してその人の生活もキャリアもすべて滅茶苦茶に崩壊してしまおうというのだ。これがゲイバッシングでなくてなんなのだ? 
保守派諸君、一時の感情に負けて全体像を見失わないようにしようではないか。我々の敵はコルターではない。自分と違う意見を持つものはどんな手段を使っても崩壊させようという左翼なのである。その事実を忘れないようにしようではないか。何かあるたびにゲイバッシングだの差別だのと反応していたのでは、腹黒い左翼の思う壺である。


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FOX主催米民主党大統領候補討論会、極左翼からの圧力で中止

ネバダでは予定されていたフォックスニュース主催の民主党大統領候補討論会が極左翼からの激しい圧力により中止されるという出来事があった。この討論会はネバダの民主党がフォックスニュースと契約して主催したものだったが、左翼よりの多いアメリカの主流メディアのなかで、珍しく公平で均衡の取れた報道をしているケーブルテレビの人気ニュースチャンネルのFOX(フォックス)は、フォックスが他のニュースチャンネルに比べると充分に左寄りでないことから、左翼はブッシュ政権のプロパガンダ放送局だとして毛嫌いしている。
先日も候補のひとりジョン・エドワード氏がフォックスチャンネル主催の討論会はボイコットすると発表したばかりだった。 またヒラリー・クリントンもボイコットを検討中だと話していた。極左翼のなかでも過激派政治団体のムーブオン(MoveOn)によると265,000 の署名が集められネバダ民主党に送られたと言う。
放送契約をキャンセルされたフォックスニュースの反応はというと:

金曜日フォックス副社長のデイビッド・ローズ氏は「ネバダの民主党と契約しようというニュース組織はその前によく考え直すべきだろう。(ネバダの民主党は)ネバダ民主党ではなく少数の過激派や州外の政治団体にコントロールされているようだ。過去にもムーブオンは民主党は彼らのモノだと言っていた。ほとんどの民主党支持者がそれには同意できないのに反して、ネバダの場合はあきらかにそのようである。」と声明を発表した。

ここで非常に興味深い考えが浮かぶ。ミスター苺は、民主党は民主党支持者以外と話すつもりはないのだろうかと疑問を投げかける。

明らかになってきたのは民主党はフォックスニュースと話すことや、中庸右のラジオ番組への出演や、共和党の地区での選挙運動を拒絶し、リベラル以外の人々との交流を一切拒むことにしたということだ。

これで、もし民主党が2008年の大統領選挙で勝ったとしたら、彼(彼女)がこの方針を続けることは想像に難くない。少なくとも4年間もしくは8年間、アメリカの大統領はニューヨークタイムス、ワシントンポスト、ロサンゼルスタイムス、CNN、CBS、そしてエアアメリカの残骸以外はホワイトハウスの記者会見に参加させないことになるだろう。

またミスター苺は、大統領は左翼とだけ話すことを公式な方針として取り入れ、どうしても右翼と話さなければならないときは下っ端の中傷専門の報道官が洗濯バサミで鼻をつまみながら話すことになるだろう。タウンホールミーティングは左翼市民団体の参加のみが許可され、ボーイスカウトは同性愛者の加入を強制された挙句にセクハラで訴えられて消滅、全国ライフル協会はテロリスト団体と指定される、などと言っている。
しかし今の民主党の姿を見ていると、これもまんざら冗談とも思えなくなってくるから怖い。 ここはひとつ保守派の市民は一体となって共和党への批判は一応おいといて、先ずは民主党をやぶることに専念すべきだろう。


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