イラク駐留のアメリカ兵が今一番聞きたくない言葉は「私はアメリカ軍を支持します」という反戦バカサヨ政治家の偽善的な発言だろう。軍隊を支持するといいながら軍隊に必要な予算を削り、敵のテロリストを元気づけるような議案を次々に提案し議会を通す民主党の議員たち。アメリカ軍人たちは、こんな応援なら要らないよ。ほうっといてくれ!と叫びたいのではないだろうか。
アメリカメディアは現役やイラク帰還兵のなかに存在する反戦兵士たちを探し出してきては、アメリカ軍人ですらイラク戦争には反対している、即撤退を望んでいると騒ぐのに忙しい。ここでも一度紹介したが、イラク即刻撤退を訴える草の根運動といううたい文句で登場したAppeal for Redressという団体は現役および退役軍人らによって発足一か月ですでに1000以上の署名を集めたといってメディアが大騒ぎしたのもいい例だ。(発足2か月の現在はほぼ1600程度。実は草の根とは名ばかりの組織力抜群の左翼団体の看板団体であることはすでにここでもお話した通り)
だが実際には軍人たちの本心はどのようなものなのだろうか? 実は反戦署名運動に対抗してAppeal for Courageという賛戦署名運動が現役軍人らの間で行われている

発足者はジェイソン・ニコラス中尉。33歳の海軍企画将校で今年の一月からバグダッド勤務をしている。中尉は(署名運動)の目的は議員たちに軍隊がイラクでの任務遂行を達成することに焦点をあて、常時失敗を宣言するのをやめてもらうことだと語る。

「ベトナムで学んだ最大の教訓は、戦地で勝つことはできても本土で負けるということだ」と中尉はスターズアンドストライプ紙(軍隊新聞)へのメールで語った。「我々は今後も難かしい日々は続くとはいえ、イラクに駐留し最後まで仕事をさせてもらえるなら、イラクでは勝てると考えている。」
この訴えは…議会に「我々の任務を完全に支持しイラク撤退宣言を停止すること」と訴えるものである。我々はイラク戦争は必要で正当な戦争であり「敵に英気を与え本国アメリカ市民の支持を衰えさせるようなメディアの運動」に積極的に反対して欲しいと訴える。

私のネットスケープではホームページにいかれないので確認できないのだが、ミネアポリス州兵でイラク駐留のデイビッド・スル軍曹によると、始まって一か月足らずですでに1500以上の署名が集まったと言う。そうだとすれば反戦署名運動よりも署名の集まり方は早いことになる。反戦署名運動に集まった1000の署名を特集する暇があるなら、もっと多くの署名が集まった任務遂行を訴える署名運動についても主流メディアは報道すべきではないのか? むろん反戦まるだしのアメリカメディアが戦争支持の報道などするわけないが。
パワーラインでは現役軍人及びその家族から議会が押している即撤退議案についてどう思うかという意見をつのっている。パワーラインに届いたほとんどの手紙は任務遂行まで撤退すべきではないという内容だった。ここでもそのふたつみっつ紹介しよう。


まずは前出のソル軍曹。ソル軍曹はほとんどの軍人は任務途中の即刻撤退を望んでいないと語る。どうしてそんなことが分かるのかというと、、、

私が一緒に毎日働いている男子や女子から聞いている話からです。私はイラクからアメリカ軍が即刻撤退することで中東の状態が長い目でみて良いことだと考える兵にあったことがありません。我々の多くは疲れてますし不満もありますし家族が恋しく早く家に帰りたいと思っています。でも家に帰るのは我々の義務をすべて代わりの部隊に完全な引き継ぎをしてからです。それがアメリカ軍であろうとイラク軍であろうと。持ち場を放棄したくありません。ーミネソタ州兵デイビッド・ソル軍曹

スティーブン・クルーガー軍曹などは議会が次々に通す反戦議案にたいしてカンカンに怒っている。

アメリカ軍が撤退する期日を決める法案を通すなど、いったいどうすれば考え付くんだ!お前らはこれがどれだけおれたちの敵を元気づけるかわかってるのか?お前らのやってることはアメリカ軍男女の命を危険にさらしてるんだってことが分かっているのか?お前ら民主党はアルカエダが援助する反乱分子におれたちやイラク軍にもっと危険な攻撃をさせることになるんだぞ。…

脇でみているだけだったスンニ派市民が我々と一緒になって政府と共にアルカエダを倒そうと立ち上がっている。しかし彼等は我々の援助をひつようとしている。我々の駐留を必要としている。…俺はイラク市民が武器を持って民兵を組織しイラク警察や軍隊と協力するのを見てきた。普通の人々が戦い死ぬのを見てきた。だがそれも我々が彼等の横で一緒に戦っていればこそだ。切り捨て退散の話などしていないからだ。…
少なくとも俺はこのひとたちを見捨てるようなことはしない。俺の部隊の海兵隊員たちも同じ気持ちだ。- 海兵隊スティーブ・クルーガー軍曹

匿名の陸軍兵はイラク軍訓練には時間がかかると書く。

国を統括できる軍隊を訓練するのは時間がかかる。イラク軍に我々と同じレベルの技術をたった数年間で学べると期待するほうがおかしい。世界でもアメリカ軍と並んで戦えるのは英国とオーストラリアくらいなものだ。それでも両方とも移動戦闘の時には我々に遅れをとる。我々が彼等を見捨てないと保証できない限り、イラク軍やイラク警察が両足で独り立ちすることなどありえない。彼等も我々が去った後の自分や家族の安全を心配しているのだ。我々が今撤退すればイラク反乱がおき虐殺がはじまり、我々がくる前以上にひどい状態になってしまうだろう。アメリカ軍も司令官も現状に適切な反応をしない間違いを犯した。しかし軍隊レベルの間違いなど議会が今わが国に対してやっていることがおこす打撃と比べたらどれほどのものでもない。

戦地で命がけの戦いをしている人々の声にアメリカ市民も政治家たちも耳を傾けるべきだ。イラクは対テロ戦争の前線だ。前線から撤退すれば戦闘はより本土に近付くのだということをアメリカ市民は忘れるべきではない。


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