オバマ政権を「ギャングスター政府」と言ったジャーナリストがいたが、まさにその通りだ。これがファシズムの姿そのものといえる。
連邦司法局の職員は水曜日、ギブソンギターのメンフィスとナッシュビルの工場数カ所にガサ入れを行いいくつかの木材や電子書類やギターなどを押収した。司法局の言い分はギブソンギターが違法の木材を使用しているというものだ。
しかし、ギブソンのヘンリー・ジュスコビッチ(Henry Juszkiewicz)社長によると、これらの木材は森林保護委員会(Forest Stewardship Council)承認のものであり、違法木材などではないと主張している。
ギブソン社が手入れにあったのはこれが初めてではない。オバマ政権が始まった2009年にも魚類野生動物保護局(the Fish and Wildlife Service)が由緒あるいくつかのギターを押収。にもかかわらず政府は高価で稀な名ギターを押収したままギブソン社を起訴もしなかった。ギブソン社は政府相手に訴訟を起こして自社の商品を取り戻さねばならなかった。
2009年の時の手入れは、ギブソン社が違法に生育された木材を輸入したのではないかという疑いだった。しかし、今回の手入れはインドから輸入された木材がすべての手続きを正当に取っているかどうかという、かなり怪しい容疑。
ジュスコビッチ社長がラジオインタビューで話した内容によると、自分らの会社だけが政府の標的にされており、ギブソン社が何か違法行為をしないかと政府が狙っているように思えるという。2009年の手入れにしろ今回の手入れにしろ根拠が非常にあやふやであり、同じ木材を使っている他の大手ギター製造会社が完全に無視されているというのはおかしいというのである。
この政府の手入れによってギブソン社の工場数カ所が一時的に閉鎖され、何百人という工員が自宅待機を余儀なくされている。これによってギブソン社が被る被害は何百万ドル。同社長によると、政府の目的はギブソン社倒産にあるという。
何故ギター製造業者の間でギブソン社が特別にオバマ王政権の標的にされているのか、保守派の間では、ギブソン社が組合を持っていない事、同社が共和党に多額の献金をしていることなどが原因ではないかという憶測がされている。
同じ社会主義でもファシズムと共産主義の違いは、共産主義がすべてを国営にしてしまうのに対し、ファシズムは政府が勝ち馬となる産業を決める制度だ。政府が選んだ企業は市場を独占し、その利益を政府に貢献する。「越後屋、そちもなかなかの悪じゃのう。」ってなもんである。


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