現在起きているアメリカ国内の経済危機に対処すべく、マケインは本日選挙運動を一時停止し、議会にもどって金融安定法案の審議に参加すると電撃的な発表をした。

ニューヨーク(CNN) 米大統領選の共和党候補、ジョン・マケイン上院議員は24日、米政府が打ち出した公的資金による金融安定化法案の審議に集中するため、選挙運動を一時中断すると発表した。マケイン氏陣営の関係者は、支持者集会のみならず、選挙CMの放送や、トーク番組の出演も中止することを明らかにした。

マケイン氏陣営はさらに、上院が26日夜までに金融安定化法案について合意しない場合、マケイン氏が第1回大統領候補討論会(26日、ミシシッピ州オックスフォード)に出席しない可能性を示唆。マケイン氏はブッシュ米大統領に対し、上下両院の指導者やオバマ氏とともに、経済危機対策に取り組む超党派の会合を開くよう要請する考えを明らかにした。

この行動はさすがマーブリック(一匹狼)と呼ばれるだけあって、常識人の域を出ることを恐れないマケインならではの行動だといえるだろう。ペイリン女史を副大統領候補に選んだ時も、まわりでは無名のペイリンを選ぶなどマケインは気がふれたのだろうかなどと取り沙汰する者もあったが、結果的にはマケインの選挙運動に新たな息吹を与える画期的な決断となった。
国家が1930年代の大恐慌の二の舞になるかと思われる大危機を迎えているときに、自分の政治生命だけを重んじて立法家としての本質を忘れるなどということをせず、選挙運動を差し止めて改革法案を通すことに神経を集中させるという決断はすばらしいことだと思う。大統領候補として終盤戦を迎えつつあるマケインがここまで潔い覚悟をするというのは新鮮だ。問題はこれを有権者がどう見るかにかかってくる。
ところでこのマケインの発表に対してオバマの反応は全く情けない。先ずオバマは今朝自分からマケイン議員に電話を入れて、この件について話あったとした後、金曜日に予定されている討論会については、、

ただしオバマ氏は、マケイン氏がにじませている討論会延期には同意しない意向を表明。「今は米国民が、次の大統領になる人物の声を聞かなければならない時だと確信している。一度に複数の事柄をこなすのが大統領の仕事の一部。米国民の前に現れることの重要度が、かつてないほど高まっている」とコメントした。

と、自分が選挙運動を停止しな意思をはっきりされている。またこの記事ではオバマ詳しく述べられていないが、実際にはオバマは議会が自分を必要としているのであれば戻るという発言をした。オバマは次の大統領になろうという人物である。この法案が通れば次の大統領がこの法案を施行しなければならないのだ。その大事な法案の審議に大統領候補が必要とされているのは当たり前だろう。それを自分が必要とされていれば参加するとはどういう意味だ?国家を指揮しようという総司令官がこんな頼りない姿勢でいいのか?
ところで、共和党候補が現れない討論会ではいったいどういう質問がされるのだろうか?先ず司会者は「紳士淑女の皆様、残念ながらマケイン候補は選挙資金調達運動で金持ちのビジネスマンとの会合がいそがしく、今回の討論会には出席できないとのことです。ではオバマ候補、マケイン候補の選挙運動中に議会の審議に参加するという卑怯な売名行為をどうお考えになりますか?」なんて始めるとしたら、視聴者はそんな討論会を信じるのだろうか?
マケインのしていることは道義的には正しい。次の大統領にふさわしいリーダーシップを疲労してくれたと思う。だが、オバマべったりのメディアがこれをどう報道するかで、有権者の持つ印象は左右されるかもしれない。私はアメリカの有権者がメディアが思うほど愚かではないと信じたいのだが、どうだろうか。


4 responses to 経済危機を救え! マケインの選挙運動一時停止にうろたえるオバマ

hatch11 years ago

とりあえず、苺さんに確認します。
ブッシュ大統領の公的資金投入に反対しているのはどちらですか?
私の得ている情報では、共和党の下院です。
ちなみにソースはこちら。
CNN 金融安定化策で合意成立せず ホワイトハウスの超党派協議
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200809260003.html
日本ではかんべえの不規則発言 9/26付け
http://tameike.net/comments.htm#new
苺さんは公的資金投入には賛成でしたよね。
どう思われますか?

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oldman11 years ago

hatch様
横レス失礼します。
たしか、25日の New York Times だったと思いますが、民主、共和両党の下院議員宛に大量のe-メールや電話が届いていて、およそ95%は金融安定化策に強硬に反対したものという記事が出ていました。両党の議員はともに有権者からの強い圧力にさらされていて、改選を控えていることもあり、ほとんどの議員が反対に廻らざるを得ないようです。
有権者の反対理由は様々ということですが、多分、大部分の人は金融安定化策の仕組みを理解できないまま7000億ドル全部が有権者の負担になると誤解して、感情的な反発をしているのではないでしょうか。
このまま立ち往生すれば大変なことになります。「ネット時代の衆愚政治」の典型と後生から評価されることになりかねませんね。

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hatch11 years ago

oldmanさん、レスありがとうございました。下院議員への有権者の圧力というのは、凄いようですね。
なんか、その昔の日本の住専問題を彷彿とさせます。
さて、バーナンキFRB理事長がその昔の日本に対して、言った有名な話があります。
以下は日本版のWikipediaの「ベン・バーナンキ」からの引用です。
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「デフレを克服するには、ヘリコプターから現金をばら撒けば良い」と発言し、「ヘリコプター・ベン」と揶揄される事がある。
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今、バーナンキFRB理事長は、莫大な金額を必要とする政策をやろうとして議会の説得に汗をかいています。
oldmanさんがおっしゃるようにやらなきゃいけない政策なのは間違いありません。それでもつい先日まで「我々が高給をもらうのはそれだけの能力があるからだ。」と胸を張っていた連中が「too big to fail」とのたまっても、大衆の嫉妬心に対しては説得力がありません。
本当に金をばらまくわけではない政策でも、大衆の反発は厳しい。ああ、上の「ヘリコプター・ベン」の話については、ぐっちーさんのプログに詳しい解説があります。
http://blog.goo.ne.jp/kitanotakeshi55/e/682e1ce32b3b162e7d7cf83e0b157a14

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vbNullString11 years ago

> 経済危機を救え! マケインの選挙運動一時停止にうろたえるオバマ
うろたえたのは、マケインです。オバマ氏は至って冷静でした。選挙活動一時停止して「俺がアメリカを救うんだ!」って意気込んで、David LettermanのショーもキャンセルしてワシントンDCに向うと思いきやKatie Couricとインタビュー。まあその日のペイリンのインタビューがひどかったから火消しに行ったんでしょうけどね。
あの選挙活動停止騒動で支持率が一気にオバマ氏に傾いた事実を忘れないでいただきたい。あなたのブログはあまりにも偏向的で事実を伝えていません。Fox Newsのようにね。

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