オバマが米大統領になってはいけない理由

先日アメリカの最高裁でゴンタナモに拘留されているテロリストたちにも、一般の民間人犯罪者のように裁判に訴える権利があると判決が5:4で下った。これはアメリカの法廷の歴史のなかでも多分最悪の判決だろう。
敵兵を捕虜にするということは、敵側の戦力を一時的に弱める役割を果たす。戦争中に兵士が殺傷をするのは当たり前だから捕虜は一般の犯罪者とは区別されてきたのだ。それを民間人のようにいちいち弁護士を立て、犯罪者のように裁判などおこなっていたら戦争などやってられない。
そんなことになったら、テロリストは好き勝手にアルカエダの弁護士を選び、弁護士が証拠として軍事秘密の提出を要請し、それがかなわない場合には証拠不十分で捕虜はすぐ釈放などということになりかねない。第一、目撃者だの証言者だの戦地からわざわざ呼び出して証言させろとでもいうのか?ペトラエウス将軍をテロリストの弁護士が要求する度に戦場から呼び戻して証言されろというのか?
そうやって最高裁は凶悪なテロリストを解放しろというのである。信じられない!
民主党はこぞってこの判決を画期的なものと歓迎している。いみじくも民主党の上院議員ジョー・バイドン氏は、たった一票の差での判決だったので、もしもうひとりでも多く保守派の裁判官が任命されていたらこのような判決は期待できなかっただろうと本音をもらした。:
ご存知のように、大統領に与えられた大事な権限のひとつに裁判官の任命権がある。大統領が保守的なら任命する裁判官も保守派になるし、リベラルならリベラルになるのは当然だ。今回のようにたった一票で最悪なリベラル判決が出てしまうのを見ていれば、いかに保守的な裁判官の任命が大切かがわかるはずだ。
現在の最高裁にはかなり歳の行った裁判官が多い。この先8年の間には引退するか、または死ぬかする裁判官が数人出てくるだろう。そうなれば新大統領は新しい裁判官の任命をしなければならない。今回多数派だった裁判官を年齢順に並べてみるとこうなる。

  • ジョン・ポール・スティーブンス、88歳。比較的リベラルな共和党のジェラルド・フォード大統領に任命された。
  • ルース・ギンスバーグ、75歳、ビル・クリントン(民)任命。
  • アンソニー・ケネディ、71歳、保守派の共和党大統領、ロナルド・レーガン任命。
  • スティーブン・ブレーヤー、69歳、ビル・クリントン任命。
  • デイビッド・スーター、68歳、ジョージ・H・W・ブッシュ(パパブッシュ)任命。

保守派のレーガン大統領がケネディ裁判官を任命したのは、レーガン一生の不覚だろう。今回の判決で多数派だった5人は全員がシニアシチズンだ。そのうち三人は70代から80代。スティーブンスなどもうすぐ90歳!これに引き換え反対派の3人は皆50歳代。アントニン・スカリアだけが70歳代だ。

  • アントニン・スカリア、72歳。ロナルド・レーガン任命
  • クレアランス・トーマス、59歳、パパブッシュ任命。
  • サミュエル・アリート、58歳、ジョージ・W・ブッシュ任命。
  • ジョン・ローバーツ、53歳、ジョージ・W・ブッシュ任命。

今回のリベラル判決に反対した4人はすべて共和党大統領によって任命されている。高齢の裁判官三人が引退して、次のリベラル大統領によって超リベラル裁判官が任命されたら、今後の最高裁の判決はアメリカを滅ぼすようなリベラル判決で圧倒されること間違いなしである。裁判官の任期は終身。一旦任命されたらよっぽどのことでもない限り、何十年と同じ裁判官が君臨するのだ。ここで最高裁がリベラル裁判官によって多数派を握られれば、アメリカはこの先何十年もリベラル最高裁とつきあわねばならなくなるのである。
バラク・オバマが大統領になれば、その悲劇的運命を避けることは出来なくなる。それを唯一阻止できる人間は、いまとなってはジョン・マケイン共和党大統領候補だけなのである。
マケイン上院議員は、自分が大統領になったら、ジョン・ロバーツやサミュエル・アリート、クレアランス・トーマス、そしてアントニン・スカリアのような裁判官を任命すると公約している。そして今回の判決(the Boumediene)についても辛辣な批判を述べた。

これらは違法戦闘員であります。アメリカ市民ではありません。私はロバーツ裁判官の反対意見に注目すべきであると考えます。しかし最高裁の判決が出た以上、我々は前進する必要があります。

これとは対照的にバラク・H・オバマはルース・ベイダー・ギンスバーグやスティーブン・ブレーヤーのように法廷によってリベラルな政策を作って行くことが正しいと信じているような裁判官を任命すると公約している。

本日の最高裁の判決によって、我々の根源の価値観を守りながら、国家を守り、テロリストを裁くことが保証されました。法廷の判決はジョン・マケインが支持しているブッシュ政権の失策のひとつである、ガンタナモという法律上のブラックホールを作ろうという企みを拒絶するものです。これは我々の法治国家としての信用度を再建するための大事な一歩と言えます。そしてテロとの戦いと人身保護(habeas corpus)の(どちらか片方を選ばなければならない)という間違った選択を拒絶するものであります。

オバマが大統領になれば、アメリカはアメリカ兵よりもテロリストの人権を尊重する国に成り果てるのである。そしてリベラル最高裁はアメリカを偉大にしてきたすべての価値観に挑戦し数年後にはアメリカなのか旧ソ連なのか解らないような社会主義国を建設してしまうだろう。
こんな深刻な状況を前にして、一部の保守派有権者はマケインが自分たちが考える理想の保守派政治家ではないから選挙はボイコットするなどと馬鹿なことを言っている。
アメリカの保守派諸君に訴えたい! マケインは君たちが考えるほど生粋の保守派ではないかもしれない。マケインの移民政策や選挙運動政策などでは保守派を怒らせる政策を取ってきたかもしれない。だが、マケインとオバマとでは雲泥の差があるのだ。些細な意見の違いにこだわってマケインに投票しなければ、我々の敵、オバマがアメリカを滅ぼしてしまうのである!
これでもマケインが理想ではないといって投票を拒むのか?現実を考えて欲しい。
保守派の価値観を守り通したいなら、断じてバラク・オバマを次期大統領にしてはならない!


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出張で受けた日本の印象

読者の皆様、ご無沙汰いたしました。先日数日間の日本への出張を終えて、カリフォルニアに戻って参りました。その間、ブログ活動が完全停止になってしまったことを深くお詫び申し上げます。
ちょうど横浜に着いた日曜日に秋葉原での大量無差別殺人事件が起き、日本も物騒な国になったなと感じた。あの男がアメリカ住まいならさしずめ凶器はライフルかなにかだったのだろうなと思うと、銃がなくてもトラックやナイフで充分に人殺しはできるのだなと改めて考えさせられた。
もうすでに日本では犯人の使った型のナイフを違法にするという話が出ているが、問題なのは凶器ではなくて人間のほうだろう。アメリカでも銃砲規制をすればするほど犯罪は増えるという皮肉な状態が起きている。日本では銃は違法でも他にいくらでも人殺しの道具はあるわけで、いくらナイフを違法にしてみても、トラックを違法にするわけにはいかないのだから意味はない。
問題解決には歩行者天国での警備を引き締め、重犯罪を犯した犯罪者への罰をより厳しくすることにあるはず。ナイフなどいくら禁止してみても殺す意志のある人間がいる以上、犯罪を減らすことはできない。
日本では環境保全週間だかなんだかで、日本のテレビ番組ではやたらに地球温暖化の特別番組がいくつも放送されていた。アメリカではすでに地球温暖化とか地球環境変化とかいう説はかなり怪しげだと言う見解が強くなっているが、日本のメディアを観察する限り、違う見解はほとんど紹介されていない。
日本は環境保全などの対策はアメリカより一足遅れを取った感があるが、禁煙などでも解るように、一度やりだすとアメリカなんかより徹底してやる社会だ。しかも一旦ひとつの方針が決まると、それに反対する意見がほとんど聞かれなくなるというのも日本の悪い面だと思う。
ま、アメリカのように戦争をしているのに、国内で戦争反対の意見が行き過ぎて、自国の戦況に悪影響を与えるほど意見が分かれてしまうというのも問題だが、日本のように誰も彼もが同じ方向を向いてしまう傾向もまた感心できない。
コメンターのoldmanさんが紹介してくれた自民党の提唱する移民受け入れの提案については、ちょっと関連記事をななめ読みしただけなので、まだまだ感想を書ける段階ではないが、国民の10%を他民族で占めることを目標にするとなると、この受け入れ態勢の準備は並大抵のものではない。西欧でおきているイスラム教徒移民による大問題が日本で起きないという保証はない。いや、ないどころか人権擁護法などという悪法が起用されれば問題は絶対に起きると確信できる。これについてはまたまた追ってお話していきたいと思う。
今回の出張は仕事が非常に忙しく、政治討論のテレビ番組などを観ている暇はほとんどなかった。今年の後半には、また日本へ行くが、その時の滞在は三週間以上になるので、その時にはまたまとまったカカシの日本観を書きたいと思う。
では本腰を入れて今週からまたブログ執筆に力を入れよう。


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最初の無罪! ハディーサ虐殺事件隠蔽はなかった!

2005年のイラクはハディーサで、米海兵隊員が24人のイラク市民を虐殺したとされた事件で、その証拠を隠蔽した罪に問われていた海兵隊中尉が、今回この事件では初めての軍法会議ですべての件で無罪となった。
無罪になったのはアンドリュー・グレイソン中尉、27歳。グレイソン中尉は事件について虚偽の報告書を提出した罪、また捜査を妨害した罪などに問われていたが、そのすべての罪が無罪であるという判決が火曜日に出た。
この事件に関連して8人の米兵が殺人罪や隠蔽罪に問われていたが、すでに5人の罪が棄却されている。残っているのはフランク・ウートリック隊長と彼の上官のジェフェリー・チェサニ大佐の二人だ。
しかし、以前に裁判に起訴が却下されている別の兵士らの審査で、すでにこの殺人事件があったのかどうかかなり怪しいという意見が出されている以上、この二人の裁判もやはり完全無罪で終わる可能性は高い。事件そのものが起きていないのに、それに係わった人々が有罪というのもおかしな話だからだ。
私は最初からこの事件は眉唾だと主張してきた。だいたい目撃者という人たちがアメリカ軍に敵意を持つテロリストの仲間なのだから、そんな証言信用できるはずがない。問題なのはアメリカ軍の対応だ。敵の証言を信用して自分たちの有能な軍人らの証言を信用せず、勇敢に戦った海兵隊員たちをまるで罪人のように扱った米軍の罪は重い。戦争そのものがリベラルからの批判でかなり叩かれていたせいで、米軍は米兵の行動に神経質になっていたのはわかる。だが、イラクのようなところで信じられない逆境で戦争をしているわが国の勇者にたいして、もうすこし敬意ある姿勢を示して欲しかった。
事件が明らかになっていない時期から海兵隊員が大量殺人犯であるかのようにテレビのトークショーで語り、しかも隠避があったと大騒ぎしていたジョン・マーサ下院議員には即座に海兵隊員たちに土下座して謝ってもらいたい。
ハディーサ事件:それぞれの思惑
疑わしきは罰するメディア その1
疑わしきは罰するメディア その2
ハディーサ疑惑: 怪しげな証言続く
眉唾なイラク米兵による悪事報道
ハディーサ事件次々に崩れる検察側の主張
ハディーサで殺人事件はなかった! 米兵容疑者二人目も起訴却下決定!
弁護士つきで戦争やるの?戦闘をいちいち戦犯扱いする米軍将軍たち
マーサ米下院議員よ、海兵隊員侮辱を釈明せよ!


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カカシ日本へ出張

常連の読者の方々はご存知のことと思いますが、カカシは出張が多く、出張中はネットアクセス不能なことが多々あります。
今回はめずらしく非常に短いたった一週間の出張。しかも行き先は日本!
だからブログはお休みする必要はないかと思いきや、カカシは先日、足を怪我して重たいものが持てないのでノートパソコンは持って行かないつもり。となるとネットアクセスがどれだけ出来るか不明です。
というわけなので、もしかすると一週間くらいブログがお休みになるかもしれませんがご了承ください。
帰ってきたらまたがんばりますので、よろしくお願いします。


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仏法廷:女優ブリジッド・バルドー、イスラム批判で有罪判決

ブリジッド・バルドーと言えば、1950年代のその抜群なスタイルとセックスアピールを生かしてビキニを世界に広め、一世を風靡した女優で、今は動物愛護運動の熱心な活動家としても知られている。その彼女が「イスラム教徒がフランスを破壊しつつある」と批判したことで、先日フランスの法廷において、人種差別と憎しみを誘発した罪で有罪となり、一万五千ユーロの罰金が課せられた。
フランスでは言論の自由は憲法で保証されていない。侮辱罪だの名誉毀損だの、たとえ批判の内容が真実でも被害者が傷ついたと訴えれば平気で裁判になってしまう国だから、マドモアゼル・バルドーが訴えられたのも解るというものだ。(フランス法廷の言論の自由に関する裁判はここでも紹介した通りだ)l
原因となったのは、バルドーさんが2006年の12月に当時国会議員だった現在のサルコージ大統領に向けて出した手紙の中で、イスラム教徒による羊を生け贄にする習慣について、フランスは「この人口によって鼻先で煽動されるのにはいい加減頭にきている。彼らは我々を破壊しようとしている。このような行動を我々に無理強いして我が国を破壊している。」と書いたことだ。
フランスの対人種差別法は、人種や宗教への差別や憎しみを誘発する行為を禁じている。だが、カナダやイギリスの人権擁護法と同じで、フランスの対人種差別法も結局はフランス国民が少数民族や宗教団体に対して、正当な抗議や批判ができないよう言論弾圧の道具と成り果てている。
こういう法律は本来の目的のように少数民族や宗教団体の人権擁護などに使われることは先ずなく、被害妄想が強くやたらに声高で暴力的な少数民族や宗教団体、要するにヨーロッパの場合はイスラム過激派によって、一般人の人権が迫害される方法としてしか使われていない。イスラム過激派ほど多人種や他宗教に不寛容な団体もいないのに、対人種差別法が世界でも一番人種差別をする人種によって悪用されているというのも皮肉なものである。
バルドーさんが、この法律に違反したとして罰せられたのはこれが最初ではない。1997年にもレ・フィガロ新聞に掲載したコメントが原因で罰金を課せられた。またその翌年にもフランスにイスラム教聖廟が増えるなか、フランスの協会は沈黙を余儀なくされていると批判して有罪となった。
それにしても、フランス市民は往年の女優や一部のジャーナリストだけに言論の自由のための戦いを任せておいて恥かしくないのだろうか?


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マケインの挑戦や過激な協会そして諦めないヒラリーと、頭痛の種がつきないオバマ

ジョン・マケインのイラク訪問挑戦
先週はオバマにとっては全く頭の痛い一週間だった。先ずは共和党大統領候補のジョン・マケインがオバマがイラク戦争は失敗したと言い続ける理由は現場の状況を全く把握していないからだとオバマの勉強不足を批判。過去2年間に8回もイラク訪問をしているマケインに比べて、オバマがイラク訪問をしたのはたったの2回。しかも最後は2年近く前だったと指摘。マケインは自分と一緒にイラク訪問をして現地の様子を視察しようと挑戦した
マケインは最近オバマの経験不足や不勉強を指摘する作戦を取っているが、今回の挑戦は非常に賢いやり方だ。オバマは今回の選挙運動で、当初戦争を支持していたヒラリー・クリントンと自分の立場を対照的に見せるため自分がいかに最初からイラク戦争には反対だったかを強調してきた。そして現在のイラク情勢についても、イラクは完全に失敗したので即刻撤退すべきであると提唱してきた。だが自分がそれだけ興味がある問題であるにも関わらず最後のイラク訪問が2006年というのでは格好がつかない。
しかし、ここでマケインの挑戦を受けて、のこのことイラクへ出かけて行ってはマケインの言いなりになったと思われる。それにやたらに訪問して実際にイラク情勢が良くなっていることを目の当たりにしたら、そのことを認めないわけにはいかない。そうなったらイラク即刻撤退を主張することが困難になる。
かといって訪問しなければ、総司令官になろうという人間が自国の戦場を何年も訪問せずに正確な軍事政策が立てられるのかと、いつまでもマケインから叩かれる。オバマは非常に困った立場に置かれている。
過激な黒人協会との関係
ジェラマイアー・ライト牧師の人種差別的な過激なスピーチが注目を浴びて、長年の付き合いを切断しライト牧師を公に批判しなければならなくなったオバマだが、その危機がやっと去りかけたと思ったとたん、またまたオバマの所属するトリニティーユナイテッド協会で来賓のカトリック神父がヒラリーに対する侮辱的な発言をし、多くの白人有権者がオバマの優勢を嘆いて泣いているなどと非常に過激な説教を行い右翼のトークラジオなどで取りざたされた。
こうした問題が次から次へと出てくるため、オバマはついに20年来所属していた協会から脱会する旨を昨日発表した。今さら遅すぎる感もあるが、なぜオバマはこんな問題の多い協会にいままでしつこく在籍してきたのだろうか?20年間も在籍し、結婚式まで挙げてもらい、恩師として仰いできた神父のいる協会の方針を全く知らなかったとは言い訳にならない。大統領に立候補すると決めた時点で、この協会に所属していることが、いずれは問題になるとオバマが気がつかなかったというのも信じがたい。ではなぜもっと早く協会を脱会しなかったのか?
実はオバマには協会をやめられない理由があった。オバマはシカゴの政治家だ。オバマが代表する地区は2/3が黒人である。黒人として地元の有権者の支持を得るためには、自分が地元民の気持ちを理解できる地元の代表だと主張する必要がある。それには地元有力者の集まっている協会の支持を得ることは必要不可欠な条件なのだ。現にオバマは2000年に下院議員として立候補したとき、黒人の人権運動を長年してきた過激派のライバルに対抗して、黒人協会の支持を積極的に仰がず二対一で大敗した苦い経験がある。当時のライバルのボビィー・ラッシュは自分も牧師で過激な市民団体ブラックパンサーのメンバーだった。ラッシュの選挙運動はオバマのエリートぶりを強調し、「オバマは俺たちの仲間じゃない」というスローガンで押し通した。
こういう過去があるので、あまり早期から地元の過激派協会から距離を置けば、再び黒人票から見放され、民主党予選選挙で負ける可能性が多いにあった。だから今までオバマは協会を脱会できなかったのである。
しかし民主党候補指名がだいたい確保できた今となっては、一般選挙に向けて過激派とのつながりは絶たなければならない。それで今回の脱会宣言となったわけだ。かなり日和見主義だと思うが主流メディアがそれを指摘しないので、一般有権者がこのような態度をどう受け止めるか注目の価値ありだ。
諦めないヒラリー
民主党委員会は昨日ヒラリーがずっと主張していたフロリダとミシガンの代議員民主党大会参加を認める決断を下した。しかし、予備選挙の日にちを早めた罰として、正規の半数しか数えないことで結論が出た。
この結果、ヒラリーは代議員数を24票増加させたことになるが、それでもオバマより176票も劣り代議員数だけでは候補指名を得ることは出来ない。この際だから民主党のためにも早くヒラリーは敗北宣言をして撤退すべきだと考えるのが常識だ。
ではなぜヒラリーはいつまでも諦めないのか?
それはヒラリーは民主党のことより自分の政治生命のことしか考えていないからだ。
ヒラリーが民主党候補に指名される可能性は非常に少ないが全くないこともない。オバマの知名度が高くなるにつれて、今まで焦点の当てられなかったオバマの弱点がいくつも浮かび上がってきた。無論これがヒラリーの選挙マシーンの仕業であることは言うまでもない。8月の党大会までにオバマに関するスキャンダルがいくつも公になれば、代議員が足りなくても大会においてヒラリーはオバマでは一般選挙に勝てないから自分に入れてくれと主張することが出来る。それがうまくいくかどうかはわからないが、可能性がアル以上ヒラリーが諦めるわけはない。
しかし、実際にオバマが候補指名を受けた場合に備えて、ヒラリーはどうしてもオバマがマケインに負けるように仕掛けなければならない。何故ならオバマが勝った場合にはヒラリーが次に立候補できるのは8年後になってしまうからだ。オバマが負けてくれれば、「私を選んでいればマケインに勝てたのに、、」と言って4年後に立候補することが出来る。
だからヒラリーがここで諦める理由は全くないというわけだ。
頭の痛いオバマ
まったく一般選挙も始まってないというのに、こんなところでここまで苦戦するとはオバマも計算していなかっただろう。ま、手強いヒラリーが相手では仕方ない。
カカシとしては民主党の党大会、かなり楽しみだけどね。


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