ロシアへの経済制裁は得策か、欧州の立場から考える

ツイッターで欧州の立場からロシアへの経済制裁はそう簡単にはいかないという話をしていた人がいたので、こちらに引用する。著者は松尾豪さん。バイオを読むと「国内外電力市場・制度の調査を行っています。コメントは殆ど備忘録。CIGRE会員、電気学会正員、公益事業学会会員 資料・図表引用などのお問合せはgo.matsuo@eesi.co.jpまで。」とある。

私は、拙速な対露制裁について疑問を持っている。米国内の政治状況は不勉強なので言及しない。どちらかというと、私の問題意識は欧州委員会にある。 今回、ストラスブールの欧州議会に対露制裁を提案したのは、フランス・ティメルマンス上級副委員長である。彼は、「European Green Deal」担当、即ち環境政策担当である。

どうも、「再エネ導入」が目的化しすぎているのではないか。何故今日の事態を招いたのか。 社会経済を維持しながら、ロシアに対して最大限の打撃を与える方法は一体何なのかを考えるべきであるが、欧州委員会の再エネの更なる導入は論理的な解決になっているとは思えない(化石燃料大増産による資源価格低下を目標にすべきではないか?)。

再エネ導入を否定しているのではない。 短期・中期・長期の政策を一緒くたにして再エネを絶対視し、肝心のロシアへの打撃を与えることができない、目的不在の政策、戦略の不備を指摘しているのである。

もっとはっきり言いましょう。 エネルギー資源の対露制裁はロシアを利するだけです。資源価格の高騰を呼び、ロシアの販売量が減少したとしても、それを補って余りあるほどの収益を資源価格高騰で埋めることができる。西側諸国は一旦立ち止まって、本当にロシアに対する対応策を真剣に考えるべきだと。

もっと申し上げると、これは本物の戦争です。SDGs的な雰囲気が見受けられ、空気・流れで対露制裁が決まっていく風潮に大変な疑問を感じています。 ロシアが痛みを感じる制裁であるべきで、再エネ導入や資源禁輸が目的化するなど、あってはならないことです。これは人命がかかっている話です。

まったく松尾氏のおっしゃる通りなのだ。ロシアから原油を買えなくなれば、よそから買わなければならなくなるわけで、原油の供給が減る分値段が上がる。結局ロシアから買うしかない国々がその分高くなった原油をロシアから購入するためロシアにとってこの制裁は痛くも痒くもないというわけ。

では一体我々西側諸国はどうすればいいのか。それは松尾氏のいうように長期的な計画を立てて、それぞれの国が自給自足できるようなエネルギー生産に力を入れることである。ドイツにはすでに原発を再稼働させるという手立てがあり、これは今すぐにでも出来ることだ。

アメリカはバイデン耄碌爺が就任する前の、トランプ時代の生産に戻ればいいだけの話。これは明日からでも実現できる。自国でエネルギー生産可能な国はどんどん生産に力を入れるべきなのだ。そうやって原油や自然ガスの供給を増やし市場を溢れさせる。それによってエネルギーの値段は下がり、ロシアからの購入量も減り、ロシアに大きない痛手を負わせることができる。

アメリカやカナダによる原油や自然ガスの生産は、世界中にとっても良いことだ。特に貧しい発展途上国にとってはエネルギーの値段が下がって非常に良い結果を生む。イスラムテロリストを生み出す中東を無駄に肥やす恐れもなくなる。

もし左翼リベラルが本気で世界平和を望んでいるなら、世界各国が原発やパイプラインやフラッキングをすることを奨励すべきである。日本が原発再稼働をすべきなのは言うまでもない。

武漢ウイルスにしろロシアのウクライナ侵攻にしろ、自国のサプライチェーンやエネルギーを他国に依存することの危険性が我々平和ボケ現代人にも良く分かったはずだ。ここはウクライナ可哀そうという同情心だけでなく、頭を使って長期的な戦争に備えよう。


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アメリカ国民を犠牲にして行うロシアへの経済制裁に反対

先日からツイッターで私がロシア人虐めは止めろと言ったことで、ロシアの芸能人やアスリートの活躍を停止させるのはロシアへの経済制裁の一つだから正当だという意見が目立った。私がそんなことしてもプーチンには痛くも痒くもないぞというと、じゃあカカシさんは西側諸国によるロシアへの経済制裁には反対なんですかと聞かれた。

カカシ:ロシアへの経済制裁は歯がない。ロシアからエネルギー買い続けてたら、どれだけロシア市民を苦しめるても意味がない。プーチンを力づけてウクライナ侵攻を招いた欧米が今更聖人面してロシア人を責める資格なんかないと言ってるんだよ。

1ボスミン👍@peacebearjp:国会答弁じゃないんだからさ。まずは、Yes、Noで答えてから理由を述べなよ。あなたの意見は分かりました。
「アスリート等の参加拒否はおかしい。」
「経済制裁もダメ。」
「解決は外交のみ。」
筋は通ってますね。
そんなファンタジーな世界が来るといいですね😂

国会答弁ではないが、この問題はそう簡単にイエスかノーかで決められることではない。しかしそうこうい言っているうちにバイデン大統領はロシアからのエネルギー購入を一切やめると発表した。

私は元々ロシアのパイプライン制裁を続け、国内パイプラインの建造とシェルオイルの生産を継続して、エネルギーに関しては輸出国になっていたトランプ時代に戻るべきだと主張してきた。ロシアに原油や自然ガスを依存するなど愚の骨頂だと言って来た。だからロシアからのエネルギー輸入を一切やめるとう政策には賛成だ。

が、しかし、じゃあ足りなくなったエネルギーをどうするのだ?

バイデンは国内での生産を許可していない。法律上禁止してるわけではないが、国内の石油産業が利益をあげられないような厳しい規制をかけたまだ。では足りない分をどこから買うのか?バイデンはイランやベネズエラから購入するなどとバカなことを言ってる。

ロシアが悪だというなら、イランやベネズエラなんかもっとひどいじゃないか!イランは核兵器を開発中だ。イランに金をもうけさせたら必ずや核兵器を完成させ、その暁にはイスラエル攻撃が始まる。ベネズエラは支配階級の私腹を肥やして国民を餓死させるような国だ。そんな国の政府に金を渡してどうする? ロシアのウクライナ侵攻を辞めさせるためと言って、イランのイスラエル攻撃を奨励してたら全く意味がないではないか?

ジョー・バイデンは自分の悪政でアメリカ国内のガソリンの値段が高騰していることの責任を取りたくない。だからウクライナ・ロシア紛争で騒ぎ立てて、あたかもガソリン高騰やインフレはすべてロシアのせいだと言わんばかりの口ぶりだ。

今日の演説でバイデンはアメリカ国民に犠牲を訴えた。ウクライナの自由を守るために我々は多少犠牲を払わなければならないというのだ。でも何故だ?何故ウクライナのために我々が犠牲になる必要があるのだ?ウクライナがアメリカに何をしてくれた?そりゃバイデン一家はウクライナから莫大な賄賂をもらってるかもしれないが、一般アメリカ人にはウクライナなんて全く無関係な国だ。

ウクライナ人がロシア人に殺されていいと言ってるわけじゃない。だが他所の国の紛争に我々が口をだすべきだというなら、中国が香港を侵略し香港の自由自治を破壊した時にバイデンや民主党議員たちの間から中国を制裁すべきだという意見が全く聞かれなかったのは何故だ?お隣のカナダでフリーダムコンボイの指導者たちが逮捕され銀行口座を凍結され人権を迫害されてるときに、なにひとつ批判しなかったのは何故だ?

今カリフォルニアではガソリンが1ガロン8ドルになろうとしてる。もちろん日本や欧州に比べればまだ安い方ではあるが、トランプ大統領の時代には3ドルそこそこだったことを思うと、たったの一年で二倍半の値上がりだ。カリフォルニアは車社会で車なしでは何処へも行けない。ガソリンの値上がりで一番被害を受けるのは低所得者層だ。それにガソリン代が上がれば輸送量が上がるから物の値段も高騰する。食料の値段が上がって困るのも下級層である。

アメリカはバイデン政権になってから40年来のインフレになり、都市部の犯罪率が何十年ぶりかの高さとなっている。国境はがばがばで違法移民が何百万人と入り込み、周り中の公演がホームレステントでいっぱいだ。こんな時期に東欧の数週間前まで地図のどこにあるかもしらなかった国のために、その背景や歴史や紛争の理由すらわからない国のために、我々アメリカ人が1ガロン8ドルのガソリンを払わされることの理由をちゃんと説明してほしい。どうして我々がそんな犠牲を払わなければならないのかちゃんと教えてほしい。

このままガソリン代が1ガロン10ドルとかになったら、私は今の職場まで通勤することが困難になる。持ち家を売って職場近くにアパートでも借りるしかない。いや、早々に引退して、もっと物価の安い州に引っ越す必要もあるかもしれない。もっとも今の仕事を辞めても、引っ越し先で就職する必要があるだろう。インフレがこれ以上ひどくなるなら、(民主党が政権を握っている限りひどくなるだろうから)年金だけで食べていくのは先ず無理だろう。

だからね、ボスミン君、ロシアへの経済制裁に私が賛成かという質問の答えをはっきり言おう。

否!

経済制裁には反対だ。


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西側諸国のグリーンエネルギー愚策がプーチンの勢力強化となった

今起きているロシアによるウクライナ侵攻は西側諸国にも多大なる責任がある。それは西側諸国による非現実的な環境保全政策や極左翼のグローバリズムと直接関係があるからだ。

何故か西側は地球温暖化に固執している。そして化石燃料を減らすと言って自国での原油発掘をやめ、原子力発電を停止。足りなくなった原油をロシアから買い付けるというバカみたいな政策をドイツやアメリカがやり始めた。バイデン元副大統領は就任初日に環境保全のためといってアメリカ国内のキーストーンパイプラインを閉鎖。それでいながらロシアのノードストリームパイプラインへの制裁を解除。アメリカはトランプ時代に完全に自給自足になっていたエネルギー資源を自ら捨ててロシアに頼るという愚策に出たのだ。もし原油発掘が環境破壊につながるというなら、世界のどこかで発掘していれば、自国でやらなくても同じことではないか。自分の国の環境だけ守れればそれでいいのか?

中国にしてもそうだ。環境変化だなんだと大騒ぎする連中は、世界で一番の汚染国である中国を批判しない。環境規制などまるでない中国で作られる安い製品を買えさせすれば、それがウイグル人の奴隷労働で作られたものですら喜んで買う。

そうやって西側諸国は中国やロシアの独裁者たちの懐を肥やしてきたのだ。妙佛さんもよく言っているが、我々は目先の利益を追って自分達の敵の勢力を増長するようなことをやってはいけないのだ。なぜなら彼らはその資源を使って我々を攻めてくるからである。

それに加えてバイデン政権のWOKEぶりは目も当てられない。バイデンは就任してすぐトランプが停止していた軍隊でのトランスジェンダー勤務を再開させ、軍隊の勧誘広告にレズビアンカップルに育てられた女性の話を使うなど、アメリカ軍隊の弱体化に余念がない。そして軍隊においてダイバーシティーだのLGBTQ+のトレーニングだの訳の分からないことに時間を浪費し、その分軍隊の本質である人を殺し物を壊す訓練が全く疎かになっていった。

その間ロシアは着々と軍隊を強化してきたのである。こちらのビデオはロシアとアメリカの軍隊リクルートコマーシャルの比較。これをご覧になっていただければ、いったいどちらの軍隊が勝てそうか読者諸氏にも容易に想像がつくだろう。

アフガニスタン撤退での大失態で完全に軍隊の総指揮官としての信頼を失ったバイデンがウクライナ侵攻などやろうとしても国民はついてこない。最近の調査によるとアメリカ人でウクライナへの軍事関与を支持しているのは全体のたった26%だという。しかも、いつもは戦争反対をうたってる民主党からの支持の方が高いというから笑っちゃう。女装男やダイバーシティーで底上げして入隊した女性たちを出動させるのか?そんなんでロシアに勝てるのか?

この紛争ですでに高騰しているガソリンの値段がさらに上がり、物価もどんどん上がったら、今でさえ低いバイデンの支持率は地に落ちるだろう。

バイデンはこれを誰のせいにも出来ない。すべて自分がやったことだからだ。

悔しいのはそのツケを払わされるのはウクライナ人だけでなく、我々アメリカ人であり、台湾人であり、ひいては日本だ。


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トルドー首相が緊急事態法を撤回した本当の理由

昨日カナダ人ニュースさんがトルドーが緊急事態法を撤回したという話をしていて、その理由として下院の決定を上院が承認しない可能性があるからだと説明していた。それというのもカナダの議会は下院は選挙で選ばれた議員たちだが、上院はトルドー首相の任命よって議員が構成されているが、普段ならトルドーの意志通りに動くはずの上院で緊急事態法に反対する動きが目立ち始めていたからだ。トルドーのいうことを聞くはずの上院が法律を棄却した場合、トルドーは大恥をかくことになる。

しかし、実はもうひとつ非常に申告な問題が持ち上がった。こちらがそれ。

信頼できる情報源によると、カナダの銀行から莫大な額の資金が流出したため、トルドー首相は緊急事態法を断念せざるを得なくなったという。カナダ人は、トルドー首相が裁判所の命令なしに銀行口座を凍結したことで、何万人もの人々が米国に口座を移し、クレジットカードも含まれるようになった。カナダ人は銀行口座から全財産を引き出し始め、ほとんどの人は現金に、他の人は金に、そして一部の人はビットコインに切り替えた。米ドルの需要は、この1週間で3倍以上になった。

カナダの銀行では、大量の資金が引き出された。この24時間で500%もの増加があったようである。これが政治家の問題点である。彼らにはこのような決定を下す資格がない。口座の凍結が銀行システムへの信頼を損なうことを知らないのである。 Trudeau氏は非常に深刻な危機を生み出しており、緊急事態法を取り消すだけではすべてが解決するわけではない。トルドーはカナダ経済の中枢に杭を打ち込んだのだから、国際資本はトルドーが政権を握っている限り、カナダを信用することに懐疑的になるだろう。

これは当然と言えば当然の結果だ。実は私も、もし自分がフリーダムコンボイを支持していて一銭でも寄付していたら、口座が凍結されないうちにスイス銀行にでも全財産を送金しておくべきだろうと思っていたのだが、そう思ったのは私だけではなかったようだ。

アームストロング氏も書いているが、トルドーが緊急事態法を撤回したからといって、カナダドルの流出に歯止めがつくとは思えない。なぜなら、ほんのちょっとトルドー政権の政策を批判したというだけで、何の罪も犯していないのに突然トルドーの一存で全財産が凍結されるというなら、今後もそのようなことが起きる可能性は多いにある。そんなところに全財産を置いておくのは危険だと市民の誰もが思ったことだろう。

トルドーは本当に馬鹿だ。カナダで前代未聞の大規模抗議デモが何週間にもわたって起きたのに、その指導者と対話して妥協案を練るどころか、指導者たちをバンバン逮捕して、生活の糧を奪い銀行口座まで凍結などという過激な方針に出た。普段から少数派の人権がとか労働者の味方とか言いながら、彼らがちょっとでもトルドーに歯向かったと思ったら、ナチスドイツさながらの独裁政策。今回フリーダムコンボイを支持した国民は、もう2度とトルドーを信用しないだろう。

緊急事態が撤回されたとなると、その間に凍結された口座はどうなるのか、逮捕された人々の身柄はどうなるのか、今後も油断は許されない。

フリーダムコンボイは終わりをつげ、抗議者たちは家に帰った。しかし戦いは終わったわけではない。第一ラウンドはトルドーが獲った。だが第二ラウンドはトルドーの負け。次はワクチン強制をどうするかにかかってくる。


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クーデターはすでに起きていた!マーク・ミリー将軍秘密裡に中国軍と内通

先日、アメリカ軍のトップである総合参謀本部議長のマーク・ミリー将軍がトランプ政権の時、トランプ大統領に内緒で中国政府と裏工作をしていたことが明らかになり大騒ぎになっている。ボブ・ウッドワードとワシントン・ポストのベテラン記者ロバート・コスタの新刊「ぺリル(危機)」によると、ミリー将軍は、1月6日の議事堂破りの後、トランプは狂っていて「暴走」するに違いないという口実で、「トランプの権限を弱体化させるために他の軍幹部の支持を集めたという。」これについて詳しく説明しているサイトがあったので引用する。(強調は原文のまま)

General Mark Milley, Chairman of the Joint Chiefs
マーク・ミリー将軍

CNNは「Peril」と題された同書の取材に基づき、追加の詳細を伝えています。伝説のジャーナリスト、ボブ・ウッドワードとワシントン・ポストのベテラン記者、ロバート・コスタによる新刊『Peril』によると、1月6日の米国連邦議会議事堂への攻撃の2日後、ドナルド・トランプ大統領の最高軍事顧問である統合参謀本部議長のマーク・ミリー元帥は、トランプ大統領が危険な軍事攻撃を命令したり、核兵器を発射したりする可能性を制限するために、単独で秘密の行動を取ったという。(略)

同書によると「大統領のトリガーポイントが何であるかは分からない」とミリーは上級スタッフに語ったという。

その後、ミリーは「特別な行動」をとり、1月8日に国防総省内の自分のオフィスで「秘密の会議」を招集し、核兵器の発射を含む軍事行動のプロセスを検討したと付け加えています。

国防総省の “戦争の部屋” である国家軍事指令センターを担当する軍の高官たちと結託して、統合参謀本部の司令官は「自分が関与していない限り、誰からも命令を受けるな」と指示した、とCNNは付け加えた。

「何を言われようと、手順通りに行動する。プロセスを踏むのです。そして私はそのプロセスの一部なのだ」とミリーは部下に命じ、部屋を回って一人一人の将校の目を見て、自分の言っていることを理解しているかどうかを確認するように求めた、と本には書かれている。

将校は皆、理解したことを認めた。

「ミリーはそれを宣誓とみなした」と著者は書いている。

また著者は、ミリーは実際に中国のカウンターパートに電話してトランプについて「警告」し、一方で、ナンシー・ペロシ下院議員と同国の核兵器の状況について協議していたと書いている。

この核兵器は、1月6日の侵害の後、ミレーがトランプの核攻撃命令を許さないと誓ったらしいので、何日も事実上停止していたのだ(中国が発射した絶好のタイミングといえよう!)

アメリカでは軍総司令官は選挙で国民から選ばれた民間人がやることになっている。これは言わずと知れた軍事独裁政権を避けるためだ。だから軍隊はいかに大統領命令に懸念を抱いていようと、その命令には従わなければならない。過去に戦争中は大手柄を立てた軍人でも、公の場で大統領の政策に反するような発言をすれば即刻首になった軍人は何人かいる。マッカーサー元帥などがいい例である。

今回のミリー将軍の行為は真実であれば反逆罪とみなされるものだ。

さて、これについて当のトランプ大統領は何と言っているかというと、こちら公式声明文を訳してくれたサイトから引用。(強調は原文のまま)

もし “間抜け “なマーク・ミリー将軍の話が本当であれば彼は大統領に隠れて中国と取引し、中国に「攻撃の通知」をすると伝えていたという点で、国家反逆罪で裁かれることになると思う。

良いニュースは、この話(トランプが中国に戦争をしかけようとしていたこと)が、弱くて無能な将軍と、事実ではなくフィクションを書くために私がインタビューを拒否した2人の著者によって作られたフェイクニュースであるということだ。ミリーに対して、直ちに行動を起こすべきだ。

そして、アフガニスタンでの惨事が二度と起こらないように、多くの軍人がいる中で、より優れた将軍が関与すべきだ。覚えておいてほしいのは、私がISISのカリフを100%破壊したということだ。ミリーはそれができないと言った。

「言っておくが、私は中国を攻撃しようと考えたこともないし、中国もそれを知っている。この記事を捏造した人たちは病んでいて頭がおかしいし、それを掲載した人たちも同様に悪い。実際、私はこの数十年間でアメリカを戦争に巻き込まなかった唯一の大統領である。

相変わらず鼻息の荒いトランプ親ビンであるが、私がトランプ大統領に関して不満があるとしたら、トランプの公約の一つである「沼地の排水」を達成することが出来なかったことだろう。今は俗にディープステートと言われているが、アメリカ政府には選挙で選ばれたわけではないキャリア役人が権威を振るっている。CIAやFBIやDHS(国土安全保障局)の局長たちは大統領によって任命されるとはいえ、大統領が代わっても特に問題がない限り、そのまま在任するのが普通だ。政権の党に関係なく務めるこうした役人たちは必ずしも時の政権と同じ意見を持っているとは限らない。それどころか、トランプ政権においては、こうした局の局長はじめ高官たちのほとんどが反トランプで、トランプの政策をことごとく邪魔してきた。

ドナルド・トランプは大統領になる前に「アプレンティス」という番組で起業家を育てるというリアリティーショーのスターだった。その中での決まり文句は「お前は首だ!」というもの。ところが実際トランプが大統領になってからは即座に首にすべき人々を首にしなかった。トランプ大統領の一番の弱点はここにあったと私は思う。

しかし他の機関はともかく、比較的保守と思われていた軍隊のトップまでもが反トランプだったとは、まったくもってトランプ大統領は四面楚歌に立たされていたというわけだ。

実は今回の件が明るみに出るずっと前から、私はミリー将軍は信用ならない男だと思っていた。普通 総合参謀本部議長などという立場はあまり政治的に表には出てこないものなのだが、ミリー議長は前々から色々と話題の多い人物だ。こちらのサイトから過去の話を色々追ってみよう。How Mark Milley became America’s most politicized general (taskandpurpose.com)

このタスク&パーパス(任務と目的)というサイトは完全に左翼系の反トランプサイトだが、だからこそミリー将軍がどれほどトランプにとってまずい人材だったかということが解る。

最初にミリー将軍の名前が上がったのは、昨年六月、ホワイトハウスの向かいにある聖ジョンズエピスコパル協会を訪問した際に迷彩服姿のミリー将軍がトランプに付き添って大統領と一緒に写真に写っていたことで左翼から批判を受けたことだ。

この時のことはウィキなどを読むと真実とは異なることが書かれているので気を付けなければならない。主流メディアの報道は、トランプが教会前で聖書を片手に写真を撮るために、平和的に抗議デモを行っていた市民を催涙弾を使って追い出したと言う内容だった。しかし真実は、ラファエテ広場での抗議者たちはすでに暴徒化しており、彼らの誰かが同教会に火をつけたため機動隊が出動して催涙弾を使ったのである。トランプ大統領は同教会への敬意を示し暴徒たちに対して怯まない姿を見せるために教会へ参詣に向かったのである。

トランプに同伴したとして批判を受けたミリー将軍は、すぐに自分がトランプの行動を支持していないことを表明。トランプに同伴したのは間違いだった、その後すぐに辞任しようと思ったなどとインタビューに答えている。だったらなんですぐ辞任しなかったのか、という疑問は生まれるが、これは口から出まかせだろう。

次にミリー将軍の名前があがったのは、今年1月6日の議事堂乱入の際、州兵出動までに四時間以上もかかったことで民主党議員達のあいだから批判の声が相次いだ時だという。しかしこれはお門違いである。何故かと言えば、これは首都警察の担当であり、何日も前から何万というトランプ支持者が集まることは前からわかっていたことであるにもかかわらず、首都警察は州兵出動を頑なに拒んでいたからである。

さて、アフガニスタン撤退の大失態が起きるほんの数日前、ミリー将軍は議会の公聴会で国防省が軍事強化よりも軍人たちへのLGBTQ+のようなポリコレ教育に力を入れていることについて問い詰める共和党議員に対して、自分のポリコレ方針は間違っていないと証言していた。

アフガニスタンの散々たる撤退劇を見るにつけ、軍隊のトップが戦争よりもくだらないポリコレに力を入れているからこういうことになるのだと我々は怒り心頭だった。

そして今回の背信行為。

本来ならばこのような行為は反逆罪として起訴され、ミリーは軍法会議にかけられるべきなのだが、バイデン政権はミリーが反トランプであったことからミリーを罰する気は全くない。確かにバイデンの信じられない命令に素直に従ったミリー将軍なので、ミリーがバイデン政権を裏切ることはないのかもしれない。

だが、軍総司令官の命令を差し置いて部下たちに向かって「 自分が関与していない限り、誰からも命令を受けるな」などと支持する行為はクーデター以外の何物でもないのだ。そんなことを許したら、今後アメリカは民間人が指揮を取る民主主義とはかけ離れた国になってしまう。

軍隊が暴走した国がどんな風になるか、これまでの歴史で明白だ。私はそんな国に住むのはごめんである。


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アメリカ人を置き去りにして「アフガニスタン戦争は終わった」などと言うな!

8月31日が来た。最後のアメリカ軍機がアフガニスタンのカブール空港を去った。もうこれが最後だ。空港の外で辛抱強くまっていたアメリカ市民たちは取り残された。米軍が去った後、タリバンがカブール空港のコントロールを祝った。テレビインタビューでアフガニスタンから電話で応じたアメリカ人女性は、これが最後の便になるとは知らされていなかったという。それどころかここ二週間にわたり彼女はアメリカ政府から矛盾だらけの指図を得て、カブールに来い、いや、来るな、という訳の分からないことばかり言われて右往左往していたという。これが世界最強の国が自国民にすることなのか!私は腸が煮えくり返って涙が出る。トランプ大統領が指揮を取っていたら、絶対こんなことにはならなかったのに。悔しい。本当に悔しい。

先日の演説でバイデン糞爺は20年間続いたアフガニスタン戦争がついに終わったと言った。終わってなど居ない。残されたアメリカ人がすべて帰ってくるまでこの戦争は終わってなど居ない!

バイデンは誰もみていない時間のテレビ放映で自分の無様な撤退劇を正当化した。

「私はこの永遠の戦争を延長させるつもりはなかった。撤退を延長する気もなかった」

ああそうですか、何百人というアメリカ人が残ってるのに?彼らが人質となってタリバンがアメリカに身代金を要求してくる可能性があるのに?いや、あんたがタリバンに渡したリストによって一人また一人と虐殺されるかもしれないのに?それなのに戦争は終わったと言えるのかこの耄碌爺!

しかもバイデンは、NATO諸国のどこの国にもないような武器弾薬をそのままタリバンに手渡してしまった。今朝読んだダグラス・マレーのコラムによれば、ブラックホークヘリコプター33機、MD530ヘリコプター43機、Mi-17ヘリコプター32機、A-29アタック戦闘機23機、少なくとも33機の他の戦闘機がタリバンの手に渡ってしまった。しかしタリバンがヘリコプターなど操縦できるわけはないので意味はないのだなどと言ってるひともいたが、ちゃっかり飛ばしてるビデオがすでに公表されており(しかもロープで男の体をつるしたまま)、少なくとも何人かはヘリ操縦が出来るようだ。

アメリカが残したのはヘリコプターや戦闘機だけではない。アサルトライフル35万丁、ピストル12.6万丁、戦車1000台、マシンガン6.4万丁、ハンビー2.2万代、トラックやSUV合わせて4.2万台。

これらの武器はタリバン戦闘員自身が使わなくてもパキスタンや中国やイランに売りさばくこともできる。アメリカの支援がなくなればアフガニスタンは金に困るわけだから、これらの武器は大切な資金源となる。撤退するだけならまだしも、敵に武器弾薬や資金源まで与えてしまうとは、いったいどうなってるんだバイデン爺の頭は!

この武器にかかった費用はアメリカ人の血税だ。もともとアフガニスタンには金がかかりすぎるから撤退するという話だったのではないのか?これらの武器にかかった費用はアフガニスタンに使っていた軍事費用の一年分よりも多いという。なんのための撤退だったのだ?

何度も言うが私はアフガニスタン戦争は間違っていたとは思わない。911同時多発テロのようなアメリカ国内への攻撃の後アメリカが黙っていたらテロリストたちはいい気になってもっと多くの攻撃をしていただろう。だからアメリカを甘く見るなという目せしめのためにも、テロリストを匿えばどういうことになるかを絶大な武力で見せつける必要があった。そしてそれは成功した。

問題はその後だった。アフガニスタン侵攻から10年目ぐらいには再びタリバンが台頭し、アフガニスタン撤退を約束していたオバマも増兵を余儀なくされた。だが一時的な増兵から徐々にアメリカ軍の数は減り、アメリカ軍の役割は直接の戦闘員ではなく、アフガニスタンの援護へと変わっていった。

増兵を巡ってオバマとも揉めて失墜したマッククリスタル将軍の後アフガニスタンを受け継いペトラエウス将軍は、私と同じで米軍はアフガニスタンから完全撤退をする必要はなかったという考え。ペトラエウス将軍に関しては拙ブログでもイラク戦争の頃にCOIN作戦を実行した人として何度か紹介したことがある。その将軍のインタビューを見つけたのでそこから読んでいこう。General Petraeus: The mistake that paved the way for disaster (Opinion) – CNN

ペトラエウス将軍はもともとアフガニスタン全面撤退には反対派なので、トランプ大統領による撤退政策にも批判的である。そして今回の撤退におけるバイデンの失態も、もとはと言えばトランプが招いたことであるという見解だ。

  • David Petraeus
  • David Petraeus

: バイデンはトランプとタリバンの合意に縛られていたのでしょうか?

将軍:いや、この政権は明らかに同意できないトランプ政権のやり方を続ける必要性を感じていません。同意しない多くの政策に従ってきていません。事実、バイデン政権はトランプのWHO脱退やパリス環境合意撤退など自分らが同意しない多くの政策を覆してきました。それだけでなく、イスラム教過激派の居るほとんどの地域に軍駐留を維持しています。バイデン大統領やその側近たちは2011年後期のイラク撤退の際に、ある程度の圧力をかけておかないと我々の撤退後にイラクやシリアやヨーロッパでISISが出て来たように、過激派が再台頭し問題を起こすと知っていたはずです。

ペトラエウス将軍によれば、アフガン軍があっけなく崩壊した理由として、アメリカ軍の急な撤退に問題があると指摘している。アメリカ軍はアフガン軍に諜報や空軍援護や医療などを提供していた。軍だけではない。軍所属の民間人コントラクターたちも多く働いて種々の援護をしていたのだ。ところがそうした援護を受けられなくなっては、アフガン軍はタリバン軍によるあちこちからの攻撃に立ち向かうことは不可能だと察したのだ。

アメリカ軍はバグラム空軍基地を撤退する際に、アフガン軍に引継ぎのための用意を全くさせていなかった。いやそれどころかアフガン軍には何も知らせず夜逃げのように撤退してしまったのだ。

問:では完全撤退以外にどのようなやり方があったのでしょうか?

将軍:いいですか、アメリカ兵はここ18か月間アフガニスタンの戦闘で一人も殺されていなかったのです。アメリカの制服組の男女を3500人くらいを維持して、あとはたくさんのドローンを使い、空軍援助と諜報機関だけあれば十分だったと思います。イラクやシリアやソマリアやアフリカの各地でやっているようにね。

私に理解できないのは、アメリカ軍のアフガニスタン司令官は何故撤退の用意をしていなかったのかということだ。これはバイデン政権だけに責任があるとは言えない。なぜならトランプ政権の時代にすでに2021年5月までには撤退するという計画は立っていた。いったいアメリカ軍はこの1年半、何をやっていたのか?どうして土壇場になってバタバタと遁走する羽目になったのだ?

確かにバイデンはトランプが作った撤退用のプランをお釈迦にしてしまった。しかし軍の上層部には、これまでの計画を知っていた人はいくらも居たはずで、バイデンのやり方はまずいと思った人は居たのではないか?しかも撤退を防衛庁ではなく国務長に任せるというのはいったいどうすればそうなるのだ?

バイデン爺をはじめ、ブリンケン国務長官もミリー防衛長官も全員辞任すべき。バイデンとミリー長官は軍法会議にかけて刑務所にぶち込むべきだ。

アフガニスタン戦争がこれで終ったと思うな!アメリカ人が全員帰ってくるまでこの戦争は終わらないのだ!


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アメリカ史上最悪な外交、アフガニスタンの惨劇に完全にクルーレスな耄碌バイデン爺

先日のバイデン爺の演説は何もかも他人に責任を擦り付けるひどいものだった。今までトランプ大統領の成功していた政策をすべて覆して台無しにしてきたくせに、今回の作戦はトランプ政権のものを引き継いだものだった、あんなに早くアフガニスタン軍隊が崩壊すると思わなかったなどと見苦しい言い訳の数々。しかも記者からの質問には一切答えなかった。昨日になってやっとバイデンに同情的と思われるABCのジョージ・ステファノポウラスの一対一インタビューを受けたが、このインタビューにおいて、バイデンが如何に大統領として、そして米軍総司令官として失格であるかということが明らかになった。ステファノポウラスの名前は長すぎるのでジョージと呼ばせてもらう。

ジョージは先ず、去る7月にバイデンがタリバンによる制覇は先ずあり得ないと断言したことに言及。「諜報が間違っていたのですか、それとも単に過小評価していたのですか」という質問に対しバイデンは、諜報部でもそれに関しては同一の見方はなかった。そういうことがあったとしても年末までには起きないだろうと予測していたと回答。だがジョージはバイデンが期限について何も述べず、そういうことは先ずあり得ないと断言したではないかと追及。

そこでまたバイデンはアフガニスタンの30万の兵が戦わずに崩壊するとは予測していなかったと言い訳。しかしこれも、マコーネル上院議員(共和党)が多いに予測できることだと言っていたと問い詰めると、、

爺:なんじゃ?誰が予測できると言ったって?

ジョージ:マコーネル議員がタリバンによる制覇は予測できたことだと言ってました。

爺:あ~、年末くらいにはそいうこともあるかもと言ったのじゃ。だが誰もあの質問の時にそんなことはいっておらんかった。

ジョージ:ではこの一週間で起きたことを見て、諜報と計画と実行もしくは判断に失敗があったと考えますか?

爺:よいか、、わしはそのだな、これは単純な選択じゃったのじゃ。ジョージ、タリバンが、、ああちょっと言い方をかえるとじゃな、、

と、ここでもアフガニスタン首相がさっさと逃げ出したり30万のアフガン兵が戦わずして降参するなど考えられないことだったと繰り返す。そしてトランプの計画通り5月で引き揚げるのは無理だったので9月まで延長したと説明。

ジョージ:軍事アドバイザーの誰も「2500兵は残すべきだ。ここ数年安定しているから、それが出来る」と言わなかったのですか。

バイデン:いいや、誰からもそんなことを聞いた覚えはない。安定していたのは先の大統領が「五月までには出ていくからそれまでおとなしくしていろ」と交渉したからじゃ。

この後バイデンは、アフガニスタンからは何時か撤退しなければならなかった、それが10年前でも今でも混乱は避けられなかったのだと主張。

昨日私が聞いたトランプのフォックスでのインタビューによれば、トランプ政権は5月までに撤退するとは言ったが、それはタリバンがトランプの出した数々の条件を守るという前提で行われており、もしタリバンがその約束のひとつでも破ったら容赦なく攻撃するということになっていた。だからトランプが2万から居た兵を2500兵に減らしても、タリバンは手を出さなかったのである。

ジョージ:しかし最善の時がないとしても、いずれ撤退しなければならないとわかっていたのなら、アメリカ人の避難やアフガンの味方や同盟国の人の安全を確保するべきだったのでは、今カブールで起きているような混乱が起きないように。

バイデン:第一にじゃな、君もしってのとおり、諜報部は去年の6月や7月頃に、アフガン政府が崩壊するなどとはいっておらんかったのじゃ。それがまず第一。

ジョージ:タリバン制覇はあるが、こんなに早くに起きるとは思っていなかったということですか?

バイデン:こんなに早くとは思いもよらんかったのじゃ。もうすでに何千というパスポートをじゃな、ほれ、なんじゃあ、あの、あ~、あ~、通訳の人とかにじゃな、、わしが就任した時に、、8月末と交渉するまえに、、

この言い訳も本当に見苦しい。タリバンによるアフガニスタン全土制覇はたった数週間で起きたのではない。明らかにアメリカ軍が撤退した後のことを考えて、タリバンは色々根回しをしていたのだ。そのことをアメリカの諜報部が知らなかったのなら完全に彼らの失態だが、こんなことは子供でも予期できたはずで、それを軍諜報部が知らなかったなど信じられない。バイデンはこうなってしまった以上アメリカ人や関係者救出のために6000兵を動員すると語った。

ジョージ:それにしても空港の外では大騒ぎですよ。

バイデン:たしかにそうじゃが、いいか、まだ誰も殺されておらん。(略)すでに1000人、いや1200人じゃったか、昨日すでに去った。今日も2千人くらいじゃ。その数は増えておる。

ジョージ:でも私たちはみんな観ましたよ。何百二ンという人たちがC-17に詰め込まれ、乗れない人が飛行機から振り落とされるのを、、

バイデン:そりゃ4日か5日前のことじゃ!

これは二日前のことで4~5日前のことではない。だがそれがなんだというのだ?二日前でも4~5日前でもパニックが起きてることは同じではないか。

ジョージ:ではこの撤退はもう少しうまくやることは出来なかったとお考えですか?間違いはなかったと?

バイデン:そうじゃ。後から考えてより良い方法はあったかもしれんが、全く問題なくやるなどということは、どうやったらそんなことが出来るのかわからん。

どうやったら問題なく撤退できたか解らないって?それが米軍総司令官の言うことなのか?そして爺の周りにいる軍事アドバイザーの将軍どももどうしていいか解らんのか?だったらわかる人に代わってもらえ。きっとペトラエウス将軍ならもっと良い方法を知っているはずだ。

先ず第一に、民間人の避難が終わらないうちに軍隊を撤退させるなど、どういう頭をしていれば考えられるのだ?一般市民の避難に適している空港を、アメリカ軍の武器弾薬やハンビーやロケット弾などで詰まったまま、地元政府やアフガン軍隊に連絡もせずに一晩で捨てて撤退した理由を教えてくれ。どうやったらそれがいい考えだと思えたのか教えてくれ。他の司令官でも同じことをしたと言えるのか?

これでは混乱したアフガン兵が逃げ出すのも当然だ。アメリカ兵が慌てて真っ先に逃げ出してしまったのだから。

元軍人や元CIA諜報部員らが口を揃えて、これ以上の愚策は考えられないと言っている。こんな奴がホワイトハウスを占拠してると思うと情けないったらない!アフガニスタンにまだとり残されているCNNの女性リポーターは、「これが失敗ではないというなら、何が失敗と言えるのか教えてほしい」と憤りを隠しきれなかった。

中国共産党とタリバンの関係

私は知らなかったのだが、タリバンと中国共産党とは2001年の911テロより昔から関係があった。中国はだだっぴろく色々な国と国境があるが、アフガニスタンとも国境がある。ウイグル人の居住区もこの国境沿いだ。中共はタリバンが国教を超えてウイグル人の独立運動を扇動することをずっと恐れている。だから実はアメリカがアフガニスタンに侵攻しタリバンを制圧していてくれたのは都合が良かった。しかし中国もアメリカが永遠にアフガニスタンに駐留するとは考えていなかったのだろう。それでアメリカが撤退した後に、タリバンの目が中国に向かないように、中国は一帯一路の一貫としてタリバン支援を始めたのだ。カブールには中華料理店まであるというからすごいもんだ。

アフガニスタンにはレアアースがあるらしく、中国にとってはおいしい国。しかし中共もタリバンの恐ろしさは知っているので、中共がタリバンを支援する代わりに中国には手を出さないという約束を取り付けたわけだ。もちろんタリバンが中共との約束を守るという保証は全くないので、中共としても不安なところだ。


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防衛庁対タッカー・カールソン、一人のジャーナリストに軍隊あげての個人攻撃

この間の国際女性の日にジョー・バイデン元副大統領が二人の女性将軍を昇進させた際、軍隊における女性の地位向上に関して、女性の身体に合った鎧や制服や髪型の規制などの改良そして妊婦用パイロットフライトスーツの作成など、軍隊の多様性への姿勢を称賛した。

【ワシントン時事】バイデン米大統領は8日、陸海空軍と海兵隊などの軍種で構成する統合軍の司令官に女性2人を指名すると発表した。上院が承認すれば、米史上2、3人目の女性統合軍司令官になる。閣僚だけでなく、軍幹部の人事でも性別や人種の多様性を重視する姿勢を強調した形だ。

軍隊における女性地位の向上に関して異論はない。私は最初から女性であろうが男性であろうが仕事の出来る人がその任務に就けばいいと考えている。ただし、女性だからというだけで必要な技術や能力を持たない人を起用することは絶対に反対だ。これは軍隊、不能な人間を起用すれば、本人のみなら軍隊全体ひいては国家の安全に支障を来すからである。しかしバイデン政権の軍隊はかなりポリコレに侵されており、実際の国家安全の準備態勢をつくるより多様性への努力に力を注ぎすぎている。

歯に衣を着せないことで有名なフォックスニュースのタッカーカールソンは、中国が世界最大の海軍を築きつつある時に、アメリカ軍は妊婦を戦場に送り出すだというのか、軍隊をバカにするにもほどがあると自分の番組で痛烈な批判をした。またカールソンは、最近米海軍ではイルブラム・X・ケンディ著の反米プロパガンダ「いかにして反人種差別者になるか」を読書課目に加えたことに関して、なぜアメリカ軍が軍人に反米プロパガンダを教えるのかと問いかけた。

この批判に対して当の軍隊は非常に大人げない反応を示している。

マイケル・グリンストン陸軍上級曹長:女性達は最も強力な我が隊を厳格な姿勢で指揮している。彼女たちは未来におけるどんな戦場においても独占するであろう。タッカー・カールソンの言葉は分断的であり我々の価値観を反映するものではない。わが軍には世界で最もプロフェッショナルで教養があり柔軟で強力な下士官がいるのだ!

ポール・ファンク将軍:何千と言う女性が毎日世界中で勇敢に戦っている。彼女たちは自由の指針であり、その誠意と熱意でカールソンが間違っていることを証明している。彼女たちが軍に仕えてくれていることは非常に幸運なことだ。

左翼お得意の藁人形論だ。きちんと議論が出来ないとすぐに相手を差別者扱いする。軍人が自分の階級を公表してツイートしているからには、軍の承認があってのことと思われるが、このようなことを軍人がやるのかと思うと本当に情けない思いでいっぱいだ。明らかに上記のような発言はカールソンの批判から的を外した卑怯な議論である。

カールソンはアメリカ軍に女性が務めるべきかどうかなどという話はしていない。彼は女性が軍人としての任務を全うできないとも言っていない。彼はバイデンが言った「妊婦用のフライトスーツ」云々と反米プロパガンダ書物を読書課題にしている理由について疑問を提しているのである。アメリカ軍は本気で妊婦を戦場へ送り出すつもりなのか?何故アメリカ海軍が反米プロパガンダを軍人に教えるのかと聞いているのだ。

ツイート程度ならまだしもだが、なんと防衛庁の公式サイトでは「報道官、フォックス司会者による米軍批判を咎める」という見出しの記事が掲載された。

本来メディアのあるべき姿は、政府のやることに常に批判の目を光らせ、おかしなことがあったら指摘することにある。これはトランプ政権時代に左翼メディアがやっていたような政権へのあら捜しや意味のない個人攻撃という意味ではない。今回のように、政府の発表した方針が国の安全にかかわることであった場合、その意味を明確にすべきだという指摘はジャーナリストとして当然の発言であり、元来メディアはこうでなくてはならないはずだ。

しかしそれを政府が軍隊の威厳を使ってジャーナリストといえども民間人を個人攻撃するというのはどういうことなのか?政府が軍隊を使って政権を批判した民間人を攻撃するということは自由民主主義国家であってはならないことだ。これは民主党支持であれ共和党支持であれ由々しき状況だと気づくべきである。

何度も言うが、女性が軍隊に勤めることに関しては全く問題はない。軍隊に女性は常に存在していた。公式に戦闘員という肩書はなくても、看護婦や運転手や技術士やパイロットとしていくらでも最前線に出動している。彼女たちの功績は今更私が強調するまでもない。

問題なのは女性起用という概念だけに捉われて、実際に彼女たちが有効な武器として使われているのかどうか、かえってその方針が米軍全体の機能を低下させるようなことにはなっていないかどうかということだ。その質問に軍隊総司令官であるバイデン爺さんは、きちんと答えるべきである。


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FBIが言う中国のキツネ狩り作戦とは何か?

クリストファー.A.レイFBI局長は先日、中共工作員がアメリカ在住の中国人に中国へ帰国するように働きかける、いわゆるキツネ狩り作戦を積極的に行っていると発表した。

レイ局長によると、中共による諜報工作はアメリカに対して長期にわたり最大な脅威であるとしている。

先日行われたスピーチのなかで、レイ局長は北京諜報部の仕事のひとつとして在米中国人に帰国するか自殺するかの選択を迫ったとある。

キツネ狩り作戦は6年前に習近平が外国へ逃亡した腐敗した高官を罰するために始めたものだが、これは大成功だったと大々的に宣伝された。しかし今は中共政府反対派の中国人を燻りだすのに使われているという。

中共はキツネ狩り作戦のことを国際的な反腐敗分子対策と説明しているが、実際には中国共産党に危険を及ぼすとみなされた、政治的な競争相手や反共産党主義者や共産党批判者などが対象になっている。そして何百人という犠牲者がアメリカに住んでいるという。しかもその多くがアメリカ市民や永住権所持者だというのだ。中国はそういう在米中華系人を中国に強制的に連れ戻そうとしているのだ。そしてそのやり方は非常に恐ろしい。

例えば、キツネ狩りの対象になった人間の行くへを突き止められない場合、中国政府は対象者の在米の家族に使者を送り、中国へ帰るか即座に自殺するか二つに一つの選択をせよというメッセージを本人に届けさせるのです。

レイ局長によれば、この作戦は全世界に広がっており、FBIは他の諸国と協力して捜査に当たっているという。

局長は米国内でキツネ狩りの標的になったと感じた人は即座にFBIに連絡するようにと訴えた。

FBI局長はどちらの候補とは言わなかったが、中国政府は今回の選挙でも自分らの有利になるように働きかけていると語った。対中共の強硬姿勢を見せているトランプ大統領と、中国とずぶずぶのバイデンとでは中国がどちらに取り入ろうとしてるかは明白だろう。

またFBI局長は中国は大規模なハッキングやID窃盗や知的財産工作などを積極的に行っており、すでに1000件にも及ぶ事件の捜査中だという。

中国と国境争いをしているインドでは中国のアプリ、ティックトックを使用禁止にしたが、アメリカでも検討中だということだ。

実はこの間、長年中国に住み2~3年前にカリフォルニアに移住した南アフリカ籍のブロガー、ウィンストンが、中国版のSNSで変な女性から言い寄られたと話していた。彼女はSNS上では公開していないウィンストンの本名を知っており、取材したいので自宅へ行ってもいいかとか、それを断るとホテルで会わないかとか色々言ってきたという。ウィンストンは妻子がいることを強調して直接あわなくてもネットでインタビューには応じると答えたところ、なぜか下着姿の写真を送ってきたという。これはいわゆるハニートラップだなと気づいたウィンストンはそのまま会話を終了させた。

ウィンストンは中国人ではないが、中共政府に批判的なビデオをいくつもあげているため目をつけられたのだろう。この他にも彼の中国人妻の職場や中国在住の妻の両親にまでウィンストンに関する情報調査の手が伸びているという。中国人のみならず、在外の外国人にまでこうした圧力をかけてくる中国共産党。本当に恐ろしい政権だ。


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中国がアメリカ人をスパイに勧誘する五つのステップ

つい先日、中国及びアメリカの敵はどのようにしてアメリカ人をスパイとして勧誘するのかという話をとある専門家から伺ったのだが、それをまとめた記事があったので紹介しよう。

この記事の著者は 米ジャーナリスト、ギャレット・グラフ(Garrett M.Graff)氏で、この記事はビジネス誌「WIRED」に寄稿したものからの抜粋。では題して中国がアメリカ人をスパイとして勧誘する五つのステップ。私が専門家から聞いた話も交えるのでこの記事の内容からはちょっと離れる箇所もある。

ステップ1:ターゲットを定める

先ず第一ステップはどんな人間がスパイとして適しているかを見極めることだが、私が聞いた話では対象は必ずしも多くの情報を持っている人や高度な職種についている人ではない。最近はSNSで自分の勤め先を公表している人も多いし、同職や同じ分野の技師や科学者など専門のSNSでの交流も活発なので、そうした名簿からめぼしい人が狙われる。また、学界の発表会とかセミナーとかで名刺交換などが行われた場合にも、そうしたつてを使って後からメールで連絡が来たりする。同じ研究をしている人だからと気を許したり、自我が働いて自分の地位や知識を吹聴したい人間は狙われやすい。

ステップ2:評価

一旦対象となった米技術者をどのように勧誘するかといえば、それは対象となった人による。アメリカ人の場合は先ずお金が最大の原因であり、政治的な同調といったことは非常に少ない。よって借金が多かったりギャンブル癖があったりすると恰好の対象になる。

中国系の場合は「脅迫や愛国心の利用などの手段を多用している」中国系アメリカ人は祖国に家族や親せきが居る場合も多いので、彼らを人質にされることもある。また、共産主義の悪質さを理解してないクルーレスな人も結構いるので、そういう人には愛国心や同胞愛に訴えるという方法もある。

ステップ3:発展

実はターゲットとなった人が自分がスパイ勧誘されていることに気づいていない場合も多い。例えば、2001年に中国に留学しその後上海に移住したバージニア州出身の大学生グレン・シュライバー君は新聞の論文公募に応募して1万4千円ほどの賞金をもらったが、その後紹介された中国人男性によって米に帰国しCIAに就職しろと薦められたという。シュライバー君はCIA採用試験に二度失敗したが、2007年に CIAの秘密プロジェクトの採用試験にも応募した。その際彼は採用試験の参加費として合計800万円近い報酬をもらっていた。

シュライバー君は後に逮捕されたが、このことがきっかけで米国当局は中国に居る留学生にあてて中国政府からの勧誘に気を付けるよう啓発している。

余談だが、ユーチューバーのウィンストンの話では、中国には「ホワイトモンキー職」というのがあるそうだ。これは中国人の白人崇拝主義を利用して中国製の商品やサービスを外国人を使って宣伝する方法。単に洋服や化粧品のモデルに白人が雇われるのであれば特に問題はないのだが、実際に全く関係ない白人があたかも専門家であるかのように登場させられることがあるというのだ。それがテレビコマーシャルだけでなく、資金投資企業への説明会に無関係な白人が医者とかエンジニアとか外国の投資家とかいった偽物として登場させられるということが頻繁にある。中国産は信用できないが外資なら信用できるという中国人の盲点をついているわけだ。

ウィンストンもボディーガードという「役柄」でとある有名人の記者会見に「出演」してしまったことがあると言っていた。他にも英語学校の教師という役柄で説明会にだけ雇われた白人などもいる。これは本人が何をやらされているのか解ってない場合もあるので、詐欺の片棒をしらないうちに担がされていることがあるらしい。

ステップ4:スカウト

ターゲットとなる人に対して、中国情報部員は時にストレートにスパイ行為の強要を切り出す。2017月2月、CIA元幹部のケビン・マロリー(Kevin Mallory)氏がソーシャルメディアのリンクトインで、中国の上海社会科学院の職員と自称する人物からリクエストを受け取った。

FBIは、中国国家安全省は、中国社会科学院と連携して活動していると指摘した。社会科学院の職員と名乗る中国の工作員は多く存在するという。

マロリー氏はその後、電話を通じてこの上海社会科学院の職員と連絡を取り、17年4月に中国で2回面会した。そこで、マロリー氏は特別な電話機を受け取り、安全なメッセージ機能を使って中国の「顧客」に連絡する方法を教えられた。マロリー氏は中国の対米政策白書の作成に2回協力した。

ステップ5:処理

ではスパイとその指令役がどのように連絡を取り合うのかと言えば、最近は電子メールが普通になった。前回紹介した CIA元職員の李振成(英語名、Jerry Chun Shing Lee) は2010年4月に中国工作員二人に出会い、金品供与を約束されCIAに関する情報を提供していたとされるが、中国指令役は李に複数の電子メールアドレスを提供していた。「グラフ氏によると、FRIが李氏のカバンなどを捜査した際、李氏のシステム手帳から手書きの機密情報を見つけた。米情報機関職員らが会議で言及した諜報計画、計画関係者の電話番号、米側情報部員の実名とCIAの秘密施設などが含まれていた。」

中国政府はアメリカ人を狙っている。特に中国と深いつながりのある人は勧誘されないように十分気を付ける必要がある。


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