オバマが勝ったはずの米討論会最終回。ロムニー支持高騰をどう説明するのか

日本のNHKのオバマ偏向報道についてこの間も書いたばかりなのだが、昨晩のオバマ対ロムニーの討論会において、左翼リベラルメディアは一斉にオバマが勝ったと報道している。怠慢な日本のNHKも独自の取材もせずにアメリカ左翼メディアの焼き直しでこんなことを書いている。

米大統領選の最終討論会、オバマ大統領勝利との見方優勢
オバマ大統領はスタート直後から攻めの姿勢で、ロムニー氏が提案している中東・ロシアに関する外交政策を批判。米軍の艦船を増やすべきと主張するロムニー氏の考えは冷戦時代に逆戻りするものだと指摘し、「馬や銃剣だって減らしている」とロムニー氏に語りかけ、同氏の世界観が時代遅れであるとの皮肉を込めた。
また、ロシアが米国の「地政学上の敵」だとしたロムニー候補の発言を取り上げ、時代に逆行していると批判。「冷戦は20年前に終わった」にもかかわらず、ロムニー候補は「1980年代の外交政策に回帰しようとしているようだ」とさらに皮肉った。
これに対してロムニー候補は、オバマ大統領の中東・北アフリカ政策は、アルカイダの脅威が再び台頭するのを阻止できていない、との見方を示した。
ロムニー氏は「私を攻撃することがアジェンダではない。私を攻撃しても、中東に関する課題の解決にはつながらない」と語気を強めた。
ロムニー候補はまた、自身が以前、イランの核問題が米国にとって最大の安全保障上のリスクだと述べたことをあらためて指摘した。
最近の世論調査で上昇した支持率を脅かす恐れのある過ちを犯したくないロムニー氏は、オバマ氏の攻勢に反撃しない場面も見られ、これがオバマ氏が勝利したと受け止められる結果につながった可能性がある。
ロムニー氏は、低迷する米経済の再生を選挙公約の中核に位置付けており、たびたび議論を経済問題へと戻し、米国の国家安全保障は強い経済次第だとも強調した。
同氏は、討論会の終わりに「(オバマ)大統領を選べば、2000万人が失業し、良い職に就くのに苦労する。私は1200万人の雇用を創出する」と述べた。

私はこの討論を生中継で観ていたが、オバマは明らかに第二回目の討論会でロムニーが途中で遮られたリビアのベンガーズィ領事館襲撃について突っ込んで来るものと踏んでいたのだろう。現に討論会の最初の質問は領事館攻撃についてだった。ところがロムニーはその質問について、細かい事件にひとつひとつについて語るのではなくオバマ王による全体的な外交姿勢について話をしたい、と言って最初の質問をかわしてしまった。
二人の表情は画面を半々に割ったスプリットスクリーンで写されていたため、その答えを聞いたオバマ王の顔は慌てふためいていた。あきらかにオバマ王は領事館襲撃がテロ攻撃だったことを自分が国民に即座に報告したとかいうタイムラインを用意してロムニーは嘘つきだと攻撃する計画だったのだ。
軍隊を強化すべきだというロムニーの主張に、軍艦ばかり増やしてみても意味がない。などとまるで子供をお説教するような相手を侮辱した態度は、意地の悪い左翼リベラルを喜ばせたかもしれないが、造船所を頼りにしているメイン州やミシシッピ州や海軍で持っているバージニア州などをオバマが足蹴にしていることがあきらかになった。特にバージニア州はトスアップといって、民主にも共和にも転ぶ州なのに、オバマがバージニア州を見捨てたことがはっきりしたわけだ。
ところで討論会の直後、米海兵隊から海兵隊は今でも「馬や銃剣」を使っているとクレームがついた。また船の数にしてもだ、オバマ時代になって新しい護衛艦の造船は差し止めになった。最後の護衛艦はすでに完了しそれっきりなのである。ミシシッピ州のパスカグラやメインのバスアイアンワーク造船所では新しい軍艦を作る予定がないため、造船所の職員はリストラもしくは転職を余儀なくされている。
オバマによるとアメリカ海軍は新しい戦略を取っているためこれ以上の軍艦は必要ない、いやそれどころかもっと減らしてもいいと言うが、本当にそうなのだろうか?
ここ2〜3年で起きた中東のアラブの春といわれるイスラム過激派台頭の状況において、レーガンやブッシュ大統領だったら、地中海に艦隊のひとつや二つは送り込み日夜パトロールをしていたに違いない。だからリビアであのような騒動が起きたとしても、いち早く空母感から戦闘機が発進され空から襲撃者を威嚇するなり、海軍シール隊を送り込み大使及び領事館職員を救出するなり出来たはずなのである。
ビング・ウエスト防衛省元長官は、F18一機も発進されていれば、このような悲劇は食い止められたはずだという。
だが9時間に渡る襲撃の間、オバマ政権は電話や無人偵察機の中継などで現場で何が起きているかを察知していながら、援軍をおくるどころか単に指をくわえて我が国の大使と外交官達が虐殺されるのを傍観していたのである。
なぜそんなことになったのかといえば、事件が起きた今年の9月11日、アメリカの艦隊は地中海とはほど遠い場所にいたからである。世界の海を守るだけの艦隊をアメリカは所持していないから地中海のパトロールまで手が回らなかったのである。(無論最近のアラブの動乱を考えたら、地中海こそ一番重要視されるべきだと考えるのが常識だが。)
いくら空母艦や潜水艦の技術が発達しても、空母艦を守る護衛艦の数が足りなければ、世界中の海をアメリカ海軍がパトロールすることは不可能なのだ。ある程度の絶対数は必要なのである。そのことをオバマは全く理解していないのだ。
NHKの記事の中にもあるが、オバマによるせこい個人攻撃に対して、ロムニーは直接答えず『私を責めてみても問題は解決しない』と二回ほど繰り返した。最初の討論の時にオバマはロムニーの顔を直視せずに下ばかり向いていたと批判されたことを反省して、今回は逆にロムニーの顔を真正面から観ていたのはいいが、それが逆にロムニーを睨み付けているようで、せこいちんぴらがガンを付けているような印象を受けた。
それに対してロムニーは始終笑顔で相手の攻撃を軽くかわしていた。もしアメリカ内政について全く無知な人がこの対決をみたら、ロムニーが大統領でオバマが挑戦者だと思ったに違いない。
今回の討論におけるロムニーの作戦は、ひとつひとつの質問に答えることではなく、全体的にオバマの外交政策が大失敗しているということを主張すると供に、ロムニーには強いアメリカを再建する、そのためにはアメリカの経済を建て直すことが必要なのだ、という大きな目標を掲げることにあった。そして同時に自分がいかに大統領として貫禄があるかということを有権者に印象づけることにあった。そのどちらについてもロムニーは成功したと私は思う。
問題なのは、ひとつひとつの討論に得点勝ちすることではない。最終的な目的は討論を通じていかに自分が時期大統領に適しているかということを有権者に理解させることにある。
ロムニーの支持率が討論ごとに確実に上がっていることから観て、ロムニーの作戦は成功していると言えるだろう。
アップデート:カカシのブログを紹介してくてるアゴラ言論プラットフォームというサイトを見つけたので、一部転載する。

米国大統領選挙もあと二週間に迫りました。一国のリーダーを決める日程がはっきりわかるのはいいですね。来年8月末の任期満了までの間のいつか、というように衆議院の総選挙がいつになるかわからない日本とは隔絶の感がある。大統領選挙の討論会も最後の3回目が行われ、直後の世論調査ではオバマ大統領がやや巻き返したようです。

この「In te Strawberry Field」は、共和党支持の在米日本人女性のブログなんだが、オバマ優勢、と報じる日本メディアの偏向ぶりに憤っています。米国内の雰囲気の変化は明らかにロムニー優位なのに、記者が自分の目や耳で確かめないから現状分析できていない、というわけ。
一方、こっちの「My Big Apple」というブログでは、今回の討論会に限ればロムニー氏の古色蒼然とした軍事観を「馬の数で戦争の勝ち負けは決まらないんだぜ」と揶揄したオバマ大統領の勝利、と書いている。ロムニー氏のは失言、というほどじゃなかったと思うんだが、印象というのは怖いモンです。いずれにせよ拮抗状態なのは間違いありません。

アップデート2:オバマの発言とは裏腹に、米軍において馬や銃剣の数は減るどころか増えているという事実がある。


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日本の母から「オバマが優勢なんだってね」と言われて知った日本の偏向報道

日本に住む実家の母と昨晩長電話をしていて、母から「オバマさんが優勢なんですってね、ニュースで観たわよ。」と言われてびっくりしてしまった。ニュースはNHKしか観ない母の言う事だからしょうがないが、いったい日本のメディアはアメリカの選挙戦をどのように報道しているのだろう?
というわけでNHKの報道を探してみたら、こんなのが出て来た。題してオバマ大統領やや優勢に

アメリカ大統領選挙の投票が3週間後に迫った16日、第2回テレビ討論会がニューヨーク州で開かれ、前回の討論会で精彩を欠いたオバマ大統領が攻めの姿勢を貫き、討論をやや優位に進めました。(略)
今回、現場で取材していて強く感じたのは、オバマ大統領の今回の討論会にかける意気込みでした。
私たち報道陣は、討論会の会場のすぐ隣りに設けられているメディアセンターを拠点にして取材しました。メディアセンターには、討論会が始まる前から、オバマ大統領の特訓の相手役を務めたケリー上院議員が姿を見せました。
ほかにも、いつもは決してメディアへの対応がよいとはいえないオバマ陣営の幹部が、ひっきりなしに姿を見せ、オバマ大統領の主張を繰り返し説明していました。
大統領選挙のテレビ討論会では、通常、討論会の終了後、陣営の幹部たちが報道陣に自分たちの主張を説明します。しかし、今回のように討論会が始まる前から多数の陣営幹部が報道陣に主張を訴えるのは極めて異例の対応です。このことだけでも、オバマ大統領の置かれていた厳しい立場が想像できました。
米メディアの評価は?
2回目のテレビ討論会について、アメリカの主要なメディアはおおむね、オバマ大統領がやや優勢だったと伝えました。
CNNテレビがテレビ討論会の内容について直後に実施した世論調査によりますと、「討論会でどちらの候補者が勝ったと思うか」という質問に対して、▽オバマ大統領と答えた人は46%、▽ロムニー候補と答えた人は39%でした。

海外取材する多くの報道陣にとって問題なのは、記者たちは常に他国や現地記者やメディア報道官に囲まれていて、実際に一般市民の声を聞こうとする姿勢が見えないということだ。
以前にイラク戦争の真っ最中にイラク米大使の演説についてイラクブロガーの書いた記事で読んで知っていたのに、現場にいた米記者が大使は演説もしないでアメリカに逃げ帰ったという記事を読んで激怒したことがある。なんでアメリカにいる零細ブロガーのカカシが知っていることをイラク現地にいるプロジャーナリストが知らないのだと。
このNHKの樺沢一朗記者も討論会の会場でのオバマプロパガンダやCNN記事の焼き直しを報道するだけではなく、別のメディアや一般市民の意見を自分の脚で歩いて取材していたら、オバマ優勢なんてアホみたいな報道は出来なかったはずだ。
例えば、討論直後フォックスニュースが行った2008年にオバマに投票した人々を対象に行ったフォーカスグループの座談会で、ロムニーが圧勝したことなど、NHKは完全無視している。
また選挙戦の多社による世論調査を統計しているリアルクリアポリティクスでもずっと劣勢だったロムニーが第二回討論会後ついにオバマと同率に並ぶという結果を発表している。

添付した記事のグラフを観てもらえればわかるが、青がオバマで赤がロムニー。オバマ大統領は現職で知名度はロムニーよりもずっと高いので、最初のうちはロムニー支持が低いのは当然。だが、選挙が迫ってロムニーへの注目度が高まるにつれ、ロムニー支持率が上がっていることに注目されたし。
米メディアやそれを鵜呑みにしているNHKが言うように、第二回討論会でオバマが優勢だったというなら、何故その直後にロムニーの支持率が上がるのか、是非樺沢一朗記者に説明してもらいたいものだ。
NHKともあろうものが、高い金だして特派員をアメリカに送り込むなら、他社の報道を焼き直しするような記事を書くな!自分の脚で歩いて独自の取材をしろ!それこそNHKは国民から視聴費を無理矢理巻き上げてるんだから、そのくらいの責任はあるはずだ。


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エジプトへ女性記者を派遣するな!度重なる女性記者への集団暴行、今度はフランス女性記者が襲われる

2011年にアメリカのCBS女性記者ララ・ローガンがエジプトのタリヒール広場での集会を取材中に集団暴行を受けた話はもう有名だが、その後も同じく2011年、やはりタヒリ広場で取材中のフランス人女性記者カロライン・シンズ、エジプト系アメリカ人記者モナ・エルタハウィ、今年の6月にも同じくタヒリ広場で今度はイギリス人女性記者ナターシャ・スミス22歳がローガンと全く同じように集団暴行を受けるという事件が起きている。
そして昨日(10/19/12)今度はフランス人記者ソーニャ・ドリディ24歳(Sonia Dridi )がタヒリ広場でひどい暴行を受けたとフランス24テレビは報道している。

「傷ついたというより怖かった」とドリディは土曜日、自分のツイッターページに書いている。イギリス人の記者について「昨晩広場で私を守ってくれたアシュラフさんに感謝しています。暴徒はもの凄い勢いでした。彼のおかげで解きは放れた暴徒の手から逃れることができました。」

ドリディの同僚で一緒に取材をしていたアシュラフ・カーリルによると、取材中に暴徒たちが二人の回りに集まり襲いかかった。アシュラフはドリディを両手で顔と顔をつけてしっかり抱きしめ集団の手から彼女を守ったという。30分ほどの攻撃だったが、もっと長く感じられたという。
二人はなんとか鉄のドアがあるファーストフードの店に逃れ、やっとの思いで車に乗って命からがら脱出した。どさくさにまぎれて彼らの身の回り品が奪い取られた。
いったい何度うら若き女性記者達が身体を引きちぎられるようなひどい目に合えば、西洋メディアは学ぶのだ?エジプトへ女性記者を送るな!少なくとも熱気づいた野蛮な男どもが集まるところへボディガードも付けずに金髪美人女性を送り込む事の愚かさを学べ!このアホ!
私は犠牲者を責めたくはない。どんな人でもこんなひどい目にあって自業自得だなどというつもりはない。だが、グリズリー熊の生息地にライフルも持たずにのこのこ出かけて行って、グリズリーに食い殺されたら、やはりどうしてそんなところへ丸腰で出かけていったんだ、殺された側にも責任があるのではないか、と問いたくなるのは当然である。
皮肉にもフランスに基盤を置く国境のない記者達(RSF))が去年の11月にエジプトに女性記者を送らない方がいいという勧告を発表して、ジャーナリストの間から男女差別だと非常なバックラッシュを受け、その声明を撤回し訂正したことがある。
その時にもカカシは今回と同じことを書いた。明らかにタヒリ広場にあつまる野蛮人たちは人間ではない。奴らはメスを見れば襲いかかるサカリのついた野生動物と同じだ。そんな奴らに道徳だの礼儀など説いてもまるで意味がない。西側のくだらないフェミニズムを振り回して、何人の女性達を犠牲にすれば気が済むのか?そんな場所と知っていてうら若き美女たちを送り込む西洋メディアの行為こそ女性虐待ではないか、男尊女卑ではないか!
私は仕事柄中東での仕事をする可能性が多少ある。同じ部の同僚達がバハレーンやサウジアラビアやトルコに結構行っている。だが私は上司に私はアメリカ市民であり、女性であり、東洋人種であることなどを考慮に入れて、絶対にイスラム圏への出張はしないと断言している。
女性であることだけでも危ないのに、反米の中東でアメリカ市民権を持っていることや、東南アジア系の労働者を奴隷扱いしているサウジなどで、私は公平で正当な扱いを受けるとは思えない。やたらに外出したりすればどんな目に合わされるかわかったものではない。そんな場所に仕事だからといって派遣されても私は絶対に行かない。それを拒絶して解雇されたり降格されたりしたら女性差別で職場を訴えるくらいの覚悟はある。私は海軍シールチームのメンバーじゃないんだからね。
西洋、いや世界の女性記者達よ!どれだけエジプトの状況が特ダネにつながると思っても、エジプトに丸腰で行かないでほしい。とくにタヒリ広場に金髪を翻してカメラマンと二人キリで取材なんて愚かな真似はしないでほしい!
もう二度とタヒリ広場で女性記者が集団暴行に遭ったなんて話は聞きたくない。


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リビア米領事館襲撃の責任は誰にあるのか

ネットアクセスがほとんどない一週間をカリブ海のとあるリゾートで過ごしていたカカシである。といっても別に休暇を取っていたわけではない。これも仕事なのだ(夜はホテルでビールをガバのみしたけどね)。さて、なぜかウェッブサーチがほとんど出来ない状況であったにもかかわらず、メールだけは読めたので、ミスター苺が毎日のように2〜3ページのニュースと彼の分析を送ってくれた。それでリビアで起きた米領事館襲撃の真相を現場にいた職員からの証言など色々読む事が出来た。
先日クリントン国務長官はリビアの米領事館襲撃は「私の責任」だと発表したが、責任を取るというなら辞任するのが筋ではないか?「私の責任」といって真実を闇から闇に葬るなら何の責任にもなっていない。
問題なのは、オバマ政権は米領事館襲撃を反モハメッドのユートゥーブビデオに腹を立てた暴徒による突発的な暴動の結果だったと事件後二週間に渡って言い続けていたことだ。その嘘が通らなくなって来ると、今度は捜査中で事情がはっきりしないから何とも言えないとか、言っていたが、実際には事件後24時間以内にCIAは国務庁とホワイトハウスに襲撃がアルカイダによるテロ攻撃であったことを報告していた。
ではなぜ、オバマ政権は911記念日に起きた襲撃の真相を即座に国民に発表しなかったのか。事件前後のオバマの対応には非常な問題があり、オバマにはその質問についてきちんと答える義務がある。
少なくともクリントン国務長官が「私の責任」というからには、どこに落ち度があったのか、どうしてそういうことになったのか、はっきり説明してもらいたい。
ところで、オハイオ大学で行われたオバマ応援会の集会に集まった学生達に、保守派グループのジャーナリストたちが「この間のリビアはベンガズィにおける米領事館襲撃に関するオバマの対応をどう思うか」という質問をしたところ、断固オバマ支持と熱烈に語る学生達お多くが、「ベンガズィ?何それ?」「へ、しらない」「スティーブンソン領事?知らない」と答えていて笑ってしまうどころか、呆れてしまった。オバマはこういう無知な有権者に頼るしかないのかね。
それにしても政治集会に集まる人たちが、これだけ時勢の出来事に無頓着で居られるというのは、なんとも情けない話、、、


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大統領選討論会二回目直後ロムニー人気が急上昇、評論家はオバマに軍牌を上げたのに

カカシ注:この時期はどうも出張が多くてゆっくり大統領選の討論会など観ている暇はない。しかし、こういうことは常にしっかり観ているミスター苺が色々感想を書いてくれたので、本日はそちらを掲載する。
有権者が信じられる変革
ミスター苺著
俺は、この間の討論会について、面白いパターンが出来上がっていることに気づいた。

  • 討論会を観た弁護士やジャーナリストたちは(右よりなら)失望したようで、ひいき目に観てもせいぜい引き分け、どちらかと言えばオバマが得点勝ちしたというのが一般的な見方のようだ。

(右翼系ブロガーの)ヒンダーレイカー(弁護士)やミランゴフ(ジャーナリスト)やそこまで過激ではないがスコット・ジョンソン(弁護士)とか、もっと過激なベルダー(弁護士)なんかはその部類だ。 (フォックスニュースの)ブリット・ヒュームにしろ政治評論家のチャールス・クラウトハンマースも同意見で、無論左翼メディアのアイドルたちは皆自分らの候補が圧勝したと心から信じて疑わない。これは弁護士にしろメディアトークショーホストにしろ、対抗することを職業にしているからで、相手との討論で適応するより勝つことにより価値を見いだす傾向があるからなんじゃないかと思う。そういう見方をすれば先日の討論ではオバマが勝ったと解釈できるのだろう。(略)

  • だが、法律とかジャーナリズムなどには関わりのない 歴史家や医師や手に職を持つ人や銀行員や専業主婦といった人たちは、ミット・ロムニーの方をより高く評価している。

これはもしかすると、弁護士は討論を法廷における法的な弁論として見ることから、どれだけたくみに前例や権威を駆使して相手側の証拠を正式な記録として残すのを阻止し、どれだけ自分らに都合のいいように裁判官に陪審員を指導させることができるかで、勝ち負けを評価するからなのかもしれない。
だが、俺たち一般市民は全く違う角度から観ている。俺たちが観たいのは、候補者の真剣さ、誠実さ、思いやり、信頼性、未来への希望的な見解、指導者としての貫禄といったものだ。流暢な口ぶりや攻撃性や威圧的な態度なんか興味ない。俺たちは何百回と流されたコマーシャルで聞き飽きた政治スローガンの暗唱にも感服しない。俺たちには敗北主義や似非意欲なんか焼き過ぎのバーベキューみたいに食べる前から嗅ぎ付けられる。
一般人は今の時点から次の時点にどうやって進むのかという計画のある候補者を求めると思う。俺たち一般人が求めているのは、具体的な計画を横道にそれずに説明し、可能性のある計画を退屈で難しい証明なんかで誤摩化したりせず、俺たちには想像出来ない俺たちの生活が逆立ちするような過激な変革じゃなくて、俺たちが理解できる信じられる変革を唱えることのできる候補者だ。
そうだとすれば、相手と対立し対抗することを職業とする人たちは、同意や礼節を重視し議論や対立を避けようとする、ごく一般的な職場で働くひとたちとでは、全く違う討論を観たと言えるのかもしれない。


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ロムニー圧勝、大統領候補討論会第一弾

昨晩は、米大統領候補の討論会第一回が開かれたが、結果はロムニーの圧勝。左翼リベラルな主流メディアですらロムニーはKO勝ちではなかったが、得点勝ちだったと認めている。CNNなどは、オバマ大統領とのはじめての討論会において、共和党挑戦者のミット・ロムニーが明らかな勝者だったと、記事のしょっぱなから書いているくらいだ。
これまでロムニーについて、オバマ陣営が繰り広げる反ロムニー広告だけでしか知らなかった有権者が、はじめてロムニーの素顔を見、オバマの作り上げたロムニー像ではなく、ロムニーの口からロムニーの政策案を聞けたということは非常によいことだったと思う。
我々が常に腹立たしく思っていたことは、オバマ王はこれまでロムニーのことを金持ちにだけ減税して中流層の税金を上げるつもり、低所得者をかえりみない、アメリカ産業を外注する(特に中国などに)、ソーシャルセキュリティー(アメリカ版厚生年金)を崩壊する、老人対象の医療保険を大幅に縮小する、とロムニーが上流階級で金持ち仲間のことしか考えない冷血な人間だというロムニー像を作り上げてきた。左翼リベラルメディアが一緒になってそのイメージを宣伝し続けてきたから、一般市民がそういう誤ったイメージを持っていたとしても仕方ない。
だが、この間の共和党大会でのアン、ロムニー夫人の演説や、ロムニー自身の演説と、今回の討論会で、そのうそがだいぶ緩和されたのではないだろうか。
ロムニーは演説のなかで、「私には5人の息子がいるのでよくわかるのだが、偽りを何度も繰り返していれば真実になると考えるのは間違っている。」として、オバマが語るロムニー政策がいかに歪曲されているかを指摘した。
この討論で明らかになったことは、ロムニーとオバマの政策の対照的な違いだろう。ロムニーはアメリカ市民個人による成功に重点を置き、大企業にしろ中小企業にしろ規制を緩め税金を上げず、なるべく政府が邪魔をしないで企業の成功を促すべきだという考えなのに対し、オバマは高所得者の税金を上げることによって中流層を増税から守り、低所得者を福祉よって面倒を見るという、政府中心の考えだ。
オバマ王は政府による無駄使いを削減する気などさらさらないが、ただひとつ削減すべき予算があるとしたら防衛費のみだ。イランや北朝鮮や中東のアルカイダなど、アメリカは恐ろしい敵にいくらも囲まれている。オバマ王と民主党議会の思い通りにいけば、2013年度の防衛費は大幅削減となり、アメリカの防衛は多大なる打撃を受けることとなる。それについてもロムニーは防衛費は削ってはならないと断言した。まったくだ。予算不足で警備不行き届きになった領事館で、大使や外交官たちが暗殺されるなどということはあってはならない。
朝からフォックスニュースを見て政治評論家たちの意見を聞いたり、ネットで左翼メディアの感想なども読んでいておもったのだが、明らかにロムニーはオバマによる攻撃がどのようなものになるか予想し、その答えをきちんとした資料を持って待ち構えていた。はっきり言って、これまでのオバマによるロムニー攻撃広告をそのまま箇条書きにして事実を元に応戦すればいいだけだから、ロムニーにとっては案外たやすい任務だったかもしれない。それにだ、ロムニーは共和党の予選でかなりの強敵たちと討論会を最近まで何回も体験してきた。大統領選の練習をしてきたようなものだ。
それに比べてオバマが討論をしたのは4年前にヒラリーとやったきり。それにしたって討論会ではすべてヒラリーが勝ったというのが一般的な見方だ。それでもオバマが大統領候補になったのは、討論会以前の州予選でオバマが圧倒的勝利を得ていたからで、ヒラリーとの討論の後の選挙ではヒラリーのほうが優勢だったのである。討論会をもっと以前に開いていれば、結果は全く違うことになっていたかもしれない。
またオバマはワンマンな性格だから、討論の練習のときでも回りから厳しい質問をされるのを嫌ったのではないだろうか。明らかにロムニーから受けるであろう経済活性政策の大失敗、高失業率、ガソリン及び物価の高騰、オバマケア、などなどオバマにはきちんとした答えが用意されていなかった。常にオバマの方を向いて面と向かって話しているロムニーに対し、オバマは下向き加減で常にいらだった表情をしていた。時々緊張しているふうですらあった。またオバマがロムニーの47%の話を持ち出さなかったのも非常に不思議である。
では最後のCNNの世論調査から:

(CNN) 11月投開票の米大統領選が終盤を迎えるなか、オバマ大統領(民主党)と共和党のロムニー前マサチューセッツ州知事が直接顔を合わせるテレビ討論会の1回目が3日、コロラド州デンバーで行われた。CNNと世論調査機関ORCが討論会直後に行った調査によれば、討論会を視聴した登録有権者の67%がロムニー氏が勝利したと答えた。オバマ大統領が勝利したと答えたのは25%だった。

討論会はあと2回予定されている。


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深まるリビアのアメリカ領事館襲撃事件の謎

リビアの米領事館が襲撃され、大使を含め四人が惨殺されてからすでに三週間が経った。にもかかわらず、領事館の警備体制や9月11日の襲撃に至るまでの経過及び、四人の外交官がどのような状況で殺害されたのか、その真相がいまだに明らかになっていない。
事件当初、オバマ政権はユートゥーブに掲載された反イスラムビデオに怒った暴徒による突発的な襲撃だったと語っていたが、襲撃が911という特別な日であったことや、襲撃者の用意周到な武装や襲撃施行の手が込んでいたことや、星条旗の替わりにアルカイダの黒旗が掲げられたことなどから、政権の声明はおかしいという批判が共和党議員たちや保守派批評家たちの間で湧き上がった。
そうした批判から逃れようとしてか、ホワイトハウスは二週間前の金曜日、ニュースサイクルの終わりのほうで静かに、あれはテロリストたちによる攻撃だったと発表した。
本来ならば、主流メディアのホワイトハウス記者団から声明の変更について厳しい質問があってもよさそうなものなのだが、領事館襲撃翌日にラスベガスへ選挙運動に出かけたり、その翌週には芸能人を招いて献金運動をやったりしているオバマ王に対し、メディアの扱いはやわいものである。
しかし最近になって、リビアの米領事館は以前にも爆弾を仕掛けられたり、脅迫状が送られてきたりと、911襲撃の前触れはいくらもあり、殺されたスティーブン領事からの度重なる警護強化の嘆願書をホワイトハウスが拒否していたことことがわかった。
下院議会の審査委員会の捜査に携わったダレル・アイサ審議会長(共和)とジェイソン・チャフェツ(共和)下院議員がクリントン国務長官に宛てた手紙には、これらの情報はリビアに関して直接的知識のある人物らから得たものだと書かれている。
両議員によると、リビアのベンガーズィでスティーブン大使と三人の外交官が殺さた9月11日以前から、リビアでは西洋の大使や外交官を狙った攻撃が相次いでいたという。
同手紙には13件の事件が羅列されているが、チェファツ議員によると実は攻撃は50回以上に渡り、しかも今年の4月と6月には爆発物を使った攻撃があったという。
にもかかわらず、オバマ政権のホワイトハウスはリビア領事の嘆願を拒否。関係者の多くがホワイトハウスに反論する力がないと感じていたという。匿名の関係者はあまりにもひどい状況を誰かに訴えたいと考えており、審議会の事情聴取には積極的に協力したという。
審議会はクリントン国務長官に対して、国務省はリビアにおける過去の事件について知っていたのかどうか、それに見合った警備体制をとっていたのかどうか、現地の領事からの嘆願にどのように対処したのか質問を掲げているが、国務省はこれらの質問にまだ一切答えていない。
国務省のニューランド報道官は国務省は審議会の捜査に全面的に協力するつもりだと語っている。
ことがことだけに、ずっとだんまりを続けているわけにも行かなくなったAPは、いやいやながらも共和党が会長を務める審議会の捜査について報道しているが、記事とは関係ないところで、共和党を批判するのも忘れない。

共和党議員たちは9月11日の攻撃について、選挙シーズンも大詰めを迎える今、オバマや政権高官たちの変化していく説明を厳しく叱責している。

共和党は「テロ攻撃」いうのを明らかにためらうオバマの態度や、ベンガーズィ攻撃に関する政権からの説明が度々変化することに政治的な機会を察知している。

アホか!お前らメディアがちゃんと報道しないでおいて何をいっとるんだ。こんな大事なことは与党から突っ込みいれる前にメディアが徹底的に調べることじゃないのか。ブッシュ大統領政権がこんな失態を起こしたらどんなことになっていたと思う?メディアが三週間も沈黙してるなんてことが考えられるか?しかも翌日にオバマはベガスで選挙運動やってゴルフやったんだぞ?共和党議員から批判が出るまでお前らなにしてたんだよ、といいたい!
しかも主流メディアは、オバマ政権の失態を責めるどころか、事件直後にオバマ政権の中東政策を批判したロムニーを、領事館攻撃を選挙運動に利用するのはけしからんと、お門違いの批判をしていた。
リビアの領事館が襲撃された数日後、CNNの記者が領事館の建物の中でスティーブン大使の日記を発見している。CNNはそれを国務省やCIAに報告せずに特種として使っていたことを後で認めた。CNNの行動は確かにけしからんが、事件が起きて数日も経っているのに、領事館に記者が勝手に入ってそのあたりのものを持ち出すことが出来るというのは、どういうことなのだ?事件現場として黄色いテープを張って閉鎖することもしていないというのは、現場に駆けつけたはずのCIAは何をやっているのだ?
とにかくこの領事館襲撃事件は最初から最後まで「ずさん」としか言いようがない。こんな政権の下で働いて果てた大使や外交官の皆さんは、本当にお気の毒だ。こんな事件は起きてはいけないことだった、きちんとした対処を取っていたら起きるはずのない出来事だったのだ。
こうして考えると、同日に襲撃されたエジプトの米大使館からイスラム過激派に迎合するような声明文を出したというのもわかるような気がする。もしかするとエジプトの米大使からもオバマ王は警備の強化を申請されていたのではないのか?援護が来ないとわかった大使館は、ああでも言って命乞いをしないと自分らの命が危ないと察知したのでは?
この謎は深まるばかりである。


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オクトーバーサプライズにしては早すぎる隠しビデオ公開の意味

さっきも言いかけたのだが、今年の五月にプライベートの後援会の晩餐会でのロムニーの演説が何者かによって(カーター元大統領の孫によるという話だが)隠し撮りされたビデオが今になって公開されたことについて、オクトーバーサプライズにしていはちょっと時期が早すぎるのではないかと書いた。
普通オクトーバーサプライズというのは、ライバル大統領候補のスキャンダルが国民に浸透するだけの時間の余裕を考えながら、相手に打撃から立ち上がる時間を与えないように注意深く時間を選ぶものである。だからだいたい10月の後半というのがいい時期なのだ。ところが、今回のビデオはまだ9月の中旬の公開。左翼リベラルのマザージョーンズという雑誌は明らかにこのテープを5月ごろから持っていたわけで、公開に最適な時期を見計らっていたに違いない。だとしたら何故こんな中途半端な時期に公開したのだろう?
11月までにはまだまだ時間はあるし、24時間有線放送ニュースやインターネットの時代、一ヶ月も前の出来事なら相手に十分回復の時間を与えてしまう。どうしてもうあと三週間くらい待たなかったのか。
考えられることは、ロムニーの問題ではなく、オバマの支持率の問題だ。オバマ陣営は共和党大会後のロムニーの選挙運動は苦戦だという印象を国民に与えようとしている。だが、民主党大会直後に発表された失業率や新しい職の率などの最悪な数値や、高騰するガソリン代、インフレ、エジプト大使館の攻撃、そしてきわめつけはリビアの米大使および外交官3人が惨殺された事件。その後も中東各地で反米デモが起きている事実など、オバマの大統領としてに器量を疑うような出来事が次から次へと起きている。オバマ陣営ならびにリベラルメディアはそうしたことから国民の目を剃らせたいと考えて、あえてロムニービデオを今の時期に公開したのではないだろうか?
つまり、10月の中旬まで待てないほどオバマの選挙運動は窮地に追い込まれているということだ。
しかしせっかく左翼リベラルメディアがオバマ応援のためにロムニービデオを公開したにもかかわらず、当のオバマは特に問題ないとばかりに深夜の人気トークショー、デイビッドレターマンショーに出演。そしてその後は芸能人集めて献金あつめの豪華パーティに出席。
下々の苦労も考えず、国家警備も怠ったまま、オバマ王の晩餐会は続くのであった。


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ロムニーが気にしないと言った47%の国民とは誰のことか

大統領選挙では、オクトバーサプライズといわれるものがある。これは、11月の総選挙直前の10月にライバル候補にとって非常に不利なニュースを公開し、相手がスキャンダルの打撃から立ち直れないうちに選挙に突入するというやり方である。ここ数日メディアが取り上げて大騒ぎしているロムニーの演説は、もしかしたらそれにあたるのかもしれない。もっとも時期的にはちょっと早すぎる感はあるが。
さて、で、ロムニーは何と言ったのか。要約すると、国民の47%は税金をはらっておらず、政府からなんらかの援助をしてもらっている。そして政府に世話になって当然だと思ってる。オバマは47%の所得税をはらっていない人々に向かって、金持ちの税金を上げると言う。所得税を払っていない人々に向かって減税の話をしてもぴんとこない。よって私は彼らのことは気にしていない。私が注目しているのは真ん中の5から10%の無所属や中庸の人々だ。
といった内容だ。この演説は今年の初め、まだロムニーが共和党候補に決まっていないときに、献金集めのプライベートな晩餐会で裕福な支持者の前で行われたもの。保守派の基盤を奮い立たせるという意味もあって多少極端な言い方になっているとはいうものの、取り立てて悪い演説だとは思わない。ロムニーは以前にも下層階級の人々は政府からの援助があるから心配ない、上流階級の人々は財産がある、私が心配なのは中流階級の人々だ。というようなことを言って散々リベラルメディアからたたかれたことがあるが、時期的に考えて前記の演説はその頃のものだろう。
ロムニーは選挙運動の作戦について語っているのだ。何を言っても説得できない人々に時間やお金をつぎ込むような無駄なことはせず、まだどちらの候補とも決めていない人々を対象に選挙運動を進めて生きたい、とロムニーは語っているわけで、保守派候補をもとめていた基盤としては、そういう演説を聴きたいのは当たり前だ。
たぶんオバマもプライベートな後援会の演説では同じようなことを言っているに違いない。そしてそれは別に悪いことでもなんでもない。候補者なら当然のことだ。特に共和党候補の座を狙っていた時期のロムニーならなおさらだ。
メディアがどれだけ騒ごうとも、高い所得税を払わされて不景気でピーピー言ってる中流国民なら、少なからずロムニーに同意するだろう。47%ものアメリカ国民が所得税を払っていないということも、この記事が公になるまで知らなかった人も結構いるのはずなので、この演説が明るみになったことはかえってロムニーを有利にするかもしれない。


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強いアメリカこそが世界平和を保つ

今回のリビア及びエジプト大使館への攻撃は1979年のカーター大統領の時に起きたイラン大使館攻撃を思い出させる。攻撃のスケールは全く違うが、その時の弱体民主党大統領のカーターの無様な人質救出作戦失敗や、その後テロリストに見せたへいつくばった命乞いは、オバマのそれと異様に似ている。
なぜ民主党は学ばないのだ?イスラムテロリストは弱者に慈悲など見せない。奴らは弱者はとことん叩く。奴らに解るのはこちらの強さだけなのである。
左翼リベラルたちは911直後ブッシュが一時も失わずにアフガニスタンに進軍した行為を、攻撃的だと批判した。だが、ブッシュ時代にはアメリカの土地へのテロリストによる攻撃は911のみでぴたっと止んだ。
911以前に頻繁に起きていたテロ攻撃、アメリカ護衛艦コールの爆破やアフリカで二回に渡って起きたアメリカ大使館の爆破など、ブッシュが強気でアフガニスタンやイラクに攻め入ってからは全く起きなかった。リビアのカダーフィなんぞはブッシュに恐れをなして、大量破壊兵器の開発は完全に諦めた、と聞かれてもいないのに自分から言い出したくらいだ。
それがオバマになったらまたぞろイスラムテロリスト達がアメリカ攻撃を始めた。保守派コラムニストのミッシェル・モルキンが顔を真っ赤にしてテレビでがなっていたが、イスラムテロリストのアメリカへの憎悪は何も今始まったわけではない。ユートゥーブに載った下らないビデオなんぞが原因で大使館が襲われたなどという馬鹿げた口実は一時たりとも信じるべきではない。
クリントン国務長官の声明は、あきらかにオバマ政権の外交失敗を棚にあげて、すべての責任がユートゥーブビデオにあるかのような発言だった。

アメリカ大使館への攻撃はアメリカ国への攻撃とみなす。このようなことを合衆国は断じて許さん!アメリカはお前らのような奴らから言論の自由を守るために長年闘って来た。そしてこれからも闘って行くのだ。アメリカを攻撃したものどもよ、アメリカの自由と独立を脅かす者たちよ、お前ら全員地獄に送り込んでやるから覚悟せよ!

くらいの発言は聞きたかったね。だいたいイスラム教以外の宗教を完全に拒絶する奴らに宗教の自由だの寛容だのを説いて何になる?あほらしい!
エジプトはともかく、リビア大使館への攻撃は非常に計画的であり、大使が居た秘密の隠れ家がテロリスト達に筒抜けだったことを考えても、あきらかに地元政府がテロリストを誘導したと思われる。いってみればこれはテロ行為というより戦闘行為である。アメリカへのリビアによる戦闘行為だと解釈して、それなりに報復すべきなのである。
さて、腰抜け政治家どもは、やたらなことを言ってイスラムテロリストを刺激するべきではないなどという姿勢を取っているが、そんなことに怯まないのが我が共和党副大統領候補のポール・ライアン。
昨日オハイオ州のオーウェンスビルで選挙演説を行ったライアン議員は、オバマ政権からの一貫しない混乱したメッセージが世界を困惑させている、合衆国がアメリカ人やアメリカ領土にに対してされた攻撃に関して、あめりかの価値観を守るために、その暴力を糾弾するのに早過ぎるということはない、とオバマの指導力のなさを批難した。

イスラエルのような同盟国を無下にし、イランのような敵に媚び、国家機密を漏洩させ、打撃的な防衛費削減など、弱いアメリカは世界の治安を乱し混乱を生み出す。世界平和を保証する最高の方法はアメリカの強さにあるのだ。強さによる平和こそがロムニーとライアンによるアメリカ外交政策だ。

頼もしいねえ。しかし何か非常に興味深いことが起きているという気がする。
ブッシュ大統領が大統領になった時、ブッシュはクリントンがボスニアやコソボにやたらにアメリカ軍を送り出している事実を批判していた。アメリカの利益とは全く関係ないところに何故アメリカ軍が出動するのかとクリントンのやり方にかなりの疑問を投げかけていた。
「ボーイズ、君たちは帰れるぞ」
と長期遠征の軍隊に選挙運動中のブッシュが話していたのをよく覚えている。ブッシュは平和時の大統領として、民主党が上げに上げていた税金引き下げや、破産直前にある年金制度の改革などを中心に政治をするつもりでいた。
ところが蓋を開けてみたら、911同時多発テロ。経済改革どころの話ではなくなってしまった。
もしかすると、ロムニー政権も経済立て直しもさることながら、せっかくブッシュが作り上げた強いアメリカのイメージを完全に崩壊させたオバマ政権の尻拭いをさせられることになるのかもしれない。


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