リアルクリアポリティクス(RCP)において非常に気の滅入る記事(英語)を読んだ。これはピューグローバルアティテゥードプロジェクトが行った世論調査の結果である。(英語に自信のある方は上記の記事から世論調査の原文へのリンクから書類を開くことができる。)
下記はRCPより:
まずイギリス在住のイスラム教徒がドイツやフランス、スペインなどのイスラム教徒よりもずっと過激化しており、イスラム教徒と西洋文化との共存やイスラム教徒が西洋社会に在住することに関して、一番悲観的な考えをもっていることがわかった。驚くことに911同時多発テロがイスラム過激派によるものだと信じているイギリス在住イスラム教徒は17%しかいないということだ。スペインの33%、ドイツの35%、フランスの48%に比べると極端に少ない。
今さら驚くべきことではないが、ピュー世論調査によれば、欧州在住のイスラム教徒にる反ユダヤ教徒感情は相変わらず根強く、場所によっては増えているところもある。国別にイスラム教徒のなかでユダヤ教徒に嫌な感情を持っていると答えた数を多い順に並べると、ヨルダン98%、エジプト97%、ナイジェリア76%、インドネシア72%、パキスタン71%、トルコ65%、スペイン60%、イギリス47%、ドイツ44%、フランス28%、となる。まあヨルダンやエジプトはしょうがないとしても、欧州での60%〜28%という数は多すぎる。
傾向としては世界でのユダヤ人嫌いは減るどころか近年増えているという。2005年の調査とくらべ、増加率の多い国としてはインド22%増、スペイン19%増、トルコ5%増、ロシア4%増、フランスとイギリスはそれぞれ1%増となっている。ユダヤ人嫌いがわずかに減った国はインドネシア4%減、パキスタンとフランスで3%減、ヨルダン2%がある。
ユダヤ人への反感もさることながら、もっと恐ろしいのはアルカイダのような残虐テロリストや自爆テロなどを支持すると答えたひとの数が多いことである。
ヨルダンではザルカーウィの手下による結婚式場自爆テロによる被害が影響しているのか、自爆テロへの支持がかなり減っているが、フランス、スペイン、イギリス各国では、在住のイスラム教徒の15%が自爆テロによる無実な一般市民殺害を支持すると答えたという。(ドイツでは7%)そしてイギリス、ドイツ、スペインで12%がこれらの国々に住むイスラム教徒の「多くまたはほとんど」の人々がアルアイダのような過激派イスラム教を支持していると答えたという。
CIAの調査によると、欧州在住のイスラム教徒の割合はイギリス2.7%、ドイツ3.7%、フランス5~10%となり、スペイン在住のイスラム教徒数は約50万人。
簡単に計算して、ヨーロッパ在住の90万から150万のイスラム教徒がアルカイダのような過激派を支持し、自爆テロを奨励するということになる。これは彼等自身が爆弾しょったテロリストになるという意味では決してないが、テロリストの思想を反映する人間がヨーロッパにこれだけ在住しているということは、西側自由社会にとって非常に危険な状況である。
コメント:
アルカイダのようなテロ組織が世界で自由に行動するためには、地元からの援助が必要不可欠である。テロの件数を統計にとれば、テロが頻発するのがイスラム諸国であることがわかる。これはテロの犯人たちが地元の援助をうけながら地元民のなかに紛れ込むことが容易にできるからである。
本来ならば、欧米諸国での活動を好むはずのアルカイダが欧米において自由にテロ行動ができないのも、アラブ系のテロリストが欧米社会のなかに紛れ込むということが困難だったからである。アメリカでおきた911事件にしても、実際に飛行機を突っ込んだテロ犯人の他に彼等をアメリカ国内で援助したのは皆外国人だった。スペインでも311鉄道爆破テロでもモロッコあたりからはいってきた外国人犯人たちの仕業であった。
だが、この間のカナダの件といい、フロリダの件といい、最近では地元で生まれ育った人間がアルカイダに同調して積極的にテロ活動にいそしむという傾向が出てきている。これは自由社会に住むものにとって由々しき事態である。
自由社会のいい点でもあり弱点でもあるのが、異文化への寛容性だ。我々は異教徒の宗教の自由を制限しないし、彼等が自分らのモスクでどのような危険な思想をあおっていてもそれを監視したりすると、すぐに人権擁護団体なるものがプライバシーの侵害だとか、言論の自由迫害だとかいって大騒ぎをする。
だが、イギリスのモスクへ何度もいったことがあるというあるイスラム教徒から聞いた話だと、イギリスではモスクがテロリスト養成の予備校になっているということだ。
イスラム過激派は自由社会の寛容の隠れ蓑のなかで、着々と自由社会崩壊の陰謀を企てている。これを放っておくことは我々の将来を実に危険な状況へ追い込むことになる。対テロ戦争はイラクだけではおさまらない。欧米およびアジア諸国に潜むイスラム過激派による世界征服の企みは今後も世界の自由社会を脅かすであろう。
そのことを自由社会にすむ我々は一人一人しっかりと自覚する必要がある。プライバシーも宗教の自由も大切だが、排他的思想を肝要に許容するということは、排他主義を取り入れることとなり、結局は自由社会の崩壊へとつながるのである。だからこのような思想との戦いは人権擁護と国家警備との微妙なバランスをとりながらやっていかなければならない難かしさがある。モスクの監視、テロリストの電話盗聴、テロ団体の金融情報の監視など、テロリストの行動を監視する貴重な手段を、反射的にプライバシーの侵害だの、人権迫害だのと何も考えずに批判すべきではない。
それもわからずこのような危険なテロリストに国家機密を垂れ流すアメリカのメディアのことを考えると、腹が立つというより呆れてものがいえなくなる。ああ、情けなや。