人気ラジオDJオバマ王に挑戦

オバマ王は側近らとともに人気ラジオトークショーホストに喧嘩を売り、本日トークショーホストはその喧嘩を買い、反対にオバマ王に対し、自分のラジオ番組に出演して討論しようじゃないかと挑戦状をたたきつけた。
はっきり言って一国の大統領ともあろう人がラジオトークショーホストに喧嘩をうるなんて子供じみた真似は止めて欲しいのだが、この素人政治家のオバマ王にそんな常識が通用するはずがない。
オバマ王は1月、大統領に就任早々自分の無駄遣い贅肉だらけの経済活性案に反対する共和党議員たちに向かって「ラッシュ・りンボーなんか聴いていても事は解決しない」と議会で発言するという大統領らしくない行動をした。
ラッシュ・リンボーというのはアメリカではラジオで人気ナンバー1の政治トークショーホストで、その思想はバリバリの保守派。もともとリンボーはオバマが大統領として成功したらアメリカは社会主義になる、オバマには失敗して欲しいと公言していたので、オバマはそれにかなり頭に来ていたようだ。
しかしいくらリンボーが人気者で尊敬に値する人物であったとしても、トークショーホストは所詮は芸能人だ。共和党の議員たちが一介のトークショーホストごときにアドバイスを受けているという言い方は非常に失礼で、大統領たるものが議員たちに放つような言葉ではない。カカシがオバマを王様と呼ぶのはこういう他人を見下す行為が目立つからである。しかし、これはオバマが何も考えずにふともらしたせりふではない。それどころか、オバマのホワイトハウスはラッシュが共和党の顔なのだというイメージを植えつけようと、側近やジェームス・カービルのような攻撃犬を放ってテレビのトークショーなどでリンボーと共和党を結びつける発言を何度もしている。
先日、全国共和党委員会のマイケル・スティール会長が「ラッシュはエンターテーナーだ」とカカシと同じようなことをテレビのトークショーで言って、後から「ラッシュを攻撃するつもりで言ったのではない」と謝った。リンボーはオバマが恩師と仰ぐジェラマイヤー・ライトのような人種差別者ではないが、トークショーホストにありがちな過激な意見も述べるので、そういう人を党の顔にするのは好ましくない。多分スティール会長はそういう意味で言ったのだろうと思うが、リンボーを馬鹿にするような言い方になってしまったので、そのことを謝ったのだろう。
しかしオバマのギブス報道官はこれ見よがしに、「スティール会長がリンボーに謝ったことについて、これは共和党がどういう状態にあると言えると思いますか」という誘導質問に、ほれみろ、ラッシュににらまれたくないから早速謝ってるじゃないかとでもいいたげに、「その謝罪の迅速さには驚かされました」と質問した記者と一緒にほくそえんでいた。
さて、オバマ王からの度重なる攻撃に対し、当のリンボーはというと「そんなに自分らが正しいと確信しているなら、大統領は私の番組に出演してはいかがでしょうか。それで一対一でアイデアや政治の討論をするのです。」とオバマ王に挑戦状を突きつけた。

ニューディール対レーガノミクスについて語り合おうじゃありませんか。グアンタナモ閉鎖について話そうじゃありませんか。ハマスに送る9000万ドルについて話そうじゃありませんか。違法移民や国境付記での無法状態について話そうじゃありません。巨大な負債によって次の世代の将来の機会が破壊されることについて話そうじゃありません。ACORNや地域破壊者たちや公務員を代表する組合があなたの選挙運動に何百万もつぎ込んだことなんかについて、オバマ大統領、話合おうじゃありませんか。 …

こうしたことについてすべて話しあいましょう。大統領、この番組で討論会をしましょう。時間制限なしです。あなたの側近たちが私を共和党のかしらみたいにおだて上げたことを自奨しています。彼らはこれが大変に良いことだと思っています。だとしたら、この作戦をさらに進めるために、私と討論してこれらの問題の良い点を連ね上げて私を完全に破壊してはいかがですか?

オバマ陣営はラッシュ・リンボーを攻撃し傷つけることで、共和党の信用度も落とそうという魂胆だったのだろうが、政治は素人ばかりのオバマ陣営とちがって、リンボーはこの道20年の政治評論ベテランである。そうやすやすとオバマやその飼い犬たちに傷つけられるほどヤワではない。それどころか、かえってリンボーの人気が上がり、もっと多くの人たちがリンボーに耳を傾けるようになったら、それこそオバマ王は困るのではないかな。
オバマ王がラッシュ・リンボーの挑戦を受けることはないだろう。いくらオバマ王がナイーブでもそこまで馬鹿ではあるまい。


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オバマ王のイラク撤退計画、ブッシュのそれと何処が違うの?

ちょっと驚いたのだが、今朝のAPニュースフィードによると、オバマ王のイラク撤退計画は、オバマ王子が選挙運動中に公約として立てた計画とはかなり違っているだけでなく、ほぼジョージ・W・ブッシュ前大統領がお膳立てした通りの計画に沿ったものだと書かれている。リンク先の記事では今回の計画がオバマの公約とどのように違うのかが箇条書きで羅列されているのでひとつづつ追ってみよう。

  1. 戦闘部隊の撤退はオバマの公約より三ヶ月長くかかる。完了するのは2010年の8月の終わりで、オバマ就任後19ヶ月後ということになる。もっともオバマは選挙運動中戦争を早急に終了させることの決意を強調していたが、オバマの演説では常に融通性が小さい印刷文字で強調されている。
  2. つまりオバマの公約は常に注釈付きというもの。小さい文字で書かれた注意書きをちゃんと呼んでおかないとオバマの本意は見逃すということだ。APがそれを指摘するというのも興味深い。

  3. 撤退は月に戦闘旅団一隊づつという一定の速度ではなく、オバマが何度となく繰り返したように下膨れになっている。部隊の配置は今年一杯から2010年の最初の数ヶ月はほぼブッシュ時代と同じである。オバマの計画では大量の兵士が引き上げるのは来年の春か夏頃からになる予定だ。 大統領は撤退の速度は現場の司令官の決断に任せる意志である。
  4. 撤退完了は19ヶ月後とはいっても、ほとんどの兵士は来年の春か夏頃まで駐留し、実際に撤退が始まるのはその後だというのだ。しかも実際の撤退ペースは現場に任せるというのなら、これはオバマの新しい撤退計画というより、ブッシュ大統領の計画そのものではないか?

  5. 撤退後も多くて5万の兵が残る。これは完全撤退を望んでいた反戦民主党支持者の胸を傷めた。
  6. マケイン上院議員は選挙運動中にイラクにはアメリカ駐留軍を半永久的に残すべきだと語った時に、オバマはマケインはイラクをアメリカの植民地にしたいのだなどと批判していたが、いざ自分が大統領になったら少数とはいえアメリカ軍を残すことにするという事実をどうやって説明するのかねえ。

以前にもカカシはこと対テロ政策においては、オバマもいずれブッシュ政策が正しかったことに気がつくはずだと書いた。パキスタンしかり、アフガニスタンしかり、そして無論イラクしかりである。
ところで私が冒頭で「驚いた」と書いたのはオバマの計画がほぼブッシュ計画にそのまま従っているということについてではない。私が驚いたのはAPがその事実を報道したということだ。もっともAPはこのリストの後に、オバマがどうして計画を変更させたのかという言い訳をだらだら書いている。ま、理由はどうあれオバマが現場の将軍たちの意見を取り入れて、アメリカ軍やイラク国家に危険が及ばないような政策を取ってくれるというのならそれに越した事はない。はっきり言って、オバマが選挙公約したことをいちいち実現させたりしてもらってはこちらとしては迷惑だからね。
しかし、そういうことになるんだったら、何の経験もない素人のオバマではなくて、増派計画を最初から推進していたマケイン議員に大統領をやってもらったほうがよかったんじゃないの?え?投票拒否した保守派の皆さん?


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オバマ応援市民団体の相次ぐ違法行為、今度は不法侵入

オバマ王及び民主党の選挙運動で違法行為も含め、民主党候補を当選させるためなら手段を選ばぬその方法で悪名たかい左翼過激派市民団体ACORNが、今度はオバマ王の住宅ローン救済案を応援すべく、銀行から差し押さえになった住宅へ不法侵入するという行為に出た。
バルティモアーでは、ACORNのメンバーが差し押さえになった住宅を閉鎖している錠を切って浸入するという事件があった。ACORNはこの不法行為を市民抵抗運動だと主張している。
2月19日、ドナ・ハンクスという女性の差し押さえになった元の家にルイース・ベバリーを筆頭とするACORNのメンバーが数ヶ月前に立ち退いたハンクスを引き連れて扉についていた錠をやぶって侵入。べバリーは「今やここは我々の家だ」と宣言した。

「我々のしていることは実質上の不法侵入です。しかしこれがこの家に住むための市民抵抗運動のやり方なのです。」とべバリー。「法律上、これは間違っています。しかし 彼女がこの家に住むには不法滞在しか道はないのです。我々はこの時点においてこの家族を救うにはこれが正しいやり方だと感じています。」

不法侵入したACORNのグループは家の壁にスプレーペイントで落書きまでしたという。ACORNは3月4日から始まることになっているオバマの経済活性法に先駆けてバルティモアーだけでなく全国数箇所の都市でこのような抵抗運動をするつもりだと宣言している。

「ごらんのように、ドナは彼女の家を取り戻し、玄関の鍵を変えました。」とべバリーは語った。

しかし、住宅ローンが払えず立ち退き命令が出た後での居座りは完全な違法だ。この家は彼女の家ではないのである。この不動産の管理会社はACORNによる不法侵入についてテレビ局から連絡があるまで知らなかったといい、即地元警察に通報、弁護士に連絡したという。
2008年の6月にこの家を19万2千ドルで購入した新しい持ち主のウィリアム・レーン氏はACORNを訴えるつもりだと語っている。検察はルイース・べバリーを空き巣の疑いで逮捕する予定だという。
ところでACORNが犠牲者として祭り上げているドナ・ハンクスだが、記録によるとハンクスは2001年にこの家を8万7千ドルで購入。五年間のうちにローンの借り換えを行い、なんと27万ドルのローンに膨れ上がってしまったとある。ということは、ハンクスは家を抵当に第二のローンを組んだことになる。いったい彼女はこの金を何に使ったのだ?
この家は最初2006年にすでに抵当差し押さえになっていたのだが、ハンクスは破産宣告をし、4つ貸付銀行に1万5百ドル支払う契約を交わし差し押さえを逃れていた。
この女性はアメリカの経済難の犠牲者というより、身分不相応の生活を維持するために家を抵当にして借金をし、それが支払えなくなって家を失っただけの無責任な女性なのだ。こんなの自業自得ではないか。
今、カカシはまたまた出張中。二週間の予定だったのだが、上司から電話で「出張手当がもったいないから週末はホテルを引き上げて家に帰れ」と言われた。確かに近場なので帰ろうと思えば帰れないことはないが、ということは金曜日の仕事の後、渋滞する高速を何時間もかけて運転して帰り、月曜日の朝早く、もしくは日曜日の真夜中にまた3時間かけて運転して戻ってこなければならないということになる。週末はホテルでゆっくりしようと思っていたのに、完全に予定が狂った。
上司がこういう細かいことで経費の節約をしようとしているのも、現在アメリカを襲っている不経済が原因だ。我々一般のまじめな納税者がこうやって節約しているというのに、オバマ王は無駄使いして家をうしなったハンクスのような人間を救うために我々の血税を無駄遣いしようというのである。
まったくいい加減にしてほしいよ!
ホテルに帰ってテレビをつけたら、オバマが議会演説をしていてどのチャンネルもその中継ばっかり。消えろ~、お前の顔なんかみたくない!


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米国各地で抗議デモ、オバマの施し案に反発の声高まる

救世主オバマ王はポークだらけの経済活性案で国の財政難を乗り切ろうとがんばっているが、今度は住宅ローンを払えずフォークロージャー(抵当物受戻権喪失)になって家を失う憂き目にあっている人々を救おうと、モーゲージプランと言う住宅ローン救済計画を提案している。
しかし、今現在ローンが払えなくなっている人たちというのは、90年代の不動産バブル当時に身分不相応な住宅を購入し、その上に家を抵当に理不尽なローンを組み、今や家の価値より高いローンをもつはめになってしまったなんて人たちがほとんどなのである。例えば、これは朝のラジオで聞いた話なのだが、年収8万ドルというある男性は、数年前に50万ドルの家を購入。住宅ローンの他にも第2第3のローンを家を抵当に組んで、いまでは完全に首が回らなくなってしまったという。しかもこの男性は二人の子供を授業料の馬鹿高い私立高校に送っている。このままローンが払えなくなったら家を引き払ってアパート住まいになり子供も公立学校に転向しなければならない。うわ〜かわいそ〜!
なんで将来の見通しも着かない理不尽なローンを組んだ人を救うために私たちの血税が浪費されなきゃならないわけ?年収8万ドルっていったらそこそこの給料じゃない。奥さんがパートでもすれば結構いい暮らしできるでしょうが。子供を身分不相応な私立なんかに行かせないで公立に送り、50万なんていう高価な住宅じゃなく30万くらいの家に住んで、贅沢三昧さえしないでいれば家を失うなんて羽目にはならなかったはず。しかも家を抵当に第2第3のローンなんか組んでどうやって払うつもりだったのよ。
ちなみにミスター苺が10代の頃、ミスター苺の父親が全く同じことをやってサンフェルナンドバレーにあった高級住宅から家族5人が追い出される羽目となったことがある。当時ミスター苺は家に張られた立ち退き状の張り紙をカカシに見せてくれたことがある。ミスター苺の妹も弟もまだ小さかったので可哀想だった。だからといって何故無理な借金をしたミスター苺の父親のような人の尻拭いを、身分相応な中古マンションを買って我慢してる堅実なカカシ夫婦のような納税者が血税でしてやらなければならにのだ?間違った判断で謝った計算をした人はその間違いの償いは自分でするべきであり、政府からの救済を期待すべきではない。それが自由主義社会に生きるものの責任だ。
オバマのあまりにもひどい救済案にアメリカ各地でボストンティーバーティならぬシカゴティーパーティと呼ばれる抗議運動が起きている。

ボストンティーパーティ:1773年12月16日に、アメリカ・マサチューセッツ州ボストンで、イギリス本国議会の植民地政策に憤慨した植民地人の組織が、アメリカ・インディアンに扮装して、港に停泊中のイギリス船に侵入、イギリス東インド会社の船荷の紅茶箱をボストン湾に投棄した事件。アメリカ独立革命の象徴的事件である。

この運動はCNBCテレビの株式専門のアナウンサー、リック・サンテリ氏がシカゴの株式取引の会場からの中継で「政府はひどい振る舞いをしている」とオバマの住宅ローン救済案を批判し株式取引会場のトレーダー達から拍手喝采を受けた。気をよくしたサンテリ氏が市民に抗議のシカゴティーパーティを呼びかけたのがきっかけだ。(この中継ビデオはこちらから観られる
ミッシェル・モルキンがこの模様を詳しく報告している。

月曜日はシアトル、火曜日はデンバー、アリゾナ州のメサは水曜日、今日(2月21日土曜日)はカンザスのオーバーランド。なんとすごい一週間だったのだろう!ね?反活性、反エンタイトルメント(もらって当然という態度)抗議が始まった。おの運動はCNBCアナウンサーのリック・サンテリの「シカゴティーパーティ」呼びかけでさらに活気を帯びた。

ミッシェルが報告している抗議デモの中でも、おもしろいプラカードがあったのでリンクを張っておく。
「経済活性、私にタミータック(お腹のたるみを治す整形手術)をおくれ!」「オバマ王万歳」「私に自由を、でなければ大画面テレビをちょうだい!」なんてのがあった。
おい、救世主気取りのオバマ王、聞いてるか?


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経済活性案:オバマから極左翼犯罪市民団体ACORNに莫大なご褒美配当

この間上下両議会で通過したオバマ及び民主党の経済活性法案に含まれるプログラムには、経済活性とは何の関係もない信じられないような怪しげなものがたくさんある。そのなかでも頭に来るのは、先の選挙で多大なる選挙違反をしてオバマ及び民主党候補の当選に貢献し、連邦警察から取り調べを受けている最中の左翼過激派市民団体ACORNへの莫大な資金配当が含まれていることだ。
ACORNがどういう団体かという話は、当ブログのここで説明した通りだが、もう一度繰り返すと、、

オバマには選挙違反連続で警察沙汰になっているACORN(エーコーン)という市民団体がくっついている。このグループは選挙権があろうとなかろうと移民や犯罪者に金を払って選挙登録をさせ、その名前を使って投票権を自分らで埋めて郵送するという違反で何人もそのメンバーが逮捕されている。

私がこの話を最初に書いた時、例の左翼変態フェミニストの小山エミは私が事実も確かめずにアメリカ保守派の放ったデマに騙されていると自分のブログに、あたかもカカシが簡単に騙されるノータリンであるかのような嘘を書いていた。しかし、ACORNが極左翼で民主党候補を当選させるために手段を選ばぬ汚い手口で違法な選挙運動をやっていたことは公共に記録が残る事実である。左翼変態フェミニストの小山ですら、ACORNの従業員が選挙違反をやって逮捕された事実は否定していない。ま、それについては詳しくリンク先のエントリーを読んでもらうとして、オバマ及び民主党はこのACORNの手柄にかなり感謝しているらしく、『ようやった、褒美をつかわす』とばかりに、国民の血税を浪費してACORNが主体となる地域発展基金とよばれるまやかしプログラムに41億9千万ドルを割り当てることにしたというのだ。ま、オバマは大統領のすばらしい経歴のなかで2年間の上院議員体験を除けば、このコミュニティーオーガナイザー(地域発展とか地域組織計画)とかいうわけのわからない運動をしていたから、そういう関係で昔からふか〜いつながりのあるACORNのような団体に金が横流れするのは当たり前と言えば当たり前だ。
ACORNなんかに金をつぎ込んで、アメリカ社会の経済がどう活性化するというのだ、オバマ王!答えよ!
ところでオバマが大統領になって空席となったイリノイ州の上院議員の席を埋めた議員が、またまたスキャンダルで失脚しそうなのだが、その後がまになる人というのがまた、地元暴力団べったりな上にオバマとも親密な仲だという。その話は回を改めてするが、オバマという男は脳足りんで馬鹿で行き当たりばったりなだけでなく、心底腐敗している。
なんでこんな奴を大統領にしたんだ〜! オバマに投票したアメリカ人、恥を知れ!


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ブッシュを猿扱いしてたくせに良く言うよ、チンパンジー風刺漫画に言いがかりをつけるリベラルたち

このあいだアメリカではコネチカット州である婦人のペットの雄チンパンジーが隣人を襲って大けがを負わせ、警察官に撃ち殺されるという事件があったのだが、それにかけて最近通った経済活性法案を批判する風刺漫画がニューヨークポストに掲載された。それを巡って漫画がオバマをチンパンジー扱いしているという言いがかりをつけて、アル・シャープトンというリベラルの黒人運動家が世論を煽っている。

【ニューヨーク=長戸雅子】米紙ニューヨーク・ポストがオバマ氏をチンパンジーに見立てたととれる風刺漫画を掲載し、「人種差別を連想させる」と非難されていた問題で、同紙は20日付紙面に、「この漫画を不快に感じた人々に陳謝する」との謝罪文を掲載した。

 同紙は「18日に掲載した漫画がオバマ大統領を描写したもので、人種差別的な意味があると読み取った人がいるが、そういう意図はまったくない」と釈明した。
 一方で、「これまでもポスト紙と意見を異にした人やメディアがおり、今回の件を仕返しの機会にしようとしている。こうした人々には謝罪する義務はない」とも付け加えた。
 問題の風刺漫画は2人の白人警官がチンパンジーを射殺し、「次の景気対策法案を書いてもらう人をみつけないといけないな」と話しているというもの。米東部コネティカット州で16日、チンパンジーが人を襲って射殺された事件を題材にしている。
 さらにオバマ大統領が17日に総額7870億ドル(約72兆円)規模の景気対策法案に署名したことから、オバマ大統領をチンパンジーに例えたとの見方が広がった。
 黒人市民運動家のアル・シャープトン師は18日、「人種差別主義者は黒人をサルになぞらえてきた歴史がある」として漫画を強く非難した。同紙を所有するメディア大手ニューズ・コーポレーション前では、不買を呼びかける抗議デモが行われた。

オバマは単に署名しただけで、発案したのも議案を通したのも民主党議会である。だからこの漫画がチンパンジー以下だと言っているのは議会のリーダーたちであるペロシ議員(白人)とハリー・リード議員(白人)のことだと受け取れる。それをチンパンジーだから黒人のオバマのことを指していると解釈することのほうがよっぽども人種差別意識をあらわにしているではないか?
だいたいリベラル連中はジョージ・W・ブッシュを一体何度猿扱いしたか知れない。取り方によってはそう取れるなんてやわなものではなく、「好奇心旺盛なジョージ」という猿を主役にした子供向けの童話を元に、Wのことを「猿のジョージ」と平気で呼んでいた連中が、たとえオバマがチンパンジーになぞられたとしても、今更何をいきり立つ権利があるんだとカカシはいいたいね!
ニューヨークポストもこんなことで謝るな!


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核武装目前のアルカイダ、悪化する中東情勢に無頓着なオバマ王

選挙運動中オバマ王子はブッシュ政権のイラク政策について、アフガニスタン状況を無視してイラクに没頭しすぎたおかげでアメリカの対テロ戦争の戦況は悪化したと散々批判していた。だが、いったん政権を握ったオバマ王はアフガニスタンやパキスタンの状況が急速に悪化していることに完全に無頓着である。
スタン諸国の状況悪化を完全無視して、オバマは経済活性案の通過にばかり力を入れていた。しかしその割には下院のペロシ議長と上院のリード議員に法案を全面的に乗っ取られ、経済活性どころか、その無駄遣いだらけ法案はルーズベルトも真っ青になるようなニューディールまがいの社会主義活性案と化してしまった。
オバマが国内でその指導力のなさを見せている間に、先日お話したキルギスタンの議会では、正式にマナス米軍基地の閉鎖が承認された。この閉鎖に関してはロシアのプーチンの差し金があったことはこの間も説明した通りだが、なぜロシアは20億ドルという巨額の金を出してキルギスタンの基地を閉鎖させたのだろうか?
実は、最近オバマは、悪化するアフガニスタンに地元米将軍らの強い要請を受けて17000の増派をすると約束した。しかしこれだけの数の援軍を移動させるには、どの通路をつかってアフガニスタンに送り込むかということが問題になる。キルギスタンの航空基地が使えないとなると、アメリカの援軍は別の道を通って移動しなければならない。パキスタンからの入国は、最近パキスタン政府と交渉に成功したアルカイダ系タリバンが国境を塞いでいるので不可能。中国やイランからの入国は問題外だし、近隣のスタン諸国も皆、何故かアメリカ軍の通過を拒絶している。
ただひとつ、アメリカ軍に残された移動通路とはどこか? それはロシアである

2009年2月6日付けAPより:モスクワ — ロシアは金曜日、キルギスタンの米空軍基地閉鎖の決断を変更するまでの間、アフガニスタンへの殺傷目的以外の軍事物資の郵送にロシア領域の通過を許可すると発表した。 ….

ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外相はロシアが提供するのが陸路か空路かは指定しなかったが、米軍とNATOはかさばる貨物の安価な輸送のため主に陸路に関心がある。
米軍の物資輸送を歓迎することによって、ラヴコフ外相はワシントンに、アメリカが中央アジアに関してモスクワと交渉するつもりがあるなら、ロシアはアフガニスタン対策に協力する用意があるというシグナルを送っているかに見える。

自分たちで他の通路をすべて塞いでおきながら、米軍の輸送を歓迎するだ?盗人猛々しいとはこのことだ。今は殺傷目的以外の物資輸送と限定しているが、ロシアはそのうち軍隊の移動も許可すると言ってくるだろう。だが、これには大きな問題がある。
アメリカ軍が援軍の移動にいちいちロシアの許可を取らなければならないとしたら、ロシアはアメリカ軍及びNATO軍のアフガニスタン戦略にいちいち口を挟めるということになるからである。先ず、ロシアには米軍の作戦が筒抜けになるだけでなく、ロシアが気に入らない戦略は阻止されることになる。つまり、ロシア通路を使うことになれば、アフガニスタン対策はロシアが采配を握ることになるのだ!
オバマ王はこの重大な状況変化に気がついているのだろうか?
だが、これにも増して恐ろしい状況がパキスタンで起きている。先日パキスタン政府はタリバンと和平合意を実現させた

パキスタン、武装勢力と和平合意 北西辺境州政府

 【イスラマバード16日共同】パキスタン北西辺境州政府は16日、イスラム武装勢力との戦闘が続く同州マラカンド地域で、裁判制度にイスラム法(シャリア)導入を認めることなどを条件に武装勢力と和平合意したと発表した。
 マラカンド地域内のスワト地区では激しい戦闘が続き、多数の避難民が発生していた。戦闘激化を受けて州政府側が妥協したといえる。マラカンドの周辺を含め、武装勢力の影響力増大が懸念される。隣国アフガニスタンで続く旧政権タリバン掃討作戦にも影響を与えそうだ。
 州政府が和平合意したのは同地域の2大武装勢力の一つ。もう一方の勢力とも交渉を進めており、攻撃されない限り反撃しない方針を示した。中央政府のザルダリ大統領も合意を承認した。

テロリストとの約束など署名した紙ほどの値打ちもない。タリバンは新しく獲得した領地を基盤としてアフガニスタンやパキスタンへの攻撃を激化するつもりなのは火を見るより明らかではないか。パキスタン政府には今の時点でイスラム武装勢力と戦う能力がないとすれば、今後ますます強化するタリバンがパキスタン全土にその勢力を拡大しようとしたら、どのように応戦するつもりなのだ?
オバマ王はこのパキスタンでの出来事にまったく関心を示していない。オバマは選挙運動中は今すぐにでもパキスタンへの武力行使をするようなことを言っていたのに、大統領になったらイランにへつらってみたり、アルジェジーラ紙でブッシュ時代のアメリカによる「悪行」を謝ったりするのに忙しくて、パキスタンの「パ」の字も言わなくなってしまった。
このままテロ軍団がパキスタンで勢力を拡大し、パキスタン政権を剥奪してしまったらどういうことになるのか、救世主オバマは考えたことがあるのか? パキスタンには実験済みの核兵器があるんだぞ!!
どうしてこんな馬鹿が世界最強の国アメリカの大統領になれたのか、カカシは不思議でしょうがない。なんでアメリカ市民の半分がこんなまやかし男に騙されたのだろうか。中東のイスラム武装勢力から世界平和をかろうじて守ってこれたのは、ジョージ・W・ブッシュという人がいてくれたからだ。ブッシュという目の上のたんこぶがなくなったテロリストどもは、弱体とみたオバマアメリカに容赦なく戦いを挑んでくるだろう。
オバマ王はその戦いがすでに始まっていることに気がついているのだろうか?


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手放しで喜ぶな!ヒラリー国務長官の東洋訪問、消去法で選ばれた日本

ヒラリー・クリントン国務長官の最初の訪問国が日本になったことで、今後アメリカは日本並びに東洋を重視する政策なのではないか、と外務省は喜んでいるようだが、実は真相はそんな単純なことではないと、産經新聞の古森義久さんは警告する。先ずは読売新聞の記事から。(強調はカカシ)

日本が最初の訪問国…クリントン国務長官、16日来日

 クリントン米国務長官が16日に来日する。クリントン氏の外国訪問は就任後初めてで、新任の国務長官が最初の訪問国に日本を選ぶ初のケースともなる。
 17日に行われる麻生首相、中曽根外相、浜田防衛相との会談では、日米同盟の重要性を再確認するとともに、北朝鮮問題などアジア情勢を中心に、国際社会の懸案について幅広く協議する見通しだ。(中略)
 日本政府は最初の訪問国が日本となったことを「日米同盟重視を示す象徴的意味がある」(外務省幹部)と歓迎している。
  …クリントン氏は滞在中、小沢民主党代表、北朝鮮による拉致被害者の家族とも会談する。(2009年2月15日00時53分 読売新聞)

外務省の歓迎ぶりとは裏腹に、古森さんによると、オバマ大統領は中東や南米にはすでに別の代表を送り込んでいるため、クリントン国務長官の行ける場所は北東アジアのみとなったのだと説明する。

オバマ大統領は外交の出発点でジョージ・ミッチェル元上院議員を中東担当特使に、リチャード・ホルブルック元国連大使をアフガニスタンやパキスタンのイスラム過激派がらみの西南アジア担当特使に任命した。いずれも国務長官の管轄下におかれるとはいえ、大統領と直接、協議する権限も与えられた。

中東、イスラム、対テロと、米国政府にとってみな切迫した主要課題を国務長官とは別個の特使が扱うのだ。だからクリントン国務長官とすれば、中東には直接に関与できず、アフガニスタンやパキスタン、インドにもすぐに手を出すこともできなくなった。
しかも欧州は6日からのミュンヘン安全保障会議に米国代表としてはバイデン副大統領が参加し、短期にせよ、欧州やロシアの担当の形になっていた。
そうなると、クリントン長官に残された地域は中南米と北東アジアだけとなった。だが中南米は国によっては激しい反米感情があり、国務長官の来訪でどう爆発するかわからない。
となると、残された訪問地域は北東アジアしかないことになってくる。…「クリントン長官がアジアを最初の訪問の対象に選んだのは『消去法』の結果だといえる。

もともとカカシはオバマ政権にとって外交政策が真っ向から対立しているヒラリー・クリントンを国務長官としたことには問題があると考えていた。これは別にヒラリーに国務長官としての技量がないという意味ではなく、ヒラリーとオバマとでは考え方が違いすぎるからで、国務長官は大統領の意志を代弁する立場である以上、あまりにも意見の対立する人間を起用するのは賢いやり方とは言えないという意味だ。
しかし、オバマはこの問題を解決するために、ヒラリーを無難な国々に送り込んで、『大切な国々』は自分の信用出来る配下を送り込むことにしたらしい。
正直な話、オバマの各部署への人選はお粗末としかいいようがない。ホルブルックはまだしもミッチェルなど中東の専門家ではないし、これ以前にもオバマはイラク大使選考の際に一端は大使の座をイラク問題では信用の厚いアンソニー・C・ズニーニ将軍(Gen. Anthony C. Zinni)に依頼しておきながら、後で軍人ばかりで大使の座を埋めるのはよくないと考えを変え、本人に何の断りもなく数日後ベテラン外交官のクリストファー・R・ヒル(Christopher R. Hill)をイラク大使に任命してしまった。ズニーニ将軍は任命に変更のあいさつも受け取らなかったと、そのあまりの失礼さに怒って公に抗議するという一幕があったばかりだ。オバマの人選は候補者のスキャンダル続きで候補を辞任する人が多いなか、ズニーニ将軍には脱税や他のスキャンダルが全くなかったので、オバマ政権には適さなかったのだろう。
ヨーロッパにバイデン副大統領を送り込むのもどうかと思う。バイデンは口を開けば馬鹿なことばかり言って、ほんの数週間で何回オバマに恥をかかせたかわからない。そういうノータリンにロシアの行動が気になるこの時期にヨーロッパを任せていいのかねえ、、
というわけなので、東洋諸国としてはヒラリーに来てもらってありがたいかもしれないが、そう手放しで喜んでもいられないということらしい。


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何が経済活性だ! 民主党だけで通したオバマの無駄遣い八千億ドル社会主義法案

アメリカの議会では去年の暮れあたりからアメリカ及び全世界を襲っている経済危機からアメリカを救うべく経済活性案なる予算案がオバマ大統領によって提案され、その審議が行われていた。法案は下院では共和党議員全員の反対を押し切って民主党のみで通過し、上院でも三人ほど裏切り者が出たが以外は共和党の支持はほとんどえられないまま、60-38票で通過した

【2月14日 AFP】米上院は13日、総額7870億ドル(約72兆円)規模の景気対策法案を賛成60、反対38で可決した。バラク・オバマ(Barack Obama)大統領は同法案を、「不況に陥った米経済を救済する取り組みの始まり」と位置づけている。

オバマの『活性案』にはACORNを始め、オバマや民主党議員たちが個人的に気に入っている企業や団体などへの基金や、議員達の代表区へのインフラ援助や、経済には何の関係もない芸術、教育、福祉といったルーズベルトのニューディールさながらの社会主義的なプログラムへの予算が含まれており、経済活性案というより、社会主義活性案と言った方がいいような議案になっている。こういう贅肉だらけの無駄使いのことを米語では『ポーク』と呼んでいるが、これが実現されれば、アメリカは経済危機から抜け出るどころか、さらに多額の負債を抱えることになりインフレが上がり大変なことになると専門家たちの間でも批判が出ている。
ここ数日、オバマ大統領は記者会見を開いてみたり、地方都市に出かけて行っては、この『活性案』を今すぐ通すことがどれだけ大事かという演説をぶっていたが、その内容が広くしられるにつれ、国民からの支持は減っていた。民主党が多数議席を握る議会では、共和党の票などなくても法案を通すことは可能なので、オバマ大統領は何も国民にこの法案の必要性を訴える必要はない。だが、オバマは選挙前に、自分はブッシュ大統領とは違って党を超えた両党政策を取ると言い張っていた手前、多少なりとも共和党の支持を得たかった。(第一失敗した場合、民主党だけで責任取りたくないもんね〜。)それで共和党の代表区へ出かけて行っては、市民に代表議員に働きかけて議案が通るように呼びかけてほしいと訴えたわけだ。
そんな共和党地区イリノイ州において、先日オバマ大統領は経営が傾き経済救済の対象となっているカタピラー社の社員らを含む有権者たちを前に法案の必要性を訴えた。オバマは、この活性案が通ればカタピラー社は一時解雇になっている2200人を再雇用する計画があると語った。(カタピラーの社長はそんな約束をした覚えはないと否定している。)
大統領自らが有権者に地区代表議員のアーロン・ショック(共和)下院議員(Rep. Aaron Schock)に法案の通過を訴えるよう呼びかけたが、それについてショック議員は議会において次のように語った

大統領の演説の後私は居残りましたが、興味深いことにカタピラー社の誰一人として私に近づき法案に投票しろと言うひとは居ませんでした。それどころか、私はこの法案に反対票を入れろという電話やメールや手紙を、カタピラー社の社員だけで1400も受け取りました。

ショック議員はイリノイ代表を二年勤めたこともあるエイブラハム・リンカーン大統領の言葉を借りて「スカンクを殺したのは、その評判からだ。」と締めくくった。
残念ながらスカンクは殺されることなく、アメリカ全土にその悪臭を振りまくことになる。この先アメリカ人はかなり財布の紐を締めてかからなければならない。なにしろ政府が人々の財布をこじ開けて税金をふんだくろうというのだから。
ところで民主党議会の無駄使いが行き過ぎて破産状態になっているカリフォルニアでは、共和党の知事のシュワちゃんが一生懸命がんばった甲斐もなく、無駄使い予算を全く削らないまま、税金引き上げで帳尻を合わすことになった。怒ったシュワ知事は州公務員を毎週金曜日、給料なしで自宅待機させることにした。しかしシュワちゃんが一人でいくら頑張ってもカリフォルニアの民主党は腐敗しきっているし、弱小共和党は民主党からのおこぼれをせびるので精一杯。
南カリフォルニアはハリウッド近郊に済むカカシも気がついたことだが、最近になってこのあたりの市では、これまでは時間制限はあったが無料駐車が出来た道路脇がすべて有料駐車になっただけでなく、夕方6時以降や日曜日は無制限で無料だった地区も夜10時を過ぎないと無料にならず、日曜日も例外に入らなくなった。
今後は州民税やガソリン税や消費税がすべて上がるそうだ。カリフォルニアはそれでなくても企業への税金が高い。ハリウッドの映画会社ですら撮影を外注するくらいだ。大企業はこれまで以上にどんどん税金の低いラスベガスやテキサスやアリゾナに移転してしまうだろう。そうなれば残された州民の間での失業率がさらに増える。それに加えて税金の値上げだと?失業者からどうやって税金取るんだ、このアホ!
だから民主党に政治を任せちゃいけないってカカシはずっと言ってんだよ!


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プーチン、オバマに一発かます

今回はキルギスタン(Kyrgyzstan)という元ソ連圏にあった「スタン諸国」のひとつについてお話したいと思う。ミスター苺が詳しく説明してくれてるので、それを元に紹介しよう。この先はミスター苺口調でいくのであしからず。
尻の青い政治家が大統領などになって「世界の市民」とかナイーブなことを言っていい気になっていると、アメリカは海千山千の諸外国にいいようにおもちゃにされる。外交官として何の経験もないオバマは何が起きたのかさっぱりわからず狐につままれたような顔できょとんとしている。だから言っただろうが、こんな青二才を大統領にしたらアメリカは大変なことになるって。

キルギスタン(Kyrgyzstan:キルギスタンの大統領は火曜日、アフガニスタン軍事作戦の援助に使われて来た 米国の空軍基地の使用を終了させる と発表した。

え — ? 何だって?  どっからそういう話が出てくる訳?

インターファックスとRIAーノヴォスティ(Interfax and RIA-Novosti )によると、この声明はKurmanbek Bakiyev(キルギスタン大統領)によって、ロシアがこの元ソ連圏の貧乏な国に何億ドルという資金援助をすると発表した数分後に出された。

その金額というのは、キルギスタンに先ず直接一億5千万ドル($150 million)の支援金が払われ、それプラス20億ドルの借款を保証するというもの。これに比べたらアメリカが毎年支援金として払って来た1.5億ドル (基地使用料の6千3百万を含む)なんて雀の涙みたいなもんだ。
ソビエト連邦ロシアがキルギスタンに資金援助をすることと、キルギスタンがアメリカを基地から追い出すのとどういう関係があるのかというと、

キルギスタンの、中央アジア国の首都ビシケク(Bishkek)外側に位置するマナス(Manas)基地の米軍による使用を終わらせるという決断は、米国とNATO(北大西洋同盟)のアフガニスタンにおける軍事行動に大きな影響を及ぼす恐れがある。アフガニスタン・イラク米軍司令官のデイビッド・ペトラエウス将軍は、先月中央アジアを訪れた際、マナス空軍基地はここ数ヶ月のうちにアフガニスタンに3万ほど兵力を増派するために鍵となる場所であると語った。…..

米国は2001年9月のテロ攻撃の後、アフガニスタン作戦の後方援助のためキルギスタンのマナスとその隣国のウズベクスタンに空軍基地を設置した….
ロシアは自国の戦略上の裏庭と考える地域に米国の存在があることをずっとうさんくさく感じていた。

The 'Stans

スタン諸国


キルギスタンは中国の左隣(政治的にではなく地理的に左)にある小さな緑色の国で、キルギスタンにつきささってるような小さな緑色の国がウズベクスタンだ。そのすぐ下にある二つの国はタークマニスタン(薄緑)とタジキスタン(紫)。そしてもちろんアフガニスタン(茶) 言うまでもないがロシアは地図の頭部にあるだだっぴろいオレンジ色の国。
ではここでどういう課程でこういうことになったのかおさらいしてみよう。
2001: 911同時多発テロ発生。ジョージ・W・ブッシュ大統領がどう説得したのか、孤立主義で悪名高いキルギスタンとウズベクスタンというふたつの国に、このイスラム圏で元ソ連衛星国家だったふたつの国に、アフガニスタンにおけるアルカイダとタリバンの独裁を破壊すべく、『永続する自由作戦』(Operation Enduring Freedom)において空爆援助に必要な空軍基地設立を承諾させてしまった。
2005: ウズベクスタンにおいてイスラム過激派のテロリスト容疑者の裁判が行われた。人に依ては彼は単なるビジネスマンで政府にぬれぎぬを着せられたと言う人もあるが、誰と話すかによってこれは異なる。ともかく、この裁判に怒った地元市民がAndijan市で暴動をおこした。ウズベクスタン政府はイスラム過激派を鎮圧するという口実でしょっちゅう自国民を弾圧してきていた。武装した群衆は容疑者の収容されていた留置場を攻撃し、容疑者を解放し、建物に放火し政府役人を人質にとった。これに対応してウズベク軍は群衆に発砲し400人から5000人の市民が殺された。ウズベク政府は殺したのは187人だと主張しているが。
このウズベクスタン政府の強行な手段を西側諸国はこぞって糾弾した。しかしブッシュ政権だけは、もっと公平な調査をすべきだと主張した。 そもそも事件の発端は武装した群衆による攻撃だったわけで、政府役人が人質にとられたり政府の建物が放火されたりしているのである。この際、イスラムテロリストを含む多くの犯罪者が解放されてしまった。政府の対応が行き過ぎだったとしても、一方的な糾弾は早計だという理屈からである。
ところがここで、おせっかいにも元共和党大統領候補ジョン・マケインを含む穏健派共和党上院議員4人と現副大統領のジョー・バイドンを含む二人の超リベラル民主党議員が、ブッシュ政権に対してウズベクスタンに半永久的に米空軍基地を設けるというウズベクスタンとの交渉は即打ち切るべきだと声明文を出した。 これに怒ったウズベクスタン政府は米軍を自国から追い出してしまった。おかげでアフガニスタンへの後方援助のできる米軍空軍基地はキルギスタンのみとなったのである。

議員たちはブッシュ政権にウズベクスタンに常時基地を設立することを考え直すように陳誠し、また合衆国はウズベクスタンとの関係を変更する柔軟性をもたせるために、キルギスタンのような別の隣国に基地を建てることを考えるべきだと主張した。

「戦略的に重要な地域において、政府との関係を断ち切るかどうかが難しい質問であることは理解できます。」「しかしながら、Andijanでの惨殺の結果、アメリカはウズベクスタンとの関係を変更しないわけにはいかないのです。」

2005: この間、三月におきた「チューリップ革命」にも関わらず、キルギスタンはジョージ・W・ブッシュが大統領である限り、米国に空軍基地の使用を許可した。
2005-2008: 2008年まで大統領をつとめその後は首相となったプーチン(Vladimir Putin)は急激に西側諸国に攻撃的な姿勢をとるようになっていった。イランのムラー達やアクマディネジャド大統領と親密な交際をはじめ、カスピアン海の自然ガスや原油のパイプライン独占権を強化する方針をとるようになった。 偶然だがカスピアン海といえばスタン諸国に一番近い海であり、バク→ティビリシ→セイハンのパイプライン(Baku-Tbilisi-Ceyhan pipeline)はキャスピアン海から始まって、アザバジャンとグルジアそしてトルコを通って地中海にそそぐ。バク→サプサ、バク→ノボロシスク(Baku-Novorossiysk)原油パイプラインも、いま提案されているトランスキャスピアン自然ガスパイプラインも同様だ。この自然ガスはキャスピアン海からタークメニスタンの地下から掘られることになり、スタン国としてロシアの影響をうけずに独立した発掘ができるはずのものである。

Hydrocarbon pipelines originating at the Caspian Sea

キャスピアン海から始まるパイプライン


これはすべて地理的な基礎知識、少なくともそうあるべき知識だ。ブッシュはきちんと理解していた。ヒラリー・クリントン国務長官も理解しているし、その陰でヒラリーを操ってるビルも理解している。議会の議員たちの多くですらも、ちょっと頭のいい連中なら、このくらいの知識はあるだろう。
2009: しかしバラク・H・オバマ新大統領にはこんな知識に時間を浪費している暇はない。ロシアによる資金援助がマナス空軍基地からアメリカ軍を追い出すことにつながるかもしれないなんてことは寝耳に水だったようで、この話を聞いてオバマは大ショックを受けている。もちろんこれによってアフガニスタンに駐留するアメリカ陸軍は戦略に必要不可欠な空からの援助がうけられなくなり孤立してしまうという影響もあるわけだが。
俺(ミスター苺)はブラジミール・プーチンはソ連がアフガニスタンを失ったことを未だに根にもっていると考える。プーチンはプーチンが夢見る新しいロシア帝国に旧ソ連配下にあったウクレーン、グルジア、ポーランド、旧チェコスロバキア、ユーゴスラビアなどと供にスタン諸国もロシアの配下に取り入れようとしているのだ。アフガニスタンはその自然な一部と考えらえられるだろう。まずいことにアフガニスタンのハミッド・カルザイ大統領はブッシュの時のようにアメリカ政権との関係に安心感をもっていないらしい。 上記にリンクしたAPの記事より。

アフガニスタンのハミッド・カルザイ大統領はこの数週間ロシアへの接近を強めている。大統領事務所は両国の間で交わされた手紙を公表し、ロシアはアフガニスタンの防衛に協力する用意があることを発表した。

この数週間」というのはどうやら「11月4日から」つまり、オバマが次期大統領になると決まった日から今日までの13週間を意味するようだ。

デイビッド・ペトラエウス将軍は、先月中央アジアを訪れた際、マナス空軍基地はアフガニスタンに米軍を増派するために鍵となる場所であると語った。将軍はまた合衆国はキルギスタンにマナスの使用料6千3百万を含む1臆5千万ドルを毎年つぎ込んでいると語った。

ロシアは火曜日、キルギスタンに20億ドルの借款に加えて1億5千万ドルの資金援助をすることに合意した。

…そしてキルギスタンはその直後、、ほんの数分後、、アメリカを追い出すと発表したのである。ペトラエウス将軍もペンタゴンのジェッフ・モレル報道官もキルギスタンのこの行為はアメリカからもっと金をせびり取ろうという、ただのゆすりくらいにしか思っていないようだ。

(アフガニスタンのトップ米軍報道官)グレッグ・ジュリアン大佐は、キルギスタンがマナス米軍基地へのアクセスを閉鎖するという脅しは「政治的位置づけ」にすぎないと語った。アフガニスタンとイラクの戦闘を監督するデイビッド・ペトラエウス将軍は、先月キルギスタンの高官と会見し、「すべて順調であるという印象をもって帰って来た」と大佐は語った。

「我々には契約があります。彼らは我々が居ることで何百万ドルというお金儲けをしているのです。基地を閉鎖する予定は当面全くありません。」と大佐はアソシエートプレスに語った。

契約があるからなんだというのだ?ロシアが約束している金額は、我が国の議会が承認し国民が納得できる金額なんかとは桁がちがうんだぞ。キルギスタンがお前ら出てけ、とやったら我が国はどうするのだ?国際法廷にでも訴えるのか? そんなことをすれば他のスタン諸国と供に余計にキルギスタンをロシアの胸元に追い込むことになるだろう。 これはアフガニスタンも含めてだ。カルザイがプーチンと何かと接近してることでもわかるよういにね。
まったくミスター苺はうれしいよ!オバマがブッシュの古くさい政策を廃棄して、イランやアルカイダに敬意を表する政策に変更してくれてさ。 これはブッシュ大統領が『アメリカはイスラム教と戦争をしているのではない、イスラムは「平和な宗教」だ』と何百回と繰り返してきたのとは大違いだもんな。
俺たちは過去8年にわたって 世界のいじめっこだったらしいけど、オバマがそれを止めてシリア、パキスタン、ロシア、そして北朝鮮や中国とも協力しようってのにはうれしくて涙がでるよ。
オバマはブッシュみたいに40国の有志軍を募ってひとりで行くようなことはしないもんな。そのかわりオバマは条約とか安全保障契約に署名してくれるんだ。オバマは過激派イスラム戦闘員や再台頭する共産主義国家と契約書を交わしさえすれば平和が保てると保証してくれてるもんな。なにしろブッシュ政権で抜けてたのは直接外交だけだったんだからね。
俺は一生のうちで何一つ采配をふるったことがない経験不足の大統領が、戦争とか、軍隊とか、殺しなんていう古いしきたりに頭が固まってないってことをすばらしいと考えるべきなのかもしれない。自国の利権を優先させてばかりいる経験豊かな年寄りの政治家なんかよりオバマが見せた「勇気」に陶酔すべきなのかもしれない。俺はこの希望の変革や国際主義や先見者や崇高な 世界の利権優先を心配する替わりに、奇跡を信じるべきなのかもしれない。
多くの保守派共和党支持者らは俺たちが『投票にはいかなきゃいけない』と言った忠告を無視した。俺たちの、『国の安全を守るためには、オバマは大統領になってはいけない、鼻をつまんでもマケインを大統領にしなければならない。これは我が国の存続に関わることなのだ』という警告に耳を貸さなかった。保守派は前回の選挙はどちらの候補者も理想ではなかった、それでもまだましな候補であるジョン・S・マケインに投票すべきだったのだ。
ま、今更だけどね、 だから言ったじゃねえかよ〜


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