昨日ユーチューブで4年間トランス男性として生き2018年に脱トランスした人の体験談を聞いた。色々憶測していたことだが、現場で体験した人の話を聞いていると、つくづくトランスジェンダリズムというのはカルトなんだなと思った。ビデオは一時間以上に渡る長編だし英語なのであえてリンクは張らないが、私が印象に残ったことをいくつか書いておこう。

女性の名前はキャロル。現在43歳。21歳で自分はブッチレズビアンとして家族にカムアウトした。当時自分の周りのレズビアンたちがこぞってトランスして男になるという話をしており、自分はそんなこと考えたこともなかったのだが、周りの人たちの話に感化され、もしかして自分も本当は男であるべきなのではないかと思い始めカウンセリングを受けに行く。

当時2001年、まだ女性から男性へのトランスは珍しく、すぐにホルモン治療を始めさせては貰えなかった。カウンセラーはキャロルに6か月間男性として暮らすようにアドバイス。それで気が変わらなければホルモン処方をすると言われた。しかし女の身体で見かけも女なのに、男のようにふるまったり男子トイレや更衣室を使うのは危険だと察したキャロルはトランスを諦めた。

それから10数年後、2012年頃から家族の不幸などもあり精神的に完全に参っていたキャロルは、再びトランスすることを考え出す。今思えば鬱病だったというキャロルは、家に閉じこもって毎日何時間もトランスジェンダーのビデオを観た。そして遂に2014年からホルモンを始める。その頃にはホルモン処方は簡単に受けられるようになり、人工妊娠中絶で悪名高いプランドペアレントフッドへ行って即日ホルモンをもらって来た。四か月後に両乳房を除去。その後4年間トランスダンセーとして生きたが、2018年分け合って脱トランス、今に至る。四年間も男性ホルモンを摂取していた割には、キャロルは今でも普通に女性に見える。髭は未だ二生えて来るようだが剃ってしまえば女性顔だ。声もテストストロンで破壊されなかったようで、普通に女性の声である。乳房がないということを除けば、彼女は普通に女性に見える。

トランスだった四年間、彼女はトランスジェンダーのサポートグループに入っており、定期的にその会合に出席していた。彼女が脱トランスを考えるきっかけとなったのも、この会合であった色々な出来事が原因である。

完全肯定を強制するグループ

彼女が参加していたグループの会合は、何故かFtM女性から男性とMtF男性から女性は別々のグループでそれそれ話しあった。ある時30歳半ばの女性が参加した。彼女は普通に女性の恰好をしており、豊満な胸の谷間を強調する服を着ていた。彼女はどこかの店で「奥様」と店員に呼ばれたことについてひどく腹を立てていた。彼女は男性に見せようと言う努力を全くしていなかったのにも関わらず、女性と「間違われた」いわゆるミスジェンダーされたと文句を言っていたのである。

キャロルは、自分が男だと言ったら周りがそれに合わせなければならないなんておかしいと思ったが、チームリーダーも周りもこの女性に同情して「本当に酷いわね~、解るわ~」と彼女に同情を示していた。キャロルも何か言って変な目で見られたくないと思い黙っていたという。

このグループではトランスに関して本人の自認を100%受け入れることが求められた。もしメンバーの誰かが受けたカウンセリングで、カウンセラーが少しでも彼女たちの性違和に疑問を提示たりしようものなら、チームリーダーはそのカウンセラーの名前を突き止め、そのカウンセラーの名前をLGBT関係の新聞だの掲示板だのウエッブサイトで公表。カウンセラーの雇用主に連絡して苦情をいい、本人がh仕事を出来なくしてしまう営業妨害を行った。

それでまともなカウンセラーたちはジェンダー関係の患者を扱うのを拒否。結局ジェンダーカウンセラーは超過激な活動家ばかりになってしまった。道理で自分はトランスかもしれないと言った患者がそのままストレートにトランスの道をまっしぐらと突き進むわけである。

治療に関する疑問、懸念、異論は絶対に許されない

会合中はどんなに疑問や質問があっても、やたらなことは言えない雰囲気だったので、誰もかれもトランスは素晴らしい。トランスによって心が解放されたというような話しかしなかった。しかし会合以外の場所で個人的におしゃべりをしたりすると、気の許せる相手には治療で受けた副作用や辛さについて色々愚痴を言い合うことがあった。

とあるMtFは性適合手術で作った偽膣が塞がりつつあり、術後二度目の修復手術を受けることになったという話を聞かせてくれた。実はMtFのいわゆるボトム手術は合併症が起きる可能性は非常に高く、2度3度と修復手術をするのはよくあることだという。

FtMの女性たちからもホルモンが身体に合わず、酷い頭痛が常にしたり吐き気がひどかったり、今まで感じたこともない性欲を感じ、どうしていいか解らないなどと言った話を聞いた。

ある17歳の少女は、ネットで色々調べた結果ホルモン治療や手術は恐ろしい、自分には会っていないのではないかという話を会合でし始めた時、グループリーダーは彼女を完全に無視してあたかも彼女が居ないかのように別なひとと話始めたという。

本来ならこういう苦労話を交換しあって同じ経験をした人から色々アドバイスをもらってこそサポートグループといえるはずだ。ところがグループの会合で手術やホルモンに関してちょっとでも愚痴を言ったり疑問を呈したり安全性を懸念したりすると怒鳴られないまでも完全に無視されてしまったという。

WPATHファイルでも指摘されていたことだが、キャロルもそして彼女の周りにいたすべてのトランスがカウンセラーからも医者からもトランス治療で起こりうる副作用や合併症や長期使用による悪影響など全く説明はなかったという。何が理解ある同意だ。そんなものは全くないのだ。

何故か女装男が威張るトランスジェンダーサポートグループ

キャロルが参加したサポートグループには女性を自認する男性も時々参加した。FtMの女性達が嫌がったとしても誰の自認も否定できないことになっている以上、どんな男がやってきても拒否することが出来なかったからだ。キャロルが良く見た男たちは、一応女装はしているものの、どう見ても女性には見えない場末の娼婦のような恰好をしてくる男が多かった。中には身長180cmは優に超えるがっしりし女装もしていない男が来ることもあった。

一度どう見ても女に見せようという努力もしていない現役軍人の男がやってきて、自分が女性として扱われないと文句を言っていた時は、さすがのキャロルも腹をたてて、そんな恰好で女性施設にはいれば女性が怖がるのは当然と言うと、男は即座に生意気な女を体格で威嚇しようとする典型的な男性の素振りを見せて怒鳴り始めた。この男には何を言っても無駄だと思ったのでキャロルは即座にその場を去った。

何故か男がグループに入ってくると、女たちは静かになり、男がその場を牛耳ってしまう。FtM達はまるで男たちの子守のように扱われるのだ。

変態的性癖が横行するトランスジェンダリズム

トランス界隈でもっとも顕著なのが変態的性癖だ。普通の人なら絶対にやらない極端な性行為が奨励されている。この話は私も以前から聞いていたことだが、トランスジェンダーの間ではポルノ依存症の人がかなり居る。また女自認の男がレズビアンだと言ってレズビアン女性に迫ったり、無理やりFtMとの性交を強要したりといったことも日常茶飯事だという。トランス界隈がセックスワークイズワークとか言って売春を正常化させようとしたりするのも、このせいだ。

この世界では自分が自認する方の性を周りが認めないことが最悪の罪となるため、自分はレズだから男とはセックスしたくないなどと自認女の男を拒絶したりするとトランスフォーブだのなんだのと責め立てられる。最近虹色界隈にAセクシュアルと言って全く性的欲望がないと自認する人が増えたのも、実は好きでもない人とのセックスを強要されるのが嫌だからという実情がある。

ところで、以前に自らも脱トランスのセラピスト男マクヒュー氏が言っていたが、自分も含め彼がカウンセリングしたトランスセクシュアル患者の100%が幼少期に何らかの性加害を受けていたと語っていたが、キャロルが言うに、トランスジェンダーを自認する多くの女性達(男性も)性犯罪の被害者であることが非常に多いと言う。

こうした性被害者にとって、変態的性行為に及ぶことは自傷行為に等しい。自分を痛めつけることによって、かえって過去の性被害を受けた自分と離脱できるような気持ちになる人が多いと言う。それにFtMは極端な男性ホルモン投与によって凄まじい性欲を感じるため、言ってみればお酒や麻薬で正しい判断能力がないのと同じような状態になるらしい。

トランスジェンダーの人たちは男も女も狂暴的な人が多いのは、やはり不自然な異性ホルモンによって精神をやられているからなのだろう。これは多くの人が指摘しているが、そもそも自分は異性かもと思い込む人には他の精神疾患を病んで居たり、過去のトラウマを抱えていたりする人が多い。本来ならば精神科医やカウンセラーがそうした根底にある問題を追及し本人がそれに向き合えるよう促すのが専門家の仕事なのだが、トランスは政治的になりすぎており、まともなカウンセリングは今や不可能になっている。

脱トランスという時限爆弾

さて、ナショナルレビューに掲載された「脱トランスという時限爆弾」ウイルフレッド・レイリー著(By WILFRED REILLY Transgender Health Care: Detransitioner Voices Rising | National Review)という記事を紹介しよう。

Wilfred Reilly

レイリー氏はケンタッキー州立大学の政治学助教授

私たちは 「トランス・キッズ 」について話す必要がある。どう考えても、私たちは現在、現代史上最大の医療スキャンダルのひとつを目撃している。

ここ数年の間に高校生や大学生くらいの若い世代の間で、トランスだのノンバイナリーだのと言い出す若者が急増している。今や若者の20%がLGBTQのどれかだと自認している。しかも同性愛は禁じているはずの多々の宗教の教徒ですらもプロテスタントの若者の16%、カトリックの若者の17%、モルモンの若者の22%、ユダヤ教の若者の35%がゲイ、トランスジェンダー、バイセクシュアルであると主張しているというのだ。

もっともこの数は100%真面目に受け入れることはできない。10代の若者は周りに合わせて流行りの恰好をしたり周りと同じことを言ったりするからで、若気の至りということもありうる。多くの10代の若者は口で言うほど性的に活発ではない。

しかしトランスジェンダリズムはこれまでの流行りとは違う。昔は髪の毛を真っ黒や紫に染めたり暗いメイクをして黒い口紅を付ける程度のことで、誰も吸血鬼のように歯を鋭く削るなんてことはしなかった。まあ、せいぜい入れ墨やピアスくらいだろう。

しかし今やトランスジェンダーを言い出したら、その「肯定」の過程として医療措置が加わってくる。人工中絶専門だったプランドペアレントフッドは、今やトランス医療にも手を広げ、多々の「医療」を提供している。そしてレイリーの独自の調査によれば、こうした医療措置を受けるティーンの数は予想以上に多い。

処方された思春期ブロッカーを受け取った17歳以下の合計は以下の通りである:

  • 2017年633人、
  • 2018年759人、
  • 2019年897人、
  • 2020年1,101人、
  • 2021年1,390人(合計4,780人)。

アナボリックホルモンの処方については、

  • 2017年1,905件、
  • 2018年2,391件、
  • 2019年3,036件、
  • 2020年3,163件、
  • 2021年4,231件(合計14,726件)であった。
  • 上半身の手術は率直に言ってまれであるが、

乳房除去手術は比較的少ないが、未成年の子供に行われる完全に自発的な処置としては–際立って多い。それでも–ここでは、

  • 2019年に238件、
  • 2020年に256件、
  • 2021年に281件(合計776件)の手術が行われた。

私にとって、総数よりも印象的だったのは、そのマッピング可能な増加率である。私が分析した5年間のみで、前年比増加率を合計すると、思春期ブロッカーの使用は119.6%、ホルモンの使用は122.1%であった。私が記録している昨年度の増加率を次の2年間に控えめに適用すると、思春期ブロッカー薬の処方は2023年に2,000件を超え、ホルモン剤の処方は2023年に7,000件を超え、同じ2年間に10代の少女の乳房切除術が数百件増えると予想される。2017年から23年の合計では、数万人の未成年者が思春期阻止剤、ヒト性ホルモン剤、乳房除去手術の何らかの組み合わせを受けたことになる。

トランスジェンダー活動家は、現在行われているトランス医療は一生続くような副作用もなく安全であり、後悔する率は1~3%だと主張している。しかし、ちょっと待てとレイリー。

私(カカシ)も前々から指摘していることだが、性転換治療に満足しているかいないかというデータは、本人が自発的にする報告に頼っている。しかしトランス医療で危害を加えられたと考えている脱トランス患者が元のジェンダークリニックといつまでも連絡を取り合うとは思えない。以前に私が読んだ調査結果でも調査対象となった70%が調査に参加しなかった。

レディットには脱トランスが集まる掲示板フォーラムがある。(Reddit forum r/detrans)。レイリーが2023年末に見た時には51000人のメンバーが登録していた。

同フォーラムが2022年に全ユーザーを対象に実施した世論調査によると、回答した全参加者の44.1パーセントがデトランジション(トランスの自認から離れ、異性ホルモン剤などの介入をやめること)を行っていた。さらに11.7パーセントは、まだトランスあるいはノンバイナリーであると自認しているが、脱移行を真剣に検討している人々であった。これらの合計を合わせると–単純で、かなり恐ろしい計算を続けると–28,458人になる。すごい数だ。

これは単なる前触れだとレイリーは言う。このフォーラムのメンバーたちは早期にトランスした少数の人なので、今トランスを自認している莫大な数の若者たちは含まれていない。ホルモンや手術の悪影響が出て来るのには時間がかかる。今現在トランス医療を受けている若者が後悔するのは数年後だろう。大量の脱トランスたちがWPATHを始めトランス医療に携わった医療関係者を訴える時は、もうすぐそこまで来ている。


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