これは今ネットでちょっと話題になっているビデオなのだが、とある大学教授と学生がJ.K.ローリングのトランスフォーブと言われるツイートに関して、実際にそれが本当にトランスフォーブなのか分析するという会話である。私はこれを最初に観た時、多分やらせだろうと思ったのだが、実際はそうでもないらしく、本当の教授と学生の会話らしい。

ではその内容を紹介しよう。XでMoja Mojappa@MojaMojappaさんが日本語訳を載せてくれているのでそちらも参考にしながら私なりに訳してみた。

教授:この人たちはJKローリングについて話したがっている。どうなの?何が知りたいの?

学生:えっと~、彼女はかなり物議をかもした過去がありますが、それについて教授はどうお考えですか?教授は彼女の作品を今でもお好きですか、彼女の偏見に満ちた意見にも拘わらず、、

教授:具体的に「偏見に満ちた意見」とやらを定義してみようか。どの意見が偏見に満ちているのかな?これを思想実験として扱ってみよう。私は何が正しいとか、間違っているとか、何を考えるべきかなどをいうつもりはない。重要なのは何を考えるかではなく、どう考えるかを学ぶことだ。

学生:はい

教授:君が偏見に満ちていると言う時、君は彼女の意見が偏見に満ちているという結論から出発している。まず、彼女は偏見に満ちた意見をもっているのか、というところから始めてみよう。君が偏見に満ちた意見というのは、、

学生:彼女は非常にトランスフォビア的な経歴があると聞いています。

教授:君が聞いた?例を挙げてみてくれる?

学生:えっと~、彼女のTwitterを見ればわかるとおもうんですけど、、よろしければ何か探してみましょうか?

教授:探してみてくれる?

数分後

学生:彼女が2019年に公表したツイートのひとつはこうです。「みんな、好きな服をまとい、好きなように名乗り、好き逢う大人同士で共に寝て、平和と安定のうちに最高の人生を送ればいい。とはいえ、『性別は現実だ』と主張しただけの女から仕事を奪うの?」

教授:で、君はそれが偏見だとおもうの?どこが偏見だと思うわけ?

学生:みんなにトランスフォビアだと判断されたんです。僕もそう思います。僕自身も。

教授:君自身もそれがトランスフォビアだと思うわけ?

学生:う~ん、僕は特に意見はなくて、、ただ他の多くの人が言ってることに従ってるだけで、、

教授:じゃ、ちょっと立ち止まって、他の人が言ってることに流されないようにしよう、そして批判的に考える方法を学ぼう。我々自身でこのツイートを分析してみようか。それでその発言、君自身は何か問題があると思うかね、他の人の意見は無視して、

学生:えっと~、彼女は、、ある特定の集団に、、何かを、、なすりつけようとしました。

教授:どこにそんなことが書いてあるんだい?読んでみてくれる?

学生:でも「性別は現実だ」と主張した女性を仕事から強制的に追い出すという部分。

教授:私の解釈としては、女性が「男と女には違いがある」と言えばトランスフォビアだと攻撃されるという意味だと聞こえるが、そこが彼女の言いたいことだと思うよ。「性別は現実だ」と主張した人を攻撃する者がいる、、と

学生:まさにそれが彼女の言っていることです。

教授:それはトランスフォビアなのか?

学生:え~~と~~

この後、学生はローリング女史が謝罪ツイートを出していると言って別のツイートを引用するが、それは単に先のツイートを別な言葉で説明したもので謝罪でも何でもない。そこでもこの学生はトランスフォビアだと思われる発言を見つけることができなかった。

それで教授は、どうやら彼女の言っていることご学生の考えとは特に違いはないということが解った今、彼女が大勢から攻撃される現状は公平だと思うかと学生に聞く。

教授:この会話の冒頭で、JKローリングがトランス差別者であるという前提を踏まえて、ハリー・ポッターについてどう思うかという質問を振り返ってみて、その言い方は最適だったと思うかね?

学生:いいえ、なんか馬鹿みたいな気がします。はは、、

教授:いいのさ、だからこそ我々は考え方を学ぶためにこうしてるんだから、、

実際にJKローリングをトランスフォーブだと批判している多くの人がこの学生のように、実際に彼女が何を言ったのか全く知らないか、歪曲したバージョンを信じ切っている。酷いのになると、ローリング女史が女性のことを「生理のある人」と言ったというデマを未だに信じている人がいる。真実はその真逆で、女史は女性を生理のある人と表現した新聞記事の見出しに対して「生理のあるひと?他になにか言葉があったはずよね」という皮肉っぽい言い方をして批判したのである。

トランスジェンダー活動家たちはローリング女史が彼等の言うような「トランス女性は女性です」という意見を全く受け入れていないことが気に入らないのだ。女史がどれだけトランスジェンダーの人に理解を示そうと、男を女と認めないことで彼女をトランスフォーブ扱いしている。それで何回も何年も彼女はトランスフォーブだと言い続けることによって、事実を知らないこの学生のような愚か者が本当にローリング女史はトランスフォーブだという前提を受け入れてしまっているのだ。

それにしてもどうしてこの偏見を人々は素直に受け入れるのだろうか?私が特に不思議なのは、ハリーポッターのファンたちまで自分らで確かめもせずにこのあからさまな中傷誹謗を頭から信じてしまっていると言う点だ。自分が好きな作家なら、酷い噂を聞いたら、彼女が実際何を言ったのかしろうとするはずだと思うのだが。

ともかく、このビデオのおかげでローリング女史が何を言ったのかより多くの人が知ってくれることになるなら、このビデオがやらせでもなんでも構わないと思う。ビデオの全編は先のリンク先でご参照のこと。日本語字幕があるので解りやすい。


2 responses to J.K.ローリングは本当にトランスフォーブなのか?教授との会話で考えを変えた学生

苺畑カカシ3 months ago

このビデオが凄くバズってしまい、一躍有名人になってしまったスミス先生は、トランスジェンダー界隈からの攻撃を受けたり、学校側からも教室で撮影してたのはけしからんとか、解雇されそうな危機に瀕してるらしい。

もともと登録者数1.65万人という零細ユーチューブブロガーだったのに、突然の注目にかなり戸惑っている模様。最新ビデオでは感情を隠せない感じでちょっと気の毒。

https://youtu.be/lV8L6Qh2RZs?si=qndEWMcLTQtHG2HA

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