ここ数日、アメリカ各地のエリート大学の学生たちが大量に繰り出してパレスチナ支持というより反ユダヤ教デモを行っており、それを見た多くのアメリカ人は驚きの念を隠せない。しかしここに一人「私は驚かなかった」と言っている女性がいる。彼女の名前はタビア・リーさん。彼女はカリフォルニア州のシリコンバレーにあるディアンザカレッジ(DeAnza)大学の元DEI指導員だった人だ。DEIとはDiversity(多様性)Equity(平等)Incusion(包括性)の頭文字だ。リーさんは2021年まで同大学のDEIディレクターだった。では彼女がどんな体験をしたのかちょっと読んでみよう。

I was a DEI director — DEI drives campus antisemitism

Opinion by Tabia Lee• ニューヨークポストより

リーさんは2021年にディアンザカレッジにDEI部の部長として採用された。彼女は黒人女性なので書類の上では理想の人事と思われた。しかし彼女はDEIを文字通りに解釈していた。つまり本当の意味での多様性や平等や包括性を実施しようとしたのである、ユダヤ人学生も含めて。これが彼女の間違いだった。

DEIは正しくは有毒な批判的社会正義と理解すべきであり、実際にはDEIと正反対のことが要求される。

リーさんが雇われる前から、ユダヤ人学生たちはあらゆる差別と嫌がらせに耐えていた。学校はハヌカというユダヤ教のお祭りを主催しておきながらハヌカ関係の飾り付けをするどころか、かえってパレスチナ支持学生たちの抗議デモを奨励した。生徒会ではイスラエルは人間性を攻撃していると責めイスラエル製品ボイコットの規則を通した。

何人ものユダヤ人学生がリーさんにキャンパスは非常に反ユダヤ教徒の環境になっていると訴えた。それでリーさんはこの悪を正そうと大学にユダヤ人の演説者を招き、違った意見をきくことによって多様性と包括性を実施しようとした。ところがリーさんは「汚いシオニスト」と罵倒され、学校側は演説者を招待することを拒否した。

彼女はさらに学校側に反ユダヤ思想を糾弾するようにと要請したが、彼女の要求は拒絶されただけでなく、ユダヤ人は白人抑圧者でありユダヤ人差別などに拘るなと何度も忠告を受けた。

最悪の場合、DEIは、世界は抑圧する者と抑圧される者という2つのグループに分かれているという揺るぎない信念の上に成り立っている。

ユダヤ人は抑圧者のカテゴリーに分類され、イスラエルは「虐殺、入植、植民地主義国家」の烙印を押される。

(この世界観では、イスラエルやユダヤ人を批判することは容認されるだけでなく、賞賛に値する(ちょうどアメリカや白人を攻撃してもいいのと同じように)。

であるから積極的に彼等を責めないことは人種差別抑圧者の味方をすることになるというわけだ。弁護するなどとんでもないというわけである。彼女はそれまでこんなにもあからさまで極端な人種や宗教差別を見たことが無かったと言う。結局リーさんは解雇された。多分ユダヤ人を弁護しすぎたからだろう。

その後彼女は自分の体験が特別なものではないことを知った。彼女はアメリカ中の数えきれないほどの大学で全く同じように反ユダヤ主義が奨励されていることを知ったのだ。ある調査では大学のDEI関係者によるイスラエル関係のツイートの96%がイスラエル国を批判するものだった。そしてそれはハマスがイスラエルを襲撃する前のことなのである。

DEI活動家はユダヤ人学生を沈黙させあからさまにハマステロリストを支持している。今週の火曜日、100以上の公立私立大学からなる全国医学生グループがパレスチナ解放支持を表明した。

これではユダヤ人患者は医療関係者をどうやって信用したらいいのだろうか?これはユダヤ人の命に係わる。こんな憎悪に満ちた人々が医療関係者となることが許されてもいいのだろうか?

これもすべてDEIがユダヤ人は抑圧者だという教えが元凶である。最初は単なる思想だったが、今やそれが暴力的な攻撃の呼びかけへと変わった。特定の属性を持つグループを悪者扱いする思想は結局は敵とみなす人々への暴力へと繋がるのだ。憎悪と分離を奨励する概念はいずれコントロールできない力へと変化する。

リーさんは教育の場からDEI思想を排除すべきだと語る。名前とは裏腹にこれは人々を分離させ憎悪を増幅させる。今すぐそうしなければユダヤ人への憎悪はとんでもないレベルに増幅するだろうと。

ユダヤ人が抑圧者だなんてことがあるはずがない。もしそれが本当なら、これらの学生たちが反ユダヤ運動をこうもあからさまに行って全く罰せられない訳はないからである。しかし、今イスラム学生たちと一緒になってユダヤ人差別をやっている白人やLGBTQ+の馬鹿どもは次は自分らだということに気付いているのだろうか?

実は私は欧米諸国で起きている白人差別について書こうと思っていたところだ。今や欧米社会は長年にわたる誤った移民政策で白人が圧倒的多数を占めなくなってきている。先進国は少子化が深刻であるが、移民たちは産児制限などしない。だからどんどんと人口分布が変化し、アメリカなどはすでに白人は全非白人を合わせると過半数でもないのである。

欧米諸国は文明国として例え少数民族でもだからといってその人権を侵害してはいけないという基本にのっとって法律を作りそれを守っているが、他の民族や宗教は他宗教や他民族の人権なんぞ何とも思っていないのだ。そんな連中が多数派になったらどうなると思うのか?

ユダヤ人の次はリベラルだろうとLGBTQ+だろうと白人が狙われる。そしてその次は多分東洋人。すでに東洋人なんか白人並の扱いすらされていないのだからユダヤ人の次は東洋人かもしれない。ともかくユダヤ人に起きてることだからなんどと呑気なことを言ってると、ゲシュタポの軍靴は我々の家にやってくるだろう。


3 responses to アメリカの大学が反ユダヤ主義の温床になるのは何故か、元DEI(多様性・平等・包括性)指導者が語る

よもぎねこ6 months ago

 何とも凄い発想ですね。
 イスラエル政府の政策評価はともかく、DEIの理念では、政府の政策とその国民や同一民族の個人は分けて考えるべきであるはずです。
 
 イスラエル政府の政策に反対だから、アメリカのユダヤ系の人達を迫害を容認すると言うなら、イスラム諸国がイスラム原理主義テロリストを支持すると言う理由で、在米イスラム教徒を迫害してもよい事になるし、中国政府の人権侵害が許されないから中国系のアメリカ人を迫害してもよい事になります。

 こんなのあり得ないでしょう?
 ところが現在ユダヤ系に対する迫害は大学レベルで放置って、これだとナチスドイツ政権と同じではありませんか?

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    苺畑カカシ6 months ago

    >ナチスドイツ政権と同じ

    まさしくその通りです。ナチス政権は子供や青年たちの洗脳から始めましたが、アメリカも学校でこういうことを教えているのだから恐ろしい。先日Twitterでも誰かが、なぜナチスドイツでユダヤ人民族浄化などという狂気を一般人が支持するようになったのか今まで不思議だったが、今まさにそれを目の当たりにしていると書いてました。ユダヤ人ならどんな差別をしてもいいという思想、本当に恐ろしいです。

    ご存じの通りうちの家族にとっては全く他人事ではありません。

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苺畑カカシ6 months ago

https://www3.nhk.or.jp/news/special/international_news_navi/articles/feature/2023/11/10/35753.html
親イスラエル国家 アメリカで何が?

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