私はもう今年いっぱいで仕事を引退するつもりですが、今でももう半分引退の雰囲気にはいっていて、仕事へ行くのは週に2~3回だ。行かない日も一応在宅勤務ということになってるが、家で出来ることはそんなにないので、一応電子メールは監視しているし、さぼって外出などということはしていない。それでも半分はだらだらとラジオを聴いたりして過ごいる。

本日は出勤の日だったので9時出勤を目指して余裕をもって朝7時半に家を出た。昔は7時に出勤するため6時には出ていたのだが、今はそんなに早くいってもオフィスには誰も居ない。コロナ禍で在宅勤務が増えたせいで皆出勤時間もまちまちで朝早い人はほとんどいなくなってしまった。

しかし今日は道がやたらに混んでいて9時までにオフィスに着けるかなあと心配になってきた。道が混んでいたせいで右足をブレーキとアクセルの踏みかえを何度もやっていたせいか、突然足がつってしまった。あともう少しで職場なので我慢して運転しようと思ったのだが、あまりの痛さにもう無理。で近くの大型酒店の駐車場に入り車を止めて痛みが治まるのを待つことにし。

実は去年心臓の手術をするまで、こういうことはしょっちゅう起きていた。多分血の循環が良くなかったからだと思う。手術後は一年以上も足がつることはなく油断していたのがいけなかった。脱水症状を起こすと足がつりやすくなるので以前は必ず水を車に用意しておいたのだが、あいにく今日はコーヒーしかなかった。そういえば前の日から水を飲まずにコーヒーばかり飲んでいたなと思いついた。コーヒーでは余計に脱水症状が増してしまう。車をとめたすぐ傍にガソリンスタンドがあり、そこにちいさなコンビニがあったので、そこへ行って水を買おうと思ったのだが、いかんせん足がけいれん状態で歩けない。それに足を下ろすと激痛が走る。しばらくして痛みが治まったら水を買いに行こうと思っていたが、10分以上待ってもまるで痛みが治まる気配がない。このまま車のなかでもがいていてもしょうがないと思い、救急番号に電話した。アメリカでは911番である。

オペレーターは最初に住所を聞いた。しかし外なので住所は分からない。「なにか目印になるものは?」酒屋さんの駐車場です。「どこの町ですか?」そっか、携帯だからオペレーターにはだいたいの場所しか分からないんだな。「え~と、え~と」と痛みをこらえながら懸命に思い出そうとする。「地元オペレーターに替わります」と言われ多分セルタワーの近くの町のオペレーターに代わったのだろう。二人のオペレーターが私の居場所を相談しているときに、やっと私は今自分がどの高速からどのおりくちで降りたかを思い出した。高速○○線西向きで××出口で降りてすぐのところにある▽▽酒店の駐車場です。とやっときちんと居場所を伝えることができると、オペレーターは「車の中にいるんですか?」はい「じゃあ非常ライトをつけてください。それから車のロックを外してください」と言った。

ああ、これはこの間よもぎねこさんのところでもしゃべっていた通り、ドアにロックしたまま私が気絶したら、救急隊員はドアをこじ開けないといけないからだなと悟った。また駐車場で沢山車があったら、私の車を探すのに時間がかかる。非常ライトが点滅していればすぐに見つかる。もっとも朝早かったせいで駐車場はがら空きで、私以外の車は止まっていなかった。

オペレーターは救急隊員が付くまで電話を切ってはいけないといい、呼吸を整える指図をしてくれた。何しろ私は痛みに耐えかねずはーはーと激しい呼吸をしており気絶寸前だったからである。そうこうしているうちに5分もしないうちに消防車が二台も来た。隊員たちが「ああ、脚がつっただけだ、大したことない」としゃべっているのが聞こえた。両側のドアを隊員たちが開けて、私が一人と話している間に他の隊員がわたしの鞄の中から財布を取り出し免許証を見ていた。

「どうしました?」足がつって痛くて、お水を飲めばなおると思います。そう言うと隊員はペットボトルを持ってきてくれた。私はこの程度のことで救急隊を呼ぶなんて本当に申し訳ないと思った。きちんと車のなかに水を用意しておけばこんなことにはならなかったのに。案の定ペットボトルを二本のみほすと痛みは消えて行った。「病院へいきますか?」いえ、大丈夫です。「大丈夫なら、もう行きますよ。火事の知らせがはいったので」そういうと隊員たちはさささっと断熱着を着用してヘルメットをかぶって走り去ってしまった。

さすが訓練してる人たちの動きは機敏だなあ。救急隊員ってどうしてみんなこう格好いい人ばかりなんだろう。

痛みは治まったが、まだかなり頭がボーっとしていたので、車のなかでしばらく休んでいた。せっかく家を早めに出て9時までに出勤しようと思っていたのに、結局会社についたのは10時。

こんなことがあると、やっぱりもう長時間かけての通勤は無理だなとつくづく思う。今日は大事には至らなかったが、もしも高速道路で発作でも起きたらと考えるとやっぱり怖い。ああ、早く12月が来ないかな。


Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *