バージニア州の州議員に民主党から立候補している女性議員が、過去に自分の夫とオンラインでポルノ動画を配信していたことが発覚し話題を呼んでいる。候補者の名前はスーザン・ギブソンで現在は看護婦。今回の初めての出馬である。

彼女がポルノ動画を配信していたのはChaturbateというサイトで、これはパスワードなどが必要なプライベートなサイトではなく、誰もが観ることのできる公共サイトである。このサイトにおいてギブソンは夫と共に、視聴者からの有料リクエストを受けて生配信で様々なセックスアクトをしていた。保存されたのは2022年だが、実際の生配信が何時だったのかは定かではない。

ワシントンポストによれば、この情報を共和党工作員から得たとしており、ギブソンはこの記事を自分のプライバシーを侵害する違法行為であり、自分と家族を辱めようとしている汚いやり口だと強く批判している。(強調はカカシ)

私を脅すことも黙らせることもできません。私の政敵と共和党の同盟者たちは、私と私の家族を攻撃するために性犯罪を犯すこともいとわないことを証明しました。

ギブソンの弁護士ダニエル・P・ワトキンスはこのビデオを公開することはバージニア州の「リベンジポルノ」法に触れる可能性があり、州と連邦政府の警察と相談中であるという。

ちょっと待ってほしい。リベンジポルノとはプライベートに撮影した性的なビデオを本人の承諾なくネット上に公開し個人の社会的信用を落とす行為を指す。だがこのビデオは夫婦間だけでプライベートに撮影されたものではない。このサイトは会員制のプライベートなサイトでもなく誰でも観られるサイトである。そこでギブソン夫婦は視聴者からお金を取って自主的にセックスアクトを行い生配信をおこなっていたのである。つまりこれは夫婦のお金儲けの一つの手段だったのだ。こういうのをセックスワークというのではないのか?

バージニア州はワシントンDCに近いこともあり民主党の強い州である。しかし昨今の教育界での行き過ぎた性教育に不満を抱いた多くの民主党支持者が先の選挙では共和党のヤンキン知事を当選させた。そういう土地柄であるから、州議員候補の過去のセックスワーク経歴が問題視されるのは当然のことである。

しかしここで不可解なのはギブソン候補のこれに対する態度である。彼女のような左翼リベラルは常にセックスワークも仕事だと言って売春もポルノ業も立派な仕事だと主張している。だったら過去にポルノ女優だったことを何故恥じる必要があるのだ?過去にオンラインポルノに出演していたからなんだというのだ?「お金のために夫とオンラインでポルノ配信をしました。恥じていません」とはっきり言えばいいではないか?それをなぜ共和党の汚い手口だの性犯罪だのリベンジポルノだなどと言い訳するのだ?おかしいではないか。

結局なんだかんだきれいごとを言っても、左翼リベラルは自分らですら性産業が立派な仕事だなどとは思っていないのだ。職業に貴賤はないなどと言いながら本当はそんなことは信じていないのである。

だからリベラルな若者は活動家の口車に乗って馬鹿な行為をネットで晒したりしてはいけない。特に今の時代、一旦なにかをネットに上げたら永久に残ってしまう。若気の至りではすまなくなってしまうのだ。

左翼リベラルの偽善は何も今に始まったことではない。昔、イラク戦争の初期、アメリカ軍に従軍して戦地の情報を色々配信していた独立記者が居た。名前は覚えていないが彼は元海兵隊の軍人で、その時は民間人記者として現地に赴き色々と貴重な情報をブログで伝えていた。彼の仕事ぶりは認められ、保守派のCPACで演説をしたりもした。ところがある日、彼が若い頃ゲイポルノの男優だったことが暴露され大騒ぎになった。保守系ブロガーでしかも元軍人の彼がこともあろうにゲイポルノ男優だった、ほれみろ保守派なんて結局はこんなもんだ、と左翼たちは馬の首でもとったかのように大はしゃぎ。彼がその後どんなリポートをしようと、その都度左翼たちは元ゲイポルノ男優と言って蔑んだ。

当時ヤフーの掲示板に入り浸っていた私は彼の批判者に「君らは常にゲイを差別するなとか、性産業を蔑むなとか言っているくせに、一旦誰かがゲイポルノ男優だったと解ったら、それを理由に彼のリポートの信頼度を疑うのはおかしいのではないか?彼がゲイであることもポルノ男優だったことも、今の彼の仕事とは全く無関係だ。」

保守派の反応はというと、彼自身が自分の過去について、ポルノは心を腐らせると気づき改心して軍隊に志願したとはっきり認めたため非常に寛容だった。その後の彼のブログでも彼は保守化から遮断されるどころか、かえってどのように改心したのかという話をあちこちで演説するなど、右翼保守や宗教右翼と呼ばれる人たちから歓迎されたと書いていた。これが右翼と左翼の違いである。

ギブソン候補は自分の立場をはっきりさせるべきだ。過去の自分の行為は若気の至りであった後悔している、過去の過ちを生かして今後の教訓としたいとするのか、ポルノは立派な職業である、私は私と夫のしたことをひとつも悔いてはいない、私の過去を批判する人は性産業差別者だとするのか、どちらかに決めるべきだ。

それをせず、あたかも過去のプライベートな秘密が暴かれた被害者のようにふるまうのは一番卑怯なやり方である。


2 responses to セックスワークがワークなら何故恥じる?民主党議員候補のポルノ女優過去に対する不可解な態度

苺畑カカシ8 months ago

ちょっと前に昔のイギリスの舞台ミュージカルのオーディション番組に参加した人たちが、後にどのようなキャリアを持つことが出来たのか調べていたところ、上位四人の中に選ばれた男性が、数年後主役をやる寸前に恋人とポルノ動画をネットで配信していたことがばれて役を降ろされていたというのを知って驚いた。

彼がオーディションに出た時、彼はまだ17歳だったので、ポルノ動画を配信したのは多分その後のことだと思う。(未成年でポルノ配信は違法のはずだから)となると、彼はすでに舞台俳優としてのキャリアを築き始めていた時にそのような動画を撮ったということになる。若気の至りとはいえ、これは非常に愚かな行為だ。彼にはエージェントは居なかったのだろうか?

それにしてもイギリスの芸能界ほどWOKEな社会もないだろうに、結局はこういうことなのだ。セックスワークが仕事だなんて誰も信じていないのである。

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苺畑カカシ8 months ago

バージニア州の法律ではお金のために性行為をするのは売春とみなされるため、ギブソン候補の行為は売春法に触れる可能性があるんだそうだ。もしそうだったとしたら、彼女に民主党候補として立候補する資格があるのかどうか、その点は色々問題になるかもしれない。

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