アップデート:9月4日現在 本日ツイッターでイン・クィア・タイムスの共同編集者が日本のツイッターで起きた一連の騒動に気付いて、自分らの本にはペドフィリアに関する話はひとつもないと驚きの声明文を上げていた

賢花:翻訳した村上さつきさんは『インクィアタイム』を”私の本”だから責任を持ってぺドフィリア差別に反対すると主張していた。 でも、原作者のイン・イーシェンさんの表明はこの通り真逆なわけで、今回の件は翻訳者の発言権が及ぶ範囲を逸脱した結果の暴走だったということがわかりました

gesheI:今回のペドフィリア擁護/擁護反対の論争に際し、発端となったアンソロジーに関係なく議論が進行していること、またころから社、王谷氏、村上氏それぞれの文責の捉え方の脆弱さに違和感を感じていた旨をツイートしたところ、当該のアンソロジーのco-editor であるイン・イーシェンNg Yi-Sheng氏から応答がありました。

Ng Yi-Sheng: Thanks for bringing this to my attention. My god, what a clusterf*ck. I oppose pedophilia based on the inability of a child to consent & as co-editor of the book I can say we didn’t feature any stories that even mentioned the subject. (お知らせ頂きありがとうございます。なんて馬鹿げた事!私は子供が同意できないと言う立場からペドフィリアには反対です。また本著の共同編集者として言わせてもらいますが、この本にはそのようなことは一言も書かれていません。)

出版社に向けられた苦情投稿(本著とは何の関係もない、ただ紹介の帯を書いただけの人への個人攻撃)で始まったこの一連の出来事は先ず出版社の対抗が優柔不断だったことと、ただの翻訳者があたかも本著の意図を代表するかのようにペドフィリア擁護をして暴走したことが原因だった。しかし私が本著の編集者ならこれだけでは済ませないだろう。何故ならこのことで多くの人たちが原作のインクィアタイムはペドフィリア奨励の本だと勘違いしてしまった可能性があるからだ。編集者たちは断固出版社に抗議をし、自分らの本はペドフィリア奨励本ではないこと、自分らは断固ペドフィリアに反対であることを表明しなければならないだろう。

9月3日:前回のブログエントリーで(LGBTQ+のQ+に小児性愛は含まれるのか含まれないのか? – Scarecrow in the Strawberry Field (biglizards.net)王谷晶さんという作家がペドフィリアを巡ってツイッター上で話題になったという話をちょっとしたが、私の理解が完全に間違っていたことを今日になって知ったので訂正し王谷さんにも勝手な思い込みで失礼なことを書いてしまったことをお詫びしたい。(以後敬称は省く)

事の発端は王谷がイン・クィア・タイムという翻訳本の帯に彼女のメッセージを書いたことで、この本に王谷が関わったことに腹を立てた自称ペドフィリアの男が出版社に苦情の手紙を送ったことから始まる。

私が誤解していたのは、この翻訳本そのものがペドフィリアに関するもので王谷がそれを奨励するような推薦文を帯に書いたことで、読者からペドを奨励するなどけしからんとクレームがついたのだと思ったことだ。だが実は事実はその正反対で、王谷は常日頃からペドフィリアとクィアを同一視すべきではないという立場を取っていた。

「LGBTQのQにはペドフィリアが含まれる」というデマが知らないうちにかなり広まっているみたいで驚いた…… 私もロイターのファクトチェック張りますが日本語でいい記事ないのか

普通に考えたらそんなことあるわけなかんべよ、というとんでもない話でも、差別心や恐怖心を媒介にあっという間に結び付けられて特定の界隈では「事実」になってしまうのは本当に怖い。自分も気をつけたい。

特定の属性や相手を悪魔化して見ていると、どんなトンデモ話でも「あいつらならそれくらいやりかねない」と信じ込んでしまいがち。それはデマになり陰謀論になり社会を損壊する流れを作ってしまう。これは思想の左右やジェンダーそのほか関係なく起こると思うので、ほんと気をつけよ……。」

それで苦情を述べた側は彼女がペド差別をしているのに、クィアに関する本の推薦帯を書くなどけしからんとクレームを付けたのである。出版社の「ころから社」は王谷の帯を外す気はないと声明文を出したものの、ペドフィリアに関しては「ころからは、ペドフィリアを含むあらゆる内心の自由について、いかなる制限もなく保障されるべきだと考えております。」と書き、王谷のペド批判意見には同意しない旨をあきらかにした。そして同社は苦情を述べた坪井里緒という人物に文句があるなら直接ネットで王谷に言えと言ったようだ。

そして翻訳者の村上さつきという人が苦情投稿者ら数人と一緒になって王谷をツイッター上で差別者として批判し始めたのだ。ネット上でペドフィリア擁護者たちから激しく叩かれた王谷は「あらゆる差別に反対する」という立場からあっさり謝罪してしまう。(8月29日)強調はカカシ。

以前単行本「イン・クィア・タイム」の帯を聞こうしたころから社から以下のアナウンスが出ました。他の版元様から軽油で同様のご指摘をいただき、ペドフィリアとチャイルドマレスターを混同しペドフィリア差別を助長していると思われる事故の過去ツイートをいくつか削除いたしました。帯の取り扱いにつきましては各版元・書店さん等にご判断をお任せしたいと思います。私の方としましてはもちろん外していただいてかまいません。改めまして今後も全ての差別に反対していると言う自らの言葉に矛盾しないよう強く気を付けたいと思います。あらゆるセクシュアリティは他者の人権を侵害する行為以外の権利はすべて有しており、内診の自由は保障されるべきという考えです。(略)

自分の認識の間違い、勉強不足によりセクシュアリティの一つであるペドフィリアと現実に加害行為を行うチャイルドマレスターを混合させ、特定のセクシュアリティを犯罪・加害と結び付け周縁化するような発言をしたことを反省します。この二つは混同して語ってはいけないものです。

あらゆるセクシュアリティの差別と暴力に反対する者として、ペドフィリア差別にも反対します。(後略)

全く何とも情けない文章である。LGBTQ+活動家は男を女として女性空間に受け入れろというだけでなく、子供を虐待する性癖まで正当化しろというのか?そしてそれを批判したらキャンセルの危機にさらすのか?日本も欧米並みのひどさになってきたようだ。

しかしもう聡明なる読者諸氏はよくご存じのように、ネットのリンチモブに謝罪などしても意味はない。いやそれどころか謝罪をしたことで自分の弱さを暴露してしまった王谷はさらに容赦のない攻撃を受ける。

先に述べた村上さつきや坪井里緒やコバヤシアヤノなる輩が執拗に王谷を攻撃した。この頃から王谷は自分が小児虐待の被害者であることをツイッターで述べ自分の謝罪がサバイバーの人たちを傷つけることになってしまったとしたら申し訳ないとツイートしている。

何度か書いていますが、自分も幼児と言っていい時期に見知らぬ他人から性被害をうけています。そのうえで、その被害はペドフィリアと児童性虐待者を同一に観て排除しても、おそらく防げなかったと思います。その二つはイコールでなく、児童に性愛的に惹かれなくても、支配欲で暴力を振るう人はいるので。35年以上経っていても被害の記憶は苦しいです。(略)

すると、今度はそれを攻撃するツイートが付いた。

あなたがサバイバーに言及した語りは有害です。被害経験やトラウマはケアにあくせすできるようにすべきで、特定の属性の話にもちこむべきではありません。性暴力被害の問題をトランスの問題としてはいけないように。今やるべきことは差別反対とバッシングを諦めることです。ーじゅごん

ペドフィリアの性暴力の被害にあった女性に対してここまで言うとは本当にこいつらには魂がない。だいたいペドフィリアとチャイルドマレスター(児童性虐待者)は違うなどというのは詭弁だ。一歩進めば犯罪者なのに、何がセクシュアルマイノリティーだ!ただの変態ではないか!

王谷さんはなんとかこうした攻撃から身を守ろうと、「混乱していた」「少し時間をください」と一生懸命にツイートした。しかしそれが無駄なことはもう皆さまもご存じの通り。

王谷はこうしたバッシングに耐え切れず、自分は心を病んでしまったとその心の内をふせったーという媒体で語っている

結局彼女は「差別者だ」と叩かれたことで動揺し、あまり考えもなしに安易に謝ってしまったことを深く後悔しているようだ。それにペドフィリアを正当化する人たちから「謝れ」「訂正しろ!」「ペドは悪くないと認めろ」などと言われて過去のトラウマを思い出してしまったようだ。

私個人としては王谷の受けた仕打ちは酷いと思うし同情もする。しかし問題なのは彼女の「あらゆる差別に反対します」という矛盾に満ちた姿勢にある。トランスジェンダリズムを擁護し、女を自認する男たちを女として認めて女性空間に許容すれば、かならずやこういう変態が入ってくる。我々は最初からそう警告してきたではないか?王谷はそれを無視して八方美人でいようとした、性加害者と性被害者の人権を同時に守るなんて出来るはずがない。そんな不可能なことをやろうとするから、こういうことになってしまうのだ。

実は私はこのまとめをこちらのノートから参考にしているが、このノートにはもっとたくさんのペドフィリア擁護者の醜いツイッターが紹介されている。読むのもおぞましいのでこちらでは紹介しないが、本当にこいつらは悪である。ペドフィリアも幼児性虐待者も全く同じだ。混同もなにもない。ペドは単に幼児ポルノを見てるだけで実行に移さないなんてのは屁理屈だ。幼児ポルノにはモデルになって虐待された子供がいないとでもいうのか?モデルのいないイラスとやAIの絵だけを見てるとか誤魔化すのもいい加減にしろ。彼等がどんな幼児ポルノを見ているか、私は知っている。無論私は見たことはないが、映画のサウンドオブフリーダムの元となった男性がその写真やビデオについて細かく描写するのを聞いたことがある。此処では書かないが、犠牲者の居ない幼児ポルノなど存在しない。そしてそんな写真やビデオを持っている男たちは、かならず仲間同士で情報を交換して実行に移すのだ。(サウンドオブフリーダムでもそういう状況が描写されている)

王谷さんにはしばらくネットから離れて心の療養に励んでもらいたい。しかし気を取り直して帰ってくる時までに、自分のなかにある矛盾と向き合ってほしい。

性加害をする人間までLGBTQ+の性自認の中に含んでもいいのかどうか、いったいTQ+に含まれる人たちって誰なのか、あらゆる差別を許さないとはいったいどういう意味なのか、もう一度しっかり考えなおして欲しい。

追記:この一抹は私だけでなく色々なトランスジェンダリズムに批判的なジェンダークリティカルと呼ばれるツイッタラーさんたちの注目を浴びた。そして普段は多分王谷のように無思慮に「反差別者」を気取っている人々には批判的な人々も彼女に同情した。しかしそれ以上にペドフィリアを擁護する人々の悪質さに嫌気がさしたと見え、ペド擁護アカウントを次々にX(ツイッター)社に通報した。私は普段通報と言うのが好きではない。どんな意見でも他人の名誉を汚すようなことでない限り言論の自由は守られるべきだからである。しかしペド擁護の人たちの言い分は酷すぎる。読んでいて胸糞が悪くなる。

ところで王谷さんに同情の念を示したのはペドとクィアを同一視するなと主張している仲岡しゅん弁護士のようなLGBTQ+活動家ではない。彼等はペド差別反対などと言っているLGBTQ+当時者やそのアライ達を批判するのではなく、Q+にはペドが含まれると指摘している我々をデマを拡散している「ヘイター」だと言って責める。そんなことを言っている暇があるのなら、ペド擁護のLGBTQ+活動家達に「お前らのおかげで我々の評判が落ちるから黙れ」と一括するのが筋ではないのか?ツイッターで必死に「ペドはクィアに含まれるなどデマだ」と言い張る仲岡しゅん弁護士などが先頭に立ってペド擁護者たちを糾弾すべきではないのか?それをせずに我々をがデマを拡散しているだのヘイターだのと言ってみても、全く説得力がない。


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