数日前からイギリスのロイヤルアカデミーオブダンス(RAD)というバレエ学校に、33歳からバレエを始めたという身長190cm体重は裕に120キロはあると思われる熊のような大男が受け入れられたというツイートが上がって来て話題になっている。

当初元ツイの人が間違えて彼がロイヤルバレエアカデミーに入学したと書いてしまい、まさか、そんなと誰もが息をのんだのだが、コメント欄に、いやいや、これはバレエ団付属の学校ではなく、民間のバレエ教室のことだと訂正する人があり、なんだ単に素人がお稽古事でやっているだけなのかとホットしたのもつかの間、実はこの大男はその後あちこちのイベントに招かれてプロダンサーとして踊っているという話を聞いて全く呆れてしまった。

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Mr.ソフィア・レベッカ

男の名前はソフィア・レベッカ(明らかに本名ではない)。厳密にいうとレベッカ氏は2017年にRADの初中級試験(大人が受けられる最低のレベル)に合格したということらしい。このRADにおける検定試験の様子を、普通の女子とソフィアと並べたビデオを誰かがアップしてくれたのでご覧いただきたい。こちらがそのリンク。左側の子は明らかにダンサーの卵だが、右側の男はどうみても子供のお遊戯レベル。私は5歳児のバレエコンクールの動画をいくつか観たが、どの子もこの男よりずっと上手だった。この男の踊り(と言えるのかどうか)はまるで熊がドスドス歩き回っているようである。なんでこんなんで検定試験に受かってしまうのだ?

その後レベッカ氏はプロダンサーとしてアメリカでツアーまで行ったというからあきれてものがいえない。彼が自慢げに自分のユーチューブチャンネルで上げている何かの発表会で踊っている時の動画もみたが目も当てられない。引き立て役の女の子たちのほうが数十倍も上手なので彼の下手さが余計に目立つ。それでいて舞台に置かれた花束は女の子たちが拾い上げてこの熊に渡している。そして絶賛の声援を送る観客。多くのコメンターが彼はつま先で立ってもおらず(あの体重でそれをやったら足の指が折れるだろうという批判もある)これはバレエと言えるレベルではないと辛辣な批評。まあ、あたりまえだが。

いったいこれはどういう茶番だ?パロディーなのか?

これを観て読者諸氏も数週間前に行われたヨーロッパフィギアスケート選手権の開会式で、女装した中年のおっさんがよろよろとリンクを滑り、途中で転んで立ち上がれず、女の子のスケーターたちに助けられた動画を思い出されたのではないだろうか。その時の動画がこれ

そしてもうひとつ、ミスアメリカ主催の地方コンテストでこの19歳男子が優勝したのも記憶に新しい。

これらの話で共通しているのは、彼等に課せられた基準は一般の競技者に課せられた基準よりも遥かに低く、もしも彼等が普通の女性であったなら、このようなレベルでは各競技で最初から相手にもされず門前払いを食ったのは間違いがないという事実である。

普通なら非常に厳しい訓練を受け、厳選された人のみがトップに行ける競技でも、心が女だと言い張れば熊のように醜い男がバレリーナになれるというのはどういうことなのだ?

ミスコンの肥満男やスケートおっさんを観た時も、そして今回の熊ダンサーの時も思ったのだが、女装男子にはそれなりに特別の場がある。トランスジェンダーだけの美人コンテストもあるし、女装男子のフィギアスケートもプロバレエ団も存在する。自認女子がこうした競技に参加したいのなら、そういうところで実力を発揮したらいいはずだ。それなのに、なぜこの醜い男たちはわざわざ女子枠に割り込んで調和を乱すのだ?

と書いていて、自分で自分の質問に答えてしまった。

これらの男性は普通に男子競技に参加するだけの実力を持ち合わせていない。だから生得的男子だけのトランスジェンダー専門の競技でも到底レベルが及ばない。そういう奴らがわざわざ女子枠に入り込むのは、まさにそれ、女性空間の調和を乱すこと、女性を冒涜することが目的だからである。

女性達を冒涜するためには、女装男達の実力は酷ければ酷いほど良い。醜ければ醜いほど良いのだ。そしてこの醜く無能な男たちを、「美しい!勇敢だ!胸を打たれる!」と言って誰もに称賛を強制することにこそ意義があるのだ。人々に明らかな虚偽を真実と認めさせることこそが独裁者の真の目的だ。なぜならそれは市民の完全服従を意味するからである。これは女性達だけへの冒涜ではない。真実への冒涜だ。

悪なのだ。

それにしても、周りからちやほやされて、何の才能もないのに自分は才能があると思い込んでる男たちも、考えてみれば惨めである。彼等の妄想を周りが持ち上げて影で彼等を物笑いの種にするのは残酷な行為だ。

私は最初にレベッカ氏を熊に例えたがそれには意味がある。

我々が動物の曲芸をみて面白いと思うのは、動物はしょせん人間並みの芸などできないという前提があるからで、動物が何か演技をして称賛するのは、動物にしては良く出来たと言って喜んでいるに過ぎない。熊がフリフリを着て二の足で立ち上がって一回転すれば、人々は「お上手、お上手」と手を叩くだろう。

あの舞台を観てレベッカ氏に拍手を送っている観客のように。


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