アリゾナ州代表元下院議員で自分も銃犯罪の被害体験を持つガブリエル・ギフォード女史が、女性を家庭内暴力から守るという大儀名文を抱えてワシントDCを訪れ、連邦政府上院議員たちと会見を行なっている。女史が提案している法律は、家庭内暴力を行なった過去のある人間(主に男性)の銃所持を禁じるというもの。「女性の命がかかっているのです!」と熱く語るギフォード女史だが、家庭内暴力にしろなんにしろ傷害罪で有罪になった犯罪者はすでに銃を持つ権利が剥奪されているし、リストレーニングオーダーといって家庭内暴力やストーキングなどによって、特定の人物から指定距離以上近づいてはいけないという命令を受けている人間の銃所持は禁じられている。
ではいったギフォードはこれ以上何をしようというのか?
どうやらギフォードはDVの加害者として有罪になった人間だけでなく、DVの加害者と被害者から訴えられただけで、被害者がリストレーニングオーダーの要請をしただけの人間からも銃所持権利を剥奪しようとしているようだ。
これにはいくつか問題点があると ブライアン・アンダーソンがコラムで指摘している。

  1. この法律のもとでは、裁判で有罪になっていない人から憲法補正案第二条が保証する権利を奪うことになる。」 つまり配偶者や恋人に恨みを持つ人間が相手から暴力を奮われたというだけで、それが嘘か本当かも分からないまま相手は銃所持権利を失うということだ。
  2. 「警察が銃砲を没収した場合、個人の無罪が判明してもなかなか銃砲を返してもらえない。」アンダーソンによると、無罪だと分かって警察署にいけば、はいそうですか、といって返してもらえるわけではなく、何ヶ月もかかる面倒くさい多々の手続きを踏み、しかも高額な手数料を払わなければ返してもらえないのが普通だという。
  3. 「警察が銃砲を没収するとき、警察は銃砲の保管を無造作に行なうため、銃などが破損する場合が多い。」警察は没収した銃の取り扱いなど丁寧にするわけではないので、戻ってきた銃がもとの価値よりずっと落ちていることは普通。また、銃と一緒にアクセサリーや銃弾やマガジンなどを没収してもそれらは返してくれないことがほとんどなのだという。高価な銃が破損され、アクセサリーや銃弾を返してもらえない被害者は金銭的に大損害を蒙るのである。

なぜかギフォード女史が組織した団体のウェッブサイトからは提案された法律の文章そのものがみつからない。だが、彼女のウェッブサイトでは今回のことをこのように語る。

合衆国における大半の乱射事件は家庭内暴力が関わっている。合衆国の女性はDVやストーカーによる銃攻撃の標的となる危険性が増えている。女性は男性にくらべ3.5倍の割りでパートナーに殺される確立が高い。家庭内暴力の過去のある家庭に銃があった場合女性が殺される率は銃のない家庭にくらべ20倍も増える。そして他の豊かな国と比べたばあい、合衆国の女性が銃によって殺される率は11倍も高い。

だいたいからして私はこの統計値は頭から信用できない。いったいどういう犯罪調査から出てきたのものなのか、詳細に渡って説明し、それが信用できる調査でない限り、ギフォードによる口からでまかせだと考えて間違いなし。リベラルは調査結果の捏造するなんざ朝飯前だからね。
しかしだ、ここで焦点をあてるべきなのは彼女のいう「家庭」という言葉使い。なぜ家庭内暴力の過去のある個人といわずに家庭というのか。何故「家庭内暴力の過去のある個人が銃を持っていた場合、そのパートナーが銃によって殺される率はそうでない場合の20倍にのぼる。」とか言わないのだ?
もしも彼女の言うとおり、家庭に銃があった場合、それが誰の銃であろうとも、女性が殺される率が高まるというのが本当だとしたら、個人からでなく家庭から銃を取り上げるべきだという理屈になる。いくら個人から銃を取り上げても、個人が手の届くところに銃があったのでは何にもならないではないか、という理屈に行く付くはずだ。
そうだとすれば、DVの被害にあっている女性も加害者の住む家庭の一人である以上、銃所持の権利を失うことになり、自己防衛用の銃を購入できないことになる。これがどう女性を守ることになるのだ?
ギフォードのウェッブサイトには法案自体の文章が掲載されていないので、実際にこのような項目が含まれるとは言いきれないが、理屈から言ってこうなることは想像に難くない。
ところでこの法案にはもうひとつ大きな問題点がある。それは家庭内暴力の加害者とされて銃所持の権限を失った個人が、現在所持している銃はどうなるのかということだ。
これは最近話題になっているバーモント州の例を見てみると分かりやすい。
バーモント州ではthe Vermont Network Against Domestic & Sexual Violence(バーモントネットワーク対家庭内及び性的暴力)という団体が、同州において最近家庭内暴力で銃殺人の犠牲者の数が急激に増えており、DVの加害者の家から銃砲を没収するべしという厳しい銃規制法が必要だとしてH.735という法案が州上院で通った。
バーモントネットワークは2013年の州調査書、バーモント家庭内暴力志望者数リポートのなかで、56%のバーモント家庭内暴力関係の殺人は銃砲によるもの、とあるのをもちだし、この法律は必要だとしている。だが、バーモント州はアメリカでも犯罪が極端にすくない州で、2012年に同州で起きた家庭内暴力の件数はたったの4件で、そのうちの1件が銃砲によるものだった。どうも厳しい法律を通さなければならないほど同州のDVは深刻な状態にあるようには思えない。
この記事に出てくる地元のこの道30年という警察官も、自分の知る限りDVで銃が使われた例を一度も見たことがないと語っている。
また、Gun Owners of Vermont (バーモント銃所持者の会)のエド・カットラー会長は、「過去19年の間に起きたDV関係の殺人事件はたったの16件で、犠牲者の割合は男女五分五分です」と語っている。19年でたったの16件?シカゴで一日に起きる殺人事件の数にも及ばない。そんな州で何をそう急いで銃規制法など通す必要があるのだ?
それはともかく、個人が法律によって銃所持権利を剥奪されても、その個人が現在所有している銃砲を当局に差し出さなければならないという法律は存在しない。個人がどのように所持している銃砲を処分するかは個人の自由なのである。つまり、州にしろ連邦にしろ政府が個人の所有物を勝手に没収する権限はないのだ。これがまかり通るのであれば、銃コレクターの何百万ドル相当のコレクションを目当てに、州がコレクターに対するDVの罪をでっちあげた上で逮捕し、その際高価なにコレクションを横取りすることも可能となる。
H.735なる法案はバーモント州の憲法に違反するものだ、というのがカットラー氏らの主張である。にもかかわらず、同州ではこの法案はすでに法律であるかのように扱われ、これを理由に銃砲を没収されているケースがすでに出てきているという。
ギフォードの提案する法律がバーモント州の法案と同じ内容かどうかは分からないが、同じようなものだと考えていいだろう。
間違ってはならない。この法案は女性を守るなどということは単なる口実で、善良な市民から銃を奪い取ろうという汚い手口に他ならない。リベラルは常に善良な市民の武装解除を狙っている。やつらが「誰々を守るため、、」と言い出したら、その目的はその正反対だと考えるべきだ。
奴らの目的は市民から自由を奪うことにある。だから武装した市民は邪魔なのである。そのことを肝に銘じて忘れてはならない!


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