数週間前から、メキシコのドラッグカーテル(麻薬暴力団)にアメリカから武器蜜輸出がされているという噂は聞いていた。こんな行為は誰がやっても違法なはずだが、なんとメキシコに銃砲を密輸出をしていたのはアメリカ政府そのものだったということが、ミッシェル・モルキンら保守派ジャーナリスト達の取材ではっきりしてきた。これまでの調査で暴力団に渡った銃によって少なくとも一人のアメリカ人国境警備員が射殺されており、移民局税関特別隊員の死との関連もあるとされている。
銃砲密輸作戦はブッシュ前大統領時代の2005年から、ATF(the Bureau of Alcohol, Tobacco, Firearms and Explosives、アルコール・タバコ・銃砲及び爆破物を取り締まる局)によってメキシコの麻薬暴力団との銃砲密輸を取り締まる目的で、おとり作戦として始められた。ところが、何故かそれがいつの間にかATF局が私腹を肥やすための本当の武器輸出へと変わってしまったのである。
2008年になると、銃砲密輸の支部はメキシコ国内の9つの米領事館にまで広がっていた。ATF局は、ラテン系有権者に迎合する共和党政治家らがごり押ししたメリダ法案という法律を通じて200万ドルという大金を儲けていた。アメリカ司法局はこのATF銃砲密輸作戦は見直す必要があると警告したにも関わらず、企画はどんどん拡大され、数十人だった従業員がなんと2009年には200人にまでふくれあがっていた。オバマ政権になってからは、 ATFは銃砲密輸作戦の予算をさらに$二千百九十万ドルに増額し、オバマ政権の経済活性予算の約半分があてがわれた。そしてオバマ政権はさらに、2011年度の銃砲密輸作戦予算に一千二百万ドルを要求した。
おとりに使われるはずの銃砲が危険な暴力団の手に渡ってしまっているという、内部告発や他の省からの警告にも関わらず、ATF銃砲密輸作戦はどんどんとその権限や活動範囲を拡大していった。CBSニュースは先月、銃砲所持権活動家のデイビッド・コドレア(David Codrea)やwww.cleanupatf.orgの記事を元にし、ATFが調達した何千という銃砲がメキシコ暴力団の手に渡ってしまったらしいと報道した。
去年の12月、アメリカの国境警備隊員ブライアン・テリーがメキシコ暴力団員に射殺された事件で、その時暴力団員によって使われたのがアメリカからメキシコにわたった銃の一丁だったことが解っている。
少なくとも6人の元ATF役員が、局がいかにしてオバマがしょっちゅう悪者扱いしている民間の銃砲取り扱い店の反対を押し切って武器を調達し、メキシコ暴力団に売りつけたか証言している。
内部告発をした密告者の一人は、CBSのインタビューで”Operation Fast and Furious”(迅速かつ猛烈作戦)と呼ばれた作戦では50カリバーを含む2500丁の銃砲がメキシコ暴力団の手に渡されたと証言している。これらの銃のなかには移民税関局特別職員ジェイミー・ザパタ隊員が射殺された時の銃が含まれている可能性が強いという。
共和党のチャールス・グラスリー上院議員とダレル・イサ下院議員はオバマ政権に対して、誰が何時この不祥事について知っていたのか明白にするよう圧力をかけている。無論オバマ王は一切の事情について関知していなかったと断言している。
オバマ王はスペイン語テレビの番組において次のように語った。

深刻な不祥事が生じた事態があったかもしれません。もしそうであるならば、我々は事実を追求し責任を取らせます。

ミッシェル・モルキンは、新ブラックパンサーや労働組合員の暴力的選挙妨害など、左翼リベラルの数々の犯罪を見て見ぬ振りしている司法局のエリック・ホールダー長官を任命するような男の口から何を約束されても何も期待できないと語っている。


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