チェニュジアのジャスミン革命がきっかけとなって、エジプトでは30年来の独裁者、ムバラク大統領が失脚。エジプトの隣国のヨルダンも騒がしいし、リビアでもカダフィー政権は内部からの寝返りなどを受け、大統領官邸が放火されるなどして失脚寸前の状態にある。また、イランでも学生らを中心にデモ行進が繰り広げられ、革命の火は中国へも飛び火しつつあるらしい。アラブ諸国の独裁政権が軟弱化しつつあるのは、ムバラク大統領の例をみてもよくわかる。いっちゃなんだが、アラブ諸国は血の気の多い人間が多い割にはそれほど度胸はないし非情でもない。もっと感情的な種族だと私は思う。だから革命は可能なのだと。
ところで、今回の一連の中東紛争はネットで情報が一遍に広がったことから、俗に「フェイスブック革命」「ツイッター革命」などと言われている。下記小林啓倫さんがシロクマ日報紹介している記事から。

現実はこうだ。Twitterは情報配信ネットワークであり、電話やメール、テキストメッセージなどと大差はない。しかしリアルタイムに無数の人々に情報が届けられるという点は別だ。チュニジア人ブロガーが投稿したメッセージは、何千回とリツイートされ、地球の反対側まで一瞬のうちに到達する。これは非常に強力な力となり得るだろう。なぜならば、ニュースが速く伝えられるようになればなるほど「勢い」が感じられるようになり、マーケティング系の人々が好きな言い回しで言えば、革命が「あっという間に広がる」ようになるからだ。Tufekci(Zeynep Tufekci、メリーランド大学の社会学者)は、Twitterは「検閲されにくい、新たな公共(的)空間をつくり出すことで、混乱に先立ってコミュニティをより強固なものにすることができる」とツイートしている。

この間中国では、「ジャスミン革命」関連の言葉をグーグルなどから検索不能にしたという話を読んだが、中国政府はすでにネットでの情報交換による革命拡大にかなり警戒していることが解る。
昔から情報を統括するものが権力を握るというが、ネット時代の今日、独裁者が情報を独占するということは先ず不可能。反政府のブログを閉鎖したり、検索エンジンにフィルターをかけたりしても、ネットは世界的に広がっているから拠点を他国に移してしまえば、完全なる言論弾圧は不可能だ。
今後ソーシャルネットワーキングが中東並びに東洋の紛争にどのような影響を及ぼすのか、非情に興味ぶかいところである。


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