人気アニメ、アバター・ザ・ラストエアベンダーの実写版がネットフリックスで公開されることになり、その予告編が公開された。

白状すると、私はこのアニメの存在を今の今まで知らなかったので、これらのキャラクターを演じる俳優たちが原作のイメージに合っているかどうかは知らない。下記はアニメの方の予告編。

これは日本のアニメではないが、明らかに日本アニメの影響を受けたアニメシリーズである。登場人物のほとんどが東洋人。それで実写版に起用された俳優たちもほとんどが東洋人だ。にもかかわらず、実写版の俳優たちが十分に色が黒くないとして批判をしているアホどもが居るらしい。

こちらがその記事。‘Avatar: The Last Airbender’ Netflix trailer sparks debate over representation: ‘Why is it so hard to cast dark-skinned characters?’ (yahoo.com)。見出しを訳すと「なんで肌の色が暗いキャラクターの配役はそんなに難しいのか?」と言った意味になる。

このアニメは2005年から2008年にかけてニコロディアンという子供向けのテレビ局で放映されかなりの人気を集めたらしい。このシリーズは、4つの元素を操ることができるアバターと呼ばれる若いヒーローとその仲間たちが、火の国の乗っ取りを阻止するために世界を旅する旅に焦点を当てている。今回一部の煩いファンの間で取沙汰されているのは水族のソカ(Sokka)とカタラ(Katara)という兄弟の役。彼等の種族はアラスカエスキモーのイヌイット(inuit)族がモデルとなっているという話だ。この兄弟を演じるイアン・オウスリー(Ian Ousley)もKiawentiio Tarbellもアメリカ先住民の血を引いているが、特にオウスリーの肌の色が白すぎるとして一部ファンからクレームがついている。

オウスリーが実際にイヌイット族出身ではないとしても、イヌイット族の中にも色の白い人も黒い人もいるわけで、アニメで描かれている肌の色より多少白い人が演じたからといってなんだと言うのだ?アニメのキャラと実際の人間とでは全く同じに出来ないのは当たり前で、イメージさえ合っていれば肌の色などどうでもいいではないか?

だいたい多様性を口にする人ほどこの肌の色は一方通行である。私は前々からこのダブルスタンダードが気に入らない。例えば白人でそばかす赤毛のリトルマーメイドを黒人女優が演じたり、色白であることが特徴の白雪姫を肌の浅黒いラテン系女優が演じるのはいいのに、有色人種の役をちょっとでも元のキャラより色が白い俳優が演じると、たとえキャラクターと同じ人種でもホワイトウォッシュだと言い張る偽善。

ハリウッドの言う多様性とは黒人のことであって、他の人種は完全にステレオタイプに凝り固まっている。特に東洋人の場合はそうである。ハリウッドには東洋人はこうあるべきというイメージがあり、例え東洋人でもそのイメージに合わない人は採用してもらえないなんてことは日常茶飯事である。以前にハリウッドで俳優をしている日本人俳優が言っていたのだが、彼は長身で髪の毛が栗色の巻き毛で目鼻立ちもはっきりしていていい男である。しかし彼は日本人役に応募してもハリウッドがイメージする日本人に合わなといって断られたことが何度もあるという話をしていた。

つまりハリウッドは東洋人にも色々な人がいるという多様性を全く認めていないのだ。

以前にも日本のアニメで色の黒いキャラクターの声を黒人にやらせるべきだと大騒ぎした人たちが居た。しかし登場人物は全員日本人であり、その役もたんに色黒だというだけで黒人だったわけでじゃない。だがこの日本のアニメやゲームで多少でも色の黒いキャラクターが出てくると、かならず黒人だと言い張るアメリカ人が出て来る。いくら移民が増えたとはいえ、日本にそんなにたくさん普通に黒人が居るわけないだろ。だが、彼等はそういう現実は全く無視する。

さて、以前にワンピースの実写版が好評だったことでもあり、今回のアバターもかなり期待されているようだ。くだらないクレーマー達など無視して良い作品であることを祈る。


Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *