私は一週間ちょっと前に眼瞼下垂矯正手術を受けた。この話はを特にするつもりはなかったのだが、今日ひょんなことから眼瞼下垂の手術を数年前に受けて失敗しあまりにひどい後遺症に悩んみ苦しんだ末、自殺したMさんという女性の10代のお嬢さんが、Mさんのアカウントでお母さまの死について語っておられるのを読んで非常に心が痛んだ。自分もこの手術を受けたばかりだったので、何か他人事とは思えず、亡くなったお母さまの過去ログを少し読んでみたのだが、かなりお悩みだったようだ。御冥福をお祈りしたい。

さて、私の手術の話を簡単にすると、3か月くらい前に私の右目から涙が止まらなくなったのがきっかけだ。実は数年前に左目が同じ問題を起こした。原因は涙腺が詰まって鼻へ涙が流れなくなり、外へ溢れるようになったのだ。これは特に珍しいことではなく、涙腺を開く手術をすれば数週間で治る。左目の時は原因が解らなかったので大分ひどくなるまで放置してしまったのだが、右目の時はすぐに察知して専門医に行き即手術となった。しかしその時に専門医から眼瞼下垂が酷いから、これを治す手術が必要だと言われた。簡単な手術で眼科医で局部麻酔だけで出来ると言われたので、12月のはじめに手術を受けたのだ。

医者の言う通り措置そのものは15分くらいで終わった。瞼をちょこちょこっと縫っただけで雑巾の運針より簡単だった。ただその後の腫れはひどく最初の2~3日は薄目しか開けられず、しかも目を開けると目がしょぼしょぼして痛いのでPCの画面も観ることができなかった。それでブログエントリーもXもお休みし、もっぱらオーディオブックを聴いて過ごした。

もう一週間が経ったので腫れはほとんどなくなったが、まだ瞼は紫と黒に染まっており、何かどぎつい化粧をしているように見える。このままどんどん腫れは退くと言う話だ。数年ぶりにちゃんと目が開く状態に戻るのだったらいいのだが。

Mさんの過去ログを読んでみると、彼女が受けた手術は私と同じ手術ではなく、瞼を一部切り取って目を大きく見せる美容整形だったようである。最初の医師が皮膚を取り過ぎたせいで、彼女は瞼を完全に閉じることができなくなり、あちこち痛みを感じ視力にも影響が及んだという。修正のため何度か手術を受けたがその度にさらにおかしくなってしまい、どんどん落ち込んだようである。お嬢さんから言わせると見た目は本人がきにするほどひどい状態ではなかったという。だが本人には欠点ばかりが気になったようだ。確かに手術の失敗はあったのだろう。目の痛みもあったのだろう。だが、もっと深刻な持病を持っている人でも頑張って生きているし、Mさんに必要だったのは医療手当以上に精神の治療だったように思う。

これについてXでどなたかが自分は美人の妹と常に比べられて嫌な思いをしたと書いていた。それで危険な美容整形に走るひとはルッキズム(容姿差別)の犠牲者なのではないかというのである。確かに美を追求するあまり危険な整形をする人はいるだろう。だが、それはルッキズムのせいなのだろうか?

じつは私は子供の頃から自分の風貌に悩んだことがない。それは私はもともと美人だからというわけでは全くない。我が母は若い頃から高級化粧品のセールスをしていた。母はもともとおしゃれで化粧がうまかったのでこの仕事は彼女にとって最適だった。で、母は毎朝念入りにお化粧をするのだが(88歳の今でもやってる)朝起きた時の顔と化粧後の顔の違いに驚異的なものがある。それで私は幼いころから、顔なんて化粧をすればどうにでもなると思っていたのだ。

母のようなおしゃれ女性の娘なので妹も私も容姿に拘るかと思いきや全くそうではない。私はオフィス勤めなので一応化粧をしたりスーツを着たりして出勤していたが、出張先では現場で作業着を着てゴーグルをつけての仕事なので化粧などしてられなかった。妹も長年スーパーのパートをしているが、まるで化粧っけなどない。服も機能的なものばかりでおよそおしゃれなんてものではない。

はっきり言ってルッキズムなんてものが自分に圧力をかけるかどうかは、自分がそれをどのくらい気にしているかで決まると思う。自分がブスだと思いそれを非常に気にしている場合は、周りからブスだと言われたら傷つくかもしれない。だが自分の容姿に無頓着な人はブスだと言われたからといってさほど気にならない。自分にとって大切な人から綺麗だと言われればそれでいいのだ。他人からどう思われようと別にどうでもいい。

私は美容整形が悪いとは全然思っていない。もし危険性の低い手術で自分が気になる点を治せるのならそれでいいと思う。だが整形はあくまでも整形なので、必ずしも自分が思っていたような結果が得られるとは限らない。それでもいいのなら踏み切ればいいと思う。容姿で他人を差別するような人に自分を傷つけさせてはいけない。相手にそんな力を与えないためには、そんなことに気を取られなければいいのである。


2 responses to 眼瞼下垂矯正手術とルッキズム

苺畑カカシ4 months ago

手術してから28日が経って、目の腫れも収まり青と黒と紫のあざもだんだん消えつつあるけど、はっきり言って、そんなに目がぱっちりした気がしないのよね。それでチェックアップで目医者さんに行った時に手術前の写真を見せてもらったら、本当に瞼が垂れていて目をあけても瞳が見えない状態だった。

で、今はと言うと、確かに目を開けた状態だと瞳は全部みえる。全然整形した目には見えないけど、ごく普通の目だ。ただ二重がかなりくっきりしてるかなという低度。

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苺畑カカシ4 months ago

手術して一か月がたったので、術後初めてコンタクトレンズを入れてみた。いままで強度近視用の眼鏡でよくみえなかったんだけど、実際コンタクトにして自分の顔が良く見えるようになったら、やっぱり目がそれまでよりずっとぱっちりしている。元々二重瞼だったけど眼瞼下垂のおかげででその面影がない状態がだいぶ長く続いていたから、あらためて自分の瞳と二重が見えるようになってうれしい。

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