イギリスで超長寿番組人気シリーズのドクターWHOが今年60周年を迎える。ウィキの説明は下記の通り。

ドクター・フー』(Doctor Who)は、1963年からイギリスBBCで放映されている世界最長のSFテレビドラマシリーズである。1989年に一度終了したあと、1996年に単発の特別版を経て、2005年に新シリーズがスタートし、現在も放送されている。日本でも吹き替えで観ることが出来る。

イギリスでは古いシリーズが何度も再放送されていたので、イギリスで育った人ならドクターWHOを知らない人はいない。だから1989年に終了した時はファンは非常に失望したものである。

私がドクターWHOのファンになったのは2005年から再スタートを切った新シリーズからである。9代目から12代目までは面白かったのでずっと観ていたが、13代目の初の女性ドクターの代になってから様子が変わった。12代目の終わりの頃から多少ポリコレな雰囲気はあったが、13代目で初の女性ドクターになってからは、あまりにも話の筋がポリコレになりすぎて、2シーズンまでは真面目に観たが3シーズン目からはもう観るのを辞めてしまった。そう思ったのは私だけではなかったらしく、新シリーズでは最低の視聴率となり主演のジョディ・ウィティカ―が嫌になって辞めてしまったくらいだ。

どんどん減っていく視聴率をなんとか取り戻そうと、BBCは今回60周年記念の特別番組で新シリーズでは一番人気のあったデイビッド・テナントを14代目として再起用した。私の一番好きなドクターもデイビッド・テナントなので、この特別番組は楽しみにしていた。

と、こ、ろ、が、

蓋を開けてみると、その内容があまりにもポリコレすぎて観てられないというのがファン達の感想。なにしろドクターが主役なはずなのに脇に自認女子の男性(いわゆるトランスジェンダー)がメインキャラとして登場。ことあるごとにドクターWHOが時代遅れだのシスジェンダー男だのと言ってこき下ろされる。ドクターがエイリアンの代名詞が彼だと決めつけたと言ってトランスキャラが筋に関係のないところでドクターを咎めるなど話に集中できないと、とあるファンは言っていた。ドクターWHOには過去にもLGBのキャラクターは何人か登場した。私の好きなジョン・バローマン演じるキャプテンジャックは女性も男性も好きな両性愛者だった。しかし彼等は自分らの性嗜好を視聴者に押し付けなかった。彼等の魅力は同性愛者や両性愛者であることではなく、それぞれキャラクターの個性にあった。ところが今回のローズはトランスジェンダーであることが前面に押し出され、ことあるごとに他人に説教するという、トランスジェンダーだという以外に何の個性もないキャラクター。

Mandatory Credit: Photo by Huw John/REX (646481aj).. David Tennant as Dr Who.. 'Dr Who' TV Programme Filming, Cardiff, Wales, Britain - 21 Feb 2007.. ..
デイビッド・テナント

これだけでも観る気がなくなっていたのに、第二話が公開されるとともに、批判はもっとひどくなった。それというのも何と14代目ドクターWHOはゲイだとカムアウトしたというのだ!

ちょっと待ってほしい。これまで男性が演じたドクターWHOは断じて同性愛者ではなかった。テナントの10代目キャラクターはコンパニオンのローズとは恋仲になったし、11代目のマット・スミスの時代にはリバー・ソングという妻まで居たのだ。しかも男女誰でもすぐに魅了してしまうキャプテン・ジャックですらもドクターを誘惑することができないほどドクターWHOは男性に興味がなかった。初の女性キャラになった時ですら、彼女の性嗜好は女性だったくらいだ。姿形が変わっても同一人物であるはずのドクターの性嗜好が、特別番組で突然男に向けられるなど考えられない。もういい加減にしてほしい。

ドクターWHOが始まったのは60年も前のことだから、新しい世代のファンは新しいドクターを求めているというのならそれはそれでいい。でもだったら何故15年以上も前のキャラクターを蘇らせ、同じ俳優を起用したりするのだ?明らかに制作者たちは人気低迷のシリーズを救うためには過去で一番人気のあったデイビッド・テナントの助けが必要だと思ったからではないのか? それなのにせっかく甦らえたキャラクターをことあるごとに蔑ろにし、時代遅れだの、女性差別をしてるだのと責め立て、挙句の果てに同性愛者にしてしまというのはどういうことなんだ?これでは過去最大人気のキャラクターをわざわざ破壊するために蘇らせたとしか思えない。

このドクターWHO及びデイビッド・テナントのファンをバカにした内容に多くのファン達は激怒している。テナントが復活した特別番組であるにも関わらず、テナントのドクターとしては至上最低の視聴率だったそうだ。ネットの反響を観る限り、もう自分にとってドクターWHOは終わった、新シリーズになって新しいドクターが現れても観る気はないと言ってる人が大勢いる。

私も、もうドクターWHOは諦めた。私にとってドクターはピーター・カポリの12代目までだ。その後はもうどうでもいい。大好きなデイビッド・テナントが出演しているから特別番組は観るつもりだったが、もういい。観たところで失望し激怒するだけだろうから。

ところで今後BBCはディズニーと組んで、ドクターWHOをディズニープラスのストリームで観ることが出来るようになった。最近ディズニーが手掛けるものはことごとく失敗しているが、今回も例外ではなかったようだ。


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