数日前デイリー・ワイヤー制作のキャンディス・オーウェンのブラック・ライブス・マターの実情を暴いたドキュメンタリーThe Greatest Lie Ever Sold | The Daily Wireを観た。これはDWのメンバーでないと観られないので、その内容について少しお話したい。英語に自信があって興味のあるかたは是非DWにお金をはらって観ていただきたい。

ブラック・ライブスマターは2013年、トレボーン・マーティンという黒人青年がジョージ・ズィマーマンというラテン系の男性に射殺された事件がきっかけでパトリース・カラーズをリーダーとする三人の女性によって創設された。その後2020年くらいまでは、割合細々とした活動を続けていたが、2020年、ジョージ・フロイドがで警察官に取り押さえられた際に息を引き取ったことがきっかけとなり、BLMは全国的な巨大な組織へと膨らんだ。

彼らは一介の人々からだけでなく、企業や芸能人から巨額の寄付金を集めた。BLMの納税書によれば、BLMは2020年7月から2021年6月まで8千万ドルの寄付金を集めたという。この映画の前半はジョージ・フロイドと、彼を殺したとして有罪になったデレック・ショービンの人物像を追う。そしてBLM運動によって多大なる被害を受けた被害者のインタビューが続く。

ジョージ・フロイドが逮捕時薬漬けだったことは誰もが知っている。私は裁判を少し見たが、フロイドの死因は警官が背中に乗ったことで起きた窒息死ではなく、フェンタノルを含む大量の麻薬による中毒死であったことが裁判中に明らかにされた。にもかかわらず、メディアがフロイドを殉教者として称え、ショービンを人種差別者の悪魔であるかのように扱かった。裁判を観ていてショービンは明らかに無罪であるが、もし彼が無罪となったら、もうすでに20億の被害を出している人種暴動が、さらにひどいことになるのではないかと誰もが心配した。その恐怖が陪審たちの心にあったことは間違いない。

予測通りショービンは有罪となり21年の禁固刑が言い渡された。なんとも理不尽な話である。

さて。BLMは今回の暴動でどのような役割を担ったのだろうか。

最初の暴動が起きたミネアポリスのテレビ局でニュースキャスターを務めていたリズ・コリンさんは、地方局で人気のスターだった。ところが彼女がミネアポリス警察の警察官と結婚していることが暴露され、彼女も夫のボブもそして7歳の子どもまでもがBLM暴徒たちの攻撃と対象となった。

暴徒たちはリズとボブの紙人形を作り、それを掲げて二人の自宅前に集まり、人形を叩いて歓喜の声をあげた。そしてなんとその嫌がらせを率先したのが地元市会議員に立候補していた男だった。

リズがそれをニュースでリポートすると、地方の記者たちがBLMに味方し、彼女の辞任を要求した。身の危険を感じたリズはテレビ局を辞任した。BLMはリズのキャリアを破壊することに成功したのだ。

2020年の夏、BLM暴動は20億ドルのダメージを地方ビジネスに与えた。その一人がロサンゼルスに数件の店舗を持つフレーザー・ロスさん。KITSONというチェーン店の経営者。BLMの略奪により40万ドルの被害を受けた。ところが、クリスティー・ティーガンという3千万人のフォロワーのいる黒人芸能人が、逮捕された暴徒の保釈金を払うために20万ドルを寄付するとツイッターで発表。そして次の日にはもう20万ドル足すとツイートした。

腹が立ったロスは自分のインスタグラムに破損した店の写真をアップして「ありがとうクリスティー」というメッセージをつけた。するとクリスティーはロスに同情するどころか、「あんたの店になんか、もう10年も誰も言ってない」とツイート。キーガンの友人の白人芸能人ジェン・アトキンスは店に自分の製品があったことを揶揄して「シャンプーで床を拭いたら?」と悪態をついた。

そこへデイナ・オマーリというブロガーが首をつっこみ、ロスの別のもっと大きい店舗に関する情報を流し、ロスが黒人であるクリスティーに無神経なことを言ったことを謝罪しろとDMでせまった。後にロスはオマーリと電話で話をしたが、その内容は、クリスティーに謝ってBLMの募金サイトであるアクトブルーに一万どる振り込め、さもないとロスの本店を略奪するように暴徒をけしかけるという恐喝だった。ロスは謝罪こそしなかったが1万ドルをアクトブルーに寄付せざる負えなかった。

シリコンバレーでCEOをしていた男性は、周りの企業が宗教的にBLMを信仰していることに懸念を抱いていた。特にBLMに敵意はなかったとはいえ、そこまで熱烈な支持はしていなかった。しかし略奪などが起きていて心配な人も多いと思うので、何かあったら言ってほしいという旨のメールを従業員に送ったところ、BLMを十分に支持していないと酷い批判を受けたという。こうしてシリコンバレーの企業は多額の金をBLMに寄付していったのだ。

BLMは2020年のジョージ・フロイド事件で急激に莫大な寄付金を集めた。にもかかわらず、当のフロイドの元同居人にはまるでそのお金が還元されていない。元同居人のアルビンはジョージの残した車すら名義を持っていないため処分することができないでいる。(カカシ注:元記事でフロイド家と書いたのは間違いだったので訂正した)ジョージ・フロイドの名前がついた街の一角もスラム街と化し犯罪者は好き勝手なことやっても警察が介入しない無法地帯となっている。

いったいBLMが集めた8千万ドルというお金はどこへ行ったのだろうか?

リーダーのパトリース・カラーズがカリフォルニアに何百万ドルもする豪邸をいくつも購入したというニュースがロサンゼルスタイムスで報道されたのはまだ記憶に新しい。しかしBLMの資金はもっと他に不思議なところへ流れて行っている。

まずパトリースは自分の弟を警備担当として年に84万ドルで雇い、自分の息子の父親もメディア担当として97万ドルで雇っている。それから自分の豪邸で息子の誕生日に豪勢な誕生日パーティを開いたり、ジョー・バイデンとカマラ・ハリス就任を祝ってまたまた豪勢なパーティを開いた。

パトリースはレズビアンでジャナヤ・カーンという女性と結婚しているが、カーンは後にトランスジェンダーとなる。そしてBLMはこのカーンが関連している一ダース近いトランスジェンダー慈善事業に合計2.4百万ドルの支援をしている。中でもトランスジェンダーだけのコミュニティーを作ると言って多々の不動産を買い集めている組織の会長は、アーケンサス州に豪邸を購入したが、そこでなにかが行われたという形跡はまるでない。そして最近カーンが組織しているM4BJという団体はBLMのお金でトロントに8百万ドルの不動産を購入した。これらのどの組織も慈善事業として義務付けられている税務署への申告を行っていない。

組織として最大の額である2.3百万の支援を受けたコーヒーショップ経営者は、地元の貧困層にランチを提供するイベントをするはずだったが、そのウェッブサイトでは過去の活動も今後の活動も記されていない。この経営者はパトリースとは長年の友人で白人男性である。

BLMが支援している他の団体は、BLM活動をするためにデモを扇動する活動家を教育している。アメリカ各地で暴動が起きる度に、とても突発的とは思えない能率的で組織的な暴動が起きるなと感じていたのはそのせいだったのだ。暴動者たちは時にはバスによってはこばれてくる。DCで夫人と友人と一緒に暴徒に囲まれたランド・ポール上院議員は、暴徒らは地元民ではない、どこかから来た人々だ。彼らの旅費や宿泊費は誰がはらっているのか捜査すべきだと語っていた。

最後にキャンディスはパトリースのカリフォルニアの邸宅に向かう。パトリースがこのような大きな屋敷を購入した理由に、そこでBLMのイベントを主催するためだというものだった。ところがキャンディスが言ってみると、中で何かが行われている気配はまったくなく、塀の隙間から除いたキャンディスは「黒人なんて一人も居ない。犬すら白い」と冗談を言っていた。

その時の模様をパトリースは自分のインスタグラムで泣きながら、自宅に人が押しかけて嫌がらせをした、こんなことがあってはいけない。などと言った。まったく、

「お前が言うな!」

キャンディスはBLMが巨大な詐欺組織であることは間違いないが、BLMをこのようにしてしまったのはメディアであると痛烈に批判する。メディアは二年間にわたってBLMの広報部と化していたからだ。

「メディアこそが私たちの敵です」

後日談だが、パトリース・カラースは今BLMの支部から資金横領で訴えられており、BLMのリーダーからは辞任している。


2 responses to BLMが売った最大の嘘、キャンディス・オーウェンのドキュメンタリー

KC2 years ago

なるほど。
オーエンスさんも自分と同じ感じだな。
やっぱメディアの腐敗を正していかないと前に進まない。
奴らのさじ加減一つで正義が悪にも、悪が正義にもなるからだ。
ただ一つ希望があるとすれば奴らは簡単に手のひらを返す。
自分たちの立場が危うくなると察知すれば、いくらでも立ち位置を変える。
国内の問題を蔑ろにしてウクライナに巨額の金を送り、まるでベトナムのように遠く離れたウクライナでパワーゲームを始めたバイデン民主党の目を覆うような悪政にメディアも不安を感じてきた。

ここで我々一般の市民がツッコミを入れるべきはバイデン民主党ではなく、岸田政権でもなく、揺らぎ始めたメディアなのだと思ってる。

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    苺畑カカシ2 years ago

    まったくですね。メディアがもしもフロイドの事件を正確に、フロイドの死は薬物によるものだったことをきちんと報道していれば、人々のフロイドへの気持ちも変わったはずです。ショービンにも落ち度はあったが、殺人ではなかったことをメディアがもっと強調していれば、裁判で無罪になったとしても暴動を心配する必要はなかった。

    ケノーシャのカイル君の時だって、彼は正当防衛だったのに、メディアが彼があたかも問題をおこしたくてケノーシャに行った不良少年みたいな報道をし、彼を襲った男たちが前科者で、暴動と略奪のためにケノーシャにいたことを無視。

    夏中起きた暴動と略奪を焼けているが比較的平和と言い続けて、BLMの暴動があたかも正義の活動みたいな報道のしかたをしてBLMを崇め奉った。

    でも最近BLMの評判はそれほど高くない。BLMに寄付した著名人が金を返せとかいいだしてるし、内部争いで訴訟が起きたりしてるので、内部から崩壊する可能性はありますね。

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