いち早くトランスジェンダーの権利を認めたイギリスで変化が起きている。なんとイギリスの平等人権委員会がトランスジェンダー女性を女性と認める必要はないと宣言したのだ。「トランス女性が女性であることを受け入れなくてもよい」イギリス人権局の見解 – What is transgender? (xdomain.jp)

週末にEquality and Human Rights Commission(平等人権委員会)の新委員長であるバロネス・フォークナー氏がTimes紙に対して、「トランスジェンダーの女性は女性ではないと思っても、罰せられたり、虐待されたりするべきではない」と語った。

つまり、英国の人権当局は、トランス女性が女性であることを受け入れなくてもよいと言っているのです。この議論を見てきた人ならわかるように、これは大きな意味を持っています。また、性とジェンダーに関する政策や実践の意味を議論することが容易になってきたことの表れでもあります。適切に議論された政策は、オープンな議論を経ずに静かに実施された政策では不可能な方法で、国民の信頼を得ることができます。

自称女性の男性を性自認だけで女性と認めることによって、イギリスでは多々の問題が生じている。そんなこと試す前から明白だったではないかと思うかもしれないが、なぜかそうした理不尽な法律が人々の合意がないまままかりとおってしまったのである。

しかし今になって男女の犯罪の違いは余りにも明白であり、男を女としてカテゴライズすることの弊害が明らかになってきた。以下は労働党のガワー議員であるトニア・アントニアッツィのスピーチをまとめたもの。

  • すべての犯罪が女性や女児に与える影響を完全に理解するためには、データを正確に男女別に集計する必要がある。
  • 性差別に対抗するためには、性別をカウントする必要があり、他のグループに対する差別に対抗するためには、別の追加データを記録する必要がある。
  • 男性の犯罪パターンと女性の犯罪パターンは、最も高い差異を示しているので、すべての犯罪の被害者と加害者の性別を監視する必要がある。例えば、2019年に起訴された者の中で女性の割合は、性犯罪では2%、強盗では8%、武器所持では7%。
  • 女性や少女に対する犯罪の公式記録に関しては、すべての人を守るために、犯罪の被害者や加害者の性自認に関するデータに加えて、生物学的性別の正確な記録が必要であるにもかかわらず、全国警察本部長会議の助言を受けて、少なくとも16の地方警察が容疑者の性別を自称で記録するようになったと聞いている。性自認に基づくデータだけでは、女性や少女に対する暴力戦略を構築するための正確なデータにはならない。
  • 警察の記録がしっかりしておらず、性別が正しく集計されていなければ、信頼性が低く、誤解を招く可能性のあるデータが報道されることになる。例えば、BBCは英国の45の地方警察に、2015年から2019年までの女性加害者の児童性虐待の報告事例に関するデータでは84%の増加が見られた。この大幅な増加が女性加害者の増加によるものなのか、女性と認識している者の増加によるものなのかがわからず、その詳細が問題となっている。
  • すべての性犯罪の検挙者のうち、女性は3%である。これらの犯罪で有罪判決を受けた女性の数は非常に少ないため、加害者の性別を誤って記録すると、すぐにデータが歪んでしまう。女性の犯行が非常に少ない犯罪カテゴリーでは、たった1人か2人が加わるだけで、データに大きな影響を与えてしまう。例えば、2017年にバーミンガムのクラウン裁判所で殺人未遂などの罪で有罪判決を受けた生物学的な男性が女性として記録されたため、イングランドとウェールズで同年に殺人未遂で有罪判決を受けた女性の数が約20%も誤って上昇してしまった。
  • 警察の正しい記録を確保し、犯罪や女性・少女への影響に関するデータが汚される可能性を防ぐために、政府がどのような行動を取るのかを知る必要がある。

以前に私はMtFは自称女性であろうが性別適合手術を受けていようがその犯罪パターンは全く変わらないというエントリーを書いたことがある。性転換手術をしても変わらない男性の狂暴性 – Scarecrow in the Strawberry Field (biglizards.net)

ジェイミーはさらに、公衆トイレや更衣室及び試着室における事件に関して何年にも渡り何百という時間をついやしてネット検索をし、1000件に渡る事件を収集した。これらの事件で1000件中952件までが生物学的に男性による犯罪だった。

その内訳は、大人の男性839件、少年70件、女装男25件、MTF7件、大人女性25件、FTM1件、少女12件。女性による犯罪は性犯罪は非常に稀であるが、犯罪の犠牲者は女性が大半を占める。

最近日本でもトランス自認を認めようという動きが起きているが、すでに試して失敗している欧米の例から十分に学んでほしいものだ。


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