今日は、ナオミ・ウルフという左翼フェミニストが書いた共和党による「対女性戦争の裏にあるもの」というコラムを紹介しながら、如何に彼女達の議論が屁理屈であるかを証明しよう。
ウルフは、最近多々の州で通されている法律を見ていると、あたかも突然女性達が社会秩序を乱すような行いに出ているのではないかと錯覚する、と始める。そうでなければ下記のような法律が次々に提案されることの説明がつかないと。

提案されたり最近通過した法案は、フェミニストがとっくの昔に勝ち取ったと思っていた、女性自身の身体への所有権と基本的な命の選択の権利を攻撃するものである。

ウルフは保守派の対女性戦争標的のナンバー1となっているのがプランドペアレントフッドだという。プランド、、とは、家族計画という意味で産児制限や性教育サービスを供給し、避妊及び妊娠人工中絶手術を主に行っている医療機関で、施設は全国各地に存在している。ウルフは全国各地でプランド、、への政府援助を止めさせようとする動きが出ていることが、プランド、、への攻撃であると主張する。政府つまり血税による人工中絶機関への資金援助を廃止した、もしくはしようとしている州は、メイン、テキサス、アリゾナ、オハイオ、テネヒー、インディアナ、ノースカロライナ、そしてキャンサスといった州である。
ここで注意しなければならないのは、これらの州は決して中絶手術を違法にしたわけでもなく、プランド、、を閉鎖せよと命じたわけでもない。ただ単に税金によるプランドへの援助を止めると決めただけだ。
プランドはもともと低所得者の家庭に正しい家族計画の知識を供給するという目的で設立された。その資金は政府からの援助と民間企業やプライベートの寄付などで成り立っている。法律によって政府からの援助金は産児制限のみで中絶に使われてはならないことになっているが、そんなことが無視されて中絶に使われていることは公然の秘密になっていた。
また去年、全国各地のプランドの施設に、違法移民の未成年少女売春宿を経営するにつけ、性病検査や中絶について相談したいという怪しげな男女が訪れた。明らかにヒモ風の男と売春宿のおカミ風の女に、プランドの職員は丁寧に避妊や中絶について手ほどきしている映像が隠しカメラでばっちり撮られるというスキャンダルがあった。実はこれは市民ジャーナリストの
ジェームス・オーキーフらによる覆面取材だったのだが、低所得の女性を助けるという建前で政府から資金援助をしてもらっておきながら、違法移民の少女たちを性奴隷にしようというヒモ男女に平気でアドバイスを与えた、しかもそれが全国各地のあちこちの施設で起きたということで、いったいプランドは国民の血税を何に使っているのだ、ということになったわけ。
あからさまに性の奴隷を使った売春宿のヒモの相談に、やすやすとアドバイスを与えるようなプランドのほうが、よっぽども女性の敵ではないか。そんな施設への資金援助を廃止することのどこが、女性への戦争ということになるのだ?
標的ナンバー2は、女性の人工中絶の権利そのものだとウルフは言う。ここでカカシの個人的な意見をはっきりさせておくと、私は妊娠人工中絶は全面的に反対である。ただし、妊娠人工中絶を全面的に違法にすべきだとは考えていない。不道徳な行為を常に政府が取り締まるべきという考え方に私は反対だからだ。
ただ、受精した卵子は単なる細胞ではない。いくら女性の体内にあるからといって、母親の一存でその命が奪われていいとはどうしても思えない。体内の宿った命が何時から母親とは別の人間としてみなされるのか、それによって法律は決められなければならないと思う。
2011年から、11の州において92にも渡る人工中絶を規制する法律が通っているとウルフはいう。アリゾナ州ではこの4月妊娠18週以降の中絶を違法とする法律が通り、また中絶手術を受けることもより困難になったという。
18週と言えば、妊娠四ヶ月以上である。すでに赤ん坊の形も出来て脳みそも人間並みのものが出来ているはず。この時期での中絶は殺人と言ってもいいくらいだ。ここまで来たらいくら自分の体内に宿っているからといって、勝手に殺してもいいということにはならないと思う。この法律は私から言わせれば非常に常識的なもので、これが女性への攻撃だといウルフの見解は全く理解できない。母体も人間なら胎児も人間のはず。
他には待機期間を強制する法律がある。ユタ州で通った法律では、妊娠中絶を決心した女性が考え直す時間を72時間与えるというもの。似たような法律がサウスダコタ州でも通っている。
妊娠中絶などという大事な決断を下すにあたって、三日ぐらい考えたっていいだろうが。命が関わっているのだ。いくら自分の体内にあるものだからといって、母体だけの命ではない。胎児の未来を完全に抹殺しようというのだ、もう少し考え直してもいいではないか? ここで中絶以外の方法を色々カウンセリングを受けたり出来ればそれに越した事はない。それが何故女性への攻撃ということになるのだろう?中絶をしてしまってから後悔しても遅い。後で心に残る傷を考えたら、非常に温情的な法律だと思う。
ウルフは州によってはある種のアドバイスを医療機関にて与えることを違法にするという憲法違反な法律が提案されているとして、カンサス州の法律を例にあげているが、これは単に医師や看護士が妊婦に人工中絶に関する情報を提供しなくてもいいというもので、人工中絶に関する情報提供をしてはいけないという法律ではない。アドバイスをする権利を剥奪すれば確かに言論の自由に反するが、言いたくないことを言わない権利を保障することのどこが憲法違反なのだろう?
ウルフによると、中絶手術を施す医師を罰する法案が提案されているという。場所によっては中絶手術を行った医師を殺害することが合法になるなどという法案もあったとか。はっきりいって私はそんな提案がまともに出たとは思えない。ウルフはどこの州のどこの議会でそんな話がされたのかという詳細を書いていないので、医師への暴力が認められるなんてことは私は信じない。

この立法の嵐はなんなのだ?命の尊厳の問題なのか?本当にそうだと信じられたらどんなにいいだろう。

ほう?ではなにが目的でこのような法律が立て続けに通ったとウルフは考えるのか。
ウルフはフェミニストの立場から人工中絶に反対だという人たちの考えは理解できるし尊敬するという。散々男に利用されて妊娠したうえに捨てられたり、売春を強制され妊娠が仕事に差し支えると中絶を強制されるような女性を救いたいという人々のことは、方針には賛成できないが気持ちは解るという。
しかしながら全国各地で人工中絶に関する法律を通そうとしている団体の目的はそのようなものではないとウルフは言う。
全国各地で同じような法律を通そうとがんばっているこの団体は、中絶をせず子供を生んで未婚の母となった低所得の女性から喜んでフードスタンプを取り上げるのと同じ団体だ。乳児のいる女性軍人を平気で戦地へ送り込む冷酷なやつらなのだ、、と。
ではウルフはこの『団体』が次々に人工中絶を規制する法律を通そうとする真の目的は何だと思うのか?
その真相にひらめいたというウルフの考えを読んで、私は大笑いしてしまった。なんと彼女はこれらの法律は政府による国民コントロールが目的だ、と言うのである。
確かに政府が人工中絶について誰が誰にどんなアドバイスをしてもいいか悪いか、人工中絶をする際には三日間頭を冷やせとか、なにもわざわざ法律で決める必要はないというウルフの意見には私も賛成だ。何度も言うが、不道徳な行為は必ずしも違法にされるべきではない。
だが、国民コントロールこそを究極の目的としているウルフのような左翼リベラルの連中が、保守的な政府による規制はプライバシーの侵害だとか、言論の自由及び人権迫害だとか文句を言えた義理か?
ウルフのコラムは人工中絶の話からアメリカ帝国による国民コントロールへと話が進む。
次回へつづく。


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