先日仏テレビがやらせ報道を指摘したメディア評論家を訴えているという話をしたが、先日行われた法廷での経過を、Politics Centralが詳しく報告しているので、それについて話してみたい。
さて証人に継ぐ証人が皆次々に同じようなことを証言しているので、それをまとめてみると、、

  • それぞれの証人が独立した調査をした結果。この事件はやらせであると結論がでた。
  • フランセ2のエンダーリン氏はそれを知っていた。
  • フランセ2は調査を妨害しようとした。

それについてフランセ2の言い訳はといえば、

  • 証人というが、このジャーナリストだの専門家だのってのはなにものか、、こいつらになにがわかるのか、
  • 権威ある国営テレビ局フランセ2をよくも批判したな。
  • 第一、映像がやらせでもメッセージは真実だからいいのだ。

つまり、フランセ2のいい分はアルドゥーラ事件は「やらせだが真実」というへりくつなわけだ。
この事件で一番気になるのは、この映像がやらせだったということではない。専門家はほとんど皆やらせだと同意している。タラアブラマー(Talal Abu Rahma)は明らかに、ストリンガーと呼ばれるフランセ2の現地記者で、やらせの機会はいくらもあった。中東ではこの手のやらせは日常茶飯事であることは、今回のレバノン戦争の時に多くのやらせ写真が暴露されて明らかになった。いくつもの壊れた建物の前で泣く女、緑ヘルメットの男、カルベンクライン下着CMモデルさながらの「死体」など、さんざん見せつけられた。
問題なのは、フランセ2が明かにやらせだと分かっているものをそのまま放映したことにある。それはなぜか、いったい何の目的でイスラエルを陥れようとしたのか? 私が思うにこれは明らかにフランセ2によるイスラエルのユダヤ人に対する偏見が原因だ。プロデューサーのエンダーリン氏自身がユダヤ系イスラエル人であるからといってこれは変わらない。ユダヤ系イスラエル人がパレスチナに同情してイスラエルを裏切るなんてことはいくらでもあることだ。
フランセ2は真実を報道することより、自分らの信じるメッセージを報道することに興味があった。イスラエル軍が本当にモハメッド坊やを殺したかどうかなど問題ではない。彼等はイスラエルが無抵抗の親子を殺すような悪どい勢力であると訴えたかったのだ。
フランセ2は国営放送局であるということをわすれてはならない。フランセ2が自分らの好き勝手な報道はするが、それを批判するものは罰するというのであれば、フランセ2はまさにフランスの大本営放送局ということになってしまう。
もしこの裁判でフランセ2が勝てば、フランスには言論の自由など存在しないということになる。真実はフランス戦府の発表だけなのであり、国民にはいちいち口出しする権利はないということになるのだ。
次回に続く。


3 responses to 仏テレビやらせ報道訴訟:経過報告 その1

アラメイン伯13 years ago

何せフランスはミラージュ戦闘機の未払い金があるのでフセイン政権を擁護した国ですからねぇ。
フランス国民は自分の国がエゲツナイ武器輸出してること知ってるのだろうか?

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kokunan_jerusalem67813 years ago

>何せフランスはミラージュ戦闘機の未払い金があるのでフセイン政権を擁護した国ですからねぇ。
おフランス様は昔からアラブにベトベトベットリですが、イラク戦争におけるおフランス様の態度を「日本と違って自立している国」だの、「米国の言いなりにならない誇り高い国」とか褒め称えていた馬鹿がいましたねえ。呆れましたけど、この手の意見は。
しかしながら、おフランス様の鼻っ柱の高いウリナラ主義と何でもかんでもアメリカに責任転嫁の伝統はフランス人からも批判が出ています↓
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4776200708/ref=cm_lm_fullview_prod_18/250-9109774-5162660?ie=UTF8
日本の反米馬鹿にも読ませたい本です。

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In the Strawberry Field11 years ago

仏テレビやらせ報道訴訟:被告側逆転勝利!

本日2000年に起きたフランスの国営テレビ局フランセ2によるパレスチナ少年殺害やらせ映像を暴露したフィリップ・カーセンティ記者が、テレビ局から名誉毀損で訴えられていた訴訟で、 “>第一判を覆して逆転勝利となった。 一応背景をもう一度ご説明しておこう。まず仏テレビやらせ映像を指摘され訴訟起こすに載せた一連の写真をみていただきたい。 2000年、第二インティファーダが始まったばかりの頃、ジャマールとモハメッドのアルドゥーラ親子はイスラエル兵軍に抵抗すべく投石攻撃に参加した。しかし親子はすぐにパレスチナ戦…

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